JPH05330922A - 低熱伝導セラミックス及びその製造方法 - Google Patents

低熱伝導セラミックス及びその製造方法

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JPH05330922A
JPH05330922A JP4164146A JP16414692A JPH05330922A JP H05330922 A JPH05330922 A JP H05330922A JP 4164146 A JP4164146 A JP 4164146A JP 16414692 A JP16414692 A JP 16414692A JP H05330922 A JPH05330922 A JP H05330922A
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JP
Japan
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amorphous
low thermal
ceramics
powder
thermal conductivity
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JP4164146A
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English (en)
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Hidenori Kita
英紀 北
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、低熱伝導率で且つ十分な強度を有
する低熱伝導セラミックス及びその製造方法を提供する
ことである。 【構成】 この低熱伝導セラミックスは、結晶質のSi
3 4 のマトリックス中に、非晶質のSi3 4 相が分
散しており、非晶質のSi3 4 を体積20%以上含有
しているものである。結晶質のSi3 4 中に非晶質の
Si3 4 が存在するため、結晶質のSi3 4 のもの
に対してフォノン散乱が生じ、フォノンが伝わり難くな
って熱伝導率が低下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、結晶質Si3 4
マトリックスとする低熱伝導率セラミックス及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックスに関して、短時間で
高密度の焼結体を目的として、SiとSi3 4 の混合
粉末を原料として反応焼結させるものは、例えば、特公
昭60−5552号公報に開示されたものがある。該公
報に開示された窒化珪素成形体の製造方法は、Si粉末
或いはSi粉末と窒化ケイ素粉末とを混合してなる原料
粉末を予め所定形状に予備成形し、次いでこれを窒素ガ
ス中で反応焼結するものであり、予備成形体を高圧容器
中に装入し、400kg/cm2 以上の圧力の窒素ガス
中にて、まずSiの融点以下の温度で、反応率20%以
上反応させて一次窒化し、次いで前記圧力の窒素ガス中
にてSiの融点以上の温度で二次窒化させて、前記Si
粉末を窒化させると共に焼結するものである。
【0003】また、特開平2−74507号公報には、
窒化珪素の製造方法が開示されている。該窒化珪素の製
造方法は、特定の有機ケイ素ポリマーを出発原料として
比較的温和な条件で窒化ケイ素を得る方法であり、ポリ
カルボシラスチレンの架橋物及び/又はポリシラスチレ
ンの架橋物を約1200℃以上の高温で窒素気流中で窒
素と反応させたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックスに関して、低熱伝導化を目的とした場合には、結
晶質のSi3 4 を配合すると、特性的に不十分なセラ
ミックスができるという問題がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、低熱伝導率のセラミックスを得る
ため、Si粉末と非晶質のSi3 4 とを原料として、
該原料を成形して成形体を作製し、該成形体を反応焼結
することによって非晶質のSi3 4 を結晶質のSi3
4 のマトリックスに分散させ、熱伝導率を低下させた
低熱伝導セラミックス及びその製造方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、結晶質のSi3 4 のマトリックス中に、
非晶質のSi3 4 相が分散していることを特徴とする
低熱伝導セラミックスに関する。
【0007】また、この低熱伝導セラミックスにおい
て、前記非晶質のSi3 4 を体積20%以上含有して
いるものである。
【0008】或いは、この発明は、Si粉末に非晶質の
Si3 4 粉末を配合して蒸留水を媒体として混合した
後に乾燥して混合物を作製するステップと、該混合物を
粉砕して成形用原料を作製するステップと、該成形用原
料で成形体を作製して該成形体を加熱してバインダーを
除去した後に窒素雰囲気中で焼成して焼結体を作製する
ステップと、を有することを特徴とする低熱伝導セラミ
ックスの製造方法に関する。
【0009】
【作用】この発明による低熱伝導セラミックス及びその
製造方法は、上記のように構成されており、次のように
作用する。即ち、この低熱伝導セラミックスは、結晶質
のSi3 4 のマトリックスに非晶質のSi3 4 相が
分散しているので、非晶質Si3 4 が存在するため、
結晶質のSi3 4 のものに対してフォノン散乱が生
じ、フォノンが伝わり難くなって熱伝導率が低下する。
前記マトリックスに対して前記非晶質のSi3 4 を体
積率で20%以上、特に、20〜50%含有することに
よって、熱伝導率を低減でき、且つエンジン部品等に使
用できる十分な強度を確保できる。
【0010】この低熱伝導セラミックスの製造方法は、
Si粉末に非晶質のSi3 4 粉末を配合して混合し、
該混合物を粉砕して成形用原料を作製し、該成形用原料
で成形体を作製し、該成形体を窒素雰囲気中で焼成して
焼結体を作製するので、結晶質のSi3 4 のマトリッ
クス中に良好に非晶質のSi3 4 を分散させることが
でき、熱伝導率を均等に低下させる。
【0011】
【実施例】以下、この発明による低熱伝導セラミックス
及びその製造方法の実施例を、図面を参照して説明す
る。図1はこの発明による低熱伝導セラミックスの非晶
質即ちアモルファスSi3 4 の体積率(%)に対する
熱伝導率(w/m・k)を示すグラフである。図2はこ
の発明による低熱伝導セラミックスの非晶質即ちアモル
ファスSi3 4 の体積率(%)に対する3点曲げ強度
(Mpa)を示すグラフである。
【0012】この発明による低熱伝導セラミックスは、
結晶質のSi3 4 のマトリックス中に、非晶質のSi
3 4 相が分散していることを特徴とするものである。
この低熱伝導セラミックスは、非晶質のSi3 4 が分
散しているため、該非晶質のSi3 4 によってフォノ
ン散乱が生じ、フォノンが結晶質のSi3 4 に対して
伝わり難くなり、その熱伝導率が低下する。この場合
に、図1から分かるように、この低熱伝導セラミックス
については、非晶質のSi3 4 を体積率で20体積%
以上含有していることによって、その熱伝導率を約4w
/m・k以下にすることができる。
【0013】この低熱伝導セラミックスについて、非晶
質のSi3 4 を20%以上含有することによって、そ
の熱伝導率を約4w/m・k以下にすることができる
が、非晶質のSi3 4 の体積率を大きくし過ぎると、
強度が低下する。従って、この低熱伝導セラミックスを
エンジン部品等に使用して強度も確保したい場合には、
熱伝導率を低下させると共に、部品として望ましい強度
を確保するため、非晶質のSi3 4 の体積率を約20
〜50%程度にすることが好ましい。
【0014】この低熱伝導セラミックスを製造するに
は、次のようなステップによって製造することができ
る。この発明による低熱伝導セラミックスの製造方法
は、Si粉末に非晶質のSi3 4 粉末を配合して蒸留
水を媒体として混合した後に乾燥して混合物を作製する
ステップと、該混合物を粉砕して成形用原料を作製する
ステップと、該成形用原料で成形体を作製して該成形体
を加熱してバインダーを除去した後に窒素雰囲気中で焼
成して焼結体を作製するステップとを有するものであ
り、反応焼結によって結晶質のSi3 4 が作製され
る。
【0015】この低熱伝導セラミックスの製造方法にお
いて、まず、平均粒径0.3μmのSi粉末に2μmの
非晶質のSi3 4 粉末を所定の組成となるように秤量
し、配合して混合粉末を作った。次いで、この混合粉末
に媒体として蒸留水を加え、ボールミルで約36時間混
合した後、ボールミルから取り出して乾燥して混合物を
作製した。この混合物を粉砕し、分級して成形用原料を
作った。種々の割合で作製した種々の成形用原料をプレ
ス法により径10mmのペレット状に成形すると共に、
40×3×4mmの角棒状に成形した。ペレット状の成
形体は熱伝導率の測定用に成形したものであり、また、
角棒状の成形体は3点曲げ強度の測定用に成形したもの
である。これらの成形体を加熱して成形体からバインダ
ーを除去し、9.5atmの窒素雰囲気中で最高140
0℃まで加熱して焼成することによって焼結体を得た。
この焼成時に、Si粉末がSi3 4 に転化して反応焼
結されてマトリックスを構成し、非晶質のSi3 4
末がマトリックス中に分散相で存在するようになる。
【0016】この低熱伝導セラミックスの製造方法で作
製した種々の焼結体について、熱伝導率(w/m・k)
をレーザーフラッシュ法で測定し、その熱伝導率は4個
(n=4)の平均値を測定値とした。また、強度(MP
a)を3点曲げ強度で測定し、3点曲げ強度は50個
(n=50)の平均値を測定値とした。
【0017】この低熱伝導セラミックスの熱伝導率及び
強度の測定結果は、図1と図2に示すとおりであった。
即ち、この低熱伝導セラミックスにおいて、熱伝導率に
ついては、非晶質Si3 4 の含有量が10%で平均5
w/m・kであり、20%で平均4w/m・kであり、
30%で平均3.5w/m・kであり、40%で平均
3.25w/m・kであり、50%で平均3w/m・k
であった。また、強度については、非晶質Si3 4
含有量が10%で平均340MPaであり、20%で平
均290MPaであり、30%で平均315MPaであ
り、40%で平均290MPaであり、50%で平均2
30MPaであった。
【0018】図1から分かるように、非晶質のSi3
4 の体積率を約20〜50%の範囲で、熱伝導率が4w
/m・k以下になっており、この値は一般的なセラミッ
クスの低熱伝導材のレベルに相当するものである。ま
た、図2から分かるように、非晶質のSi3 4 の体積
率を約20〜50%の範囲で、強度は200MPa以上
あり、十分な強度を確保していることが分かる。
【0019】
【発明の効果】この発明による低熱伝導セラミックス及
びその製造方法は、上記のように構成されており、次の
ような効果を有する。即ち、この低熱伝導セラミックス
は、結晶質のSi3 4 のマトリックス中に、非晶質の
Si3 4 相が分散しているので、フォノン散乱が生じ
て低熱伝導率になり、しかも強度もエンジン部品等で使
用できる十分な強度を確保することができる。
【0020】また、この低熱伝導セラミックスの製造方
法は、Si粉末に非晶質Si3 4粉末を混合し、その
混合物を粉砕して成形用原料を作製し、該成形用原料で
作製した成形体を窒素雰囲気中で焼成して反応焼結させ
て焼結体を作製したので、結晶質Si3 4 のマトリッ
クス中に非晶質Si3 4 が良好に分散するようにな
り、熱伝導率を均等に低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による低熱膨張セラミックスの非晶質
のSi3 4 の含有量に対応する熱伝導率の関係を示す
グラフである。
【図2】この発明による低熱膨張セラミックスの非晶質
のSi3 4 の含有量に対応する強度の関係を示すグラ
フである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶質のSi3 4 のマトリックス中
    に、非晶質のSi3 4 相が分散していることを特徴と
    する低熱伝導セラミックス。
  2. 【請求項2】 前記非晶質のSi3 4 を体積率で20
    %以上含有することを特徴とする請求項1に記載の低熱
    伝導セラミックス。
  3. 【請求項3】 Si粉末に非晶質のSi3 4 粉末を配
    合して蒸留水を媒体として混合した後に乾燥して混合物
    を作製するステップと、該混合物を粉砕して成形用原料
    を作製するステップと、該成形用原料で成形体を作製し
    て該成形体を加熱してバインダーを除去した後に窒素雰
    囲気中で焼成して焼結体を作製するステップと、を有す
    ることを特徴とする低熱伝導セラミックスの製造方法。
JP4164146A 1992-05-29 1992-05-29 低熱伝導セラミックス及びその製造方法 Pending JPH05330922A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113149656A (zh) * 2021-04-22 2021-07-23 西北工业大学 一种富含Si3N4纳米线的SiHfBCN陶瓷及制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113149656A (zh) * 2021-04-22 2021-07-23 西北工业大学 一种富含Si3N4纳米线的SiHfBCN陶瓷及制备方法
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