JPH05331362A - 水系樹脂分散体及びその製造方法 - Google Patents
水系樹脂分散体及びその製造方法Info
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- JPH05331362A JPH05331362A JP13882092A JP13882092A JPH05331362A JP H05331362 A JPH05331362 A JP H05331362A JP 13882092 A JP13882092 A JP 13882092A JP 13882092 A JP13882092 A JP 13882092A JP H05331362 A JPH05331362 A JP H05331362A
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- resin
- acid
- polyester resin
- dispersion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 各種機能性の付与が可能で、かつ透明性に
優れた塗膜の形成が可能な水系樹脂分散体及びその製造
法を提供する。 【構成】 (A)芳香族ジカルボン酸40〜100モ
ル%、脂肪族ジカルボン酸60〜0モル%及び炭素数2
〜8の脂肪族グリコールを構成成分とし、スルホン酸金
属塩基を含有し、軟化点40〜200℃、分子量1,0
00〜30,000のポリエステル樹脂、(B)前記
(A)にカプセル化された樹脂改質剤、(C)沸点60
〜200℃の水溶性有機化合物及び(D)水とからな
り、かつ(A)、(B)、(C)及び(D)が下記式
1)〜3)を満足する水系樹脂分散体及び(B)を予め
(A)又は(A)と(C)に混合する水系樹脂分散体の
製造方法。 式1) A+B+C+D=100(重量部) 式2) A/B/C/D=10〜70/0.1〜30/
2〜40/20〜82.9(重量比) 式3) 0.02≦C/(C+D)≦0.66(重量
比)
優れた塗膜の形成が可能な水系樹脂分散体及びその製造
法を提供する。 【構成】 (A)芳香族ジカルボン酸40〜100モ
ル%、脂肪族ジカルボン酸60〜0モル%及び炭素数2
〜8の脂肪族グリコールを構成成分とし、スルホン酸金
属塩基を含有し、軟化点40〜200℃、分子量1,0
00〜30,000のポリエステル樹脂、(B)前記
(A)にカプセル化された樹脂改質剤、(C)沸点60
〜200℃の水溶性有機化合物及び(D)水とからな
り、かつ(A)、(B)、(C)及び(D)が下記式
1)〜3)を満足する水系樹脂分散体及び(B)を予め
(A)又は(A)と(C)に混合する水系樹脂分散体の
製造方法。 式1) A+B+C+D=100(重量部) 式2) A/B/C/D=10〜70/0.1〜30/
2〜40/20〜82.9(重量比) 式3) 0.02≦C/(C+D)≦0.66(重量
比)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な水系樹脂分散体、
及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、透明均一で各種機能性の塗膜を形成する水系樹脂分
散体及びその製造方法に関するものである。
及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、透明均一で各種機能性の塗膜を形成する水系樹脂分
散体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から繊維製品、紙、プラスチックフ
ィルム、金属等の加工に必要な塗料、インキ、接着剤、
表面処理剤等のコーティング剤として種々の樹脂が多量
に用いられているが環境汚染防止、安全性、資源の有効
活用等の観点から、1)ハイソリッド・タイプ、2)非
水系ディスパージョンタイプ、3)水系ディスパージョ
ンタイプ、4)無溶剤タイプ等の技術が注目され、各々
が特徴を活かして成長しているが今後、3)水系ディス
パージョン、4)無溶剤タイプの動向が注目されてきて
いる。これらの中でも水系ディスパージョンタイプはそ
の取扱い易さの故に最も汎用性があり、有望視されてい
る。
ィルム、金属等の加工に必要な塗料、インキ、接着剤、
表面処理剤等のコーティング剤として種々の樹脂が多量
に用いられているが環境汚染防止、安全性、資源の有効
活用等の観点から、1)ハイソリッド・タイプ、2)非
水系ディスパージョンタイプ、3)水系ディスパージョ
ンタイプ、4)無溶剤タイプ等の技術が注目され、各々
が特徴を活かして成長しているが今後、3)水系ディス
パージョン、4)無溶剤タイプの動向が注目されてきて
いる。これらの中でも水系ディスパージョンタイプはそ
の取扱い易さの故に最も汎用性があり、有望視されてい
る。
【0003】ポリエステル樹脂においても、従来から水
系ディスパージョンが検討されており実用化されてい
る。樹脂を水溶化させるために親水性の原料を共重合す
る方法、例えばスルホン酸金属塩基を含有する原料やポ
リアルキレングリコールまたは脂肪酸ジカルボン酸等を
単独または併せて共重合する方法等が行なわれている。
系ディスパージョンが検討されており実用化されてい
る。樹脂を水溶化させるために親水性の原料を共重合す
る方法、例えばスルホン酸金属塩基を含有する原料やポ
リアルキレングリコールまたは脂肪酸ジカルボン酸等を
単独または併せて共重合する方法等が行なわれている。
【0004】これらのポリエステル樹脂の水系ディスパ
ージョンは、共重合成分等を変えることで、様々な性能
を有するものが現在は製造されている。一方、コーティ
ング剤の性能には、従来よりも高い被膜性、複数の機能
性を有することが求められるようになってきている。ポ
リエステルの共重合樹脂単独では、これらの高い機能
性、複数の機能性を付与させることが難しくそれらを付
与させるため水系ディスパージョンに、樹脂改質剤を後
添加する方法が行なわれる。しかし、その樹脂改質剤
は、水に混合させるため、水溶性あるいは水分散性であ
ることが必要であり使用できるものは限定される。ま
た、使用できるものでも、その多くはポリエステル樹脂
の水系ディスパージョンと混合すると、造膜時に相分離
し不均一で不透明な塗膜を形成してしまう。
ージョンは、共重合成分等を変えることで、様々な性能
を有するものが現在は製造されている。一方、コーティ
ング剤の性能には、従来よりも高い被膜性、複数の機能
性を有することが求められるようになってきている。ポ
リエステルの共重合樹脂単独では、これらの高い機能
性、複数の機能性を付与させることが難しくそれらを付
与させるため水系ディスパージョンに、樹脂改質剤を後
添加する方法が行なわれる。しかし、その樹脂改質剤
は、水に混合させるため、水溶性あるいは水分散性であ
ることが必要であり使用できるものは限定される。ま
た、使用できるものでも、その多くはポリエステル樹脂
の水系ディスパージョンと混合すると、造膜時に相分離
し不均一で不透明な塗膜を形成してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決しようとするものであり、透明、均一でしか
も各種機能性を有する資源を形成することができる水系
樹脂分散体及びその製造方法に関するものである。
課題を解決しようとするものであり、透明、均一でしか
も各種機能性を有する資源を形成することができる水系
樹脂分散体及びその製造方法に関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の水系樹脂
分散体では、(A)ポリカルボン酸成分が芳香族ジカル
ボン酸40〜100モル%、脂肪族または脂環族ジカル
ボン酸60〜0モル%ポリオール成分が炭素数2〜8の
脂肪族グリコールまたは/および炭素数6〜12の脂環
族グリコールを含有し、水酸基以外の少なくとも1種の
極性基を有する軟化点が40〜200℃、分子量が10
0〜30,000のポリエステル樹脂と(B)上記ポリ
エステル樹脂にカプセル化された樹脂改質剤、(C)沸
点が60〜200℃の水溶性有機化合物および(D)水
からなり、かつ(A)、(B)、(C)および(D)か
式1)、2)および3)の配合比を満足することを特徴
とする水系樹脂分散体である。 式 1)A+B+C+D=100(重量部) 式 2)A/B/C/D=10〜70/01〜30/2
〜40/20〜87.9(重量比) 式 3)0.02≦C/C+D≦0.66(重量比)
分散体では、(A)ポリカルボン酸成分が芳香族ジカル
ボン酸40〜100モル%、脂肪族または脂環族ジカル
ボン酸60〜0モル%ポリオール成分が炭素数2〜8の
脂肪族グリコールまたは/および炭素数6〜12の脂環
族グリコールを含有し、水酸基以外の少なくとも1種の
極性基を有する軟化点が40〜200℃、分子量が10
0〜30,000のポリエステル樹脂と(B)上記ポリ
エステル樹脂にカプセル化された樹脂改質剤、(C)沸
点が60〜200℃の水溶性有機化合物および(D)水
からなり、かつ(A)、(B)、(C)および(D)か
式1)、2)および3)の配合比を満足することを特徴
とする水系樹脂分散体である。 式 1)A+B+C+D=100(重量部) 式 2)A/B/C/D=10〜70/01〜30/2
〜40/20〜87.9(重量比) 式 3)0.02≦C/C+D≦0.66(重量比)
【0007】該水系樹脂分散体は、(A)上記ポリエス
テル樹脂(B)樹脂改質剤、及び(C)沸点が60〜2
00℃の水溶性有機化合物とをあらかじめ混合し、これ
に(D)水を加えるか、あるいは(A)上記ポリエステ
ル樹脂、(B)樹脂改質剤、及び(C)沸点が60〜2
00℃の水溶性有機化合物の混合物、(D)水に加える
ことで、樹脂改質剤がポリエステル樹脂中にカプセル化
されて製造される。
テル樹脂(B)樹脂改質剤、及び(C)沸点が60〜2
00℃の水溶性有機化合物とをあらかじめ混合し、これ
に(D)水を加えるか、あるいは(A)上記ポリエステ
ル樹脂、(B)樹脂改質剤、及び(C)沸点が60〜2
00℃の水溶性有機化合物の混合物、(D)水に加える
ことで、樹脂改質剤がポリエステル樹脂中にカプセル化
されて製造される。
【0008】本発明のポリエステル樹脂はポリカルボン
酸成分が芳香族ジカルボン酸40〜100モル%、脂肪
族または脂環族ジカルボン酸60〜0モル%からなり、
ポリオール成分が主に炭素数2〜8の脂肪族グリコール
または/および炭素数6〜12の脂環族グリコールから
なり、水酸基以外の少なくとも1種の極性基を有する軟
化点が40〜200℃、分子量が1,000〜30,0
00のポリエステル樹脂である。
酸成分が芳香族ジカルボン酸40〜100モル%、脂肪
族または脂環族ジカルボン酸60〜0モル%からなり、
ポリオール成分が主に炭素数2〜8の脂肪族グリコール
または/および炭素数6〜12の脂環族グリコールから
なり、水酸基以外の少なくとも1種の極性基を有する軟
化点が40〜200℃、分子量が1,000〜30,0
00のポリエステル樹脂である。
【0009】芳香族ジカルボン酸としては例えばテレフ
タル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルポン酸等を挙げることができる。これらの
芳香族ジカルポン酸はポリカルボン酸成分の40〜10
0モル%であることが必要である。40モル%未満の場
合にはポリエステル樹脂の機械的強度および耐候性が劣
り、好ましくない。100モル%を越えるとポリエステ
ル樹脂が系に分散しなくなる。
タル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルポン酸等を挙げることができる。これらの
芳香族ジカルポン酸はポリカルボン酸成分の40〜10
0モル%であることが必要である。40モル%未満の場
合にはポリエステル樹脂の機械的強度および耐候性が劣
り、好ましくない。100モル%を越えるとポリエステ
ル樹脂が系に分散しなくなる。
【0010】脂肪族または脂環族ジカルボン酸としては
例えばコハク酸、アジビン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、テトラハイドロフ
タル酸、ヘキサハイドロフタル酸、ヘキサハイドロイソ
フタル酸、ヘキサハイドロテレフタル酸、フマル酸、マ
レイン酸等を挙げることができる。脂肪族または脂環族
ジカルポン酸はポリカルボン酸成分の60〜0モル%で
ある。60モル%を越えると、耐水性、塗膜強度か低下
し、粘着性が現われる。さらにp−ヒドロキシ安息香
酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸あるいは
ヒドロキシピパリン酸、γ−プチロラクトン、β−タプ
ロラクトン等を必要により使用することができる。また
必要により、トリメリット酸、ピロメリット酸等を必要
により使用することができる。また必要により、シリメ
リント酸、ピロメリット酸等の3官能以上のポリカルポ
ン酸を全ポリカルポン酸成分に対して10モル%以下で
あれば使用することができる。
例えばコハク酸、アジビン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、テトラハイドロフ
タル酸、ヘキサハイドロフタル酸、ヘキサハイドロイソ
フタル酸、ヘキサハイドロテレフタル酸、フマル酸、マ
レイン酸等を挙げることができる。脂肪族または脂環族
ジカルポン酸はポリカルボン酸成分の60〜0モル%で
ある。60モル%を越えると、耐水性、塗膜強度か低下
し、粘着性が現われる。さらにp−ヒドロキシ安息香
酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸あるいは
ヒドロキシピパリン酸、γ−プチロラクトン、β−タプ
ロラクトン等を必要により使用することができる。また
必要により、トリメリット酸、ピロメリット酸等を必要
により使用することができる。また必要により、シリメ
リント酸、ピロメリット酸等の3官能以上のポリカルポ
ン酸を全ポリカルポン酸成分に対して10モル%以下で
あれば使用することができる。
【0011】炭素数2〜8の脂肪族グリコールとしては
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール等を挙げることができる。炭
素数6〜12の脂環族グリコールとしては1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ト
リシクロデカンジメタノール等を挙げることができる。
炭素数2〜8の脂肪族グリコールまたは/および炭素数
6〜12の脂環族グリコールは全ポリオール成分に対し
て90〜100モル%である。また必要によりトリメチ
ロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、
ペンタエリスリトール等の3官能以上のポリオールが全
ポリオール成分に対して5重量%以下であってもよい。
さらにポリアルキレングリコール、特に分子量106〜
10,000のポリエチレングリコールは、必要により
全ポリオール成分に対して、5重量%以下であれば使用
してもよい。
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール等を挙げることができる。炭
素数6〜12の脂環族グリコールとしては1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ト
リシクロデカンジメタノール等を挙げることができる。
炭素数2〜8の脂肪族グリコールまたは/および炭素数
6〜12の脂環族グリコールは全ポリオール成分に対し
て90〜100モル%である。また必要によりトリメチ
ロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、
ペンタエリスリトール等の3官能以上のポリオールが全
ポリオール成分に対して5重量%以下であってもよい。
さらにポリアルキレングリコール、特に分子量106〜
10,000のポリエチレングリコールは、必要により
全ポリオール成分に対して、5重量%以下であれば使用
してもよい。
【0012】本発明の樹脂は水酸基以外の少なくとも一
種以上の極性基を含有する必要があるが、極性基として
は、
種以上の極性基を含有する必要があるが、極性基として
は、
【化1】
【0013】(式中M1 は水素原子、アルカリ金属、テ
トラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウ
ムを表わし、M2 は水素原子、アルカリ金属原子、1価
の炭化水素基、アミノ基を表わし、R1 〜R3 は水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基を表わ
す。)を挙げることができる。
トラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウ
ムを表わし、M2 は水素原子、アルカリ金属原子、1価
の炭化水素基、アミノ基を表わし、R1 〜R3 は水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基を表わ
す。)を挙げることができる。
【0014】樹脂中に極性基を導入するために使用する
極性基含有化合物としては下記の通りである。 (1) −COOM 前記のポリエステル樹脂の酸成分であるポリカルボン
酸、グリセリン酸、ジメチロールプロピオン酸、N,N
−ジエタノールグリシン、ヒドロキシエチルオキシ安息
香酸等のオキシカルボン酸、ジアミノプロピオン酸、ジ
アミノ安息香酸等のアミノカルボン酸及びその誘導体。
極性基含有化合物としては下記の通りである。 (1) −COOM 前記のポリエステル樹脂の酸成分であるポリカルボン
酸、グリセリン酸、ジメチロールプロピオン酸、N,N
−ジエタノールグリシン、ヒドロキシエチルオキシ安息
香酸等のオキシカルボン酸、ジアミノプロピオン酸、ジ
アミノ安息香酸等のアミノカルボン酸及びその誘導体。
【0015】(2)
【化2】 N−メチルジエタノールアミン、2−メチル−2−ジメ
チルアミノメチル−1,3−プロパノール、2−メチル
−2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール等の
含窒素アルコール及びその誘導体。
チルアミノメチル−1,3−プロパノール、2−メチル
−2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール等の
含窒素アルコール及びその誘導体。
【0016】(3)
【化3】 ピコリン酸、ジピコリン酸、アミノピリジン、ジアミノ
ピリジン、ヒドロキシピリジン、ジヒドロキシピリジ
ン、アミノヒドロキシピリジン、ピリジンジメタノー
ル、ピリジンプロパンジオール、ピリジンエタノール等
のピリジン環含有化合物及びその誘導体
ピリジン、ヒドロキシピリジン、ジヒドロキシピリジ
ン、アミノヒドロキシピリジン、ピリジンジメタノー
ル、ピリジンプロパンジオール、ピリジンエタノール等
のピリジン環含有化合物及びその誘導体
【0017】(4) −SO3 M 5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチル
ホスホニウム、スルホイソフタル酸、ナトリウムスルホ
コハク酸、等のポリカルボン酸及び誘導体、ナトリウム
スルホハイドロキノンおよびアルキレンオキサイド付加
物、ナトリウムスルホビスフェノールAおよびアルキレ
ンオキサイド付加物等
ホスホニウム、スルホイソフタル酸、ナトリウムスルホ
コハク酸、等のポリカルボン酸及び誘導体、ナトリウム
スルホハイドロキノンおよびアルキレンオキサイド付加
物、ナトリウムスルホビスフェノールAおよびアルキレ
ンオキサイド付加物等
【0018】(5)
【化4】
【0019】これらの極性基化合物を、重合完結前の任
意の段階で添加し、反応させることで、ポリエステル樹
脂に極性基を導入できる。本発明においてポリエステル
樹脂は単独、あるいは必要により2種以上併用すること
ができる。本発明のポリエステル樹脂は本質的に非晶性
であり、軟化点が40〜200℃の範囲にある。特に好
ましくは60〜180℃である。明確な結晶融解点を有
する結晶性ポリエステルの場合、得られた水系分散体は
貯蔵安定性が悪く容易に相分離を起こし安定な水系樹脂
分散体を得ることができない。ポリエステル樹脂の軟化
点が40℃に達しない場合、得られた皮膜は粘着性が強
く取り扱い性が悪い。一方軟化点が200℃を越えると
水に対する分散性が悪くなる。
意の段階で添加し、反応させることで、ポリエステル樹
脂に極性基を導入できる。本発明においてポリエステル
樹脂は単独、あるいは必要により2種以上併用すること
ができる。本発明のポリエステル樹脂は本質的に非晶性
であり、軟化点が40〜200℃の範囲にある。特に好
ましくは60〜180℃である。明確な結晶融解点を有
する結晶性ポリエステルの場合、得られた水系分散体は
貯蔵安定性が悪く容易に相分離を起こし安定な水系樹脂
分散体を得ることができない。ポリエステル樹脂の軟化
点が40℃に達しない場合、得られた皮膜は粘着性が強
く取り扱い性が悪い。一方軟化点が200℃を越えると
水に対する分散性が悪くなる。
【0020】本発明のポリエステル樹脂の分子量は1,
000〜80,000の範囲であり、特に好ましくは
3,000〜20,000である。分子量が1,000
に達しない場合は得られた皮膜の機械的な性質、特に可
挽性が劣り好ましくない。さらに分子量が80,000
を越えると水系分散体の粘度が高くなため、ポリエステ
ル樹脂の含有量を大きくすることが困難になってしま
う。
000〜80,000の範囲であり、特に好ましくは
3,000〜20,000である。分子量が1,000
に達しない場合は得られた皮膜の機械的な性質、特に可
挽性が劣り好ましくない。さらに分子量が80,000
を越えると水系分散体の粘度が高くなため、ポリエステ
ル樹脂の含有量を大きくすることが困難になってしま
う。
【0021】本発明の樹脂改質剤とは、プラスチック、
ゴムフィルム繊維に対して、目的とする機能性を付与し
たり、特性を改良したりするための添加剤である。例え
ば、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル、脂肪
酸エステル、リン酸エステル、塩素化パラフィン等の可
塑剤、金属石リン、鉛化合物、有機すず化合物、ユボキ
シ化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種安定剤、
アクリル系オリコマー、オレフィン系ワックス、シリコ
ーン系オリゴマー、フッ素系化合物等の離型剤、べリン
グ剤や消泡剤、界面活性剤に代表される帯電防止剤、ト
リクロロエチルホスフエート、クロレンチック酸無水物
に代表される難燃剤、カーボンブラック、ホワイトカー
ボン等の充填剤、顔料、染料等の着色剤、発泡剤、過酸
化物、イオウ、イソシアート化合物、メラミン化合物等
の架橋剤、天然香料、合成香料、軟化剤、老化防止剤等
が用いられる。
ゴムフィルム繊維に対して、目的とする機能性を付与し
たり、特性を改良したりするための添加剤である。例え
ば、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル、脂肪
酸エステル、リン酸エステル、塩素化パラフィン等の可
塑剤、金属石リン、鉛化合物、有機すず化合物、ユボキ
シ化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種安定剤、
アクリル系オリコマー、オレフィン系ワックス、シリコ
ーン系オリゴマー、フッ素系化合物等の離型剤、べリン
グ剤や消泡剤、界面活性剤に代表される帯電防止剤、ト
リクロロエチルホスフエート、クロレンチック酸無水物
に代表される難燃剤、カーボンブラック、ホワイトカー
ボン等の充填剤、顔料、染料等の着色剤、発泡剤、過酸
化物、イオウ、イソシアート化合物、メラミン化合物等
の架橋剤、天然香料、合成香料、軟化剤、老化防止剤等
が用いられる。
【0022】この様な樹脂改質剤は、水系樹脂分散体の
粒子中に、カプセル化されている必要がある。カプセル
化されている状態とは、該樹脂改質剤が、水系樹脂分散
体の粒子内部に存在している状態であり、沈澱物がない
状態である。カプセル化されていない場合には、水系樹
脂分散体において、樹脂改質剤の沈澱物が生成するた
め、各種基剤へのコーティング材として使用できなくな
る。この様に、樹脂改質剤かカプセル化された水系樹脂
分散体は、該樹脂改質剤が粒子内部に存在するか、ある
いは、粒子表面にマイグレートしているため、樹脂改質
剤は水系樹脂分散体が塗膜を形成した場合、塗膜中や塗
膜表面に均一に分布し、透明性に優れ、かつ目的とする
機能性を効果的に発揮させることができる。
粒子中に、カプセル化されている必要がある。カプセル
化されている状態とは、該樹脂改質剤が、水系樹脂分散
体の粒子内部に存在している状態であり、沈澱物がない
状態である。カプセル化されていない場合には、水系樹
脂分散体において、樹脂改質剤の沈澱物が生成するた
め、各種基剤へのコーティング材として使用できなくな
る。この様に、樹脂改質剤かカプセル化された水系樹脂
分散体は、該樹脂改質剤が粒子内部に存在するか、ある
いは、粒子表面にマイグレートしているため、樹脂改質
剤は水系樹脂分散体が塗膜を形成した場合、塗膜中や塗
膜表面に均一に分布し、透明性に優れ、かつ目的とする
機能性を効果的に発揮させることができる。
【0023】本発明に用いられる水溶性有機化合物は、
ポリエステル樹脂の水に対する親和性を高め、水に対す
る分散性を補助する目的で使用されるものである。本発
明に用いられる水溶性有機化合物は20℃で1リットル
の水に対する溶解度が20g以上の有機化合物であり、
具体的には脂肪族および脂環族のアルコール、エーテ
ル、エステル、およびケトン化合物が挙げられる。具体
的には例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、i−プロパノール、n−プタノール、i−プタノー
ル、sec−プタノール、tert−プタノール等の一
価アルコール類、エチレングリコール、プロビレングリ
コール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、n−ブチルセロソルブ、8−メチル−3−メ
トキシプタノール、n−ブチルセロソルブアセテート等
のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラハイドロフラ
ン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル等、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、
シクロデカノン、イソホロン等のケトン類などである。
特に好ましいのはn−ブチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、イソプロパノール等である。これらの水溶性有機
化合物は単独または2種以上を併用することができる。
これらの水溶性有機化合物の沸点は60〜200℃の範
囲にあることが必要である。沸点が60℃に達しない場
合はポリエステル樹脂をこの有機化合物に混合または溶
解させるに十分な温度を保つことが困難である。さらに
沸点が200℃を越えると得られた水系樹脂分散体を塗
布した後、速い乾燥性が得られない。また水溶性化合物
としてアミド系あるいはスルホン酸エステル系化合物を
用いた場合は乾燥性が劣ると同時に水系樹脂分散体の貯
蔵安定性が劣ったものとなってしまう。
ポリエステル樹脂の水に対する親和性を高め、水に対す
る分散性を補助する目的で使用されるものである。本発
明に用いられる水溶性有機化合物は20℃で1リットル
の水に対する溶解度が20g以上の有機化合物であり、
具体的には脂肪族および脂環族のアルコール、エーテ
ル、エステル、およびケトン化合物が挙げられる。具体
的には例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、i−プロパノール、n−プタノール、i−プタノー
ル、sec−プタノール、tert−プタノール等の一
価アルコール類、エチレングリコール、プロビレングリ
コール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、n−ブチルセロソルブ、8−メチル−3−メ
トキシプタノール、n−ブチルセロソルブアセテート等
のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラハイドロフラ
ン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル等、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、
シクロデカノン、イソホロン等のケトン類などである。
特に好ましいのはn−ブチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、イソプロパノール等である。これらの水溶性有機
化合物は単独または2種以上を併用することができる。
これらの水溶性有機化合物の沸点は60〜200℃の範
囲にあることが必要である。沸点が60℃に達しない場
合はポリエステル樹脂をこの有機化合物に混合または溶
解させるに十分な温度を保つことが困難である。さらに
沸点が200℃を越えると得られた水系樹脂分散体を塗
布した後、速い乾燥性が得られない。また水溶性化合物
としてアミド系あるいはスルホン酸エステル系化合物を
用いた場合は乾燥性が劣ると同時に水系樹脂分散体の貯
蔵安定性が劣ったものとなってしまう。
【0024】本発明における水系樹脂分散体は、(A)
ポリエステル樹脂、(B)樹脂改質剤、及び(C)水溶
性有機化合物とを50〜200℃であらかじめ混合し、
これに(D)水を加えるか、あるいは(A)、(B)及
び(C)の混合物を水に加え、40〜120℃で攪拌す
ることにより製造される。この様な方法により、(B)
樹脂改質剤が(A)ポリエステル樹脂中にカプセル化さ
れた水系樹脂分体を製造することが可能である。この様
な水系樹脂分散体を用いて得られる塗膜は、透明で均一
なものである。
ポリエステル樹脂、(B)樹脂改質剤、及び(C)水溶
性有機化合物とを50〜200℃であらかじめ混合し、
これに(D)水を加えるか、あるいは(A)、(B)及
び(C)の混合物を水に加え、40〜120℃で攪拌す
ることにより製造される。この様な方法により、(B)
樹脂改質剤が(A)ポリエステル樹脂中にカプセル化さ
れた水系樹脂分体を製造することが可能である。この様
な水系樹脂分散体を用いて得られる塗膜は、透明で均一
なものである。
【0025】いずれの方法においても、(A)ポリエス
テル樹脂、(B)樹脂改質剤、(C)水溶性有機化合
物、及び(D)水の配合比は、水系樹脂分散体の性能を
保持するうえで、重要な要素であり、式1)、2)およ
び3)の配合比を満足することが必要である。 式 1)A+B+C+D=100(重量部) 式 2)A/B/C/D=10〜70/01〜30/2
〜40/20〜87(重量比) 式 3)0.02≦C/C+D≦0.66(重量比)
テル樹脂、(B)樹脂改質剤、(C)水溶性有機化合
物、及び(D)水の配合比は、水系樹脂分散体の性能を
保持するうえで、重要な要素であり、式1)、2)およ
び3)の配合比を満足することが必要である。 式 1)A+B+C+D=100(重量部) 式 2)A/B/C/D=10〜70/01〜30/2
〜40/20〜87(重量比) 式 3)0.02≦C/C+D≦0.66(重量比)
【0026】水系樹脂分散体に含まれる(A)ポリエス
テル樹脂の配合比が、10重量%に達しない場合または
70重量%を越える場合は、水系樹脂分散体の粘度が低
くまたは高くなり過ぎ好ましくない。また、水系樹脂分
散体に含まれる(B)樹脂改質剤の配合比が0.1重量
%に満たない場合は、改質剤の目的とする性能が向上せ
ず、30重量%を越えると、カプセル化されない樹脂改
質剤が沈澱生成し、好ましくない。さらに、水系樹脂分
散体に含まれる(C)水溶性有機化合物の配合比が、2
重量%に満たない場合は、分散性が劣り安定な水系樹脂
分散体が得られにくく、40重量%を越えると、乾燥性
が低下し好ましくない。特に好ましくは、(C)水溶性
有機化合物の配合比は、30重量%以下である。
テル樹脂の配合比が、10重量%に達しない場合または
70重量%を越える場合は、水系樹脂分散体の粘度が低
くまたは高くなり過ぎ好ましくない。また、水系樹脂分
散体に含まれる(B)樹脂改質剤の配合比が0.1重量
%に満たない場合は、改質剤の目的とする性能が向上せ
ず、30重量%を越えると、カプセル化されない樹脂改
質剤が沈澱生成し、好ましくない。さらに、水系樹脂分
散体に含まれる(C)水溶性有機化合物の配合比が、2
重量%に満たない場合は、分散性が劣り安定な水系樹脂
分散体が得られにくく、40重量%を越えると、乾燥性
が低下し好ましくない。特に好ましくは、(C)水溶性
有機化合物の配合比は、30重量%以下である。
【0027】本発明の水系樹脂分散体は、塗料、イン
キ、コーティング剤、及び繊維製品、紙、フィルム等の
処理剤の分野に使用され、従来にはない、透明均一で各
種機能性の塗膜を形成することができるものである。
キ、コーティング剤、及び繊維製品、紙、フィルム等の
処理剤の分野に使用され、従来にはない、透明均一で各
種機能性の塗膜を形成することができるものである。
【0028】
【実施例】以下に、実施例によって、本発明をさらに詳
しく説明する。実施例中、単に部とあるのは重量部を示
す。 (ポリエステルの製造例)ジメチルテレフタレート95
部、ジメチルイソフタレート95部、エチレングリコー
ル71部、ネオペンチルグリコール110部、酢酸亜鉛
0.1部及び三酸化アンチモン0.1部を反応容器に仕
込み140℃〜220℃で8時間かけてエステル交換反
応を行った。次いで、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸6.0部を添加し、220〜260℃で1時間かけて
エステル化反応を行った後、240〜270℃で減圧下
(10〜0.2mmHg)で2時間かけて重縮合反応を
行い、分子量19,500、軟化点160℃のポリエス
テル樹脂(A−1)を得た。
しく説明する。実施例中、単に部とあるのは重量部を示
す。 (ポリエステルの製造例)ジメチルテレフタレート95
部、ジメチルイソフタレート95部、エチレングリコー
ル71部、ネオペンチルグリコール110部、酢酸亜鉛
0.1部及び三酸化アンチモン0.1部を反応容器に仕
込み140℃〜220℃で8時間かけてエステル交換反
応を行った。次いで、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸6.0部を添加し、220〜260℃で1時間かけて
エステル化反応を行った後、240〜270℃で減圧下
(10〜0.2mmHg)で2時間かけて重縮合反応を
行い、分子量19,500、軟化点160℃のポリエス
テル樹脂(A−1)を得た。
【0029】さらに表1に示した原料を用いる以外は、
全く同様にして、ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−
5)を得た。それらの特性値は表1に示した通りであっ
た。
全く同様にして、ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−
5)を得た。それらの特性値は表1に示した通りであっ
た。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1 ポリエステル樹脂(A−1)300部とn−ブチルセロ
ソルブ150部とを容器中に仕込み、110℃〜130
℃で約3時間攪拌したものに、樹脂改質剤として紫外線
吸収剤チヌビン571(日本チバガイギー製)15部を
添加し、均一で粘稠な溶融液を得た。その後、溶融液を
冷却し、80〜100℃で激しく攪拌しながら、水53
5部を徐々に添加した。約1時間後に、均一で白色の水
系樹脂分散体を得た。得られた水系樹脂分散体の分散性
は良好で、粒子径は1μ以下であった。この水系分散体
を厚さ125μのポリエチレンテレフタレートフィルム
上に、バーコーター#20を用いて、固形膜厚が10μ
になる様に塗布し、100℃で20分間熱風乾燥を行っ
た。得られた塗膜は透明均一であり、サンシャインウェ
ザオメーター(アトラス製)で300時間長照射して
も、外観の変化はなかった。
ソルブ150部とを容器中に仕込み、110℃〜130
℃で約3時間攪拌したものに、樹脂改質剤として紫外線
吸収剤チヌビン571(日本チバガイギー製)15部を
添加し、均一で粘稠な溶融液を得た。その後、溶融液を
冷却し、80〜100℃で激しく攪拌しながら、水53
5部を徐々に添加した。約1時間後に、均一で白色の水
系樹脂分散体を得た。得られた水系樹脂分散体の分散性
は良好で、粒子径は1μ以下であった。この水系分散体
を厚さ125μのポリエチレンテレフタレートフィルム
上に、バーコーター#20を用いて、固形膜厚が10μ
になる様に塗布し、100℃で20分間熱風乾燥を行っ
た。得られた塗膜は透明均一であり、サンシャインウェ
ザオメーター(アトラス製)で300時間長照射して
も、外観の変化はなかった。
【0032】実施例2〜4、比較例1〜3及び5 表2に示した配合比で、実施例1と同じ方法により、水
系樹脂分散体(B−2)、(B−4)〜(B−10)を
合成し、厚さ125μのポリエチレンテレクタレートフ
ィルム上に塗膜を形成した。得られた塗膜の性能を表2
及び表3に示す。
系樹脂分散体(B−2)、(B−4)〜(B−10)を
合成し、厚さ125μのポリエチレンテレクタレートフ
ィルム上に塗膜を形成した。得られた塗膜の性能を表2
及び表3に示す。
【0033】実施例3 樹脂改質剤として、メラミン樹脂、スミマールM−50
(住友化学工業製)を表2に示した配合比で、60〜8
0℃で添加する以外は、実施例1と同じ方法により、水
系樹脂分散体(B−3)を合成した。そして、厚さ12
5μのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗膜を
形成し、JISK5400に準拠した方法で耐水性試験
を行った。得られた塗膜の性能を表2に示す。
(住友化学工業製)を表2に示した配合比で、60〜8
0℃で添加する以外は、実施例1と同じ方法により、水
系樹脂分散体(B−3)を合成した。そして、厚さ12
5μのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗膜を
形成し、JISK5400に準拠した方法で耐水性試験
を行った。得られた塗膜の性能を表2に示す。
【0034】比較例4 ポリエステル(A−1)300部とn−ブチルセロソル
ブ150部とを容器中に仕込み、110〜130℃で約
3時間攪拌し、均一で粘稠な溶融液を得た。その後、溶
融液を冷却し、80〜100℃で激しく攪拌しながら、
水535部を徐々に添加し、水系樹脂分散体を得た。こ
れに、樹脂改質剤として、紫外線吸収剤・チヌビン11
30(日本チバガイギー製)15部を添加した。得られ
た塗膜の性能を表3に示す。
ブ150部とを容器中に仕込み、110〜130℃で約
3時間攪拌し、均一で粘稠な溶融液を得た。その後、溶
融液を冷却し、80〜100℃で激しく攪拌しながら、
水535部を徐々に添加し、水系樹脂分散体を得た。こ
れに、樹脂改質剤として、紫外線吸収剤・チヌビン11
30(日本チバガイギー製)15部を添加した。得られ
た塗膜の性能を表3に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明の水系樹脂分散体によって形成さ
れた塗膜は、樹脂改質剤が塗膜中又は塗膜表面に均一に
分布しているため、透明性に優れ、かつ少量の樹脂改質
剤の使用で効率的に機能性を発揮させることができる。
このため本発明によって、繊維製品、プラスチックフィ
ルム等への後加工による機能性付与に好適な加工剤が提
供できる。
れた塗膜は、樹脂改質剤が塗膜中又は塗膜表面に均一に
分布しているため、透明性に優れ、かつ少量の樹脂改質
剤の使用で効率的に機能性を発揮させることができる。
このため本発明によって、繊維製品、プラスチックフィ
ルム等への後加工による機能性付与に好適な加工剤が提
供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 めぐみ 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)(A)ポリカルホン酸成分が、芳
香族ジカルボン酸40〜100モル%、脂肪族または脂
環族ジカルボン酸60〜0モル%、ポリオール成分が炭
素数2〜8の脂肪族グリコールまたは/および炭素数6
〜12の脂環族グリコールを含有し、水酸基以外の少な
くとも1種の極性基を有する軟化点が40〜200℃、
分子量が1,000〜30,000のポリエステル樹脂
と(B)上記ポリエステル樹脂にカプセル化された樹脂
改質剤、(C)沸点が60〜200℃の水溶性有機化合
物および(D)水とからなり、かつ(A)、(B)、
(C)および(D)が式1)、2)および3)の配合比
を満足することを特徴とする水系樹脂分散体。 式 1)A+B+C+D=100(重量部) 式 2)A/B/C/D=10〜70/01〜30/2
〜40/20〜87.9(重量比) 式 3)0.02≦C/C+D≦0.66(重量比) - 【請求項2】 (A)ポリカルボン酸成分が芳香族ジカ
ルボン酸40〜99.5モル%、脂肪族または脂環族ジ
カルボン酸60〜0モル%、ポリオール成分が炭素数2
〜8の脂肪族グリコールまたは/および炭素数6〜12
の脂環族グリコールを含有し、水酸基以外の少なくとも
1種の極性基を有する軟化点が40〜200℃、分子量
が1,000〜30,000のポリエステル樹脂、
(B)樹脂改質剤及び(C)沸点が60〜200℃の水
溶性有機化合物とをあらかじめ混合し、これに(D)水
を加えるか、あるいは(A)上記ポリエステル樹脂、
(B)樹脂改質剤及び(C)沸点が60〜200℃の水
溶性有機化合物の混合物を(D)水に加えることにより
樹脂改質剤をポリエステル樹脂中にカプセル化させる水
系樹脂分散体の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13882092A JPH05331362A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 水系樹脂分散体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13882092A JPH05331362A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 水系樹脂分散体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331362A true JPH05331362A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=15230999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13882092A Pending JPH05331362A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 水系樹脂分散体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05331362A (ja) |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP13882092A patent/JPH05331362A/ja active Pending
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