JPH05337042A - 誘導加熱式炊飯器 - Google Patents

誘導加熱式炊飯器

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JPH05337042A
JPH05337042A JP14714592A JP14714592A JPH05337042A JP H05337042 A JPH05337042 A JP H05337042A JP 14714592 A JP14714592 A JP 14714592A JP 14714592 A JP14714592 A JP 14714592A JP H05337042 A JPH05337042 A JP H05337042A
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JP
Japan
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induction
heating
pan
rice
induction coil
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Application number
JP14714592A
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English (en)
Inventor
Haruo Ishikawa
春生 石川
Shinichi Kagawa
慎一 加賀和
Seiji Shimono
省二 下野
Hironori Hamada
浩典 浜田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導加熱コイルを加熱源とする炊飯器におい
て、鍋の温度分布を最適とする加熱を行うことを目的と
する。 【構成】 本体ケース1内に鍋2を誘導加熱する複数の
誘導コイル4a,4b,4c,4d,4eを装着し、蓋
11の蓋放熱板9には蓋加熱誘導コイルを装着し、イン
バータの高周波電流をスイッチング回路によって順次切
替え供給するサイクルを繰り返し通電する炊飯器におい
て、おのおのの誘導コイル4a〜4eの通電時間配分を
炊飯量に応じて最適となるよう制御装置によりスイッチ
ングを行ない誘導加熱を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導加熱を用いた炊飯
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気炊飯器は一般に加熱源として
電気ヒーター線を使用したものが永年使用されて来たが
最近は加熱源として誘導加熱コイルを使用したものが製
造され、美味な炊飯が可能なこともあって盛んに使用さ
れるに至っている。さらにこの誘導加熱式炊飯器につい
て複数個の加熱コイルを設けて性能の向上をはかったも
のが特開平2−291815号公報や特開平2−302
217号公報によって開示されている。先ず特開平2−
291815号公報記載のものを従来例として説明す
る。
【0003】図7において、101は調理器本体であ
り、この内側の鍋102を収納する筒状の保護枠103
で構成されている。鍋102の底部下面部、すなわち保
護枠103の底部下面には第1の誘導コイル104が、
外側面下部には第2の誘導コイル105が、外側面上部
には第3の誘導コイル106がそれぞれ配置されてい
る。107はサーミスタ等を組込んだ温度検出部であり
バネ108により、常に鍋102の底部に付勢されて密
着状態を保つことにより鍋102の温度検出を行なって
いる。
【0004】109は調理基本体101の内部に配置し
た制御基板であり、温度検出部107の信号入力により
マイクロコンピュータ(図示せず)により、第1の誘導
コイル104・第2の誘導コイル105および第3の誘
導コイル106に高周波電流を通じることにより鍋10
2を発熱させて調理を行うものである。110は調理器
本体スイッチであり、111は調理器本体101および
鍋102の上部開口部を覆う外蓋である。
【0005】図8は、この従来例のジャー兼用炊飯器に
おける制御ブロック図であり、図7に示すものと併せて
説明すると保護枠103の底部下面に配置した第1の誘
導コイル104は外側面下部に配置した第2の誘導コイ
ル105及び外側面上部に配置した第3の誘導コイルと
直列に配置されている。
【0006】また、外側面下部に配置された第2の誘導
コイル105と外側面上部に配置された第3の誘導コイ
ル106はインダクタンスを同一としてあるためA−B
間およびA−C間の総インダクタンスは同一であり、A
−B間,A−C間を切替手段115により切替て同一の
インバータ回路116で制御を可能とし、A−B間通電
により鍋2の底部と側面下部を加熱し、A−C間通電に
より鍋2の底部と側面上部をそれぞれ同時に加熱するこ
とができる。117はインバータ回路116,切替手段
115を制御する制御回路であり、温度検知信号,スイ
ッチ入力信号にもとづいてインバータ回路116,切替
手段115を制御するものである。
【0007】炊飯にさいして先ず米の吸水段階ではA−
C間への通電により鍋102の底部及び側面上部から同
時に加熱し、その後、A−B間への通電により鍋102
の底部及び側面下部から同時に加熱を行なう。
【0008】また、調理が終了し保温時に移行するとA
−C間への通電により鍋102の底部及び側面上部から
同時に加熱するようにしたものである。
【0009】次に特開平2−302217号公報記載の
ものを従来例2として説明する。図9において、201
は略円筒状の調理器本体で、その内側に内枠202が、
そして上部には開閉自在に蓋体203が軸支されてい
る。調理器本体201の内枠202の内側に着脱自在に
鍋204が収納されている。そして内枠202の底部お
よび側面部に複数個のヒーター等発熱体205a,20
5b,205cを備え、また内枠202の底中央部には
鍋204の温度を検知するサーミスタ等の温度検知装置
206と、鍋204の重量を検知する圧電素子やひずみ
ゲージ等の重量センサー207を備えている。この重量
センサー207の出力は切替手段208に入力され、こ
の切替手段208はその出力により各発熱体205a,
205b,205cへの通電を切替える。
【0010】以上のように構成された調理器について、
以下その動作について説明する。まず、鍋204内に被
調理物を入れて蓋体203を閉じて調理をスタートする
と、切替手段208は重量センサー207により鍋20
4と被調理物の重量を検知し、被調理物の量に合わせて
発熱体205a,205b,205cを選択して通電す
る。たとえば被調理物が少量のときは底部の発熱体20
5aのみ、量が多いときは205a,205b,205
cのすべてに通電する。
【0011】これにより被調理物の量に最適な位置の発
熱体で調理することができる。そして、温度検知装置2
06により調理段階における発熱体205a,205
b,205cへの通電制御を行い、また調理終了検知を
行う。
【0012】前記発熱体に代わる加熱体として誘導コイ
ルを装着した実施例を図10により説明する。すなわ
ち、磁性体で形成した鍋204を脱着自在に収納する非
金属性の保護枠202が構成されており、前記保護枠2
02の下面および側面に複数に分割した誘導コイル20
9a,209b,209c,209dを設けている。こ
の誘導コイル209a,209b,209c,209d
は発熱体に代わる加熱体で、高周波電流を流すことによ
り高周波磁界を発生し鍋204を誘導加熱するものであ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上2つの例のうち前
者については、鍋の底部下面の誘導コイル104と側部
の誘導コイル105又は106は直列に接続されており
両者のインダクタンスが同一である構成とされている。
【0014】従って炊飯量の多い場合でも少ない場合で
も鍋102の側面部分での発熱量は同一となり、鍋10
2の温度分布を均一にするため、炊飯量の多い場合にお
ける側面でのコイル106の容量を決定すると少量の場
合におけるコイル105の容量は過多となる。また鍋1
02とそれぞれの誘導コイル104,105,106と
の間隔が変化すると鍋の発熱は微妙に変化するため、側
面部の誘導コイル105,106と底面の誘導コイル1
04による発熱比が固定されることはこの変化を吸収す
ることが困難となり直接性能のばらつきとなって現れて
くる。
【0015】後者の特開平2−302217号公報記載
のものについては、底面加熱コイル109a,109
b、側面加熱コイル209c〜209dについてそれぞ
れ制御することになっているが、各誘導コイル相互の干
渉が生じたり鍋とコイルの間隔の変化による実効電力の
低下等があり誘導コイルの数を増やす割には効果が得ら
れ難いものであった。
【0016】従って従来技術の問題点は、 複数の誘
導コイルに同時に高周波電流を通電して鍋の加熱を行う
ため、コイル相互間の干渉が生じていた。また各コイル
での発熱比率が固定され、炊飯量の変化に十分に対応出
来なかった。
【0017】 複数のコイルのうち選択的に誘導コイ
ルを励磁するので、制御のたびに選択したコイルの総合
インダクタンスが変化、各コイル毎にインバータを設置
するか複雑な発振コンデンサとの組み合わせが必要であ
るという問題を有していた。
【0018】本発明は上記問題点に鑑み、複数の誘導コ
イル間の相互干渉をなくし、かつ複雑なインバータ回路
構成を採用することなく鍋の温度分布を自由に設定でき
る誘導加熱式炊飯器を提供することを第1の目的とす
る。
【0019】第2の目的は、炊飯量に応じて最適加熱を
行い、ご飯をおいしく炊き上げることにある。
【0020】第3の目的は、鍋の上方の蓋放熱板に露が
付着するのを防止することにある。第4の目的は、鍋の
温度分布を炊飯に適した温度分布とすることにある。
【0021】第5の目的は、複数の誘導コイルにインバ
ータ回路の高周波電流を切替えて供給する際、大電流が
切替え用のスイッチ回路に流れるのを防止することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の手段は、鍋の底面と側面を誘導加熱す
る複数個の鍋加熱用誘導コイルと、これら誘導コイルに
高周波電流を供給するインバータ回路と、このインバー
タ回路の出力を前記誘導コイル1個ずつに通電するスイ
ッチング回路と、前記スイッチング回路を動作させ、前
記誘導コイル1個ずつに順次通電し励磁を行うサイクル
を繰り返す制御装置とを備えたものである。
【0023】本発明の第2の手段は、鍋内の炊飯量を測
定する炊飯量センサーを備え、制御装置はこの炊飯量セ
ンサーの炊飯量に応じて個々の誘導コイルの励磁時間を
変化させる構成である。
【0024】本発明の第3の手段は、鍋の上方の蓋放熱
板に誘導加熱する誘導コイルを設け、この蓋放熱板の誘
導コイルにも制御装置によるサイクルに従い励磁を行う
構成である。
【0025】本発明の第4の手段は、鍋の側部,底部の
温度を測定する鍋温度測定用センサーを備え、制御装置
は鍋温度測定用センサーからの複数の検出温度を演算
し、各誘導コイルへの通電時間を決定する構成である。
【0026】本発明の第5の手段は、制御装置によりス
イッチング回路を動作させ、各誘導コイルに高周波電流
を供給する直前にインバータ回路の動作を停止する禁止
回路を備えたものである。
【0027】
【作用】上記第1の手段によれば、鍋の底部,側部を誘
導加熱する誘導コイル1個ずつに順次、高周波電流を供
給するので、2つの誘導コイルに同時に高周波電流が供
給されるのを防止でき、各誘導コイルの励磁効率を高め
ることができる。
【0028】上記第2の手段によれば、炊飯量センサー
により各誘導コイルへの励磁時間を変化させる、例え
ば、炊飯量が少ない場合には底部,側面下部の誘導コイ
ルの励磁時間を側面上部の誘導コイルと比較して大きく
し、炊飯量が多い場合には側面上部の誘導コイルへの励
磁時間も大きくし、鍋の上部も十分に加熱する。
【0029】本発明の第3の手段によれば、誘導コイル
により鍋上方の蓋放熱板を誘導加熱するので、蓋放熱板
に付着する露を蒸発させる。
【0030】本発明の第4の手段によれば、鍋の底部,
側部の温度を鍋温度測定用センサーで測定し、鍋の温度
分布が最適となるように各誘導コイルへの通電時間を決
定する。よって、鍋の温度分布を均一化するために、鍋
の内側を高熱伝導率のアルミニウム層としなくても済
み、例えばステンレス層のみの鍋でも温度むらがなく十
分に炊飯することができる。
【0031】本発明の第5の手段によれば、各誘導コイ
ルにインバータ回路の高周波電流を順次供給する際、す
なわち1の誘導コイルから他の誘導コイルに高周波電流
を切換えて供給する際、その切換時に禁止回路がインバ
ータ回路の動作を停止するので、スイッチング回路によ
る切換時にインバータ回路から大電流がスイッチング回
路に流れるのを防止できる。
【0032】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の1実施例における誘導加熱式
炊飯器について詳述する。
【0033】図1において、1は本体ケースで、その上
端に上枠12を装着し、前記上枠12の外周の一部に設
けられたヒンヂ8により本体1の上部を覆蓋する蓋11
を開閉自在に装着している。
【0034】本体ケース1の上端の上枠12には耐熱プ
ラスチックによって構成された保護枠3を装着してあ
る。
【0035】4aは保護枠底部に装着された底面加熱用
誘導コイル、4bは外側底面に設置された外側底面加熱
用誘導コイル、4c,4d,4eは保護枠外側面に下部
より順次上部に装着された側面加熱用誘導コイルで、保
護枠3に収容された磁性金属層をもった鍋2を前記底面
加熱用コイル4a、外側底面加熱コイル4b及び側面加
熱コイル4c,4d,4eによって加熱し、鍋2内の米
と水の内容物が加熱され炊飯を行うものである。
【0036】5は保護枠3の底面中央に設けられた貫通
孔に装着されたセンサーで、支持ばね6により鍋2の底
面に圧接するよう構成している。4fは蓋加熱用誘導コ
イルで、蓋放熱板9に固着され内蓋10を介して鍋2内
の米飯を加熱する。
【0037】7はインバータ部で、図2に示すように、
インバータ回路72、制御回路73、スイッチング回路
74とで構成している。
【0038】上記の構成による本実施例についてインバ
ータ部7の動作より説明する。図2において、インバー
タ回路72の出力はスイッチング回路74の端子部74
Aと74Bに接続され、74Bは直接各コイル4a〜4
fの端子に接続され他の端子部74Aの入力はスイッチ
素子74aに先ず接続され、加熱コイル4aを励磁す
る。加熱コイル4aに対する所定の励磁時間Taを経過
したのち、制御回路73よりの信号を受けて、スイッチ
素子74aは開路し、次いでスイッチ素子74bが閉
じ、加熱コイル4bが励磁される。加熱コイル4bに対
する所定の励磁時間Tbを経過したのち制御回路73の
信号によりスイッチ素子74bは開路し、スイッチ素子
74cが閉じ、加熱コイル74cが励磁される。続いて
加熱コイル4cに対する所定の励磁時間Tcを経過した
のち、制御回路73の信号によりスイッチ素子74eは
開路し、スイッチ素子74dが閉じ、加熱コイル4dが
励磁される。同様にスイッチ素子を動作させて加熱コイ
ル4e,4fを励磁する。この加熱コイル4aよりはじ
めて加熱コイル4fまで切替えて通電する全通電時間T
=Ta+Tb+Tc+Td+Te+Tfを数秒及至数10分の
1秒に設定しこのサイクルの繰り返しによって鍋を加熱
する構成としている。各コイルへの個々の通電時間は鍋
の中の炊飯量と炊飯プロセスに応じて得られるセンサー
5よりの信号によって、制御回路に組み込まれたマイク
ロプロセッサーが演算し決定する。
【0039】すなわち、炊飯量の変化に対応する加熱コ
イルの励磁は炊飯量が最大のときT=Ta+Tb+Tc
d+Te+Tfと全部の加熱コイルに通電し、炊飯量の
減少に対応してTe=0,Td=0と次第に側面加熱コイ
ルへの通電量を上部より減少させ、最少炊飯量において
はTe=0,Td=0,Tc=0とし、T=Ta+Tb+Tf
と加熱コイルへの励磁を行い炊飯量の変化で鍋の中での
米と水の高さの変化にあわせて加熱部を変化させ、鍋の
温度を均一化する。
【0040】本発明による炊飯器の動作を炊飯のプロセ
スに従って説明する。図3は炊飯する際の鍋温度と時間
との関係を示すグラフである。鍋に米と水を入れ先ず全
部の加熱コイルをあらかじめ決めた時間配分で励磁する
状態で加熱を始める。鍋は温度上昇し、米の吸水のため
の保持温度60℃に近づく。この間にセンサー5により
鍋2の温度上昇速度が鍋2の中の米と水の量と相関があ
ることから鍋2の中の米の量を制御回路73の中のマイ
クロプロセッサーにより判定する。
【0041】米の量が判定されると米の量に応じて、励
磁する加熱コイルへの通電時間が配分され、米の量が少
い場合は加熱コイル4e,4f等への通電時間は0に近
づけられる。吸水温度に到達すると吸水が完了するまで
の時間の温度を一定に保持するため、各加熱コイルへの
励磁時間は各部の温度を保持するためのみに限定された
ものとなり、スイッチ素子によりコイルを1巡する時間
Tは固定されているのでT=Ta+Tb+Tc+Td+Te
+Tfの時間の組合せのうちTd→0,Te→0とし更に
a,Tb,Tcについても減少させて各部の温度分布が
均一になる様な比率で時間を設定されたTa1,Tb1,T
c1,Tf1の時間それぞれ通電する。Ta1,Tb1,Tc1
f1の決定はあらかじめ実験により最良値を求めてマイ
クロプロセッサに記憶させ、炊飯量に応じて最良の値に
なる様に制御回路よりスイッチング回路に信号を送り加
熱コイルの励磁がコントロールされるものである。従っ
て、この場合におけるサイクル時間Tは T=(Ta1+α)+(Tb1+β)+(Tc1+γ) +(Tf1+δ) となりα,β,γ,δはそれぞれ加熱コイルの励磁停止
時間である。
【0042】吸水を完了すると炊き上げに移行する。こ
のときは米の量に対応しておのおのの加熱コイルの発熱
量が最大になる状態で励磁を行い、鍋内の温度分布を一
定に保ちながら沸騰点に出来るだけ早く到達させる。沸
騰点に到達ののちは沸騰を持続する加熱をすれば良いの
で各加熱コイルへの励磁時間配分も減少させ炊飯終了ま
での加熱を行う。
【0043】炊飯終了後は、むらしを経て保温に移行す
るが、このときは蓋への露滴を防止するため、蓋の温度
が鍋内のご飯の温度より高く保持する必要がある。よっ
て制御回路よりの信号により蓋加熱コイルへの通電時間
配分が大きくなるようにして露滴を防止する。
【0044】(実施例2)図4,5は実施例2における
誘導加熱式炊飯器で、実施例1と同一符号を付した部分
の説明は省略する。本実施例が実施例1と相違する構成
点は、温度センサー5b,5c,5d,5eを鍋2の加
熱コイル4b,4c,4d,4eに対応する部位にばね
等により接触する様に装備し、鍋2の温度を測定する構
成とした点である。
【0045】本実施例の場合において、その動作を説明
する。加熱コイル4a,4b,4c,4d,4e,4f
にインバータの出力を順次印加し、励磁し、これを繰り
返して加熱する基本は実施例1と同一である。
【0046】本実施例では温度センサー5a,5b,5
c,5d,5e,5fの信号を制御回路73の中のマイ
クロプロセッサーにて演算させ、通電初期においては鍋
2の各部の温度上昇値より鍋2内の炊飯量を判定し、米
の吸水段階では各部の温度が均一になる加熱量を温度セ
ンサー5a〜5fに対応する加熱コイル4a〜4fへの
通電時間を増減させ、鍋2の温度分布を一定にして吸水
最適温度を維持するものである。
【0047】吸水完了ののち、炊き上げに移行する。鍋
2の加熱コイル対応部分の温度が制御回路73に集約さ
れるため、鍋2の底部より鍋2の側面を伝って熱が移動
し、本来対流の起り難い米と水の加熱に流れを与えるよ
うにわずかずつの温度傾斜が鍋2に発生するように制御
回路73により加熱コイル4a〜4fを励磁する。
【0048】即ち、加熱コイル4a〜4fの加熱量は、
対応する温度センサー5a〜5fによって常時監視され
るため、各センサー部位での炊飯中における最適の温度
パターンをマイクロプロセッサーに記憶させ常にこのパ
ターンになるよう加熱コイルへ励磁時間を調節する。
【0049】鍋に熱傾斜が発生するよう加熱コイル5
a,5b,5c,5d,5eを励磁すれば本来対流が起
き難く熱伝導の悪い米と水の混合物の加熱が効率良く達
成できるのである。
【0050】本実施例によれば、鍋2の加熱は加熱コイ
ル4a〜4eと鍋2との磁気結合によって鍋2が発熱す
るものであるが、鍋2と加熱コイルとの間隔が変化する
など前記磁気結合度に変化があっても対応する鍋2の温
度を捉えて制御回路73により加熱コイル4a〜4eへ
の励磁時間が調節出来るので製造上のばらつきや使用上
のミス等によるトラブルを未然に防止することが出来る
ものである。 (実施例3)図6は実施例3における誘導加熱式炊飯器
のインバータ部7の回路ブロック図である。
【0051】実施例1,2と同一部分については説明を
省略する。本実施例3では、加熱コイルの切替をスムー
ズに行うため、インバータ回路の動作を制御回路により
停止させる禁止回路75を設けている。
【0052】前記禁止回路75の動作は制御回路により
スイッチング回路74が駆動されスイッチ素子74a〜
74fが動作(ONあるいはOFF)する直前に制御回
路73の信号によりスイッチ素子74a〜74fの動作
に優先してインバータ72の出力を0にする装置であ
る。
【0053】従ってスイッチ素子74a〜74fが作動
するときは必ずインバータ72の出力は0であるので、
インバータ回路72の発振回路の一部である誘導コイル
4a〜4fとインバータ回路72内の発振用コンデンサ
は電位0のとき切替えが行われるので、スイッチ素子7
4a〜74fの動作によるチャタリングや異常発振を未
然に防止することが出来、スイッチ素子74a〜74f
の開閉時に大きな電流を流すことを防止できる。
【0054】この禁止回路75によれば、スイッチ素子
74a〜74fの開閉動作は電流の0の状態で実行さ
れ、常に安定したスムーズな加熱コイルの切替えを行な
うことができるものである。
【0055】
【発明の効果】以上の実施例から明らかな通り、本発明
によれば、鍋の側部,底部を誘導加熱する複数個の誘導
コイルを設け、これら複数の誘導コイルは1個ずつ順次
励磁されるので、各誘導コイル間での相互干渉を防止で
き、しかも各誘導コイルの励磁時間を調整することで鍋
の底部,側部の温度分布も自由に調整することができ、
炊飯に最適な温度分布を自由に設定しておいしいご飯を
炊き上げることができる。しかも、炊飯量センサーによ
り各誘導コイルへの励磁時間を調整しているので、例え
ば炊飯量が少ない場合には底部,側面下部の誘導コイル
を励磁し、炊飯量が多い場合には側面上部の誘導コイル
も励磁し、鍋全体を加熱し、炊飯量に適した加熱制御を
行うことができる。
【0056】また、鍋上方の蓋放熱板を誘導コイルで誘
導加熱するので、むらし工程で発生する蒸気が放熱板に
付着するのを防止でき、放熱板に発生する露によるご飯
表面のべたつきを防止できる。
【0057】また、鍋の側部,底部の温度を測定し、こ
れら測定した温度にもとづいて鍋の側部,底部を誘導加
熱する複数の誘導コイルの励磁時間を制御するので、正
確に鍋の温度分布を吸水工程〜保温工程に適したものと
することができる。たとえば、吸水工程時には鍋の全面
から包み込むように各誘導コイルの励磁時間を制御し、
炊き上げ工程時には、対流を積極化するように各誘導コ
イルを励磁し、さらに保温工程時には、ご飯中の熱の移
動を最少限に抑えるように鍋の温度を均一にする温度制
御ができ、保温時におけるご飯の劣化が防止できる。し
かも、温度分布の均一化は各誘導コイルの励磁時間で調
節できるので、従来のように鍋の外側をステンレス層、
内側をアルミニウム層として、アルミニウム層で熱の伝
播を行い温度分布を均一化するもの比べ、鍋を例えばス
テンレス層の一層で形成することもでき、また、鍋のア
ルミ層をきわめて薄いものとすることができる。
【0058】さらに、各誘導コイルを切替えるときにイ
ンバータ回路の動作を停止状態としているので、切替え
時においてスイッチング素子に大電流が流れるのを防止
でき、安定した切替え行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における誘導加熱式炊飯器の
断面図
【図2】同誘導加熱式炊飯器の回路略図
【図3】同炊飯器における炊飯−保温時鍋底部温度−時
間曲線図
【図4】本発明の実施例2における誘導加熱式炊飯器の
断面図
【図5】同誘導加熱式炊飯器のブロック回路図
【図6】本発明の実施例3における誘導加熱式炊飯器の
ブロック回路図
【図7】従来例の誘導加熱式炊飯器の断面図
【図8】同誘導加熱式炊飯器のブロック回路図
【図9】従来例2の炊飯器の断面図
【図10】同誘導加熱式炊飯器の断面図
【符号の説明】
1 本体ケース 2 鍋 3 保護枠 4a 底面加熱用誘導コイル 4b 外側底面加熱用誘導コイル 4c,4d,4e 側面加熱用誘導コイル 4f 蓋加熱用誘導コイル 5 鍋温度センサー 7 インバータ部 9 蓋放熱板 10 内蓋
フロントページの続き (72)発明者 浜田 浩典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋の側面,底面を誘導加熱する複数個の
    鍋加熱用誘導コイルと、これら誘導コイルに高周波電流
    を供給するインバータ回路と、このインバータ回路の出
    力を前記誘導コイル1個ずつに通電するスイッチング回
    路と、前記スイッチング回路を動作させ、前記誘導コイ
    ル1個ずつに順次通電し、励磁を行うサイクルを繰り返
    す制御装置を備えた誘導加熱式炊飯器。
  2. 【請求項2】 鍋内の炊飯量を測定する炊飯量センサー
    を備え、制御装置は前記炊飯量センサーの炊飯量に応じ
    て個々の誘導コイルの励磁時間を変化させる構成とした
    請求項1記載の誘導加熱式炊飯器。
  3. 【請求項3】 鍋の上方の放熱板を誘導加熱する誘導コ
    イルを備え、制御装置は前記放熱板の誘導コイルに励磁
    サイクルに従って励磁を行う構成とした請求項1記載の
    誘導加熱式炊飯器。
  4. 【請求項4】 鍋の側面,底面を測定する鍋温度測定用
    センサーを備え、制御装置は鍋温度測定用センサーから
    の複数の検出温度にもとづき、各誘導コイルへの通電時
    間を決定する請求項1記載の誘導加熱式炊飯器。
  5. 【請求項5】 スイッチング回路が各誘導コイルに高周
    波電流を供給する直前に、インバータ回路の動作を停止
    させる禁止回路を備えた請求項1記載の誘導加熱式炊飯
    器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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