JPH0716145A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH0716145A
JPH0716145A JP5162387A JP16238793A JPH0716145A JP H0716145 A JPH0716145 A JP H0716145A JP 5162387 A JP5162387 A JP 5162387A JP 16238793 A JP16238793 A JP 16238793A JP H0716145 A JPH0716145 A JP H0716145A
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JP
Japan
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temperature
container
lid
rice
heating
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JP5162387A
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English (en)
Inventor
Kazuya Miyake
一也 三宅
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Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器収容部周辺の外観性および組立作業性に
優れ、かつ、常にご飯の乾燥や蓋体下面からの露滴下を
防止する。 【構成】 内枠2の外部に容器4を加熱する誘導コイル
8を設ける。保温中、この誘導コイル8は1秒通電/1
2秒断電する。また、容器4内が保温温度以上の場合、
1秒の通電を省略する。蓋下面板14の温度を、容器4が
保温温度未満の場合にのみ、保温温度よりも1℃高く保
つ。 【効果】 耐熱絶縁製を有する内枠2を介して、誘導コ
イル8による保温を行える。このため、断熱部材が不要
となり、内枠を一体形成できる。また、保温中、蓋下面
板14の温度は保温温度に対して常に上下変動するように
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器加熱手段から発生
する交番磁界により容器を発熱させる電磁誘導加熱(以
下、IHと称す。)式の炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のIH式の炊飯器は、誘導
コイルなどの容器加熱手段を容器収容部たる内枠の裏面
に配設し、この容器加熱手段に所定の高周波電流を供給
することによって、容器加熱手段からの交番磁界により
内枠に収容された容器を発熱させるようにしているが、
容器内の被炊飯物に対する加熱は、容器加熱手段からの
電磁誘導によって行われるため、容器加熱手段に対向す
る内枠の内底部は、耐熱絶縁性を有するPPS(ポリフ
ェニレンサルファイド)やFR−PET(ガラス繊維強
化−テレフタル酸ポリエステル)などのプラスチック材
料により構成される。これに対して、内枠の側部は、保
温時に胴ヒータにより容器を側面から加熱する目的か
ら、熱伝導性に優れ、かつ胴ヒータの熱が容器に放射し
やすいように、アルミニウムや鋼製の薄板が用いられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
IH式の炊飯器は、次のような問題点がある。まず、内
枠は材料の異なる2部品によって構成されるため、部品
間の合わせ目が見苦しく美観を損ねるとともに、作業組
立性が悪い。また、内枠側部を構成する薄板は断熱効果
が少なく、内枠の外側に形成された断熱空間に金属製の
断熱板を介在させて断熱効果を高めるようにしており、
一層組立性が劣るといった問題がある。
【0004】一方、蓋体下面側における美観および清掃
性の向上を目的とした蓋体下面に別体の内蓋を設けない
タイプの炊飯器では、蓋体下面の結露を防止するために
蓋体下面を飯温よりも常時2乃至5℃高く保っている
が、蓋体下面からの熱がそのまま飯の上面に放射される
ため、長時間の保温になると飯の上面に乾燥が進み、黄
変色の原因となる。逆に、こうした乾燥を防ぐため、飯
温よりも蓋体下面の温度を低くすると、蓋体下面に結露
した水がご飯の上面に滴下してご飯がふやけ、蓋加熱の
効果を得ることができない。
【0005】本発明は上記各問題点に鑑み、容器収容部
周辺の外観性および組立作業性に優れ、しかも、常にご
飯の乾燥や蓋体下面からの露滴下を防止することの可能
な炊飯器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器と、この
容器を収容する容器収容部と、前記容器を電磁誘導によ
り発熱させる容器加熱手段と、前記容器の温度を検出す
る容器温度検出手段と、前記容器の上面開口部を覆う蓋
体と、この蓋体下面を加熱する蓋加熱手段と、前記蓋体
下面の温度を検出する蓋温度検出手段と、保温開始時に
前記容器加熱手段を所定時間毎に通断電させるととも
に、前記容器温度検出手段が所定の保温温度以上の場合
に前記容器加熱手段に対する所定時間の通電を省略する
容器加熱制御手段と、前記容器温度検出手段の検出温度
が前記所定の保温温度未満の時にのみ、前記蓋温度検出
手段の検出温度が前記所定の保温温度よりも高くなるよ
うに前記蓋加熱手段を加熱制御する蓋加熱制御手段とを
具備するものである。
【0007】
【作用】保温中に容器加熱手段を所定の時間サイクルで
通断電させるとともに、容器が所定の保温温度以上の場
合に容器加熱手段に対する通電を省略することで、容器
収容部全体がプラスチックなどの耐熱絶縁性部材で構成
されていても、容器内全体を所定の保温温度に維持でき
る。また、蓋体に対しては、容器内が所定の保温温度未
満の場合にのみ、この保温温度よりもわずかに高い温度
になるように蓋加熱手段を温度制御するようにしている
ため、保温中における蓋体の温度は、保温温度に対して
高くなったり低くなったりする。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1はIH式炊飯器の断面図を示し、同図
において、1は上面を開口した器本体で、この器本体1
は容器収容部としての内枠2と、外枠3とにより構成さ
れる。内枠2は有底筒状をなし、耐熱絶縁性を有するP
PS(ポリフェニレンサルファイド)やガラス入りポリ
アミド(PA6)などのプラスチック材料により一体に
形成されるが、その厚さは断熱効果を得るために、1.
5mm乃至2.5mmの厚肉にすることが望ましい。ま
た、4は内枠2に収容される有底筒状の容器であり、こ
の容器4は熱伝導性の良好なアルミニウム層5と、アル
ミニウム層5の外側面に被膜処理されたフェライト系ス
テンレス層からなる磁性金属材料層6と、アルミニウム
層5の内側面に形成された非粘着層を有するフッ素樹脂
コーティング層7とにより構成される。
【0009】8はリッツ線などにより構成される誘導コ
イルである。この誘導コイル8は電磁誘導により容器4
を加熱する容器加熱手段として、図示しないシリコーン
接着剤などを介して、内枠2の外底面中心部、および外
側面下部寄りから外底面外周部に渡って取付固定され
る。また、FR−PET(ガラス繊維強化−テレフタル
酸ポリエステル)などからなるコイルベース9が、誘導
コイル8の外側を覆うようにして内枠2に取付固定され
る。コイルベース9の底部には、図示しないが酸化鉄を
主原料とし、かつ、高透磁率の材料を焼結させたフェラ
イト棒が接着剤などにより取付固定されており、誘導コ
イル8からの漏れ磁束を防止するようになっている。10
は容器温度検出手段たる容器センサであり、その先端部
に形成された感熱部が容器4の外側面に当接するよう
に、内枠2の一側に設けられる。また、内枠2の外側部
には、コード状ヒータからなる胴ヒータ11が接着固定さ
れる。この胴ヒータ11は主に容器4の側面を加熱するた
めに設けられるものであるが、内枠2全体が金属よりも
比較的保温性に優れたプラスチック材料からなるため、
この内枠2の保温性を利用して、胴ヒータ11を設けずに
加熱を行うように構成してもよい。
【0010】12は容器4の上面開口部を開閉自在に覆う
蓋体である。蓋体12はプラスチック材料からなる外蓋13
と、この外蓋13の下側に空間を形成しつつ取付けられた
アルミニウムなどの蓋下面板14により構成され、容器4
内に発生する蒸気を外部へ排出する蒸気口15がその一側
に設けられる。16は蓋下面板14の上面に設けられた蓋加
熱手段たる蓋ヒータであり、前述の胴ヒータ11と同一の
材料により構成される。また、この蓋下面板14の上面に
は、容器4内の蒸気温度を検出し、かつ、蓋下面板14の
温度を検出する蓋温度検出手段たる蓋センサ17が設けら
れる。なお、18は外蓋13に設けられる操作スイッチ、19
は器本体1の底部に設けられる誘導加熱装置である。
【0011】次に、図2に基づいて、電気回路の構成を
説明する。同図において、21はマイクロコンピュータか
らなる制御手段であり、この制御手段21は周知のよう
に、図示しないCPU,ROM,RAMなどとともに、
入力回路22,記憶手段たるメモリ23,計時手段24などを
備えている。制御手段21の入力ポートには、容器センサ
10および蓋センサ17がそれぞれ接続され、容器4および
蓋下面板14の各温度データが入力される構成となってい
る。また、入力回路22には炊飯動作時の各種操作を行う
操作スイッチ18が接続され、この操作スイッチ18からの
入力データと、前記温度データと、計時手段24からの時
間データとに基づき、制御手段21に記憶された所定のプ
ログラムに従って炊飯および保温の制御が行われる。一
方、制御手段21の出力ポートにはトライアックなどのヒ
ータ駆動手段25が接続され、このヒータ駆動手段25に胴
ヒータ11および蓋ヒータ16を並列接続することで、各ヒ
ータ11,16が同時に通断電制御される構成となってい
る。また、26は行程および時刻などを表示する表示手段
であり、表示駆動手段27を介して制御手段21の出力ポー
トに接続される。前記誘導加熱装置19は、制御手段21か
らの出力信号に基づき所定の高周波電流を供給する高周
波電流発生手段28と、高周波電流値を可変かつ通断電制
御するインバータ回路などの出力調節手段29とを有し、
出力調節手段29から所定の高周波電流が供給されると、
誘導コイル8に交番磁界が発生して、この誘導コイル8
に対向する容器4の主に磁性金属材料層6に渦電流が発
生するようになっている。そして、この渦電流がジュー
ル熱に変換されることで容器4が発熱し、結果的に容器
4内に収容された被炊飯物が加熱される。なお、誘導コ
イルの消費電力は、出力調節手段29によって600Wか
ら1200Wにリニアに可変させることができる。
【0012】図3は前記メモリ23内に記憶される制御プ
ログラムの処理手順の一部を示すブロック図である。同
図において、31は保温時において容器センサ10からの温
度データに基づき、誘導加熱装置19を介して誘導コイル
8を通断電制御する容器加熱制御手段である。この容器
加熱手段31は、保温開始時に誘導コイル8を1秒通電/
12秒断電させる動作を繰り返すとともに、容器センサ
10が予め設定された所定の保温温度(67乃至76℃)
以上の場合に前記1秒の通電を省略して、誘導コイル8
を制御するものである。また、32は容器センサ10および
蓋センサ17からの温度データに基づき、蓋ヒータ16およ
び胴ヒータ11を通断電制御する蓋加熱制御手段である。
蓋加熱制御手段32は、容器センサ10が所定の保温温度未
満の場合にのみ、蓋センサ17の検出温度が所定の保温温
度よりも高くなるように蓋ヒータ16および胴ヒータ11を
制御するものである。
【0013】次に上記構成につき、動作の詳細を、図4
のグラフと図5乃至図10のフローチャートとに基づい
て説明する。なお、図4において、上側のグラフは、容
器センサー10の検出温度Tn及び蓋センサ17の検出温度
Tfの経時変化を示し、また、下側のグラフは容器4内
が大量状態の場合における、誘導コイル8,蓋ヒータ16
胴ヒータ11の通断電タイミングを示すものである。
【0014】所定量の米と水とを容器4に収容した後、
この容器4を内枠2内に収容し、蓋体12を閉じる。この
状態で、操作スイッチ18を構成する図示しない炊飯開始
スイッチを押圧操作することによって、炊飯動作が開始
する。炊飯の始めには、先ず20分間のひたし炊きが行
われる。すなわち、図5のフローチャートに示すよう
に、炊飯スイッチの操作によりひたし炊きが開始すると
(ステップS1,S2)、ステップS3において誘導コ
イル8を80%の出力で通電し、3分経過後に誘導コイ
ル8を6分間断電する(ステップS4,S5,S6)。
次いで、ステップS7にて、誘導コイル8の断電中にお
ける容器センサ10の最高温度と、誘導コイル8の断電終
了時における検出温度Tnとの温度差を、容器センサ10
の温度変化Aとして算出する。制御手段21は容器センサ
10の温度変化Aに基づいて炊飯量を判定し、温度変化A
が10℃以上降下した場合には大量、温度変化Aが10
℃未満3℃以上降下した場合には中量、温度変化Aが3
℃未満降下した場合には小量に炊飯量を設定する(ステ
ップS8)。これは、炊飯量が多くなるほど容器4内の
被炊飯物による影響を強く受けて、容器4の温度降下が
大きくなることから判断されるものである。なお、この
炊飯量の判定は、容器センサ10による検出温度Tnに基
づき、炊飯開始直後の容器4内の初期水温に対する、誘
導コイル8の断電終了時における容器4の温度上昇によ
って行うようにしてもよい。炊飯量の判定を米が糊化す
る約60℃以内のひたし炊き中に行うことで、糊化開始
から沸騰までの加熱を炊飯量に応じて行うことができる
ようになる。
【0015】誘導コイル8は前記ステップS6による6
分間の断電の後、再び4分間の通電を再開する。このと
き、炊飯量が大量の場合には80%、炊飯量が中量の場
合には70%、炊飯量が小量の場合には60%の出力で
誘導コイル8を通電し(ステップS9)、ステップS1
0により4分経過したならば、誘導コイル8を断電する
(ステップS11)。そして、ステップS12により7
分が経過したか否かの判断がなされ、7分経過した時点
で一連のひたし炊きを終了する(ステップS13)。
【0016】制御手段21はひたし炊きに引き続いて、図
6および図7のフローチャートに示すステップS14以
降の本炊飯を実行する。まず、ステップS15により、
炊飯量が大量の場合には100%、炊飯量が中量の場合
には90%、炊飯量が小量の場合には70%の出力で誘
導コイル8を通電する。その後、ステップS16によ
り、容器センサ10の検出温度Tnが80℃以上で、か
つ、蓋センサ17の検出温度Tfが85℃以上に達したか
否かを判定し、両条件が成立した時点で、誘導コイル8
に対する通電を停止する(ステップS17)。この誘導
コイル8の通電停止期間は炊飯量に応じて異なり、ステ
ップS18に示すように、炊飯量が大量の場合には2
分、炊飯量が中量の場合には2.5分、炊飯量が小量の
場合には3分となる。そして、このステップS18にて
所定の通電停止期間が経過すると、ステップS19に移
行し、炊飯量が大量の場合には70%、炊飯量が中量の
場合には65%、炊飯量が小量の場合には60%の出力
で誘導コイル8を通電する。
【0017】続くステップS20において、制御手段21
は蓋センサ17の検出温度Tfに基づいて、その温度上昇
率が2分で0乃至2℃以下になったか否かを判定し、こ
の温度上昇率が0乃至2℃/2分に鈍化した時点で、容
器4内が沸騰したことを検出する。そして、ステップS
21において、制御手段21は容器センサ10の検出温度T
nが90℃に達した時点から、沸騰検出が少量するまで
の時間Bを検出し、この時間Bに基づく炊飯量の補正を
ステップS22により行う。例えば、前記温度変化Aに
より炊飯量が少量と判定されている場合、時間Bが3分
を超えたら炊飯量を中量に補正する。また、温度変化A
による炊飯量の判定が中量の場合、時間Bが3分以下な
らば炊飯量を小量に補正し、時間Bが4分を超えるなら
ば炊飯量を大量に補正する。さらに、温度変化Aによる
炊飯量の判定が大量の場合、時間Bが4分以下ならば炊
飯量を中量に補正する。そして、ステップS23以降の
加熱制御は、この補正された炊飯量に基づいて行われ
る。
【0018】ステップS20により容器4内の沸騰検知
が行われると、制御手段21は炊飯量が大量の場合90
%、炊飯量が中量の場合には80%、炊飯量が小量の場
合には60%の出力で誘導コイル8を通電する(ステッ
プS23)。また、ステップS24により、胴ヒータ11
および蓋ヒータ17に対する1分通電/2分断電の加熱制
御を行う。次いで、ステップS25にて、この状態が3
分経過したか否かの判定が行われ、3分経過したならば
ステップS26に移行して、誘導コイル8の出力を30
%減らす。そして、ステップS27において、炊飯量が
大量の場合には120℃、炊飯量が中量の場合には11
8℃、炊飯量が小量の場合には116℃になった時点を
ドライアップ状態と判定して、一連の本炊飯を終了する
(ステップS28)。
【0019】本炊飯の終了後、図8および図9のフロー
チャートに示す手順に従って、ステップS29のむらし
行程が継続して行われる。先ず、ステップS30におい
て、制御手段21は15分が経過したか否かを判定し、1
5分経過していないならばステップS31以降の各手順
を実行する。このステップS31において、誘導コイル
8を断電した後、この状態で蓋ヒータ16の検出温度Tf
を106℃に保つために、ステップS32において検出
温度Tfが106℃以上であると判定された場合には、
蓋ヒータ16とともに胴ヒータ11を断電し(ステップS3
3)、一方、検出温度Tfが106℃以上でないと判定
された場合には、蓋ヒータ16とともに胴ヒータ11を通電
して(ステップS34)、蓋下面板14のみならず内枠2
の側面をも加熱する。この動作は、ステップS35にお
いて、誘導コイル8が断電してから炊飯量が大量の場合
40秒、炊飯量が中量の場合50秒、炊飯量が小量の場
合60秒経過するまで行われる。また、ステップS35
において所定時間が経過したと判定された場合において
も、ステップS36にて容器センサ10の検出温度Tnが
105℃未満でなければ、再度ステップS31からの手
順が実行される。
【0020】ステップS36において、容器センサ10の
検出温度Tnが105℃未満であると判定されると、ス
テップS37に移行して、誘導コイル8を所定の出力で
通電する。このときの出力は炊飯量に応じて異なり、炊
飯量が大量の場合には出力60%、炊飯量が中量の場合
には出力55%、炊飯量が大量の場合には出力50%と
なる。また、誘導コイル8の通電中、蓋ヒータ16および
胴ヒータ11に対する通電は停止される(ステップS3
8)。そして、ステップS39において、誘導コイル8
の通電状態が炊飯量が大量の場合10秒、炊飯量が中量
の場合8秒、炊飯量が小量の場合5秒経過したか否かの
判定が行われ、所定時間経過したと判定されたならば、
前記図8に示すステップS30以降の手順が実行され
る。また、このステップS39において、所定時間が経
過していないと判定された場合であっても、ステップS
40にて容器センサ10の検出温度Tnが107℃以上の
ときには、同様にステップS30以降の手順を実行し、
逆に検出温度Tnが107℃未満のときには、ステップ
S39の手順を再度実行する。そして、ステップS30
において、ステップS31以降に示す一連の手順が所定
の15分間行われたと判定されると、むらしは終了して
次の保温行程に移行する(ステップS41)。
【0021】保温行程は図10のステップS42以降の
手順に従って実行される。まず、ステップS43におい
て、容器加熱手段31は容器センサ10の検出温度Tnが所
定の保温温度である70℃以上であるか否かの判定を行
い、検出温度Tnが70℃未満であればステップS44
に移行して、誘導コイル8を60%の出力で通電する。
また、容器センサ10の検出温度Tnが所定の保温温度に
達しない状態では、蓋加熱制御手段32による蓋ヒータ16
および胴ヒータ11の加熱制御が行われる。すなわちステ
ップS45において、蓋加熱制御手段32は、蓋センサ17
の検出温度Tfが前記所定の保温温度である70℃より
もわずかに高い71℃以上であるか否かを判定し、検出
温度Tfが71℃以上の場合には、蓋ヒータ16とともに
胴ヒータ11を断電し(ステップS46)、一方、検出温
度Tfが71℃未満の場合には、蓋ヒータ16とともに胴
ヒータ11を断電して(ステップS47)、蓋下面板14を
71℃に保持する。誘導コイル8の通電は、ステップS
48により1秒間行われるが、1秒経過するとステップ
S49に移行して、誘導コイル8を断電する(ステップ
S49)。そして、ステップS50にて12秒が経過し
たか否かの判定が行われ、12秒経過したならば、再度
ステップS43からの手順を実行する。また、ステップ
S43において、容器センサ10の検出温度が70℃以上
であると判定された場合には、ステップS44乃至ステ
ップS48の手順である誘導コイル8の通電と、これに
伴う蓋ヒータ16および胴ヒータ11の加熱制御が省略され
る。
【0022】ところでこの保温行程中において、内枠2
は耐熱絶縁材料からなるプラスチック材により一体形成
されているため、金属よりも内枠2の側面における断熱
効果が高くなる反面、胴ヒータ11による容器4への加熱
効果が殆どなくなる。従って本実施例では、容器4の外
底面および外側面下部に対向して設けた誘導コイル8か
らの高周波磁界発生により、容器4を発熱させながら保
温を行うようにしている。一方、炊飯時には容器4内の
水が熱媒体となって容器4に対する熱伝導がある程度改
善されるが、保温時には飯粒間に熱媒体となる水がな
く、容器4の熱が飯の中心部に伝達されるまでに時間的
な遅れを生じる。このため、単に容器4を所定の保温温
度に維持するように誘導コイル8の通断電を行うだけで
は、容器4の周辺のみが加熱され焦げの原因を誘発した
り、容器4内全体の飯温が十分に上昇しないなどの問題
点を生じる。そこで、本実施例では、外部環境の変化を
考慮して、電源電圧が90乃至95Vの低電圧で、室温
が−5乃至5℃の低温時に、容器4内に最大量の飯が収
容されている状態の必要な熱量を算出して、これを誘導
コイル8に対する1秒通電/12秒断電の時間サイクル
として設定するとともに、飯温が所定の保温温度よりも
高い場合には、この誘導コイル8に対する1秒間の通電
を省略することで、誘導コイル8による容器4の保温を
行い、かつ、誘導コイル8の断電中である12秒間に容
器4内全体の飯温を上昇させるようにしている。
【0023】一方、蓋下面板14に対しては、容器4内の
飯温が所定の保温温度未満の場合にのみ、この保温温度
よりもわずかに高い温度になるように蓋ヒータ16を温度
制御するようにしているため、保温中における蓋下面板
14の温度は、保温温度に対して高くなったり低くなった
りする。したがって、保温中蓋下面板14の温度が常時飯
温よりも高くなったり、あるいは低くなったりすること
がなく、保温状態が長時間継続する場合においても、飯
の上面が乾燥して黄変色を起こしたり、逆に蓋下面板14
に結露した水がご飯の上面に滴下してご飯がふやけるな
どの虞れはなくなる。また、蓋ヒータ16と連動して内枠
2の側面に設けられた胴ヒータ11を通断電制御するよう
になっているため、内枠2を保温しながら容器4の側面
部の温度低下を防止することができ、容器4内の温度む
らを抑制することが可能となる。しかも、飯温が低い場
合にのみ蓋ヒータ16とともに胴ヒータ11が通電されるた
め、内枠2を保温する必要のない飯温の高い状態では胴
ヒータ11が断電され、胴ヒータ11による無用な加熱を防
止することもできる。さらに、室温が低い場合、あるい
は保温量が多い場合には、必然的に胴ヒータ11の通電時
間も長くなるため、室温変動による保温温度のばらつき
も抑制できる。
【0024】このように上記実施例では、保温中に誘導
コイル8を所定の時間サイクルで通断電させるととも
に、容器4が所定の保温温度以上の場合に誘導コイル8
に対する通電を省略することで、容器4を収容する内枠
2全体がプラスチックなどの耐熱絶縁性部材で構成され
ていても、容器4内全体を所定の保温温度に維持するこ
とが可能となる。したがって、従来のように内枠2の側
部に熱伝導性に優れた断熱用の薄板を用いることなく、
内枠2をプラスチック材などにより一体形成することが
可能となり、部品間の合わせ目をなくしてその外観性を
向上させることができる。また、内枠2は断熱性を有す
る部材を使用できるため、内枠の外側に断熱材を設ける
必要がなく、組立作業性も良好になる。
【0025】また、蓋加熱制御手段32により、蓋下面板
14の温度は保温温度に対して高くなったり低くなったり
しながら繰り返し変動するため、常時飯温よりも高くな
ったり、あるいは低くなったりすることがなく、飯の上
面の乾燥や蓋下面板14の露滴下を長時間抑制することが
可能となる。しかも、本実施例の炊飯器は、内蓋を設け
ずに、蓋下面板14により飯を直接加熱する構造を有する
ため、従来通り蓋下面板14の清掃性も良好に維持でき
る。
【0026】さらに実施例上の効果として、胴ヒータ11
と蓋ヒータ16とを連動させながら容器4内に対する保温
を行うようにしているため、加熱が必要な飯温が低い場
合にのみ胴ヒータ11が通電され、内枠2が加熱される。
したがって、内枠2の保温効果が高められ、室温変動な
どの各種要因に対する飯温のばらつきを抑制することが
可能となる。しかも、胴ヒータ11と蓋ヒータ16はヒータ
駆動手段25を介して同一の制御手段21からの駆動信号に
よって制御されるため、胴ヒータ11あるいは蓋ヒータ16
を独自に制御する必要がなく、回路構成を簡素化できる
という効果も得られる。
【0027】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施
が可能である。例えば、実施例中における保温中の誘導
コイルに対する通断電時間は、炊飯器の製品構成に応じ
て試験的に設定すればよい。また、本発明は容器を収容
する内枠として比較的断熱効果を有する部材を使用し、
かつ、容器を電磁誘導によって発熱させる全てのIH式
炊飯器に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、容器と、この容器を収容する
容器収容部と、前記容器を電磁誘導により発熱させる容
器加熱手段と、前記容器の温度を検出する容器温度検出
手段と、前記容器の上面開口部を覆う蓋体と、この蓋体
下面を加熱する蓋加熱手段と、前記蓋体下面の温度を検
出する蓋温度検出手段と、保温開始時に前記容器加熱手
段を所定時間毎に通断電させるとともに、前記容器温度
検出手段が所定の保温温度以上の場合に前記容器加熱手
段に対する所定時間の通電を省略する容器加熱制御手段
と、前記容器温度検出手段の検出温度が前記所定の保温
温度未満の時にのみ、前記蓋温度検出手段の検出温度が
前記所定の保温温度よりも高くなるように前記蓋加熱手
段を加熱制御する蓋加熱制御手段とを具備したものであ
り、容器収容部周辺の外観性および組立作業性に優れ、
しかも、常にご飯の乾燥や蓋体下面からの露滴下を防止
することの可能な炊飯器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す炊飯器の全体断面図で
ある。
【図2】同上電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同上要部のブロック図である。
【図4】同上温度変化及び通断電制御を示すグラフであ
る。
【図5】同上炊飯開始後、ひたし炊き終了に至るまでの
フローチャートである。
【図6】同上本炊飯終了に至るまでのフローチャートで
ある。
【図7】同上本炊飯終了に至るまでのフローチャートで
ある。
【図8】同上むらし行程におけるフローチャートであ
る。
【図9】同上むらし行程におけるフローチャートであ
る。
【図10】同上保温行程におけるフローチャートであ
る。
【符号の説明】
2 内枠(容器収容部) 4 容器 8 誘導コイル(容器加熱手段) 10 容器センサ(容器温度検出手段) 12 蓋体 16 蓋ヒータ(蓋加熱手段) 17 蓋センサ(蓋温度検出手段) 31 容器加熱制御手段 32 蓋加熱制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、この容器を収容する容器収容部
    と、前記容器を電磁誘導により発熱させる容器加熱手段
    と、前記容器の温度を検出する容器温度検出手段と、前
    記容器の上面開口部を覆う蓋体と、この蓋体下面を加熱
    する蓋加熱手段と、前記蓋体下面の温度を検出する蓋温
    度検出手段と、保温開始時に前記容器加熱手段を所定時
    間毎に通断電させるとともに、前記容器温度検出手段が
    所定の保温温度以上の場合に前記容器加熱手段に対する
    所定時間の通電を省略する容器加熱制御手段と、前記容
    器温度検出手段の検出温度が前記所定の保温温度未満の
    時にのみ、前記蓋温度検出手段の検出温度が前記所定の
    保温温度よりも高くなるように前記蓋加熱手段を加熱制
    御する蓋加熱制御手段とを具備することを特徴とする炊
    飯器。
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