JPH09124629A - カルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体の製造方法 - Google Patents

カルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体の製造方法

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JPH09124629A
JPH09124629A JP31461295A JP31461295A JPH09124629A JP H09124629 A JPH09124629 A JP H09124629A JP 31461295 A JP31461295 A JP 31461295A JP 31461295 A JP31461295 A JP 31461295A JP H09124629 A JPH09124629 A JP H09124629A
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JP
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phenyl
yloxycarbonylamino
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JP31461295A
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English (en)
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Tetsukiyo Kamijo
哲聖 上條
Toshiaki Yamaguchi
敏章 山口
Takashi Yanagi
孝志 柳
Ikuo Tsuchiya
依久雄 土屋
Hideki Takeuchi
竹内  秀樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HIVプロテアーゼ阻害活性を有し、後天性
免疫不全症候群の予防剤または治療剤として有用なカル
バミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体の製造方法
を提供する。 【解決手段】 式 【化1】 で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘
導体に、4−アミノベンゼンスルホン酸の反応性官能的
誘導体またはその塩を反応させることを特徴とする、式 【化2】 で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘
導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品として有用な
カルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体の製造
方法に関するものである。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明はHIVプ
ロテアーゼ阻害活性を有し、後天性免疫不全症候群の予
防剤または治療剤として有用な、式
【0003】
【化3】
【0004】(式中の(R)を付した炭素原子の配置は
R配置を示し、(S)を付した炭素原子の配置はS配置
を示す)で表されるN−〔(1S,2R)−3−(4−
アミノーN−イソブチルベンゼンスルホンアミド)−1
−ベンジル−2−ヒドロキシプロピル〕カルバミン酸
(3S)−テトラヒドロ−3−フリルエステルの製造方
法に関するものである。
【0005】
【従来の技術】前記式(I)で表されるカルバミン酸テ
トラヒドロフリルエステル誘導体の製造方法として、式
【0006】
【化4】
【0007】(式中の(R)および(S)は前記と同じ
意味をもつ)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリ
ルエステル誘導体に、4−ニトロベンゼンスルホニルク
ロリドを反応させ、式
【0008】
【化5】
【0009】(式中の(R)および(S)は前記と同じ
意味をもつ)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリ
ルエステル誘導体を製造した後、この誘導体のニトロ基
を接触水添しアミノ基に変換する製造方法が知られてい
る(W094/05639号公報)。しかしながら、ニ
トロ基の接触水添自体工業的製造方法としては必ずしも
好ましい反応とは言えず、従って上記製造方法は工業的
製造方法として決して満足できる方法ではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はHIVプロテ
アーゼ阻害活性を有し、後天性免疫不全症候群の予防剤
または治療剤として有用な、前記式(I)で表されるカ
ルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体を簡便に
製造することができ、工業的製造方法として好適な製造
方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】一般に4−アミノベンゼ
ンスルホンアミド誘導体を製造する方法としては、4−
ニトロベンゼンスルホン酸を用い4−ニトロベンゼンス
ルホンアミド誘導体を製造した後に、ニトロ基をアミノ
基に変換する方法、または4−アミノベンゼンスルホン
酸のアミノ基を適当な保護基で保護した4−アシルアミ
ドベンゼンスルホン酸、4−フタルイミドベンゼンスル
ホン酸等を用いベンゼンスルホンアミド誘導体を製造し
た後に、アミノ基の保護基の除去を行ってアミノ基に変
換する方法が知られている。
【0012】これは、4−アミノベンゼンスルホン酸の
反応性官能的誘導体、例えば4−アミノベンゼンスルホ
ニルクロリドまたはその塩酸塩が結晶状態では安定であ
るが、容易にポリマー化する性質を有するため、4−ア
ミノベンゼンスルホン酸の反応性官能的誘導体から4−
アミノベンゼンスルホンアミド誘導体を製造できなかっ
ためである。
【0013】本発明者らは前記式(I)で表されるカル
バミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体を効率よく
製造すべく鋭意研究を重ねた結果、前記式(II)で表
されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体
に、塩基性物質の存在下、4−アミノベンゼンスルホン
酸の反応性官能的誘導体またはその塩を反応させた所、
驚くべきことに容易に前記式(I)で表されるカルバミ
ン酸テトラヒドロフリルエステル誘導体を製造できるこ
とを見出し、本発明を成すに至った。
【0014】すなわち、本発明の製造方法は4−アミノ
ベンゼンスルホン酸を用い、アミノ基の保護を必要とせ
ずに一工程で前記式(I)で表されるカルバミン酸テト
ラヒドロフリルエステル誘導体を製造する製造方法であ
る。
【0015】本発明の製造方法の原料である4−アミノ
ベンゼンスルホン酸の反応性官能的誘導体またはその塩
としては、4−アミノベンゼンスルホニルクロリド、4
−アミノベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩等をあげる
ことができるが、4−アミノベンゼンスルホニルクロリ
ド塩酸塩が好ましい。
【0016】本発明の製造方法において、塩基性物質と
しては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機
塩基またはトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、
ピリジン等の有機塩基をあげることができる。この際、
無機塩基は水溶液として使用しても構わない。
【0017】本発明の製造方法において、使用できる有
機溶媒としてはテトラヒドロフラン、酢酸エチル、塩化
メチレン等をあげることができる。
【0018】本発明の製造方法を好適に実施するには、
前記式(II)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフ
リルエステル誘導体を有機溶媒、例えば酢酸エチルに溶
解し、塩基性物質、例えば飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液の存在下、4−アミノベンゼンスルホニルクロリド塩
酸塩の結晶を加え、−10〜50℃、好ましくは0〜2
5℃で、0.5〜15時間反応させるか、または、前記
式(II)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリル
エステル誘導体を有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン
に溶解後、塩基性物質、例えばトリエチルアミンの存在
下、4−アミノベンゼンスルホニルクロリド塩酸塩の結
晶を加え、−20〜50℃、好ましくは0〜25℃で、
0.5〜15時間反応させる。反応終了後有機溶媒、例
えば酢酸エチルで抽出することにより単離した後、再結
晶することにより前記式(I)で表されるカルバミン酸
テトラヒドロフリルエステル誘導体を製造する。
【0019】本発明の製造方法において、出発原料であ
る4−アミノベンゼンスルホン酸の反応性官能的誘導体
は、ザ ブリティッシュ ポリマー ジャーナル(Th
eBritish Polymer Journal)
192〜198頁 1980年、記載の方法により4−
アミノベンゼンスルホン酸と塩化チオニル等により製造
することができる。
【0020】本発明の製造方法において、もう一方の出
発原料である前記式(II)で表されるカルバミン酸テ
トラヒドロフリルエステル誘導体は、一般式
【0021】
【化6】
【0022】(式中のAはメチル基、フェニル基、4−
メトキシフェニル基、4−メチルフェニル基または2−
ニトロフェニル基であり、(S)は前記と同じ意味をも
つ)で表されるスルホン酸エステル誘導体にイソブチル
アミンを反応させるかまたは、式
【0023】
【化7】
【0024】(式中の(S)は前記と同じ意味をもつ)
で表されるエポキシ誘導体にイソブチルアミンを反応さ
せることにより製造することができる。
【0025】上記製造方法の出発原料である前記一般式
(IV)で表されるスルホン酸エステル誘導体は、例え
ば、式
【0026】
【化8】
【0027】(式中の(S)は前記と同じ意味をもつ)
で表されるジオール誘導体にN−スクシンイミジル−
(S)−テトラヒドロフラン−3−イルカルボネートを
反応させ、式
【0028】
【化9】
【0029】(式中の(S)は前記と同じ意味をもつ)
で表されるジオール誘導体を製造後、一般式
【0030】 A−SOH (VIII)
【0031】(式中のAは前記と同じ意味をもつ)で表
されるスルホン酸誘導体またはその反応性官能的誘導体
を反応させることにより製造することができる。また、
前記式(VII)で表されるジオール誘導体は、式
【0032】
【化10】
【0033】(式中の(S)は前記と同じ意味をもつ)
で表されるアミノ酸エステル誘導体にN−スクシンイミ
ジル−(S)−テトラヒドロフラン−3−イルカルボネ
ートを反応させ、式
【0034】
【化11】
【0035】(式中の(S)は前記と同じ意味をもつ)
で表されるアミノ酸エステル誘導体を製造後、次いで還
元剤、例えば水素化ホウ素リチウムでエステル基を還元
することによっても製造することができる。
【0036】上記製造方法の出発原料である前記式
(V)で表されるエポキシ誘導体は、例えば前記一般式
(IV)で表されるスルホン酸エステル誘導体をアルカ
リ条件下で反応させ閉環することにより製造することが
できる。
【0037】本発明の製造方法により得られる前記式
(I)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエス
テル誘導体はHIVプロテアーゼ阻害活性を有し、後天
性免疫不全症候群の予防剤または治療剤として有用な化
合物である。そして本発明の製造方法によれば、前記式
(I)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエス
テル誘導体を容易に効率的に製造することができる。
【0038】
【発明の作用効果】本発明の製造方法によれば、4−ア
ミノベンゼンスルホン酸のアミノ基を保護してない4−
アミノベンゼンスルホン酸の反応性官能的誘導体または
その塩を用いることにより、医薬品として有用である前
記式(I)で表されるカルバミン酸テトラヒドロフリル
エステル誘導体を簡便に製造することができるものであ
り、工業的製造方法として有用な方法である。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の内容を以下の参考例およ
び実施例でさらに詳細に説明するが、本発明はその内容
に限定されるものではない。なお参考例および実施例中
の化合物の融点はすべて未補正である。
【0040】
【実施例】
参考例 1 (2S,3S)−3−アミノ−4−フェニルブタン−
1,2−ジオール 塩酸塩 (2S,3S)−3−(tert−ブトキシカルボニル
アミノ)−4−フェニルブタン−1,2−ジオール6.
0gを塩化水素を飽和させたメタノール10mlに溶解
した。反応液を50℃で2時間攪拌後、減圧下に溶媒を
留去し、白色結晶の(2S,3S)−3−アミノ−4−
フェニルブタン−1,2−ジオール 塩酸塩4.6gを
得た。
【0041】NMR(DMSO−d,ppm) δ:2.81(dd,1H,J=8.1,14.3H
z),2.97(dd,1H,J=5.8,14.3H
z),3.35〜3.5(m,3H),3.7〜3.8
(m,1H),4.9〜5.1(br,1H),5.4
7(d,1H,J=4.0Hz),7.2〜7.4
(m,5H),7.92(s,3H) IR(KBr):3367,3150,3030,29
00cm−1 融点 114〜116℃
【0042】参考例 2 (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕ブタ
ン−1,2−ジオール (2S,3S)−3−アミノ−4−フェニルブタン−
1,2−ジオール 塩酸塩1.24gをエタノール20
mlに溶かし、室温攪拌下に、トリエチルアミン0.9
5mlを滴下し、続いて、N−スクシンイミジル−
(S)−テトラヒドロフラン−3−イルカルボネート
1.57gを少しずつ加えた。室温で3時間攪拌後、反
応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣
を酢酸エチルより再結晶し、(2S,3S)−4−フェ
ニル−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオ
キシカルボニルアミノ〕ブタン−1,2−ジオール1.
47gを得た。
【0043】NMR(CDCl,ppm) δ:1.9〜2.0(m,1H),2.1〜2.2
(m,1H),2.85〜3.0(m,2H),3.0
5〜3.15(m,2H),3.4〜3.5(m,1
H),3.65〜4.0(m,7H),4.84(d,
1H,J=8.7Hz),5.15〜5.2(m,1
H),7.2〜7.4(m,5H) IR(KBr):3340,1680cm−1 融点 149〜150℃
【0044】参考例 3 (2S,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸メチル 塩酸塩 (2S,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸500mgをメタノール4.5mlに溶解
し、これに塩化水素を飽和させたメタノール1.5ml
を加え、60℃で3時間攪拌した。その後、反応液を減
圧下に濃縮乾固して、(2S,3S)−3−アミノ−2
−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸メチル塩酸塩442m
gを無色アモルファスとして得た。
【0045】NMR(DMSO−d,ppm) δ:2.85〜2.9(m,2H),3.27(s,3
H),3.7〜3.8(m,1H),4.48(d,1
H,J=2.6Hz),7.2〜7.35(m,5
H),8.40(br,3H) IR(KBr):3346,3030,1743cm
−1
【0046】参考例 4 (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕酪酸メチル (2S,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸メチル 塩酸塩442mgを塩化メチレン2
0mlに懸濁させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液14
mlを加えて室温で攪拌した。この懸濁液にN−スクシ
ンイミジル−(S)−テトラヒドロフラン−3−イルカ
ルボネート427mgを少量ずつ10分間かけて加え、
室温で5時間攪拌した。反応混合物に飽和食塩水を加
え、2規定塩酸で中和したのち塩化メチレンで抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去した後、ヘキ
サンより結晶化させて、白色結晶の(2S,3S)−2
−ヒドロキシ−4−フエニル−3−〔(S)−テトラヒ
ドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕酪酸メ
チル501mgを得た。
【0047】NMR(CDCl,ppm) δ:1.95〜2.2(m,2H),2.75〜2.8
5(m,2H),3.21(d,1H,J=5.2H
z),3.61(s,3H),3.69(d,1H,J
=1g.3Hz),3.8〜3.95(m,3H),
4.35〜4.45(m,2H),5.06(d,1
H,J=9.0Hz),5.15〜5.2(m,1
H),7.15〜7.35(m,5H) IR(KBr):3325,1735,1695cm
−1 融点 129〜130℃
【0048】参考例 5 (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕ブタ
ン−1,2−ジオール (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕酪酸メチル618mgをテトラヒドロフラ
ン6mlに溶解し、攪拌しながらこれに水素化ホウ素リ
チウム129mgを少しずつ加えた。生じた懸濁液にエ
タノール12mlを加え室温で2時間攪拌した。反応混
合物に2規定塩酸を加えさらに30分間攪拌し、水で希
釈して酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で2
回洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に
留去した。残渣を酢酸エチル−ヘキサン(1:3)から
再結晶して、(2S,3S)−4−フェニルー3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕ブタン−1,2−ジオール397mgを得
た。物性値は、参考例2と一致した。
【0049】参考例 6 (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕ブチル メタンスルホネート (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕ブタ
ン−1,2−ジオール338mgをピリジン7mlに溶
解し、氷冷下で攪拌しながらメタンスルホニルクロリド
98μlを少しずつ滴下した。氷冷下で6時間攪拌後反
応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を1規定塩酸、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を
酢酸エチル−ヘキサン(7:10)より再結晶し、白色
結晶の(2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル
−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕ブチル メタンスルホネート210
mgを得た。
【0050】NMR(CDCl,ppm) δ:1.9〜2.0(m,1H),2.1〜2.2
(m,1H),2.85〜2.95(m,1H),2.
99(dd,1H,J=4.8,14.2Hz),3.
08(s,3H),3.2〜3.45(m,1H),
3.68(d,1H,J=10.7Hz),3.75〜
4.05(m,5H),4.24(dd,1H,J=
6.4,10.8Hz),4.33(dd,1H,J=
3.3,10.8Hz),4.83(d,1H,J=
7.2Hz),5.15〜5,2(m,1H),7.2
〜7.35(m,5H) IR(KBr):3340,1695,1355cm
−1 融点 131〜132℃
【0051】参考例 7 (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕−
1,2−エポキシブタン (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕ブチル メタンスルホネート100mgを
テトラヒドロフラン1.6m1に溶解し、氷冷下で撹拌
しながら5規定水酸化ナトリウム水溶液176μlを滴
下した。その後、氷冷下ではげしく3時間攪拌し、反応
混合物を水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。有機層
を飽和食塩水で2回洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:塩化メチ
レン=1:4)で精製し、白色結晶の(2S,3S)−
4−フェニル−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3
−イルオキシカルボニルアミノ〕−1,2−エポキシブ
タン66mgを得た。
【0052】NMR(CDCl,ppm) δ:1.9〜2.0(m,1H),2.05〜2.2
(m,1H),2.7〜3.05(m,5H),3.7
〜3.9(m,5H),4.55〜4.75(m,1
H),5.15〜5.25(m,1H),7.2〜7.
35(m,5H) IR(KBr):3340,1695cm−1 融点 104〜105℃
【0053】参考例 8 (2R,3S)−1−イソブチルアミノ−4−フェニル
−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕−2−ブタノール (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕−
1,2−エポキシブタン48mgをイソブチルアミン2
mlに溶解し、80℃で5時間攪拌した。反応混合物か
ら過剰のイソブチルアミンを減圧下に留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メ
チレン:メタノール=10:1)で精製し、白色結晶の
(2R,3S)−1−イソブチルアミノ−4−フェニル
−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕−2−ブタノール48mgを得た。
【0054】NMR(CDCl,ppm) δ:0.91(d,3H,J=6.6Hz),0.92
(d,3H,J=6.7Hz),1.65〜1.75
(m,1H),1.9〜2.0(m,1H),2.05
〜2.2(m,1H),2.41(d,2H,J=6.
6Hz),2.65〜2.75(m,2H),2.8〜
2.9(m,1H),2.97(dd,1H,J=4.
9,14.0Hz),3.45〜3.55(m,1
H),3.65(d,1H,J=10.9Hz),3.
75〜3.9(m,4H),5.02(d,1H,J=
8.6Hz),5.1〜5.2(m,1H),7.2〜
7.35(m,5H) IR(KBr):3330,1685cm−1 融点 113〜114℃
【0055】参考例 9 (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕ブチル 4−メトキシベンゼンスルホネー
ト (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕ブタ
ン−1,2−ジオール1.30gをピリジン15mlに
溶かし、0℃で攪拌下、4−メトキシベンゼンスルホニ
ルクロリド1.01gを加えた。0℃で3時間攪拌後、
反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、20%クエン酸水溶液、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧下に留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結
晶し、(2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル
−3−〔(S)一テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕ブチル4−メトキシベンゼンスルホ
ネート1.70gを得た。
【0056】NMR(CDCl,ppm) δ: 1.9〜2.0(m,1H),2.05〜2.2
(m,1H),2.85〜2.95(m,2H),3.
10(br,1H),3.65(d,1H,J=10.
0Hz),3.75〜3.95(m,5H),3.89
(s,3H)3.95〜4.05(m,1H),4.0
5〜4.15(m,1H),4.75(d,1H,J=
7.6Hz),5.1〜5.2(m,1H),7.02
(d,2H,J=8.8Hz),7.15(d,2H,
J=7.1Hz)7.2〜7.35(m,3H),7.
83(d,2H,J=8.8Hz) IR(KBr):3330,1680,1360,12
60,1160cm−1 融点 107〜109℃
【0057】参考例 10 (2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テトラ
ヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕−
1,2−エポキシブタン (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕ブチル 4−メトキシベンゼンスルホネー
ト100mgをテトラヒドロフラン3mlに溶かし、室
温で攪拌下、5規定水酸化ナトリウム水溶液1mlを加
えた。3時間攪拌後、反応混合物に酢酸エチルを加え、
有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減
圧下に留去し、残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶
し、(2S,3S)−4−フェニル−3−〔(S)−テ
トラヒドロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕
−1,2−エポキシブタン59mgを得た。物性値は参
考例7と一致した。
【0058】参考例 11 (2R,3S)−1−イソブチルアミノ−4−フェニル
−3,〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕−2−ブタノール (2S,3S)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−
〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボ
ニルアミノ〕ブチル 4−メトキシベンゼンスルホネー
ト100mgをイソブチルアミン0.22m1に溶か
し、80℃で攪拌した。3時間攪拌後、反応混合物に酢
酸エチルを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧下に留去後、残渣を酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶し、(2R,3S)−1−イソブ
チルアミノ−4−フェニル−3−〔(S)−テトラヒド
ロフラン−3−イルオキシカルボニルアミノ〕−2−ブ
タノール71mgを得た。物性値は参考例8と一致し
た。
【0059】実施例 1 N−〔(1S,2R)−3−(4−アミノ−N−イソブ
チルベンゼンスルホンアミド)−1−ベンジル−2−ヒ
ドロキシプロピル〕カルバミン酸(3S)−テトラヒド
ロ−3−フリルエステル (2R,3S)−1−イソブチルアミノ−4−フェニル
−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕−2−ブタノール41mgを飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液0.5ml、酢酸エチル1ml
に溶かし、攪拌下4−アミノベンゼンスルホニルクロリ
ド塩酸塩28mgを加えた。4時間後、反応液に酢酸エ
チルを加え、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を分取
用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒 塩化
メチレン:エーテル=1:1)で精製し、N−〔(1
S,2R)−3−(4−アミノ−N−イソブチルベンゼ
ンスルホンアミド)−1−ベンジル−2−ヒドロキシプ
ロピル〕カルバミン酸(3S)−テトラヒドロ−3−フ
リルエステル47mgを白色結晶として得た。
【0060】NMR(CDCl,ppm) δ:0.87(d,3H,J=6.6Hz),0.92
(d,3H,J=6.4Hz),1.75〜2.0
(m,2H),2.0〜2.15(m,1H),2.7
6(dd,1H,J=6.8,12.2Hz),2.8
〜3.05(m,4H),3.14(dd,1H,J=
7.3,15.4Hz),3.61(d,1H,J=1
0.3Hz),3.7〜3.9(m,6H),4.15
(s,2H),4.8〜4.95(m,1H),5.0
1〜5.15(m,1H),6.68(d,2H,J=
83Hz),7.2〜7.35(m,5H),7.54
(d,2H,J=8.3Hz) IR(KBr):3506,3397,1719,13
07,1142cm−1 融点 130〜132℃
【0061】実施例 2 N−〔(1S,2R)−3−(4−アミノ−N−イソブ
チルベンゼンスルホンアミド)−1−ベンジル−2−ヒ
ドロキシプロピル〕カルバミン酸(3S)−テトラヒド
ロ−3−フリルエステル (2R,3S)−1−イソブチルアミノ−4−フェニル
−3−〔(S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ
カルボニルアミノ〕−2−ブタノール40mgを乾燥テ
トラヒドロフラン1mlに溶かし、トリエチルアミン3
5μlを加え、攪拌下4−アミノベンゼンスルホニルク
ロリド塩酸塩28mgを加えた。4時間後、反応液に酢
酸エチルを加え、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を
分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒
塩化メチレン:エーテル=1:1)で精製し、N−
〔(1S,2R)−3−(4−アミノ−N−イソブチル
ベンゼンスルホンアミド)−1−ベンジル−2−ヒドロ
キシプロピル〕カルバミン酸(3S)−テトラヒドロ−
3−フリルエステル46mgを白色結晶として得た。物
性値は、実施例1と一致した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 秀樹 長野県松本市野溝木工1−2−34 キッセ イ薬品第二青友寮

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中の(R)を付した炭素原子の配置はR配置を示
    し、(S)を付した炭素原子の配置はS配置を示す)で
    表されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導
    体に、4−アミノベンゼンスルホン酸の反応性官能的誘
    導体またはその塩を反応させることを特徴とする、式 【化2】 (式中の(R)を付した炭素原子の配置はR配置を示
    し、(S)を付した炭素原子の配置はS配置を示す)で
    表されるカルバミン酸テトラヒドロフリルエステル誘導
    体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7351738B2 (en) * 2002-11-27 2008-04-01 Elan Pharmaceuticals, Inc. Substituted ureas and carbamates
WO2011092687A1 (en) 2010-01-28 2011-08-04 Mapi Pharma Hk Limited Process for the preparation of darunavir and darunavir intermediates
US8921415B2 (en) 2009-01-29 2014-12-30 Mapi Pharma Ltd. Polymorphs of darunavir

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US9453024B2 (en) 2009-01-29 2016-09-27 Mapi Pharma Ltd. Polymorphs of darunavir
WO2011092687A1 (en) 2010-01-28 2011-08-04 Mapi Pharma Hk Limited Process for the preparation of darunavir and darunavir intermediates
US8829208B2 (en) 2010-01-28 2014-09-09 Mapi Pharma Ltd. Process for the preparation of darunavir and darunavir intermediates

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