JPH05338665A - Ｉｃキャリアテープ及びそれを用いたｉｃ収納方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＩＣの運搬用として多数のＩＣを収納してリ
ールに巻くＩＣキャリアテープに関し、ＩＣを収納する
テーピング装置の小型化のためにＩＣコンテナからの自
重落下によるＩＣの収納と簡易な蓋閉じを可能し、更に
は収納したＩＣの外観検査を可能にすることを目的とす
る。 【構成】 側方が開口しその開口５からＩＣを収納し得
る容器４が、平坦な可撓性のテープ２上にテープ２に沿
って且つ容器４の高さに合わせた余幅Ａを開口５側に残
して一列に並び、余幅Ａが容器４相互間の箇所で切り込
まれて容器４毎の舌片３を構成し、舌片３が折り曲げに
より開口５の蓋となるようにする。上記外観検査のため
窓７，８を設ける。ＩＣの収納はＩＣキャリアテープ１
を水平方向に送りながら容器４の開口５を水平より上方
に向けて行い、舌片３の折り曲げは巻き取りリールの内
幅を舌片３の分だけ狭めてテープ巻き取り時にリール側
板の案内で行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はＩＣキャリアテープ及び
それを用いたＩＣ収納方法に係り、特に、半導体集積回
路装置の運搬用として多数の該半導体集積回路装置を収
納してリールに巻くＩＣキャリアテープに関する。

【０００２】半導体集積回路装置（ＩＣ）をメーカから
ユーザへ運搬する際に用いるキャリア（ＩＣ収納具）に
は、ＩＣのパッケージ形態により種々のものがあるが、
ＳＯＰ (Small-Outline-Package)のようなＩＣには上記
ＩＣキャリアテープを用いている。その場合、このテー
プにＩＣを収納する装置（以下ではテーピング装置と称
する）が小型なもので済むことが望まれる。

【０００３】

【従来の技術】上記ＩＣキャリアテープの従来のもの
は、プラスチックテープにそのテープ面が開口となって
ＩＣを収納する箱体の容器をエンボス加工により並べて
形成したエンボステープと、エンボステープにヒートプ
レスにより貼り合わせて上記開口を蓋するカバーテープ
とによって構成される。

【０００４】ＩＣの収納は、上記開口を上向きにしてエ
ンボステープを送りながら、ＩＣを上方から上記容器に
順次に挿入し、その先でエンボステープ上にカバーテー
プを貼り合わせて行う。そのため、テーピング装置に
は、ＩＣを吸着する機構（バキュームポンプ、吸着用ア
ーム）やカバーテープを貼り付ける機構（カバーテープ
の送り、ヒートプレス）などが設けられている。また、
収納されたＩＣは、カバーテープに邪魔されて、品違い
の有無やリード変形の有無などを確認する外観検査が困
難である。ＩＣを収納したテープはリールに巻いて運搬
する。

【０００５】他のＩＣキャリアテープとして、上記エン
ボステープの容器内底面に粘着物を付着させてカバーテ
ープを不要にしたものがある。その場合のテーピング装
置は、カバーテープを貼り付ける機構が不要であるとし
てもＩＣを粘着物に圧着する機構が必要である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述から判るように先
に述べた従来のＩＣキャリアテープには、テーピング
装置の小型化を阻害する、カバーテープの張り付けは
強度検査が随時に必要である、収納したＩＣの外観検
査が困難である、テーピング装置のインデックスタイ
ムが長くなる、といった問題がある。上記他のＩＣキャ
リアテープでは、上記，が解消されるが、肝心な上
記，の問題が残り然もＩＣが脱落する恐れがある。

【０００７】そこで本発明は、ＩＣの運搬用として多数
のＩＣを収納してリールに巻くＩＣキャリアテープに関
し、ＩＣを収納するテーピング装置の小型化のためにＩ
Ｃコンテナからの自重落下によるＩＣの収納と簡易な蓋
閉じが可能であり、更には収納したＩＣの外観検査が可
能であるＩＣキャリアテープ及びそれを用いたＩＣ収納
方法の提供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるＩＣキャリアテープは、ＩＣの運搬用
として多数の該ＩＣを収納してリールに巻くＩＣキャリ
アテープであって、側方が開口しその開口から前記ＩＣ
を収納し得る容器が、平坦な可撓性のテープ上に該テー
プに沿って且つ該容器の高さに合わせた余幅を該開口側
に残して一列に並び、該余幅が該容器相互間の箇所で切
り込まれて該容器毎の舌片を構成し、該舌片が折り曲げ
により該開口の蓋となることを特徴としている。また、
そのＩＣキャリアテープにおいて、前記容器に収納した
ＩＣの特定部位と対向する箇所に窓を有することを特徴
としている。そのＩＣの特定部位は、リード部分及び捺
印部分であることが望ましい。

【０００９】そしてＩＣ収納方法は、前記ＩＣキャリア
テープをほぼ水平方向に送りながら、前記容器の開口を
水平より上方に向けてＩＣを自重落下により該容器に収
納し、内幅が該ＩＣキャリアテープの幅より前記舌片の
分だけ狭いリールに巻き取ることを特徴としている。Ｉ
Ｃキャリアテープに前記窓を有する場合には、前記リー
ルに巻き取る以前に、前記容器に収納したＩＣを該窓か
らの観察により検査することを特徴としている。

【００１０】

【作用】上記ＩＣキャリアテープは、上記舌片を拘束し
ない状態で上記容器の開口が開いているので、上記ＩＣ
収納方法によりＩＣコンテナからの自重落下によるＩＣ
の収納が可能であり、然も、上記リールへの巻き取りの
際にリール側板の案内により該舌片が折れ曲がり該開口
を蓋する。従ってテーピング装置の小型化を可能にさせ
る。また、上記窓は収納したＩＣの特定部位を表出させ
るのでその部位の外観検査を可能にさせる。その特定部
位がＩＣのリード部分及び捺印部分であれば、収納され
たＩＣに対する品違いの有無やリード変形の有無などの
検査が可能である。そしてこれらのことは、先に述べた
従来の問題〜及びＩＣ脱落を解消させる。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例について図１〜図３を用
いて説明する。図１は実施例のＩＣキャリアテープの斜
視図、図２は実施例のＩＣ収納方法を行うテーピング装
置の斜視図、図３はＩＣキャリアテープに収納するＩＣ
の斜視図、である。

【００１２】先ず図３において、このＩＣは、Ｐがパッ
ケージ、Ｌがリードであり捺印Ｓにより品名表示された
ＳＯＰ−ＩＣである。ＩＣキャリアテープに収納される
以前は、スティック，チューブ，マガジンなどと呼称さ
れる長さ５０ｃｍ程度の竿状のコンテナに適宜個数が一
列に連なって収容されている。コンテナからはコンテナ
を長手方向に傾けて自重落下により１個宛順次に取り出
される。

【００１３】図１において、このＩＣキャリアテープ１
は、側方が開口しその開口５から図３に示すＩＣを収納
し得る容器４が、平坦な可撓性のテープ２上にテープ２
に沿って且つ容器４の高さに合わせた余幅Ａを開口４側
に残して一列に並び、余幅Ａが容器４相互間の箇所で切
り込まれて容器４毎の舌片３を構成し、舌片３が矢印Ｂ
の折り曲げにより開口５の蓋となるものである。

【００１４】テープ２は、プラスチックからなり厚さが
０．１ｍｍ程度である。容器４は、プラスチックからな
り断面が上記コンテナの断面に類似して肉厚が０．５ｍ
ｍ程度であり、突起６がＩＣのストッパとなっている。
このストッパは容器４の奥に設けた底板であっても良
い。容器４の上面に開口する窓７は収納したＩＣの捺印
Ｓ部分を表出させ、また、下面には同ＩＣのリードＬ部
分を表出させる窓８をテープ２も貫通させて設けてあ
る。テープ２の余幅Ａと反対側の余幅にはテープ送りな
どに用いるガイド孔９を設けてある。

【００１５】このＩＣキャリアテープ１のＩＣ収納は、
ＩＣキャリアテープ１をほぼ水平方向に送りながら、容
器４の開口５を水平より上方に向けてＩＣを自重落下に
より容器４に収納し、内幅がＩＣキャリアテープ１の幅
より舌片３の分だけ狭いリールに巻き取るものであり、
図２に示すテーピング装置によって行う。

【００１６】図２において、１１は先に述べたコンテ
ナ、１２はＩＣ収納後のＩＣキャリアテープ１を巻き取
る上記内幅の狭いリール、１３はＩＣ収納前のＩＣキャ
リアテープ１を巻いておくリール、１４，１５はテレビ
カメラ、１６，１７はそれぞれテレビカメラ１４，１５
の画像を表示するモニタテレビ、である。

【００１７】ＩＣキャリアテープ１は、リール１３から
リール１２に向けてほぼ水平方向に送る。この送りは、
ＩＣキャリアテープ１のガイド孔９を利用する図示省略
の送り機構によって行う。リール１２と１３の中間で容
器４の開口５を水平より上方に向けて、コンテナ１１か
らＩＣを自重落下により容器４に収納する。

【００１８】この収納とリール１２の巻き取りの間で、
テレビカメラ１４が上方からＩＣキャリアテープ１の窓
７を通してＩＣの捺印Ｓ部分を撮像し、また、テレビカ
メラ１５が下方からＩＣキャリアテープ１の窓８を通し
てＩＣのリードＬ部分を撮像する。これにより、収納さ
れたＩＣに対する品違いの有無やリード変形の有無など
の検査を可能にさせる。

【００１９】そしてリール１２は、その内幅の狭さから
して、一方の側板の案内でＩＣキャリアテープ１の舌片
３を折り曲げながらＩＣキャリアテープ１を巻き取る。
その折り曲げにより舌片３が開口５を蓋する。

【００２０】以上の説明から理解されるように、テーピ
ング装置は、収納ＩＣに対する外観検査と蓋閉じを含め
ても動作が従来のものより単純てあるので、小型化、Ｉ
Ｃ収納の信頼性向上、インデックスタイムの短縮（ＩＣ
収納のスピードアップ）、が実現される。

【００２１】然も、上述したＩＣ収納から類推されるよ
うに、リール１２と共に運搬されたＩＣのＩＣキャリア
テープ１からの取り出しは、従来の場合よりはるかに単
純な操作で行うことができる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、Ｉ
Ｃの運搬用として多数のＩＣを収納してリールに巻くＩ
Ｃキャリアテープに関し、ＩＣコンテナからの自重落下
によるＩＣの収納と簡易な蓋閉じが可能であり、更には
収納したＩＣの外観検査が可能であるＩＣキャリアテー
プ及びそれを用いたＩＣ収納方法が提供されて、ＩＣを
収納するテーピング装置の小型化、ＩＣ収納の信頼性向
上及びスピードアップを可能にさせる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例のＩＣキャリアテープの斜視図

【図２】 実施例のＩＣ収納方法を行うテーピング装置
の斜視図

【図３】 ＩＣキャリアテープに収納するＩＣの斜視図

【符号の説明】

１ ＩＣキャリアテープ ２ テープ ３ 舌片 ４ 容器 ５ 容器の開口 ６ 容器の突起 ７，８ 窓 ９ ガイド孔 １１ コンテナ １２ ＩＣを収納したＩＣキャリアテープを巻き取るリ
ール １３ ＩＣ収納前のＩＣキャリアテープを巻いておくリ
ール １４，１５ テレビカメラ １６，１７ モニタテレビ Ａ 余幅 Ｂ 舌片の折り曲げを示す矢印 Ｌ ＩＣのリード Ｐ ＩＣのパッケージ Ｓ ＩＣの捺印

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 半導体集積回路装置の運搬用として多数
   の該半導体集積回路装置を収納してリールに巻くＩＣキ
   ャリアテープであって、 側方が開口しその開口から前記半導体集積回路装置を収
   納し得る容器が、平坦な可撓性のテープ上に該テープに
   沿って且つ該容器の高さに合わせた余幅を該開口側に残
   して一列に並び、該余幅が該容器相互間の箇所で切り込
   まれて該容器毎の舌片を構成し、該舌片が折り曲げによ
   り該開口の蓋となることを特徴とするＩＣキャリアテー
   プ。
2. 【請求項２】 請求項１記載のＩＣキャリアテープにお
   いて、前記容器に収納した半導体集積回路装置の特定部
   位と対向する箇所に窓を有することを特徴とするＩＣキ
   ャリアテープ。
3. 【請求項３】 請求項２記載のＩＣキャリアテープにお
   いて、前記特定部位がリード部分及び捺印部分であるこ
   とを特徴とするＩＣキャリアテープ。
4. 【請求項４】 請求項１〜３の何れかに記載のＩＣキャ
   リアテープに半導体集積回路装置を収納する方法であっ
   て、 該ＩＣキャリアテープをほぼ水平方向に送りながら、前
   記容器の開口を水平より上方に向けて該半導体集積回路
   装置を自重落下により該容器に収納し、内幅が該ＩＣキ
   ャリアテープの幅より前記舌片の分だけ狭いリールに巻
   き取ることを特徴とするＩＣ収納方法。
5. 【請求項５】 請求項５記載のＩＣ収納方法において、
   ＩＣキャリアテープは請求項２または３記載のものに
   し、前記リールに巻き取る以前に、前記容器に収納した
   半導体集積回路装置を、該ＩＣキャリアテープに設けた
   前記窓からの観察により検査することを特徴とするＩＣ
   収納方法。