JP2823718B2 - 特殊な構造を有する衣料 - Google Patents

特殊な構造を有する衣料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特殊な構造を有する衣料
に関する。さらに詳しくは、特に、ファッション的に優
れ、かつ、夏などの暑い日にも涼しく着られる快適衣料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国の夏は非常に蒸し暑い。近年、人
々は快適性をより強く求めるようになってきている。建
物の中ではクーラーなどの温調が行き届くようになって
きているが、一歩、屋外に出れば自然の酷暑・蒸し暑さ
のままである。夏の太陽の陽射しを避けるため、夏の衣
料として現在最も良いとされる麻の服を着ても、それが
長袖であれば蒸し暑く、短い袖のものであれば日焼けす
る。直射日光が強く、暑くて多量に汗をかく時期におい
ては、単なる繊維素材自身の持つ機能特性のみでは不十
分なのはいうまでもないことであった。
【0003】他方、夏の雨の日などにスポーツなどをす
る場合において、濡れないために防水衣料を着ると、仮
にそれが透湿性のある防水衣料であっても、蒸し暑いの
みならず、自分の体から発する汗で衣服内はベットリ
と、外から濡れるよりも内側から濡れてしまうという問
題があった。近年、開発された撥水・防水性と高い透湿
性とを合わせ持つ高密度織編物からできたものであって
もしかりである。
【0004】冬暖かくする衣料素材は現在数多く開発さ
れているが、夏涼しく着られる衣料は今のところ皆無と
いってよい。かかる問題に対し、本発明者らの一部は、
高い通気性と遮光性や防水性という相反する双方の機能
を兼備し、しかもファッション性においても豊かである
布帛として、細幅テープ状物を少しずつずらせながら重
ねて重畳構造を形成し、布帛に通気性を持たせる特殊布
帛につき既に提案している。
【0005】かかる通気構造を形成することにより、暑
い時期の運動中におけるベトツキやムレが少なくなるな
どの快適性における効果を得てはいるが、静止状態にお
いては今一つ通気性に乏しいという改良すべき点があっ
た。さらに、個性が強い布帛または衣料であるがゆえ
に、より斬新なファッション感覚を醸し出す必要もあっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点に鑑み、通気構造の更なる改良により、太陽の
陽射しを遮り、肌の日焼けを防いだり、また、雨の日に
も内部から蒸れることなく、特に夏に、より涼しく快適
に着られる衣料として、更には斬新なファッション性豊
かな衣料を実現する新規な衣料を提供せんとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明者らは、鋭意検討した結果、重畳構造を
ある特定の角度範囲で傾斜させて衣料となすことによ
り、意外性のある新たな効果を見出し本発明に至ったの
である。
【0008】本発明は、次の構成を有する。
【0009】すなわち、本発明の衣料は、細幅テープ状
物の多数が幅方向に多段に重ねられた重畳構造をなし、
これら多段に重ねられた各細幅テープ状物を連繋糸で連
結するにあたり、該連繋糸は細幅テープ状物の長手方向
に間隔をあけて幅方向に沿って縫着されて形成された布
帛からなる衣料であって、該重畳構造の重なり方向が、
衣料の上から下に向かう方向に対し、25〜50度の範
囲の角度で傾斜をなし、着用時衣料を構成する布帛の自
重で該重畳構造が斜めに引っ張られることにより、重な
りあう細幅テープ状物相互の間に波のうねりのごとく起
伏形状を呈して形成される、開口部を有する構造部分を
少なくとも一部に有してなることを特徴とする特殊な構
造を有する衣料である。
【0010】
【0011】さらに好ましくは、前身頃および/または
後身頃において、該重畳構造の傾斜角が左右で対称とな
っていることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】以下、図面等に基づいて更に詳しく本発明につ
いて説明をする。
【0013】本発明の衣料において、特徴的部位は、細
幅テープ状物の多数が用いられてこれら多数の細幅テー
プ状物がその位置をずらせながら多段に重ねられた重畳
構造をなしていて、かつ、該重畳構造の重なり方向が、
衣料の上から下に向かう方向に対し25〜50度の範囲
の角度で傾斜し、該重なり合う細幅テープ状物相互の間
には開口部を有することを基本構成とする、立体的ファ
ッション効果を有する部位である。このような構造の部
位が衣料の一部にあることにより、斬新さ、視覚的な意
外性、動的なファッション性等がもたらされるのであ
る。
【0014】本発明において、細幅テープ状物とは、長
さに比較して幅が細いテープ状のものであればよく、そ
の幅としては特に限定されるものではない。好ましく
は、5〜200mmの幅である織物、編物、不織布など
の布帛からなるテープ状物を用いることができる。テー
プというよりも「シート」に近い形状とでも言うべきも
のも本発明でいう細幅テープ状物として用いることがで
きる。
【0015】「多数」が用いられるとは、複数枚使用さ
れることをいい、要は、衣料の中で実際に用いられるそ
の部位の広さ等に応じて、後述する重畳構造を効果的に
形成しうる複数枚数であればよい。したがって、2枚か
ら可能であるが、より効果を発揮させるために、3枚以
上は用いる方が好ましい。
【0016】本発明の効果をより大きくせしめ、また、
製造する際の作業性などから、織編物からなる細幅テー
プ状物を用いるのが好ましい。例えば、衣服としての肌
触りの点から、該細幅テープ状物基材として、ポリエス
テル繊維、ナイロンに代表されるポリアミド繊維、アク
リル繊維などの合成繊維類、レーヨン、キュプラなどの
セルロース系再生繊維類、アセテート、トリアセテート
などの半合成繊維類、木綿、麻、絹、羊毛などの天然繊
維類などが好適であり、これらの繊維を単独で、もしく
は複合、混繊、混紡、交撚、交織など適宜目的に応じて
組合わせて用いることも好ましいことである。また、嵩
高加工糸など種々の加工糸を用いて、バルキーアップを
図ったり、シャリ感を得ることも好ましい。
【0017】かかる細幅テープ状物は、たとえば、所望
の織幅でリボン織機やテープ織機などで製織する方法、
広幅織機で製織し、機上でもしくは製織後、あるいは染
め上がり後に、溶断カッター等で所望の幅に溶融裁断す
る方法、さらには、易溶解性繊維をスリットすべき境界
部に交織しておき、製織後に該易溶解性繊維を溶解して
所望の細幅織物を得る方法などがある。適宜、作業性、
所望の細幅テープ状物の仕様等を考慮して具体的な方法
を選択すればよい。
【0018】本発明でいう細幅テープ状物を用いてなる
重畳構造とは、細幅テープ状物がその位置をずらせ幾重
にも重なってなる構造をいう。また、かかる重畳構造の
重なり方向とは、図1の矢印1、1′に示すごとく、該
重畳構造を構成する多数の細幅テープ状物の幅方向(テ
ープ状物の幅を表す最短距離を示す方向)と定義する。
かかる重畳構造の重なり方向が、衣料の上から下に向か
う方向(図1中の矢印2、2′の方向)に対し、実質的
に一致する(傾斜角でいえば、ほぼ0度のことを示す)
ことなく、25〜50度の範囲の角度(図1中の矢印
1、1′と矢印2、2′がなす角度Θ、Θ′)で傾斜さ
せるものである。かかる範囲以外であると、本発明でね
らいとする効果、視覚に訴えるファッション効果が乏し
いものである。
【0019】かかる重畳構造に傾斜を持たせることで、
衣料としての仕立て映えはおろか、非常に斬新なファッ
ション感覚を醸し出すに至ったのは意外のほか驚くべき
ことであった
【0020】さらに、かかる傾斜を持たせることによ
り、衣料を構成する布帛の自重で、該重畳構造が斜めに
やや引っ張られる傾向にあり、該重畳構造を構成する重
なり合った多数の細幅テープ状物が波のうねりのごとく
の起伏形状を呈し、該細幅テープ状物相互の間に開口部
が形成され、立体感が増すとともに通気性が一段と向上
するという新たな知見を見出したのである。
【0021】また、かかる本発明による衣料は、予め重
畳構造に波打ち形状を付与したものではないため、フラ
ットな台におけば、起伏形状はほとんど消失するもので
あることから、アイロンを掛ける際などには非常にアイ
ロン掛けしやすいという他の特筆すべき実際的効果も併
せ持つものである。
【0022】本発明の衣料は、さらにまた、衣料の前身
頃および/または後身頃において、該重畳構造の傾斜を
左右で対称となるごとく縫製すると、一段とファッショ
ン感覚に優れるためより好ましいものである。かかる1
例のモデル図を図2に示す。本発明の衣料は、かかる重
畳構造を有する布帛を100%用いて衣料を構成しても
よいが、発汗の激しい胸や背中部になどの要所に部分的
に用いて衣料を構成することも好ましいことである。こ
の場合、他の部分は、同一の色柄や同一の素材からなる
布帛であっても、他の色柄や他の素材からなる布帛との
組み合わせとして部分的に用いてもよい。
【0023】なお、かかる重畳構造は、たとえばミシン
掛けなどの方法で連携糸により連繋されるが、かかる連
繋の方向は、該重畳構造の重なり方向と一致していても
よい。ミシン掛けなどによる連携加工において、かかる
連繋は1本の直線縫いに限定されるものではない。ダブ
ル針を用いてダブルステッチのごとくに2本縫いで連繋
させるのも好ましい方法である。
【0024】本発明の衣料は、上述の構造を形成するこ
とにより、従来提案した図3に示す如くの傾斜をもたせ
ず衣料を縫製したものに比べ、特に着用時に開口部が形
成されることにより、静止状態においても格段に通気性
能を高めることが可能とるのみならず、より布帛に立体
感が増しファッション性をも高めることができる。
【0025】なお、かかる本発明の特殊布帛において、
細幅テープ状物一枚一枚の重なり度合いは、全て規則正
しく同一幅に重なりあっていてもよく、あるいはランダ
ム幅で重なりあっているものであってもよい。また、同
一素材の細幅シートを用いるだけでなく、2種以上の異
なる素材あるいは色、柄のことなる細幅シートを交互に
またはある一定のパターンをもって、たとえば白色の細
幅テープ状物と赤色の細幅テープ状物を交互に用いると
か、白、赤、黄の各細幅テープ状物をこの順に繰り返す
とか、白−赤−白−黄−白−赤〜の如くに繰り返すと
か、種々、適宜好みの配列で、重畳構造となすのもデザ
イン上はもとより、非常に感性に富んだもの、動的なフ
ァッション性・意外性に富んだものが得られるので好ま
しいものである。
【0026】本発明の衣料に用いられる重畳構造を呈す
る布帛は、たとえば、次に述べる方法によって得ること
ができる。
【0027】すなわち、まず、多数の細幅テープ状物を
使用してこれを重畳構造布帛に形成する方法は、各種の
具体的方法を用いて製造することができ、必ずしも限定
されるものではないが、たとえば、適度な大きさの回転
ドラムに、水溶性糊剤が含浸された細幅テープ状物を所
望の重ね幅に順次位置をずらせながら巻き付けて、乾燥
し、隣接の細幅テープ状物を相互に仮接着させた後、ド
ラムから取り外すことで、細幅テープ状物が重畳構造を
なし、糊で固定された仮接着シートを得る。しかる後、
該仮接着シートを適宜の間隔でミシン掛けを行なうなど
して、重畳構造をなす多数の細幅テープ状物を一定間
隔、もしくはランダムな間隔で相互に縫合接合し、その
後、各種の衣料に縫製した後、あるいは縫製する前でも
かまわないが、仮接着のために使用した水溶性糊剤を溶
解除去することによって、好ましく重畳構造布帛を得る
ことができる。
【0028】連繋糸により縫合接合させる間隔(縫合ピ
ッチ)は、前述「波のうねりの如き起伏形状」を形成さ
せる上で適宜なものとする必要があり、本発明者らの知
見によれば、通常の衣料の場合、3〜20cmの範囲内
程度がよい。雨具等の場合には、起伏形状がゆるく形成
されるようにもっと小さな間隔、たとえば2〜10cm
程度がよい。
【0029】そして、さらに本発明の特殊な構造を有す
る衣料は、上述のごとくの重畳構造布帛を用いて、カッ
ターシャツやブラウスなどはもとより、ゴルフウエア、
テニスウエアなどのスポーツウエアやレインコートなど
を縫製する際、該重畳構造の重なり方向をかかる衣料の
上から下に向かう方向に対し、25〜50度の範囲の角
度で傾斜をなすように、縫製パーツの方向を考慮し裁断
した後に縫製する。しかる後、水溶性糊剤を除去するこ
とによって本発明の衣料を形成することができる。
【0030】本発明の衣料は、上述した如く、細幅テー
プ状物を重畳構造となし、かつ、該重畳構造の重なり方
向が、衣料の上から下に向かう方向に対し、25〜50
度の範囲の角度で傾斜し、重なり合う細幅テープ状物相
互の間に開口部を形成することにより、特に夏期の強い
陽射しによる日焼けなどを防止し、しかも通気性に富
み、涼しく着られる衣服として好適となるが、さらに撥
水性を付与することにより、雨の侵入を防止することも
でき、ムレることのない快適防水衣料となすこともでき
る。かかる傾斜角であれば、雨等が衣服内に浸透するこ
ともなく好ましい。
【0031】また、シャリ感、立体感、特異な外観性な
ど数多くの特徴とファッション性を有することにより、
全く新規なシャツやブラウスはもとより、ゴルフウエ
ア、テニスウエアなどのスポーツ衣料をはじめとして、
レインコートなどの雨具、その他各種のカジュアル衣料
に幅広く用いることができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって、本発明
の有効性や権利の範囲が限定されたり、制限を受けるも
のではない。むしろ、次の応用や展開をもたらすもので
ある。なお、実施例において、「割合」は全て重量に基
づくものである。
【0033】実施例1 綿糸として100番手の糸を用い、織機にて長さ約25
0m、幅36mmの細幅テープを10本作製した。
【0034】この細幅テープ状物を用いて、水溶性のポ
リビニルアルコール糊剤中に浸漬させつつ、回転する円
筒ドラム上に、重なり幅がテープ幅の1/3の12mm
となるようにテープの送りを移動させながら巻き付け
た。このようにして重畳構造にテープを巻き付けること
により得られたシート状物を乾燥した後、ドラム軸方向
(ほぼ重畳構造の方向に一致)に裁断し、仮接着された
幅1.5mのシート約40mを得た。
【0035】次いで、該シートをキルティングミシンに
より2インチの等間隔で、細幅テープ状物が相互に剥が
れないように、重畳構造の方向、すなわちシートの長手
方向にミシン掛けし連繋させた。
【0036】しかる後、該連繋布帛を部分使いとして用
いて、他の部分は100番双糸からなる綿タフタを用
い、図4に示すデザインのカッターシャツを縫製した。
かかる縫製時の裁断に際し、該重畳構造の重なり方向と
しては、衣服の上から下に向かう方向に対し、30度の
傾斜を持つように縫製パーツの方向を考慮し、裁断・縫
製を行なった。縫製した後、水溶性糊剤を50℃の水中
で溶解除去し、乾燥させた。
【0037】こうして幅36mm、重なり幅12mm、
連繋幅2インチからなる本発明の重畳構造を有し、か
つ、重畳構造の重なり方向が30度の傾斜角をもって構
成された部分を前身頃および後身頃の上半分と袖部に部
分的に使われてなるカッターシャツを得た。このもの
は、重なり合う細幅テープ状物相互の間に開口部を有す
るものであり斬新な感覚のカッターシャツであった。
【0038】かかるカッターシャツを着用して屋外に出
てみた。その日は、非常に蒸し暑く、陽射しが強い日で
あったが、太陽光線の肌への直射を遮り、長袖にもかか
わらず、通気性にも優れ、腕まくりしなくても涼しく蒸
れることがなく、肌触り感も良好で非常に快適な着心地
を有するものであった。
【0039】実施例2 経糸に偏平ナイロン糸を、緯糸として通常の丸断面ナイ
ロン糸を用いて、薄地の広幅タフタを製織した。次い
で、若干のシワ加工を施した後、白色に染色した。
【0040】しかる後、該布帛の幅方向に半分の部分を
溶融裁断法により、30mm幅にカットし、多数の細幅
テープ状物を得た。
【0041】しかる後、実施例1と同様の方法で、糊剤
中に浸漬させつつ、円筒ドラム上に、重なり幅がテープ
幅の1/3の10mmとなるようにテープの送りを移動
させながら巻き付け、仮接着されたシートを得た。次い
で、該シートをキルティングミシンにより2インチの等
間隔で、細幅テープ状物が相互に剥がれないようにミシ
ン掛けし連繋させた。
【0042】次に、こうして得られた重畳構造シートと
テープ状にカットせずに残した布帛を用いて、図5に示
すデザインのブラウスを縫製した。縫製に際しては、該
重畳構造の重なり方向が、衣服の上から下に向かう方向
に対し35度の傾斜を持つように縫製パーツの方向を考
慮し、裁断・縫製を行なった。縫製した後、水溶性糊剤
を溶解除去しブラウスを得た。
【0043】こうして得られた本発明のブラウスは、見
るからに涼しい感じを醸し出すものであり、また、ファ
ッション的にも斬新さ溢れるものであった。かかるブラ
ウスを女性に着てもらったところ、ファッションとして
も斬新であり着てもらった女性にうまくフィットし上品
かつ優美でもあった。かかる女性の着心地感などに対す
る評価は、通気性にも優れ、シャリッとした肌触りで快
適な着心地を有するものとの好ましい結果であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の衣料は、次のような優れた作
用、効果を奏するものである。
【0045】(1)斬新なファッション感覚を醸し出す
ものであり、ニューファッション衣料として好適であ
る。この感覚は、動的ファッション性とでも言えるもの
であり、文章では表わし尽せない視覚的、意外性・斬新
性をもつものである。
【0046】(2)暑い日に、長袖の衣料として用いて
も、涼しく快適に着用でき、強い夏の陽射しを遮り、日
焼け、肌荒れが防止できる。
【0047】(3)自然な感じのする凹凸(起伏形状)
があり、立体感に富むのみならず、開口部を有すること
から、通気性が一段と優れた快適な衣料である。
【0048】(4)特に、着た状態では自然な感じのす
る凹凸(起伏形状)が発現されるものの、かかる衣料を
アイロン掛けする際などは、容易にアイロン掛けでき
る。
【0049】(5)高通気性を有するとともに、撥水性
・防水性を兼備した布帛を得ることができ、雨の日でも
内部から蒸れることなく快適に着用できる。
【0050】(6)異素材、異色相との多様な組合わせ
により、複合機能を持つとともにファッション性も非常
に豊かな従来には見られない新規な布帛を得ることがで
きる。本発明にかかる布帛は、以上のような数多くの効
果を有し、カッターシャツ、ブラウスはもとより、ゴル
フウエア、テニスウエア、グランドジャケットなど各種
のスポーツ衣料、レインコートなどの雨具、カジュアル
衣料などの衣料類として幅広く用いることができる。さ
らには、カーテン類として用いても好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、重畳構造の傾斜角について示したもの
である。
【図2】図2は、本発明の特殊な構造を有する衣料の1
例をモデル的に示したものである。
【図3】図3は、これまでに提案してきた重畳構造布帛
からなる衣料の1例をモデル的に示したものである。
【図4】図4は、本発明の実施例1で縫製したカッター
シャツのモデルデザイン図である。
【図5】図5は、本発明の実施例2で縫製したブラウス
のモデルデザイン図である。
【符号の説明】
1、1′:重畳構造の重なり方向を示す矢印 2、2′:衣料の上から下に向かう方向を示す矢印 Θ、Θ′:重畳構造の傾斜角 S:細幅テープ状物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D04H 13/00 D04H 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細幅テープ状物の多数が幅方向に多段に重
    ねられた重畳構造をなし、これら多段に重ねられた各細
    幅テープ状物を連繋糸で連結するにあたり、該連繋糸は
    細幅テープ状物の長手方向に間隔をあけて幅方向に沿っ
    て縫着されて形成された布帛からなる衣料であって、該
    重畳構造の重なり方向が、衣料の上から下に向かう方向
    に対し、25〜50度の範囲の角度で傾斜をなし、着用
    時衣料を構成する布帛の自重で該重畳構造が斜めに引っ
    張られることにより、重なりあう細幅テープ状物相互の
    間に波のうねりのごとく起伏形状を呈して形成される、
    開口部を有する構造部分を少なくとも一部に有してなる
    ことを特徴とする特殊な構造を有する衣料。
  2. 【請求項2】前身頃および/または後身頃において、該
    重畳構造の傾斜角が左右で対称となっていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の特殊な構造を有
    する衣料。
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