JPH05338918A - ターレット式自動巻取機の糸条切替方法 - Google Patents

ターレット式自動巻取機の糸条切替方法

Info

Publication number
JPH05338918A
JPH05338918A JP4145654A JP14565492A JPH05338918A JP H05338918 A JPH05338918 A JP H05338918A JP 4145654 A JP4145654 A JP 4145654A JP 14565492 A JP14565492 A JP 14565492A JP H05338918 A JPH05338918 A JP H05338918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
bobbin
yarn
time
turret
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4145654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2807123B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Nishikawa
一彦 西川
Kosuke Sasaki
康介 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP4145654A priority Critical patent/JP2807123B2/ja
Publication of JPH05338918A publication Critical patent/JPH05338918A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2807123B2 publication Critical patent/JP2807123B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻量の大小に関係なく常に安定かつ確実に糸
条の自動切換が行え、自動切替性を大幅に向上させる。 【構成】 巻側ボビンB1 が所定量の巻量に達すると助
走ディスク31が空ボビンB2 を挿着したボビンホルダ
ーに接触して空ボビンB2 の助走を開始する。空ボビン
2 が所定の回転数に達するとターレット16が回動を
開始すると共にフリクションローラ9から離れる巻側ボ
ビンB1 の減速を防ぐため、助走ディスク31が巻側ボ
ビンB1 に接触し、これに回転力を付与する。その時の
巻量をタイマー等により巻時間として検知し、この巻時
間に対応して切替直前の張力が適正な範囲内となるよう
に助走ディスク駆動用モータのオフ(又は駆動)時間を
変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2組のボビンホルダーを
回転自在に設け、一方のボビンホルダーに装着したボビ
ンに所定の巻量のパッケージが形成されると他方のボビ
ンホルダーに装着された空ボビンに、自動的に糸条の切
替えが行われるようにしたターレット式自動巻取機の糸
条切替方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維用の高速巻取機として、2のボ
ビンホルダーに交互に自動的に糸条を切替えていくター
レット式自動巻取機は、それが使用され始めて10数年
を経過し現在では汎用化された巻取機といえる。
【0003】しかしながら、このようなターレット式自
動巻取機を使用して太デニールや中デニールの糸条を巻
取る場合は問題はないが、細デニール糸条の場合は糸条
切替が安定かつ確実に行われ難い傾向にあり、特に糸条
切替時のパッケージ巻径(巻量)が変わるとその成功率
が著しく悪くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題に
ついて技術的検討を重ねた結果なされたもので、その解
決しようとするところは巻量の大小に関係なく常に安定
かつ確実に糸条の自動切換が行え、自動切替性を大幅に
向上することにある。
【0005】つまり、一般に定常巻取中はパッケージの
表面がフリクションローラに圧接して定速駆動されるフ
リクション式の巻取機において、巻取張力は略一定と考
えてよい。
【0006】しかるにターレット式巻取機において、巻
取側のボビンホルダーに所定巻量のパッケージが形成さ
れ、2本のボビンホルダーが回動を始めると、ある回動
角度でフリクションローラに圧接して駆動されていた巻
取側のボビンホルダーがフリクションローラより離れ
て、代わりに空ボビン側(空ボビンを挿着した側)のボ
ビンホルダーがフリクションローラに圧接駆動されるの
が一般的である。
【0007】この間の糸条は巻取側のボビンホルダーに
つながっているから、フリクションローラから離れた巻
取側ボビンをいかに助走するかによって切替直前の糸条
張力は変つてくる。
【0008】そして、この切替直前の張力は高過ぎると
空ボビン側に切替わる前に糸条が切断してしまい、また
低過ぎると空ボビンに設けられた糸切り溝(糸捕捉
溝)、テープ等に十分捕捉されず、いずれの場合も自動
切替は失敗してしまう。
【0009】従って、自動切替性を向上させるためには
この切替直前の張力を適正な範囲に維持することが極め
て重要となるのである。
【0010】このため特開昭49―100351号公
報、特開昭50―4342号公報に示されるように、糸
条切替時の空ボビンへの糸条捕捉を容易にしその成功率
を高めるため空ボビンは糸条走行速度とほぼ等しい速度
に予めフリクションディスク等の駆動手段により回転さ
れ、更にはフリクションローラから離れた巻取側ボビン
(パッケージ)を前記駆動手段を切替えることにより積
極的に回転して減速を防ぎ、糸条が空ボビン側に切替わ
る間の糸条速度の変化を抑え張力が弛緩しないように保
持するかとが行われる。
【0011】しかし、このような細心の注意を払っても
パッケージの巻径が変つた場合は前記のように糸条切替
成功率が悪化するのが現状である。特に50デニール以
下の細デニール糸条での影響は大である。このことは省
力化工場の装置である自動ワインダーでの自動切替の失
敗率が高くなれば再糸掛作業者の専従が必要となり、コ
スト面での損失も大きくなつて省力化、自動化のメリツ
トも大きく損なうことになる。
【0012】また、巻量は近年の合成繊維産業における
多銘柄化による製品巻量の多様化のみならず、工程立上
げ時の品質安定化までの捨巻、工程断糸による小巻量化
などにより自動切替性に要求される巻量は数mm厚さから
最大巻量にまでなり、巻量の大小に関係なく確実かつ安
定して糸条の自動切替が行えることは自動ワインダーに
おける今後の大きな技術課題となるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のような構成を有している。すなわち、本発
明は回転可能なターレットに2組のボビンホルダーを設
け、一方のボビンホルダーに装着したボビンに所定の巻
量のパッケージが形成されるとターレットを回動して他
方のボビンホルダーに装着された空ボビンに自動的に巻
取糸条の切替えを行う際に、ボビンホルダーを摩擦駆動
する助走ディスクを介して空ボビンおよび巻取ボビンを
装着したボビンホルダーの助走を順次切替えて行うよう
にしたターレット式自動巻取機の糸条切替方法におい
て、ターレットの回動開始後、助走ディスク駆動用モー
タの電源をオフとする時間を巻量に応じて段階的に変更
することを特徴とするターレット式自動巻取機の糸条切
替方法である。
【0014】
【作用】巻側(巻取側)のボビンが所定量の巻量に達す
ると助走ディスクが空ボビンを挿着したボビンホルダー
に接触して空ボビンの助走を開始する。空ボビンが所定
の回転数に達するとターレットが回動を開始すると共に
フリクションローラから離れる巻側ボビンの減速を防ぐ
ため、助走ディスクが巻側ボビンに接触し、これに回転
力を付与する。この場合、糸条切替前張力が低過ぎると
糸条が弛んで上流側のローラへ巻き付き、また高過ぎる
と糸条は破断するなど、この張力が適正な範囲内にない
といずれの場合も断糸し自動切替は成功しない。
【0015】このため、その時の巻量をタイマー等によ
り巻時間として検知し、この巻時間に対応して上記張力
が適正な範囲内となるように助走ディスク駆動用モータ
のオフ(又は駆動)時間を変更している。具体的には、
例えば糸巻量の増大に対応してモータ電源の導通時間を
段階的もしくは連続的に長くし、糸条切替直前の糸条張
力を適正範囲に保持するのである。従って、糸条切換時
の糸巻量が如何なる量であってもこのときの切替時張力
は常に適切な範囲になるから、糸条切替は糸巻量に関係
なく確実かつ安定して行え、自動巻取機としての機能或
は性能を大きく向上させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1および図2は本発明を実施するに適した装置の斜視図
と正面図である。
【0017】図において、1は機枠で垂直方向に延びる
2本のスライド軸2を固設しており、このスライド軸2
には上下方向に摺動自在に嵌合されたスライド軸受3を
有するスライドブロック4が取付けられている。
【0018】5はフリクションヘッドであり、糸条を綾
振るトラバースガイド6を有するトラバースボックス
7、カバー8で覆われた回転駆動するフリクションロー
ラ9、トラバースボックス7とカバー8の後端フランジ
10、11と連結しトラバースボックス7、フリクショ
ンローラ9等を固定するホルダー12およびホルダー1
2とスライドブロック4を固着するL字状のブラケット
13等を含んで構成され、スライドブロック4の移動に
応じて上下動するようにされている。
【0019】14はブラケット13に水平方向に突設し
た支持部材15を介してフリクションヘッド5を上下動
自在に支持する設圧調整用の流体圧シリンダーである。
16はフリクションヘッド5の下方に位置するターレッ
トで、支軸17を中心として回動可能に取付けられてお
り、該ターレット16にはその回動中心を挾んで対称的
に2つのボビンホルダー18、19が回転自在に支承さ
れている。
【0020】20は支軸17に設けられたスプロケット
で、モータ21とチェイン22を介して連結しターレッ
ト16を回動するようにされている。支軸17は中空軸
にされており、その中に軸受を介して回転軸23が貫通
し回転自在に支持されている。この回転軸23は後端部
に取付けられたプーリ(図示せず)を介してタイミング
ベルト24によりモータ25と連結し、その駆動により
回転するようにされている。
【0021】ターレット16を貫通しその前面側に位置
する回転軸23には揺動自在にアーム26が支持されて
おり、該アーム26の一端側は扇状に形成されその端面
にはターレット16に固定された正逆転可能なロータリ
アクチュエーター28(エアモータ28)の回転軸に取
付けられたビニオン29と噛合う歯形27が刻設され、
エアーモータ28の回転によりアーム26を回転軸23
の回りに揺動するごとくされている。
【0022】又、回転軸23を挾んだ反対側に位置する
アーム26の他端部には回転軸23と平行方向に軸30
が突設され、該軸30に回転自在に取付けられたプーリ
32にボビンホルダー18、19と接触してこれを摩擦
回転させる助走ディスク31がプーリ32と一体となつ
て回転するように固定されている。
【0023】そしてプーリ32は前記回転軸23の先端
部に取付けられたプーリ33とタイミングベルト34を
介して連結し、従ってモータ25の駆動によりアーム2
6の軸30に取付けられた助走ディスク31が回転する
ように構成されている。35はボビンB1 、B2 を押出
すプツシヤー、36はボビンホルダー19、18の回転
を制動するブレーキである(ボビンホルダー18用は図
示せず)。
【0024】図3はこれら減圧弁50、エアモータ28
等との関係を示す概略圧空回路を示す。図において、5
0は減圧弁、51は電磁式回路切替弁であり、電磁式回
路切替弁51は満巻信号によって助走ディスク駆動用モ
ータ25が回転して一定時間経過後タイマーがタイムア
ップすると作動する。また、その前後にモータ21が駆
動しターレット16が回動するようにされている。
【0025】従って、ターレット16が回動を開始する
と前後してエアモータ28は方向が逆転しパッケージ形
成(満巻あるいは巻取)中の巻側のボビンホルダー18
に助走ディスク31がボビンホルダー18に駆動力を付
与する如くされている。
【0026】更に、図4は助走モータ駆動用モータ25
関係の電気回路を示す。この図は巻量に応じ、2段階に
駆動用モータ25をターレット開始後オフとする場合で
ある。 図において、モータ21が駆動し、ターレット
16が回動し始めると同時にタイマーT1 又はT2 が作
動し、その設定時間によりR4 が切れモータ25がオフ
となるようになされている。ここで、タイマーT1 又は
2 を選択するのは巻量を検出するタイマーT0 により
巻時間で行う。
【0027】つまり、巻時間がタイマーT0 の設定時間
0 以上であればタイマーT1 により、t0 以下であれ
ばタイマーT2 による。
【0028】タイマーT1 、T2 の設定時間はターレッ
ト開始後、助走用駆動用モータがオフとなる時間であ
り、当然ながら巻量の小さい、つまり巻時間の少ない場
合が駆動力は小さくしたいため、タイマーT2 の設定時
間がタイマーT1 より小さくなっている。
【0029】更に、フリクションヘッドは本例の如く上
下方向に移動するものに限らず横方向或いは任意の方向
に移動する場合でもよく、逆にフリクションヘッドが静
止しターレット側が移動するものでも適用できる。又、
ボビンホルダーの助走は1つの助走手段で必ずしも行う
必要はなく別々の手段によるものであってもよく、その
助走手段はローラ方式に限られるものでもない。巻取機
としては4コップ式の例を示しているが、2コップ或い
はその他の場合でも同様に適用できることは言うまでも
ない。
【0030】図5は糸条切替時の操作を示す一例であ
り、図6はそのときの糸条張力(図5のA点における)
の挙動を示す図であり、先ずこれら図5〜6によって本
発明を更に詳しく説明する。
【0031】図において、巻取側のボビンB1 が所定量
の巻量に達すると駆動手段である助走ディスク31が空
ボビンB2 を挿着したボビンホルダー19に接触して空
ボビンB2 の助走を開始する{図5(イ)および図6t
1 点}。
【0032】この際、糸条Yは空ボビンB2 の駆動に関
係なく巻取側ボビンB1 にトラバースされながら巻き取
られているので糸条張力Fは変わらない。
【0033】空ボビンB2 が所定の回転数に達するとタ
ーレット16が回動を開始すると共にフリクションロー
ラ9から離れる巻側ボビンB1 の減速を防ぐため、図6
2点で助走ディスク31が巻取側ボビンB1 に接触
し、これに回転力を付与する{図6(ロ)}。このため
糸条張力Fはやや上昇する。
【0034】次に図6t3 点でトラバースガイドから外
されt4 点で空ボビンB2 に接触した糸条がボビン捕捉
溝に係合し捕捉されて糸条切替が行われ、張力Fは一瞬
大きく低下した後、急上昇し、同時にt5 点近傍でフリ
クションローラ9に空ボビンB2 が接触し、これによっ
て強制的に駆動され始める{図5(ニ)}。このとき糸
条Yは切断し空ボビンB2 への巻取りが開始して糸条の
切替は完了する。空ボビンB2 に捕捉された糸条は重ね
巻き或いはトランスファーテイル等を必要に応じて形成
された後トラバースガイドに捕捉され正常巻取に入る
(t6 )。
【0035】ここで重要なことは図6のF1 で示される
糸条切替前張力であって、この張力F1 が低過ぎると糸
条Yが弛んで上流側のローラへ巻き付き、また高過ぎる
と糸条は破断するなど、いずれの場合も断糸し自動切替
は成功しない。つまり張力F 1 は適正な範囲内にないと
成功しないのである。そしてこの範囲は糸条デニール、
銘柄、速度等によって変わってくるが、巻量が変わると
更に大きくなることは前述の通りである。従って、巻量
に応じてF1 を常に正常な範囲にある如く調整できれば
如何なる巻量であっても糸条切替に失敗することがなく
なる。
【0036】これについてより具体的に説明すると、切
替前張力F1 は主として助走時における巻取側ボビンB
1 の回転数変化に対応し、その値は巻取側ボビンB1
助走ディスク31により増速される程度によって支配さ
れる。すなわち、巻取側ボビンB1 の増速率(加速度)
の大小によって決まる。回転体の増速率は一般に次式に
よって示される。
【0037】dw/dt=(T−TL )/I ここで、dw/dt:増速率、w:角速度、t:時間、
T:駆動トルク、TL:機械損失のトルク換算率、I:
慣性モーメントである。
【0038】この式で示されるように、増速率dw/d
tは駆動トルクTが一定であれば慣性モーメントIによ
って決ってくる。
【0039】つまりIが小さいとdw/dtはIが大き
いときに比較して大きくなり、しかもIは径の4乗に比
例するためdw/dtは巻径により急激に変化する。
【0040】従って、巻取側ボビンの径、すなわち巻量
によって増速率dw/dtは大きく変化し、切替前の張
力も巻量によって値が大きく変化することになるのであ
る。
【0041】このため、広い範囲の巻量にわたつて自動
切替性向上を行うには切替前の張力を適正値にコントロ
ールすればよく、本発明にあっては前記の如く常に巻量
に応じて適正な切替前張力となるように巻取側(満巻
側)のボビン(ボビンホルダー)助走力を規制する如く
なしているのである。
【0042】更に作用効果を具体的に説明すると、ボビ
ンB1 に巻き取られている糸条Yが満巻になると、例え
ばタイマーが一定時間経過しタイムアップすると満巻信
号を発する。この満巻信号によって助走モータ25のス
イッチが入り、回転軸23を介して助走ディスク31が
回転を開始する。
【0043】助走ディスク31は図5に示す如く、圧空
源Pに連通するエアモータ28の作動により切替えられ
るべき新(空)ボビン側のボビンホルダー19に圧接さ
れた状態にあるので、ボビンホルダー19を摩擦駆動す
る。
【0044】満巻信号によって図示しないタイマーが作
動し、所定時間経過して空ボビンB 2 が一定回転数にな
った時点でタイマーがタイムアップすると信号が発せら
れ、この信号によりタイムアップと同時もしくはその直
後にモータ21が駆動しターレット16が回動を開始す
る。同時に回路切替弁51が作動する。
【0045】エアモータ28は逆転回路に変更されるの
で、エアモータ28の回転方向逆転によりアーム26が
回動し助走ディスク31は空ボビンB2 側から巻ボビン
1側に移り、そのボビンホルダー18に接触してこれ
に駆動力を付与する。
【0046】また、同時にその時の巻量をタイマーT0
により巻時間として検知し、一定時間以内であればタイ
マーT2 により、以上であればタイマーT1 により助走
ディスク駆動用のモータの電源をオフとすることによっ
て、すべての巻量において適切なボビン駆動力を与える
範囲の値にあることは前述の通りである。
【0047】従って、糸条切換時の糸巻量が如何なる量
であってもこのときの切替時張力は常に適切な範囲にな
るから、糸条切替は糸巻量に関係なく確実かつ安定して
行え、自動巻取機としての機能或は性能を大きく向上さ
せることが可能となるのである。 次に更に具体的に数
値を上げて説明すると、常法により紡糸して得たポリア
ミド糸条(12デニール/5フイラメント)を3500
m/分で、図1と同様な巻取機により巻取る際の糸条切
替直前の糸条張力を種々実験し、該張力が1.5〜6g
の範囲にあれば巻量に関係なくほぼ100%の切替成功
率を得ることができることを確かめ、次に糸巻量が零か
ら満巻になる間の任意の巻量において切替直前の糸条張
力が上記範囲にあるように巻ボビン側のボビンホルダー
の助走力(駆動力)を前述した助走ディスク駆動用モー
タの電源をオフとする方式により設定した。この関係を
図7に示す。
【0048】図7は前述した巻取機のターレット開始
後、電源をオフとするタイマー時間設定を巻径108mm
(空ボビン径)の巻量零から巻径300mmの満巻に対し
て示したものである。
【0049】又、図8は図7の電源をオフとする時間に
対応する切替直前の糸条張力F1 をボビン巻径dとの関
係で示すもので、実線h1 は図8の実線g1 に対応し切
替直前の適正な糸条張力範囲である斜線域(1.5〜6
g)に入っている。
【0050】ここで、図7〜8中、1点鎖線g2 、h2
は電源をオフとしない、すなわち従来の切替方式で、助
走圧は4kg/cm2 に設定したものである。
【0051】これら、図7〜8から判る如く、電源をオ
フにしない従来の方式では、例えば1点鎖線g2 、h2
の場合、巻径が220mm以下であると適正な張力範囲外
となり、このときの糸条切替成功率は低く、自動巻取機
としての信頼性が乏しいのである。
【0052】すなわち、本発明の糸条切替方法による場
合、巻量零から満巻までの間の糸条切替成功率は99.
7〜100%であるが{巻径108mm(ほぼ零)から3
00mmまでの巻径にて各100〜150例テストした
値}、1点鎖線g2 、h2 で示す従来例のときは巻径2
20mm以下では糸条切替成功率は60〜80%であり、
巻量が小さいと信頼性に乏しいのである。
【0053】又、これは糸銘柄或は種類、巻取速度等の
条件によっても変わらず(但し、適切な張力範囲はこれ
ら条件によって変わることは言うまでもない)、広範囲
な利用が可能である。
【0054】尚、糸条切替直前の糸条張力には前記の如
く或る幅をもった適正範囲があるのであるが、この幅の
中で更に好ましくは糸条張力が一定値、例えば図8で
2.0g前後を保持する水平線となる如く巻量に応じ電
源をオフとする時間を連続的に定めるのがよいことはい
うまでもない。
【0055】
【発明の効果】以上に説明の如く、本発明によれば巻量
の大小に関係なく常に安定かつ確実に糸条の自動切換が
行え、自動切替性を大幅に向上することができるという
顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するに好適な装置の一部断面を含
む概略斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の助走ディスクを回動させるエアモータの
概略圧空回路図である。
【図4】図1の助走ディスク駆動用モータのシーケンス
と電気回路図である。
【図5】(a) 本発明の作用説明図である。 (b) 本発明の作用説明図である。 (c) 本発明の作用説明図である。 (d) 本発明の作用説明図である。
【図6】本発明に係る糸条切替時の糸条張力と時間との
関係図である。
【図7】本発明に係る助走ディスク駆動用モータをオフ
する時間と巻径の関係図である。
【図8】本発明に係る切替直前の糸条張力と巻径の関係
図である。
【符号の説明】
5 フリクションヘッド 9 フリクションローラ 16 ターレット 18 ボビンホルダー 19 ボビンホルダー 21 モータ 23 回転軸 26 アーム 28 エアモータ 31 助走ディスク 51 電磁式回路切替弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能なターレットに2組のボビンホ
    ルダーを設け、一方のボビンホルダーに装着したボビン
    に所定の巻量のパッケージが形成されるとターレットを
    回動して他方のボビンホルダーに装着された空ボビンに
    自動的に巻取糸条の切替えを行う際に、ボビンホルダー
    を摩擦駆動する助走ディスクを介して空ボビンおよび巻
    取ボビンを装着したボビンホルダーの助走を順次切替え
    て行うようにしたターレット式自動巻取機の糸条切替方
    法において、ターレットの回動開始後、助走ディスク駆
    動用モータの電源をオフとする時間を巻量に応じて段階
    的に変更することを特徴とするターレット式自動巻取機
    の糸条切替方法。
JP4145654A 1992-06-05 1992-06-05 ターレット式自動巻取機の糸条切替方法 Expired - Fee Related JP2807123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4145654A JP2807123B2 (ja) 1992-06-05 1992-06-05 ターレット式自動巻取機の糸条切替方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4145654A JP2807123B2 (ja) 1992-06-05 1992-06-05 ターレット式自動巻取機の糸条切替方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05338918A true JPH05338918A (ja) 1993-12-21
JP2807123B2 JP2807123B2 (ja) 1998-10-08

Family

ID=15390017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4145654A Expired - Fee Related JP2807123B2 (ja) 1992-06-05 1992-06-05 ターレット式自動巻取機の糸条切替方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2807123B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02291369A (ja) * 1989-10-20 1990-12-03 Teijin Ltd ターレツト式自動巻取機の糸条切替方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02291369A (ja) * 1989-10-20 1990-12-03 Teijin Ltd ターレツト式自動巻取機の糸条切替方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2807123B2 (ja) 1998-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0673872B1 (en) Turret type yarn winder
US6045081A (en) Method and apparatus for winding a continuously advancing yarn
KR900009414A (ko) 권취기
US4474337A (en) Yarn guide assembly for winding machine
EP0606900B1 (en) Yarn winder
JPH0355385B2 (ja)
JPH0812191A (ja) ターレット型巻取機
JP2917947B2 (ja) 弾性糸用紡糸巻取機とその糸切換え方法
JP2807123B2 (ja) ターレット式自動巻取機の糸条切替方法
JP2004323166A (ja) レボルビング型自動巻取機の糸条案内装置
JPH07112869A (ja) 弾性糸の紡糸巻取方法及び紡糸巻取機
JP2875183B2 (ja) ターレット式自動切替巻取機における糸条切替方法
JPH02291369A (ja) ターレツト式自動巻取機の糸条切替方法
JPH032789B2 (ja)
JPH0122195B2 (ja)
JPS612677A (ja) スピンドルドライブ式の自動巻取機における糸条切替方法
JPH0232691Y2 (ja)
JP3024329B2 (ja) 紡糸巻取機
JPS62264172A (ja) スピンドルドライブ式自動巻取機における糸条切替方法
JPH04313564A (ja) 糸パッケージ巻替方法ならびにタレット型多軸巻取装置
JPH07309534A (ja) スピンドルドライブ式巻取機の糸条切替装置
JPS623736B2 (ja)
JPH05105331A (ja) ターレツト式自動巻取機の糸条切替方法
JPH06156874A (ja) 糸条の切替巻取方法および装置
JPS5818304B2 (ja) 糸切替方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees