JPH05331214A - 乳化重合物の製造法及びそれを用いてなるフィルム - Google Patents

乳化重合物の製造法及びそれを用いてなるフィルム

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JPH05331214A
JPH05331214A JP4142711A JP14271192A JPH05331214A JP H05331214 A JPH05331214 A JP H05331214A JP 4142711 A JP4142711 A JP 4142711A JP 14271192 A JP14271192 A JP 14271192A JP H05331214 A JPH05331214 A JP H05331214A
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篤彦 井伊
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • C08F2/24Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料、接着剤、繊維加工剤、紙加工剤、医用
材料、化粧料等に有用な乳化重合物の製造法、及びそれ
を用いて作製されるフィルムを提供する。 【構成】 末端にメルカプト基を有するポリビニルアル
コール系重合体を乳化分散安定剤とし、ラジカル重合可
能なエチレン性不飽和単量体あるいはジエン系単量体と
イタコン酸もしくはその塩とを乳化共重合して乳化重合
物を得る。更にこの乳化重合物よりフィルムを作製す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、接着剤、繊維加
工剤、紙加工剤、医用材料、化粧料等に有用な乳化重合
物の製造法及びそれを用いて作製されるフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
高分子工業の分野では、省資源、公害防止及び安全性の
観点から、従来多用された溶剤型の樹脂に代わり水分散
型樹脂が重視されている。特に、塗料、接着剤、医用材
料、化粧料等の分野においては、有用な力学的性質を有
するフィルムを水分散型樹脂より作製することが切望さ
れている。従来の大半の水分散型樹脂は、乳化重合によ
り製造されており、ポリマー粒子を分散安定化させるた
めに通常数%の乳化剤が使用されている。この乳化物か
ら作製したフィルムは、粒子界面に存在する乳化剤の影
響で機械的強度が弱いため、限定された用途でのみ使用
されている。例外的にポリビニルアルコール存在下での
酢酸ビニルに代表されるカルボン酸ビニル類や塩化ビニ
ル等のモノマーの乳化重合で製造される乳化物からは、
比較的良好な力学的性質を有するフィルムが得られる
が、この方法に用いることができるモノマーに制限があ
るために広範な用途では使用されていない。
【0003】前者の欠点を克服する方法として、乳化剤
を含まない水分散型樹脂の合成方法に関する研究開発が
増加している。例えば山崎らの「合成ポリマーラテック
スの新展開と問題点」(化学工業資料(東工試ニュー
ス),vol. 13(4), p3(1978))には、ソープフリー乳化
重合法について記述されているが、ソープフリー乳化重
合法により得られた水分散物は放置安定性と機械的強度
が著しく悪く、実用には至っていない。また、特開昭63
−280702号公報に示されている自己分散型水性ビニル樹
脂より作製されるフィルムの機械的強度は、通常の乳化
重合で作製した分散物から得られたフィルムよりは機械
的性質は改善されているもののまだ不十分である。
【0004】その他に、末端にメルカプト基を有するポ
リビニルアルコール系重合体を乳化分散安定剤として用
いる乳化重合法(特公平3−24481 号公報記載)で得た
ラテックスからは、良好な力学的強度を有するフィルム
が作製でき、ラテックスの機械的安定性、高温放置安定
性、凍結安定性、顔料混和性等が良好であることが示さ
れている。しかしながら、このものも実使用に準ずる苛
酷な条件下においてはラテックスの高温放置安定性、機
械安定性、凍結安定性、顔料混和性が不十分である。こ
のことは特に乳化重合にアクリル酸及びメタクリル酸と
そのエステルを用いた場合に顕著であった。
【0005】本発明の目的は、塗料、接着剤、繊維加工
剤、紙加工剤、医用材料、化粧料等の用途において、十
分な力学的強度、機械的安定性、高温放置安定性、凍結
安定性、顔料混和性を有する乳化重合物の製造方法及び
それを用いてなるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究の結果、末端にメルカプト基を有
するポリビニルアルコール系重合体を乳化分散安定剤と
して用い、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体
あるいはジエン系単量体と、イタコン酸もしくはその塩
とを乳化共重合させることにより、塗料、接着剤、繊維
加工剤、紙加工剤、医用材料、化粧品等に有用な乳化物
及びそのフィルムが得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。即ち、本発明は、末端にメルカプト基
を有するポリビニルアルコール系重合体を乳化分散安定
剤とし、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体あ
るいはジエン系単量体とイタコン酸もしくはその塩とを
乳化共重合させることを特徴とする乳化重合物の製造
法、及びその乳化重合物より作製したフィルムを提供す
るものである。
【0007】本発明に用いる末端にメルカプト基を有す
るポリビニルアルコール系重合体はチオール酸の存在下
にビニルエステル類モノマーを主体とするビニルモノマ
ーを重合して得たポリビニルエステル系重合体を常法に
より鹸化して得られるが、この製造方法については以下
に詳述する。まずここで使用するチオール酸は−COSH基
を有する有機チオール酸を包含する。例えばチオール酢
酸、チオールプロピオン酸、チオール酪酸、チオール吉
草酸等が挙げられるが、中でもチオール酢酸が分解性も
よく最も好ましい。またビニルエステルはラジカル重合
可能なビニルエステルであれば使用できる。例えばギ酸
ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル等が挙げられるが、中でも
酢酸ビニルが最も重合性がよく、好ましい。またこれら
ビニルエステルと共重合可能なモノマーを共存させ共重
合することもできる。例えばエチレン、プロピレン、イ
ソブチレン、アクリル酸、メタクリル酸又はその塩ある
いはこれらのアルキルエステル、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチル
プロピル)−アンモニウムクロリド、エチルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、 N−ビニルピロリドン、
塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ビニ
ルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム
等が挙げられる。本発明に用いられる末端にメルカプト
基を有するポリビニルアルコール系重合体の重合度は、
3500以下が好ましい。また鹸化度は、他の変性基の種類
によっても異なり一義的には決められないが、水溶性の
点からポリビニルアルコール成分が70モル%以上が好ま
しい。
【0008】本発明に用いられるラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和単量体としては、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン;塩化ビニル、フッ化
ビニル、ビニリデンクロリド、ビニリデンフルオライド
などのハロゲン化オレフィン;ギ酸ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビ
ニルエステル;アクリル酸、メタクリル酸およびそのエ
ステルであるアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル及びこれらの四級化物;アクリルアミド、メ
タクリルアミド、 N−メチロールアクリルアミド、N,N
−ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸およびそのナトリウム塩のアクリ
ルアミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル;エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル
等のビニルエーテル;スチレン、α−メチルスチレン、
p−スチレンスルホン酸およびそのナトリウム、カリウ
ム塩等のスチレン系単量体、その他 N−ビニルピロリド
ン等が挙げられ、またジエン系単量体としては、ブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0009】また、単量体としては、多官能性単量体を
用いても良い。本発明に用いることができる多官能性エ
チレン性不飽和単量体としては、ジビニルベンゼン、テ
トラアリロキシエタン、N,N'−メチレンビス−アクリル
アミド、2,2'−ビス(4−アクリロキシポリエトキシフ
ェニル)プロパン、 1,3−ブチレングリコールジアクリ
レート、 1,5−ペンタンジオールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、1,6 −ヘキサンジ
オールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、アリルメタクリレ
ート、 1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、1,3 −ブチレングリコー
ルジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタク
リレート、1,6 −ヘキサンジオールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリ
レート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メ
タクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、メタク
リル酸アルミニウム、メタクリル酸亜鉛、メタクリル酸
カルシウム、メタクリル酸マグネシウム、N,N'−m−フ
ェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリ
アリルトリメリテート、ジアリルクロレンデート、エチ
レングリコールジグリシジルエーテルアクリレート等が
挙げられる。ただし、これらの例は本発明に用いること
ができるラジカル重合可能なエチレン性不飽和単量体あ
るいはジエン系単量体を限定するものではない。
【0010】上記ラジカル重合可能なエチレン性不飽和
単量体あるいはジエン系単量体の単独もしくは複数と、
イタコン酸もしくはその塩とを、末端にメルカプト基を
有するポリビニルアルコール系重合体を乳化分散安定剤
とし、重合開始剤を用いて、通常の乳化重合を行うこと
により、本発明の乳化重合物を得ることができる。
【0011】本発明に使用するイタコン酸塩としては、
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を用いる
ことができる。ただし、これらの例はイタコン酸塩の種
類を限定するものではない。また、本発明に使用するイ
タコン酸もしくはその塩の使用量は、全重合性単量体
(イタコン酸もしくはその塩を含む)に対し、 0.1〜50
重量%が好ましく、更に 0.5〜10重量%がより好まし
い。
【0012】本発明に使用する重合開始剤としては、臭
素酸カリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、
過酸化水素、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)
ヒドロクロリド(商品名V−50:和光純薬製)、アゾビ
スシアノ吉草酸等の水溶性開始剤を用いることが出来
る。ただし、これらの例は上記の開始剤の例を限定する
ものではない。また、本発明の乳化重合において、乳化
分散安定剤としては、末端にメルカプト基を有するポリ
ビニルアルコール系重合体を単独で用いるのが好ましい
が、場合によっては従来公知の各種アニオン性、カチオ
ン性、ノニオン性界面活性剤、もしくは各種水溶性高分
子を適宜併用することもできる。末端にメルカプト基を
有するポリビニルアルコール系重合体からなる乳化分散
安定剤の使用量は通常重合性単量体 100重量部に対して
1〜20重量部である。本発明の乳化重合物の粒径は、0.
01〜5μm が好ましく、0.05〜1μm が更に好ましい。
【0013】このようにして得られる乳化重合物はその
まま、あるいは従来公知の添加剤を添加して、各種の用
途に利用される。例えば、塗料、接着剤、繊維加工剤、
紙加工剤、無機物バインダー、セメント混和剤、モルタ
ルプライマー、医用材料、化粧品等、広範に利用されう
る。また、本発明の乳化重合物を用いて、キャスト法、
アプリケータを用いた方法など通常の方法によりフィル
ムを作製することができる。
【0014】
【発明の作用及び効果】本発明の方法によると、機械的
安定性、高温放置安定性、凍結安定性、顔料混和性等に
優れたラテックスを得ることができるが、このラテック
スの安定性にはポリビニルアルコールによる水和層の立
体障害と、ラテックス粒子の表面の電気二重層の静電的
反発の両方の因子が寄与している。水和層の立体障害
と、静電的反発の両方の因子を併用させるために、特公
平3−24481 号公報では、アクリル酸、メタクリル酸、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル四級化物、p−スチ
レンスルホン酸及びその塩等のイオン性基を有する単量
体を共重合させているが、この場合には十分な性能を有
するラテックスを得ることができず、ある程度の性能の
向上を得るためには、イオン性基を有する単量体を大量
に用いる必要があった。本発明においては、イタコン酸
もしくはその塩を用いることにより、比較的少量を用い
た場合でも十分な安定性を有するラテックスを得ること
ができる。またイタコン酸水溶液はほぼ無臭であるた
め、匂いの面でもラテックスの性能を低下させないとい
う特徴を有するものである。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもので
はない。なお、実施例中、部及び%は特記しない限り重
量基準を意味する。実施例及び比較例で用いたポリビニ
ルアルコール系重合体 PVA−1から PVA−5の重合度、
鹸化度、メルカプト基含量の分析値を表1に示す。尚、
PVA −1から PVA−5に関しては、特公平3−24481 号
公報に記載されている方法に従って合成、分析した。
【0016】
【表1】
【0017】実施例1 還流冷却器、温度計、撹拌翼、窒素吹き込み口を備えた
ガラス製重合容器に、5%のポリビニルアルコール(PVA
−2)水溶液(200 部)を仕込み、30分間窒素置換を行
った。75℃まで昇温した後、過硫酸アンモニウム(0.2
部)を加え、10%イタコン酸水溶液(50部)を30分かけ
て滴下し、また同時にアクリル酸エチル(40部)を2時
間かけて滴下した。滴下終了後、85℃に昇温し、4時間
加熱攪拌を行った。反応終了後、ガスクロマトグラフィ
ーにて反応率を測定し、ほぼ定量的に重合が進行してい
ることを確認した。生成した乳化重合物を 300メッシュ
の金網で濾過し、重合中の凝集物量を測定した。減圧脱
水により固形分濃度を40%に調製した後に以下の項目に
ついてエマルジョンの安定性を調べた。結果を表2に示
した。
【0018】(1) 機械的安定性:マロン式機械安定性装
置を用いて試料50g、荷重30g、15分間の条件で試験し
た後、被験液を100 メッシュの金網で濾過し、金網上の
凝集物の量を測定し、次式により凝固率を求めた。 凝固率(%)=〔凝固物重量(乾燥分)(g)/(50
(g)×0.4 )〕×100 (2) 高温放置安定性:エマルジョン50gを温度60℃の恒
温槽に10日間放置後、3時間放冷し、外観を観察し、下
記の基準で優、良、可、不可の4段階評価を行った。 優;外観及び粘度の変化のないもの。 良;わずかに増粘傾向の見られたもの。 可;流動性はあるが、増粘傾向の大きいもの。 不可;凝集物が生成するもの。
【0019】(3) 凍結安定性:エマルジョン50gを−15
℃で2日間保ち、凍結させた後、30℃で1時間静置融解
後、外観の状態を観察し、(2) と同様の評価基準で4段
階評価を行った。
【0020】(4) 顔料混和性:エマルジョン50gに炭酸
カルシウム(和光純薬特級)10gを予湿しないでそのま
ま添加し、ホモミキサーで7000rpm で攪拌混合したの
ち、ガラス板に指で塗布し、混合状態を観察し、下記の
基準にて4段階で評価を行った。 優;凝集物が全く認められない。 良;凝集物は認められないが、指で塗布する際、延びに
くい。 可;凝集物がわずかに生成する。 不可;凝集物が極めて多い。
【0021】また乳化重合物をポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に、日本理学製のアプリケーターを用い
て塗布し、8時間乾燥させたところ、透明で均一なフィ
ルムを作製することができた。
【0022】実施例2〜8 実施例1と同様の方法で、不飽和単量体、イタコン酸又
はその塩、ポリビニルアルコール水溶液(200 部)、開
始剤の種類及び仕込み量を表2、表3に示すように変化
させて重合を行い乳化重合物を得た。次に、実施例1と
同様の方法でエマルジョンの安定性を調べた。その結果
を表2、表3に示した。また、これらのエマルジョンか
らも透明で均一なフィルムを作製することができた。
【0023】実施例9 窒素吹き込み口、温度計を備えたステンレス製のオート
クレーブに、5%のポリビニルアルコール(PVA−4)水
溶液(200 部)を仕込み、30分間窒素置換を行った。20
0rpmで撹拌しながらスチレン(20部)及びイタコン酸
(3部)を仕込んだ。次いでブタジエン(20部)を耐圧
計量器より圧入し、70℃に昇温した後、1%過硫酸アン
モニウム水溶液(25部)を圧入して重合を開始した。24
時間後に圧力が低下していることを確かめて重合を終了
した。次に、実施例1と同様の方法でエマルジョンの安
定性を調べた。その結果を表3に示した。また、このエ
マルジョンからも透明で均一なフィルムを作製すること
ができた。
【0024】比較例1〜4 実施例と同様の方法で、不飽和単量体、ポリビニルアル
コール水溶液(200 部)、開始剤の種類及び仕込み量を
表3に示すように変化させて重合を行い乳化重合物を得
た。ただし不飽和単量体を加える前に、ポリビニルアル
コール水溶液のpHを塩酸で約5に調整した。次に、実施
例1と同様の方法でエマルジョンの安定性を調べた。そ
の結果を表3に示した。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】注)*1:10%水溶液にして用いた。実施例
4及び7ではイタコン酸の代わりにイタコン酸ナトリウ
ムを用いた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/18 CER 9267−4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端にメルカプト基を有するポリビニル
    アルコール系重合体を乳化分散安定剤とし、ラジカル重
    合可能なエチレン性不飽和単量体あるいはジエン系単量
    体とイタコン酸もしくはその塩とを乳化共重合させるこ
    とを特徴とする乳化重合物の製造法。
  2. 【請求項2】 末端にメルカプト基を有するポリビニル
    アルコール系重合体を乳化分散安定剤とし、ラジカル重
    合可能なエチレン性不飽和単量体あるいはジエン系単量
    体とイタコン酸もしくはその塩とを乳化共重合させて得
    られた乳化重合物より作製したフィルム。
JP4142711A 1992-06-03 1992-06-03 乳化重合物の製造法及びそれを用いてなるフィルム Pending JPH05331214A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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