JPH05337778A - 工作機械用ローディング装置 - Google Patents

工作機械用ローディング装置

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Publication number
JPH05337778A
JPH05337778A JP14175492A JP14175492A JPH05337778A JP H05337778 A JPH05337778 A JP H05337778A JP 14175492 A JP14175492 A JP 14175492A JP 14175492 A JP14175492 A JP 14175492A JP H05337778 A JPH05337778 A JP H05337778A
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JP
Japan
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loader
arm
work
loaders
machine tool
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Application number
JP14175492A
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English (en)
Inventor
Masashi Onishi
将史 大西
Toshiharu Okano
俊春 岡野
Akira Sato
佐藤  明
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TAKIZAWA TEKKOSHO KK
Original Assignee
TAKIZAWA TEKKOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のローディング装置では、ローディング
サイクル時間を短縮するには限界があったが、この点を
解決する。 【構成】 工作機械本機の上部に設けられたガイドレー
ルに沿って工作機械のチャック側と機外のワークフィー
ダ側との間を独立して移動する2基のローダ7a,7bがあ
って、それぞれのローダはガイドレールに案内されたキ
ャリア13a,13bと、キャリアに設けた上下方向に伸縮す
るアーム14a,14bと、アームの先端にワークを把持する
ハンド16a,16bと、2基のローダの独立した動作を可能
とする制御装置とを有し、アーム14a,14b又はハンド16
a,16bがキャリア13a,13bの移動方向と交差面内で首振運
動する機構を両方又は一方のローダに備えてなる工作機
械用ローディング装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械のワークの搬
入・搬出に使用する工作機械用ローディング装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械用のローディング装置と
しては、汎用性・取り付け容易性などの理由から門型ロ
ーダが多く採用されている。門型タイプのローダには、
特開平4-8404号にみられるように1基のキャリアに1本
のアームを持ちアームの先端にローディングハンドとア
ンローディングハンドを設けたタイプのもの、また1基
のキャリアにローディングアームとアンローディングア
ームを有しその先端にそれぞれハンドを持つタイプがあ
り、いずれも1基のキャリアに設けたローディング装置
によってワークの交換作業を行なうものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、NC工作機械の
高速化が進み、加工時間の短いワークを多数個連続して
加工する場合は、加工サイクル時間においてローディン
グ装置によるワークのローディング時間の占める割合が
大きく、工作機械の稼働率が低くなる。特に、加工時間
がワークの搬送サイクル時間よりも短い場合は、常に工
作機械はワークの供給待ちとなってロス時間が発生す
る。上記のような1基のキャリアにローディングとアン
ローディングのアームおよびハンドを持ったタイプのロ
ーディング装置では、ローディングとアンローディング
が完了しないとキャリアは搬送サイクルの工程に移れな
いために、ローディングサイクル時間を短縮するには限
界があった。
【0004】また、機械加工の自動化と工程の合理化が
進展し、ライン構成のシステムが多く要求されるように
なった。ローディング装置もこれに柔軟に対応するため
に、前工程にも後工程にも容易にライン接続が可能なも
のにしなければならない。そして各種の加工工程に対し
て効率的なワークの搬送と、各種のワークの形状にも対
応できる自由度の高いローディング装置であることが要
求される。さらに従来の門型タイプのローダは搬送レー
ルの支柱の内側を往復するものであり、この支柱部分を
通過してラインの拡張とか変更をする場合には、ローダ
が支柱と干渉するなどの難点があった。本発明では、以
上のような問題点を解決しながら汎用性があって本機に
搭載できるものを提供することを目的に開発したもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、工作機械本機の上部に対してガイドレールに沿って
工作機械のチャック側と機外のワークフィーダ側との間
を独立して移動する2基のローダ7a,7bを設け、それぞ
れのローダはガイドレールに案内されたキャリア13a,13
bと、キャリアに設けた上下方向に伸縮するアーム14a,1
4bと、アームの先端にワークを把持するハンド16a,16b
と、2基のローダの独立した動作を可能とする制御装置
とを有し、アーム14a,14b又はハンド16a,16bがキャリア
13a,13bの移動方向と交差面内で首振運動する機構を両
方又は一方のローダに備えることにより、工作機械に対
するワークの搬入・搬出を効率よく行なうようにしたの
である。
【0006】さらに具体例で説明すると、工作機械本機
の上部に水平に設けられたガイドレールに沿って工作機
械のチャック側と機外のワークフィーダ側との間を独立
して移動する2基のローダがあって、それぞれのローダ
はガイドレールに案内されたキャリアと、キャリアに設
けた上下方向に伸縮し、かつキャリアの移動方向と交差
面内、好ましくは直角面内で首振運動をするアームと、
アーム先端にキャリアの移動方向と平行な平面内で横向
きと下向きに首振運動をし、かつワークを把持するハン
ドと、2基のローダの独立した制御装置とから構成し
て、主軸軸心を両ローダの中間に設けて両方のアームを
首振運動させることにより、工作機械に対するワークの
搬入及び搬出を行なうと共に次工程への搬送を行なうよ
うにしたのである。
【0007】また、主軸軸心を両ローダの中間に設けて
両方のアームを首振運動させることによりローディング
を行なう方法以外に、別の方法として主軸軸心を一方の
ローダアームの軸線上に設ければ一方のアームは上下運
動のみを行ない、他方のアームはキャリアの移動方向と
直角面内で上下運動と首振運動を行なえば、主軸軸心に
ワークを整合させることも出来る。
【0008】また、ローダのアームを首振運動させるこ
とでワークを主軸の軸心に合わせてローディングを行な
わせる手段を述べたが、さらに、アームを直立姿勢の状
態にしてハンドのみをキャリアの移動方向と直角面内で
首振運動をさせる機構でも解決できる。すなわち、両方
のローダの中間に主軸軸心を設けたときは両方のアーム
の上下運動と両方のハンドの首振運動をさせる。ここ
で、一方のアームの軸線上に主軸軸心を設けたときは他
方のローダのハンドのみを首振運動させて主軸軸心にあ
わせることでローディングが可能である。以上のように
いずれの方法も、2基のローダを独立して設けて総加工
サイクル時間の短縮を図ると共に、ローダに首振機構を
設けることによって、支柱の干渉を避けると同時に主軸
軸心にハンドを合わせてワークのローディングを行な
う。
【0009】ローダを制御するためのローダ用制御装置
を接続して、2基のローダのZ軸方向の位置決め・アー
ムの上下運動と首振運動・ハンドの首振運動と開閉動作
を独立して制御するように設けた。工作機械側には、工
作機械本機を制御する独立した制御装置を有しており、
この制御装置のもとで本機のドアの開閉・チャックの開
閉・加工を行なうことができる。これには、独立したロ
ーダ用の制御装置と工作機械用の制御装置との間で整合
性をとりながら2基のローダによるローディングを効率
よく行なうようにしたのである。
【0010】
【作用】このような構造であると、個々のローダ装置は
コンパクト化するし、一方のローダが未加工ワーク搬入
専用、他方が加工ワーク搬出専用等役割分担ができる。
また、これらは同時進行も可能である。制御が容易で、
プログラムも簡単なものとなる。また、ローダをNC駆
動によりZ軸方向の位置決めができるので、ローダのハ
ンドから旋盤のチャックにワークを受け渡す際にワーク
の形状に合わせてプログラムの変更により精度よく自由
に位置決めや調整が容易にできる。アームを傾斜または
直立姿勢にするための首振シリンダを設けたので、アー
ムが垂直姿勢のときはフレームの支柱に干渉することな
く自由にZ軸方向の移動ができ、ローダ相互の走行時の
干渉はもとより、支柱との干渉が避けれる。アーム又は
ハンドがキャリアの移動方向と直角面内で首振運動する
ようにしたので、ローダ本体が直立姿勢でワークフィー
ダのワーク台からのワークの受け渡しが容易となる。ま
た、ワークフィーダ上のワークは自然状態の水平面に重
量が掛かるように搭載される場合がほとんどであり、受
渡しにおいてアームの先端のハンドも下向きにできるの
で各種のワーク搬送装置に対応できる。同じく、横向き
に首振運動するようにしたので、チャッキングが容易と
なる。
【0011】
【実施例】図1及び図2に示すように周知の横型NC旋
盤において、ベッド1の左側に主軸軸心を水平方向とし
て主軸台2が設置され、主軸台に図示しないが複数の軸
受により主軸3が回転可能に支持されており、主軸先端
にはチャック4が装着されている。図示していないがベ
ッド上には往復台を主軸軸心と平行なZ軸方向に移動可
能に設け、往復台上にはクロススライドをZ軸と直角な
X軸方向に移動可能に設け、そしてクロススライド上に
固着された刃物台をNC装置の指令によりZ軸およびX
軸方向の位置決めが可能に設けている。さらに、本体の
チャック上部にはローダのアームが機内に侵入するため
のスイング式ドア(図示せず)を開閉可能に設けている。
またベッド1の左側と右側に支柱5を設けて、支柱5に
ローダが走行するためのフレーム6を水平かつZ軸方向
に架設し、このフレーム6を中央にして前後対称に独立
して2基のローダ7a,7bをZ軸方向に移動位置決め可能
に設けている。
【0012】ここでは、旋盤にローディング装置を装着
した場合のローダの移動方向について定義付けをする
が、ローダの旋盤上からワークフィーダ側に移動する方
向を+Z軸方向とし、その逆方向を−Z軸方向とする。
【0013】ローダの駆動機構について詳しく説明す
る。図3に示すようにフレームの左端部にローダを移動
位置決めするためにサーボモータと減速装置で構成した
ローダ駆動装置8a,8bがあって、ローダ駆動装置8a,8bの
プーリ9a,9bとフレーム6の右端部のプーリ10a,10bとの
間にシンクロベルト11a,11bを張って2基のローダ8a,8
bの駆動系を設けて、互いに独立して移動するようにし
ている。また図4にはフレーム6を中央にして左右対称
に2系統のガイドレール12a,12bを水平かつZ軸方向に
設けて、このガイドレールに独立して2基のローダ7a,7
bを前記のシンクロベルト11a,11bに固着し、ローダ駆動
装置8a,8bのサーボモータをNC駆動により移動位置決
めが可能にしている。
【0014】次に、ローダ7a,7bのローディング機構に
ついて図4,図5に基づいて詳細に説明する。ローダ7a,
7bはガイドレール12a,12bに案内されるキャリア13a,13b
と、キャリアの下方端に軸着した伸縮するアーム14a,14
bと、アームを傾斜させるためにキャリア13a,13bの上方
端とアーム14a,14bの軸着部の上方とを連結した首振シ
リンダ15a,15bとにより構成されている。アーム14a,14b
は軸着部を軸心としてZ軸と直角なX軸平面内で首振移
動させるリンク機構を形成している。このとき首振シリ
ンダ15a,15bが縮むとアームは直立姿勢の状態になり、
伸びるとアームが傾斜姿勢となる。ここでアームは空圧
シリンダを用いて上下方向に伸縮可能としている。アー
ムの先端にはハンド16a,16bが設けてあって、ハンド16
a,16bは空圧シリンダ(図示せず)によりキャリアの移動
方向と平行な平面内で横向きと下向きに首振運動する構
造としている。また、ハンドには直接ワークを把持する
ためのハンド爪があって空圧駆動により開閉可能として
いる。上記の機構が2基のローダ7a,7bにそれぞれ装備
され、それぞれの動作がフレーム6を中心にして対称方
向に作動する構造としている。従って、各アームが共に
直立姿勢のときは、2基のローダがフレームを支える支
柱5に干渉することなく自由に通過できることとなり、
図6に示すように、工作機械の拡張装置が可能となるの
である。
【0015】本発明の装置において、2基の独立したロ
ーダ7a,7bがあって、1基は主軸に装着されている加工
済ワーク21のアンローディングサイクルを行ない、他方
でワークフィーダ側の未加工ワーク22のローディングサ
イクルを行なうものとし、ここでは第1ローダ7aがアン
ローディングサイクルを行ない、第2ローダ7bがローデ
ィングサイクルを行なうものとして、その作用について
図1、および図7のフローチャートを参照しながら説明
する。
【0016】第1ローダ7aのサイクルについて順次説明
すると、まず旋盤チャックに把持されたワークの加工が
終了し旋盤のドアが開くと、旋盤上で第1アーム14aを
傾斜姿勢の状態で待機していた第1ローダ7aの第1アー
ム14aが下降(A)してアンローディングサイクルが開始さ
れる。次いで第1キャリア13aが−Z軸方向に移動
(B)し、第1ハンド16aをワークに押し当てハンド
を閉じる(C)。次いでチャツクを開き(D)ワークが解放さ
れ第1キャリア13aは+Z軸方向に移動(E)した後、第1
アーム14aが上昇(F)してアンローディングサイクルが完
了する。ここで第1アーム14aが上昇(F)が完了すると、
既に旋盤上に傾斜(o)して待機状態にある第2アーム14b
が下降(a)して第2ローダ7bによるローディングサイク
ルが開始される。次いで第1アーム14aの上昇(F)により
ワークは機外に搬出され1第ローダ7aはアームを直立姿
勢(G)にしてワークフィーダ上に移動(H)する。第1ハン
ド16aを下向き(I)にして第1アーム14aが下降(J)し、第
1ハンド16aを開き(K)ワークがワークフィーダに置かれ
る。次いで第1ローダ7aは逆工程で第1アーム14aを上
昇(L)させ、第1ハンド16aを横向き(M)にして、旋盤上
に移動(N)して第1アーム14aを傾斜(O)させて旋盤の加
工完了を待機する。以上のようにして第1ローダ7aのア
ンローディングサイクルと搬送サイクルが繰り返えされ
る。
【0017】一方、第2ローダ7bも第1ローダ7aと同一
機能を有しており、サイクルを第1ローダ7aと同様に繰
り返すことができる。第2ローダ7bは、第2アーム14b
を傾斜(o)させて第1ローダ7aのアンローディングサイ
クルの待機状態にあり、第1アーム14aが上昇(F)すると
第2アーム14bが下降(a)してローディングサイクルが開
始して旋盤のチャックへワークの供給が始まる。第2キ
ャリアは−Z軸方向に移動(b)してワークをチャックに
押し当ててチャックを閉じる(c)。次いで、第2ハンド1
6bを開き(d)第2キャリアを+Z軸方向に移動(e)させ、
第2アーム14bを上昇(f)させて機外に脱出するとローデ
ィングサイクルは完了して、旋盤のドアが閉まり加工が
開始される。続いて第2ローダ7bの第2アーム14bを直
立姿勢(g)にして、第2キャリア13bはワークを受け取る
ためにワークフィーダ上に移動(h)し、第2ハンド16bを
下向き(i)にして第2アーム14bを下降(j)させる。第2
ハンド16bを閉じて(k)ワークフィーダ上のワークを取り
上げ第2アーム14bを上昇(l)させ、第2ハンド16bを横
向き(m)にして第2キャリアを旋盤上に移動(n)して第2
アーム14bを傾斜(o)させて、第2ローダ7bのローディン
グサイクルと搬送サイクルが終了する。そして次のアン
ローディングサイクルの完了まで待機させる。
【0018】このように2基のローダはアンローディン
グとローディングが全く独立して出来るので、第2ロー
ダ7bでローディングサイクルを実行中に、第1ローダ7a
はワークフィーダ側に移動して搬送サイクルが開始され
る。ここで第2ローダ7bのローデングサイクル(a〜f)
と第1ローダ7aの搬送サイクル(G〜N)が重複し作動して
いる点が従来技術との違いである。ここが総加工サイク
ル時間の短縮の重要な点である。
【0019】なお、図7中t1〜t7は次の通りである。 t1=アンローディングサイクル時間(A〜F) t2=ローディングサイクル時間(a〜f) t3=加工サイクル時間 t4=第1ローダ7a搬送サイクル時間(G〜O) t5=第2ローダ7b搬送サイクル時間(g〜o) t6=t2+t3−t4=第1ローダ7aの待機時間 t7=t3+t1−t5=第2ローダ7bの待機時間 t1+t2=総ローディング時間 t1+t2+t3=総加工サイクル時間(図7中太線のフロ
ー) 通常は t2+t3>t43+t1>t5 なのでt6,t7のような待ち時間が発生
する。
【0020】ここで、 加工サイクル時間:t3=25秒 アンローデングサイクル時間:t1=5秒 ローデングサイクル時間:t2=5秒 ローダの搬送サイクル時間:t4=20秒 とすると、 従来の場合の待機時間 t6=t3−t4=25秒−20秒=5秒 本発明の場合待機時間 t6=t2+t3−t4=5秒+25秒−20秒=10秒 となる。
【0021】従来の方法と本発明の方法を比較すると、
従来の方法ではローダの待機時間は5秒で、5秒の加工
サイクル時間を短縮してt3=20秒とすると、総加工サ
イクル時間は30秒になるがこれ以上の短縮を図っても、
加工側の待機時間が発生し、総加工サイクル時間の短縮
にはならない。 総加工サイクル時間 t1+t2+t3=5秒+5秒+20秒=30秒 本発明の方法では、ローダの待機時間は10秒あるので、
加工サイクル時間を10秒短縮してt3=15秒すると総加
工サイクル時間の短縮になる。 総加工サイクル時間 t1+t2+t3=5秒+5秒+15秒=25秒 本発明ではアンローデングサイクルとローダの搬送サイ
クルが重複して行なわれるので、総加工サイクル時間の
差は5秒の効率化が出来たことになり、つまりローデン
グサイクル時間(t2)分だけ総加工サイクル時間を短縮
できる効果がある。
【0022】ローディング装置の機構を記述したが、次
に機能の特徴について記述する。ローダをNC駆動によ
りZ軸方向の位置決めができるので、ローダのハンドか
ら旋盤のチャックにワークを受け渡す際にワークの形状
に合わせてプログラムの変更により精度よく自由に位置
決めや調整が容易にできる。アームを傾斜または直立姿
勢にするための首振シリンダを設けたので、アームが垂
直姿勢のときはフレームの支柱に干渉することなく自由
にZ軸方向の移動ができること、またワークフィーダ上
のワークは自然状態の水平面に重量が掛かるように搭載
される場合がほとんどであり、受渡しにおいてアームの
先端のハンドも下向きにできるので各種のワーク搬送装
置に対応できる利点がある。旋盤上でアームのシリンダ
が伸びかつ首振シリンダが伸びるとアームは傾斜姿勢と
になり、このときハンドの中心は旋盤の主軸軸心に一致
し、また他方のアームのハンドも対称移動が出来るので
当然この位置に一致する。つまりワークをチャックに受
け渡す際の整合性を求める位置となり、チャックと第1
および第2のハンドの中心が重なることになる。
【0023】図1の装置では、NC旋盤の右隣にワーク
フィーダ20が設置されており、ワークフィーダ20の本体
上には図示を省略するが、複数個のパレットがチェーン
によりエンドレスに連結されて間欠移動可能に設けてあ
る。パレット上に未加工のワークを搭載しておき一方の
ローダが受け取って旋盤に搬送し、他方のローダが加工
済みワークを持ち帰り空パレットに順次搭載する仕組み
である。ここではワークフィーダ20を本機の右側に設置
した例を記述したが、フレームの延長上であれば各種の
ワーク搬送装置を本機の左側にも容易に設置できる。
【0024】以上のローディング装置の機構と機能によ
り、次のようなローディングサイクルが可能になる。図
7にはチャックワークにおけるローダの総加工サイクル
のフローが太線で示してあり、これに従って順次説明す
る。まずローダのスタートの条件として、旋盤は旋盤ド
ア開・旋盤主軸停止・チャック閉でワークを掴んだ状態
であって、そして第1キャリア13aは旋盤上の定位置・
第1アーム14aは上昇・第1アーム14aは傾斜・第1ハン
ド16aは横向き・第1ハンド16aは開の条件が必要であ
る。
【0025】スタートの条件が揃えば、最初に工程Aで
第1アーム14aは旋盤の加工済みワークを受け取るため
に下降する。工程Bで第1キャリア13aは−Z軸方向に
移動して、第1ハンド16aにワークを押し当てる。工程
Cでチャックのワークを掴むために第1ハンド16aを閉
じる。工程Dでチャックを開きワークを解放すること
で、ワークを旋盤側からローダ側に受渡しが完了する。
次に工程Eでチャックの干渉を避けるために第1キャリ
ア13aを+Z軸方向に移動させる。工程Fで第1アーム1
4aを直立姿勢にして、工程AからFまでのアンローディ
ングサイクルが完了し加工済みワークは旋盤の機外に搬
出される。ここで工程Fが完了すると同時に工程Gと工
程bに指令が出されて、第1アーム14aは上昇すると共
に第2ローダ7b側の第2アーム14bはワークを持ち工程
oで傾斜して工程Fの完了を待機しておくのである。ア
ンローディングサイクルが完了すると、ただちに工程a
の第2アーム14bが下降しローディングサイクルが開始
される。工程bで第2キャリアは−Z軸方向に移動して
ワークをチャックに押し当てる。工程cでチャックが閉
じてワークを掴み、工程dで第2ハンド16bが開き旋盤
へのワークの引き渡しが完了する。工程eで第2キャリ
アは+Z軸方向に移動して第2ハンド16bの爪の干渉を
さける。工程fでは第2アーム14bが上昇して旋盤の機
外に脱出してローディングサイクルは完了する。工程f
が完了すると同時に工程gと加工サイクルの工程Iに指
令が出され、工程gでは第2アーム14bが直立姿勢にな
り、また工程Iの旋盤ドアが閉じ、工程IIで加工が開始
し、所定の加工が行なわれる。工程IIIで加工完了の指
令が出されて工程IVで旋盤のドアが開き完了指令が第1
ローダのアンローディングサイクルのスタートの条件と
して渡された後に工程Aに戻り、このようにして加工サ
イクルが繰り返えされる。
【0026】次に、アーム又はハンドがキャリアの移動
方向と直角面内で首振運動する機構を両方又は一方のロ
ーダに備えた他の実施例を図8〜図10に示した。図8の
例は、第1ローダ7aの軸心上に主軸軸心があって、第2
ローダ7bのアーム14bのみが首振りをするようにした構
造である。そのために、フレーム6を中央にして左右対
称に2系統のガイドレール12a,12bが水平かつZ軸方向
に設けられており、このガイドレールに独立して2基の
ローダ7a,7bがキャリア13a,13bに保持されている。一方
のキャリア13aには伸縮するアーム14aが首振りせずに固
定され、もう一方のキャリア13bにはアーム14bの下方端
が軸着され、伸縮するようになっている。アーム14bを
傾斜させるためにキャリア13bの上方端とアーム14bの軸
着部の上方とを首振シリンダ15bで連結している。
【0027】図9の例は、主軸軸心が両ローダ7a,7bの
中間にあって、両方のローダキャリア13a,13bにはアー
ム14a,14bが首振りせずに固定され、それらにハンド1
6a,16bを軸支することによって首振り可能とし、
主軸軸心へハンドが対応できるようにした構造である。
【0028】図10の例は、主軸軸心が第1ローダ7aの
アーム軸心上にあって、キャリア13a,13bには伸縮する
アーム14a,14bがそれぞれ首振りせずに固定され、一方
の第2ローダ7bにハンド16bのみを軸支することによっ
て、90°首振り可能とし主軸軸心に対応可能とした構造
である。
【0029】以上のような装置を制御するための系統図
の概略を図11に示した。この例では第1ローダと第2ロ
ーダはローダ用制御装置によって制御し、工作機械は工
作機械用制御装置で制御するようにし、ローダ用制御装
置と工作機械用制御装置間が連繋するようになってい
る。
【0030】
【発明の効果】工作機械用ローディング装置を以上のよ
うな構造としたので、装置の設置スペースが節約でき
て、コンパクト化が可能となると共に、レイアウト性に
優れたものとなった。また、2基のローダの同時進行に
よって、加工時間の短縮が可能となった。ローダ相互の
干渉はもとより、支柱を越えて移動できるので、増設も
容易である。アームやハンドの動きが単純であるから、
制御し易い。装置の生産性も向上し、ローディング装置
のコストダウンも可能となった。更に、本機上に設置す
ることができて、無人・省力化を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のローディング装置を備えた工作機械の
概略正面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】図1中W−W矢視拡大図である。
【図5】図4中第2ローダの側面図である。
【図6】本装置の拡張設置例を示す概略正面図である。
【図7】図1に示した装置の作動を示すフローチャート
である。
【図8】ローディング装置の他の実施例の図4相当図で
ある。
【図9】ローディング装置の他の実施例の図4相当図で
ある。
【図10】ローディング装置の他の実施例の図4相当図
である。
【図11】実施例の制御概略系統図である。
【符号の説明】
2 主軸台 5 支柱 6 フレーム 7a 第1ローダ 7b 第2ローダ 12a ガイドレール 12b ガイドレール 13a キャリア 13b キャリア 14a 第1アーム 14b 第2アーム 15a 首振シリンダ 15b 首振シリンダ 16a 第1ハンド 16b 第2ハンド 20 ワークフィーダ 21 加工済ワーク 22 未加工ワーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械本機の上部に対してガイドレー
    ルに沿って工作機械のチャック側と機外のワークフィー
    ダ側との間を独立して移動する2基のローダ7a,7bを設
    け、それぞれのローダ7a,7bはガイドレールに案内され
    たキャリア13a,13bと、キャリアに設けた上下方向に伸
    縮するアーム14a,14bと、アームの先端にワークを把持
    するハンド16a,16bと、2基のローダの独立した動作を
    可能とする制御装置とを有し、アーム14a,14b又はハン
    ド16a,16bがキャリア13a,13bの移動方向と交差面内で首
    振運動する機構を両方又は一方のローダに備えてなる工
    作機械用ローディング装置。
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