JPH05330333A - モール付き板状体の製造方法 - Google Patents

モール付き板状体の製造方法

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JPH05330333A
JPH05330333A JP16398292A JP16398292A JPH05330333A JP H05330333 A JPH05330333 A JP H05330333A JP 16398292 A JP16398292 A JP 16398292A JP 16398292 A JP16398292 A JP 16398292A JP H05330333 A JPH05330333 A JP H05330333A
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mold
shaped body
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JP16398292A
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Masaji Atsuta
正次 熱田
Nobuyuki Tamai
宣行 玉井
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】塗布用ロボット1の先端に接着剤塗布用の塗布
手段8を取り付け、板状体3と塗布手段8が接触しない
ようにして板状体3に接着剤層4を設け、さらに、塗布
用ロボット1の先端に取り付けてあるフィルム形成材料
塗布用の別の塗布手段9を、接着剤層よりも内周に周回
させてフィルム形成材料を塗布してフイルム層を形成
し、このフィルム層を介在して板状体3を金型にはさん
で樹脂モールを一体成形する。 【効果】ガラス板を金型にはさんで樹脂モールを成形す
る際に、ガラス板に傷がつくことや、ガラス板の割れを
防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モール付き板状体の製
造方法、特にはガラス板の周辺部に樹脂モールを一体成
形してなるモール付きガラス窓の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】車両用や建築用のウインドシールドの車
体や建物への装着は、車体や建物にガラス板を接着した
後にガラス板の周囲に装着されたり、あらかじめ成形さ
れたウインドシールド用モールをガラス板に取り付ける
といった方法がとられてきたが、このような方法は組み
付け工数が多く、また、優れた水密性のウインドシール
ドが得られなかった。
【0003】そこで、近年、通称モジュールアッシーウ
インドー(以下MAWという)と呼ばれる、ガラス板の
周囲にウインドシールド用モールを一体成形したガラス
窓が普及してきた。このMAWは、ガラス板の周辺部に
接着剤あるいはプライマー(以下これらを総称して接着
剤とする)を塗布し、金型にガラス板、さらには金属製
モール、クリップ等を備えつけた後、射出成形で接着剤
の塗布された部分にウインドシールド用モールを一体成
形して製造されるものであり、ガラス板に樹脂モールが
一体成形されているので、組み付け工数も少なく、水密
性や密着性に富み、また優れた外観を提供することがで
きるようになった。
【0004】しかしながら、このMAWの成形方法は、
脆性材料であるガラス板を金型ではさみつけて樹脂を金
型のキャビティ内に注入するため、ガラス板の金型に接
する部分に傷がつきやすく、さらには樹脂圧によって割
れてしまうといった欠点を有していたため、この金型の
ガラス板に当接する面にテープやゴム等の弾性体を張り
つけたり、あるいは金型内に弾性体を埋め込んでガラス
を柔らかくはさみつけるといった方法が提案されてき
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のガラス板に樹脂
モールを一体成形する方法は、金型のガラス板に当接す
る面に弾性体を貼り付けているため、ガラス板が割れる
ことやガラス板に傷がつくことの防止をある程度実現す
ることができた。しかし、弾性体の接着耐久性には限界
があり、何度かの樹脂モール成形が行われると、この金
型に貼り付けられた弾性体は樹脂圧によって剥れてしま
うといった欠点を有していた。
【0006】さらに、この金型の一か所でも弾性体が剥
れてしまうと、弾性体の貼りかえ作業は金型全体にわた
らなければならず、金型を成形機本体から取りはずして
弾性体を貼りかえる作業が必要となって非常に手間がか
かり、また、連続成形の工程が途中で中断してしまい、
成形品のできあがる時間が大幅に延長されてしまうとい
った欠点を有していた。
【0007】本発明の目的は、従来技術が有していた前
述のような欠点を解決しようとするものであり、従来知
られていなかったモール付き板状体の製造方法を新規に
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、板状体の周辺部に接着
剤層を形成して、接着剤層の設けられた板状体の周辺部
を金型内に装着してこの金型のキャビティー内に樹脂を
注入し、モールを板状体の周辺部に一体成形するモール
付き板状体の製造方法において、前記板状体上にその接
着剤層よりも内周面にフィルム層を形成し、前記フィル
ム層を介在して板状体を金型にはさむことを特徴とする
モール付き板状体の製造方法を提供するものである。
【0009】以下、図面に基づいて本発明を詳説するこ
ととする。図1は、本発明のモール付き板状体を製造す
る際のフィルム層の形成方法の1例を説明する斜視図で
ある。塗布用ロボット1の先端に塗布ガンからなる接着
剤塗布用の塗布手段8を取り付け、板状体3と塗布手段
8が接触しないようにして板状体3に接着剤層4を設け
る。さらに、塗布用ロボット1の先端に取り付けてある
塗布ガンからなるフィルム形成材料塗布用の別の塗布手
段9を、接着剤層よりも内周に周回させてフィルム形成
材料を塗布して板状体3上にフイルム層を形成する。
【0010】また、図2は本発明のモール付き板状体の
製造方法を示すための型部分の横断面図であり、この接
着剤層とフイルム層の設けられた板状体を、前記塗布パ
ターンと同じパターンの成形形状のキャビティー空間を
形成する上型、下型の間に、この上型、下型と板状体と
が当接する部分にフィルム層が介在されるようにして配
置する。この後、型を締めつけて形成されたキャビティ
ー空間に、加熱されて流動化したモール材料をその型の
ゲートを通して射出し、固化させる。さらに、型内から
周辺部にモールの一体成形された板状体を取り出し、モ
ールよりも内周に設けられてあるフィルム層を板状体か
ら剥す。こうして軟質モール材料が板状体の周辺部に固
化することによってモールが形成され、モール付き板状
体が得られる。
【0011】ここで、本発明におけるモールとは、ガラ
ス板のまわりに形成されるガスケット、モールディン
グ、ウェザーストリップ、あるいはシールゴム等を総称
したものであり、板状体の全周に設けられるようにして
もよいし、あるいは全周のうち途中でとぎれていてもよ
いし、あるいは板状体の一辺あるいは数辺に設けられた
ものであってもよい。
【0012】また、本発明におけるフィルム層の形成方
法としては、液状のフィルム形成材料を塗布ガンによっ
て板状体に接触させて塗布したり、接触させずに塗布し
たり、あるいは人手によって塗布用ハケを用いて板状体
に直接塗る等の、塗布手段を板状体の周囲に周回させて
塗布したり、あるいは逆に板状体自身を回転させて板状
体の周囲に塗布して、この液状のフィルム形成材料体を
固化させる方法や、また、固状のフィルム形成体を板状
体に貼り付ける方法等が用いられる。特に、高速で塗布
でき、また所望のパターン形状のフィルム層を形成でき
ることから、塗布ガンを板状体と接触しないように配置
して液状のフィルム形成材料を塗布する方法が好ましく
用いられる。
【0013】本発明に用いられるフィルムの材料として
は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(以下PVCとい
う)、EVA、ポリエステル、ポリアミド、塩素化ポリ
エチレン、スチレンブタジエン系エラストマー、スチレ
ンブタジエンエチレン系エラストマー、アクリル系エラ
ストマー、NBR、SBR等のゴム材料等の1種類また
は2種類以上の混合物等が好ましく用いられる。また、
塗布用に用いられる液状のフィルム形成材料は、その粘
性の大きさにかかわらず、粘性の小さなものから粘性の
大きなペースト状のものなども含めて液状と呼ぶことと
し、上記のような材料が溶剤で溶解した溶剤系や、ある
いは水分散系、さらには無溶剤系でホットメルトタイプ
に変性して溶融体としたものなど、塗布しやすいように
所望の方法で液状にして用いられる。
【0014】この塗布されたフィルム形成材料は、板状
体上へ塗布した後、溶剤を乾燥させ、板状体との密着性
を得るために適度の過熱を要し、好ましくは50℃から
150℃の温度で1分から10分間過熱する。さらにこ
のフィルム形成材料は、板状体に塗布した後に金型には
さんだ場合に樹脂圧によって剥離することがなく、ま
た、樹脂モール成形後にフィルム層をはがすため、板状
体との密着性は適度に調節されるものであり、必要に応
じてシランカップリング剤を添加したり、あるいは離型
剤を添加してもよい。
【0015】本発明におけるフィルム層の設けられる範
囲は、モールの板状体への係り代、すなわち接着剤層よ
りも内周であり、少なくとも金型が板状体と当接する部
分である。特に、金型内において板状体が割れた場合に
金型内への破片の飛散を防止するために、接着剤層を除
く板状体の全面にフィルム層を設けることが好ましい。
【0016】本発明の板状体としては平板状のものであ
っても彎曲状のものであってもよく、またその材料とし
ては、ガラス板、合わせガラス、強化ガラス、複層ガラ
ス、合成樹脂製の板、あるいはこれらを合わせた積層板
等が用いられる。合成樹脂としては、例えばポリカーボ
ネート類、ポリスチレン類、ポリメチルメタクリレート
類等のいわゆる有機透明材料等が使用でき、少なくとも
2枚以上を積層したものも使用できる。
【0017】本発明に用いられるモール材料としては軟
質PVCが一般に用いられるが、酢酸ビニル、塩化ビニ
ルと酢酸ビニルのコポリマー、塩化ビニルとエチレンの
コポリマー、塩化ビニルとエチレンおよび酢酸ビニルの
コポリマー、塩化ビニルとプロピレンのコポリマー、ポ
リオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラスト
マー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラ
ストマー等のエラストマー類、ポリウレタン、塩素化ポ
リエチレン、エチレン・プロピレン・ジエン・ターポリ
マー(EPDM)、その他のゴム材料でもよい。さらに
は必要に応じてこれらの材料を2種以上用いて混合した
ものを用いてよい。さらにまた、これらをベースとして
添加剤を加えたものを用いてもよく、流動性を高めるた
めにほかの熱可塑性樹脂をブレンドすることもでき、ブ
レンドする熱可塑性樹脂としては、塩素化ポリエチレ
ン、ウレタン変性塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
エステル系高分子、アクリル樹脂、ポリエステルエラス
トマー、NBRあるいはSBR等を少なくとも含んでい
るゴム、EVA、ABSの少なくとも1種または2種以
上の混合物等が用いられる。
【0018】接着剤としては、ポリウレタン系、ポリエ
ステル系、ポリアミド系、フェノール系、アクリル系、
エポキシ系、シアノアクリレート系、ゴム系等の少なく
とも1種または2種以上の混合物等が使用でき、そのま
ま用いてもよいし、溶剤に溶かしてもよいし、水に分散
させたいわゆるエマルジョンとして用いてもよい。ま
た、本発明における接着剤の塗布方法としては、フィル
ム形成材料を塗布する方法と同様に塗布ガンによって板
状体に接触させて塗布したり、接触させずに塗布した
り、あるいは人手によって塗布用ハケを用いて板状体に
直接塗るといった方法等が用いられるが、複雑な塗布パ
ターンについても高速で塗布できることから、塗布ガン
を板状体と接触しないように配置して塗布する方法が好
ましく用いられる。
【0019】本発明において、板状体と接触せずに用い
られるフィルム形成材料や接着剤の塗布手段は、材料を
噴射するタイプ、滴下するタイプ等があるが、塗布する
位置の決定が容易である点や高速塗布が可能な点から噴
射するタイプがより好ましい。この噴射式塗布手段とし
ては、塗装用の塗布ガン、セレクトコートシステム用塗
布ガン、ホットメルト用塗布ガン等が好ましく用いられ
る。セレクトコートシステムは電磁弁のON/OFF信
号を受けて材料吐出のON/OFFをコントロールする
ため、塗布ガンが板状体の周辺部を周回する間に、板状
体に塗布される部分と塗布されない部分を設けて間欠塗
布を行うことや、接着剤の塗布幅が連続的に変化するよ
うに制御することができ、塗布幅の変更、間欠塗布によ
る限定部分のみの塗布にも十分対応できる。
【0020】また、本発明において使用するロボットの
種類には特に制限はないが、精度よく複雑な塗布パター
ンを実現するためには、6軸ロボット等が好ましく用い
られる。さらに、このロボットの先端には塗布手段が取
り付けられるものであるが、特に板状体から離して2つ
の塗布ガンを取り付ける場合には、円滑な工程を実現す
るためにロボットの先端に回転軸を備えつけ、この回転
によって2つの塗布ガンの切替を行うことが好ましい。
また、所望の塗布軌跡に沿ってロボットをティーチング
することによりフィルム形成材料や接着剤を所望の塗布
パターンに従って塗布することができ、車両用のリア、
フロント等の大面積の平面または彎曲されたガラス板等
であっても、その板状体の形状に見合った接着剤層やフ
ィルム層を設けることができる。
【0021】さらにまた、本発明における板状体に一体
成形されるモールは、外観が単純な黒色樹脂モールだけ
でなく、アイオノマー被覆された光輝モールと樹脂モー
ルの一体モール、SUS製光モールと樹脂モールの一体
モール等、板状体を金型に装着する際に、板状体ととも
にこれらのモールを装着し、板状体への金属製モールと
樹脂モールの一体成形モールとしてもよい。また、これ
らのモール付き板状体の車両への適用は、リヤー、ルー
フ、サイド、オペラ、リヤクォーター、フロントベン
チ、センターピラー等のウインドーに対して用いること
ができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明による実施例を説明する。図1
は、本発明のモール付き板状体を製造する際のフィルム
層の形成方法の1例を説明する斜視図である。Moto
man(安川電機社製)の6軸ロボットからなる塗布用
ロボット1の先端に接着剤塗布用のセレクトコートシス
テム(ノードソン社製)の塗布ガンからなる接着剤塗布
用の塗布手段8を取り付け、ガラス板からなる板状体3
と塗布手段8が接触しないようにして板状体3に接着剤
層4を設ける。さらに、塗布用ロボット1の先端に取り
付けてあるセレクトコートシステムの塗布ガンからなる
別のフィルム形成材料塗布用の塗布手段9を、接着剤層
4よりも内周に周回させて板状体3上にフィルム形成材
料を塗布してフィルム層5を形成する。
【0023】また、図2は本発明のモール付き板状体の
製造方法を示すための型部分の横断面図であり、この接
着剤層4とフイルム層5の設けられた板状体3を、前記
塗布パターンと同じパターンの成形形状のキャビティー
空間を形成する上型11、下型12の間に、この上型1
1、下型12と板状体3とが当接する部分にフィルム層
5が介在するようにして配置する。この後、型を締めつ
けて形成されたキャビティー空間に、加熱されて流動化
したPVCをその型のゲートを通して射出し、固化させ
る。さらに、型内から板状体3を取り出してフィルム層
5を剥し、軟質PVCがガラス板の周辺部に一体成形さ
れたモール付きガラス窓が得られる。
【0024】以下、本発明による車両用の窓に用いられ
るMAWの形成方法の実施例を説明することとする。 (実施例1)図3(a)は本発明のモール付き板状体の
製造する際のフィルム層の形成方法の1例を説明する正
面図である。全周が2000mmの自動車用サイドウイ
ンドガラス23にセレクトコートシステム(ノードソン
社製)の塗布ガンをMotoman(安川電機社製)の
6軸ロボットの先端に取り付け、噴射のパターン幅を5
mmに設定して一定幅でポリウレタン系の接着剤を塗布
した。次いで、2つ目のセレクトコートシステムの塗布
ガンを用い、接着剤層24の内周に幅を7mmとして、
接着剤の塗布と同様の方法でPVC系のフィルム形成材
料を塗布してフィルム層を形成した。さらに、ガラス板
を反転させ、同様な方法によって接着剤層とフィルム層
を形成した。この際の6軸ロボットのロボットスピード
は1500mm/秒であり、1工程の塗布タクトは全部
で50秒であった。
【0025】この後、乾燥炉内でガラス板を60℃の温
度で5分間乾燥させて、ガラス板を金型内に装着し、射
出成形によって樹脂モールを一体成形した。さらに、後
工程で不要となったフィルム層をガラス板に残ることな
く剥すことができた。なお、この際、ガラス板が金型に
当接する部分には傷もなく、また、200枚の連続成形
の間に、ガラス割れ、傷ともに発生しなかった。
【0026】(実施例2)図3(b)は本発明のモール
付き板状体の製造する際のフィルム層の形成方法の別の
例を説明する正面図である。全周が3500mmの自動
車用フロントガラス33にセレクトコートシステムの塗
布ガンを、噴射のパターン幅を4mmに設定して一定幅
でポリウレタン系の接着剤を塗布して接着剤層34を形
成した。さらに、フィルム形成材料としてSBS系を用
いた以外は実施例1と同様の方法でフィルム層35を形
成した。この時の1工程の塗布タクトは60秒であっ
た。その後、実施例1と同様の方法によって樹脂モール
を一体成形し、容易にフィルム層を剥離した結果、ガラ
ス板が金型に当接する部分には傷は発生しなかった。さ
らに200枚の連続成形を行ったが、ガラス割れ、傷と
もに発生しなかった。
【0027】(比較例1)金型のガラス板と当接する部
分にポリエチレンテープを貼り付けて、ガラス板にはフ
ィルム層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にガ
ラス板に樹脂モールの一体成形を行った結果、200枚
の連続成形の際にガラス割れ、傷ともに発生しなかった
が、その間8回のテープ剥離が生じ、貼りかえ作業に4
0分の時間を費やす必要があった。
【0028】(比較例2)金型のガラス板と当接する部
分にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)テープを
貼り付けて、ガラス板にはフィルム層を形成しなかった
以外は、実施例1と同様にガラス板に樹脂モールの一体
成形を行った結果、200枚の連続成形の際にガラス割
れ、傷ともに発生しなかったが、その間12回のテープ
剥離が生じ、貼りかえ作業に95分の時間を費やす必要
があった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、脆性材料であるガラス板等の
板状体を金型ではさみつけて樹脂を金型のキャビティ内
に注入する際に、ガラス板の金型に接する部分に傷がつ
くことや樹脂圧によってガラス板が割れてしまうといっ
たことを防止できる。さらに、弾性体を金型に貼り付け
てガラス板の傷や割れを防ぐ方法によっておこる、金型
から弾性体が剥れてしまうような不都合もなく、その貼
りかえ作業に時間が費やされずに樹脂モールの連続成形
を可能とすることができる。
【0030】また、本発明は板状体にモールを一体成形
する際の接着剤やフィルム形成材料の塗布方法として、
塗布手段が板状体と接触せずに接着剤を塗布するため
に、塗布パターンの複雑な部分についても高速で塗布す
ることができ、塗布タクトを大幅に短縮することができ
る。また、塗布手段の先端はどこにも接触しないもので
あるため、この先端が摩耗することも少なく、塗布手段
のランニングコストも低減できるという効果も有する。
【0031】さらに、たとえ板状体が金型内で割れてし
まったとしても、板状体の全面をフイルム層によって被
覆している場合には、割れた破片が金型内に飛び散るこ
とがなく、樹脂モールの連続成形の工程の中断を最低限
に押さえることができる。
【0032】また、板状体の上に複雑な塗布パターンで
の接着剤やフィルム形成材料の塗布が実現ができるた
め、その複雑形状に見合ったモールを形成することがで
き、様々な形状のMAWを得ることができる。さらに本
発明によれば、ガラス板に樹脂モールが一体成形されて
いるので、組み付け工数も少なく、水密性や密着性に富
んだ車両用のモール付きガラス板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモール付き板状体を製造する際のフィ
ルム層の形成方法の1例を説明する斜視図
【図2】本発明のモール付き板状体を製造方法の1例を
示すための型部分の横断面図
【図3】本発明のモール付き板状体の製造する際のフィ
ルム層の形成方法の例を説明する正面図
【符号の説明】
1:塗布用ロボット 3:板状体 4、24、34:接着剤層 5、25、35:フィルム層 6:塗布軌跡 8:接着剤塗布用の塗布手段 9:フィルム形成材料塗布用の塗布手段 11:上型 12:下型 13:モール 23:サイドウインドガラス 33:フロントガラス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状体の周辺部に接着剤層を形成して、接
    着剤層の設けられた板状体の周辺部を金型内に装着して
    この金型のキャビティー内に樹脂を注入し、モールを板
    状体の周辺部に一体成形するモール付き板状体の製造方
    法において、前記板状体上にその接着剤層よりも内周面
    にフィルム層を形成し、前記フィルム層を介在して板状
    体を金型にはさむことを特徴とするモール付き板状体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記フィルム層は、液状のフィルム形成材
    料を塗布するための塗布手段を板状体の周囲に周回させ
    てフィルム形成材料を塗布し、前記フィルム形成材料を
    固化させて形成することを特徴とする請求項1のモール
    付き板状体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記フィルム形成材料を塗布するための塗
    布手段が、先端が前記板状体から一定間隔離れている塗
    布ガンであって、塗布ガンの先端からのフィルム形成材
    料の塗布量を制御してフィルム形成材料を所定の塗布幅
    あるいは所定の塗布パターンに塗布して、フィルム層を
    形成することを特徴とする請求項2のモール付き板状体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】金型にガラス板とともに金属製モールを装
    着して樹脂モールを一体成形することを特徴とする請求
    項1または2または3のモール付き板状体の製造方法。
  5. 【請求項5】金属製モールがSUSモールであることを
    特徴とする請求項4のモール付き板状体の製造方法。
JP16398292A 1992-05-29 1992-05-29 モール付き板状体の製造方法 Withdrawn JPH05330333A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007085402A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Toyota Motor Corp スイベルジョイント
JP2007313669A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Asahi Glass Co Ltd 隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法
JP2007313937A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Asahi Glass Co Ltd 車両用隙間閉塞部材及び隙間閉塞部材付き車両窓用板状体
JP2013538148A (ja) * 2010-07-27 2013-10-10 エージーシー オートモーティヴ アメリカズ アールアンドディー,インコーポレイテッド プライマー層を含む窓組立物

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