JPH05337941A - 合成樹脂表面の剥離装置 - Google Patents

合成樹脂表面の剥離装置

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JPH05337941A
JPH05337941A JP14459892A JP14459892A JPH05337941A JP H05337941 A JPH05337941 A JP H05337941A JP 14459892 A JP14459892 A JP 14459892A JP 14459892 A JP14459892 A JP 14459892A JP H05337941 A JPH05337941 A JP H05337941A
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Junji Koizumi
順二 小泉
Tsugunori Sugiura
嗣典 杉浦
Yoshio Yamazaki
喜夫 山崎
Shigeki Suzuki
茂樹 鈴木
Masaki Nitta
正喜 新田
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    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂製品の製品化のために行なった塗
膜、両面テープの貼着等の表面処理に対して、それらを
除去して合成樹脂成形品とすることができること。 【構成】 一対の搬送ローラ21で回転体5,6に移送
され、回転体5,6で塗膜2及び両面テープ3を除去
し、一対の搬送ローラ22によって回転体5,6から合
成樹脂成形品1を排出する。即ち、合成樹脂製品の表面
に接触し、その合成樹脂製品の搬送速度V0 と回転体
5,6の周辺速度Vとの間に差速度が発生するように回
転させた発泡性の合成樹脂からなる回転体5,6によ
り、合成樹脂製品の表面の塗膜、両面テープ、接着剤等
を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車等の装
飾及び緩衝等の機能部品として使用されるサイドモー
ル、バンパー、その他の合成樹脂装飾板等に付着した両
面テープ、塗膜等を除去する合成樹脂表面の剥離装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば、自動車用サイドモール
等の装飾用の合成樹脂製品は、外観上の見栄え、製品品
質の向上のために製品の表面に塗装が施される場合が多
い。また、製品の裏面は自動車の車体に貼り着けるため
に両面テープが接合されているものが多い。
【0003】この種の自動車用サイドモール等の合成樹
脂製品を製造する際に発生する工程内不良品、及び廃車
から分離された合成樹脂製品の実車回収品は、塗膜及び
両面テープを分離するのに手間がかかることから、これ
らを分離しないまま再生材料とすることがある。しか
し、塗膜及び両面テープを有するまま粉砕して再生材料
を製造しても、再生コストが非常に高価となり、また、
再生製品の歩留りが悪く、機械的物性の低下が著しいこ
とから、合成樹脂製品の再生利用の割合は高くなかっ
た。
【0004】一方、両面テープ、塗膜等を有機溶剤等を
用いて化学的に分離する検討も最近活発に行なわれてい
るが、 (1) 分離効率が悪い。
【0005】(2) 有機溶剤を使用するため合成樹脂製品
本体に与えるダメージが大であり、物性の低下が避けら
れない。
【0006】(3) 分離後の有機溶剤を廃液として処理す
る必要がある。
【0007】等の問題があり、工業的に有用な手法とは
言い難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現今、環境保
護の観点から合成樹脂製品の再生利用の機運が高まって
おり、前記自動車用サイドモール等の合成樹脂製品にお
いても、再生利用されようとしている。当然ながら、再
生利用する場合には再生コストを現状よりも廉価にする
必要性がある。また、物性的に安定化させるためにも、
再生利用しようとする材料に対する塗膜や両面テープの
混在は好ましくない。
【0009】そこで、本発明は、合成樹脂製品の製品化
のために行なった塗膜、両面テープの貼着等の表面処理
に対して、それらを除去して合成樹脂成形品とすること
ができる合成樹脂表面の剥離装置の提供を課題とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる合成樹脂
表面の剥離装置においては、合成樹脂製品の表面に接触
し、その合成樹脂製品の搬送速度と周辺移動速度との間
に差速度が発生するように回転させられた発泡性の合成
樹脂からなる回転体と、その回転体を前記差速度が発生
するように所定の回転数で回転させる駆動手段と、前記
回転体と前記合成樹脂製品との間の相対間隔を調整自在
に保持する回転体保持手段と、前記回転体を所定の圧力
で合成樹脂製品側に押圧する押圧力付勢手段とを具備す
るものである。
【0011】
【作用】本発明においては、合成樹脂製品の表面に接触
させた状態で、発泡性の合成樹脂からなる回転体を駆動
手段によって所定の回転数で回転させる。このときの回
転体は、押圧力付勢手段によって所定の圧力で押圧す
る。これによって、回転体は合成樹脂製品の表面の塗
膜、両面テープを切削剥離する。剥離された塗膜、両面
テープは回転体に付着するが、回転体が発泡性の合成樹
脂からなり、切削剥離中に回転体の合成樹脂の接触部分
が脆性破壊し、粉体化されるから、剥離された塗膜、両
面テープが回転体と一体となることはない。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面に基
いて説明する。
【0013】図1は本発明による一実施例の合成樹脂表
面の剥離装置として、自動車用サイドモールの塗膜及び
両面テープの除去を同時に行なう正面からみた流れを示
す説明図である。また、図2は本発明による一実施例の
合成樹脂表面の剥離装置の側面からみた説明図である。
【0014】図1において、自動車用サイドモール4
は、その芯材となる合成樹脂成形品1の上表面に塗膜2
が形成されており、また、その下面には、両面テープ3
が接合されている。
【0015】この自動車用サイドモール4を搬送する搬
送路の入口側には、搬送される自動車用サイドモール4
の上下に位置し、両者の押圧力で挾持し、その回転によ
って搬送する一対の搬送ローラ21が配設されている。
その一対の搬送ローラ21から僅かに自動車用サイドモ
ール4の搬送方向に離れた位置の上部に、回転体5が配
設されている。前記回転体5に対向する自動車用サイド
モール4の下部の位置に、回転体6が配設されている。
そして、回転体5及び回転体6から僅かに自動車用サイ
ドモール4の搬送方向に離れた位置の上下に、両者の押
圧力で挾持し、その回転によって搬送する一対の搬送ロ
ーラ22が配設されており、自動車用サイドモール4を
搬送する搬送路の出口側としている。なお、前記一対の
搬送ローラ21と一対の搬送ローラ22は、実質的に同
一機構を有している。
【0016】自動車用サイドモール4は、一対の搬送ロ
ーラ21で回転体5及び回転体6に移送され、そして、
回転体5及び回転体6で自動車用サイドモール4の塗膜
2及び両面テープ3を除去し、一対の搬送ローラ22に
よって回転体5及び回転体6から合成樹脂成形品1を排
出する切削剥離工程の流れを有する。
【0017】本実施例で使用した回転体5及び回転体6
は、軟質発泡性の合成樹脂として塩化ビニル(PVC)
で形成されたものである。具体的には、PVCレジンに
可塑剤、熱安定剤、発泡剤を適当量配合し、通常の手法
によって混練、成形したものである。一般的に用いられ
る材料は、材料硬度(JISA)が30〜95(好まし
くは40〜80程度)、発泡倍率2〜50程度のもので
ある。また、本発明者らの実験によれば、硬質エラスト
マーとの比較においては、軟質発泡性の塩化ビニルで形
成されたものが良好な剥離特性を持つことが確認され
た。本実施例の回転体5及び回転体6は、軟質発泡性の
合成樹脂に限定されるものではないが、発泡性の合成樹
脂であることが望ましい。即ち、発泡性の合成樹脂で
は、発泡した空洞によってその周囲が軽石状の凹凸面を
形成することができ、また、塗膜2や両面テープ3等の
摩擦によって塗膜2や両面テープ3を切削剥離すると共
に、剥離能力の衰えが生じる前に、剥離に使用された個
所は順次脆性破壊に陥り、回転体5及び回転体6の表面
は切削剥離により付着した塗膜2の粉体及び両面テープ
3の小塊と共に分離でき、常に、回転体5及び回転体6
の周囲は、その一部が新しい面となる。
【0018】特に、本実施例の回転体5は、図2に示す
ように、同一の径及び厚みに自主規格化したエレメント
円板5aを、多数枚積層してシャフト5bに締付手段5
cによって固定し、シャフト5bと一体に回転自在とし
たものである。また、本実施例の回転体6は、同一の径
及び厚みに規格化したエレメント円板6aを、2枚スペ
ーサ6dを介して配設し、シャフト6bに締付手段6c
によって固定し、シャフト6bと一体に回転自在とした
ものである。
【0019】しかし、本発明を実施する場合の回転体5
及び回転体6は、積層によって形成してもよいし、単体
で形成してもよい。しかし、積層によって形成したもの
では、その厚みを積層によって任意に設定することがで
きる。
【0020】更に、回転体5及び回転体6は図3のよう
に構成される。
【0021】図3は本発明による一実施例の合成樹脂表
面の剥離装置の構成図で、自動車用サイドモール4の塗
膜2及び両面テープ3の除去を行なう回転体5を有する
ものである。
【0022】図3において、ここに示した回転体5は、
前記回転体6にも相当するものであり、通常、初期状態
では円柱状を呈しているが、塗膜2及び両面テープ3の
切削剥離により磨滅して合成樹脂成形品1の外形に一致
するようになる。この回転体5はシャフト5bによって
略コ字状の支持体8に軸支されている。回転体5のシャ
フト5bはインダクションモータ、直巻モータ、エアー
モータ等のモータからなる駆動手段7に直接接続されて
おり、前記駆動手段7は支持体8に取付けられている。
この駆動手段7としては、一般に、高速回転する回転特
性を有している電気またはエアーモータ等が使用され
る。
【0023】また、略コ字状の支持体8の上部には、支
持体8が固定された本体ボディ10に取付けた機体取付
部材9に対して回動を拘束するように、単数または複数
本からなるガイド部材12が固着されている。ガイド部
材12は機体取付部材9の貫通孔9aに挿通されてお
り、このガイド部材12は機体取付部材9の貫通孔9a
を上下動し、機体取付部材9に対する回動を規制してい
る。前記機体取付部材9に並設した電動機取付台14に
は、押圧力付勢手段としての定トルクモータ13が配設
されている。定トルクモータ13は、定トルク制御され
るものか或いは定トル出力特性を有し、回転体5を自動
車用サイドモール4の塗膜2または両面テープ3側に対
する押圧力を外部制御によって均一化することができる
ものである。前記定トルクモータ13の出力シャフト1
1にはボールネジが切ってあり、出力シャフト11のボ
ールネジは機体取付部材9に螺合している。また、出力
シャフト11の定トルクモータ13の反対側の端部は、
略コ字状の支持体8の上部に回動自在に支持されてい
る。したがって、定トルクモータ13を配設した電動機
取付台14は、ガイド部材12によって回転を規制され
ながら、機体取付部材9の上面側を上下動する。
【0024】前記複数本からなるガイド部材12の1本
には、直線歯車、即ち、ラック12aが形成されてい
る。前記ラック12aはエンコーダ15のピニオン15
aに噛合っている。このエンコーダ15の出力は、ガイ
ド部材12によって支持体8の位置を検出し、図示しな
い制御系により、無負荷状態の支持体8の位置を決定し
ている。
【0025】次に、このように構成された本実施例の合
成樹脂表面の剥離装置の動作を説明する。
【0026】まず、回転体5及び回転体6側に自動車用
サイドモール4を搬送する一対の搬送ローラ21、回転
体5及び回転体6側から自動車用サイドモール4の塗膜
2及び両面テープ3を除去した合成樹脂成形品1を排出
する一対の搬送ローラ22を、図示しないモータによっ
て定速回転させる。因に、このとき搬送ローラ21及び
搬送ローラ22による搬送速度をV0 とする。回転体5
及び回転体6は支持体8に取付けられた駆動手段7によ
って、高速回転させられる。このときの回転速度は、搬
送ローラ21及び搬送ローラ22による自動車用サイド
モール4の搬送速度V0 によって決定され、回転体5及
び回転体6の回転速度をN、その回転体5及び回転体6
の直径をDとするとき、回転体5及び回転体6の周囲速
度VはV=πDNとなり、回転体5及び回転体6の周囲
速度V=πDNは、搬送ローラ21及び搬送ローラ22
による搬送速度V0 より大きいこと(V=πDN>V0
)が必要となる。このとき、回転体5及び回転体6の
直径Dは、その使用によって磨滅して直径Dは小さくな
るから、まず、回転体5及び回転体6の使用限界の直径
D0 の径の変化を加味して、回転体5及び回転体6の周
囲速度Vは搬送速度V0 の100〜1000倍程度で、
好ましくは、その中間値に設定される。結果的に、周囲
速度Vと搬送速度V0 との倍率は、回転体5及び回転体
6の使用限界の直径D0 の径の切削剥離の限界特性を決
定することを意味することになる。しかし、この周囲速
度Vと搬送速度V0 との関係は、自動車用サイドモール
4並びに回転体5及び回転体6の性質によっても変化す
るものである。
【0027】このように、回転体5及び回転体6の周囲
の速度Vと搬送ローラ21及び搬送ローラ22による搬
送速度V0 を所定の関係に設定した後、回転体5を所定
の位置に停止させておく。そこで、一対の搬送ローラ2
1の間に自動車用サイドモール4を供給すると、一対の
搬送ローラ21によって自動車用サイドモール4が搬送
され、回転体5及び回転体6間に供給される。回転体5
と回転体6との間に供給された自動車用サイドモール4
は、定トルクモータ13の作用により自動車用サイドモ
ール4に回転体5が上部から、また、回転体6が下部か
ら定トルクで接触することになる。そして、その自動車
用サイドモール4の搬送速度V0 が、回転体5及び回転
体6の周囲速度Vよりも遅いことから、自動車用サイド
モール4の塗膜2及び両面テープ3に対して切削及び高
い摩擦力が作用し、自動車用サイドモール4の表面の塗
膜2及び両面テープ3を切削剥離する。自動車用サイド
モール4の塗膜2及び両面テープ3を除去した合成樹脂
成形品1は、回転体5及び回転体6から排出され、一対
の搬送ローラ22によって外部に排出される。
【0028】自動車用サイドモール4の表面の塗膜2及
び両面テープ3は、自動車用サイドモール4の搬送速度
V0 と回転体5及び回転体6の周囲速度Vとの差速によ
り、塗膜2及び両面テープ3が切削剥離される。切削剥
離された塗膜2及び両面テープ3は、回転体5及び回転
体6の周囲から直接遠心力で吹飛ばされたり、また、回
転体5または回転体6の周囲に付着し、回転体5または
回転体6の発泡された空洞部分に充填されたりし、微粉
化または小塊化された塗膜2と両面テープ3は一体とな
って回転体5または回転体6と回転する。これによっ
て、回転体5または回転体6の発泡された空洞部分を形
成する隔壁には、切削剥離の際に、大きな外力を受ける
ようになり、それらの表面が脆性破壊され塗膜2及び両
面テープ3の粉体或いは小塊となって、回転体5または
回転体6の周囲から落下する。
【0029】したがって、回転体5及び回転体6は、連
続的に自動車用サイドモール4の塗膜2及び両面テープ
3を除去して、単一合成樹脂からなる合成樹脂成形品1
を得ることができる。
【0030】本実施例では、回転体5及び回転体6を同
時に用いて、自動車用サイドモール4の表裏にある塗膜
2及び両面テープ3を除去しているが、本発明を実施す
る場合には、回転体5及び回転体6を同時に用いて、自
動車用サイドモール4の表裏の切削剥離を行なう必要性
はない。例えば、図4に示すように、実施することがで
きる。
【0031】図4は本発明による他の実施例の合成樹脂
表面の剥離装置の要部断面図である。なお、図中、前記
実施例と同一符号及び記号は前記実施例の構成部分と同
一または相当する構成部分を示すものである。
【0032】図4は、前記実施例の回転体6を、下方に
逃げが生じないテーブル状の摺動板20とし、その上面
に沿って自動車用サイドモール4(図示せず)を摺動搬
送させるものである。即ち、本実施例の摺動板20には
凹部溝21を形成しておき、この凹部溝21に図示しな
い搬送ローラで自動車用サイドモール4を摺動させ、合
成樹脂表面の剥離装置の回転体5の下部に供給する。回
転体5は所定の押圧力で自動車用サイドモール4の一方
の面、即ち、塗膜2または両面テープ3を除去し、単一
合成樹脂からなる合成樹脂成形品1を得ることができ
る。
【0033】このように、本実施例の合成樹脂表面の剥
離装置は、合成樹脂製品の表面に接触し、その合成樹脂
製品の搬送速度V0 と周辺速度Vとの間に差速度が発生
するように回転させた発泡性の合成樹脂からなる回転体
5,6と、前記回転体5,6を前記差速度が発生するよ
うに所定の回転数で回転させる駆動手段7と、前記回転
体5,6と前記合成樹脂製品との間の相対間隔を調整自
在に保持する略コ字状の支持体8からなる回転体保持手
段と、前記回転体5,6を所定の圧力で合成樹脂製品側
に押圧する押圧力付勢手段としての定トルクモータ13
とを具備するものである。
【0034】したがって、自動車用サイドモール4とし
ての用途を持つ合成樹脂製品の搬送速度V0 と回転体
5,6の周囲速度Vとの差速により、その表面の塗膜2
及び両面テープ3が切削剥離される。また、その切削剥
離された塗膜2及び両面テープ3は、回転体5,6の周
囲から直接遠心力で吹飛ばされたり、回転体5,6の周
囲に付着し、回転体5,6の発泡された空洞部分に充填
されたりして、合成樹脂製品の表面の塗膜2及び両面テ
ープ3は切削剥離される。そして、回転体5,6の周囲
に付着したり、回転体5,6の発泡された空洞部分に充
填された塗膜2と両面テープ3は、一体となって回転体
5または回転体6と回転する。これによって、回転体5
または回転体6の発泡された空洞部分を形成する隔壁に
は、切削剥離の際に、大きな外力を受けるようになり、
それらの表面が脆性破壊され塗膜2及び両面テープ3の
粉体或いは小塊となって、回転体5または回転体6の周
囲から落下する。
【0035】故に、合成樹脂製品の表面に回転する発泡
性の合成樹脂からなる回転体5,6を所定の圧力で接触
させることにより、合成樹脂製品の表面に付着する塗
膜、両面テープ、接着剤、金属等を除去することがで
き、自動車に使用されている装飾品或いは特定の機能部
品としての合成樹脂製品の表面処理によって、単一の材
料として扱えないものも、合成樹脂製品の表面処理を除
去することにより、再生利用が可能となった。勿論、本
実施例では、合成樹脂製品として自動車用サイドモール
4の事例で説明したが、本発明を実施する場合には、合
成樹脂製品としての用途が自動車用に限定されるもので
はない。
【0036】また、ここで使用する発泡性の合成樹脂か
らなる回転体5,6は、結果的に微粉体化するものであ
り、その微小構成単位で脆性破壊させるものであるか
ら、本発明の実施によって得られた合成樹脂製品の再生
によって成形することもできる。
【0037】ところで、上記実施例の合成樹脂製品の表
面に接触し、その合成樹脂製品の搬送速度V0 と周辺速
度Vとの間に差速度が発生するように回転させた発泡性
の合成樹脂からなる回転体5,6は、その各回転体5,
6の形状を合成樹脂製品の外形に合致させているが、本
発明を使用する場合には、合成樹脂製品の外形に合致さ
せて回転体の数を決定してもよいし、或いは、合成樹脂
製品の繰返しの切削剥離によって希望する表面処理を除
去した合成樹脂製品とすることもできる。
【0038】また、上記実施例の回転体5,6を合成樹
脂製品の搬送速度V0 との間で差速度が発生するように
所定の回転数で回転させる駆動手段7は、搬送ローラ2
1,22を駆動する図示しないモータと独立したものを
使用しているが、本発明を実施する場合には、共通化す
ることもできる。
【0039】そして、上記実施例の回転体5,6と合成
樹脂製品との間の相対間隔を調整自在に保持する回転体
保持手段は、略コ字状の支持体8からなるものである
が、本発明を実施する場合には、回転体の位置決め制御
ができる機構であればよい。
【0040】更に、上記実施例の回転体5,6を所定の
圧力で合成樹脂製品側に押圧する押圧力付勢手段は、定
トルクモータ13を使用するものであるが、本発明を実
施する場合には、弾性力を付与するスプリングまたは油
圧・空気圧制御されたシリンダとすることもできる。
【0041】なお、本発明を実施する場合には、上記各
実施例のように、合成樹脂表面の剥離装置の回転体の数
及び形状を問うものではない。例えば、長尺状或いはチ
ップ状の合成樹脂表面の剥離する表面の形状によって、
上下左右に4個の回転体を配設する場合もある。或い
は、合成樹脂表面の剥離装置の回転体を長尺とし、その
回転体の表面を流動する長尺状或いはチップ状の合成樹
脂表面の塗膜、両面テープ、接着剤、金属等を除去する
ことができる。
【0042】また、本発明を実施する場合には、上記各
実施例の回転体の回転方向を逆転とすることもできる。
この場合には、回転体の回転が搬送ローラの負荷になる
から、搬送エネルギーを大きくする必要がある。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる合成樹
脂表面の剥離装置は、合成樹脂製品の搬送速度と周辺移
動速度との間に差速度が発生するように回転させた発泡
性の合成樹脂からなる回転体を、合成樹脂製品の表面に
接触させる。これによって、特定の用途を持つ合成樹脂
製品の搬送速度と回転体の周囲速度との差速により、そ
の表面処理部分が切削剥離される。また、その切削剥離
された部分は、回転体の周囲から直接遠心力で吹飛ばさ
れたり、回転体の周囲に付着し、それが回転体を成形す
る発泡した空洞部分に充填されたりして、合成樹脂製品
の表面処理部分が切削剥離される。そして、回転体の周
囲に付着したり、回転体の発泡された空洞部分に充填さ
れた表面処理部分は、一体となって回転体と回転する
が、回転体の発泡された空洞部分を形成する隔壁は、切
削剥離の際に、大きな外力を受けるようになり、それら
の表面が脆性破壊され除去された表面処理部分は粉体或
いは小塊となって、回転体の周囲から落下させることが
できる。
【0044】したがって、合成樹脂製品の表面に回転す
る発泡性の合成樹脂からなる回転体を所定の圧力で接触
させることにより、合成樹脂製品の表面に付着する塗
膜、両面テープ、接着剤、金属等の表面処理部分を除去
することができ、装飾品或いは特定の機能部品としての
合成樹脂製品の表面処理によって、単一の材料として扱
えないものも、合成樹脂製品の表面処理を除去すること
により再生利用が可能となり、資源の再利用が可能とな
る。また、ここで使用する発泡性の合成樹脂からなる回
転体は、結果的に微粉体化するものであり、その微小構
成単位で脆性破壊させるものであるから、合成樹脂製品
の再生によって成形することもでき、再生合成樹脂製品
によって再生利用する材料の処理ができるから、資源の
無駄をなくし、その利用効率がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による一実施例の合成樹脂表面の
剥離装置の正面からみた流れを示す説明図である。
【図2】図2は本発明による一実施例の合成樹脂表面の
剥離装置の側面からみた説明図である。
【図3】図3は本発明による一実施例の合成樹脂表面の
剥離装置の構成図である。
【図4】図4は本発明による他の実施例の合成樹脂表面
の剥離装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂成形品 5,6 回転体 7 駆動手段 8 支持体(回転体保持手段) 13 定トルクモータ(押圧力付勢手段) V0 搬送速度 V 周辺速度
フロントページの続き (72)発明者 杉浦 嗣典 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 山崎 喜夫 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 鈴木 茂樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 新田 正喜 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製品の表面に接触し、その合成
    樹脂製品の搬送速度と周辺移動速度との間に差速度が発
    生するように回転させられる発泡性の合成樹脂からなる
    回転体と、 前記回転体を前記差速度が発生するように所定の回転数
    で回転させる駆動手段と、 前記回転体と前記合成樹脂製品との間の相対間隔を調整
    自在に保持する回転体保持手段と、 前記回転体を所定の圧力で合成樹脂製品側に押圧する押
    圧力付勢手段とを具備することを特徴とする合成樹脂表
    面の剥離装置。
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