JPH05339751A - 耐チッピング性に優れためっき鋼板 - Google Patents
耐チッピング性に優れためっき鋼板Info
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- JPH05339751A JPH05339751A JP17020392A JP17020392A JPH05339751A JP H05339751 A JPH05339751 A JP H05339751A JP 17020392 A JP17020392 A JP 17020392A JP 17020392 A JP17020392 A JP 17020392A JP H05339751 A JPH05339751 A JP H05339751A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐チッピング性に優れ自動車車体外面材とし
て優れた性能を有した合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供
する。 【構成】 めっき鋼板を、鋼板の少なくとも一面に第1
層(下層)めっきとして“Feを7〜15重量%含むと共に
残部がZn及び不可避不純物から成る合金化溶融亜鉛めっ
き皮膜”を皮膜重量20〜80g/m2 もしくは皮膜厚4〜10
μmで有し、更に第2層(上層)めっきとして、図1に
示した如く、"Fe 又はFeを70重量%以上含有するFe合金
のめっき皮膜" を皮膜重量2.0 〜10.0g/m2 もしくは皮
膜厚0.2 〜2.5 μmで有するか、或いは“Niを5〜20
重量%含有するZn−Ni合金めっき皮膜”を皮膜重量1.5
〜9.0 g/m2 もしくは皮膜厚0.1 〜2.3 μmで有して成
る構成とする。また、更には該めっき鋼板の表面粗さを
PPI値で150以上に調整する。
て優れた性能を有した合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供
する。 【構成】 めっき鋼板を、鋼板の少なくとも一面に第1
層(下層)めっきとして“Feを7〜15重量%含むと共に
残部がZn及び不可避不純物から成る合金化溶融亜鉛めっ
き皮膜”を皮膜重量20〜80g/m2 もしくは皮膜厚4〜10
μmで有し、更に第2層(上層)めっきとして、図1に
示した如く、"Fe 又はFeを70重量%以上含有するFe合金
のめっき皮膜" を皮膜重量2.0 〜10.0g/m2 もしくは皮
膜厚0.2 〜2.5 μmで有するか、或いは“Niを5〜20
重量%含有するZn−Ni合金めっき皮膜”を皮膜重量1.5
〜9.0 g/m2 もしくは皮膜厚0.1 〜2.3 μmで有して成
る構成とする。また、更には該めっき鋼板の表面粗さを
PPI値で150以上に調整する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐チッピング性に優
れ、自動車車体外面防錆鋼板として使用した場合にも防
錆処理鋼板本来の優れた耐食性を安定して維持し得る合
金化溶融亜鉛めっき鋼板に関するものである。
れ、自動車車体外面防錆鋼板として使用した場合にも防
錆処理鋼板本来の優れた耐食性を安定して維持し得る合
金化溶融亜鉛めっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】優れた耐食性,溶接性,塗膜密
着性が注目され、従来より、自動車,建材,家電関係等
の分野で“合金化溶融めっき鋼板”が広く使用されてい
る。この合金化溶融めっき鋼板は、母材鋼板に溶融めっ
きを施してからこれに加熱処理を施し、母材からめっき
層へのFe拡散を利用してめっき層に合金相を形成させて
成るめっき鋼板であるが、特に、近年になり自動車関係
を中心に耐食性向上要求が一段と高まってきたことか
ら、自動車車体内装材に加え自動車車体外面側にも合金
化溶融亜鉛めっき鋼板を適用することが強く望まれるよ
うになった。
着性が注目され、従来より、自動車,建材,家電関係等
の分野で“合金化溶融めっき鋼板”が広く使用されてい
る。この合金化溶融めっき鋼板は、母材鋼板に溶融めっ
きを施してからこれに加熱処理を施し、母材からめっき
層へのFe拡散を利用してめっき層に合金相を形成させて
成るめっき鋼板であるが、特に、近年になり自動車関係
を中心に耐食性向上要求が一段と高まってきたことか
ら、自動車車体内装材に加え自動車車体外面側にも合金
化溶融亜鉛めっき鋼板を適用することが強く望まれるよ
うになった。
【0003】しかし、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、自
動車車体外面材として重要視される塗装仕上がり性や塗
装後耐食性に問題があるとされていた。この理由は、自
動車の塗装工程ではカチオン電着塗装に先立って下地処
理としてりん酸塩処理が施されるが、被処理材が合金化
溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、りん酸塩処理にて析出
する化成結晶が耐アルカリ性に劣るホパイト(Hopeite)
となるためである。
動車車体外面材として重要視される塗装仕上がり性や塗
装後耐食性に問題があるとされていた。この理由は、自
動車の塗装工程ではカチオン電着塗装に先立って下地処
理としてりん酸塩処理が施されるが、被処理材が合金化
溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、りん酸塩処理にて析出
する化成結晶が耐アルカリ性に劣るホパイト(Hopeite)
となるためである。
【0004】それ故、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の塗装
仕上がり外観や塗装後耐食性を改善すべく、合金化溶融
亜鉛めっき鋼板上に薄い鉄系めっきを施し、これによっ
てりん酸塩処理で形成される化成結晶が“塗装性の良好
な冷延鋼板”と同様なホスホフィライト(Phosphophylli
te) となるように図った提案もなされている(特公昭58
-15554号,特開昭57−198293号,特開昭58-52483号)。
しかしながら、上記提案においても、基本的な技術思想
としては、「上層(第2層)めっきによる複層化は塗装
性改善を狙ったものであり、 願わくは塗装前処理として
の化成処理やその後のカチオン電着塗装で前記上層めっ
き皮膜が溶解してしまい、 最終的な塗装鋼板状態では塗
装後耐食性のために上層めっき皮膜が残留しないことが
最適である」と考えられていた。
仕上がり外観や塗装後耐食性を改善すべく、合金化溶融
亜鉛めっき鋼板上に薄い鉄系めっきを施し、これによっ
てりん酸塩処理で形成される化成結晶が“塗装性の良好
な冷延鋼板”と同様なホスホフィライト(Phosphophylli
te) となるように図った提案もなされている(特公昭58
-15554号,特開昭57−198293号,特開昭58-52483号)。
しかしながら、上記提案においても、基本的な技術思想
としては、「上層(第2層)めっきによる複層化は塗装
性改善を狙ったものであり、 願わくは塗装前処理として
の化成処理やその後のカチオン電着塗装で前記上層めっ
き皮膜が溶解してしまい、 最終的な塗装鋼板状態では塗
装後耐食性のために上層めっき皮膜が残留しないことが
最適である」と考えられていた。
【0005】ところで、自動車車体外面材としての表面
処理鋼板に要求される性能に関しては、前記塗装仕上が
り外観や塗装後耐食性の他に、耐チッピング性に優れる
ことも重要な要件となる。ところが、一般に合金めっき
鋼板を自動車車体外面側に使用すると、飛び石が当った
場合に“塗膜の剥離”に止まらず“めっき/母材界面か
らの剥離(チッピング現象)”を起こすことが多く、こ
の点も合金化溶融亜鉛めっき鋼板を自動車車体外面側に
適用するこを阻む大きな原因となっていた。
処理鋼板に要求される性能に関しては、前記塗装仕上が
り外観や塗装後耐食性の他に、耐チッピング性に優れる
ことも重要な要件となる。ところが、一般に合金めっき
鋼板を自動車車体外面側に使用すると、飛び石が当った
場合に“塗膜の剥離”に止まらず“めっき/母材界面か
らの剥離(チッピング現象)”を起こすことが多く、こ
の点も合金化溶融亜鉛めっき鋼板を自動車車体外面側に
適用するこを阻む大きな原因となっていた。
【0006】なお、上記チッピング現象は、塗装塗膜硬
度が高く塗膜圧縮応力の大きい場合に低温雰囲気下で生
じやすく、このような条件が重なるとチッピング衝撃を
塗膜で吸収できなくなるので顕著となる。そして、チッ
ピング衝撃による塗膜或いはめっき/母材界面からの剥
離は、めっきを施していない冷延鋼板の場合に比して合
金めっき鋼板の方が剥離面積の大きくなる場合もある。
勿論、上記チッピンク現象が生じると母材たる冷延鋼板
素地が露出してしまうのでその後の耐食性の著しい劣化
が起こり、表面処理鋼板が本来有している筈の高耐食性
が期待できず、表面処理鋼板使用の優位性が発揮できな
くなる。
度が高く塗膜圧縮応力の大きい場合に低温雰囲気下で生
じやすく、このような条件が重なるとチッピング衝撃を
塗膜で吸収できなくなるので顕著となる。そして、チッ
ピング衝撃による塗膜或いはめっき/母材界面からの剥
離は、めっきを施していない冷延鋼板の場合に比して合
金めっき鋼板の方が剥離面積の大きくなる場合もある。
勿論、上記チッピンク現象が生じると母材たる冷延鋼板
素地が露出してしまうのでその後の耐食性の著しい劣化
が起こり、表面処理鋼板が本来有している筈の高耐食性
が期待できず、表面処理鋼板使用の優位性が発揮できな
くなる。
【0007】そこで、耐チッピング性改善に関しても多
くの研究がなされ、幾つかの提案もなされた。例えば、
特公平2−25439号公報には、Zn−Ni合金電気めっ
き鋼板において鋼板/めっき界面にNi濃化層を設け、こ
の濃化層にてチッピング衝撃を吸収してめっき/鋼板界
面剥離を抑制しようとの提案が示されている。また、特
開平3−243756号公報には、合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板において合金相構造を制御し、これによって耐チ
ッピング性を改善する方法が提案されている。しかし、
何れの場合も、耐チッピング性の点で十分に満足できる
ものではなかった。
くの研究がなされ、幾つかの提案もなされた。例えば、
特公平2−25439号公報には、Zn−Ni合金電気めっ
き鋼板において鋼板/めっき界面にNi濃化層を設け、こ
の濃化層にてチッピング衝撃を吸収してめっき/鋼板界
面剥離を抑制しようとの提案が示されている。また、特
開平3−243756号公報には、合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板において合金相構造を制御し、これによって耐チ
ッピング性を改善する方法が提案されている。しかし、
何れの場合も、耐チッピング性の点で十分に満足できる
ものではなかった。
【0008】更に、合金化溶融めっき鋼板はめっき母材
からめっき層へのFe拡散を利用し合金相を形成させるも
のであることから、合金相の制御はめっき用鋼板の成分
組成やめっき鋼板の製造条件等により著しく影響を受け
るため、連続生産ラインである溶融めっき処理工程にお
いて合金相を適正に制御するには非常な困難を伴うもの
であった。
からめっき層へのFe拡散を利用し合金相を形成させるも
のであることから、合金相の制御はめっき用鋼板の成分
組成やめっき鋼板の製造条件等により著しく影響を受け
るため、連続生産ラインである溶融めっき処理工程にお
いて合金相を適正に制御するには非常な困難を伴うもの
であった。
【0009】一方、これらとは別に、Zn又はZn合金めっ
きの上に第2層(上層)として鉄系めっきを薄く施して
複層化するか、或いは第2層として施した鉄系めっきを
故意に機械的破壊して欠陥を導入することで化成処理に
て変質した化成結晶が形成されるようにし、これにより
塗装密着力を向上させてチッピング後の耐食性を改善し
た複層化めっき鋼板も提案されている(特開平3−2571
92号)。しかしながら、これらめっき鋼板も、自動車車
体外面防錆鋼板として適用した場合には、使用時に問題
となるチッピングによる“めっき/鋼板界面での剥離”
を防止するには不十分と言わねばならなかった。
きの上に第2層(上層)として鉄系めっきを薄く施して
複層化するか、或いは第2層として施した鉄系めっきを
故意に機械的破壊して欠陥を導入することで化成処理に
て変質した化成結晶が形成されるようにし、これにより
塗装密着力を向上させてチッピング後の耐食性を改善し
た複層化めっき鋼板も提案されている(特開平3−2571
92号)。しかしながら、これらめっき鋼板も、自動車車
体外面防錆鋼板として適用した場合には、使用時に問題
となるチッピングによる“めっき/鋼板界面での剥離”
を防止するには不十分と言わねばならなかった。
【0010】このようなことから、本発明が目的とする
のは、処理条件や母材鋼板組成の制約等を殆ど受けるこ
となく安定して製造することが可能で、チッピング衝撃
を受けても“めっき/母材界面での剥離”を起こさない
優れた耐チッピング性を示すところの、自動車車体外面
材として優れた性能を有した合金化溶融亜鉛めっき鋼板
を提供することである。
のは、処理条件や母材鋼板組成の制約等を殆ど受けるこ
となく安定して製造することが可能で、チッピング衝撃
を受けても“めっき/母材界面での剥離”を起こさない
優れた耐チッピング性を示すところの、自動車車体外面
材として優れた性能を有した合金化溶融亜鉛めっき鋼板
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、次のような新しい
知見を得ることができた。 a) 先にも述べたように、従来、合金めっき鋼板ではり
ん酸塩処理で望ましい化成結晶が得られるように薄い鉄
系の第2層(上層)めっきを施すことが行われている。
ただ、この上層めっきは、最終の塗装鋼板状態にまで残
らないように出来るだけ薄くし、続くりん酸塩処理やカ
チオン電着塗装時に溶解するように図っている。しかる
に、上述のような薄い上層めっきの場合には認められな
いが、合金化溶融亜鉛めっき鋼板に対し特定金属系の上
層めっきを従来提案されていた以上の厚さで施した場合
には、塗装性の向上効果のみならず、耐チッピング性の
著しい改善効果が認められるようになる。 b) しかも、この場合、めっき表面粗さを特定値以上に
粗くすると前記耐チッピング性は一層大幅に改善され
る。
を達成すべく鋭意研究を行った結果、次のような新しい
知見を得ることができた。 a) 先にも述べたように、従来、合金めっき鋼板ではり
ん酸塩処理で望ましい化成結晶が得られるように薄い鉄
系の第2層(上層)めっきを施すことが行われている。
ただ、この上層めっきは、最終の塗装鋼板状態にまで残
らないように出来るだけ薄くし、続くりん酸塩処理やカ
チオン電着塗装時に溶解するように図っている。しかる
に、上述のような薄い上層めっきの場合には認められな
いが、合金化溶融亜鉛めっき鋼板に対し特定金属系の上
層めっきを従来提案されていた以上の厚さで施した場合
には、塗装性の向上効果のみならず、耐チッピング性の
著しい改善効果が認められるようになる。 b) しかも、この場合、めっき表面粗さを特定値以上に
粗くすると前記耐チッピング性は一層大幅に改善され
る。
【0012】本発明は、上記知見事項等を基に更なる検
討を重ねて完成されたものであり、「合金化溶融亜鉛め
っき鋼板を、 鋼板の少なくとも一方の面に第1層(下
層)めっきとして“Feを7〜15重量%含むと共に残部
がZn及び不可避不純物から成る合金化溶融亜鉛めっき皮
膜”を皮膜重量20〜80g/m2 もしくは皮膜厚4〜1
0μmで有し、 更に第2層(上層)めっきとして、 図1
に示した如く"Fe 又はFeを70重量%以上含有するFe合
金のめっき皮膜" を皮膜重量2.0 〜10.0g/m2もしくは
皮膜厚0.2 〜2.5 μmで有するか、 或いは図2に示した
如く“Niを5〜20重量%含有するZn−Ni合金めっき皮
膜”を皮膜重量1.5 〜9.0 g/m2 もしくは皮膜厚0.1 〜
2.3 μmで有して成る構成とすることにより、 耐食性や
塗装性に優れることは勿論、 非常に優れた耐チッピング
性を備えしめた点」に大きな特徴を有し、更には「上記
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面粗さをPPI値で15
0以上に調整することにより、 その耐チッピング性を一
段と向上せしめた点」をも特徴とするものである。
討を重ねて完成されたものであり、「合金化溶融亜鉛め
っき鋼板を、 鋼板の少なくとも一方の面に第1層(下
層)めっきとして“Feを7〜15重量%含むと共に残部
がZn及び不可避不純物から成る合金化溶融亜鉛めっき皮
膜”を皮膜重量20〜80g/m2 もしくは皮膜厚4〜1
0μmで有し、 更に第2層(上層)めっきとして、 図1
に示した如く"Fe 又はFeを70重量%以上含有するFe合
金のめっき皮膜" を皮膜重量2.0 〜10.0g/m2もしくは
皮膜厚0.2 〜2.5 μmで有するか、 或いは図2に示した
如く“Niを5〜20重量%含有するZn−Ni合金めっき皮
膜”を皮膜重量1.5 〜9.0 g/m2 もしくは皮膜厚0.1 〜
2.3 μmで有して成る構成とすることにより、 耐食性や
塗装性に優れることは勿論、 非常に優れた耐チッピング
性を備えしめた点」に大きな特徴を有し、更には「上記
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面粗さをPPI値で15
0以上に調整することにより、 その耐チッピング性を一
段と向上せしめた点」をも特徴とするものである。
【0013】即ち、本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき
鋼板は、耐食性の向上を目的として自動車車体外面防錆
鋼板に適用した場合でもチッピングによるめっき面剥離
の著しい抑制効果を発揮し、従って防錆処理鋼板本来の
良好な耐食性が損なわれることがなく優れた性能を維持
し続ける特性を有しているが、以下、本発明をその作用
と共により詳細に説明する。
鋼板は、耐食性の向上を目的として自動車車体外面防錆
鋼板に適用した場合でもチッピングによるめっき面剥離
の著しい抑制効果を発揮し、従って防錆処理鋼板本来の
良好な耐食性が損なわれることがなく優れた性能を維持
し続ける特性を有しているが、以下、本発明をその作用
と共により詳細に説明する。
【0014】
【作用】従来の提案になる以上の厚さ(付着量)で第2
層めっきを施した場合、或いは更にそのめっき表面粗さ
を非常に粗くした場合に合金化溶融亜鉛めっき鋼板の耐
チッピング性が大幅に向上する機構については、詳細は
不明であるが、以下のような過程でチッピング性が改善
されるためと推測される。
層めっきを施した場合、或いは更にそのめっき表面粗さ
を非常に粗くした場合に合金化溶融亜鉛めっき鋼板の耐
チッピング性が大幅に向上する機構については、詳細は
不明であるが、以下のような過程でチッピング性が改善
されるためと推測される。
【0015】つまり、防錆鋼板がチッピング時に受けた
衝撃エネルギ−は一部塗装塗膜により吸収されるが、通
常の合金化溶融亜鉛めっき皮膜だけではこの衝撃エネル
ギ−を吸収しきれず、密着力の一番弱い“合金めっき/
鋼板界面”を亀裂が伝播して行って遂には“めっき/鋼
板界面”で剥離を起こしてしまうと考えられる。
衝撃エネルギ−は一部塗装塗膜により吸収されるが、通
常の合金化溶融亜鉛めっき皮膜だけではこの衝撃エネル
ギ−を吸収しきれず、密着力の一番弱い“合金めっき/
鋼板界面”を亀裂が伝播して行って遂には“めっき/鋼
板界面”で剥離を起こしてしまうと考えられる。
【0016】ところが、このように耐チッピング性に問
題がある合金化溶融亜鉛めっき鋼板の上にこれと比較し
て非常に硬い第2層(上層)めっき皮膜を形成しておく
と、チッピングで受けた衝撃エネルギ−は第2層めっき
皮膜の破壊(現実には第2層めっき皮膜に微細クラック
が発生する)に費やされ、下地の合金化溶融めっき皮膜
(第1層めっき皮膜)への衝撃エネルギ−の伝播が減少
するので、めっき/鋼板間の剥離が抑制されるものと思
われる。
題がある合金化溶融亜鉛めっき鋼板の上にこれと比較し
て非常に硬い第2層(上層)めっき皮膜を形成しておく
と、チッピングで受けた衝撃エネルギ−は第2層めっき
皮膜の破壊(現実には第2層めっき皮膜に微細クラック
が発生する)に費やされ、下地の合金化溶融めっき皮膜
(第1層めっき皮膜)への衝撃エネルギ−の伝播が減少
するので、めっき/鋼板間の剥離が抑制されるものと思
われる。
【0017】更に、表面粗度(第2層めっき皮膜面の粗
さ)が大きい場合にはチッピングによる衝撃エネルギ−
がこのために分散されて弱まるので、これが合金化溶融
亜鉛めっき鋼板の耐チッピング性を更に改善する上で大
きく寄与するものと考えられる。また、チッピング衝撃
が大きいと第2層めっき皮膜の破壊につながることもあ
るが、表面粗さが粗い場合にはチッピング衝撃で壊れる
第2層めっきが微細化しやすく、そのため粗い表面にす
ることは第2層めっき面での大きな剥離を抑制するのに
も有効である。
さ)が大きい場合にはチッピングによる衝撃エネルギ−
がこのために分散されて弱まるので、これが合金化溶融
亜鉛めっき鋼板の耐チッピング性を更に改善する上で大
きく寄与するものと考えられる。また、チッピング衝撃
が大きいと第2層めっき皮膜の破壊につながることもあ
るが、表面粗さが粗い場合にはチッピング衝撃で壊れる
第2層めっきが微細化しやすく、そのため粗い表面にす
ることは第2層めっき面での大きな剥離を抑制するのに
も有効である。
【0018】なお、本発明において、第1層(下層)め
っきの成分組成及び皮膜厚(皮膜重量),第2層(上
層)めっきの成分組成及び皮膜厚(皮膜重量)、並びに
めっき鋼板の表面粗さを前記の如くに限定した理由は、
次の通りである。
っきの成分組成及び皮膜厚(皮膜重量),第2層(上
層)めっきの成分組成及び皮膜厚(皮膜重量)、並びに
めっき鋼板の表面粗さを前記の如くに限定した理由は、
次の通りである。
【0019】(A) 第1層(下層)の合金化溶融亜鉛め
っき 合金化溶融亜鉛めっき鋼板は周知のように鋼板上に溶融
亜鉛めっきを施した後に加熱処理して製造されるが、本
発明に係る“第1層めっき(下層めっき)”たる合金化
溶融亜鉛めっきに関しては、耐食性等の面から選ばれる
一般的な皮膜構成のもので十分であり、特に耐チッピン
グ性能から規定されることはない。従って、めっき皮膜
組成としてはFeを7〜15重量%含むと共に残部がZn及
び不可避不純物から成るものとし、めっき目付量として
は20〜80g/m2 と定めた。
っき 合金化溶融亜鉛めっき鋼板は周知のように鋼板上に溶融
亜鉛めっきを施した後に加熱処理して製造されるが、本
発明に係る“第1層めっき(下層めっき)”たる合金化
溶融亜鉛めっきに関しては、耐食性等の面から選ばれる
一般的な皮膜構成のもので十分であり、特に耐チッピン
グ性能から規定されることはない。従って、めっき皮膜
組成としてはFeを7〜15重量%含むと共に残部がZn及
び不可避不純物から成るものとし、めっき目付量として
は20〜80g/m2 と定めた。
【0020】即ち、第1層めっきたる“合金化溶融亜鉛
めっき皮膜”中のFe含有割合が7重量%よりも少ないと
いうことはめっき表面部まで十分に合金化がなされてい
ないことを意味し、この場合には硬い第2層(上層)め
っきがその上に形成されていても金型との接触による焼
付が起こり、摩擦係数が上昇して加工性が劣化するとい
う“フレ−キング現象”が発生しがちとなるため好まし
くない。一方、Fe含有率が15重量%を超えると、Fe拡
散量が多すぎて“めっき/鋼板界面”にΓ相が厚く形成
されるためパウダリング性が劣化し、やはり好ましくな
い。このため、第1層めっき皮膜中のFe含有割合を7〜
15重量%と定めたが、好ましくは8〜12重量%に調
整するのが良い。
めっき皮膜”中のFe含有割合が7重量%よりも少ないと
いうことはめっき表面部まで十分に合金化がなされてい
ないことを意味し、この場合には硬い第2層(上層)め
っきがその上に形成されていても金型との接触による焼
付が起こり、摩擦係数が上昇して加工性が劣化するとい
う“フレ−キング現象”が発生しがちとなるため好まし
くない。一方、Fe含有率が15重量%を超えると、Fe拡
散量が多すぎて“めっき/鋼板界面”にΓ相が厚く形成
されるためパウダリング性が劣化し、やはり好ましくな
い。このため、第1層めっき皮膜中のFe含有割合を7〜
15重量%と定めたが、好ましくは8〜12重量%に調
整するのが良い。
【0021】また、第1層(下層)めっきの目付量に関
しては、皮膜重量が20g/m2 よりも少ない場合(皮膜
厚としては4μmよりも薄い場合)には所期する耐食性
を確保することができず、一方、皮膜重量が80g/m2
よりも多い場合(皮膜厚として10μmよりも厚い場
合)には、めっき表面部まで合金化処理するための加熱
量が大きくなり、“鋼板からの鉄の加熱拡散により合金
化処理をする合金化溶融亜鉛めっき鋼板”においては
“めっき/鋼板界面”にFe含有率の高い脆弱な合金相
(Γ相)が厚く形成されるのでパウダリング性等の加工
性が劣化し好ましくない。このため、第1層めっきの皮
膜重量を20〜80g/m2 と定めたが、好ましくは30
〜60g/m2 に調整するのが良い。
しては、皮膜重量が20g/m2 よりも少ない場合(皮膜
厚としては4μmよりも薄い場合)には所期する耐食性
を確保することができず、一方、皮膜重量が80g/m2
よりも多い場合(皮膜厚として10μmよりも厚い場
合)には、めっき表面部まで合金化処理するための加熱
量が大きくなり、“鋼板からの鉄の加熱拡散により合金
化処理をする合金化溶融亜鉛めっき鋼板”においては
“めっき/鋼板界面”にFe含有率の高い脆弱な合金相
(Γ相)が厚く形成されるのでパウダリング性等の加工
性が劣化し好ましくない。このため、第1層めっきの皮
膜重量を20〜80g/m2 と定めたが、好ましくは30
〜60g/m2 に調整するのが良い。
【0022】(B) 第2層(上層)めっき a) 鉄系めっき 本発明において、第2層(上層)めっきとしての“鉄系
めっき”は合金化溶融めっき鋼板の耐チッピング性改善
のために設けるものである。この第2層めっきは“Fe”
又は“Feを70重量%以上含有するFe合金(Fe−Zn合
金,Fe−P合金,Fe−B合金等)”にて構成されるが、
めっき皮膜中のFe含有割合が70重量%よりも低いと、
第2層(上層)めっきが軟らかくなって十分なチッピン
グ性が得られないだけでなく、塗装下地処理として実施
する化成処理性が劣化し、塗装密着性が劣化するため車
体外面用鋼板としては好ましくない。
めっき”は合金化溶融めっき鋼板の耐チッピング性改善
のために設けるものである。この第2層めっきは“Fe”
又は“Feを70重量%以上含有するFe合金(Fe−Zn合
金,Fe−P合金,Fe−B合金等)”にて構成されるが、
めっき皮膜中のFe含有割合が70重量%よりも低いと、
第2層(上層)めっきが軟らかくなって十分なチッピン
グ性が得られないだけでなく、塗装下地処理として実施
する化成処理性が劣化し、塗装密着性が劣化するため車
体外面用鋼板としては好ましくない。
【0023】また、第2層めっきとしての“鉄系めっ
き”の目付量に関しては、皮膜重量が2.0 g/m2 よりも
少ない場合(皮膜厚としては0.2 μmよりも薄い場合)
には第2層(上層)めっき皮膜でのチッピングによる衝
撃エネルギ−吸収が不十分であり、所望の耐チッピング
性を確保することができない。一方、皮膜重量が10.0g/
m2 よりも多い場合(皮膜厚として2.5 μmよりも厚い
場合)には、第1層めっきと第2層めっき間で剥離を起
こしやすくなって耐チッピング性が劣化し始めることに
加え、第2層(上層)めっきが厚すぎるために赤錆の発
生が顕著となり塗装後耐食性が劣化するので、自動車車
体外面用鋼板として好ましくない。更に、第2層めっき
が厚くなると、加工時のめっき剥離によるパウダリング
性の劣化が懸念される上、経済的にも好ましくない。な
お、上記鉄系の第2層めっきは通常の電気めっき処理で
施せば良い。
き”の目付量に関しては、皮膜重量が2.0 g/m2 よりも
少ない場合(皮膜厚としては0.2 μmよりも薄い場合)
には第2層(上層)めっき皮膜でのチッピングによる衝
撃エネルギ−吸収が不十分であり、所望の耐チッピング
性を確保することができない。一方、皮膜重量が10.0g/
m2 よりも多い場合(皮膜厚として2.5 μmよりも厚い
場合)には、第1層めっきと第2層めっき間で剥離を起
こしやすくなって耐チッピング性が劣化し始めることに
加え、第2層(上層)めっきが厚すぎるために赤錆の発
生が顕著となり塗装後耐食性が劣化するので、自動車車
体外面用鋼板として好ましくない。更に、第2層めっき
が厚くなると、加工時のめっき剥離によるパウダリング
性の劣化が懸念される上、経済的にも好ましくない。な
お、上記鉄系の第2層めっきは通常の電気めっき処理で
施せば良い。
【0024】b) Zn−Ni合金めっき 本発明において、第2層(上層)めっきとしての“Zn−
Ni合金めっき”も、前記鉄系めっきと同様の作用を発揮
するため合金化溶融めっき鋼板の耐チッピング性改善の
ために設けるものである。このめっき皮膜中のNi含有割
合が5%よりも低い場合には、第2層(上層)めっきが
軟らかくなって十分な耐チッピング性が得られず、一
方、めっき皮膜中Ni含有割合が15%よりも高いと化成
処理性が劣化し、これに伴い塗装密着性が劣化する。従
って、何れの場合も車体外面用鋼板として好ましくな
い。
Ni合金めっき”も、前記鉄系めっきと同様の作用を発揮
するため合金化溶融めっき鋼板の耐チッピング性改善の
ために設けるものである。このめっき皮膜中のNi含有割
合が5%よりも低い場合には、第2層(上層)めっきが
軟らかくなって十分な耐チッピング性が得られず、一
方、めっき皮膜中Ni含有割合が15%よりも高いと化成
処理性が劣化し、これに伴い塗装密着性が劣化する。従
って、何れの場合も車体外面用鋼板として好ましくな
い。
【0025】また、第2層めっきとしての“Zn−Ni合金
めっき”の目付量に関しては、皮膜重量が1.5 g/m2 よ
りも少ない場合(皮膜厚としては0.1 μmよりも薄い場
合)には第2層(上層)めっき皮膜でのチッピングによ
る衝撃エネルギ−吸収が不十分であり、所望の耐チッピ
ング性を確保することができない。一方、皮膜重量が9.
0 g/m2 よりも多い場合(皮膜厚として2.3 μmよりも
厚い場合)には、第1層めっきと第2層めっき間で剥離
を起こしやすくなって耐チッピング性が劣化し始める。
また、第2層めっきが厚すぎると、第2層(上層)Zn−
Niめっきと第1層(下層)合金化溶融めっき間で電池が
形成され、第1層合金化溶融めっきの犠牲防食効果によ
り著しく腐食速度が大きくなって塗装後耐食性が劣化す
るため、自動車車体外面用鋼板として好ましくない上、
車体の加工性を考慮するとパウダリング性の劣化がある
ためにも好ましくなく、経済的にも不利である。なお、
上記Zn−Ni合金の第2層めっきは、通常の電気めっきで
形成されたもので十分である。
めっき”の目付量に関しては、皮膜重量が1.5 g/m2 よ
りも少ない場合(皮膜厚としては0.1 μmよりも薄い場
合)には第2層(上層)めっき皮膜でのチッピングによ
る衝撃エネルギ−吸収が不十分であり、所望の耐チッピ
ング性を確保することができない。一方、皮膜重量が9.
0 g/m2 よりも多い場合(皮膜厚として2.3 μmよりも
厚い場合)には、第1層めっきと第2層めっき間で剥離
を起こしやすくなって耐チッピング性が劣化し始める。
また、第2層めっきが厚すぎると、第2層(上層)Zn−
Niめっきと第1層(下層)合金化溶融めっき間で電池が
形成され、第1層合金化溶融めっきの犠牲防食効果によ
り著しく腐食速度が大きくなって塗装後耐食性が劣化す
るため、自動車車体外面用鋼板として好ましくない上、
車体の加工性を考慮するとパウダリング性の劣化がある
ためにも好ましくなく、経済的にも不利である。なお、
上記Zn−Ni合金の第2層めっきは、通常の電気めっきで
形成されたもので十分である。
【0026】(C) めっき鋼板の表面粗さ 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面粗さ(めっき層の表面
粗さ)が大きいと、チッピングによる衝撃エネルギ−が
分散されて弱まるので耐チッピング性が一段と改善され
る上、チッピング衝撃で壊れる第2層めっきが微細化し
やすくなるので第2層めっき面での大きな剥離が抑制さ
れる。従って、これらの面から自動車用車体外面用鋼板
として非常に好ましい特性を付与できると言える。
粗さ)が大きいと、チッピングによる衝撃エネルギ−が
分散されて弱まるので耐チッピング性が一段と改善され
る上、チッピング衝撃で壊れる第2層めっきが微細化し
やすくなるので第2層めっき面での大きな剥離が抑制さ
れる。従って、これらの面から自動車用車体外面用鋼板
として非常に好ましい特性を付与できると言える。
【0027】なお、めっき鋼板の表面粗さに関しては、
表面の微細な凹凸の数を表す表面粗さの指標である“P
PI値(カットオフ値= 0.8μmでの1インチ当りの凹凸
数)”をもってした場合に耐チッピング性の挙動と非常
に良く一致する。そして、このPPI値で表される表面
粗さが150よりも小さいと、めっき表面の凹凸が小さ
いため衝撃エネルギ−の分散によるチッピング性改善効
果が十分ではないが、PPI値で150以上の表面粗さ
になるとチッピング性改善効果が顕著となる。但し、P
PI値があまり高すぎるとめっき鋼板表面粗さが塗装後
も残り、自動車用車体外面用鋼板として塗装仕上がり外
観が問題となるため好ましくなく、できれば150〜4
00に調整するのが望ましい。
表面の微細な凹凸の数を表す表面粗さの指標である“P
PI値(カットオフ値= 0.8μmでの1インチ当りの凹凸
数)”をもってした場合に耐チッピング性の挙動と非常
に良く一致する。そして、このPPI値で表される表面
粗さが150よりも小さいと、めっき表面の凹凸が小さ
いため衝撃エネルギ−の分散によるチッピング性改善効
果が十分ではないが、PPI値で150以上の表面粗さ
になるとチッピング性改善効果が顕著となる。但し、P
PI値があまり高すぎるとめっき鋼板表面粗さが塗装後
も残り、自動車用車体外面用鋼板として塗装仕上がり外
観が問題となるため好ましくなく、できれば150〜4
00に調整するのが望ましい。
【0028】ところで、上記表面粗さは第1層めっきの
合金化制御とスキンパス圧延等により調節が可能であ
る。これは、第2層(上層)めっきが施されても第1層
(下層)めっきに比して非常に薄く、その上、第2層め
っきはめっきの付き回り性が良好な電気めっき処理によ
るのが実際的であるので、めっき鋼板自体の表面粗さは
ほゞ下層めっきの表面粗さと同一となるためである。そ
して、本発明者等の検討によると、耐チッピング性に顕
著な影響を及ぼすのは厳密には第1層(下層)めっき自
身の表面粗さであると予想されたが、上述したように第
2層(上層)めっきは第1層めっきに比較して非常に薄
くて付き回り性も良いので、第2層(上層)めっきが施
された後の表面粗さであっても精度良く耐チッピング性
の動向を表し、この粗度を指標にしても格別な不都合は
生じない。
合金化制御とスキンパス圧延等により調節が可能であ
る。これは、第2層(上層)めっきが施されても第1層
(下層)めっきに比して非常に薄く、その上、第2層め
っきはめっきの付き回り性が良好な電気めっき処理によ
るのが実際的であるので、めっき鋼板自体の表面粗さは
ほゞ下層めっきの表面粗さと同一となるためである。そ
して、本発明者等の検討によると、耐チッピング性に顕
著な影響を及ぼすのは厳密には第1層(下層)めっき自
身の表面粗さであると予想されたが、上述したように第
2層(上層)めっきは第1層めっきに比較して非常に薄
くて付き回り性も良いので、第2層(上層)めっきが施
された後の表面粗さであっても精度良く耐チッピング性
の動向を表し、この粗度を指標にしても格別な不都合は
生じない。
【0029】続いて、本発明を実施例により説明する。
【実施例】表1に示す化学組成のめっき母材(冷延材)
を用い、合金化溶融亜鉛めっきの実ラインにより表2に
示すめっき皮膜を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製
造した。なお、表2には、一部、実ラインで製造したZn
−Fe合金電気めっき鋼板も示した。
を用い、合金化溶融亜鉛めっきの実ラインにより表2に
示すめっき皮膜を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製
造した。なお、表2には、一部、実ラインで製造したZn
−Fe合金電気めっき鋼板も示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】次に、表2に示すめっき鋼板をベ−ス鋼板
として使用し、その上に電気めっき処理でFeめっき又は
Zn−Ni合金めっきを施した。上層(第2層)の電気めっ
きは、下記浴組成を基本とする電気めっき浴を用いて実
施した。
として使用し、その上に電気めっき処理でFeめっき又は
Zn−Ni合金めっきを施した。上層(第2層)の電気めっ
きは、下記浴組成を基本とする電気めっき浴を用いて実
施した。
【0033】〔Fe系めっき〕 硫酸第1鉄 :370g/リットル, 硫酸亜鉛 : 10g/リットル, 硫酸ソ−ダ : 75g/リットル, pH : 1.8, めっき液温 :50℃, 電流密度 :70A/cm2。 〔Zn−Ni系合金めっき〕 硫酸ニッケル:200g/リットル, 硫酸亜鉛 :120g/リットル, 硫酸ソ−ダ : 75g/リットル, pH : 1.8, めっき液温 :50℃, 電流密度 :60A/cm2。
【0034】この際、上層(第2層)めっきの影響を調
査する際には、上記めっき浴を基本めっき浴組成とし、
目付量の変更には通電時間を、めっき組成の変更には硫
酸鉄濃度,硫酸ニッケル濃度のみの変更にてサンプルを
作成した。このようにして形成された上層(第2層)め
っきの目付量,化学組成は表3に示す通りであった。な
お、上層(第2層)めっきの目付量,化学組成は、同一
めっき条件で鋼板上にめっきした時のめっき皮膜溶解液
の分析により求めた。また、めっき厚に関しては合金化
溶融亜鉛めっき上にめっきしたサンプルについて、その
厚さを断面SEM(顕微鏡組織観察)により求めた。
査する際には、上記めっき浴を基本めっき浴組成とし、
目付量の変更には通電時間を、めっき組成の変更には硫
酸鉄濃度,硫酸ニッケル濃度のみの変更にてサンプルを
作成した。このようにして形成された上層(第2層)め
っきの目付量,化学組成は表3に示す通りであった。な
お、上層(第2層)めっきの目付量,化学組成は、同一
めっき条件で鋼板上にめっきした時のめっき皮膜溶解液
の分析により求めた。また、めっき厚に関しては合金化
溶融亜鉛めっき上にめっきしたサンプルについて、その
厚さを断面SEM(顕微鏡組織観察)により求めた。
【0035】
【表3】
【0036】このように作成された複層めっき鋼板にに
ついて、パウダリング性,フレ−キング性,塗装後耐食
性,耐食性試験後の塗装密着性、並びに耐チッピング性
を調査し、その結果を表3に併せて示した。なお、その
際の調査方法としては、次の手法を採用した。
ついて、パウダリング性,フレ−キング性,塗装後耐食
性,耐食性試験後の塗装密着性、並びに耐チッピング性
を調査し、その結果を表3に併せて示した。なお、その
際の調査方法としては、次の手法を採用した。
【0037】〔パウダリング性〕先端径が3mmφの金型
にて60度にV曲げを実施した後、これを曲げ戻しから
曲げ部をテ−プ剥離しめっき皮膜剥離状態を目視観察し
た。この時の評点は下記の通りであり、評点4以上を合
格とした。
にて60度にV曲げを実施した後、これを曲げ戻しから
曲げ部をテ−プ剥離しめっき皮膜剥離状態を目視観察し
た。この時の評点は下記の通りであり、評点4以上を合
格とした。
【0038】〔フレ−キング性〕ドロ−ビ−ド試験機を
使用して摩擦係数を測定し、フレ−キング性の評価を行
った。その際の使用治具としては平面治具を用い、治具
押さえ圧を20MPa,引抜き速度を200mm/minとする
と共に、潤滑として防錆油を試験片の全面に塗油した。
なお、この際、摩擦係数0.18以下を合格とした。
使用して摩擦係数を測定し、フレ−キング性の評価を行
った。その際の使用治具としては平面治具を用い、治具
押さえ圧を20MPa,引抜き速度を200mm/minとする
と共に、潤滑として防錆油を試験片の全面に塗油した。
なお、この際、摩擦係数0.18以下を合格とした。
【0039】〔塗装後耐食性及び耐食性試験後の塗装密
着性〕「塗装後耐食性」は、りん酸塩処理液での化成処
理に続いて、カチオン電着塗装にて20μm厚の樹脂塗
料皮膜を付与した電着塗装板にカッタ−ナイフでクロス
カットを入れた後、JIS Z2371で規定された塩水噴
霧試験480時間後の錆,塗膜ふくれ幅を測定して評価
した。その際、“最大錆幅”或いは“最大塗膜ふくれ
幅”で2.0 mm以下を合格とした。また、「耐食性試験後
の塗装密着性」は、塩水噴霧試験後のサンプルについて
クロスカット部のテ−プ剥離を行い、その最大剥離幅を
測定して評価した。その際、最大剥離幅で3.0 mm以下を
合格とした。
着性〕「塗装後耐食性」は、りん酸塩処理液での化成処
理に続いて、カチオン電着塗装にて20μm厚の樹脂塗
料皮膜を付与した電着塗装板にカッタ−ナイフでクロス
カットを入れた後、JIS Z2371で規定された塩水噴
霧試験480時間後の錆,塗膜ふくれ幅を測定して評価
した。その際、“最大錆幅”或いは“最大塗膜ふくれ
幅”で2.0 mm以下を合格とした。また、「耐食性試験後
の塗装密着性」は、塩水噴霧試験後のサンプルについて
クロスカット部のテ−プ剥離を行い、その最大剥離幅を
測定して評価した。その際、最大剥離幅で3.0 mm以下を
合格とした。
【0040】〔耐チッピング性〕りん酸塩処理液での化
成処理に続いて、カチオン電着塗装にて20μm厚の樹
脂塗料皮膜を付与した電着塗装板に、更に樹脂塗料を中
塗り,上塗りして塗膜厚35μmの塗装を施した3コ−
トサンプル板を作成し、これをダイヤモンドショット試
験機にかけて耐チッピング性を評価した。
成処理に続いて、カチオン電着塗装にて20μm厚の樹
脂塗料皮膜を付与した電着塗装板に、更に樹脂塗料を中
塗り,上塗りして塗膜厚35μmの塗装を施した3コ−
トサンプル板を作成し、これをダイヤモンドショット試
験機にかけて耐チッピング性を評価した。
【0041】この時の試験条件は、下記の通りである。 サンプル温度:−20℃, ダイヤモンド:工業用ダイヤモンド(重さ=0.01g), ショット条件:サンプル角度=45°, スピ−ド:180kg/h, ショット数:10回。
【0042】なお、耐チッピング性は、ショットサンプ
ルをテ−プ剥離し、その際の“めっき/母材界面での剥
離数”及び“最大剥離径”を測定し、下記評点基準に照
らして評価した。ここで、試験は同種サンプルについて
2回行い、その2回の平均評点を採用した。そして、合
金化電気めっき鋼板以上の耐チッピング性を有すること
を目標とし、評点4以上を合格とした。
ルをテ−プ剥離し、その際の“めっき/母材界面での剥
離数”及び“最大剥離径”を測定し、下記評点基準に照
らして評価した。ここで、試験は同種サンプルについて
2回行い、その2回の平均評点を採用した。そして、合
金化電気めっき鋼板以上の耐チッピング性を有すること
を目標とし、評点4以上を合格とした。
【0043】表3に示される結果からも明らかなよう
に、本発明で規定する条件を満たす複層合金化溶融亜鉛
めっき鋼板は前記各特性が共に十分優れているのに対
し、めっき鋼板の構成条件が本発明の規定から外れてい
る「比較材」では十分な特性を確保できないことが分か
る。
に、本発明で規定する条件を満たす複層合金化溶融亜鉛
めっき鋼板は前記各特性が共に十分優れているのに対
し、めっき鋼板の構成条件が本発明の規定から外れてい
る「比較材」では十分な特性を確保できないことが分か
る。
【0044】なお、図1及び図2は、前記表2中の“Zn
−Fe合金めっき鋼板C”に対し種々の鉄系第2層めっき
を施して得た複層合金化溶融亜鉛めっき鋼板について
の、耐チッピング性の調査結果を整理して示すグラフで
ある。
−Fe合金めっき鋼板C”に対し種々の鉄系第2層めっき
を施して得た複層合金化溶融亜鉛めっき鋼板について
の、耐チッピング性の調査結果を整理して示すグラフで
ある。
【0045】また、図3及び図4は、前記表2中の“Zn
−Fe合金めっき鋼板D”に対し種々のZn−Ni合金系第2
層めっきを施して得た複層合金化溶融亜鉛めっき鋼板に
ついての、耐チッピング性の調査結果を整理して示すグ
ラフである。
−Fe合金めっき鋼板D”に対し種々のZn−Ni合金系第2
層めっきを施して得た複層合金化溶融亜鉛めっき鋼板に
ついての、耐チッピング性の調査結果を整理して示すグ
ラフである。
【0046】これら図1及び図2,図3及び図4に示さ
れる結果からも、鉄系第2層めっきではめっき目付量が
2.0 〜10.0g/m2(皮膜厚で0.2 〜2.5 μmに相当),め
っき皮膜中のFe含有割合が70重量%以上で、一方、Zn
−Ni合金系第2層めっきではめっき目付量が1.5 〜9.0
g/m2(皮膜厚で0.1 〜2.3 μmに相当),めっき皮膜中
のNi含有割合が7重量%以上で、それぞれ優れた耐チッ
ピング性を示すことを確認できる(なお、 Zn−Ni合金系
第2層めっきに関しては、 Ni含有割合が15重量%より
大きいと塗装密着性の点で好ましくないことが前記表2
から明らかである)。
れる結果からも、鉄系第2層めっきではめっき目付量が
2.0 〜10.0g/m2(皮膜厚で0.2 〜2.5 μmに相当),め
っき皮膜中のFe含有割合が70重量%以上で、一方、Zn
−Ni合金系第2層めっきではめっき目付量が1.5 〜9.0
g/m2(皮膜厚で0.1 〜2.3 μmに相当),めっき皮膜中
のNi含有割合が7重量%以上で、それぞれ優れた耐チッ
ピング性を示すことを確認できる(なお、 Zn−Ni合金系
第2層めっきに関しては、 Ni含有割合が15重量%より
大きいと塗装密着性の点で好ましくないことが前記表2
から明らかである)。
【0047】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、特有の優れた耐食性や塗装性を損ねることなく耐チ
ッピング性が著しく改善された合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を提供することができ、耐食性向上のため自動車車体
外面用に合金化溶融亜鉛めっき鋼板を使用する場合の大
きな障害となっていたチッピング性の問題を解消し自動
車の耐久性向上等に大きな貢献が期待されるなど、産業
上極めて有用な効果がもたらされる。
ば、特有の優れた耐食性や塗装性を損ねることなく耐チ
ッピング性が著しく改善された合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を提供することができ、耐食性向上のため自動車車体
外面用に合金化溶融亜鉛めっき鋼板を使用する場合の大
きな障害となっていたチッピング性の問題を解消し自動
車の耐久性向上等に大きな貢献が期待されるなど、産業
上極めて有用な効果がもたらされる。
【図1】本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき鋼板の説明
図である。
図である。
【図2】本発明合金化溶融亜鉛めっき鋼板の別例に係る
説明図である。
説明図である。
【図3】第2層鉄めっきを施して得た複層合金化溶融亜
鉛めっき鋼板についての、めっき目付量と耐チッピング
性との関係を示したグラフである。
鉛めっき鋼板についての、めっき目付量と耐チッピング
性との関係を示したグラフである。
【図4】鉄系第2層めっきを施して得た複層合金化溶融
亜鉛めっき鋼板についての、めっき皮膜中Fe含有割合と
耐チッピング性との関係を示したグラフである。
亜鉛めっき鋼板についての、めっき皮膜中Fe含有割合と
耐チッピング性との関係を示したグラフである。
【図5】Zn−Ni系第2層めっきを施して得た複層合金化
溶融亜鉛めっき鋼板での、めっき目付量と耐チッピング
性との関係を示したグラフである。
溶融亜鉛めっき鋼板での、めっき目付量と耐チッピング
性との関係を示したグラフである。
【図6】Zn−Ni系第2層めっきを施して得た複層合金化
溶融亜鉛めっき鋼板での、めっき皮膜中Ni含有割合と耐
チッピング性との関係を示したグラフである。
溶融亜鉛めっき鋼板での、めっき皮膜中Ni含有割合と耐
チッピング性との関係を示したグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 鋼板の少なくとも一方の面に、第1層め
っきとして“Feを7〜15重量%含むと共に残部がZn及
び不可避不純物から成る合金化溶融亜鉛めっき皮膜”を
皮膜重量20〜80g/m2 もしくは皮膜厚4〜10μm
で有し、更に第2層めっきとして“Fe又はFeを70重量
%以上含有するFe合金のめっき皮膜”を皮膜重量2.0 〜
10.0g/m2 もしくは皮膜厚0.2 〜2.5 μmで有して成る
ことを特徴とする、耐チッピング性に優れた合金化溶融
亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項2】 鋼板の少なくとも一方の面に、第1層め
っきとして“Feを7〜15重量%含むと共に残部がZn及
び不可避不純物から成る合金化溶融亜鉛めっき皮膜”を
皮膜重量20〜80g/m2 もしくは皮膜厚4〜10μm
で有し、更に第2層めっきとして“Niを5〜20重量%
含有するZn−Ni合金めっき皮膜”を皮膜重量1.5 〜9.0
g/m2 もしくは皮膜厚0.1 〜2.3 μmで有して成ること
を特徴とする、耐チッピング性に優れた合金化溶融亜鉛
めっき鋼板。 - 【請求項3】 PPI値で150以上の表面粗さを有し
て成ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の耐チ
ッピング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17020392A JPH05339751A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 耐チッピング性に優れためっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17020392A JPH05339751A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 耐チッピング性に優れためっき鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339751A true JPH05339751A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15900582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17020392A Pending JPH05339751A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 耐チッピング性に優れためっき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05339751A (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6240398A (ja) * | 1985-08-16 | 1987-02-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高耐食性二層めつき鋼板 |
JPH0297685A (ja) * | 1988-10-03 | 1990-04-10 | Kobe Steel Ltd | クレータリング性の優れたZn−Fe/合金化溶融亜鉛二層型めっき鋼板の製造方法 |
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1992
- 1992-06-04 JP JP17020392A patent/JPH05339751A/ja active Pending
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