JPH05329094A - 内視鏡装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、固体撮像素子を用いて正しい色再
現を実現して、取扱い操作の確実化を促進することにあ
る。 【構成】カラーテレビジョンカメラを構成する固体撮像
素子１３の分光感度特性及び被写体１４に対して照明光
を照射する光源装置１９の分光特性を制御する赤外カッ
トフィルタ２２を設け、被写体像とともに前記レーザ光
像を前記ＣＲＴモニター１６に表示可能とすることによ
り、レーザ光が所定の位置に正確に照射するのが容易と
なり、可及的に取扱い操作の確実化が促進される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は例えば患部を治療する
のに用いられる内視鏡装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

［発明の技術的背景］

【０００３】従来より、内視鏡装置を用いて生体組織の
治療等を行うことは周知である。そして、このような治
療に用いられる内視鏡装置としては、図３に示すように
内視鏡１の先端部に被写体結像用の対物レンズ２を設
け、この対物レンズ２で結像した被写体３を使用者がイ
メージファイバ管４を介して内視鏡１の基端に設けられ
る接眼レンズ５より観察しながら、レーザ発振装置６よ
りレーザ例えば生体組織に対して透過率の大きいＹＡＧ
レーザ（波長１．０６ｍｍ）を照射して主体組織の患部
を熱凝固させることで治療を行うように構成されてい
る。なお、図３中７は照射用の光源装置で、その照明光
をライトガイド８を介して上記被写体３に照射して撮像
可能に照明する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記内視鏡装
置では、固体撮像素子を用いた場合、可視域以外の赤外
部分が制限されていないため正しく色再現をすることが
出来なかった。

【０００５】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、簡易な構成で、かつ、可及的に取扱い操作の確実
化を促進し得るようにした内視鏡装置を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、先端部に設
けられた被写体結像用の対物レンズと、この対物レンズ
の光軸上に設けられ結像された被写体像を光電変換する
固体撮像素子と、前記先端部から被写体に対して照明光
を照射する光源装置と、前記先端部から前記被写体の一
部に対して治療用のレーザ光を照射するレーザ発振装置
と、前記固体撮像素子の出力信号を信号処理回路に導く
信号伝送路とを備え、前記固体撮像素子と前記被写体と
の光路上の所定の位置に、前記被写体からの前記照明光
およびレーザ光の反射光に対して可視域を許容し赤外域
を制限するフィルタ装置を配置して構成したものであ
る。

【０００７】

【作用】上記構成によれば、フィルタ装置が、被写体か
らの照明光およびレーザ光の反射光に対して可視域を許
容し赤外光を制限していることにより、固体撮像素子を
用いた場合においても、正しい色再現を実現することが
可能となる。

【０００８】

【実施例】以下、この発明の実施例について、図面を参
照して詳細に説明する。図１はこの発明の一実施例に係
る内視鏡装置を示すもので、図中１０は内視鏡本体部の
一端に移動調整自在に設けられる内視鏡先端部である。

【０００９】この内視鏡先端部１０には被写体結像用の
対物レンズ１１が配設され、この対物レンズ１１の光軸
上には図２に示すように分光感度Ｂを有する赤外カット
フィルタ１２を介して可視域乃至赤外域の分光感度Ａを
有する固体撮像素子１３が配設される。この固体撮像素
子１３は上記対物レンズ１２によってその感光面上に結
像した被写体１４を画像信号に光電変換せしめるもの
で、その出力端がビデオ信号処理回路１５を介して表示
装置例えばＣＲＴモニター１６に接続される。

【００１０】また、内視鏡先端部１０には照明光照射口
１７が設けられ、この照明光照射口１７にはライトライ
ン１８を介して光源装置１９の出力端が連結される。こ
の光源装置１９はその光源２０に対して熱線吸収ガラス
２１を介して赤外カットフィルタ２２が配設され、この
赤外カットフィルタ２２と上記出力端との間には分光特
性を図４中ｃで示す如く制御せしめる例えばコンデンサ
レンズ２３が配設される。

【００１１】さらに、上記内視鏡先端部１０には患部治
療用のレーザ照射口２４が設けられ、このレーザ照射口
２４にはレーザライン２５を介して例えばＹＡＧレーザ
を出力するレーザ発振装置２６の出力端が連結される。

【００１２】すなわち、上記構成において、被写体１４
は光源装置１９からの分光特性ｃを有する照明光がライ
トライン１８を介して照明光照射口１７より照射される
と、その反射光が対物レンズ１１によって赤外カットフ
ィルタ１２を介して固体撮像素子１３の感光面上に結像
される。そして、その被写体像は画像信号に光電変換さ
れた後、ビデオ信号処理回路１５で信号処理され、ＣＲ
Ｔモニタ−１６に表示される。同時に、レーザ発振装置
２６から出力されるＹＡＧレーザはレーザライン２５を
介してレーザ照射口２４より上記被写体１４に照射され
ると、上記対物レンズ１１によって赤外カットフィルタ
１２を介して固体撮像素子１３の感光面に結像される
が、このとき赤外カットフィルタ１２の赤外域を制限す
る分光特性により、そのレーザ光像は制限され、可視域
の光が固体撮像素子１３により光電変換される。そし
て、ビデオ信号処理回路１５で信号処理され、ＣＲＴモ
ニター１６に入力されて上記被写体像とともに表示され
る。

【００１３】このように、上記内視鏡装置はカラーテレ
ビジョンカメラを構成する固体撮像素子１３の分光感度
特性及び被写体１４に対して照明光を照射する光源装置
１９の分光特性を制御する赤外カットフィルタ２２を設
け、被写体像とともに前記レーザ光像を前記ＣＲＴモニ
ター１６に表示可能としたので、レーザ光を所定の位置
に正確に照射するのが容易となり、可及的に取扱い操作
の確実化が促進される。また、イメージファイバ管を介
して観察した場合でも、レーザ光像が直接目に入ること
が無いので安全である。なお、この発明は上記実施例に
限ることなく、その外、この発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々の変形を実施し得ることはいうまでもないこと
である。

【００１４】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、赤外カットフィルタを用いて赤外域を制限している
ので固体撮像素子を用いた場合、正しい色再現を実現す
ることの出来る内視鏡装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係る内視鏡装置を示す構
成説明図。

【図２】第１図の固体撮像素子及び赤外カットフィルタ
の分光特性を示す特性図。

【図３】従来の内視鏡装置を示す構成説明図。

【図４】レーザ光の分光特性、人間の視感度特性及びカ
ラーテレビジョンカメラの赤外カットフィルタの分光特
性を示す特性図。

【符号の説明】

１０…内視鏡先端部、１１…対物レンズ、１２…赤外カ
ットフィルタ、１３…固体撮像素子、１４…被写体、１
５…信号処理回路、１６…ＣＲＴモニター、１７…照明
光照射口、１８…ライトライン、１９…光源装置、２０
…光源、２１…熱線吸収ガラス、２２…赤外カットフィ
ルタ、２３…コンデンサレンズ、２４…レーザ照射口、
２５…レーザライン、２６…レーザ発振装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端部に設けられた被写体結像用の対物
   レンズと、 この対物レンズの光軸上に設けられ結像された被写体像
   を光電変換する固体撮像素子と、 前記先端部から被写体に対して照明光を照射する光源装
   置と、 前記先端部から前記被写体の一部に対して治療用のレー
   ザ光を照射するレーザ発振装置と、 前記固体撮像素子の出力信号を信号処理回路に導く信号
   伝送路とを具備し、 前記固体撮像素子と前記被写体との光路上の所定の位置
   に、前記被写体からの前記照明光およびレーザ光の反射
   光に対して可視域を許容し赤外域を制限するフィルタ装
   置を配置したことを特徴とする内視鏡装置。