JPH05331055A - ハイドロコロイド型ドレッシング材及びこれを用いた機能性外用材 - Google Patents

ハイドロコロイド型ドレッシング材及びこれを用いた機能性外用材

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JPH05331055A
JPH05331055A JP4164078A JP16407892A JPH05331055A JP H05331055 A JPH05331055 A JP H05331055A JP 4164078 A JP4164078 A JP 4164078A JP 16407892 A JP16407892 A JP 16407892A JP H05331055 A JPH05331055 A JP H05331055A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】接着層の結着力を向上させて患部との密着性を
増進させ、且つドレッシング材の保型性を維持できるよ
うにした、ハイドロコロイド型ドレッシング材、ならび
に該ドレッシング材よりなる機能性外用材を提供する。 【構成】ゴム系接着剤と吸水性及び/又は水膨潤性を
有し、しかも造塩能及び/又は配位能をもつ官能基を有
するポリマーからなるハイドロコロイド粉末とからなる
接着性組成物中に、水に対して易溶性のアルミニウム塩
(特にミョウバン、硫酸アルミニウム等)が粒子状で混
合分散されているハイドロコロイド型ドレッシング材
3、該ハイドロコロイド型ドレッシング材が支持体2
に積層されている機能性外用材1。 【効果】特に慢性皮膚潰瘍のような治療の困難な創傷へ
の使用に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の医療用途、特に
傷用包帯、失禁及び人口肛門治療の分野に用途があり、
特に慢性皮膚潰瘍のような治療の困難な創傷への使用に
特に有効な機能性外用材に関する。
【0002】
【従来の技術】ハイドロコロイド型接着剤組成物は、多
年にわたり公知である。即ち、チェン(Chen)は、米国
特許第3,339,549号公報にポリイソブチレンのよ
うなゴムエラストマー及びペクチン、ゼラチン更にカル
ボキシメチルセルロースの粉末混合物のような1種以上
の水溶性または水膨潤性のハイドロコロイドからなるハ
イドロコロイド型接着剤組成物を開示している。
【0003】このハイドロコロイド型接着剤組成物にお
いては、ゴムエラストマーが接着性を提供し、又、ハイ
ドロコロイド粉末が傷滲出液や体液を吸収する機能、即
ちドレッシング材としての機能を発揮する。
【0004】このハイドロコロイド型ドレッシング材
(接着剤組成物)は、皮膚の潰瘍、火傷及び他の滲出性
傷用の包帯として次第に注目されている。
【0005】例えば、特開昭58−190446号公報
には、外部水分不浸透性ポリマーフィルムの片面に半連
続気泡ポリマーフォーム製の中間層を介在させて接着剤
層を形成してなる密封多層包帯であって、上記接着剤層
は1種もしくはそれ以上の感圧接着材料及び必要に応じ
て1種もしくはそれ以上の熱可塑性エラストマーと、1
種もしくはそれ以上の水分散性ハイドロコロイドと、必
要に応じて、1種もしくはそれ以上の水膨潤性凝集補強
剤及び/又は1種もしくはそれ以上の水和性ポリマーと
の均質ブレンドで本質的に構成されていることを特徴と
する密封多層包帯が提案されている。
【0006】しかしながら、このものは、密封型の包帯
であり、ハイドロコロイド型の接着層は、傷滲出液及び
体液等の吸収に伴って膨潤し、やがて各成分が分離する
のであり、このため、ハイドロコロイド粒子間を結着さ
せていたゴムエラストマー(ゴム系接着剤)が分離、分
散して点状態、つまり独立状態で存在するようになる。
【0007】このため、ハイドロコロイド型接着層を構
成する成分相互の関連が希薄になる結果、保型性が崩れ
て一部が支持体の外方に流出するだけでなく、患部に適
用したとき、その固定周辺部の接着力が低下して捲れる
ので貼付型の外用材としての役割が果せなくなる。
【0008】この問題を解決するためにゴム系粘着剤の
接着強度を向上することが考えられるが、このように構
成し、これを患部に適用して傷滲出液や体液に接触させ
た場合、その吸収能力や吸収量が低下し、所期の目的を
達成できなくなる。
【0009】従って、最近では、吸水性及び/又は水膨
潤性のハイドロコロイド(ポリマー)側に工夫をこらし
た検討がなされている。例えば、特開平2−13463
号公報には、ハイドロコロイド粒子としてポリカチオン
性ハイドロコロイド粒子及びポリアニオン性ハイドロコ
ロイド粒子を使用するものが提案されている。
【0010】このポリカチオン性ハイドロコロイド粒子
としてはキトサンマレエート、キトサングルタレートの
ような水溶性キトサン塩が挙げられている。又、上記ポ
リアニオン性ハイドロコロイド粒子としてはペクチン、
カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩等が挙げら
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように構成するこ
とにより、ハイドロコロイド粒子間の結着力を幾分向上
させることができるが、まだ傷滲出液や体液の吸収によ
って接着力が低下するうえ、これらの液の吸収によって
ハイドロコロイド型ドレッシング材(接着剤組成物)が
溶解し、支持体の外方に流出するのである。
【0012】又、ハイドロコロイド型ドレッシング材
に、種々の架橋剤を配合することが考えられるが、通常
の架橋剤は皮膚刺激性が強く、治癒性を阻害する上、p
Hを上昇させて雑菌が繁殖しやすくなったり、保存安定
性が悪化するなどの課題がある。
【0013】更に、このように通常の架橋剤を用いる
と、立ち上がりの吸水率はよいが長く続かず、その後膨
潤したゲルが分散して液の流れ出しが起きたり、或い
は、立ち上がりの吸水速度が多少不充分となり、液の流
れ出しがしばしば起こるなどの課題がある。
【0014】本発明は、上記技術的課題に鑑み完成され
たものであって、ゴム系接着剤と特定のポリマーからな
るハイドロコロイド粉末からなる接着性組成物中に、水
に対して易溶性のアルミニウム塩を粒子状態で混合分散
してハイドロコロイド型ドレッシング材を形成してな
り、このドレッシング材が創傷部等の患部に適用され、
傷滲出液及び体液を吸収すると、アルミニウム塩から生
成したアルミニウムイオンと特定のポリマーからなるハ
イドロコロイド粉末がイオン結合、或いは配位結合を形
成し、これによって、接着層の結着力を向上させて当該
ドレッシング材の保型性を維持してその溶解や流出を防
止したり、患部との密着性を向上させるのであり、又、
このドレッシング材は立ち上がりの吸水速度が良好で、
しかも傷滲出液等の体液の吸収を効果的に行って適用箇
所表面から体液が流れ出すのを防止するので衛生的であ
り、更に、アルミニウム塩は皮膚刺激性が無いか或いは
殆ど無い上、治癒性を促進したり、雑菌の繁殖を抑制す
るので安全であり、しかも保存安定性が優れた、ハイド
ロコロイド型ドレッシング材及びこれを用いた機能性外
用材を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のハイドロコロイド型ドレッシング材におい
ては、ゴム系接着剤と、吸水性及び/又は水膨潤性を有
し、しかも造塩能及び/又は配位能をもつ官能基を有す
るポリマーからなるハイドロコロイド粉末との接着性組
成物中に、水に対して易溶性のアルミニウム塩が粒子状
態で混合分散されていることを特徴とするものである。
【0016】即ち、本発明のハイドロコロイド型ドレッ
シング材においてはゴム系接着剤とハイドロコロイド粉
末を必須成分とし、しかもこのハイドロコロイド粉末が
吸水性及び/又は水膨潤性を有し、しかも造塩能及び/
又は配位能をもつ官能基を有するポリマーからなるもの
であり、この接着性組成物中に、更に水に対して易溶性
のアルミニウム塩が粒子状態で混合分散されているもの
である。
【0017】本発明で用いられるゴム系接着剤として
は、乾燥時の接着性を付与するものであれば特に限定さ
れるものではなく、天然または合成の粘性ゴム状物質、
例えば天然ゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリウレタン
ゴム、シリコーンゴム、アクリロニトリルゴム等から選
ばれた少なくとも1種が挙げられるが、これらのうち粘
度平均分子量(Flowry法)が約36000〜12000
0の低分子量ポリイソブチレンが優れた接着性を有する
ので望ましい。
【0018】本発明で用いられる吸水性及び/又は水膨
潤性のポリマーからなるハイドロコロイド粉末をとして
は、濡れた際に接着性を発揮するものであって、造塩能
及び/又は配位能を持つ官能基を有するものであれば特
に限定されるものではないが、特に生理食塩水に浸した
場合、浸透性が速く、且つ吸液力の大きいポリマーが望
ましい。
【0019】この具体的な代表例としては、例えばポリ
アクリル酸及び/又はその塩、アクリル酸/ビニルアル
コールコポリマー、架橋カルボキシメチルセルロース
(ナトリウム塩やカルシウム塩を含む。)、メチルビニル
エーテル/マレイン酸の長鎖ポリマー、カルボキシメチ
ルセルロース(ナトリウム塩やカルシウム塩を含
む。)、澱粉−アクリル酸塩グラフトポリマー、カルボ
キシセルロース−アクリル酸塩グラフトポリマー、アク
リル酸−アクリルアミドコポリマー、アルギン酸及び/
又はそのソーダ塩、メチルビニルエーテル/無水マレイ
ン酸コポリマー、ゼラチン、ペクチン、カラギーナン、
ポリビニルピロリドン等が挙げられるが、これらのうち
から選ばれた少なくとも1種が使用される。
【0020】そして、本発明の最も大きな特徴は、上記
のゴム系接着剤とハイドロコロイド粉末を必須成分とす
る接着性組成物中に、水に対して易溶性のアルミニウム
塩が粒子状態で混合分散されている点にある。
【0021】本発明で用いられるアルミニウム塩として
は水100gに対して5g以上溶解する易溶性のもので
あれば特に限定されるものではなく、無機系アルミニウ
ム塩又は有機系アルミニウム塩或いはこれらの混合物が
挙げられる。
【0022】この具体的な代表例としては、例えばミョ
ウバン、焼ミョウバン、硫酸アルミニウム(無水物、水
和物)、硝酸アルミニウム水和物及び/又は乳酸アルミ
ニウム、サリチル酸アルミニウム等が挙げられる。
【0023】又、本発明において、ミョウバンとは、
【0024】
【式1】
【0025】の一般式で表すことのできる複塩のうち、
【0026】
【式2】
【0027】に相当する三価金属がアルミニウムである
ものを指し、硫酸アルミニウムアンモニウム水和物、硫
酸アルミニウムカリウム水和物、硫酸アルミニウムナト
リウム水和物等が含まれるのであり、更に焼ミョウバン
とは上記ミョウバンを熱して無水物としたものである。
【0028】本発明においては、接着性組成物中に、上
記アルミニウム塩が粒子状態で混合分散されるが、分散
性、傷滲出液及び体液等の吸収した際の溶解速度やアル
ミニウムイオンの放出性等の観点より、アルミニウム塩
の平均粒径が、1000μm以下、特に300μm以下
とするのが望ましい。
【0029】本発明において、上記のゴム系接着剤
(A)とハイドロコロイド粉末(B)更にアルミニウム
塩(C)の配合割合は、人体の適用部位との接着性や、
吸水ないし水膨潤の速度や量、更に接着層の保型性等の
観点より、上記(A)が15〜70重量%の範囲、特に
35〜50重量%の範囲とし、また上記(B)が10〜
75重量%、特に40〜65重量%、更に上記(C)が
0.1〜20重量%、特に1〜10重量%とするのが望
ましい。
【0030】この場合、この混練には、例えばニーダー
ミキシングロール、バンバリーミキサー、二軸型混練
機、ヘンシェルミキサー、押出混練機等の公知の混練機
が挙げられる。
【0031】本発明のハイドロコロイド型ドレッシング
材の好ましい実施態様としては、金属イオンを長時間に
亙って徐放し、持続的な吸水性を保つなどの観点より、
上記アルミニウム塩に比べて難溶性で、且つイオン架橋
可能な金属酸化物及び/又は金属塩を配合することが望
ましい。
【0032】このイオン架橋可能な金属酸化物及び/又
は金属塩としては溶解度が水100gに対して5g未満
の難溶性のものであれば特に限定されるものではなく、
無機系アルミニウム塩又は有機系アルミニウム塩或いは
これらの混合物が挙げられる。
【0033】この具体的な代表例としては、例えば安息
香酸亜鉛(無水物、1水和物)、クエン酸亜鉛、炭酸亜
鉛、乳酸亜鉛(3水和物、2水和物のD型)、酸化亜鉛
(亜鉛華)、サリチル酸亜鉛3水和物、硫化亜鉛、亜硫酸
亜鉛水和物、安息香酸カルシウム水和物、炭酸カルシウ
ム、クエン酸カルシウム4水和物、ふっ化カルシウム、
グリセリン酸カルシウム2水和物、水酸化カルシウム、
リン酸水素カルシウム(無水物、2水和物)、リン酸二水
素カルシウム1水和物、リン酸三カルシウム、亜リン酸
カルシウム水和物、硫酸カルシウム(2水和物、無水
物)、亜硫酸カルシウム水和物、酒石酸カルシウム4水
和物、チオシアン酸カルシウム、安息香酸アルミニウム
(無水物)、クエン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム
水和物、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
【0034】上記のうちで、最も望ましい組み合わせと
しては、特に難溶性の金属塩が無水のアルミニウム塩で
あり、難溶性の金属酸化物が水酸化アルミニウムであ
り、このような物質を配合することにより、特にアルミ
ニウムイオンの長期の徐放が一層良好になり、アルミニ
ウムイオンによる高い吸水率のまま持続的な吸水性が実
現される。
【0035】この難溶性の金属酸化物及び/又は難溶性
の金属塩の配合量は、易溶性のアルミニウム塩(C)1
00重量部に対して10〜5000重量部であり、特
に、20〜1000重量部とするのが望ましく、10未
満では少なすぎて配合する意味がなく、一方、5000
重量部を超えると多すぎて他の成分とのバランスガ崩れ
る結果、上記目的を達成できなくなる恐れがあるので望
ましくない。この場合において、この混練には上述の混
練機が好適に用いられる。
【0036】ところで、本発明においては、所望によ
り、上記のハイドロコロイド型ドレッシング材に、接着
性や伸縮性を改善するために他のゴムエラストマーを配
合することが可能である。
【0037】このゴムエラストマーとしては、具体的に
は、例えば粘度平均分子量約100万〜200万の高分
子量ポリイソブチレン、イソブチレンと少量のイソプレ
ンとのコポリマー、粘度平均分子量約50満万〜150
万を有するブチルゴム、更にスチレン−ブタジエン−ス
チレン(S−B−S)及びスチレン−イソプレン−スチレ
ン(S−I−S)及びスチレン−エチレン/ブチレン−ス
チレン(S−EB−S)などのスチレンコポリマーが挙げ
られるが、好ましくはスチレン−イソプレン−スチレン
ブロックポリマーなどが挙げられる。
【0038】この場合において、ゴムエラストマーの配
合割合は、ハイドロコロイド型ドレッシング材全体の
0.5〜20重量%、特に、2〜8重量%の範囲とする
のが望ましく、ゴムエラストマーの配合割合が0.5重
量%未満では配合する意味がなく、一方、20重量%を
超えるとゴム系接着剤(A)や特定のハイドロコロイド
粉末(B)の濃度が相対的に低下し、接着力が低下した
り、滲出液の吸収特性が低下する恐れがあるから望まし
くない。この場合の混練には上述の混練機が好適に用い
られる。
【0039】本発明においては、所望により、上記接着
層に、可塑剤または溶剤、例えば鉱油またはペトロラタ
ム、鉱油やテルペン樹脂等の粘着性付与剤を配合するこ
とが可能である。
【0040】この可塑剤または溶剤、或いは粘着性付与
剤の配合割合は、ハイドロコロイド型ドレッシング材全
体の1〜20重量%、特に3〜10重量%の範囲とする
のが望ましく、この配合割合が1重量%未満では配合す
る意味がなく、一方、20重量%を超えるとゴム系接着
剤(A)や特定のハイドロコロイド粉末(B)の濃度が
相対的に低下し、滲出液の吸収特性が低下する恐れがあ
るから望ましくない。この場合の混練には上述の混練機
が好適に用いられる。
【0041】又、本発明においては、所望により、ハイ
ドロコロイド型ドレッシング材中に他の吸水性及び/又
は水膨潤性のポリマーを含有させても良いのであるが、
この場合、接着層の保型性を維持するために、その含有
量は当該ドレッシング材全体の30重量%以下に調整す
ることが望ましい。この含有量が30重量%を超えると
保型性が崩れて一部が外方に流出する恐れが生じる。こ
の場合の混練には上述の混練機が好適に用いられる。
【0042】この例としては、濡れた際に接着性を発現
するものであれば特に限定されるものではなく、例えば
カラヤゴム、グアーガム、ローカストビーンガム、ポリ
ビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアク
リルアミド、水不溶性澱粉−アクリロニトリルグラフト
ポリマー、水不溶性架橋デキストリン等から選ばれた少
なくとも1種が挙げられる。
【0043】本発明の機能性外用材においては、上述の
ハイドロコロイド型ドレッシング材が支持体に積層され
てなるものであるが、このように構成することにより、
取り扱い性が良好で、しかも支持体がハイドロコロイド
型ドレッシング材を保護したり、その保形性を実現して
長時間の使用が可能になるうえ、被服の汚れを防ぐこと
ができるなどの観点より、望ましい。
【0044】本発明で用いられる支持体としては柔軟
で、しかも防水性があるものであれば特に限定されるも
のではなく、従って、無孔或いは多孔質のフィルムやシ
ート、又は発泡状シート、更にこれらを組み合わせたも
ののいずれでも使用が可能であり、その素材としては天
然材料や合成材料で形成されたものが挙げられるが、こ
れらのうち特に合成樹脂で形成され支持体が、強度、価
格及び優れた伸縮性を確保し易い等の観点より望まし
い。
【0045】又、この支持体として発泡状シートを用い
る場合には透湿性と細菌バリヤー性を持たせるため連続
多孔性のものに細菌バリヤー性の別のフィルムまたはシ
ートを貼り合わせることが望ましい。
【0046】又、この支持体の厚さとしては10〜20
0μm、特に20〜150μmのフィルム状とするのが
望ましく、この厚さが、10μm未満と薄すぎると強度
や取り扱い性に問題が生じるので好ましくなく、又、2
00μmを超えると厚くなり過ぎて人体の適用部位との
密着性が低下したり、取り扱い性に問題が生じる上、経
済的にも不利になるので好ましくない。
【0047】一方、この支持体に発泡状シートを用いる
場合には、クッション性や透湿性更に細菌バリアー性を
持たせるため連続多孔性のものが好ましく、また、厚さ
は100〜5000μmと厚くしても良く、好ましくは
300〜2000μmが良い。
【0048】上記合成樹脂製の支持体としては特に限定
されるものではないが、例えばポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミドポリエーテルウレタン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂等
からなる群より選ばれた少なくとも一種の樹脂で形成さ
れた無孔或いは多孔質のフィルムやシート、つまりこれ
らの樹脂で形成された単層、2層或いは3層以上に積層
された無孔或いは多孔質のフィルムやシートのいずれで
もよいのである。
【0049】この支持体においては、ポリエチレン樹
脂、特に線状低密度ポリエチレン樹脂を用いたものが支
持体の生産・加工性に優れ生産コストが安価であり、し
かも、得られた支持体は、伸縮性が大である上、強度が
大きいことより最も好ましい。
【0050】上記線状低密度ポリエチレン樹脂はエチレ
ンとα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィ
ンとしては、ブテン、ヘキセン、オクテン等が挙げられ
る。
【0051】上記合成樹脂製の支持体には、所望によ
り、充填剤が配合されたものも含まれるが、かかる充填
剤としては炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリ
ン、シリカ、硫酸バリウム、硫酸カオリン、水酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタン、ア
ルミナ、マイカ等が挙げられる。
【0052】この充填剤の平均粒径は30μm以下のも
のが用いられ、特に0.1〜10μmの範囲のものが望
ましい。尚、細菌バリアー性を必要特性とする立場から
いえば、平均孔径が0.5μm以下のものが望ましい。
【0053】粒径が30μmを超えると粒径が大き過
ぎ、多孔質のフィルムやシートを得る場合、貫通孔が大
きくなるので透湿度が大きくなり過ぎるのであり、逆に
0.1μm未満と小さ過ぎると凝集が起こり分散性が劣
るから好ましくない。
【0054】又、本発明において、ポリエチレン樹脂や
ポリプロピレン樹脂を用いる場合には、充填剤の混練
性、分散性を向上させたり、整形・加工性を向上させた
り、或いはフィルムの機能的強度を向上させるために、
オレフィンターポリマーや軟化剤が配合されていてもよ
いのである。
【0055】上記オレフィンターポリマーとしては、数
平均分子量が5000〜200000のゴム状物質であ
れば、特に限定されるものではなく、具体的な代表例と
しては、エチレン、α−オレフィンおよび非共役二重結
合を有する環状または非環状からなる共重合物(以下E
PDMという)が用いられる。
【0056】上記EPDMは、エチレン、プロピレンも
しくはブテン−1および以下に列挙するポリエンモノマ
ーからなるターポリマーであり、該ポリエンモノマーと
しては、ジシクロペンタジエン、1,5−シクロオクタ
ジエン、1,1−シクロオクタジエン、1,6−シクロ
ドデカジエン、1,7−シクロドデカジエン、1,5,
9−シクロドデカトリエン、1,4−シクロヘプタジエ
ン、1,4−シクロヘキサジエン、1,6−ヘプタジエ
ン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、2−メ
チルペンタジエン−1,4、1,5−ヘキサジエン、メ
チル−テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエンな
どである。各モノマーの共重合割合は好ましくはエチレ
ンが30ないし80モル%、ポリエンが0.1ないし2
0モル%で残りがα−オレフィンとなるようなターポリ
マーでムーニー粘度が
【0057】
【式3】
【0058】1ないし60のものがよい。
【0059】又、上記軟化剤としては、数平均分子量が
1000〜30000の軟化剤であれば特に限定される
ものではなく、具体的な代表例としては、低粘度軟化剤
として石油系プロセスオイル、流動パラフィン、脂肪族
系油、低分子量可塑剤があり、比較的高粘度軟化剤とし
て、ポリブテン、低分子量ポリイソブチレン、液状ゴム
などの軟化剤が好適に用いられる。
【0060】尚、上記熱可塑性の多孔質フィルムには、
通常用いられる酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止
剤、顔料、滑剤、蛍光剤等を添加して成るものでもよい
のである。
【0061】上記支持体上には、上述のハイドロコロイ
ド型ドレッシング材が積層されるが、その層厚さとして
は一般に200〜3000μm、特に1000〜200
0μmとするのが望ましく、この厚さが、200μm未
満と薄すぎると接着力が低下したり、クッション性が低
下し、人体の適用部位との密着性に問題が生じたり、吸
液量が小さくなりすぎるので好ましくなく、一方、30
00μmを超えると厚くなり過ぎて人体との密着性に問
題が生じたり、厚過ぎて外れ易くなったり、局所に応力
が加わるなどの問題が生じので好ましくない。
【0062】このハイドロコロイド型ドレッシング材層
の形成には、溶剤塗工、ロールによる圧延或いは押し出
し機による押し出し等、公知の方法が採用される。この
溶剤塗工によりハイドロコロイド型ドレッシング材層を
形成する場合には、この層厚が200μm以上であるた
め複数回の塗工が必要となり、必ずしも、経済的ではな
く、従って、この層の形成には押し出し法を採用するが
望ましい。
【0063】本発明においては、多孔質支持体が用いら
れるが、この多孔質支持体としては、上記合成樹脂で形
成したフィルムやシートを、極細針で穿孔したり、一軸
延伸又は二軸延伸により直接多孔質に形成したり或いは
延伸により多孔質に形成し、次いで、これを更に、酸、
アルカリ又は水等で充填剤を溶出して形成したものが挙
げられる。この場合、多孔質体の表面に薄い高透湿性フ
ィルムを積層してバクテリアバリアー性を持たせること
もできる。
【0064】この多孔質支持体のうち、支持体の透湿度
が300〜2000g/m2・24hr、特に500〜
1500g/m2・24hrのものが有益である。
【0065】支持体の透湿度が300g/m2・24h
r未満であると透湿度が小さ過ぎて上記ドレッシング材
層が吸収した傷滲出液等中の水分の支持体表面からの蒸
散が悪くなって接着層の成分変化が生じ、ドレッシング
材が外方に流出する場合があり、一方、透湿度が200
0g/m2・24hrを超えると透湿度が大き過ぎて、
ドレッシング材層中の成分が蒸散して創傷面を乾燥させ
る結果、治癒を遅らせる事になるので好ましくない。
【0066】本発明において透湿度とはペインズカップ
法により測定した値である。
【0067】又、この透湿性支持体の厚さとしては10
〜100μm厚、特に20〜80μm厚のフィルム状と
するのが望ましく、この厚さが、10μm未満と薄すぎ
ると強度や取り扱い性に問題が生じるために好ましくな
く、又、100μmを超えると厚くなり過ぎて人体の適
用部位との密着性が低下したり、取り扱い性に問題が生
じる上、透湿性の低下もきたすので好ましくない。
【0068】一方、この支持体に発泡状シートを用いる
場合には透湿性と細菌バリアー性を持たせるため連続多
孔性のものが好ましく、また、厚さは100〜5000
μmと厚くしても良く、好ましくは300〜2000μ
mが良い。
【0069】本発明においては、接着層に抗菌性物質、
例えばヒビテン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、ポビドンヨードなどのヨード系物質、サルファ
ダイヤジン銀、サルファー剤や抗生物質、例えば硫酸フ
ラジオマイシン、硫酸ゲンタマイシンなどのうちから1
種又は組み合わせて添加することができ、その添加量は
0.01〜20%、好ましくは0.05〜5%の範囲で
添加し、人体の適用部位の消毒や殺菌更にバクテリアの
増殖を防止するのが望ましい。
【0070】
【作用】本発明のハイドロコロイド型ドレッシング材に
おいては、上記構成を有し、接着層が創傷部位等の人体
の適用部位に接着される。
【0071】この創浸出液及び体液は、初めにハイドロ
コロイド型ドレッシング材中の吸水性ポリマー及び/又
は水膨潤性ポリマーに速やかに吸収され、それと共に、
微粉末のかたちで配合された易溶性のアルミニウム塩で
は、微粒子表面から速やかにアルミニウムイオンの放出
が連続的に起こる。
【0072】この放出されたアルミニウムイオンはイオ
ン架橋性が著しく高く、隣接した吸水性ポリマー及び/
又は水膨潤性ポリマーに対して速やかに、且つ効率良い
架橋が行われ、長時間に亙る保形性と持続的で高い吸水
性が維持される作用を有するのである。
【0073】この場合、微粉末のアルミニウム塩とハイ
ドロコロイド粉末がよく混じりあっているので、互いに
接触する確率が高くなっており、この点からもイオン架
橋が起き易いのである。
【0074】本発明において、難溶性の金属塩及び/又
は難溶性の金属酸化物を用いると、金属イオンを長時間
に亙って徐放し、一層持続的な吸水性を保つことができ
る作用を有するのである。
【0075】本発明の機能性外用材においては、上述の
ハイドロコロイド型ドレッシング材が支持体に積層され
ていることにより、取り扱い性が良好で、しかも支持体
がハイドロコロイド型ドレッシング材を保護したり、そ
の保形性を維持する作用を有するのである。
【0076】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0077】本発明の機能性外用材の構造例 図1は本発明の機能性外用材の斜視図であり、図2はそ
の縦断面図である。図1及び図2において、本発明の機
能性外用材1は支持体2の片面にハイドロコロイド型ド
レッシング材層3を形成してなり、この場合、上記支持
体2が透湿性であり、また、その吸水性及び/又は水膨
潤性のポリマーからなるハイドロコロイド粒子が造塩能
及び/又は配位能をもつ官能基を有している。尚、4は
剥離性のセパレーターである。
【0078】実施例1 結晶粉体のカリウムミョウバンを予め乳鉢で良く摺潰し
て細紛化し、以下に述べる配合比で、ニーダーで均一に
撹拌混合することによりハイドロコロイド組成物を得
た。
【0079】ハイドロコロイド組成物の配合比 CMCNa 17.5重量部 ペクチン 12.5重量部 ゼラチン 19.5重量部 カリウムミョウバン 3.0重量部 白色ワセリン 0.5重量部 上記CMCNaとはカルボキシメチルセルロースのナト
リウム塩のことである。
【0080】次に、このハイドロコロイド組成物58重
量部にポリイソブチレン(粘度平均分子量(Flowry法)=
7万)42重量部を配合し、小形ニーダーにて良く混練
して、本発明のハイドロコロイド型ドレッシング材を得
た。
【0081】更に、このハイドロコロイド型ドレッシン
グ材をプレス機にて、1.3mm厚のシート状に成形して
当該ドレッシング材層3を得た。
【0082】そして、支持体2としてポリウレタンフィ
ルム(35μm)を用い、この片面に上記ドレッシング材
層3を積層して、本発明の機能性外用材1を得た。
【0083】この時のハイドロコロイド型ドレッシング
材層3中のカリウムミョウバン粒子を元素分析で確認
し、且つその大きさを電子顕微鏡観察で測定したとこ
ろ、数平均で15μmであった。
【0084】実施例2 硫酸アルミニウムカリウム粉末(12水和物)と水酸化ア
ルミニウムとを、以下に述べる配合比で、ニーダーで均
一に撹拌混合することによりハイドロコロイド組成物を
得た。
【0085】ハイドロコロイド組成物の配合比 CMCNa 16.5重量部 ペクチン 15.5重量部 ゼラチン 18.5重量部 PVP 0.8重量部 カリウムミョウバン 2.0重量部 水酸化アルミニウム 2.0重量部 上記PVPとはポリビニルピロリドンのことである。
【0086】次に、このハイドロコロイド組成物58重
量部に、ポリイソブチレン(粘度平均分子量(Flowry法)
=7万)と天然ゴムとの14:1混合物(重量比)42重
量部を配合し、小型ニーダーで充分に混練して、本発明
のハイドロコロイド型ドレッシング材を得た。
【0087】このハイドロコロイド型ドレッシング材を
プレス機で1.5mm厚のシート状に成形して当該ドレッ
シング材層3を得た。
【0088】更に、支持体2としてポリウレタンのフィ
ルム(40μm)を用い、この片面に上記ハイドロコロイ
ド型ドレッシング材層3を積層して、本発明の機能性外
用材1を得た。
【0089】実施例3 硫酸アルミニウムカリウム末(水和物)と焼ミョウバンと
を、以下に述べる配合比で、ニーダーで均一に撹拌混合
することによりハイドロコロイド組成物を得た。
【0090】ハイドロコロイド組成物の配合比 CMCNa 20.0重量部 ペクチン 20.0重量部 ゼラチン 5.0重量部 PVP 0.8重量部 カリウムミョウバン 2.0重量部 焼ミョウバン 2.0重量部 上記PVPとはポリビニルピロリドンのことである。
【0091】次いで、実施例2と同様にして、本発明の
ハイドロコロイド型ドレッシング材及びこれを用いた、
本発明の機能性外用材を得た。
【0092】実施例4 実施例2に対して、水酸化アルミニウムに代えて、硫酸
アルミニウムカリウム粉末を用いた以外は実施例2と同
様にして、本発明の機能性外用材を得た。
【0093】実施例5 実施例3に対して、焼ミョウバンに代えて、硫酸アルミ
ニウムカリウム粉末を用いた以外は実施例3と同様にし
て、本発明の機能性外用材を得た。
【0094】参考例 実施例1に対して、細紛化しない原末のカリウムミョウ
バンを用い他は実施例1と同様にして機能性外用材を得
た。
【0095】この時のハイドロコロイド型ドレッシング
材層中のカリウムミョウバン粒子の大きさを、実施例1
と同様に測定したところ、数平均して1200μmであ
った。
【0096】比較例1 実施例1に対して、カリウムミョウバンに代えて、水酸
化アルミニウムを用いた以外は実施例1と同様にして外
用材を作製した。
【0097】比較例2 実施例1に対して、カリウムミョウバンに代えて、硫酸
亜鉛を用いた以外は実施例1と同様にして外用材を作製
した。
【0098】比較例3 実施例1に対して、カリウムミョウバンに代えて、酸化
アルミニウムを用いた以外は実施例1と同様にして外用
材を作製した。
【0099】比較例4 実施例1に対して、カリウムミョウバンを除き、その分
他のハイドロコロイド成分を同比率で増量した以外は実
施例1と同様にして外用材を得た。
【0100】上記の各実施例及び参考例更に各比較例の
被検体を用い、以下に述べる方法で、生理食塩水中の吸
液量について経時的変化を測定した結果をそれぞれ図3
〜図6に示す。
【0101】被検体の粘着層の寸法は何れも20mmφ×
1.3mm厚であり、37℃の生理食塩水100ml毎に各
被検体1枚を浸漬して、重量測定により経時的な吸水率
を式4により測定した。
【0102】
【式4】
【0103】図3に示す結果より、カリウムミョウバン
の大きさが小さい程、吸水率の立ち上がりがよく、しか
も吸水率が高いことが認められる。
【0104】また、図4に示す結果より、カリウムミョ
ウバン(実施例1)を用いたもの、つまり易溶性のアル
ミニウム塩を用いたものが最も優れた吸水特性を示し、
次いで水酸化アルミニウムを用いたもの(比較例1)、
硫酸亜鉛を用いたもの(比較例2)、酸化アルミニウム
を用いたもの(比較例3)の順に吸水特性が悪くなり、
特に、イオン架橋剤を全く用いないもの(比較例4)が
もっとも悪いことが認められた。
【0105】特に、図4に示す結果より、比較例2〜4
のものはハイドロコロイド型ドレッシング材層が分散し
だして、途中で測定が不可能になった。
【0106】図5及び図6に示す結果より、易溶性のア
ルミニウム塩を増やすと吸水率の立ち上がりは良好であ
り、一方、易溶性のアルミニウム塩と難溶性のアルミニ
ウム塩を加えたものは最も優れた吸水特性を示すことが
認められる。
【0107】更に、上記の被検体をラット採皮創に貼
り、様子を見たところ、各実施例及び参考例のものは3
日たっても滲出液の流れ出しは認められなかったが、比
較例4のものは1日で、又、比較例3のものは1日で、
比較例2のものは2日で、更に比較例1のものは2日
で、それぞれハイドロコロイド型ドレッシング材の流出
が見られた。
【0108】
【発明の効果】本発明のハイドロコロイド型ドレッシン
グ材においては、上記構成を有し、ゴム系接着剤と特定
のポリマーからなるハイドロコロイド粉末からなる接着
性組成物中に、水に対して易溶性のアルミニウム塩を粒
子状態で混合分散してハイドロコロイド型ドレッシング
材を形成してなり、このドレッシング材が創傷部等の患
部に適用され、傷滲出液及び体液を吸収すると、アルミ
ニウム塩から生成したアルミニウムイオンと特定のポリ
マーからなるハイドロコロイド粉末がイオン結合、或い
は配位結合を形成し、これによって、接着層の結着力を
向上させて当該ドレッシング材の保型性を維持してその
溶解や流出を防止したり、患部との密着性を向上させる
のであり、又、このドレッシング材は立ち上がりの吸水
速度が良好で、しかも傷滲出液等の体液の吸収を効果的
に行って適用箇所表面から体液が流れ出すのを防止する
ので衛生的であり、更に、アルミニウム塩は皮膚刺激性
が無いか或いは殆ど無い上、治癒性を促進したり、雑菌
の繁殖を抑制するので安全であり、しかも保存安定性が
優れる効果を有するのである。
【0109】又、本発明の機能性外用材においては、こ
のように優れたハイドロコロイド型ドレッシング材が支
持体に積層されていることにより、取り扱い性が良好
で、しかも支持体がハイドロコロイド型ドレッシング材
を保護したり、その保形性を維持し、長時間に亙って有
効に使用できるので至極有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の機能性外用材の一実施例を示す
斜視図である。
【図2】図2はその断面図である。
【図3】図3は実施例1及び参考例の生理食塩水の吸収
特性図である。
【図4】図4は実施例1と比較例1〜4の生理食塩水の
吸収特性図である。
【図5】図5は実施例2及び実施例4の生理食塩水の吸
収特性図である。
【図6】図6は実施例3及び実施例5の生理食塩水の吸
収特性図である。
【符号の説明】
1 機能性外用材 2 支持体 3 ハイドロコロイド型ドレッシング材層 4 セパレーター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム系接着剤と、吸水性及び/又は水膨
    潤性を有し、しかも造塩能及び/又は配位能をもつ官能
    基を有するポリマーからなるハイドロコロイド粉末との
    接着性組成物中に、水に対して易溶性のアルミニウム塩
    が粒子状態で混合分散されていることを特徴とするハイ
    ドロコロイド型ドレッシング材。
  2. 【請求項2】 ハイドロコロイド型ドレッシング材中の
    アルミニウム塩の平均粒径が1000μm以下である請
    求項1に記載のハイドロコロイド型ドレッシング材。
  3. 【請求項3】 アルミニウム塩が、ミョウバン、焼ミョ
    ウバン、硫酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム、
    硝酸アルミニウム又は乳酸アルミニウムから選ばれた少
    なくとも1種である請求項1又は2に記載のハイドロコ
    ロイド型ドレッシング材。
  4. 【請求項4】 アルミニウム塩に比べて水に対して難溶
    性の金属塩及び/又は難溶性の金属酸化物を加えてなる
    請求項1ないし3のいずれかに記載のハイドロコロイド
    型ドレッシング材。
  5. 【請求項5】 難溶性の金属塩及び/又は難溶性の金属
    酸化物が無水のアルミニウム塩及び/又は水酸化アルミ
    ニウムである請求項4に記載のハイドロコロイド型ドレ
    ッシング材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のハ
    イドロコロイド型ドレッシング材が支持体に積層されて
    いる機能性外用材。
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