JP2674152B2 - 特殊布帛およびその製造方法 - Google Patents

特殊布帛およびその製造方法

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JP2674152B2 JP63282146A JP28214688A JP2674152B2 JP 2674152 B2 JP2674152 B2 JP 2674152B2 JP 63282146 A JP63282146 A JP 63282146A JP 28214688 A JP28214688 A JP 28214688A JP 2674152 B2 JP2674152 B2 JP 2674152B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、特殊な立体構造を持つ布帛とその製造方法
に関し、例えば、衣服に用いられた際に、日光や雨など
が直接肌に当たったり、肌が透けて見えるのを防ぎ、し
かも非常に風通し性の良好な通気性能を有し、かつファ
ッション性も豊かであるという新規で特殊な立体構造を
有する布帛とその製造方法に関するものである。
本発明によれば、例えば、アウトドアウェア用布帛、
特にゴルフ、野球のユニフォームまたはアンダーシャ
ツ、テニスなどのスポーツウェア、Tシャツ、ポロシャ
ツなどのカジュアルウェア、スカート、スーツ、ワンピ
ースなどのフォーマルなウェア、さらにはレインコート
などの雨具用布帛、カーテン、椅子張り地などの室内外
装飾材として有効に使用することのできる新規な布帛が
提供されるものである。
[従来の技術] 従来、例えばゴルフウェアもしくはテニスウェアなど
アウトドアを主体とするスポーツウェア等の商品設計の
傾向として、色、デザイン等のファッション性あるいは
ブランド名が優先されることが多く、通気性、防水性等
の機能面については、単にその繊維素材自身が1次的に
有する特性(例えば、綿使いにおける吸水性)にゆだね
られているのが現状である。
しかしながら、夏期など直射日光が強く、暑くて多重
に汗をかく時期においては、単なる繊維素材自身の持つ
機能特性のみでは不十分である。特に、女性にあって
は、夏期などには日焼けを防ぐために長袖を着用する人
も多く、なおのこと、高い通気性、快適性などの機能性
が要求される。また、高い通気性を得るためにメッシュ
状にした布帛も見られるが、そのような布帛は肌やアン
ダーウェアが透けて見えたり、メッシュ状の日焼けあと
が残ったりするので一般には敬遠されている。
また、このような機能性の要求は、衣料分野ばかりで
はなく、カーテン類、椅子張り地類などの装飾分野にお
いてもほぼ同等である。
また、最近、スポーツウェア、レインコート地、傘地
用途などの新素材として、透湿性と撥水性とが付与され
た高密度織編物よりなる布帛が市場に多く見受けられる
が、この布帛はどちらかと言えば低通気性(防風性)素
材であり、風通し感はほとんど無く、本発明でねらいと
する高通気性布帛とは全く相反するものといってよかろ
う。
上述のように、高い通気性と、遮光性や防水性という
相反する双方の機能を兼備して、しかもファッション性
においても豊かである布帛は、いまだかつて見られない
のが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述のような従来技術の問題点に鑑
み、例えば衣料分野や、カーテン類、椅子張り地などの
装飾分野に用いられた際には、直射日光をさえぎること
により肌の日焼けを防いだり、室内の快適性を維持し、
更に、外側から肌が透けて見えたり、室内がのぞかれて
見えるのを防ぎ、しかも、高い通気性を有することによ
り夏期や高温時においても非常に涼しく、快適であり、
かつ雨滴の内部浸入を防ぐことができ、さらには新規で
斬新なファッション感覚に富んだ外観特性をも有する機
能性とファッション性の豊かな衣料、及び装飾品類を実
現する新規な布帛とその製造方法を提供せんとするもの
である。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の目的を達成するために、次の構成か
らなるものである。
すなわち、本発明の特殊布帛は、細幅シートの多数が
用いられ、該細幅シートが幅方向に多段に重ねられた重
畳構造を呈しているとともに、該多段に重ねられた各細
幅テープを該細幅テープの長手方向に間隔をあけて該細
幅テープの幅方向に沿って連携糸により連携して形成さ
れてなる層が、表と裏のそれぞれに存在して、少なくと
も表層および裏層の複数構造を該表裏の細幅シートが呈
してなることを特徴とする特殊布帛である。
また、本発明の特殊布帛の製造方法は、表層と裏層の
それぞれにおいて、細幅シートの多数を用いて、該細幅
シートを幅方向に多段に重ねて重畳構造となし、該細幅
テープの長手方向に間隔をあけて該細幅テープの幅方向
に沿って連携糸により細幅シートどうしを連携せしめ、
複数層構造を呈する布帛を得ることを特徴とする特殊布
帛の製造方法である。
[作用] 以下、図面等に基づいて本発明の特殊布帛とその製造
方法について、さらに詳しく説明する。
本発明の特殊布帛およびその製造方法において、布帛
は、多数の細幅シート状物が用いられて、例えば代表的
には少なくとも表層と裏層のそれぞれが該細幅シートよ
りなる2層構造などの複数層構造となって形成されるも
のである。
細幅シートとは、長さに比較して幅が細いシート状の
ものである。更に、その横断面形状が「へ」の字型状な
どの変形したものを含むものであり、その幅としては特
に限定されるものではないが、好ましくは1mm〜200mmの
ものであり、「へ」の字型のものであれば、該「へ」の
字型の片側部(片側辺)の幅が1mm〜200mmであるものを
用いるのが好ましい。細幅シートの幅が1mm未満、ま
た、「へ」の字型細幅シートにおいては該「へ」の字の
片側辺の幅が1mm未満では該シートの製造が一般に難し
いこと、また多層構造にして布帛を形成することが一般
に難しいので好ましくなく、また、200mmを越える幅に
なると、機能性やファッション性の点、特に本発明にか
かる布帛の最も大きな特徴である通気性において、通常
の布帛と大差が無くなる傾向にあるので好ましくない。
したがって、より好ましいシート幅としては2mm〜100mm
(「へ」の字型においては片側辺の幅)、さらに好まし
くは3mm〜30mm(への字型においては片側辺の幅)の範
囲のものである。さらに、平均幅が1mm〜200mm程度の範
囲内で、適度な凹凸状や波形状をシート長さ方向に示す
ような横断面異形細幅シートであってもよい。また、該
細幅シートの構造は、通常、一重のものであってよい
が、場合によっては筒状のものやあるいは2重織物など
の2重構造のシートであってもよい。なお、筒状のもの
におけるシート幅とは該筒における直径を言う。
細幅シートの材質は、織物、編物、不織布、フィルム
などであればよく、本発明の効果をより有効ならしめる
点、また製造する際の作業性などにおいて織編物である
のが最も好ましい。
該細幅シートを得る方法としては、所望の織幅でリボ
ン織機やテープ織機などで製織する方法、広幅織機で製
織し機上でもしくは製織終了後に溶断カッター等で所望
の幅に溶融裁断する方法、さらに、易溶解性繊維をスリ
ットすべき境界部に交織しておき製織後に該易溶解繊維
を溶解させる液中で処理すること等により所望の細幅の
織物を得ることができる。更に、横断面が「へ」の字型
のシートを得るには、平坦な細幅の編織物を所望の折り
幅に折り曲げ、加圧状態で熱固定処理し、その折り曲げ
形状を型付け付与すればよい。
なお、本発明において、「へ」の字型細幅シートと
は、その横断面形状が、「へ」の字型のものや裏から見
た「へ」の字型のもの、あるいは折り曲げが真ん中付近
でなされていて、むしろ「く」の字型や、「(」型状と
いうべきものをも含むものであり、さらに、これらの型
が幾数も連続したり組合わさってなる細幅シート状物を
も全て含むものである。また、折り曲げの角度は鋭角で
あってもよい。
本発明の特殊布帛の製造方法は、上記のようにして得
られる細幅シートを用い、該細幅シートまたは/および
「へ」の字型細幅シートの場合は、「へ」の字型の状態
および/または折り曲げた状態で、表層と裏層のそれぞ
れにおいて、位置をずらしながら順次幅方向に並べてい
き、それら表層と裏層のそれぞれにおいて、隣接する細
幅シートどうしを連繋せしめるものである。
例えば、具体的には、2層構造の布帛を得るには、巻
付け支持体上に、細幅シートを位置をずらしなら順次巻
付けて、1つの層を構成し、更にその上に同じく細幅シ
ートを順次巻付けて2層構造を形成せしめて後、その2
層構造を維持したまま隣接する細幅シートどうしを連繋
せしめることにより布帛状態化して、本発明の特殊布帛
を製造することができる。
ここで、2層構造状態とは、細幅シートの多数からな
る布帛が2枚重なっている状態のことを言う。
第1図A、B、Cは、それぞれ本発明にかかる特殊布
帛の1例構造をモデル的に説明するものである。
第1図Aは、本発明により得られる2層構造を持つ布
帛の細幅シートの非連繋箇所における横断面概略図であ
り、細幅シートS1、S2、S3、S4、S5、S6、S7および
S1′、S2′、S3′、S4′、S5′、S6′、S7′どうしが適
宜の空隙を持ちつつ幾重にも重なった、ちょうど瓦ぶき
の屋根もしくは蓑の如き重畳構造となり、しかも、表裏
の2層が、線対称形の2層構造となっているものをモデ
ル的に示したものである。
また、第1図Bおよび第1図Cは、「へ」の字型細幅
シートを用いた同じく本発明にかかる特殊布帛の細幅シ
ートの非連繋箇所におけるい縦断面図であり、「へ」の
字型の細幅シートS1、S2、S3、S4、S5、S6、S7および
S1′、S2′、S3′、S4′、S5′、S6′、S7′どうしが適
宜の空隙を持ちつつ、相互に位置をずらして向い合った
形で存在してなる2層構造例の2種をモデル的に示した
ものである。
また、第1図D、E、Fは、第1図A、B、Cそれぞ
れの細幅シートの連繋箇所における縦断面図であり、連
繋箇所では個々の細幅シートは連繋されてくっついてい
る。
本発明により得られる特殊布帛は、このような特異な
構造を有することにより、第1図A、B、Cの3つのモ
デル図に示したように、第1図Aに関しては、例えば雨
滴は矢印bのようにはじかれて内部に浸入することがで
きず、また、空気は矢印cのように自由に内外に通過で
き、同図Aにおいては良好な撥水効果と高度な通気性を
得ることができる。同図B、Cにおいては高度な通気性
を得ることができ、また、矢印d方向から見ても布帛の
向う側を透かし見ることはほとんどできない。また、水
をはじく効果ももちろん有している。
これらの態様において、特に、細幅シートとして撥
水、撥油加工を施したものを用いれば、高度な撥水、撥
油効果を得ることができる。なお、第1図Aにおいて、
矢印a方向は、重畳構造の順方向を示している。
第2図は、第1図A、B、Cに示した特殊布帛の1実
施態様における構造をモデル的に示した平面図であり、
連繋手段として、細幅テープの幅方向下にほぼ等間隔に
ミシンがけをすることにより隣接する細幅シートを縫合
してなる布帛を示したものである。同図において、点線
1、2、3、4はミシン縫合線であり、また、e−e断
面図が前述第1図A、B、Cに該当し、f−f断面図が
前述第1図D、E、Fに該当するものである。
本発明の特殊布帛の製造方法は、上述したように、細
幅シートや「へ」の字型細幅シートを、「へ」の字型細
幅シートにおいてはへの字型の状態および/または折り
曲げた状態で、位置をずらしながら順次幅方向に並べて
いき、該細幅シートよりなる2層などの多層構造状態を
形成せしめて後、その多層構造を維持したまま隣接する
細幅シートどうしを連繋せしめて布帛状態を得るもので
あるが、かかる多層構造状態を簡単な手法で得るには、
具体的には、巻付け支持体上に、細幅シートを位置をず
らしながら順次巻付けていって、該細幅シートよりなる
多層構造状態を形成せしめるのが現実的である。このと
き、1枚の細幅シートを用い、らせん状に連続させて該
細幅シートを巻付け支持体に巻付けていってもよいし、
あるいは多数枚の細幅シートを用意して、1枚1枚ずつ
巻付けていってもよい。巻付け方は、所望の幅にずらし
ながら、該細幅シートの巻ボビン体を巻付け支持体の周
囲に回転させて巻上げていく、または/および該細幅シ
ートの巻ボビン体の周囲に巻付は支持体を回転させ巻上
げていく等の手段がとれる。
特に、巻付け支持体を用いないときには、多数枚の細
幅シートを用意し、そのシートの1枚1枚を位置をずら
しながら適宜の手段で順次幅方向に並べていって、それ
を何層か繰返して多層構造状態を得てもよい。
本発明の方法において、2層構造などの多層構造を維
持したまま隣接する細幅シートどうしを連繋せしめるた
めには、該多層構造を維持させたまま仮固定処理をし
て、その仮固定された取扱いやすい状態下で、適宜の手
段で連繋させるのがよく、したがって、最も具体的に
は、 a.多層構造を得るために、まず、細幅シートを巻付け支
持体上に位置をずらしながら、「へ」の字型細幅シート
においては「へ」の字型状態または/および「へ」の字
を閉じた状態で順次巻付けていき、それを何層分か繰返
して後、その巻付きの状態を仮固定せしめる工程 さらに、 b.該巻付け支持体上から仮固定状態で該細幅シートを分
離する工程 c.該仮固定状態のままで、隣接する細幅シートどうしを
適宜の手段で連繋させる工程 d.仮固定状態を解除する工程 の4工程を組合せて本発明の特殊布帛の製造方法を構成
するのがよい。
仮固定の手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば、水溶性の糊剤等を用いて固定化せしめ、用
済み後は該糊剤を溶出除去せしめる手段を採用して仮固
定状態の解除を行なうのが、工程的、装置的に簡単であ
り好ましい方法である。
該仮固定は、巻付け支持体生に巻付けをしながら行な
うか、あるいは巻付けた後に行なうか、あるいは、巻付
け支持体から細幅シートを分離せしめながらそれと同時
に行なうことができる。
また、巻付け支持体としては、実質的に断面が円形状
や多角形状の柱状物や筒状物、さらには、板上のもの、
多角形状を示す枠組体状のもの、さらには2本の棒の組
状のものなどが適宜使用でき、回転可能なものであれ
ば、可変速機により自由に速度調整可能な構造のもので
あればより好ましい。例えば、円筒状のものであれば、
例えば直径2mぐらいらなるシリンダーロールや織物製造
用の整経機なども使用できる。
また、第1図Aの如き重畳構造を成す細幅シート1枚
1枚の重なり度合いは、全てが規則正しく同一幅で重な
り合っていてもよいが、必ずしもその必要はなく、ラン
ダム幅で重なり合っているものであってもよく要は重畳
構造となっていればよいものである。
また、第1図B、Cの如き構造を成す「へ」の字型細
幅シートの配列間隔は、該細幅シートの幅よりも狭い間
隔であることが必要である。更に、該「ヘ」の字型細幅
シートが「へ」の字の内側を向い合わせた形で配置さ
れ、かつ表層と裏層とで幅方向に位置をずらして該細幅
シートが配列されていることも肝要である。
巻付け支持体の表面は、細幅シートを所望の幅に巻き
上げてゆくと同時におよび/または巻き上げた後、後述
の如き水溶性糊剤などによる仮固定処理を受けることを
考慮して、接着剤の剥離性が良好な表面材質であること
が好ましく、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフ
ッ素樹脂でコーティングされたもの、ポリエステル、芳
香族サルファイド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リアミド、塩化ビニル、ポリスチレンなど、あるいは、
これらの共重合体からなる合成樹脂フィルムで覆われた
もの、あるいはステンレスからなるもの等で、仮固定処
理に用いられる接着剤との親和性に乏しく、布帛を該巻
付け支持体から容易に剥すことができる材質のものであ
ることが好ましい。
第3図は、仮固定された多層構造状態を得る方法の1
実施態様例を説明するものであり、同図に示したよう
に、例えば、一定の速度で回転する円筒物体11の近傍
に、一定速度で右または左側に動くガイド10を取付け、
さらにテンションロール6、7を設けて、鍔付きボビン
5に巻かれた細幅シート13をこれらのロール6、7およ
びガイド10間を通して、一定速度で回転する円筒物体11
に、所望の幅で細幅シート13を巻上げていけばよい。
同図において、8は仮接着剤槽、9は絞りロールであ
り、細幅シートは仮接着剤が含浸された状態で円筒物体
11に多層構造を形成していき、熱風吹出し口12から吹出
される熱風により仮接着剤が乾燥されて仮接着固定が行
われる。このように、仮接着固定は、円筒構造物体に細
幅シートを巻付けつつ、あるいは/および巻付けた後に
行われるものである。
仮接着による仮固定法としては、ポリビニルアルコー
ル系、アクリル系などの水溶性糊剤を用いるのが、得ら
れる効果や作業性などを考慮した場合、最も好ましく、
これらの水溶性糊剤を適当な濃度に薄めた水溶液を、巻
付け支持体に細幅テープを巻付けていくのと同時にまた
は/および巻付けた後に、該細幅シートに付与、乾燥す
ればよい。また、場合によっては、巻付け支持体から細
幅シートを分離せしめながらそれと同時に行なうことも
できる。付与方法は、スプレー法、パッディング法、摺
毛法などの塗布方法や含浸付与方法などのうちから作業
性等を考慮し適宜選べばよい。水溶性糊剤の付与後、常
温の風または熱風を当てて乾燥する等の手段によって仮
固定をされた細幅シートは、そのヨコ方向に切断もしく
は溶断して巻付け支持体から剥がされて、仮接着された
細幅シートよりなる仮接着多層構造布帛となる。
次に、該仮接着多層構造布帛中の隣接する細幅シート
どうしを連繋する。該連繋手段は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、ミシンがけなどの縫合によるのが
一般的であって好ましく、例えば、細幅テープの幅方向
に所定のピッチでミシンがけを行い縫合接着する等の連
繋法を採用するのがよい。
また、その場合、ミシンがけは多層構造布帛の順方
向、すなわち細幅シートのめくり上がりのない方向に行
うのが良く、また、縫合ピッチ幅は特に限定されるもの
でなく、布帛の用途、目的等に応じて適宜選べばよい。
縫合模様も特に限定されず、直線状、市松状、格子状、
千鳥状などを用途、目的に応じ適宜選定すればよい。こ
れらの縫合は、通常用いられる1頭針のミシンを用いて
もよいが、キルティングマシンの如き多頭針を有するミ
シンにより幾列をも一度に縫合する方式のものを用いて
もよい。
該細幅シートの接合方法としては、ミシンがけに限定
されなく、接着材による接合などのその他の方法も採用
できるが、ミシンがけの場合は、多層構造布帛の順方向
に処理することができ、これがシワの発生を極力防止で
きる点、また作業も簡便である点などにおいて実際的で
ある。また、ミシンがけにより細幅シートを縫合連繋せ
しめて布帛化せしめるに際し、該縫合箇所に縫い目補強
用テープを重ね、該補強テープをいっしょに縫い込むよ
うにしてもよい。また、布帛化後、多層構造をより強固
に安定化せしめるために、多層構造の順方向下に、アイ
ロンがけまたは/および熱プレスを行なうことも好まし
い。
さらに、細幅シートどうしを連繋させる方法として
は、高周波ミシンや超音波ミシンなどを用いてもよい。
上記のようにして得られた連繋された布帛を、多層構
造の仮固定状態を解除する工程に供する。例えば、水溶
性糊剤で仮接着固定されている場合には、水中もしくは
温水、熱湯中に浸漬し仮接着に使用した水溶性糊剤を溶
出除去させる。このとき、糊抜剤、帯電防止剤、浴中柔
軟剤、染料などの処理剤を併用してもかまわない。そし
て、糊抜きにより仮接着剤を完全に除去した後、風乾も
しく熱風乾燥し、第1図A、B、Cおよび第1図D、
E、Fに示したような構造を有する布帛が得られるので
ある。
なお、多層構造の仮固定状態を解除する工程は、該仮
固定状態の連繋シートを用いて2次商品を構成せしめて
後に行なうようにしてもよく、すなわち、例えば、仮固
定状態下で隣接する細幅シートどうしを連繋せしめた
後、さらに、そのまま該連繋シートを用いて、衣料など
の2次商品を構成せしめ、しかる後、水溶性糊剤の溶解
除去工程に該衣料を投入してもよく、むしろ、そのよう
な2次商品化後に仮固定状態を解除する場合には、2次
商品化時の取扱い性、作業性も良好であり実際的で好ま
しい。
細幅シートは、衣服や装飾品にしたときの肌触りの点
から、織物、編物、不織布などの繊維製品であることが
好ましく、その際、該細幅シート基材に使用される繊維
としては、ポリエチレンテレフタレート、あるいはその
共重合体(例えば、イソフタル酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタルの如き共重合成分等)、ポリブチレンテレ
フタレート、あるいはその共重合体等のポリエステル、
ナイロン6、11、12、66、610等に代表されるポリアミ
ド及びそれらの共重合体、アクリル系重合体、ポリウレ
タン、ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプ
ロピレン及びその共重合体、ポリビニールアルコールな
どに代表される合成繊維類、レーヨン、キュプラなどの
セルロース系再生繊維類、アセテート、トリアセテート
などの半合成繊維類、木綿、麻、絹、羊毛などの天然繊
維類のいずれもが使用可能であり、これらの繊維を単独
で、もしくは複合、混繊、混紡、交撚、交織など適宜目
的に応じて組合せて用いればよい。
これらのうちでも、ポリエステル繊維とポリアミド繊
維との組合せになる複合糸使い細幅シート、さらに、ポ
リエステル繊維においてイソフタル酸を共重合させてな
る高収縮性繊維糸と低収縮繊維糸などの異繊維糸との組
合せになる複合糸使い細幅シート、さらに低ケン度のポ
リビニールアルコールを紡糸して得られる水感性繊維な
どを用いてなる細幅シートは、加工中に収縮性能を発揮
し、バルキーアップ(嵩高性向上)となり、良好な嵩高
性やシャリ感が得られることによって、肌への密着性が
なくなり通気性がより向上したり、サラリとした肌触り
が得られるなど、より高い快適感が得られる点で好まし
いものである。さらに嵩高性を得る方法として、単一の
マルチフィラメントにウーリィ加工などの嵩高加工を施
した糸を用いて、該細幅シートを構成せしめる方法もあ
る。
本発明において、特殊布帛に対し撥水処理を施すこと
も用途によって、より好ましいものである。撥水処理
は、例えば、シリコン系またはフッ素系などの適宜の撥
水性を、スプレー法、パッディング法、浸漬法、コーテ
ィング法などにて付与することで容易に行なうことがで
きる。この中でも、パッティング法は、均一に撥水剤を
布帛に付与し得る点において最も優れており、またパッ
ディング処理時においても、前述ミシンがけ方法と同様
に多層構造布帛の順方向に処理することがシワの発生を
未然に防止する上で効果的であり好ましい。
本発明により得られる特殊布帛は、上述した如く、細
幅シートからなる多層構造により、直射日光の侵入を防
ぎ、また、外部から内部が見えるのを防ぎ、しかも高い
通気性が得られ、さらに撥水性、撥油性や透湿性付与な
どの所望に応じた加工を施すことによって、それら各種
の高機能性を有することができるとともに、シャリ感、
立体感、特異な外観など数多くの特徴とファッション性
を有することにより、ゴルフウェア、テニスウェア、野
球のユニフォームやアンダーシャツなどのスポーツ衣
料、さらにレインコートなどの雨具、サマーセータ、T
シャツ、ポロシャツなどのカジュアル衣料分野、スー
ツ、スカート、ワンピースなどのフォーマルな衣料分
野、また帽子分野、さらにカーテン、椅子張り地などの
室内外装飾品分野などにも幅広く利用できる。
また、本発明により得られる布帛は、リバーシブルな
布帛、衣料に構成して、適宜に表側および裏側の双方を
使い分けることにより、非常に特徴的な布帛、衣料とし
ての使用も可能である。
更に、多層構造の第1層を形成する素材と、第2層あ
るいはその他の層を形成する素材とが異なっている細幅
シートを用いて布帛を形成せしめることもできる。
例えば、リバーシブルな布帛の好適な例として第4図
Aに1例モデルを示したように、主として細幅シート表
面を形成する素材14と、主として該細幅シート裏面を形
成する素材15とが異なっている細幅シートを用いる場合
には、表裏で異なる特長を有効に有している衣料を容易
に得ることができる。例えば、このような細幅シート
は、2重編織物などで容易に構成することができ、裏面
(肌側)を主として構成する繊維を木綿として、一方、
表側を主として構成する繊維を撥水性能を持つポリエス
テルにする等の構成が代表的なものである。また、主と
してシート表面を形成する繊維と、主としてシート裏面
を形成する繊維とが、素材または/および温湿度や水分
により収縮率の異なっているものとしてもよく、かかる
構成にすることにより、細幅シートに湾曲した構造を与
え得るなどの効果を得ることができ、その場合は、シー
ト間の空隙がより大きく通気性のより高い布帛を得るこ
とができる。
また、第4図Bに1例モデルを示したように、細幅シ
ートの幅方向において異なる素材で該細幅シートを構成
せしめた場合には、やはり、例えば、肌側に当る幅方向
上半分を構成する素材16を木綿繊維として、一方、幅方
向下半分を構成する素材17を撥水性能を持つポリエステ
ル繊維にする等の工夫もでき、この場合、良好な肌触
り、撥水性という複合効果を非常に有効裡に得ることが
できる。
さらに、より高い嵩高性と通気性を有する多層構造布
帛とするには、たとえば、ポリウレタン繊維等を含んで
なる伸縮性を有する細幅テープを用い、多層構造布帛と
なすときに、該テープを適度の緊張化で仮接着し、細幅
テープ間を縫合接合した後、仮接着を解除する等の手段
をとることによりテープが波形状化し、より大きなシー
ト間の空隙構造を得ることができる。
また、ポリウレタン繊維などを含んでなる伸縮性を有
する細幅テープと、他の繊維よりなる細幅テープとを交
互配列し、ポリウレタン繊維等を含んでなる伸縮性を有
する細幅テープに適度の緊張を加えておいて布帛化し、
緊張を解除するのも、得られる波形状が互いに異なるの
で、より大きな空隙を付与することができ好ましい。
また、素材面のみに限らず、色の異なっている複数種
類の細幅シートの多数を適宜に用いて2層構造を構成す
る、あるいは、第4図A、Bに示したように表裏間で、
または/および幅方向上下間で、または/および層間で
色の異なっている細幅シートを用いて多層構造を構成す
ると、色の多様な変化をも楽しめる非常にファッション
性の高い衣料とすることもできる。
さらに、このような色の変化に加えて素材も変える等
の複数ファクターの組合せを採用すれば、従来には全く
見られない多様な機能と変化柄を持つ布帛を製造するこ
とができる。
また、本発明にかかる特殊布帛において、適宜に
「く」の字型でない細幅シートと、「く」の字型細幅シ
ートとを混在させて用いる等の構成を採用することもで
きる。
[実施例] 以下に本発明を実施例にて詳細に説明するが、これら
の実施例によって本発明が制約、限定されるものではな
い。
実施例 50デニール、24フィラメントからなるナイロンフィラ
メント糸をタテ糸に、同じく100デニール、48フィラメ
ントらなるナイロンフィラメント糸をヨコ糸として用い
て、テープ繊維にて幅6mmの織物を製織して細幅シート
を得た。
この細幅シートを、水溶性ポリビニールアルコール糊
剤中に浸漬し、表面がフッ素樹脂コーティングされた円
筒ロールに、重なり幅が3mmとなるようにロールを回転
しつつ、所望の幅に巻き上げた。このようにして得られ
たシートを乾燥後、ロール軸方向に裁断し、前述水溶性
糊剤により仮接着されたシートを得た。
次いで、該シートを細幅シートの長さ方向の中央で折
り重ね合せて2層構造状態を形成させ、通常のミシンに
より、10mmの等間隔で、細幅シートの幅方向にまた細幅
シートがめくり上がらない方向(順方向)に縫製を行な
って、重畳構造を有する2層構造布帛を得た。なお、折
り部はミシン縫合後切断した。
該布帛を用いてゴルフウェアを縫製した後、80℃の熱
水中に浸漬処理を行ない、水溶性糊剤を溶解除去した。
この結果、第1図Aおよび第1図Dに示した布帛断面
構造を有していて、細幅シート幅6mm、重なり幅3mm、縫
合ピッチ幅10mmである2層構造布帛からなる第5図に示
した構造のゴルフウェアを得た。第5図において、18は
ゴルフウェアの細幅シートの2層構造布帛部であり、19
はゴルフウェアの通常布帛部である。
このゴルフウェアを実着用に供したところ、試験着用
の当日は、非常にむし暑く、日射しが強いにもかかわら
ず、このゴルフウェアは太陽光線の肌への直射を良好に
さえぎり、しかも通気性にも優れ、素肌の上に直接着用
しても素肌が見えず、しかもシャリッとした肌触り感に
より、非常に快適な感じか得られ、ゴルフウェアとして
すばらしい着ごこちと機能性を有するものであった。
[発明の効果] 以上述べた通りの本発明によれば、以下に列記するよ
うな優れた作用、効果を奏する新規な布帛を得ることが
できる。
(1) 直射日光の侵入が防止されるので、室内の温度
維持や、日焼け、肌荒れを良好に防止できる布帛が得ら
れる。
(2) 外部から内部が見えないので、プライバシーが
侵害されず、また、肌が透けて見えることなく、高い通
気性を有する快適な布帛が得られる。
(3) 高通気性を有するとともに、遮光性、防水性、
透湿性を兼備した布帛を得ることができる。
(4) 表面凹凸により立体感、シャリ感が得られ、肌
へのベトツキ感のない布帛が得られる。
(5) 異素材、異色相との多様な組合せにより、複合
機能を持つとともにファッション性も非常に豊かな従来
には全く見られない布帛を得ることができる。
本発明の方法によって得られる特殊布帛は、以上のよ
うな数多くの特徴と効果を有し、ゴルフウェア、テニス
ウェア、野球のユニフォームまたはアンダーシャツなど
のスポーツ衣料分野の他、レインコートなどの雨具用衣
料、サマーセータ、Tシャツ、ポロシャツなどのカジュ
アル衣料、スーツ、スカート、ワンピースなどのフォー
マルな衣料分野をはじめ、帽子分野、カーテン、テン
ト、ビーチパラソル、衝立、椅子張り材分野等にも幅広
く用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図AからFは、それぞれ本発明にかかる特殊布帛の
1例構造をモデル的に示した概略断面図であり、第1図
A、B、Cは、本発明にかかる特殊布帛の細幅シートの
非連繋箇所における縦断面図であり、第1図D、E、F
は、第1図A、B、Cそれぞれに対応した特殊布帛での
細幅シートの連繋箇所における縦断面図であり、連携箇
所で個々の細幅シートが連繋されてくっついている状態
を表している。 第2図は、第1図A、B、Cに示した特殊布帛の1実施
態様における構造をモデル的に示した平面図である。 第3図は、本発明の特殊布帛の製造方法において、仮固
定された多層構造状態を得る方法の1実施例を説明する
概略図である。 第4図A、Bは、本発明にかかる特殊布帛に用いられる
細幅シートにおいて、複数素材または複数色の組合わせ
下で該細幅シートを構成させるときの構造上の組合わせ
方のバリエーションを例示した斜視図である。 第5図は、実施例で作ったゴルフウェアの構造を説明す
るモデル図である。 S1〜S7:細幅シート S1′〜S7′:細幅シート 1、2、3、4:ミシン縫合部 5:細幅シートが巻かれた鍔付きボビン 6、7:テンションロール 8:仮接着材槽、9:絞りロール 10:ガイド、11:円筒ドラム 12:熱風吹出口、13:細幅シート 14:細幅シートの表の面を形成する素材 15:細幅シートの裏の面を形成する素材 16:細幅シートの幅方向上半分を構成する素材 17:細幅シートの幅方向下半分を構成する素材 18:ゴルフウェアの細幅シートの2層構造布帛部 19:ゴルフウェアの通常布帛部 矢印a:重畳構造の順方向 矢印b:雨滴のはじかれる方向 矢印c:空気の通過する方向 矢印d:見る方向

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細幅シートの多数が用いられ、該細幅シー
    トが幅方向に多段に重ねられた重畳構造を呈していると
    ともに、該多段に重ねられた各細幅テープを該細幅テー
    プの長手方向に間隔をあけて該細幅テープの幅方向に沿
    って連携糸により連携して形成されてなる層が、表と裏
    のそれぞれに存在して、少なくとも表層および裏層の複
    数層構造を該表裏の細幅シートが呈してなることを特徴
    とする特殊布帛。
  2. 【請求項2】横断面形状が、「へ」の字型である細幅シ
    ートの多数が表と裏のそれぞれに存在して、少なくとも
    表層および裏層の複数層構造を呈してなり、それぞれの
    層において該細幅シートが該シートの幅よりも狭い隣接
    シート間隔で配置されているとともに、該細幅シート
    は、表層と裏層とで幅方向に位置をずらして2層構造を
    呈し布帛形成されていることを特徴とする特殊布帛。
  3. 【請求項3】細幅シートの幅が、1〜200mmのものであ
    ることを特徴とする請求項第(1)項記載の特殊布帛。
  4. 【請求項4】横断面形状が「へ」の字型である細幅シー
    トの、折れ曲がった片側辺部の幅が、1〜200mmのもの
    であることを特徴とする請求項第(2)項記載の特殊布
    帛。
  5. 【請求項5】素材的に異なっている複数種類の細幅シー
    トの多数が使用されてなることを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、または第
    (4)項記載の特殊布帛。
  6. 【請求項6】細幅シートの幅方向において、素材的に異
    なる素材により形成されてなる細幅シートの複数種類が
    使用されてなることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項、第(2)項、第(3)項、または第(4)項
    記載の特殊布帛。
  7. 【請求項7】高収縮性の繊維を含む混繊糸または/およ
    び高収縮繊維糸と低収縮繊維糸の複合糸からなる細幅繊
    維シートの多数が使用されてなることを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、また
    は第(4)項記載の特殊布帛。
  8. 【請求項8】主として細幅シートの表面を形成する繊維
    と、主として細幅シートの裏面を形成する繊維とが、素
    材または/および収縮率の異なっているものである細幅
    繊維シートの多数が使用されてなることを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、ま
    たは第(4)項記載の特殊布帛。
  9. 【請求項9】熱収縮特性を異にする2以上のフィラメン
    ト繊維糸からなる筒状布帛よりなる細幅シートの多数が
    使用されてなることを特徴とする特許請求の範囲(1)
    項、第(2)項、第(3)項、または第(4)項記載の
    特殊布帛。
  10. 【請求項10】色の異なっている複数種類の細幅シート
    の多数が使用されてなることを特徴とする特許請求の範
    囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、または第
    (4)項記載の特殊布帛。
  11. 【請求項11】撥水性あるいは撥油性を有する細幅シー
    トの多数が使用されてなることを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、または第
    (4)項記載の特殊布帛。
  12. 【請求項12】表層と裏層のそれぞれにおいて、細幅シ
    ートの多数を用いて、該細幅シートを幅方向に多段に重
    ねて重畳構造となし、該細幅テープの長手方向に間隔を
    あけて該細幅テープの幅方向に沿って連携糸により細幅
    シートどうしを連携せしめ、複数層構造を呈する布帛を
    得ることを特徴とする特殊布帛の製造方法。
  13. 【請求項13】横断面形状が「へ」の字型である細幅シ
    ートの多数を、複数層の状態を形成せしめつつ、該シー
    ト幅よりも狭い隣接シート間隔で位置をずらしながら順
    次幅方向に並べ、しかる後、該複数層構造を維持したま
    ま隣接する細幅シートどうしを連繋せしめることを特徴
    とする特殊布帛の製造方法。
  14. 【請求項14】巻付け支持体上に、細幅シートの多数を
    用いて、該細幅シートを幅方向に多段に重ねて重畳構造
    を形成しながら順次巻付けて、該重畳構造を形成して配
    置される細幅シートの構成する層が2層構成されてなる
    2層構造状態を形成せしめ、しかる後、該2層構造を維
    持したまま、該細幅テープの長手方向に間隔をあけて該
    細幅テープの幅方向に沿って連携糸により細幅シートど
    うしを連繋せしめることを特徴とする特殊布帛の製造方
    法。
  15. 【請求項15】下記a〜dの4工程の組合せからなるこ
    とを特徴とする特殊布帛の製造方法。 a.細幅シートを巻付け支持体上に位置をずらしながら重
    ねて順次巻付けて1つの層を構成し、更にその上に同じ
    く細幅シートを重なりの向きを変えて順次巻付けて2層
    構造とし、その2層構造の状態を仮固定せしめる工程 b.巻付け支持体上から仮固定状態で前記細幅シートを分
    離する工程 c.隣接する細幅シートを連繋せしめる工程 d.仮固定状態を解除する工程
  16. 【請求項16】細幅シートを巻付け支持体上に位置をず
    らしながら重ねて順次巻付けて1つの層を構成し、更に
    その上に同じく細幅シートを重なりの向きを変えて順次
    巻付けて2層構造を形成せしめて後、水溶性糊剤を付与
    して該2層構造を仮固定せしめ、該仮固定状態下で隣接
    する細幅シートどうしを連繋せしめた後、該水溶性糊剤
    を溶解除去することを特徴とする特殊布帛の製造方法。
  17. 【請求項17】細幅シートを巻付け支持体上に位置をず
    らしながら重ねて順次巻付けて1つの層を構成し、更に
    その上に同じく細幅シートを重なりの向きを変えて順次
    巻付けて2層構造を形成せしめて後、水溶性糊剤を付与
    して該2層構造を仮固定せしめ、該仮固定状態下で隣接
    する細幅シートどうしを連繋せしめた後、さらに該連繋
    シートを用いて2次商品を構成せしめた後、前記水溶性
    糊剤を溶解除去することを特徴とする特殊布帛の製造方
    法。
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