JPH05329913A - 多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置 - Google Patents

多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置

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JPH05329913A
JPH05329913A JP4144264A JP14426492A JPH05329913A JP H05329913 A JPH05329913 A JP H05329913A JP 4144264 A JP4144264 A JP 4144264A JP 14426492 A JP14426492 A JP 14426492A JP H05329913 A JPH05329913 A JP H05329913A
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JP
Japan
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resin
slit
sheet
thermoplastic resin
manifold
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Application number
JP4144264A
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English (en)
Inventor
Toshio Yamane
俊男 山根
Hitoshi Hasegawa
均 長谷川
Kazuhiro Okamoto
一廣 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂で形成された第1樹脂層と、熱
可塑性樹脂で形成された第2樹脂層とを有する熱可塑性
樹脂シートを製造する装置において、厚みが次第に薄く
なった第2樹脂層を有するシートを得る。 【構成】 製造装置は、第1の熱可塑性樹脂aが供給さ
れるマニホールド10と、第2の熱可塑性樹脂bが通過
する第2樹脂スリット13と、ランド11と、シート9
の押出口12と、第を有する。その第2樹脂スリット1
3の端部の開口側の角部に、第2樹脂スリット13の内
部に比べて開口側が広くなるよう傾斜した面取り部2も
しくは溝部4が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1の熱可塑性樹脂か
らなる第1樹脂層と第2の熱可塑性樹脂からなる第2樹
脂層とが一体化された多層構造を有する熱可塑性樹脂シ
ートの製造方法及びその装置に関し、特に第2の熱可塑
性樹脂が押し出される第2樹脂スリット部分の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車、飛行機等に使用
されている風防用ガラスや、建築物の窓等に使用されて
いる積層ガラスは、2枚の相対向するガラス板間に熱可
塑性樹脂(例えば、可塑化されたポリビニルブチラール
樹脂など)からなる中間膜が挟まれ構成されており、こ
のような構成の積層ガラスは、強度が大で破損してもそ
の破片が周囲に飛散することがなくかつ良好な視界を保
つことができる。
【0003】このような積層ガラスに用いられる中間膜
を製造するには、一般に、シリンダー内で混練されなが
ら加熱溶融された熱可塑性樹脂を押出成形用金型に送給
し、押出成形用金型からシート状に押出して中間膜を得
る方法が採用されている。こうして得られた中間膜は無
色透明であり、光線を大部分透過させるので、光線の透
過を制限し防眩効果を付与するために、中間膜の上部に
相当する部分に帯状の着色層を形成することが行われて
いる。
【0004】このような着色層を有するシートを製造す
るには、金型内壁に設けられたスリットを利用する2層
押出法と金型のマニホールドにスリットが設けられた導
管等を挿入する3層押出法が知られている。
【0005】上記2層押出法は、例えば、特公昭61−
175号公報に開示されているように、金型内のマニホ
ールド壁面に、着色された熱可塑性樹脂(以下、着色樹
脂という)をマニホールド内に供給するためのスリット
を設け、マニホールド内に供給された透明の熱可塑性樹
脂(以下、透明樹脂という)と該着色樹脂とをマニホー
ルド内で合流させて押出口から共押出しすることで透明
樹脂からなる透明層の片面に着色樹脂からなる着色層が
積層一体化されたシートを得る方法である。
【0006】また、上記3層押出法は、例えば、特公平
1−43606号公報に開示されているように、金型の
マニホールド内に、着色樹脂をマニホールド内に供給す
るためのスリットを有する導管を配設し、マニホールド
内に供給された透明樹脂と導管のスリットから押し出さ
れた着色樹脂とをマニホールド内で合流させることで透
明層内に着色層がサンドイッチされたシートを得る方法
である。
【0007】これらの方法において、シートに防眩効果
をさらに付与するため、退色部(着色層の厚みが次第に
薄くなった部分)を有するシートを得ようとする場合に
は、樹脂流れを利用して着色樹脂をマニホールド内でそ
の幅方向へ拡散させる方法、あるいはスリットの形状を
一部湾曲させ、またはスリットの端部の間隙を小さくす
るなどの方法が採られていた。
【0008】しかし、第1樹脂の流れを利用する方法で
は、得られるシートの着色層の形態は樹脂流れに大きく
依存するので、連続運転中に樹脂の供給量等が変動した
場合には、着色層の形態が大きく変わるという欠点があ
る。
【0009】また、スリットの形状を変える方法では、
スリットの加工が複雑化及び精密化してコスト的に不利
であると共に、得られたシートにおいて退色部の終了端
に錯視による輝線が認められ、従って、積層ガラスとし
て外観上好ましくないという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を解
消するためになされたものであり、その第1の目的とす
るところは、着色層の厚みを次第に薄くすることによ
り、退色部終了端の錯覚視覚による輝線を見えなくする
ことができる熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装
置を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的とするところは、着色
層の形態が第2樹脂スリットの形状によってほぼ決まる
ために、比較的簡単に所望形態の着色層を有するシート
を得られる熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置
を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的とするところは、連続
運転中の透明樹脂供給量の変動等によって、着色層の形
態が大きく変わるということがない熱可塑性樹脂シート
の製造方法及びその装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本第1発明の熱可塑性樹
脂シートの製造装置は、第1の熱可塑性樹脂からなる第
1樹脂層と、第2の熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層と
を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置であって、該第
1の熱可塑性樹脂が供給されるマニホールドと、シート
の押出口と、該押出口とマニホールドとの間に設けられ
たランドと、該第2の熱可塑性樹脂を該第1の熱可塑性
樹脂と一体として押出口から押出すための第2樹脂スリ
ットと、を具備し、該第2樹脂スリットは該押出口の長
手方向と同方向に長く形成されており、該第2樹脂スリ
ットの一端部の開口側の角部に、該第2樹脂スリットの
内部に比べて開口側が広くなるよう傾斜した面取り部が
形成されており、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0014】本第2発明の熱可塑性樹脂シートの製造装
置は、上記第1発明の装置において、第2樹脂スリット
に形成された面取り部のかわりに、該第2樹脂スリット
の内部に比べて開口側が広くなるよう傾斜した溝部が形
成されており、そのことにより上記目的が達成される。
【0015】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法
は、上記第1発明または請第2発明の熱可塑性樹脂シー
トの製造装置を用いて、マニホールド内に第1の熱可塑
性樹脂を供給すると共に、前記第2樹脂スリットから第
2の熱可塑性樹脂を押出して該第1の熱可塑性樹脂と一
体となし、該第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層
と、該第2の熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層とを有す
る熱可塑性樹脂シートを押出口から押出すことを特徴と
し、そのことにより上記目的が達成される。
【0016】以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0017】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置
は、図1(a)及び(b)に示すように、第1の熱可塑
性樹脂a(以下、第1樹脂という)が供給されるマニホ
ールド10と、シートの押出口12と、押出口12とマ
ニホールド10との間に設けられたランド11と、該ラ
ンド11に設けられており第2の熱可塑性樹脂b(以
下、第2樹脂という)をランド11内に供給する第2樹
脂スリット13と、を具備している。
【0018】マニホールド10は断面がほぼ円形に形成
され、装置本体1のほぼ全幅に亘って設けられている。
マニホールド10の中央部には樹脂流入口6が形成さ
れ、押出装置(図示しない)から樹脂流入口6を通って
第1樹脂aがマニホールド10内へ供給されるように構
成されている。
【0019】上記ランド11に開口する第2樹脂スリッ
ト13は、シート9の押出方向と直交する方向(押出口
と同方向)に長く形成され、装置本体1に設けられた樹
脂供給路5に連通している。樹脂供給路5には第2樹脂
bの押出装置(図示せず)が接続されていて、押出装置
から押し出された第2樹脂bは第2樹脂スリット13を
通ってランド11内へ流入する。
【0020】図2及び図3に示すように、第2樹脂スリ
ット13の一端部の開口側の角部には、第2樹脂スリッ
ト13の内部に比べて開口側が広くなるよう傾斜した面
取り部2が形成されている。面取り部2の外形は第2樹
脂スリット13の内部の通路13aに比べて1〜2mm
(図3中、wの寸法)拡げるのがよく、その深さはラン
ド面11aから1〜2mm(図3中、dの寸法)とする
のが好ましい。
【0021】面取り部2は平面状の傾斜面に形成される
のがよいが、やや凸または凹に湾曲していてもよい。こ
の面取り部2は、シート9の退色部の終了端を形成する
ため、通常は第2樹脂bを供給する第2樹脂スリット1
3の一方側の端部にのみ形成される。面取り部2を形成
する位置は、第2樹脂スリット13片側の端部にのみ形
成するのが好ましいが、これより広くなってもよい。従
って、第2樹脂スリット13の内部(すなわち、通路1
3a)の形状は、面取りをする前と同じで面取りによっ
て内部通路13aの外形は変化しない。
【0022】次に、上記した本発明の装置を用いて熱可
塑性樹脂シートを製造する方法を説明する。
【0023】図1に示すように、樹脂流入口6からマニ
ホールド10内に送られた第1樹脂aはマニホールド1
0内を順次満たされ、ランド11を経て押出口12から
外側へ押し出される。一方、樹脂供給路5から第2樹脂
スリット13を経てランド11内に第2樹脂bが供給さ
れる。そして、この第2樹脂bにて形成された所定幅の
第2樹脂層Bが第1樹脂aにて形成された第1樹脂層A
の片面に一体に積層され、図4で示すような2層構造を
有する熱可塑性樹脂シート9が成形される。
【0024】上記第2樹脂スリット13から押し出され
た第2樹脂bは、透明樹脂の押出方向の流れにのって押
出口12方向へ移動するため、第2樹脂スリット13の
形状に対応した形態の第2樹脂層Bが形成される。面取
り部2においては、その傾斜面に沿って第2樹脂bが押
し出されるため拡張して厚みの薄い第2樹脂層Bが形成
される。従って、この第2樹脂スリット13の面取り部
2から押し出された第2樹脂bによってその第2樹脂ス
リット13の内部通路13aの形状とは異なった断面形
状の第2樹脂層Bが形成される。
【0025】本発明において使用される熱可塑性樹脂a
またはbには、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル樹
脂、ナイロン樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹
脂、アセタール樹脂、ポリエステル樹脂等があげられ
る。これらの熱可塑性樹脂には可塑剤、充填剤等が添加
されてもよい。第2樹脂bは第1樹脂aと異なっていれ
ばよく、例えば、色、粘性、屈折率等の物性が異なって
いればよい。
【0026】また上記では第2樹脂スリット13はラン
ド11面に設けたが、マニホールド10の壁面に設けて
もよく、あるいはマニホールド10内に挿通した第2樹
脂供給用の導管にランド11の入口近傍に開口するよう
に設けてもよい。さらに、第2樹脂スリット13は第1
樹脂aのマニホールド10幅方向への流れを有している
箇所に設けて第2樹脂スリット13から押し出される第
2樹脂にその流れの影響を与えるようにしてもよく、あ
るいは第1樹脂bのマニホールド10幅方向への流れを
有していない箇所に設けてもよい。特に、第2樹脂スリ
ット13から押し出される第2樹脂bが第1樹脂aの流
れに影響されないマニホールド10内に設けるのが好ま
しい。また、上記の製造装置では、第1樹脂の流入口6
をマニホールド10の中央部に設けたが、マニホールド
10の一端部に設けてもよい。
【0027】さらに、第2樹脂スリット13に設けられ
た面取り部2のかわりに、図11に示すように溝部4を
形成してもよい。この溝部4は第2樹脂スリット13の
端部の開口側の角部に形成されており、第2樹脂スリッ
ト13の内部には連通しないものである。その溝部4の
深さdは1〜3mmが好ましく、太さwは3mm以内が
好ましい。溝部4の長さLは限定しないが、好ましくは
2層構造のシートの場合には2〜5mm、3層構造のシ
ートの場合には5〜10mmである。溝部4の位置は第
2樹脂スリット13の片側端部のアール部のどこでもよ
いが、好ましくは先端である。
【0028】
【作用】第2樹脂の通路である第2樹脂スリットの端部
に面取り部または溝部を形成することにより、第2樹脂
スリットの内部通路から金型内に押し出されてきた第2
樹脂の一部が金型内に開放される直前に面取り部もしく
は溝部に沿って幅方向に微小量として広がる。これは輝
線を見えなくするのに充分な薄さの着色層を形成する。
従って、退色部終了端に充分薄い着色層が形成されるの
で、シートに設けられた着色層の終了端の位置が不明瞭
となり輝線を防止することができる。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例を挙げて説
明する。
【0030】(実施例1)図1に示すように、着色樹脂
bが押し出される第2樹脂スリット13を金型のランド
11の壁面に設けた製造装置を用いて、以下の条件で2
層構造を有する熱可塑性樹脂シートを押出成形した。
【0031】その第2樹脂スリット13の押出口12か
らの距離L10は30mmとし、第2樹脂スリット13の
形状は図5に示す通りとした。
【0032】図5において、第2樹脂スリット13は第
1スリット14と第2スリット15とから形成され、第
1スリット14の幅寸法L1を120mmとし、第2ス
リット15の幅寸法L2を60mmとした。第2スリッ
ト15はその先端が1.0mmの間隙で半径0.5mm
のアールをとり、第1スリット14の間隙L3は3mm
とした。そして、第2樹脂スリット13の面取り部2の
幅wを1.0mm、面取りの深さdを1.0mmとし
た。
【0033】〈押出条件〉 樹脂量…透明樹脂:200kg/時間、着色樹脂:20
kg/時間。 使用樹脂の種類…透明樹脂:ポリビニルブチラール樹
脂。 着色樹脂:ポリビニルブチラール樹脂(染料または顔料
で着色した。)。
【0034】以上により、図4に示すような着色層Bを
有する厚みT1が0.8mmの熱可塑性樹脂シート9が
得られた。図4において、着色層Bは、薄い着色層B
3、退色部B2および濃色部B1から構成され、薄い着色
層B3の幅L4は10mm、厚みは100μm 以下、退色
部B2の幅L5は50mm、濃色部B1の幅L6は100m
m、厚みは0.5mmであった。
【0035】このようにして得られたシートを厚み2m
mのガラス板間に挟んで圧着することにより積層体を得
た。この積層体において、退色部の終了端には輝線は認
められなかった。
【0036】(実施例2)図6および図7に示すよう
に、着色樹脂が押し出される第2樹脂スリット13を金
型のマニホールド10の壁面に設けた製造装置を用い
て、以下の条件で2層構造を有する熱可塑性樹脂シート
を押出成形した。
【0037】その第2樹脂スリット13の押出口12か
らの距離L11は100mmとし、第2樹脂スリット13
の形状は図6および図8に示す通りとした。
【0038】図6において、第1スリット14の幅寸法
L1を120mmとし、第2スリット15の幅寸法L2を
60mmとした。第2スリット15の先端部の第1スリ
ットからの湾曲寸法L7は5mmとし、その先端部は半
径1.5mmのアールをとり、第1スリット14および
第2スリットの間隙L3は3mmとした。そして、第2
樹脂スリット13の面取り部2の幅wを1.0mm、面
取りの深さdを1.0mmとした。
【0039】押出条件:実施例1と同様とした。
【0040】以上により、図4に示すような着色層を有
する厚みT1が0.8mmの熱可塑性樹脂シートが得ら
れた。図4において、薄い着色層B3の幅L4は10m
m、厚みは100μm 以下、退色部B2の幅L5は68m
m、濃色部B1の幅L6は100mm、厚みは0.5mm
であった。
【0041】得られたシートを厚み2mmのガラス板間
に挟んで圧着することにより積層体を得た。この積層体
において、退色部の終了端には輝線は認められなかっ
た。
【0042】(実施例3)着色樹脂が押し出されるスリ
ットを有する導管を金型のマニホールド内に配設し、以
下の条件で3層構造(着色層がサンドイッチされた構
造)を有する熱可塑性樹脂シートを押出成形した。
【0043】第2樹脂スリット13の形状は図9および
図10に示す通りとした。
【0044】図10において、第2樹脂スリット13の
先端部に面取り部2を形成し、この面取り部2の幅wを
1.0mm、面取りの深さdを1.0mmとした。
【0045】押出条件:実施例1と同様とした。
【0046】以上により、図4に示すような着色層を有
する厚みT1が0.8mmの熱可塑性樹脂シートが得ら
れた。図4において、薄い着色層B5の幅L4は10m
m、厚みは100μm 以下、退色部B2の幅L5は68m
m、濃色部B1の幅L6は100mm、厚みは0.5mm
であった。
【0047】得られたシートを厚み2mmのガラス板間
に挟んで圧着することにより積層体を得た。この積層体
において、退色部の終了端には輝線は認められなかっ
た。
【0048】(比較例1)面取り部が設けられていない
第2樹脂スリットを有する製造装置を用いたこと以外は
実施例1と同様にして着色層を有するシートを得た。
【0049】得られたシートの厚みは0.8mm、退色
部の幅寸法は50mm、濃色部の幅寸法は100mmで
あった。このシートを用いて実施例1と同様にして積層
体を作製したところ、退色部の終了端に輝線が認められ
た。
【0050】(比較例2)面取り部が設けられていない
第2樹脂スリットを有する製造装置を用いたこと以外は
実施例2と同様にして着色層を有するシートを得た。
【0051】得られたシートの厚みは0.8mm、退色
部の幅寸法は69mm、濃色部の幅寸法は100mmで
あった。このシートを用いて実施例1と同様にして積層
体を作製したところ、退色部の終了端に輝線が認められ
た。
【0052】(比較例3)面取り部が設けられていない
第2樹脂スリットを有する製造装置を用いたこと以外は
実施例3と同様にして着色層を有するシートを得た。
【0053】得られたシートの厚みは0.8mm、退色
部B2の幅寸法は60mm、濃色部の幅寸法は100m
mであった。このシートを用いて実施例1と同様にして
積層体を作製したところ、退色部の終了端に輝線が認め
られた。
【0054】(実施例4)図11に示すような溝部4が
設けられている第2樹脂スリット13を有する製造装置
を用いたこと以外は実施例1と同様にして2層構造のシ
ートを得た。
【0055】図11において、第2樹脂スリット13の
先端部のアールの極率半径は0.5mm、溝部4の深さ
は2mm、最大幅wは3mm、長さLは2mmとした。
【0056】得られたシートの厚みは0.8mm、薄い
着色層B5の幅L4は8mm、厚みは100μm 以下、退
色部B2の幅L5は50mm、濃色部B1の幅L6は100m
m、厚みは0.5mmであった。このシートを用いて実
施例1と同様にして積層体を作製したところ、退色部の
終了端には輝線は認められなかった。
【0057】(実施例5)図12および図13に示すよ
うな溝部4が設けられている第2樹脂スリットを有する
製造装置を用いたこと以外は実施例2と同様にして着色
層を2層構造のシートを得た。
【0058】図13において、第2樹脂スリット13の
先端部のアールの曲率半径は3mm、溝部4の深さは2
mm、最大幅wは3mm、長さLは2mmとした。
【0059】得られたシートの厚みは0.8mm、薄い
着色層B5の幅L4は8mm、厚みは100μm 以下、退
色部B2の幅L5は63m、濃色部B1の幅寸法L7は10
0mmであった。このシートを用いて実施例1と同様に
して積層体を作製したところ、退色部の終了端には輝線
は認められなかった。
【0060】(実施例6)図14および図15に示すよ
うな溝部4が設けられている第2樹脂スリット13を有
する製造装置を用いたこと以外は実施例3と同様にして
3層構造(着色層がサンドイッチされた構造)を有する
シートを得た。
【0061】図15において、スリットの先端部のアー
ルの曲率半径は1mm、溝部4の深さは2mm、最大幅w
は3mm、長さLは8mmとした。
【0062】以上により、図4に示すような着色層を有
する厚みT1が0.8mmの熱可塑性樹脂シートが得ら
れた。図において、薄い着色層の幅は8mm、厚みは1
00μm 以下、退色部の幅は68mm、濃色部の幅は10
0mm、厚みは0.5mmであった。このシートを用い
て実施例1と同様にして積層体を作製したところ、退色
部の終了端には輝線は認められなかった。
【0063】(比較例4)溝部が設けられていない第2
樹脂スリットを有する製造装置を用いたこと以外は実施
例4と同様にして着色層を有するシートを得た。
【0064】得られたシートの厚みは0.8mm、退色
部の幅寸法は50mm、濃色部の幅寸法は100mmで
あった。このシートを用いて実施例1と同様にして積層
体を作製したところ、退色部の終了端には輝線が認めら
れた。
【0065】(比較例5)溝部が設けられていない第2
樹脂スリットを有する製造装置を用いたこと以外は実施
例5と同様にして着色層を有するシートを得た。
【0066】得られたシートの厚みは0.8mm、退色
部の幅寸法は63mm、濃色部の幅寸法は100mmで
あった。このシートを用いて実施例1と同様にして積層
体を作製したところ、退色部の終了端には輝線が認めら
れた。
【0067】(比較例6)溝部が設けられていない第2
樹脂スリットを有する製造装置を用いたこと以外は実施
例6と同様にして着色層を有するシートを得た。
【0068】得られたシートの厚みは0.8mm、退色
部の幅寸法は60mm、濃色部の幅寸法は100mmで
あった。このシートを用いて実施例1と同様にして積層
体を作製したところ、退色部の終了端には輝線が認めら
れた。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、第2樹脂スリットの形
状を変えるだけの簡単な構成で、退色部終了端の錯覚視
覚による輝線の見えない熱可塑性樹脂シートを得ること
ができる。また、連続運転中の第1樹脂の供給量の変動
等によって、着色層の形態が大きく変わるということも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装
置の一実施例の水平断面図である。(b)は本発明の熱
可塑性樹脂シートの製造装置の一実施例の垂直断面図で
ある。
【図2】図1で示す製造装置に形成した第2樹脂スリッ
トの拡大図である。
【図3】(a)は図2で示す第2樹脂スリットの要部拡
大図である。(b)はその第2樹脂スリット部分の断面
図である。
【図4】熱可塑性樹脂シートの要部断面図である。
【図5】実施例1で使用した製造装置に形成されている
第2樹脂スリットの正面図である。
【図6】実施例2で使用した製造装置に形成されている
第2樹脂スリットの正面図である。
【図7】実施例2で使用した製造装置の説明図である。
【図8】(a)は実施例2で使用した製造装置に形成さ
れている第2樹脂スリットの要部拡大図である。(b)
はその第2樹脂スリット部分の断面図である。
【図9】実施例3で使用した製造装置に形成されている
第2樹脂スリットの正面図である。
【図10】(a)は実施例3で使用した製造装置に形成
されている第2樹脂スリットの要部拡大図である。
(b)はその第2樹脂スリット部分の断面図である。
【図11】(a)は実施例4で使用した製造装置に形成
されている第2樹脂スリットの要部拡大図である。
(b)はその第2樹脂スリット部分の断面図である。
【図12】実施例5で使用した装置に形成された第2樹
脂スリットの説明図である。
【図13】(a)は実施例5で使用した製造装置に形成
されている第2樹脂スリットの要部拡大図である。
(b)はその第2樹脂スリット部分の断面図である。
【図14】実施例6で使用した製造装置に形成されてい
る第2樹脂スリットの正面図である。
【図15】(a)は実施例6で使用した製造装置に形成
されている第2樹脂スリットの要部拡大図である。
(b)はその第2樹脂スリット部分の断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体 2 面取り部 4 溝部 5 樹脂供給路 6 樹脂流入口 9 熱可塑性樹脂シート 10 マニホールド 11 ランド 12 押出口 13 第2樹脂スリット 14 第1スリット 15 第2スリット a 第1樹脂 b 第2樹脂 A 第1樹脂層 B 第2樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層
    と、第2の熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層とを有する
    熱可塑性樹脂シートの製造装置であって、該第1の熱可
    塑性樹脂が供給されるマニホールドと、シートの押出口
    と、該押出口とマニホールドとの間に設けられたランド
    と、該第2の熱可塑性樹脂を該第1の熱可塑性樹脂と一
    体として押出口から押出すための第2樹脂スリットと、
    を具備し、該第2樹脂スリットは該押出口の長手方向と
    同方向に長く形成されており、該第2樹脂スリットの一
    端部の開口側の角部に、該第2樹脂スリットの内部に比
    べて開口側が広くなるよう傾斜した面取り部が形成され
    ている金型を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置。
  2. 【請求項2】第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層
    と、第2の熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層とを有する
    熱可塑性樹脂シートの製造装置であって、該第1の熱可
    塑性樹脂が供給されるマニホールドと、シートの押出口
    と、該押出口とマニホールドとの間に設けられたランド
    と、該第2の熱可塑性樹脂を該第1の熱可塑性樹脂と一
    体として押出口から押出すための第2樹脂スリットと、
    を具備し、該第2樹脂スリットは該押出口の長手方向と
    同方向に長く形成されており、該第2樹脂スリットの一
    端部の開口側の角部に、該第2樹脂スリットの内部に比
    べて開口側が広くなるよう傾斜した溝部が形成されてい
    る金型を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の熱可塑性樹脂シ
    ートの製造装置を用いて、前記マニホールド内に第1の
    熱可塑性樹脂を供給すると共に、前記第2樹脂スリット
    から第2の熱可塑性樹脂を押出して該第1の熱可塑性樹
    脂と一体となし、該第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹
    脂層と、該第2の熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層とを
    有する熱可塑性樹脂シートを押出口から押出すことを特
    徴とする熱可塑性樹脂シートの製造方法。
JP4144264A 1992-06-04 1992-06-04 多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置 Pending JPH05329913A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017212538A1 (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 株式会社日本製鋼所 シート成形用ダイ、シートの成形方法及びシート

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