JPH0533208A - 特殊布帛およびそれを用いた衣料 - Google Patents

特殊布帛およびそれを用いた衣料

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JPH0533208A
JPH0533208A JP3188999A JP18899991A JPH0533208A JP H0533208 A JPH0533208 A JP H0533208A JP 3188999 A JP3188999 A JP 3188999A JP 18899991 A JP18899991 A JP 18899991A JP H0533208 A JPH0533208 A JP H0533208A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】太陽の陽射しを遮り、肌の日焼けを防いだり、
また、雨の日にも内部から蒸れることなく、特に夏に、
より涼しく快適に着られる衣料として、更には斬新なフ
ァッション性豊かな衣料を実現する新規な布帛と該布帛
を用いた衣料を提供すること。 【構成】細幅テープ状物の多数が多段に重ねられた重畳
構造をなし、かつ、該重畳構造は、該重畳構造に対し、
少なくとも5度以上の傾斜をもった角度で連繋糸で連繋
され、該重畳構造を構成する細幅テープ状物が該連繋糸
間でウエーブ構造を形成し重なりあう細幅テープ状物相
互の間に開口部を有する特殊布帛と該布帛を用いて構成
された衣料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特殊構造を持つ布帛に関
する。さらに詳しくは、夏に適した快適衣料素材あるい
は衣料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国の夏は非常に蒸し暑い。近年、人
々は快適性をより強く求めるようになってきている。建
物の中ではクーラーなどの温調が行き届くようになって
きているが、一歩、屋外に出れば自然の酷暑・蒸し暑さ
のままである。夏の太陽の陽射しを避けるため、夏の衣
料として現在最も良いとされる麻の服を着ても、それが
長袖であれば蒸し暑く、短い袖のものであれば日焼けす
る。直射日光が強く、暑くて多量に汗をかく時期におい
ては、単なる繊維素材自身の持つ機能特性のみでは不十
分なのはいうまでもないことであった。
【0003】他方、夏の雨の日などにスポーツなどをす
る場合において、濡れないために防水衣料を着ると、仮
にそれが透湿性のある防水衣料であっても、蒸し暑いの
みならず、自分の体から発する汗で衣服内はベットリ
と、外から濡れるよりも内側から濡れてしまうという問
題があった。近年、開発された撥水・防水性と高い透湿
性とを合わせ持つ高密度織編物からできたものであって
もしかりである。
【0004】冬に暖かくする衣料素材は現在数多く開発
されているが、夏涼しく着られる衣料は今のところ皆無
といってよい。かかる問題に対し、本発明者らは、高い
通気性と遮光性や防水性という相反する双方の機能を兼
備し、しかもファッション性においても豊かである布帛
として、細幅テープ状物を少しずつずらせながら重ねて
重畳構造を形成し、布帛に通気性を持たせる特殊布帛に
つき既に提案している。
【0005】かかる通気構造を形成することにより、暑
い時期の運動中におけるベトツキやムレが少なくなるな
どの快適性における効果を得てはいるが、静止状態にお
いては今一つ通気性に乏しいという改良すべき点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のような問題点に鑑み、通気構造の更なる改良により、
太陽の陽射しを遮り、肌の日焼けを防いだり、また、雨
の日にも内部から蒸れることなく、特に夏に、より涼し
く快適に着られる衣料として、更には斬新なファッショ
ン性豊かな衣料を実現する新規な布帛と該布帛を用いた
衣料を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、次の構成を有する。
【0008】すなわち、本発明の特殊布帛は、細幅テー
プ状物の多数が多段に重ねられた重畳構造をなし、か
つ、該重畳構造は、該重畳構造に対し、少なくとも5度
以上の傾斜をもった角度で連繋糸で連繋され、該重畳構
造を構成する細幅テープ状物が該連繋糸間でウエーブ構
造を形成し、重なりあう細幅テープ状物相互の間に開口
部を有することを特徴とする特殊布帛である。
【0009】あるいは、細幅テープ状物の多数が多段に
重ねられた重畳構造をなし、かつ、該重畳構造は、該重
畳構造に対し、少なくとも5度以上の傾斜をもった角度
で連繋糸で連繋され、該重畳構造を構成する細幅テープ
状物が該連繋糸間でプリーツを形成したものであること
を特徴とする特殊布帛である。
【0010】あるいはまた、重畳構造を連繋する連繋糸
の間隔が部位によって異なることを特徴とする上記記載
の特殊布帛である。
【0011】また、かかる本発明の特殊布帛において、
より好ましい実施の態様としては、色合いおよび/また
は柄模様が異なる複数類の細幅テープ状物の多数が、交
互またはある一定のパターンで繰り返し多段に重ねられ
た重畳構造をなす上記に記載の特殊布帛である。
【0012】また、本発明の特殊布帛を用いた衣料は、
細幅テープ状物の多数が多段に重ねられた重畳構造をな
し、かつ、該重畳構造は、該重畳構造に対し、少なくと
も5度以上の傾斜をもった角度で連繋糸で連繋され、該
重畳構造を構成する細幅テープ状物が該連繋糸間でウエ
ーブ構造を形成し、重なりあう細幅テープ状物相互の間
に開口部を有してなる特殊布帛が、少なくとも部分的に
用いられてなることを特徴とする衣料である。
【0013】
【作用】以下、更に詳しく本発明について説明をする。
【0014】本発明の特殊布帛は、細幅テープ状物の多
数が用いられ、これら多数の細幅テープ状物がその位置
をずらせながら多段に重ねられた重畳構造をなし、か
つ、該重畳構造は、該重畳構造に対し、少なくとも5%
以上の傾斜をもった角度で連繋糸で連繋され、該重畳構
造を構成する細幅テープ状物が該連繋糸間でウエーブ構
造を形成し、重なりあう細幅テープ状物相互の間に開口
部を有することを基本構成要件となすものである。
【0015】本発明において、細幅テープ状物とは、長
さに比較して幅が細いテープ状のものであればよく、そ
の幅としては特に限定されるものではない。好ましく
は、5〜150mmの幅である織物、編物、不織布など
のテープ状物を用いることができる。該細幅テープ状物
基材としては、例えば、衣料素材として用いる場合、衣
服としての肌触りの点から、ポリエステル繊維、ナイロ
ンに代表されるポリアミド繊維、アクリル繊維などの合
成繊維類をはじめ、レーヨン、キュプラなどのセルロー
ス系再生繊維類、アセテート、トリアセテートなどの半
合成繊維類、木綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維類など
が好適である。これらの繊維を単独で、もしくは複合、
混繊、混紡、交撚、交織など適宜目的に応じて組合わせ
て用いればよい。また、嵩高加工糸など種々の加工糸を
用いて、バルキーアップを図ったり、シャリ感を得るこ
とも好ましいことである。
【0016】かかる細幅テープ状物は、例えば、所望の
織幅でリボン織機やテープ織機などで製織する方法、広
幅織機で製織し、機上でもしくは製織終了後に溶断カッ
ター等で所望の幅に溶融裁断する方法、さらには、易溶
解性繊維をスリットすべき境界部に交織しておき、製織
後に該易溶解性繊維を溶解して所望の細幅織物を得る方
法などがある。適宜、作業性、所望の細幅テープ状物の
仕様等を考慮して具体的な方法を選択すればよい。
【0017】本発明でいう細幅テープ状物を用いてなる
重畳構造とは、細幅テープ状物がその位置をずらせ幾重
にも重なってなる構造をいうが、ここで、該重畳構造
は、該重畳構造に対し、少なくとも5度以上の傾斜をも
った角度で連繋糸で連繋されることを特徴とする。本発
明でいう重畳構造に対するかかる傾斜角とは、該重畳構
造を構成する多数の細幅テープ状物の幅方向(テープ状
物の幅を表す最短距離を示す方向)に対する連繋糸の方
向と定義する。かかる傾斜角をもたせて重畳構造を構成
する多数細幅テープ状物を連繋することにより、後述の
方法により、連繋糸間で該細幅テープ状物がテープ状物
幅全体にわたりウエーブ構造を形成し、重なりあう細幅
テープ状物相互の間に開口部を発現することが可能とな
る。本発明でいう「ウエーブ構造」とは、重畳構造を連
繋する連繋糸間で、重畳構造を形成する細幅テープ状物
が、かかる長手方向に波うったごとくのうねり形状(連
繋糸部分を振動の節部とした如き、少しゆがんだ弦振動
波形様の形状等)を呈している構造をいう。
【0018】かかるウエーブ構造は、主として連繋糸間
で、各細幅テープ状物の幅方向に対して斜めにウエーブ
の山あるいは谷部が形成され、重なり合う細幅テープ状
物の山部、あるいは谷部どうしが一致することなく、隣
接する細幅テープ状物間に開口部ができることとなる。
かかる傾斜角としては5度以上あればよいが、さらに傾
斜を強くし、10度以上の角度をもたせると、上述効果
がより顕著に発揮されるので好ましい。20度以上であ
れば特に好ましい。
【0019】さらに、かかるウエーブ構造を有する本発
明の特殊布帛に、例えば、高温プレスなどの処理を施
し、ウエーブ構造を押し潰したごとくのプリーツを形成
したものは、上記のものとは、またひと味違った高感性
を醸し出す外観品位を呈するので、かかるプリーツ形状
を有するものも好ましいものである。
【0020】本発明の特殊布帛は、上述の構造を形成す
ることにより、従来提案されている如くの単なる重畳構
造を形成したものに比べ、静止状態においても格段に通
気性能を高めることが可能とるのみならず、より布帛に
立体感が増し、ファッション性をも高めることができる
のである。
【0021】なお、かかる重畳構造を連繋する連繋糸ど
うしの間隔は、該重畳構造を構成する細幅テープ状物の
幅や重畳構造の重なり度合いにも関係し、特に限定はな
く適宜の値に設定すればよい。本発明者らの知見によれ
ば、該間隔は10〜100mm程度の範囲が好ましい
が、特に、該間隔が一定でなく、重畳構造の部位によっ
て異なる連繋を施せば、後述の方法により形成されるウ
エーブの形状に多様のものが得られるのでそのような連
繋方法も好ましいものである。
【0022】さらに、かかる本発明の特殊布帛におい
て、細幅テープ状物の幅は必ずしも一定である必要はな
く、異なった幅のものどうしが重畳構造化されたもので
あっても、また、細幅テープ状物の長さ方向に異なった
ものが重畳構造化されたものであっても構わない。さら
には該重畳構造化において、一枚一枚の重なり度合い
は、全て規則正しく同一幅に重なりあっていてもよく、
あるいはランダム幅で重なりあっているものであっても
よい。また、同一素材の細幅シートを用いるだけでな
く、2種以上の異なる素材あるいは色合い(色彩、明
度、色相など)、柄のことなる細幅シートを交互にまた
はある一定のパターンをもって、例えば白色の細幅テー
プ状物と赤色の細幅テープ状物を交互に用いるとか、
白、赤、黄の各細幅テープ状物をこの順に繰り返すと
か、白−赤−白−黄−白−赤〜の如くに繰り返すとか、
種々、適宜好みの配列で、重畳構造となすのもデザイン
上はもとより、非常に感性に富んだものが得られるので
好ましいものである。
【0023】多数の細幅テープ状物を使用してこれを重
畳構造布帛に形成する方法は、各種の具体的方法を用い
て製造することができ、必ずしも限定されるものではな
いが、例えば、適度な大きさの回転ドラムに、水溶性糊
剤が含浸された細幅テープ状物を所望の重ね幅に順次位
置をずらせながら巻き付けて、乾燥し、隣接の細幅テー
プ状物を相互に仮固定させた後、ドラムから取り外すこ
とで、細幅テープ状物が重畳構造をなし、糊で固定され
た仮固定シートを得る。しかる後、該仮固定シートを適
宜の間隔で重畳構造に対し少なくとも5度以上の傾斜角
をもたせミシン掛けを行うなどして、重畳構造をなす多
数の細幅テープ状物を一定間隔、もしくはランダムな間
隔で相互に縫合接合し、その後、縫製処理を施した後、
あるいは縫製する前でもかまわないが、仮固定のために
使用した水溶性糊剤を溶解除去することによっても重畳
構造布帛を得ることができる。
【0024】そして、さらに本発明の特殊布帛は、その
ような重畳構造布帛を用いて、ゴルフウエア、テニスウ
エアをはじめとするスポーツウエアやレインコートなど
を縫製する際、該重畳構造布帛の該重畳構造に対する方
向にテンションが加わるように縫製パーツの形状を考慮
し裁断した後、縫製する。しかる後、水溶性糊剤を除去
することによって、重畳構造にウエーブ構造を形成せし
めることができるものである。あるいはまた、あらかじ
め縫製する前に該水溶性糊剤を除去し、重畳構造布帛
に、該重畳構造に対する方向にテンションを加えた状態
で裁断し、縫製することによって形成せしめることもで
きる。
【0025】なお、縫製する際、かかる本発明の特殊布
帛を100%使いとして用いたものであってもよく、ま
た、他の布帛素材と組合わせ部分使いとして用いてもよ
い。本発明の特殊布帛は、上述した如く、細幅テープ状
物を重畳構造となし、かつ、該重畳構造は、該重畳構造
に対し、少なくとも5度以上の傾斜をもった角度で連繋
され、該重畳構造を構成する細幅テープ状物がウエーブ
構造またはプリーツを形成することにより、特に夏期の
強い陽射しによる日焼けなどを防止し、しかも通気性に
富み、涼しく着られる衣服として好適となるが、さらに
撥水性を付与することにより、雨の侵入を防止すること
もでき、ムレることのない快適防水衣料となすこともで
きる。
【0026】また、シャリ感、立体感、特異な外観性な
ど数多くの特徴とファッション性を有することにより、
全く新規なゴルフウエア、テニスウエアなどのスポーツ
衣料をはじめとして、レインコートなどの雨具、その他
各種のカジュアル衣料やカーテンやつい立てなどの寝装
具、帽子、靴などにまで幅広く用いることもできる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって、本発明
の有効性や権利の範囲が限定されたり、制限を受けるも
のではない。むしろ、次の応用や展開をもたらすもので
ある。なお、実施例において、「割合」は全て重量に基
づくものである。
【0028】実施例1 経糸に偏平ナイロン糸を、緯糸として通常の丸断面ナイ
ロン糸を用いて、目付け65g/m2 の広幅(W幅)タ
フタを2疋分製織した。しかる後、若干のシワ加工を施
した後、螢光染料を用いてホワイトに染色した。
【0029】次いで、1疋分のみ溶断カッターを用い
て、該布帛を36mm幅に裁断し、多数の細幅テープ状
物を得、この多数の細幅テープ状物を繋ぎ、1本の長い
テープ状物とした。もう1疋はそのまま広幅のまま残し
た。
【0030】この細幅テープ状物を、水溶性のポリビニ
ルアルコール糊剤中に浸漬させつつ、回転する円筒ドラ
ム上に、重なり幅がテープ幅の2/5となるようにテー
プの送りを移動させながら巻き付けた。このようにして
重畳構造にテープを巻き付けることにより得られたシー
ト状物を乾燥した後、ドラム軸方向に裁断し、仮固定さ
れたシート状物を得た。
【0031】次いで、該シート状物を4cm等間隔で、
かつ、重畳構造に対し、20度の傾斜角をもたせ、該細
幅テープ状物どうしが仮固定除去後に、相互に剥がれな
いようにミシン掛けし、連繋させたシート状物を2枚作
成した。ただし、かかる2枚のシート状物の20度の傾
斜はそれぞれ逆方向に傾斜するようにした。
【0032】しかる後、該連繋布帛を50℃の温水中に
浸漬し、先に付与した水溶性糊剤を除去し、乾燥させ
た。
【0033】次に、こうして得られた2枚の重畳構造布
帛を、細幅テープの長手方向、即ち、重畳構造布帛の横
方向はフリーの状態として、重畳構造方向にテンション
を加えて引っ張った。かかる状態でセットし、ブラウス
前面部を構成すべく、2枚を合わせて逆台形の形状を形
成するように対称形に裁断した。残りの部分は溶断カッ
ターを用いて細幅テープ化する前の広幅布帛布帛を用
い、女性用の前面ホック型のブラウスを縫製した。
【0034】こうして得られたブラウスは、その前面部
が細幅テープ状物が重畳構造をなし、かつ、該細幅テー
プ状物がウエーブ構造をなし、立体感あふれる斬新なフ
ァッション感覚を有するものであった。
【0035】かかるブラウスを女性に着用してもらい、
陽射しの強い屋外での試着テストを実施したところ、透
けて前面が見えて恥ずかしい思いをすることもなく、通
気性に優れ、シャリッとした肌触り感があり、非常に快
適な着心地を有するものとの感想を得た。
【0036】実施例2 実施例1で得られたのと同一の仮固定された重畳構造布
帛を50℃の温水中に浸漬し、水溶性糊剤を除去した
後、乾燥させ、重畳構造布帛を得た。
【0037】しかる後、該布帛を横方向はフリーの状態
にして縦方向即ち重畳構造の方向に引っ張り、この状態
で布帛を固定して女性用の長袖シャツを縫製すべく、型
紙にそって裁断した。しかる後、該布帛を用いて、縫製
し、シャツを作成した。しかる後、熱プレス処理を施し
たところ、連繋糸間のウエーブ構造が綺麗に押し潰さ
れ、プリーツのごとくの斬新な形状の外観に仕上がっ
た。
【0038】かかるシャツを女性に着用してもらって、
陽射しの強い日にゴルフ観戦をしてもらった。腕が紫外
線により真っ赤に焼けることもなく、長袖ながら、風が
心地好く衣服内に入ってくるため、非常に快適で、着心
地抜群であったとの評価を受けた。また、デザイン的に
も好ましく、可愛いシャツとの評価結果であった
【0039】
【発明の効果】本発明の重畳構造をなし、かつウエーブ
構造を形成する細幅テープ状物からなる特殊布帛は、次
のような優れた作用、効果を奏するものである。
【0040】(1)長袖の衣服として用いて、暑い日に
着ても涼しく快適に着用でき、強い夏の陽射しを遮り、
日焼け、肌荒れが防止できる。
【0041】(2)衣服内が透けて見えることもなく、
ベンチレーションによる高通気性を有する快適な衣料と
することができる。
【0042】(3)高通気性を有するとともに、撥水性
・防水性を兼備した布帛を得ることができ、雨の日でも
内部から蒸れることなく、快適に着用できる。
【0043】(4)ウエーブ構造を有することにより、
立体感あふれ、シャリ感や、肌へのベトツキ感もないフ
ァッショナブルな布帛、衣料が得られる。
【0044】(5)異素材、異色相との多様な組合わせ
により、複合機能を持つとともにファッション性も非常
に豊かな従来には全くみられない新規な布帛を得ること
ができる。
【0045】本発明にかかる布帛は、以上のような数多
くの効果を有し、ゴルフウエア、テニスウエアをはなじ
めグランドジャケットなど各種のスポーツ衣料、レイン
コートなどの雨具、カジュアル衣料などの衣料類はもと
より、カーテン、つい立てなどの寝装具、帽子、靴など
にまで幅広く用いることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 17/02 D06N 7/00 7141−4F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細幅テープ状物の多数が多段に重ねられた
    重畳構造をなし、かつ、該重畳構造は、該重畳構造に対
    し、少なくとも5度以上の傾斜をもった角度で連繋糸で
    連繋され、該重畳構造を構成する細幅テープ状物が該連
    繋糸間でウエーブ構造を形成し、重なりあう細幅テープ
    状物相互の間に開口部を有することを特徴とする特殊布
    帛。
  2. 【請求項2】細幅テープ状物の多数が多段に重ねられた
    重畳構造をなし、かつ、該重畳構造は、該重畳構造に対
    し、少なくとも5度以上の傾斜をもった角度で連繋糸で
    連繋され、該重畳構造を構成する細幅テープ状物が該連
    繋糸間でプリーツを形成してなることを特徴とする特殊
    布帛。
  3. 【請求項3】重畳構造を連繋する連繋糸の間隔が部位に
    よって異なることを特徴とする請求項1または2に記載
    の特殊布帛。
  4. 【請求項4】色合いおよび/または柄模様が異なる複数
    類の細幅テープ状物の多数が、交互またはある一定のパ
    ターンで繰り返し多段に重ねられた重畳構造をなす請求
    項1、2または3に記載の特殊布帛。
  5. 【請求項5】細幅テープ状物の多数が多段に重ねられた
    重畳構造をなし、かつ、該重畳構造は、該重畳構造に対
    し、少なくとも5度以上の傾斜をもった角度で連繋糸で
    連繋され、該重畳構造を構成する細幅テープ状物が該連
    繋糸間でウエーブ構造を形成し、重なりあう細幅テープ
    状物相互の間に開口部を有してなる特殊布帛が、少なく
    とも部分的に用いられてなることを特徴とする衣料。
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