JPH05339276A - 共役エチレン性不飽和を含むカルボン酸のプロパルギルエステル及びこれから誘導されたオルガノシリコン化合物 - Google Patents

共役エチレン性不飽和を含むカルボン酸のプロパルギルエステル及びこれから誘導されたオルガノシリコン化合物

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JPH05339276A
JPH05339276A JP4346531A JP34653192A JPH05339276A JP H05339276 A JPH05339276 A JP H05339276A JP 4346531 A JP4346531 A JP 4346531A JP 34653192 A JP34653192 A JP 34653192A JP H05339276 A JPH05339276 A JP H05339276A
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    • C07F7/0878Si-C bond
    • C07F7/0879Hydrosilylation reactions

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】エチレン性不飽和カルボン酸からのプロパルギ
ルエステル、光硬化性の同エステルのオルガノシリコン
誘導体およびその改善された方法の提供。 【構成】分子式QR Siに相当するシラン、及び式
QR SiO(3−a)/2の単位を含むオルガノシ
ロキサンから成る群から選ばれたオルガノシリコン化合
物[Qは基R(CH=CH)−CH=CR
(O)OCHCH=CH−,Rは1価炭化水素基、
はアリール基、アルコキシアリール基又はアルクア
リール基(alkaryl)、Rは−C≡Nまたは−
C(O)ORでRはHまたは1価炭化水素基、aは
0,1又は2、nは0又は正の整数である;Rがナフ
チル基のときにはnは0。]。および式R(CH=C
H)CH=CRC(O)OCHC≡CHのプロパ
ルギルエステル。前者は後者にオルガノ水素シラン又は
オルガノ水素シロキサンと反応させて得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なオルガノシリコン
化合物に関する。特に、本発明は(1)オルガノ水素シ
ラン又はオルガノ水素シロキサン及び(2)末端芳香族
炭化水素基を含むカルボン酸のプロパルギルエステルに
関し、ここでのエステルのカルボプロピノキシ基(ca
rbopropynoxy)及び芳香族炭化水素基は少
なくとも2個の隣接したエチレン性不飽和炭素原子によ
って分離されている。この炭素原子が2個より多く存在
する場合には、共役エチレン性二重結合のシーケンス
(sequence)を形成する。
【0002】
【従来の技術】オルガノ水素シロキサンを、ビニルジメ
チルクロロシランと桂皮酸、ベーター(2−フリル)ア
クリル酸又はアルファーシアノーベータースチリルアク
リル酸(2−シアノ−5−フェニル−2,4−ペンタジ
エンカルボン酸)との反応生成物とを反応させて光架橋
性ポリオルガノシロキサンを得ることは、R.Mercier 等
のEuropean Polymer Journal第24巻第7号第 639−645
頁(1988) に記載されている。
【0003】隣接した分子間での多重的に架橋してその
結果多量の不溶性ゲルが生成される他に、Mercier 等の
方法を用いて得られた非架橋性副生物も分離が困難であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の目的は、Me
rcier 等による前記の文献に示されたエチレン性不飽和
カルボン酸からの新規なプロパルギルエステルを提供す
ることである。本発明の第2の目的は、紫外線照射によ
って架橋物質を生成する前記エステルのオルガノシリコ
ン誘導体を提供する。本発明の他の目的は、Mercier 等
による方法の欠点を回避する光架橋性オルガノシリコン
化合物を生成するための方法において、これらプロパル
ギルエステルを用いることである。
【0005】本願発明者は、少なくとも2個の共役エチ
レン性二重結合を含むカルボン酸のプロパルギルエステ
ルとシリコンに結合した水素原子との反応は、もっぱら
プロパルギル基において生ずることを新たに発見した。
このプロパルギルエステル及びこれらのオルガノシリコ
ン誘導体の両者は、新規な化合物である。
【0006】本発明は、分子式(1)QR1 3Siを示す
オルガノシラン、及び式(2)QR1 a SiO (3-a)/2 の単
位を含むオルガノシロキサンを提供する、ここでQは基
R2(CH=CH) n −CH=CR3C(O)OCH2CH =CH−を表わし、
各R1 は置換され又はされていない1価炭化水素基から
成る群から個々に選ばれ、R2 はアリール基、アルコキ
シアリール基又はアルクアリール基を表わし、R3 は−
C≡N又は−C(O)OR4 でR4 は水素又はR1 と同
じ基から選ばれた置換されていない1価炭化水素基、a
は0,1又は2、そしてnは0又は正の整数であるが、
ただしR2 がナフチル基を表わすときにはnは0であ
る。
【0007】本発明は、またオルガノ水素シラン又はオ
ルガノ水素シロキサンを式(3) R2(CH=CH) n CH=CR
3C(O)OCH2C≡CHのプロパルギルエステル(ここでR2
3 及びnは前述したとおりである)で表わされる新規
なプロパルギルエステルと白金触媒による反応によっ
て、本願化合物を製造する方法を提供する。本願発明
は、また式(3)によって表わされる新規なプロパルギ
ルエステルを提供する。
【0008】オルガノ新規シロキサンの白金触媒ハイド
ロシリル化反応(hydrosilylationreaction) は、前に
述べたMercier 等の報告による炭素−炭素の二重結合に
於いて又はカルボキシル基のカルボニル部分に於いてハ
イドロシリル化反応が生じて予期した混合生成物が得ら
れるということよりは、プロパルギルエステル基に於い
てもっぱら生じ、式 R2(CH=CH) n −CH=CR3C(O)OCH2C
H =CHSiR1 a SiO3-a/2の単位を含む所望の生成物が高収
率で得られるということを、本発明者は新たに見い出し
た。
【0009】本発明のオルガノシリコン化合物は、30
0から400nmの範囲の紫外線照射により分子間カップ
リングが生じ、隣接した分子のエチレン性不飽和炭素原
子の一組によってシクロブタン環を形成するものと考え
られる。この反応はMercier等の前に述べた文献に報告
され、そして次のように示すことができる。
【化1】
【0010】この反応で生成される分子間結合の大部
分、典型的には少なくとも50%は200から260nm
の範囲の紫外線照射により分解し、少なくとも分子間結
合の部分は式(1)又は(2)によって表わされる本来
のオルガノシリコン化合物に転換する。
【0011】本発明の化合物におけるR3 によって表わ
される置換基は、シアノ基(−C≡N)又は式−C
(O)OR4 (ここでR4 は水素又は置換されていない
1価炭化水素基である)によって表わされる基であって
も良い。
【0012】R1 及びR4 によって表わすことのできる
置換されていない1価炭化水素基は、限定するものでは
ないがメチル、エチル及びプロピル基の如き1から10
個の炭素原子を含むアルキル基、シクロヘキシルの如き
シクロアルキル基、フェニルの如きアリール基、トリル
及びキシリルの如きアルクアリール基、及びベンジルの
如きアリールアルキル基が含まれる。R1 で表わすこと
のできる置換基は、限定するものではないが塩素、臭素
及び弗素の如きハロゲンが含まれる。最も好ましきはR
1 がメチル基、フェニル基又は3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基であり、そしてR4 が水素である。
【0013】R2 はフェニル、0−、m−又はp−メト
キシフェニル、ナフチル又はトリル基の如きアリール
基、アルコキシアリール基又はアルクアリール基を表わ
す。本発明の化合物の好ましい態様は、R2 がフェニル
基、0−,m−若しくはp−メトキシフェニル基又はナ
フチル基であって、nが0又は1であり、この好ましい
選択は、これらの化合物を製造するために使用する出発
原料の入手可能性、及び本願明細書において次に明らか
にするKnoevenagel 縮合反応を利用してプロパルギルエ
ステルを得る場合、不必要な副生物が生ぜず高収率で所
望の目的物が得られるということに基づいている。
【0014】式(3)によって表わされる好ましいエス
テルは、アルデヒド及びカルボニル基に対してアルファ
ー位に存在する不安定な水素原子を含む酸のエステルと
の間のKnoevenagel 反応、すなわち塩基触媒の縮合を利
用して製造することができる。この反応は、代表的には
塩基による触媒であって、次に示す反応式によって説明
することができる。
【化2】 ここでR′,R″及びR''' は1価の炭化水素基を表わ
す。
【0015】式(3)のプロパルギルエステルを製造す
るのに用いる反応は、次の式によって表わされる。
【化3】
【0016】式(3)によって表わされるプロパルギル
エステルを製造するために使用する反応体は、カルボニ
ル基に対してアルファー位に不安定な水素原子を含むカ
ルボン酸のプロパルギルエステル(式5)及びR2 によ
って表わされる末端芳香族炭化水素基を含むエチレン性
不飽和アルデヒド(式4)である。好ましくはnが0又
は1である。
【0017】Knoevenagel 反応に使用されるエチレン性
不飽和アルデヒドは式(4)R2(CH=CH) n C(O)H によ
って表わすことができ、ここでR2 はフェニル又はナフ
チル基の如きアリール基、そしてnの値は0又は正の整
数であってR2 がナフチル基の場合にはnは0である。
好ましくはnは0又は1である。
【0018】末端位置に芳香族炭化水素基を含む式
(4)によって表わされる好ましいアルデヒドは、限定
するものではないがシンナムアルデヒド並びに(6)シ
ンナムアルデヒド、o−若しくはp−メトキシシンナム
アルデヒド、ベンツアルデヒド、ナフトアルデヒド又は
末端位置に芳香族炭化水素基を含む他のアルデヒドと
(7)クロトンアルデヒド又はアクロレインの如きエチ
レン性不飽和脂肪族アルデヒドとの間でのアルドール縮
合反応の生成物が含まれる。
【0019】アルデヒドの一つのカルボニル基が芳香族
炭化水素環構造に結合するか又はシンナムアルデヒドの
ように−CH=CH−基によって環構造から離れている
場合には、得られる縮合生成物はわずかに1個である。
【0020】不飽和脂肪族アルデヒド(7)のエチレン
性不飽和炭素原子はアルデヒド基〔−C(O)H〕に隣
接している。アルドール縮合で使用される両者のアルデ
ヒド(6及び7)がこの位置でエチレン性不飽和炭素原
子を含む場合には、反応生成物に存在する共役二重結合
の数は最大になる。
【0021】シンナムアルデヒド(6a)及びクロトン
アルデヒド(7a)の間のアルドール縮合反応は、次に
示す式によって表わすことができる。ここでPhはフェ
ニル基を表わす。
【化4】
【0022】もし所望するならば、縮合反応を繰り返し
てエチレン性不飽和アルデヒドの共役二重結合の数を増
加し、次いで式(5)によって表わされるエステル反応
体と反応させ、式(2)によって表わされる本願発明の
プロパルギルエステルを製造することが可能である。Kn
oevenagel 反応に使用されるプロパルギルエステルは、
カルボキシル基の隣接した炭素原子において不安定な水
素原子を有している。
【0023】エステル(5)と芳香族アルデヒド(4)
とを反応させ式(3)によって表わされるプロパルギル
エステルを製造するKnoevenagel 縮合反応は、典型的に
は周囲温度又はそれ以下においてアミンの触媒量の存在
下進められる。好ましいアミン触媒は、限定するもので
はないが脂肪族アミン、アニリン及びp−ニトロアニリ
ンの如き芳香族アミンが含まれる。ピペリジンの如き複
素環アミンがまた好ましい。反応生成物が特に固体であ
る場合には、縮合反応は通常の溶媒に反応体を溶解して
行われる。有用な溶媒は、限定するものではないがテト
ラヒドロフラン及びジオキサンの如き環状エーテルであ
る。
【0024】本発明のオルガノシリコン化合物は、オル
ガノ水素シラン又はオルガノ水素シロキサンと前述した
エステルすなわち式(3)R3(CH =CH) n −CH=CR2C
(O)OCH 2C≡CHのプロパルギル基との反応によって製造す
ることができる。
【0025】珪素に結合した水素原子と炭素−炭素の二
重結合又は三重結合との間の反応はハイドロシリル化反
応(hydrosilylation reaction) といわれ、そして典型
的には周期表の白金属の金属又はこのような金属の化合
物を触媒とする。白金に加えて、白金属の金属はロジウ
ム及びパラジウムを含む。プロパルギルエステルのアセ
チレン性炭素原子での所望の反応の選択性を得るため
に、白金又はこの金属の化合物を使用するのが好まし
い。
【0026】塩化白金酸、そして特に sym−テトラメチ
ルジビニルジシロキサンの如き液状エチレン性不飽和オ
ルガノシリコン化合物と塩化白金酸の錯体は、プロパル
ギルエステルと珪素に結合した水素原子を含むオルガノ
シリコン化合物との反応に好ましい触媒である。この有
利性は、式(3)によって表わされるエステルのプロパ
ルギル基のみの限定したハイドロシリル化反応の位置及
び所望のオルガノシリコン化合物の高収率に基づいてい
る。
【0027】珪素に結合した水素原子とプロパルギルエ
ステルの酸部分に存在する共役炭素−炭素二重結合との
間の望ましくない副反応を避けるために、プロパルギル
エステル(3)とオルガノ水素シラン又はオルガノ水素
シロキサンは実質的に等量使用するのが好ましい。ハイ
ドロシリル化反応は、典型的には反応に関与しない触媒
の存在下行われる。好ましい溶媒は、限定するものでは
ないが液状の芳香族炭化水素及び飽和脂肪属炭化水素が
含まれる。
【0028】ハイドロシリル化反応は室温において行う
こともできるが、一方反応率を上げるため好ましくは反
応混合物を70°と110℃の間の温度に加熱する。好
ましい温度は、使用されるオルガノ水素シラン又はオル
ガノ水素シロキサンの種類等を含め種々の要因に基づ
く。反応の経過は、便利には反応が進むに従ってプロパ
ルギル基(−CH2 −C≡CH)及びSiH基の濃度の
減少を赤外分光分析によって追跡する。
【0029】好ましいオルガノ水素シロキサンは、限定
するものではないが sym−テトラアルキルジ水素ジシロ
キサン、フェニルシルセスキオキサン(PhSi
3/2 )とジメチル水素シルオキシ単位を含む樹脂状オ
ルガノシロキサン共重合体、及び少なくとも繰り返し単
位部分が式R1 HSiOによって表わされ(ここでR1
はすでに述べたように置換され又は置換されていない1
価の炭化水素基を表わす)、残りの非末端単位はR1 2
iOでありそして末端単位はトリオルガノシルオキシ又
はジオルガノ水素シルオキシ(有機基はR1 と同じでこ
れから選ばれた炭化水素基である)の実質的に線状のオ
ルガノポリシロキサンが含まれる。これに対して、珪素
に結合した水素原子はオルガノポリシロキサン分子の末
端位置にのみ存在する。
【0030】式(3)のプロパルギルエステルと反応す
るオルガノ水素シラン及びオルガノ水素シロキサンの式
におけるR1 によって表わすことのできる炭化水素基
は、限定するものではないが、1から約10個の炭素原
子を含むアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アルクアリール基、アーリルアルキル基及び好ましくは
ハロゲン原子に置換された置換アルキル基が含まれる。
1 は好ましくはメチル基、フェニル基又は3,3,3
−トリフルオロプロピル基で、この選択はオルガノ水素
シラン及びオルガノ水素シロキサンを製造するために使
用される相応するクロロシランの入手の程度に基づいて
いる。
【0031】ハイドロシリル化によるオルガノシリコン
生成物は、代表的には室温において固体であり、そして
通常の再結晶方法により精製することができる。前に述
べたように、本発明のオルガノシリコン化合物に存在す
る共役エチレン性二重結合は、300から400ナノメ
ートル(nm)の範囲の紫外線照射によって分子間付加反
応を行う。この反応は200から260nmの範囲の紫外
線照射により可塑性となり、最初のオルガノシリコン化
合物の約50%以上が回収される。
【0032】本発明化合物のオルガノシリコン部分が、
明細書の式(1)におけるQによって表わされる2個以
上の置換基を含むオルガノポリシロキサン又はジシロキ
サンである場合、分子間反応の生成物は架橋物質であっ
て、これは最初のオルガノシリコン化合物及び分子間付
加反応の可逆した生成物を溶解するのに使用されるトル
エンの如き溶媒には不溶である。
【0033】紫外線照射によって不溶性架橋物質を生成
する本発明のオルガノシロキサンの溶液は、紫外線照射
によって硬化する塗料及び紫外線吸収剤として理想的な
オルガノシロキサンを与えることを本発明者は新たに見
い出した。
【0034】
【実施例】本発明の生成物及びこの生成物を製造する方
法について好ましい態様を以下に示す。これらの例は、
本願特許請求の範囲に示した本願発明の範囲を限定的に
解釈すべきものではない。特に述べない限り、部及びパ
ーセントは重量についてであり、また粘度の値は25℃
において測定したものである。式において、Meはメチ
ル基そしてPhはフェニル基を表わす。
【0035】例 1 1.6部のプロパルギルアルコール及び1部のシアノ酢
酸を4.7部のクロロホルムに溶解した。0.2部の9
8重量%の硫酸を触媒として加え、そして得られた混合
物を5.5時間61℃の温度に加熱した。粗エステルを
水で洗浄した。減圧によって揮発性物質を取り除いた。
アルファーシアノ酢酸のプロパルギルエステルC≡NC
2 C(O)OC≡CHを71%の収率で分離した。
【0036】例 2 例1で得られた15.5グラムのアルファーシアノ酢酸
のプロパルギルエステルを開口フラスコの中で撹拌しな
がら40ccのジオキサンに溶解してKnoevenagel 縮合を
行った。シンナムアルデヒドの等量(16.6グラム)
を反応混合物に加え、そしてフラスコを氷水の中で冷却
した。0.4ccのピペリジンを反応触媒として約10分
間にわたって徐徐に加えた。5分間で黄色の固体が沈殿
した。混合物を短時間混合し、次いで3.5時間周囲条
件のもとで放置し、この後濾過によって固体を分離しそ
して水で洗浄した。133℃において溶融する粗生成物
が91%の収率で得られた。この物質をトルエンで再結
晶すると、138℃で溶融する生成物が得られた。
【0037】再結晶した化合物を赤外線スペクトル及び
核磁気共鳴により、C≡CH,C≡N,C≡C,C=
O,−COO,CH2 C≡C及びC=C−C=Cの基に
相当する最大吸収特性を示し、そして式(3a)PhCH=
CHCH=C(CN)C(O)CH2C ≡CHに相応する予期した生成物P
CCPDと一致した。
【0038】例 3 加熱トルエン中の16.7%溶液に、トルエンの重量を
基準にして0.004重量%白金に等しい白金ハイドロ
シリル化触媒を混ぜ合せた。この触媒は六塩化白金酸と
sym−テトラメチルジビニルジシロキサンとの反応混合
物であって、4.2重量%の白金内容物になるように液
状ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン
で希釈されている。この得られた溶液を70と75℃の
間の温度に加熱し、この間1:1のPCCPDで珪素に
結合した水素原子とC≡C基のモル比が等量である1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDS)を
反応混合物に滴下した。
【0039】TMDSの滴下が終了してからこの反応混
合物を更に4時間加熱し、この後減圧下反応混合物から
トルエンを除去すると、融点78℃を示す黄色固体の所
望のPCCPD/TMDS反応生成物が得られた。この
生成物の赤外線吸収スペクトルは、C≡N,C=O,≡
Si−O−Si≡,−CH=CH−CH=CH−の基に
相当する最大吸収特性を示し、次に示す式(2a)に相
応する化合物と一致した。
【化5】 ここでPhはフェニル基を表わし、そしてMeはメチル
基を表わす。
【0040】例 4 5gのプロパルギルエステル(3a)を60℃に加熱し
た80ccのトルエンに溶融した。例1に示した白金触媒
0.02gをこの溶液に加えた。こられのものは、撹拌
機、水冷却器、滴下漏斗及び温度計を有するガラス製容
器の中で混ぜ合わせた。15.35gのトリメチルシロ
キシ−末端ジメチルシロキサン/メチル水素シロキサン
共重合体を20ccのトルエンに溶解して得た溶液を、滴
下漏斗に入れ、そして約1ccのこの溶液を反応器中の混
合物に加えた。この共重合体は、100の平均重合度を
示しそして平均10モル%のメチル水素シロキサン単位
を含んでいた。
【0041】反応混合物を沸騰点(約110℃)に加熱
し、これに2時間に渡って滴下漏斗中の溶液を加えた。
加熱を更に72時間続けた。ここにおいて赤外線吸収ス
ペクトルにより反応生成物を観察すると、プロパルギル
基の実質的にすべてが、ジメチルシロキサン/メチル水
素シロキサン共重合体に存在する珪素に結合した水素原
子と実質的にすべてが反応して本発明のオルガノシロキ
サン化合物を形成し、この化合物はジメチルシロキサン
単位及び最初のメチル水素シロキサン単位の位置に次に
示す式(2a)の単位を含むトリメチルシロキシ末端共
重合体の形体であった。
【化6】 ここで、AはPhCH=CHCH=C(C ≡N)C(O)OCH2CH=CHを表
わす。この反応混合物は次に多量の活性炭と混ぜ合せそ
して濾過した。減圧下、得られた濾液からトルエンを取
り除くと共重合体が分離した。
【0042】重合体Aの一部分をイソプロパノールに溶
解して5から10重量%の溶液にし、そして顕微鏡用ス
ライドガラスの表面にこの液を塗布して、光硬化性塗料
としてのこの共重合体の有用性を調べた。塗料を塗布し
た部分を形模様のマスクで覆い、300から450ナノ
メートルの範囲の紫外線源に、次の表に示す時間
(秒)、塗膜に約68ミリワット/cm2 の割合での強度
で照射した。塗布したスライドは、ランプから2.5イ
ンチ(6.35cm)の所に置いた。ランプで照射した紫
外線照射量(ミリジュール/cm2 )を表1に示した。
【0043】照射した後、マスクを塗布表面から取り除
き、そして塗布表面をイソプロパノールに浸し、未硬化
の塗料を溶解した。スライドガラスに存在する画像の質
を、不良、容認及び良好という定性の順序で評価を行っ
た。
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 77/38 NUG 8319−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子式QR1 3Siに相当するシラン、及
    び式 QR1 a SiO (3-a )/2 の単位を含むオルガノシロキサ
    ンから成る群から選ばれたオルガノシリコン化合物、こ
    こでQは基 R2(CH=CH) n −CH=CR3C(O)OCH2CH =CH−
    を表わし、各R1 は置換され又はされていない1価炭化
    水素基から成る群から個々に選ばれ、R2 はアリール
    基、アルコキシアリール基又はアルクアリール基(al
    karyl)を表わし、R3 は−C≡N又は−C(O)
    OR4 でR4 は水素又は置換されていない1価炭化水素
    基、aは0,1又は2、そしてnは0又は正の整数であ
    るが、ただしR2 がナフチル基を表わすときにはnは0
    である。
  2. 【請求項2】 式 R2(CH=CH) n CH=CR3C(O)OCH2C≡CH
    のプロパルギルエステルを式R1 a HSiO(3-a)/2 の少なく
    とも1個の単位を含むオルガノ水素シロキサンと白金を
    含む水素シリル化触媒(hydrosilylation catalyst) の
    触媒的効果量の存在下反応させ式 QR1 a SiO (3-a)/2
    よって表わされる少なくとも1個の単位を含むオルガノ
    シロキサン化合物の製造方法、ここでQは基 R2(CH=C
    H) n −CH=CR3C(O)OCH2CH =CH−を表わし、各R1
    置換され又はされていない1価炭化水素基から成る群か
    ら個々に選ばれ、R2 はアリール基、アルコキシアリー
    ル基又はアルクアリール基を表わし、aは0,1又は
    2、nは0又は正の整数であり、そしてR3 は−C≡N
    又は−C(O)OR4 でR4 は水素又は置換されていな
    い1価炭化水素基であるが、ただしR2 がナフチル基を
    表わすときにはnは0である。
  3. 【請求項3】 式 R2(CH=CH) n CH=CR3C(O)OCH2C≡CH
    のプロパルギルエステルを式HR1 3Siのトリオルガノ
    水素シロキサンと白金を含む水素シリル化触媒の触媒的
    効果量の存在下反応させ式QR1 3Siによって表わされ
    るオルガノシランの製造方法、ここでQは基 R2(CH=C
    H) n −CH=CR3C(O)OCH2CH =CH−を表わし、各R1
    置換され又はされていない1価炭化水素基から成る群か
    ら個々に選ばれ、R2 はアリール基、アルコキシアリー
    ル基又はアルクアリール基を表わし、aは0,1又は
    2、nは0又は正の整数であり、そしてR3 は−C≡N
    又は−C(O)OR4 でR4 は水素又は置換されていな
    い1価炭化水素基であるが、ただしR2 がナフチル基を
    表わすときにはnは0である。
  4. 【請求項4】 式 R2(CH=CH) n CH=CR3C(O)OCH2C≡CH
    のプロパルギルエステル、ここでR2 はアリール基、ア
    ルコキシアリール基又はアルクアリール基を表わし、R
    3 は−C≡N又は−C(O)OR4 でR4 は水素又は置
    換されていない1価炭化水素基、そしてnは0又は正の
    整数であるが、ただしR2 がナフチル基を表わすときに
    はnは0である。
JP4346531A 1991-12-30 1992-12-25 共役エチレン性不飽和を含むカルボン酸のプロパルギルエステル及びこれから誘導されたオルガノシリコン化合物 Pending JPH05339276A (ja)

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EP0550195A2 (en) 1993-07-07
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US5136065A (en) 1992-08-04
DE69221107D1 (de) 1997-08-28
EP0550195B1 (en) 1997-07-23
CA2085314A1 (en) 1993-07-01

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