JPH08231724A - 有機ケイ素化合物およびその製造方法 - Google Patents

有機ケイ素化合物およびその製造方法

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JPH08231724A
JPH08231724A JP6336995A JP6336995A JPH08231724A JP H08231724 A JPH08231724 A JP H08231724A JP 6336995 A JP6336995 A JP 6336995A JP 6336995 A JP6336995 A JP 6336995A JP H08231724 A JPH08231724 A JP H08231724A
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JP
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group
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aryl
alkyl group
compound
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JP6336995A
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Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Toru Masatomi
亨 正富
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DuPont Toray Specialty Materials KK
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Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シロキサン結合とシルアルキレン結合を有す
る新規な有機ケイ素化合物、および、この有機ケイ素化
合物を収率良く製造する方法を提供する。 【構成】 一般式: 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、フッ化アルキ
ル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基からなる群
から選択される少なくとも一つの基であり、R2はアル
キル基またはアリール基であり、R3はアルキレン基ま
たはアルキレンオキシアルキレン基であり、Xはハロゲ
ン原子またはアルコキシ基であり、mは0または1であ
り、nは1〜3の整数である。)で表される有機ケイ素
化合物、および、付加反応により上記の有機ケイ素化合
物を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機ケイ素化合物および
その製造方法に関し、詳しくは、シロキサン結合とシル
アルキレン結合を有する新規な有機ケイ素化合物、およ
び、この有機ケイ素化合物を収率良く製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】シロキサン結合とシルア
ルキレン結合を有するポリシルアルキレンシロキサン
は、その表面張力が小さく、撥水・撥油性、耐溶剤性が
優れているために、有機樹脂や塗料の添加剤やガラス、
金属の表面処理剤や粉体の表面処理剤としての使用が検
討されている。しかし、このポリシルアルキレンシロキ
サンは、メチルトリクロロシラン、トリメチルクロロシ
ラン等のハロシラン化合物およびメチルトリメトキシシ
ラン、トリメチルメトキシシラン等のアルコキシシラン
化合物に比べて、その効果が劣るという問題があった。
このため、シロキサン結合とシルアルキレン結合を有
し、ハロシラン化合物やアルコキシシラン化合物と同様
の効果を有する有機ケイ素化合物が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は、シロキサン結合とシルアルキレン結合を有する新
規な有機ケイ素化合物、および、この有機ケイ素化合物
を収率良く製造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】はじめ
に、本発明の有機ケイ素化合物を詳細に説明する。本発
明の有機ケイ素化合物は、一般式:
【化4】 で表される。式中のR1はアルキル基、アリール基、フ
ッ化アルキル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基
からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
特に、アルキル基、フッ化アルキル基が好ましい。この
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基が挙げられ、特に、メチル基が好ま
しい。また、このアリール基としては、例えば、フェニ
ル基、トリル基、キシリル基が挙げられ、特に、フェニ
ル基が好ましい。また、このフッ化アルキル基として
は、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペ
ンタフルオロブチル基、ヘプタフルオロペンチル基、ノ
ナフルオロヘキシル基、ヘプタデカフルオロデシル基、
トリデカフルオロイソオクチル基が挙げられ、特に、
3,3,3−トリフルオロプロピル基、ノナフルオロヘ
キシル基が好ましい。また、このフッ化アルキルオキシ
アルキル基としては、例えば、ペンタフルオロエチルオ
キシエチル基、ペンタフルオロエチルオキシプロピル
基、ペンタフルオロエチルオキシブチル基、ノナフルオ
ロブチルオキシエチル基、ノナフルオロブチルオキシプ
ロピル基、ノナフルオロブチルオキシブチル基、ウンデ
カフルオロペンチルオキシエチル基、ウンデカフルオロ
ペンチルオキシプロピル基が挙げられる。また、式中の
2はアルキル基またはアリール基であり、前記と同様
のアルキル基およびアリール基が例示され、特に、メチ
ル基が好ましい。また、式中のR3はアルキレン基また
はアルキレンオキシアルキレン基であり、特に、アルキ
レン基が好ましい。このアルキレン基としては、例え
ば、エチレン基、メチルエチレン基、エチルエチレン
基、プロピルエチレン基、ブチルエチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基、1−メチルプロピレン基、ペンチレ
ン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノ
ニレン基、デシレン基が挙げられ、特に、エチレン基、
プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基が好ましい。
また、このアルキレンオキシアルキレン基としては、例
えば、エチレンオキシエチレン基、エチレンオキシプロ
ピレン基、エチレンオキシブチレン基、プロピレンオキ
シエチレン基、プロピレンオキシプロピレン基、プロピ
レンオキシブチレン基、ブチレンオキシエチレン基、ブ
チレンキシプロピレン基が挙げられる。また、式中のX
はハロゲン原子またはアルコキシ基である。このハロゲ
ン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子が挙げられ、特に、塩素原子が好ましい。また、こ
のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基
が挙げられ、特に、メトキシ基、エトキシ基が好まし
い。また、式中のmは0または1である。また、式中の
nは1〜3の整数であり、特に、3が好ましい。
【0005】このような本発明の有機ケイ素化合物とし
ては、次の化合物が例示される。
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【0006】本発明の有機ケイ素化合物はシロキサン結
合とシルアルキレン結合を有する新規な化合物であり、
そのケイ素原子に結合するハロゲン原子またはアルコキ
シ基により、有機樹脂や塗料の反応性添加剤、ガラスや
金属の表面を効率よく疎水化するための表面処理剤、粉
体の表面を効率よく疎水化するための表面処理剤として
使用することができる。また、本発明の有機ケイ素化合
物を原料として、そのケイ素原子に結合するハロゲン原
子またはアルコキシ基をケイ素原子に結合する水素原
子、水酸基、アセトキシ基またはアミノキシ基に置換し
た有機ケイ素化合物を合成することができる。また、本
発明の有機ケイ素化合物を加水分解および縮合反応する
ことにより、シロキサン結合とシルアルキレン結合を有
する有機ケイ素化合物の残基を有する有機ケイ素樹脂を
合成することができる。
【0007】続いて、本発明の製造方法について詳細に
説明する。本発明の製造方法の一つは、(A)一般式:
【化16】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、フッ化アルキ
ル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基からなる群
から選択される少なくとも一つの基であり、R2はアル
キル基またはアリール基であり、R4はアルケニル基ま
たはアルケニルオキシアルキル基であり、mは0または
1である。)で表されるシロキサン化合物と(B)一般
式: H−SiR2 (3-n)n (式中、R2はアルキル基またはアリール基であり、X
はハロゲン原子またはアルコキシ基であり、nは1〜3
の整数である。)で表されるシラン化合物とを(C)ヒド
ロシリル化反応用触媒の存在下で付加反応させることを
特徴とする。
【0008】(A)成分中のR1はアルキル基、アリール
基、フッ化アルキル基およびフッ化アルキルオキシアル
キル基からなる群から選択される少なくとも一つの基で
あり、前記と同様の基が例示される。また、式中のR2
はアルキル基またはアリール基であり、前記と同様の基
が例示される。また、式中のR4はアルケニル基または
アルケニルオキシアルキル基であり、特に、アルケニル
基が好ましい。このアルケニル基としては、例えば、ビ
ニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセ
ニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デ
セニル基が挙げられ、特に、ビニル基、アリル基、ブテ
ニル基、ヘキセニル基が好ましい。また、このアルケニ
ルオキシアルキル基としては、例えば、エチニルオキシ
エチル基、エチニルオキシプロピル基、エチニルオキシ
ブチル基、プロペニルオキシエチル基、プロペニルオキ
シプロピル基、プロペニルオキシブチル基、ブテニルオ
キシエチル基、ブテニルキシプロピル基が挙げられる。
また、式中のmは0また1である。このような(A)成分
としては、次のシロキサン化合物が例示される。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0009】(B)成分中のR2はアルキル基またはアリ
ール基であり、前記と同様の基が例示される。また、式
中のXはハロゲン原子またはアルコキシ基であり、前記
と同様の基が例示される。また、式中のnは1〜3の整
数である。このような(B)成分としては、次のシラン化
合物が例示される。 H−Si(CH3)2Cl H−Si(CH3)Cl2 H−SiCl3 H−Si(CH3)2OCH3 H−Si(CH3)(OCH3)2 H−Si(OCH3)3 H−Si(OC25)3 H−Si(OC24OCH3)3
【0010】(C)成分のヒドロシリル化反応用触媒とし
ては、例えば、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウ
ム系触媒が挙げられる、特に、白金系触媒が好ましい。
白金系触媒としては、例えば、白金黒、白金担持シリカ
微粉末、白金担持カーボン粉末、塩化白金酸、塩化白金
酸のアルコール溶液、白金とジビニルテトラメチルジシ
ロキサンとの錯体、白金とオレフィンとの錯体が挙げら
れる。
【0011】本発明の製造方法では、(A)成分と(B)成
分を(C)成分の存在下で付加反応させることを特徴とす
る。(B)成分の添加量は特に限定されず、好ましくは、
(A)成分中のアルケニル基に対する(B)成分中のケイ素
原子結合水素原子のモル数の比が0.1〜10となる量
である。また、(C)成分の添加量は特に限定されず、好
ましくは、この反応系において(C)成分中の触媒金属が
重量単位で0.1〜1,000ppmとなる量である。
本発明の製造方法において、有機溶媒を使用することは
任意である。使用できる有機溶媒は特に限定されず、例
えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化
水素系溶媒;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロ
オクタン等の脂肪族環状炭化水素系溶媒;トリフルオロ
メチルベンゼン、1,3−ビス(トリフルオロメチル)
ベンゼン、メチルペンタフルオロベンゼン等の含フッ素
芳香族炭化水素系溶媒が挙げられる。また、本発明の製
造方法において、その反応条件は特に限定されず、常圧
で反応させる場合の反応温度は、(A)成分および(B)成
分の沸点以下、または、使用する有機溶媒の還流温度以
下であることが好ましい。また、加圧下で反応させるこ
ともできる。本発明の製造方法において、その手順は特
に限定されず、例えば、(A)成分、(B)成分および(C)
成分を同時に添加して攪拌する方法、(B)成分と(C)成
分を攪拌しながら、この系に(A)成分を徐々に添加する
方法、(A)成分と(C)成分を攪拌しながら、この系に
(B)成分を徐々に添加する方法が挙げられる。
【0012】また、本発明の他の製造方法は、(A')一
般式:
【化24】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、フッ化アルキ
ル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基からなる群
から選択される少なくとも一つの基であり、R2はアル
キル基またはアリール基であり、mは0または1であ
る。)で表されるシロキサン化合物と(B')一般式: R4−SiR2 (3-n)n (式中、R2はアルキル基またはアリール基であり、R4
はアルケニル基またはアルケニルオキシアルキル基であ
り、Xはハロゲン原子またはアルコキシ基であり、nは
1〜3の整数である。)で表されるシラン化合物とを
(C)ヒドロシリル化反応用触媒の存在下で付加反応させ
ることを特徴とする。
【0013】(A')成分中のR1はアルキル基、アリール
基、フッ化アルキル基およびフッ化アルキルオキシアル
キル基からなる群から選択される少なくとも一つの基で
あり、前記と同様の基が例示される。また、式中のR2
はアルキル基またはアリール基であり、前記と同様の基
が例示される。また、式中のmは0または1である。こ
のような(A')成分としては、次のシロキサン化合物が
例示される。
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【0014】(B')成分中のR2はアルキル基またはアリ
ール基であり、前記と同様の基が例示される。また、式
中のR4はアルケニル基またはアルケニルオキシアルキ
ル基であり、前記と同様の基が例示される。また、式中
のXはハロゲン原子またはアルコキシ基であり、前記と
同様の基が例示される。また、式中のnは1〜3の整数
である。このような(B')成分としては、次のシラン化
合物が例示される。 CH2=CH−Si(CH3)2Cl CH2=CH−Si(CH3)Cl2 CH2=CH−SiCl3 CH2=CHCH2−SiCl3 CH2=CH−Si(CH3)2OCH3 CH2=CH−Si(CH3)(OCH3)2 CH2=CH−Si(OCH3)3 CH2=CH−Si(OC25)3 CH2=CH−Si(OC25OCH3)3 CH2=CHC48−Si(CH3)2Cl CH2=CHCH2−Si(CH3)Cl2 CH2=CHC48−SiCl3 CH2=CHCH2OC24−SiCl3 CH2=CHCH2OC24−Si(OCH3)3
【0015】本発明の製造方法では、(A')成分と(B')
成分を前記(C)成分の存在下で付加反応させることを特
徴とする。(A')成分の添加量は特に限定されず、好ま
しくは、(B')成分中のアルケニル基に対する(A')成分
中のケイ素原子結合水素原子のモル数の比が0.1〜1
0となる量である。また、(C)成分の添加量は特に限定
されず、好ましくは、この反応系において(C)成分中の
触媒金属が重量単位で0.1〜1,000ppmとなる
量である。本発明の製造方法において、前記の有機溶媒
を使用することは任意である。また、本発明の製造方法
において、その反応条件は特に限定されず、常圧で反応
させる場合の反応温度は、(A')成分および(B')成分の
沸点以下、または、使用する有機溶媒の還流温度以下で
あることが好ましい。また、加圧下で反応させることも
できる。本発明の製造方法において、その手順は特に限
定されず、例えば、(A')成分、(B')成分および(C)成
分を同時に添加して攪拌する方法、(B')成分と(C)成
分を攪拌しながら、この系に(A')成分を徐々に添加す
る方法、(A')成分と(C)成分を攪拌しながら、この系
に(B')成分を徐々に添加する方法が挙げられる。
【0016】
【実施例】続いて、本発明の有機ケイ素化合物およびそ
の製造方法を実施例により詳細に説明する。
【0017】[実施例1]200ミリリットルのフラス
コに、式:
【化30】 で表されるトリシロキサン44.4g(0.2モル)、
トルエン26gおよび塩化白金酸のイソプロピルアルコ
ール溶液(この半応系において白金金属が重量単位で4
0ppmとなる量である。)を投入して、この系を60
℃に加熱した。次いで、この系にビニルトリメトキシシ
ラン32.6g(0.22モル)を徐々に滴下した。滴
下終了後、トルエン還流温度で4時間反応した。その
後、低揮発分を留去して液状の反応生成物69.6g
(収率94%)を得た。この反応生成物をフーリエ変換
赤外吸収分析(以下、FT−IR)、29Si−核磁気共
鳴分析(以下、NMR)および13C−NMRにより分析
した結果、次式で表される有機ケイ素化合物であると同
定された。この有機ケイ素化合物の25℃における屈折
率は1.409であった。
【化31】
【0018】[実施例2]200ミリリットルのフラス
コに、式:
【化32】 で表されるテトラシロキサン48.3g(0.15モ
ル)、トルエン26gおよび塩化白金酸のイソプロピル
アルコール溶液(この反応系において白金金属が重量単
位で40ppmとなる量である。)を投入して、この系
を60℃に加熱した。次いで、この系にトリクロロシラ
ン23.0g(0.17モル)を徐々に滴下した。滴下
終了後、トルエン還流温度で4時間反応した。その後、
低揮発分を留去して液状の反応生成物62.4g(収率
91%)を得た。この反応生成物をFT−IR、29Si
−NMRおよび13C−NMRにより分析した。29Si−
NMRにより、次の結果を得た。 δ(ppm): 10〜20 (Si 、−SiCl3) 6〜9 (3Si、(CH3)3SiO) −60〜−70(Si 、{(CH3)3}3Si−) また、13C−NMRにより次の結果を得た。 δ(ppm): 8〜17 (2C 、−CH2−) 0〜6 (C 、CH3−) 以上の結果から、次式で表される有機ケイ素化合物であ
ると同定された。
【化33】
【0019】[実施例3]200ミリリットルのフラス
コに、式:
【化34】 で表されるトリシロキサン68.7g(0.1モル)、
トルエン26gおよび塩化白金酸のイソプロピルアルコ
ール溶液(この反応系において白金金属が重量単位で4
0ppmとなる量である。)を投入して、この系を60
℃に加熱した。次いで、この系にビニルトリメトキシシ
ラン16.3g(0.11モル)を徐々に滴下した。滴
下終了後、トルエン還流温度で4時間反応した。その
後、低揮発分を留去して液状の反応生成物70.9g
(収率85%)を得た。この反応生成物をFT−IR、
29Si−NMRおよび13C−NMRにより分析した。29
Si−NMRにより、−40〜42ppm、−19〜−
22ppm、8〜10ppmNI積分比が1:1:2と
なる4本のピークが観察された。また、13C−NMRに
より、次の結果を得た。 δ(ppm): 105〜125 (8C 、C49−) −1〜1 (5C 、CH3−) −1〜27 (6C 、−CH2−) 49〜51 (3C 、−OCH3) 以上の結果から、次式で表される有機ケイ素化合物であ
ると同定された。
【化35】
【0020】
【発明の効果】本発明の有機ケイ素化合物はシロキサン
結合とシルアルキレン結合を有する新規な化合物であ
り、また、本発明の製造方法は、このような新規な有機
ケイ素化合物を収率良く製造することができるという特
徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で合成した有機ケイ素化合物の
フーリエ変換赤外吸収分析によるスペクトルチャートで
ある。
【図2】図2は実施例1で合成した有機ケイ素化合物の
29Si−核磁気共鳴分析によるスペクトルチャートであ
る。
【図3】図3は実施例1で合成した有機ケイ素化合物の
13C−核磁気共鳴分析によるスペクトルチャートであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、フッ化アルキ
    ル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基からなる群
    から選択される少なくとも一つの基であり、R2はアル
    キル基またはアリール基であり、R3はアルキレン基ま
    たはアルキレンオキシアルキレン基であり、Xはハロゲ
    ン原子またはアルコキシ基であり、mは0または1であ
    り、nは1〜3の整数である。)で表される有機ケイ素
    化合物。
  2. 【請求項2】(A)一般式: 【化2】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、フッ化アルキ
    ル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基からなる群
    から選択される少なくとも一つの基であり、R2はアル
    キル基またはアリール基であり、R4はアルケニル基ま
    たはアルケニルオキシアルキル基であり、mは0または
    1である。)で表されるシロキサン化合物と(B)一般
    式: H−SiR2 (3-n)n (式中、R2はアルキル基またはアリール基であり、X
    はハロゲン原子またはアルコキシ基であり、nは1〜3
    の整数である。)で表されるシラン化合物とを(C)ヒド
    ロシリル化反応用触媒の存在下で付加反応させることを
    特徴とする請求項1記載の有機ケイ素化合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】(A')一般式: 【化3】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、フッ化アルキ
    ル基およびフッ化アルキルオキシアルキル基からなる群
    から選択される少なくとも一つの基であり、R2はアル
    キル基またはアリール基であり、mは0または1であ
    る。)で表されるシロキサン化合物と(B')一般式: R4−SiR2 (3-n)n (式中、R2はアルキル基またはアリール基であり、R4
    はアルケニル基またはアルケニルオキシアルキル基であ
    り、Xはハロゲン原子またはアルコキシ基であり、nは
    1〜3の整数である。)で表されるシラン化合物とを
    (C)ヒドロシリル化反応用触媒の存在下で付加反応させ
    ることを特徴とする請求項1記載の有機ケイ素化合物の
    製造方法。
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