JPH05336001A - データ伝送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイロット信号によって監視を行って自動的
に良好な回線に切り替え、確実な伝送を実現する。 【構成】 伝送方向の異なる第１及び第２の２重の回線
を介してデータの伝送を行うための少なくとも２つのデ
ータ信号伝送装置を有するデータ伝送システムであっ
て、２つのデータ信号伝送装置の各々が、送信すべき伝
送データに所定のパイロット信号を加算して第１及び第
２の２重の回線を介して相手側のデータ信号伝送装置へ
送信するパイロット信号発生器と、第１及び第２の回線
を介して相手側のデータ信号伝送装置よりの送信データ
を受信して、第１或は第２の各回線毎に、パイロット信
号と伝送データとを分離する複数のバンドパスフィルタ
ーと、バンドパスフィルターによって分離された各回線
毎のパイロット信号のレベルを検出するディテクター
と、ディテクターの検出結果に基づいて、伝送状態の良
好な回線からの伝送データを選択するスイッチコントロ
ール部及び切り替えスイッチとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、データを伝送するため
の回線が２重化されているデータ伝送システムに関し、
特に、パイロット信号によって監視を行って自動的に良
好な回線に切り替えることによって確実なデータ伝送を
短いデータ伝送断時間で実現できるデータ信号伝送装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、データの伝送を確実にするため
にデータ回線を２重化したデータ伝送システムが提案さ
れている。

【０００３】図２は、上述の如き従来のデータ伝送シス
テムの概略構成を示すものである。図２において、この
データ伝送システムは、親となるデータ信号伝送装置１
０１と、子となるデータ信号伝送装置１０３と、上記親
と子のデータ信号伝送装置１０１、１０３間を接続する
２重となった上りの２つの回線１０４、１０５および下
りの２つの回線１０７、１０８とを有しており、上記親
のデータ信号伝送装置１０１のデータ受信側における上
り回線１０４、１０５の端部には、切り替えスイッチ１
０９が設けられ、上記子のデータ信号伝送装置１０３の
データ受信側における下り回線１０７、１０８の端部に
は、切り替えスイッチ１１１が設けられている。

【０００４】そして、上り下りの各々において、どちら
かの回線に異常が発生した場合、使用者が上記切り替え
スイッチ１０９、１１１を操作し、良好な回線への切り
替えを行っていた。

【０００５】しかしながら、このようなデータ伝送シス
テムでは、使用者は伝送されるべきデータが伝送されな
い現象、又はデータエラー等の現象を発見した後に回線
の異常を認識するため、データ伝送の頻度が少なく伝送
時間が短いデータ伝送システムほど回線異常を回避する
ための回線切換え操作が遅れ、回線の使用可能率が低下
するという問題があった。更に、回線切換え操作の遅れ
を防止するには、使用者はデータ伝送システムを常に監
視しなければならないため、多大な労力を要するという
問題があった。

【０００６】

【発明の目的】本発明は、上述の如き従来の問題点を解
決するためになされたもので、その目的は、自動的に良
好な回線への切り替えを行うことによって回線の使用可
能率を向上させることができるデータ伝送システムを提
供することである。

【０００７】

【発明の概要】上記目的を達成するため、本発明の特徴
は、複数の回線を介してデータの伝送を行うための少な
くとも２つのデータ信号伝送装置を有するデータ伝送シ
ステムであって、上記２つのデータ信号伝送装置の内の
一方が、送信すべき伝送データに所定のパイロット信号
を加算して上記複数の回線へ送信する送信手段を有し、
上記２つのデータ信号伝送装置の内の他方が、上記複数
の回線よりの送信データを受信して、上記各回線毎に、
パイロット信号と伝送データとを分離する分離手段と、
上記分離手段によって分離された各回線毎のパイロット
信号のレベルを検出する検出手段と、上記検出手段の検
出結果に基づいて、自動的に伝送状態の良好な回線を選
択する選択手段とを有する構成としたことである。

【０００８】

【作用】上述の如き構成によれば、上記一方のデータ信
号伝送装置から複数の回線を介して送信されて来たパイ
ロット信号の加算された送信データを、上記他方のデー
タ信号伝送装置において、パイロット信号と伝送データ
とに分離して各回線毎のパイロット信号のレベルを検出
し、その検出結果に基づいて自動的に伝送状態の良好な
回線を選択する様にしているため、回線異常の回避を短
時間に行うことができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１は、本発明を実施したデータ伝送システム
の構成図を示す。

【００１０】図１において、この実施例に係るデータ伝
送システムは、親となるデータ信号伝送装置１と、子と
なるデータ信号伝送装置３とを互いに２重の上り回線
４、５および下り回線７、８を介して接続する。また、
上記親のデータ信号伝送装置１における送信側には、そ
の伝送データに伝送データ帯域外のパイロット信号を加
算し、上記下り回線７、８へ送るためのパイロット信号
発生器１３をデータ送信線１５に接続する。一方、上記
子のデータ信号伝送装置３における受信側には、上記親
のデータ信号伝送装置１より下りの回線７、８を介して
送られてきた信号からパイロット信号と伝送データを分
離するために、パイロット信号のみを通過させる第１の
バンドパスフィルター１７、１９と上記伝送データのみ
を通過させる第２のバンドパスフィルター２１、２３と
を、上記下りの回線７、８のそれぞれに一対づつ設けて
いる。さらに、上記子のデータ信号伝送装置３における
データ受信側には、上記第１のバンドパスフィルター１
７、１９それぞれのパイロット信号のレベルを検出する
ための第１および第２のディテクター２５、２７と、上
記第２のバンドパスフィルター２１よりのデータ信号線
２９又は上記第２のバンドパスフィルター２３よりのデ
ータ信号線３１とのいずれかに切り替えるためのスイッ
チ３３とを設けると共に、上記第１および第２のディテ
クター２５、２７よりのパイロット信号のレベル検出結
果に対し、上記パイロット信号のレベルが所定のスレッ
シュホールドレベル以上の場合に、その回線が正常と判
断し、後述する如く、伝送状態の良好な回線を選択する
様に上記切り替えスイッチ３３へ制御信号を供給するス
イッチコントロール部３５を設けているものである。

【００１１】又、上記親のデータ信号伝送装置１の受信
側は、上記子のデータ信号伝送装置３の受信側と同じ構
成であり、上記子のデータ信号伝送装置３の送信側は、
上記親のデータ信号伝送装置１の送信側と同じ構成であ
るため、同じ要素には同じ番号を付し、詳しい説明は省
略する。

【００１２】次に、上述の如き構成のデータ伝送システ
ムの動作について説明する。

【００１３】まず、上記親のデータ信号伝送装置１より
下りの回線７、８を介して子のデータ信号伝送装置３へ
伝送データを送信する場合、上記親のデータ信号伝送装
置１はパイロット信号発生器１３によって、伝送データ
帯域外のパイロット信号（−２８ｄＢｍの送信レベル）
を伝送データに加算した送信信号を、上記下りの回線
７、８へ供給する。一方、子のデータ信号伝送装置３は
上記下りの回線７、８を通過した上記送信信号をそれぞ
れ、第１および第２のバンドパスフィルター１７、２１
および１９、２３へ入力することにより、パイロット信
号と伝送データに分離し、パイロット信号は、第１およ
び第２のディテクター２５、２７へ送るとともに、伝送
データは、切り替えスイッチ３３へ送られる。

【００１４】又、上記第１および第２のディテクター２
５、２７は、上記それぞれのパイロット信号のレベルを
検出する一方、その検出結果に従って、上記スイッチコ
ントロール部３５は、上記それぞれのパイロット信号の
レベルが所定のスレッシュホールドレベル（−３０ｄＢ
ｍ）を越えた場合には、そのパイロット信号の通過した
回線が正常と判断し、そのレベル以下の場合には異常と
判断し、以下の表に示す如く両回線に対しての判断結果
に従って回線７又は８のいずれかを選択し、切り替える
ようにスイッチ３３へ制御信号を供給する。

【００１５】 ＊以前のルートに設定 従って、このようなデータ伝送システムによれば、例え
ば回線８に異常が発生した場合、この回線を通過したパ
イロット信号のレベルは上記スレッシュホールドレベル
以下になり、コントロール部３５が上記表に従って回線
７を選択するようにスイッチ３３を自動的に切り替える
から、回線８の異常を回避でき、使用者による回線異常
の認識遅れに起因してデータ伝送が不可となる時間の短
縮化を行うことができる。尚、上記説明では、下り回線
の場合について説明したが、上り回線の場合も同様であ
るので説明を省略する。

【００１６】また、本発明は、上記自動切り替えの外
に、回線の正常、異常にかかわらず人間による手動操作
で切り替えスイッチ３３を強制切り替えする手動切り替
え、および上り、下りのそれぞれにおいて、２つの回線
の両方が正常な時にのみ遠方からの制御によって切り替
えを行う遠方制御切り替えを行えるようにしてもよいこ
とは自明であろう。

【００１７】

【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、自
動的に良好な回線に切り替えるため、人間による操作は
不要となる。また、回線異常発生時には、データ伝送断
時間が短くなる。

【００１８】また、常にパイロット信号を送出し、監視
しているため、データ送信中に発生した回線異常を除い
ては確実なデータ伝送が可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施したデータ伝送システムの構成図
である。

【図２】従来のデータ伝送システムの構成図である。

【符号の説明】

１，１０１ 親となるデータ信号伝送装置、 ３，１０３ 子となるデータ信号伝送装置、 ４，５，１０４，１０５ 上りの回線、 ７，８，１０７，１０８ 下りの回線、 １３ パイロット信号発生器、 １５ データ送信線、 １７，１９ 第１のバンドパスフィルター、 ２１，２３ 第２のバンドパスフィルター、 ２５，２７ 第１および第２のディテクター、 ２９，３１ データ信号線、 ３３，１０９，１１１ 切り替えスイッチ、 ３５ スイッチコントロール部、

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の回線を介してデータの伝送を行う
   ための少なくとも２つのデータ信号伝送装置を有するデ
   ータ伝送システムであって、上記２つのデータ信号伝送
   装置の内の一方が、送信すべき伝送データに所定のパイ
   ロット信号を加算して上記複数の回線へ送信する送信手
   段を有し、上記２つのデータ信号伝送装置の内の他方
   が、上記複数の回線よりの送信データを受信して、上記
   各回線毎に、パイロット信号と伝送データとを分離する
   分離手段と、上記分離手段によって分離された各回線毎
   のパイロット信号のレベルを検出する検出手段と、上記
   検出手段の検出結果に基づいて、自動的に伝送状態の良
   好な回線を選択する選択手段とを有することを特徴とす
   るデータ伝送システム。
2. 【請求項２】 上記２つのデータ信号伝送装置の内の他
   方が、さらに、送信すべき伝送データに所定のパイロッ
   ト信号を加算して上記複数の回線へ送信する送信手段を
   有し、上記２つのデータ信号伝送装置の内の一方が、さ
   らに、上記複数の回線よりの送信データを受信して、上
   記各回線毎に、パイロット信号と伝送データとを分離す
   る分離手段と、上記分離手段によって分離された各回線
   毎のパイロット信号のレベルを検出する検出手段と、上
   記検出手段の検出結果に基づいて、伝送状態の良好な回
   線を選択する選択手段とを有することを特徴とする請求
   項１に記載のデータ伝送システム。
3. 【請求項３】 複数の回線を介してデータの送受信を行
   うデータ信号伝送装置であって、送信すべき伝送データ
   に所定のパイロット信号を加算して上記複数の回線へ送
   信する送信手段と、上記複数の回線よりの送信データを
   受信して、上記各回線毎に、パイロット信号と伝送デー
   タとを分離する分離手段と、上記分離手段によって分離
   された各回線毎のパイロット信号のレベルを検出する検
   出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて、伝送状
   態の良好な回線を選択する選択手段とを有することを特
   徴とするデータ信号伝送装置。