JPH05331640A - イオン化蒸着装置 - Google Patents
イオン化蒸着装置Info
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- JPH05331640A JPH05331640A JP4140653A JP14065392A JPH05331640A JP H05331640 A JPH05331640 A JP H05331640A JP 4140653 A JP4140653 A JP 4140653A JP 14065392 A JP14065392 A JP 14065392A JP H05331640 A JPH05331640 A JP H05331640A
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- ion source
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/44—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
- C23C16/458—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for supporting substrates in the reaction chamber
- C23C16/4582—Rigid and flat substrates, e.g. plates or discs
- C23C16/4583—Rigid and flat substrates, e.g. plates or discs the substrate being supported substantially horizontally
- C23C16/4584—Rigid and flat substrates, e.g. plates or discs the substrate being supported substantially horizontally the substrate being rotated
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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- C23C16/50—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges
- C23C16/503—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges using dc or ac discharges
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大きな面積の被蒸着体にも、均一な膜厚で、
膜付着強度が大きな膜を、長時間安定して成膜できるイ
オン化蒸着装置を提供することを目的としている。 【構成】 真空チャンバー1内に、成膜原料ガス3を供
給するガス導入口3とフィラメント電流で加熱されて熱
電子を発生するフィラメント4とこの熱電子を加速して
成膜原料ガス3の分子に衝突させて成膜原料ガス3の分
子をプラズマ化するアノード電極5とを有するイオン源
部Aと、このイオン源部Aに対向する位置に配置され被
蒸着体7を保持すると共にバイアス電源10に接続され
て前記プラズマ内のイオンを吸引する被蒸着体ホルダー
6とを有するイオン化蒸着装置において、前記イオン源
部A内で、前記熱電子を発生するフィラメント4が、電
流量を個々に制御可能な複数の独立フィラメント4a、
4b、4cに分割されていることを特徴とする。
膜付着強度が大きな膜を、長時間安定して成膜できるイ
オン化蒸着装置を提供することを目的としている。 【構成】 真空チャンバー1内に、成膜原料ガス3を供
給するガス導入口3とフィラメント電流で加熱されて熱
電子を発生するフィラメント4とこの熱電子を加速して
成膜原料ガス3の分子に衝突させて成膜原料ガス3の分
子をプラズマ化するアノード電極5とを有するイオン源
部Aと、このイオン源部Aに対向する位置に配置され被
蒸着体7を保持すると共にバイアス電源10に接続され
て前記プラズマ内のイオンを吸引する被蒸着体ホルダー
6とを有するイオン化蒸着装置において、前記イオン源
部A内で、前記熱電子を発生するフィラメント4が、電
流量を個々に制御可能な複数の独立フィラメント4a、
4b、4cに分割されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械部品の表面処理や
半導体製造に使用するイオン化蒸着装置に関するもので
ある。
半導体製造に使用するイオン化蒸着装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】イオン化蒸着装置は、成膜原料の固体を
溶融して蒸発させ、この成膜原料ガスをプラズマ化し、
高電圧を印加した被蒸着体に、プラズマ中の荷電粒子イ
オンを高エネルギで衝突させることによって、被蒸着体
表面に高い付着力の薄膜を成膜する装置である。
溶融して蒸発させ、この成膜原料ガスをプラズマ化し、
高電圧を印加した被蒸着体に、プラズマ中の荷電粒子イ
オンを高エネルギで衝突させることによって、被蒸着体
表面に高い付着力の薄膜を成膜する装置である。
【0003】近年、高品質な膜を成膜するために、成膜
原料として気体を使用したCVD法が半導体製造プロセ
スその他に使用されており、イオン化蒸着においても、
成膜原料として気体を使用した成膜が可能である。
原料として気体を使用したCVD法が半導体製造プロセ
スその他に使用されており、イオン化蒸着においても、
成膜原料として気体を使用した成膜が可能である。
【0004】先ず、イオン化蒸着装置の従来例の構成を
図2に基づいて説明する。
図2に基づいて説明する。
【0005】図2において、従来例のイオン化蒸着装置
は、内部の気体を排出する真空排気口2を有する真空チ
ャンバー1内に、成膜原料ガス3を導入するガス導入口
3′とフィラメント電流によって熱電子を発生するフィ
ラメント4とこの熱電子を加速して成膜原料ガス分子に
衝突させて成膜原料ガス分子をプラズマ化するアノード
電極5とを有するイオン源部Aと、このイオン源部Aに
対向する位置に配置され基材(被蒸着体)7を保持し回
転すると共に前記プラズマ内のイオンを吸引する電圧印
加可能な基材ホルダー(被蒸着体ホルダー)6とを有す
る。この場合、フィラメント4はフィラメント電源8を
有し、アノード電極5はアノード電源9を有し、被蒸着
体ホルダー6は高電圧のバイアス電源10を有する。
は、内部の気体を排出する真空排気口2を有する真空チ
ャンバー1内に、成膜原料ガス3を導入するガス導入口
3′とフィラメント電流によって熱電子を発生するフィ
ラメント4とこの熱電子を加速して成膜原料ガス分子に
衝突させて成膜原料ガス分子をプラズマ化するアノード
電極5とを有するイオン源部Aと、このイオン源部Aに
対向する位置に配置され基材(被蒸着体)7を保持し回
転すると共に前記プラズマ内のイオンを吸引する電圧印
加可能な基材ホルダー(被蒸着体ホルダー)6とを有す
る。この場合、フィラメント4はフィラメント電源8を
有し、アノード電極5はアノード電源9を有し、被蒸着
体ホルダー6は高電圧のバイアス電源10を有する。
【0006】次に、イオン化蒸着装置の従来例の動作を
図2に基づいて説明する。
図2に基づいて説明する。
【0007】図2において、真空チャンバー1内を真空
排気口2から真空ポンプ(図示せず)によって高真空
(10-7Torr程度)に排気する。ガス導入口3′か
ら一定流量の成膜原料ガス3を真空チャンバー1内に供
給し、真空チャンバー1内の成膜原料ガス3の圧力を1
0-4〜10-3Torr程度に維持する。そして、フィラ
メント電源8によってフィラメント4に20A〜40A
程度の電流を流してフィラメント4から熱電子を発生さ
せる。そこで、アノード電源9によってアノード電極5
に正の電圧を印加することによって、前記の熱電子をア
ノード電極5に向かって加速させ、イオン源部A内の成
膜原料ガス3の分子に衝突させてこの分子を正負のイオ
ンに分解し、イオン源部A内に成膜原料ガス3のプラズ
マを発生させる。この状態で、高電圧のバイアス電源1
0によって被蒸着体ホルダー6に負の高電圧を印加し
て、イオン源部A内の、プラズマ内の、正電荷を有する
成膜原料ガス3のイオンのみを加速して、基材(被蒸着
体)7に高い運動エネルギで衝突させて、基材(被蒸着
体)7の表面上に成膜原料ガス3の前記正イオン成分か
らなる薄膜が形成される。この時にイオン源部Aから引
き出されたイオンは、バイアス電源10に流れる電流
(バイアス電流)として検出できる。
排気口2から真空ポンプ(図示せず)によって高真空
(10-7Torr程度)に排気する。ガス導入口3′か
ら一定流量の成膜原料ガス3を真空チャンバー1内に供
給し、真空チャンバー1内の成膜原料ガス3の圧力を1
0-4〜10-3Torr程度に維持する。そして、フィラ
メント電源8によってフィラメント4に20A〜40A
程度の電流を流してフィラメント4から熱電子を発生さ
せる。そこで、アノード電源9によってアノード電極5
に正の電圧を印加することによって、前記の熱電子をア
ノード電極5に向かって加速させ、イオン源部A内の成
膜原料ガス3の分子に衝突させてこの分子を正負のイオ
ンに分解し、イオン源部A内に成膜原料ガス3のプラズ
マを発生させる。この状態で、高電圧のバイアス電源1
0によって被蒸着体ホルダー6に負の高電圧を印加し
て、イオン源部A内の、プラズマ内の、正電荷を有する
成膜原料ガス3のイオンのみを加速して、基材(被蒸着
体)7に高い運動エネルギで衝突させて、基材(被蒸着
体)7の表面上に成膜原料ガス3の前記正イオン成分か
らなる薄膜が形成される。この時にイオン源部Aから引
き出されたイオンは、バイアス電源10に流れる電流
(バイアス電流)として検出できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例の上記
の構成では、フィラメント4が設置された位置の真上方
向に集中して多くのイオンが発生し引き出されるので、
フィラメント4に対向する基材(被蒸着体)7の面積が
大きな場合には、フィラメント4が設置された位置の真
上方向にある基材(被蒸着体)7の部分の膜厚が大きく
なり、膜厚分布にバラツキが発生し、均一な成膜が困難
になるという問題点がある。又、フィラメント4からの
輻射熱のために基材(被蒸着体)7が加熱され、アモル
ファス状の膜を成膜する場合、基材(被蒸着体)7と膜
との付着力が低下して、膜が剥がれてしまうという問題
点がある。更に、生産工程では、フィラメント4の表面
にも時間と共に膜が付着していくために、フィラメント
4に流れる電流を一定に維持しても、熱電子の発生量が
低下し、バイアス電流量も経時的に低下し、成膜ロット
間に膜厚のバラツキが発生するという問題点がある。
の構成では、フィラメント4が設置された位置の真上方
向に集中して多くのイオンが発生し引き出されるので、
フィラメント4に対向する基材(被蒸着体)7の面積が
大きな場合には、フィラメント4が設置された位置の真
上方向にある基材(被蒸着体)7の部分の膜厚が大きく
なり、膜厚分布にバラツキが発生し、均一な成膜が困難
になるという問題点がある。又、フィラメント4からの
輻射熱のために基材(被蒸着体)7が加熱され、アモル
ファス状の膜を成膜する場合、基材(被蒸着体)7と膜
との付着力が低下して、膜が剥がれてしまうという問題
点がある。更に、生産工程では、フィラメント4の表面
にも時間と共に膜が付着していくために、フィラメント
4に流れる電流を一定に維持しても、熱電子の発生量が
低下し、バイアス電流量も経時的に低下し、成膜ロット
間に膜厚のバラツキが発生するという問題点がある。
【0009】本発明は、上記の問題点を解決し、大きな
面積の基材(被蒸着体)7にも、均一な膜厚で、膜付着
強度が大きな膜を、長時間安定して成膜できるイオン化
蒸着装置を提供することを課題としている。
面積の基材(被蒸着体)7にも、均一な膜厚で、膜付着
強度が大きな膜を、長時間安定して成膜できるイオン化
蒸着装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のイオン化蒸着装
置は、上記の課題を解決するために、真空チャンバー内
に、成膜原料ガスを供給するガス導入口とフィラメント
電流で加熱されて熱電子を発生するフィラメントとこの
熱電子を加速して成膜原料ガス分子に衝突させて成膜原
料ガス分子をプラズマ化するアノード電極とを有するイ
オン源部と、このイオン源部に対向する位置に配置され
被蒸着体を保持すると共にバイアス電源に接続されて前
記プラズマ内のイオンを吸引する被蒸着体ホルダーとを
有するイオン化蒸着装置において、前記イオン源部内
で、前記熱電子を発生するフィラメントが、電流量を個
々に制御可能な複数の独立フィラメントに分割されてい
ることを特徴とする。
置は、上記の課題を解決するために、真空チャンバー内
に、成膜原料ガスを供給するガス導入口とフィラメント
電流で加熱されて熱電子を発生するフィラメントとこの
熱電子を加速して成膜原料ガス分子に衝突させて成膜原
料ガス分子をプラズマ化するアノード電極とを有するイ
オン源部と、このイオン源部に対向する位置に配置され
被蒸着体を保持すると共にバイアス電源に接続されて前
記プラズマ内のイオンを吸引する被蒸着体ホルダーとを
有するイオン化蒸着装置において、前記イオン源部内
で、前記熱電子を発生するフィラメントが、電流量を個
々に制御可能な複数の独立フィラメントに分割されてい
ることを特徴とする。
【0011】又、本発明のイオン化蒸着装置は、上記の
課題を解決するために、バイアス電源に流れるバイアス
電流を一定量に維持するようにフィラメント電流を制御
することが好適である。
課題を解決するために、バイアス電源に流れるバイアス
電流を一定量に維持するようにフィラメント電流を制御
することが好適である。
【0012】又、本発明のイオン化蒸着装置は、上記の
課題を解決するために、被蒸着体ホルダーは、冷却可能
であることが好適である。
課題を解決するために、被蒸着体ホルダーは、冷却可能
であることが好適である。
【0013】
【作用】本発明のイオン化蒸着装置は、イオン源部内
で、前記熱電子を発生するフィラメントが、電流量を個
々に制御可能な複数の独立フィラメントに分割されてい
るので、各フィラメント毎に真上方向に集中して多くの
イオンが発生し、その結果、複数の独立フィラメントが
分布している範囲内全体に均一にイオンが発生すること
になり、大きな面積の被蒸着体に対しても、均一な膜厚
で成膜できる。
で、前記熱電子を発生するフィラメントが、電流量を個
々に制御可能な複数の独立フィラメントに分割されてい
るので、各フィラメント毎に真上方向に集中して多くの
イオンが発生し、その結果、複数の独立フィラメントが
分布している範囲内全体に均一にイオンが発生すること
になり、大きな面積の被蒸着体に対しても、均一な膜厚
で成膜できる。
【0014】又、本発明のイオン化蒸着装置は、バイア
ス電源に流れるバイアス電流を一定量に維持するように
フィラメント電流を制御することによって、成膜レート
を一定値に維持できるので、従来例の成膜ロット間の膜
厚のバラツキ問題を解決し、成膜時間の管理だけで、安
定した膜厚の薄膜形成が可能となる。
ス電源に流れるバイアス電流を一定量に維持するように
フィラメント電流を制御することによって、成膜レート
を一定値に維持できるので、従来例の成膜ロット間の膜
厚のバラツキ問題を解決し、成膜時間の管理だけで、安
定した膜厚の薄膜形成が可能となる。
【0015】又、本発明のイオン化蒸着装置は、被蒸着
体ホルダーを、冷却可能にすることによって、フィラメ
ントからの輻射熱を外部にヒートシンクできるので、フ
ィラメントからの輻射熱のために被蒸着体が加熱され、
アモルファス状の膜を成膜する場合、被蒸着体と膜との
付着力が低下して、膜が剥がれてしまうという従来例の
問題点を解決できる。
体ホルダーを、冷却可能にすることによって、フィラメ
ントからの輻射熱を外部にヒートシンクできるので、フ
ィラメントからの輻射熱のために被蒸着体が加熱され、
アモルファス状の膜を成膜する場合、被蒸着体と膜との
付着力が低下して、膜が剥がれてしまうという従来例の
問題点を解決できる。
【0016】
【実施例】本発明のイオン化蒸着装置の一実施例を図1
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0017】図1において、本実施例のイオン化蒸着装
置は、内部の気体を排出する真空排気口2を有する真空
チャンバー1内に、成膜原料ガス3を導入する複数のガ
ス導入口3a、3b、3cと各ガス導入口3a、3b、
3c近傍に配置されてフィラメント電流によって熱電子
を発生するフィラメント4a、4b、4cとこの熱電子
を加速して成膜原料ガス分子に衝突させて成膜原料ガス
分子をプラズマ化するメッシュ状のアノード電極5とを
有するイオン源部Aと、このイオン源部Aに対向する位
置に配置され基材(被蒸着体)7を保持し回転すると共
に前記プラズマ内のイオンを吸引する電圧印加可能な基
材ホルダー(被蒸着体ホルダー)6とを有する。この場
合、フィラメント4a、4b、4cは夫々フィラメント
電源8a、8b、8cを有し、アノード電極5はアノー
ド電源9を有し、被蒸着体ホルダー6は高電圧のバイア
ス電源10を有する。そして、制御部11はフィラメン
ト電源8a、8b、8cとアノード電源9とバイアス電
源10とを制御する。又、基材ホルダー(被蒸着体ホル
ダー)6は、内部に設けた循環冷却構造13を流れる冷
却水12によって冷却される。
置は、内部の気体を排出する真空排気口2を有する真空
チャンバー1内に、成膜原料ガス3を導入する複数のガ
ス導入口3a、3b、3cと各ガス導入口3a、3b、
3c近傍に配置されてフィラメント電流によって熱電子
を発生するフィラメント4a、4b、4cとこの熱電子
を加速して成膜原料ガス分子に衝突させて成膜原料ガス
分子をプラズマ化するメッシュ状のアノード電極5とを
有するイオン源部Aと、このイオン源部Aに対向する位
置に配置され基材(被蒸着体)7を保持し回転すると共
に前記プラズマ内のイオンを吸引する電圧印加可能な基
材ホルダー(被蒸着体ホルダー)6とを有する。この場
合、フィラメント4a、4b、4cは夫々フィラメント
電源8a、8b、8cを有し、アノード電極5はアノー
ド電源9を有し、被蒸着体ホルダー6は高電圧のバイア
ス電源10を有する。そして、制御部11はフィラメン
ト電源8a、8b、8cとアノード電源9とバイアス電
源10とを制御する。又、基材ホルダー(被蒸着体ホル
ダー)6は、内部に設けた循環冷却構造13を流れる冷
却水12によって冷却される。
【0018】次に、イオン化蒸着装置の本実施例の動作
を図1に基づいて説明する。
を図1に基づいて説明する。
【0019】図1において、真空チャンバー1内を真空
排気口2から真空ポンプ(図示せず)によって高真空
(10-7Torr程度)に排気する。ガス導入口3a、
3b、3cから一定流量の成膜原料ガス3を真空チャン
バー1内に供給し、真空チャンバー1内の成膜原料ガス
3の圧力を10-4〜10-3Torr程度に維持する。そ
して、フィラメント電源8a、8b、8cによってフィ
ラメント4a、4b、4cに夫々20A〜40A程度の
電流を流してフィラメント4a、4b、4cから熱電子
を発生させる。そこで、アノード電源9によってアノー
ド電極5に正の電圧を印加することによって、前記の熱
電子をアノード電極5に向かって加速させ、イオン源部
A内の成膜原料ガス3の分子に衝突させてこの分子を正
負のイオンに分解し、イオン源部A内に成膜原料ガス3
のプラズマを発生させる。このとき、成膜原料ガス3
は、各フィラメント4a、4b、4cの真下から同流量
ずつ供給されているため、各フィラメント4a、4b、
4cの位置から同密度のプラズマが発生する。そして、
各フィラメント4a、4b、4cのフィラメント電流を
フィラメント電源8a、8b、8cを個々に制御するこ
とによって、大きな面積を有するイオン源部Aのプラズ
マ密度分布を制御して、プラズマ密度分布を均一にする
ことができる。この状態で、高電圧のバイアス電源10
によって被蒸着体ホルダー6に負の高電圧を印加して、
イオン源部A内の、プラズマ内の正電荷を有する成膜原
料ガス3のイオンのみを加速して、基材(被蒸着体)7
に高い運動エネルギで衝突させて、大きな面積を有する
基材(被蒸着体)7の表面上に成膜原料ガス3の前記正
イオン成分からなる均一な膜厚の薄膜が形成される。
排気口2から真空ポンプ(図示せず)によって高真空
(10-7Torr程度)に排気する。ガス導入口3a、
3b、3cから一定流量の成膜原料ガス3を真空チャン
バー1内に供給し、真空チャンバー1内の成膜原料ガス
3の圧力を10-4〜10-3Torr程度に維持する。そ
して、フィラメント電源8a、8b、8cによってフィ
ラメント4a、4b、4cに夫々20A〜40A程度の
電流を流してフィラメント4a、4b、4cから熱電子
を発生させる。そこで、アノード電源9によってアノー
ド電極5に正の電圧を印加することによって、前記の熱
電子をアノード電極5に向かって加速させ、イオン源部
A内の成膜原料ガス3の分子に衝突させてこの分子を正
負のイオンに分解し、イオン源部A内に成膜原料ガス3
のプラズマを発生させる。このとき、成膜原料ガス3
は、各フィラメント4a、4b、4cの真下から同流量
ずつ供給されているため、各フィラメント4a、4b、
4cの位置から同密度のプラズマが発生する。そして、
各フィラメント4a、4b、4cのフィラメント電流を
フィラメント電源8a、8b、8cを個々に制御するこ
とによって、大きな面積を有するイオン源部Aのプラズ
マ密度分布を制御して、プラズマ密度分布を均一にする
ことができる。この状態で、高電圧のバイアス電源10
によって被蒸着体ホルダー6に負の高電圧を印加して、
イオン源部A内の、プラズマ内の正電荷を有する成膜原
料ガス3のイオンのみを加速して、基材(被蒸着体)7
に高い運動エネルギで衝突させて、大きな面積を有する
基材(被蒸着体)7の表面上に成膜原料ガス3の前記正
イオン成分からなる均一な膜厚の薄膜が形成される。
【0020】又、本実施例のイオン化蒸着装置は生産工
程で連続生産した場合、時間の経過に伴って、フィラメ
ント4a、4b、4cの表面にも膜が付着するので、フ
ィラメント電流が同じであれば、熱電子の発生量が低下
しバイアス電源10に流れるバイアス電流が低下する。
本実施例では、成膜作業中に、制御部11によってこの
バイアス電流の低下をモニタリングし、その結果をフィ
ードバックして、常時一定量のバイアス電流が流れるよ
うに、フィラメント電源8a、8b、8cの電流量を制
御している。その結果、連続作業中にフィラメント4
a、4b、4cの表面に膜が付着しても、各ロット間
で、常に安定した成膜レートで薄膜を形成することがで
き、作業者は、成膜時間を管理するだけで、均一な膜厚
の薄膜を形成できる。
程で連続生産した場合、時間の経過に伴って、フィラメ
ント4a、4b、4cの表面にも膜が付着するので、フ
ィラメント電流が同じであれば、熱電子の発生量が低下
しバイアス電源10に流れるバイアス電流が低下する。
本実施例では、成膜作業中に、制御部11によってこの
バイアス電流の低下をモニタリングし、その結果をフィ
ードバックして、常時一定量のバイアス電流が流れるよ
うに、フィラメント電源8a、8b、8cの電流量を制
御している。その結果、連続作業中にフィラメント4
a、4b、4cの表面に膜が付着しても、各ロット間
で、常に安定した成膜レートで薄膜を形成することがで
き、作業者は、成膜時間を管理するだけで、均一な膜厚
の薄膜を形成できる。
【0021】又、本実施例のイオン化蒸着装置の基材ホ
ルダー(被蒸着体ホルダー)6は、内部に設けた循環冷
却構造13を流れる冷却水12によって冷却されている
ので、基材(被蒸着体)7と基材ホルダー(被蒸着体ホ
ルダー)6とが、複数のフィラメント4a、4b、4c
からの輻射熱を受けても、この輻射熱の熱エネルギを冷
却水12の循環によってヒートシンクさせて、基材(被
蒸着体)7の温度上昇を抑制し、アモルフアス膜等を成
膜する場合に、基材(被蒸着体)7と膜との付着強度を
向上することができる。
ルダー(被蒸着体ホルダー)6は、内部に設けた循環冷
却構造13を流れる冷却水12によって冷却されている
ので、基材(被蒸着体)7と基材ホルダー(被蒸着体ホ
ルダー)6とが、複数のフィラメント4a、4b、4c
からの輻射熱を受けても、この輻射熱の熱エネルギを冷
却水12の循環によってヒートシンクさせて、基材(被
蒸着体)7の温度上昇を抑制し、アモルフアス膜等を成
膜する場合に、基材(被蒸着体)7と膜との付着強度を
向上することができる。
【0022】尚、実施例では、フィラメントを3個にし
たが3個に限らない。又、実施例では、基材ホルダー
(被蒸着体ホルダー)6を、イオン源部Aに対して平行
方向に回転する構造にしたが、半導体のウエハー等に成
膜する場合には、イオン源部Aに垂直方向に回転する構
造にしても良い。又、基材ホルダー(被蒸着体ホルダ
ー)6は回転させずにイオン源部Aに静止対向させても
良い。
たが3個に限らない。又、実施例では、基材ホルダー
(被蒸着体ホルダー)6を、イオン源部Aに対して平行
方向に回転する構造にしたが、半導体のウエハー等に成
膜する場合には、イオン源部Aに垂直方向に回転する構
造にしても良い。又、基材ホルダー(被蒸着体ホルダ
ー)6は回転させずにイオン源部Aに静止対向させても
良い。
【0023】
【発明の効果】本発明のイオン化蒸着装置は、イオン源
部内で、熱電子を発生するフィラメントが、電流量を個
々に制御可能な複数の独立フィラメントに分割されてい
るので、各フィラメント毎に真上方向に集中して多くの
イオンが発生し、その結果、複数の独立フィラメントが
分布している範囲内全体に均一にイオンが発生すること
になり、大きな面積の被蒸着体に対しても、均一な膜厚
で成膜できるという効果を奏する。
部内で、熱電子を発生するフィラメントが、電流量を個
々に制御可能な複数の独立フィラメントに分割されてい
るので、各フィラメント毎に真上方向に集中して多くの
イオンが発生し、その結果、複数の独立フィラメントが
分布している範囲内全体に均一にイオンが発生すること
になり、大きな面積の被蒸着体に対しても、均一な膜厚
で成膜できるという効果を奏する。
【0024】又、本発明のイオン化蒸着装置は、制御部
が、バイアス電源に流れるバイアス電流を一定量に維持
するようにフィラメント電流を制御することによって、
成膜レートを一定値に維持できるので、従来例の成膜ロ
ット間の膜厚のバラツキ問題を解決し、成膜時間の管理
だけで、安定した膜厚の薄膜形成が可能となるという効
果を奏する。
が、バイアス電源に流れるバイアス電流を一定量に維持
するようにフィラメント電流を制御することによって、
成膜レートを一定値に維持できるので、従来例の成膜ロ
ット間の膜厚のバラツキ問題を解決し、成膜時間の管理
だけで、安定した膜厚の薄膜形成が可能となるという効
果を奏する。
【0025】又、本発明のイオン化蒸着装置は、被蒸着
体ホルダーを、冷却可能にすることによって、フィラメ
ントからの輻射熱を外部にヒートシンクできるので、フ
ィラメントからの輻射熱のために被蒸着体が加熱され、
アモルファス状の膜を成膜する場合、被蒸着体と膜との
付着力が低下して、膜が剥がれてしまうという従来例の
問題点を解決できるという効果を奏する。
体ホルダーを、冷却可能にすることによって、フィラメ
ントからの輻射熱を外部にヒートシンクできるので、フ
ィラメントからの輻射熱のために被蒸着体が加熱され、
アモルファス状の膜を成膜する場合、被蒸着体と膜との
付着力が低下して、膜が剥がれてしまうという従来例の
問題点を解決できるという効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】従来例の構成図である。
A イオン源部 1 真空チャンバー 2 真空排気口 3 成膜原料ガス 3a〜3c ガス導入口 4a〜4c 独立フィラメント 5 アノード電極 6 基材ホルダー(被蒸着体ホルダー) 7 基材(被蒸着体) 8a〜8c フイラメント電源 9 アノード電極 10 バイアス電源 11 制御部 12 冷却水 13 循環冷却構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 陽一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 真空チャンバー内に、成膜原料ガスを供
給するガス導入口とフィラメント電流で加熱されて熱電
子を発生するフィラメントとこの熱電子を加速して成膜
原料ガス分子に衝突させて成膜原料ガス分子をプラズマ
化するアノード電極とを有するイオン源部と、このイオ
ン源部に対向する位置に配置され被蒸着体を保持すると
共にバイアス電源に接続されて前記プラズマ内のイオン
を吸引する被蒸着体ホルダーとを有するイオン化蒸着装
置において、前記イオン源部内で、前記熱電子を発生す
るフィラメントが、電流量を個々に制御可能な複数の独
立フィラメントに分割されていることを特徴とするイオ
ン化蒸着装置。 - 【請求項2】 バイアス電源に流れるバイアス電流を一
定量に維持するようにフィラメント電流を制御する請求
項1に記載のイオン化蒸着装置。 - 【請求項3】 被蒸着体ホルダーは、冷却可能である請
求項1に記載のイオン化蒸着装置。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP4140653A JP3041133B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | イオン化蒸着装置 |
US08/501,698 US5554222A (en) | 1992-06-01 | 1995-07-12 | Ionization deposition apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4140653A JP3041133B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | イオン化蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331640A true JPH05331640A (ja) | 1993-12-14 |
JP3041133B2 JP3041133B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=15273653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4140653A Expired - Fee Related JP3041133B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | イオン化蒸着装置 |
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JP (1) | JP3041133B2 (ja) |
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TW455912B (en) | 1999-01-22 | 2001-09-21 | Sony Corp | Method and apparatus for film deposition |
WO2001004379A1 (de) * | 1999-07-13 | 2001-01-18 | Unaxis Balzers Aktiengesellschaft | Anlage und verfahren zur vakuumbehandlung bzw. zur pulverherstellung |
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US20020160620A1 (en) * | 2001-02-26 | 2002-10-31 | Rudolf Wagner | Method for producing coated workpieces, uses and installation for the method |
ATE546824T1 (de) * | 2004-06-08 | 2012-03-15 | Dichroic Cell S R L | System zur plasmaunterstützten chemischen aufdampfung bei niedrigen energien |
US20060185595A1 (en) * | 2005-02-23 | 2006-08-24 | Coll Bernard F | Apparatus and process for carbon nanotube growth |
JP4405973B2 (ja) * | 2006-01-17 | 2010-01-27 | キヤノンアネルバ株式会社 | 薄膜作製装置 |
US9157152B2 (en) * | 2007-03-29 | 2015-10-13 | Tokyo Electron Limited | Vapor deposition system |
TWI616555B (zh) * | 2017-01-17 | 2018-03-01 | 漢民科技股份有限公司 | 應用於半導體設備之噴氣裝置 |
CN110468379A (zh) * | 2019-08-27 | 2019-11-19 | 中国科学院金属研究所 | 一种配置热丝的电弧离子镀膜装置 |
CN111501022A (zh) * | 2020-06-20 | 2020-08-07 | 西南石油大学 | 一种多组热丝反应设备 |
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US4859490A (en) * | 1986-07-23 | 1989-08-22 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Method for synthesizing diamond |
JPH03134937A (ja) * | 1989-10-20 | 1991-06-07 | Hitachi Ltd | イオン源 |
US5058527A (en) * | 1990-07-24 | 1991-10-22 | Ricoh Company, Ltd. | Thin film forming apparatus |
US5146481A (en) * | 1991-06-25 | 1992-09-08 | Diwakar Garg | Diamond membranes for X-ray lithography |
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1992
- 1992-06-01 JP JP4140653A patent/JP3041133B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-07-12 US US08/501,698 patent/US5554222A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5554222A (en) | 1996-09-10 |
JP3041133B2 (ja) | 2000-05-15 |
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