JPH05331122A - N−置換(メタ)アクリルアミドの製造法 - Google Patents

N−置換(メタ)アクリルアミドの製造法

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JPH05331122A
JPH05331122A JP14250192A JP14250192A JPH05331122A JP H05331122 A JPH05331122 A JP H05331122A JP 14250192 A JP14250192 A JP 14250192A JP 14250192 A JP14250192 A JP 14250192A JP H05331122 A JPH05331122 A JP H05331122A
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acrylic acid
acid chloride
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meth
chloride
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JP14250192A
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Masahiko Oshimura
雅彦 押村
Hiroyasu Kotou
浩恭 小藤
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Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 (メタ)アクリルアミド誘導体を、高収率、
少ない工程で製造する。 【構成】 (メタ)アクリルアミド誘導体の合成に関
し、(メタ)アクリル酸(例えば、アクリル酸)と塩化
チオニルの反応混合物とアミノ基を有する化合物(例え
ば、4,4−ジメトキシブチルアミン)を無機あるいは
有機塩基存在下で、水、または水と相溶しうる極性溶媒
中で反応させることにより、反応中間物を単離、または
取り出す事なく高収率、少ない工程でアクリルアミドブ
チルアルデヒドジメチルアセタールを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマ−、あるいはポ
リマ−の架橋剤、感光性樹脂、熱硬化性樹脂原料として
有用な(メタ)アクリルアミド誘導体の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリルアミド誘導体は、反応
性のモノマーとして塗料、印刷インキ、刷版材、接着
剤、レジスト、ポリマーの架橋剤として有用であること
が知られている。
【0003】アクリルアミド誘導体の合成方法として
は、1)(メタ)アクリル酸クロライドとアミノ化合物
をアルカリ存在下で反応させる方法。2)3−クロロプ
ロピオン酸クロライドをアルカリ水溶液中でアミド化し
アクリルアミドを得る方法(J.D.Loudon、
J.Chem.Soc.,739,1955)。3)メ
タ(アクリル)酸エステルとアミノ化合物のエステル、
アミド置換反応を行う方法(特開昭58−2928
7)。4)(メタ)アクリル酸エステルの二重結合をア
ルコールを用いて保護した後、アミノ化合物とエステ
ル、アミド置換反応を行いアルコールを脱保護する方法
(特開平3−120244)。5)(メタ)アクリル酸
エステルの二重結合をシクロペンタジエンで保護した
後、アミノ化合物とエステル、アミド置換反応を行い熱
分解により脱保護する方法(特開昭59−20262)
等が知られている。一方これらいくつかのアクリルアミ
ド誘導体の合成に用いられる(メタ)アクリル酸クロラ
イド、3−クロロプロピオン酸クロライドは、(メタ)
アクリル酸に塩化チオニルを作用させることにより混合
物として得ることができる。しかしながらこれらの方法
には以下のような問題点がある。
【0004】即ち、1)、2)の方法は、(メタ)アク
リル酸クロライド、3−クロロプロピオン酸クロライド
が非常に高価であるため工業的には適さない。なぜなら
これらは混合物としてしか得ることができず、その分離
が困難であるからである。3)の方法はマイケル付加反
応が優先し目的とする化合物は殆ど得られない。4)の
場合エステル、アミド交換反応の際、目的とする反応の
他にエーテル結合の置換反応が起こり、目的物の単離は
困難である。5)の場合熱分解に用いる装置が特殊なも
のであり、また高分子量の化合物に対しては使用が困難
であり、(メタ)アクリル酸を出発原料として直接(メ
タ)アクリルアミド誘導体を得る方法は知られていなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、(メ
タ)アクリルアミド誘導体を、(メタ)アクリル酸を出
発原料とし反応工程中で中間物質を取り出す事なく直接
簡便且つ安価に、しかも高収率で得る製造方法を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以下の一
連の工程によって、安価なアクリル酸と塩化チオニルを
原料として(メタ)アクリルアミド誘導体を反応工程中
で中間物質を単離または取り出す事なく高収率で一環し
て製造できることを発見し、本発明を完成させた。すな
わち、本発明は(メタ)アクリル酸に塩化チオニルを作
用させることにより、アクリル酸クロライドと3−クロ
ロプロピオン酸クロライドあるいはメタクリル酸クロラ
イドとβ−クロロイソブチル酸クロライドの混合物を
得、これをアミン化合物と反応させ、さらにこれをその
まま単離せずに脱塩化水素反応を行うことによる該(メ
タ)アクリルアミド誘導体の製造方法である。
【0007】(メタ)アクリルアミド誘導体の合成例を
以下に述べる。(メタ)アクリル酸に塩化チオニルを、
あるいは塩化チオニルに(メタ)アクリル酸を滴下す
る。この際、反応温度は、(メタ)アクリル酸及び塩化
チオニルの沸点以下なら何度でも良い。滴下終了後、そ
のままあるいは(メタ)アクリル酸及び塩化チオニルの
沸点以下の温度で撹拌を続けるとアクリル酸クロライド
および3−クロロプロピオン酸クロライドあるいはメタ
クリル酸クロライドとβ−クロロイソブチル酸クロライ
ドの混合物が得られる。アミン化合物に溶媒中、塩基存
在下で先のアクリル酸クロライドおよび3−クロロプロ
ピオン酸クロライドの混合物あるいはメタクリル酸クロ
ライドとβ−クロロイソブチル酸クロライドの混合物を
反応させ、アクリルアミド誘導体とクロロエチルアミド
誘導体の混合物、あるいはメタクリルアミド誘導体とク
ロロイソプロピルアミド誘導体の混合物を得た後、その
まま単離する事なく塩基の作用により脱塩化水素反応を
行うことにより収率よく得ることができる。
【0008】(メタ)アクリル酸と塩化チオニルの反応
は、両者の沸点以下なら何度でもよいが、好ましくは7
0度以下がよい。70度以上で反応を行うと、多量の塩
化水素ガスが生成し、3−クロロプロピオン酸クロライ
ドあるいはβ−クロロイソブチル酸クロライドの生成比
が増大し、脱塩化水素反応の際に用いる塩基の量が増大
し好ましくない。またアクリル酸クロライドと3−クロ
ロプロピオン酸クロライドあるいはメタクリル酸とβ−
クロロイソブチル酸クロライドの混合物とアミン化合物
との反応は70度以下、好ましくは30度以下、またそ
の後の脱塩化水素反応は、100度以下、好ましくは7
0度以下の温度で行うのがよい。
【0009】本発明に用いることのできる塩基は、水酸
化アルカリ、酢酸アルカリ、炭酸アルカリ、アンモニウ
ム化合物、有機アミン等がある。
【0010】溶媒は水あるいは水と相溶しうる極性有機
溶媒即ちアセトン、ピリジン、メタノール、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、アセト
ニトリル等、あるいはそれらの混合物がある。これら以
外の溶媒、即ち水と相溶しない溶媒を用いた場合は、脱
塩化水素反応がまったく進行しないか、あるいは進行し
ても非常に遅く、実用に耐えないばかりか、ほとんどの
場合、反応が完結しない。
【0011】以下に発明の詳細について実施例を以て説
明する。
【0012】
【実施例】
【0013】
【実施例1】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化ナトリウム68gを500mlの水に溶解させた
ものに氷冷下滴下した。3時間室温で撹拌した後、酢酸
エチルで抽出し溶媒を留去すると150gのアクリルア
ミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得られた。
収率80%。
【0014】
【実施例2】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を50
℃に上げ、更に4時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化ナトリウム68gを500mlの水に溶解させた
ものに氷冷下滴下した。3時間室温で撹拌した後、酢酸
エチルで抽出し溶媒を留去すると150gのアクリルア
ミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得られた。
収率80%。
【0015】
【実施例3】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化カリウム95.2gを500mlの水に溶解させ
たものに氷冷下滴下した。6時間室温で撹拌した後、酢
酸エチルで抽出し溶媒を留去すると147gのアクリル
アミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得られ
た。収率79%。
【0016】
【実施例4】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化リチウム一水和物71.4gを500mlの水に
溶解させたものに氷冷下滴下した。4時間室温で撹拌し
た後、酢酸エチルで抽出し溶媒を留去すると148gの
アクリルアミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが
得られた。収率79%。
【0017】
【実施例5】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
酢酸カリウム167gを500mlの水に溶解させたも
のに氷冷下滴下した。3時間室温で撹拌した後、酢酸エ
チルで抽出し溶媒を留去すると150gのアクリルアミ
ドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得られた。収
率80%。
【0018】
【実施例6】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133gを
400mlの水および170mlのトリエチルアミンに
溶解させたものに氷冷下滴下する。24時間室温で撹拌
した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後溶
媒を留去すると130gのアクリルアミドブチルアルデ
ヒドジメチルアセタールが得られた。収率70%。
【0019】
【実施例7】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化ナトリウム68gを250mlの水および100
mlのアセトンに溶解させたものに氷冷下滴下した。4
時間室温で撹拌した後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチ
ルで抽出した。その後溶媒を留去すると161gのアク
リルアミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得ら
れた。収率86%。
【0020】
【実施例8】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化ナトリウム68gを250mlの水および100
mlのジメチルスルホキサイドに溶解させたものに氷冷
下滴下した。2時間室温で撹拌した後、溶媒を留去し、
残渣を酢酸エチルで抽出した。その後溶媒を留去すると
151gのアクリルアミドブチルアルデヒドジメチルア
セタールが得られた。収率81%。
【0021】
【実施例9】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル1
25gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、
水酸化ナトリウム68gを250mlの水および100
mlのメタノールに溶解させたものに氷冷下滴下した。
2日間室温で撹拌した後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エ
チルで抽出した。その後溶媒を留去すると142gのア
クリルアミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得
られた。収率76%。
【0022】
【実施例10】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル
125gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を7
0℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸ク
ロライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混
合物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸
クロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。
この混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133
g、水酸化ナトリウム68gを250mlの水および1
00mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた
ものに氷冷下滴下した。2日間室温で撹拌した後、溶媒
を留去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。その後溶媒を
留去すると128gのアクリルアミドブチルアルデヒド
ジメチルアセタールが得られた。収率68%。
【0023】
【実施例11】メタクリル酸90.3gに、塩化チオニ
ル125gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を
70℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、メタクリル
酸クロライドおよびβ−クロロイソブチル酸クロライド
の混合物(メタクリル酸クロライド:−βイソブチル酸
クロライド=9:1、GC)が定量的に得られた。この
混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、水
酸化ナトリウム53.6gを500mlの水に溶解させ
たものに氷冷下滴下した。3時間室温で撹拌した後、酢
酸エチルで抽出し溶媒を留去すると181gのメタクリ
ルアミドブチルアルデヒドジメチルアセタールが得られ
た。収率90%。
【0024】
【実施例12】アクリル酸227gに、塩化チオニル3
75gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70
℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロ
ライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合
物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸ク
ロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。こ
の混合物をイミノビスプロピルアミン131g、水酸化
ナトリウム204gを300mlの水に溶解させたもの
に氷冷下滴下した。3時間室温で撹拌した後、ジクロロ
メタンで抽出し溶媒を留去すると229gのイミノビス
プロピルアミンのトリスアクリルアミドが得られた。収
率78%。
【0025】
【実施例13】アクリル酸77.8gに、塩化チオニル
135gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を7
0℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸ク
ロライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混
合物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸
クロライド=65:35、GC)が定量的に得られた。
この混合物をPEOアミン#400(川研ファインケミ
カル)200g、水酸化ナトリウム51.7gを150
mlの水に溶解させたものに氷冷下滴下した。3時間室
温で撹拌した後、ジクロロメタンで抽出し、溶媒を留去
すると229gのPEOアミンジアクリルアミドが得ら
れた。収率90%。
【0026】
【実施例14】アクリル酸151.2gに、塩化チオニ
ル250gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を
70℃に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸
クロライドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの
混合物(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン
酸クロライド=65:35、GC)が定量的に得られ
た。この混合物をエチレングリコール(ビスーアミノプ
ロピル)エーテル176g、水酸化ナトリウム136g
を300mlの水に溶解させたものに氷冷下滴下した。
2時間室温で撹拌した後、ジクロロメタンで抽出し、溶
媒を留去すると260gのエチレングリコール(ビスー
アミノプロピル)エーテルのビスアクリルアミドが得ら
れた。収率92%。
【0027】
【比較例】アクリル酸75.6gに、塩化チオニル12
5gを室温下滴下した。滴下終了後、反応温度を70℃
に上げ、更に2時間撹拌を続けると、アクリル酸クロラ
イドおよび3−クロロプロピオン酸クロライドの混合物
(アクリル酸クロライド:3−クロロプロピオン酸クロ
ライド=65:35、GC)が定量的に得られた。この
混合物を4、4−ジメトキシブチルアミン133g、水
酸化ナトリウム68gを250mlの水および100m
lのジクロロメタンに溶解させたものに氷冷下滴下し
た。2週間室温で撹拌した後、溶媒を留去し、残渣を酢
酸エチルで抽出した。その後溶媒を留去したが、アクリ
ルアミドブチルアルデヒドジメチルアセタールとその塩
化水素付加体の生成比は、ほとんど原料であるアクリル
酸クロライドと3−クロロプロピオン酸クロライドの比
(65:35)と同様であった。アクリルアミドブチル
アルデヒドジメチルアセタールの塩化水素付加体からア
クリルアミドブチルアルデヒドジメチルアセタールへの
転化率をGCにより求めたが、2%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明の(メタ)アクリルアミド誘導体
の製造法は、簡便且つ高収率で(メタ)アクリルアミド
誘導体を得ることが可能である。また、その際に高価な
(メタ)アクリル酸クロライドを用いず安価な原料から
の合成が可能であり、反応中間体を単離する事なく種々
の塩基、溶媒を用いて(メタ)アクリルアミド誘導体へ
と導くことができ優れていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル酸と塩化チオニルとの反
    応混合物とアミノ基を有する化合物を無機または有機塩
    基存在下で、水、または水と相溶しうる極性有機溶媒中
    で反応させることを特長とする(メタ)アクリルアミド
    誘導体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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