JPH0532849A - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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- JPH0532849A JPH0532849A JP21007891A JP21007891A JPH0532849A JP H0532849 A JPH0532849 A JP H0532849A JP 21007891 A JP21007891 A JP 21007891A JP 21007891 A JP21007891 A JP 21007891A JP H0532849 A JPH0532849 A JP H0532849A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 流動性に優れ、耐衝撃性も良好であり、かつ
難燃性とりわけ溶融滴下(ドリッピング)が改良された
樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリブタジエンゴムおよび/またはス
チレン−ブタジエン共重合ゴム(以下「ゴム分」とい
う)に芳香族モノビニル単量体がグラフトしたグラフト
重合体と(B)ポリスチレン系樹脂との合計量100
(重量部、以下同じ)に対し、(C)酸化アンチモン1
〜15、(D)ハロゲン系難燃剤5〜40ならびに
(E)多官能性化合物1〜30を配合する。またゴム分
の割合は樹脂分に対して1〜15重量%である。
難燃性とりわけ溶融滴下(ドリッピング)が改良された
樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリブタジエンゴムおよび/またはス
チレン−ブタジエン共重合ゴム(以下「ゴム分」とい
う)に芳香族モノビニル単量体がグラフトしたグラフト
重合体と(B)ポリスチレン系樹脂との合計量100
(重量部、以下同じ)に対し、(C)酸化アンチモン1
〜15、(D)ハロゲン系難燃剤5〜40ならびに
(E)多官能性化合物1〜30を配合する。またゴム分
の割合は樹脂分に対して1〜15重量%である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐衝撃性および難燃性の
要求される種々の成形品、たとえば、家電製品、OA機
器、自動車部品などの成形材料として利用される樹脂組
成物に関する。
要求される種々の成形品、たとえば、家電製品、OA機
器、自動車部品などの成形材料として利用される樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は、加工性、種々の物性
がすぐれているために工業的に生産され、多方面にわた
って利用されている。とりわけ、弱電の分野(たとえ
ば、家電の分野、OA機器の分野)において難燃性の要
求が高まっている。最近、難燃性がすぐれているばかり
でなく、耐熱性および耐衝撃性が良好なスチレン系樹脂
組成物を得るためにスチレン系樹脂に難燃助剤として酸
化アンチモン、さらに難燃化剤として塩素化ビスフェノ
ール型エポキシ重合体およびビス(トリブロモフェノキ
シ)エタンまたはテトラブロモビスフェノールAおよび
臭素化ビスフェノールA型エポキシ重合体を併用した組
成物が提案されている(特開平1−182342号、同
1−182343号)。
がすぐれているために工業的に生産され、多方面にわた
って利用されている。とりわけ、弱電の分野(たとえ
ば、家電の分野、OA機器の分野)において難燃性の要
求が高まっている。最近、難燃性がすぐれているばかり
でなく、耐熱性および耐衝撃性が良好なスチレン系樹脂
組成物を得るためにスチレン系樹脂に難燃助剤として酸
化アンチモン、さらに難燃化剤として塩素化ビスフェノ
ール型エポキシ重合体およびビス(トリブロモフェノキ
シ)エタンまたはテトラブロモビスフェノールAおよび
臭素化ビスフェノールA型エポキシ重合体を併用した組
成物が提案されている(特開平1−182342号、同
1−182343号)。
【0003】また、近年家電製品等は大型化・薄肉化の
傾向にあり、これらの要望を満たすためには、機械強度
の向上とともに、樹脂の高流動化が必要である。しか
し、前記提案された組成物では流動性を改善するために
一般に用いられているミネラルオイル等の可塑剤を添加
する方法では難燃性が低下する。また、肉厚を薄くする
と溶融滴下(ドリッピング)を起こしやすいという問題
があった。これを解決するため、本発明者の一部らは、
(A)ゴムに芳香族モノビニル単量体がグラフトしたグ
ラフト重合体、(B)ポリスチレン系樹脂、(C)酸化
アンチモン、(D)臭素含有反応生成物ならびに(E)
シリコーンオイルからなる組成物について以前に提案し
た(特開平3−111445号)。
傾向にあり、これらの要望を満たすためには、機械強度
の向上とともに、樹脂の高流動化が必要である。しか
し、前記提案された組成物では流動性を改善するために
一般に用いられているミネラルオイル等の可塑剤を添加
する方法では難燃性が低下する。また、肉厚を薄くする
と溶融滴下(ドリッピング)を起こしやすいという問題
があった。これを解決するため、本発明者の一部らは、
(A)ゴムに芳香族モノビニル単量体がグラフトしたグ
ラフト重合体、(B)ポリスチレン系樹脂、(C)酸化
アンチモン、(D)臭素含有反応生成物ならびに(E)
シリコーンオイルからなる組成物について以前に提案し
た(特開平3−111445号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーンオ
イルは樹脂との相溶性が悪く大量に添加できず、その効
果には限度があり、特に高流動・薄肉の場合には、ドリ
ッピングが発生し、難燃性は不充分となる。以上のこと
から本発明は、流動性にすぐれ、耐衝撃性も良好で、か
つ難燃性とりわけドリッピングが改良された樹脂組成物
を得ることを目的とする。
イルは樹脂との相溶性が悪く大量に添加できず、その効
果には限度があり、特に高流動・薄肉の場合には、ドリ
ッピングが発生し、難燃性は不充分となる。以上のこと
から本発明は、流動性にすぐれ、耐衝撃性も良好で、か
つ難燃性とりわけドリッピングが改良された樹脂組成物
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ハロゲン系難燃剤と多官能性化合物を組
合せて添加することにより、上記目的が達成されること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、 (A)「ポリブタジエンゴムおよび/またはスチレン−
ブタジエン共重合ゴム」(以下「ゴム分」という)に芳
香族モノビニル単量体がグラフトしたグラフト重合体、 (B)ポリスチレン系樹脂、 (C)酸化アンチモン、 (D)ハロゲン系難燃剤ならびに (E)多官能性化合物 からなり、該グラフト重合体およびポリスチレン系樹脂
の合計量中に占めるグラフトされていないおよびグラフ
トされたゴム分の割合はそれらの合計量として1〜15
重量%であり、グラフト重合体およびポリスチレン系樹
脂の合計量100重量部に対する他の組成成分の割合
は、酸化アンチモンが1〜15重量部であり、ハロゲン
系難燃剤が5〜40重量部であり、かつ多官能性化合物
が1〜30重量部である樹脂組成物を提供するものであ
る。以下、本発明を具体的に説明する。
を重ねた結果、ハロゲン系難燃剤と多官能性化合物を組
合せて添加することにより、上記目的が達成されること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、 (A)「ポリブタジエンゴムおよび/またはスチレン−
ブタジエン共重合ゴム」(以下「ゴム分」という)に芳
香族モノビニル単量体がグラフトしたグラフト重合体、 (B)ポリスチレン系樹脂、 (C)酸化アンチモン、 (D)ハロゲン系難燃剤ならびに (E)多官能性化合物 からなり、該グラフト重合体およびポリスチレン系樹脂
の合計量中に占めるグラフトされていないおよびグラフ
トされたゴム分の割合はそれらの合計量として1〜15
重量%であり、グラフト重合体およびポリスチレン系樹
脂の合計量100重量部に対する他の組成成分の割合
は、酸化アンチモンが1〜15重量部であり、ハロゲン
系難燃剤が5〜40重量部であり、かつ多官能性化合物
が1〜30重量部である樹脂組成物を提供するものであ
る。以下、本発明を具体的に説明する。
【0006】(A)グラフト重合体 本発明において使われるグラフト重合体は後記のゴム分
に芳香族モノビニル単量体をグラフトさせることによっ
て得られるものである。ゴム分はポリブタジエンゴム
(ブタジエン単独重合ゴム)およびスチレン−ブタジエ
ン共重合ゴムである。これらのゴム分のうち、スチレン
−ブタジエン共重合ゴムはブタジエンを主成分(60重
量%)とするスチレンとの共重合ゴムであり、フリーラ
ジカル重合触媒を用いて共重合させることによって得ら
れるランダム共重合ゴムでもよく、有機リチウム触媒を
使用して共重合させることによって得られるブロック共
重合ゴムでもよい。これらのゴム分のムーニー粘度(M
L1+4 ,100℃)は通常20〜150であり、特に3
0〜130が好ましい。また、芳香族モノビニル単量体
としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレンなどがあげられ、なかでもスチレンが好んで用
いられる。これらの芳香族モノビニル単量体は一種のみ
でもよく、二種以上を併用してもよい。
に芳香族モノビニル単量体をグラフトさせることによっ
て得られるものである。ゴム分はポリブタジエンゴム
(ブタジエン単独重合ゴム)およびスチレン−ブタジエ
ン共重合ゴムである。これらのゴム分のうち、スチレン
−ブタジエン共重合ゴムはブタジエンを主成分(60重
量%)とするスチレンとの共重合ゴムであり、フリーラ
ジカル重合触媒を用いて共重合させることによって得ら
れるランダム共重合ゴムでもよく、有機リチウム触媒を
使用して共重合させることによって得られるブロック共
重合ゴムでもよい。これらのゴム分のムーニー粘度(M
L1+4 ,100℃)は通常20〜150であり、特に3
0〜130が好ましい。また、芳香族モノビニル単量体
としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレンなどがあげられ、なかでもスチレンが好んで用
いられる。これらの芳香族モノビニル単量体は一種のみ
でもよく、二種以上を併用してもよい。
【0007】グラフト方法としては、塊状重合法、溶液
重合法、乳化重合法および水性懸濁重合法のうち、いず
れの方法でもよく、これらの方法を結合させる方法(た
とえば、一部塊状重合した後、水性懸濁重合する方法)
で実施してもよい。100重量部のグラフト重合体を製
造するにあたり、使われるゴム分の使用割合は一般には
3〜30重量部であり、3〜25重量部が望ましく、と
りわけ4〜20重量部が好適である。100重量部のグ
ラフト重合体を製造するためのゴム分の使用割合が3重
量部未満では、得られる組成物の耐衝撃性がよくない。
なお、比較的に多量の前記のゴム分を用いてゴム分を多
く含有するグラフト重合体を製造し、このグラフト重合
物に後記のポリスチレン系樹脂を混合してもよい。ゴム
分にグラフト鎖として結合している芳香族モノビニル単
量体の分子量は通常5万〜30万であり、特に7万〜2
5万が好ましい。一般に、ゴムにモノマーをグラフト重
合すると、ゴムに完全にモノマーが結合することは稀で
ある。そのため、得られるグラフト物中には、グラフト
重合体のほかに、ゴムに結合しないモノマーの重合体お
よびモノマーがグラフトされていないゴムが共存する。
本発明においては、ゴム分に結合しない芳香族モノビニ
ル単量体の重合体をポリスチレン系樹脂として使っても
よい。さらに、芳香族モノビニル単量体がグラフトされ
ていないゴム分を分離しないでそのまま用いてもよい。
本発明のグラフト重合体(ポリスチレン系樹脂やゴム分
を含有するものも含めて)は工業的に製造されて多方面
にわたって利用されているものであり、それらの製造方
法、特性については広く知られているものである。
重合法、乳化重合法および水性懸濁重合法のうち、いず
れの方法でもよく、これらの方法を結合させる方法(た
とえば、一部塊状重合した後、水性懸濁重合する方法)
で実施してもよい。100重量部のグラフト重合体を製
造するにあたり、使われるゴム分の使用割合は一般には
3〜30重量部であり、3〜25重量部が望ましく、と
りわけ4〜20重量部が好適である。100重量部のグ
ラフト重合体を製造するためのゴム分の使用割合が3重
量部未満では、得られる組成物の耐衝撃性がよくない。
なお、比較的に多量の前記のゴム分を用いてゴム分を多
く含有するグラフト重合体を製造し、このグラフト重合
物に後記のポリスチレン系樹脂を混合してもよい。ゴム
分にグラフト鎖として結合している芳香族モノビニル単
量体の分子量は通常5万〜30万であり、特に7万〜2
5万が好ましい。一般に、ゴムにモノマーをグラフト重
合すると、ゴムに完全にモノマーが結合することは稀で
ある。そのため、得られるグラフト物中には、グラフト
重合体のほかに、ゴムに結合しないモノマーの重合体お
よびモノマーがグラフトされていないゴムが共存する。
本発明においては、ゴム分に結合しない芳香族モノビニ
ル単量体の重合体をポリスチレン系樹脂として使っても
よい。さらに、芳香族モノビニル単量体がグラフトされ
ていないゴム分を分離しないでそのまま用いてもよい。
本発明のグラフト重合体(ポリスチレン系樹脂やゴム分
を含有するものも含めて)は工業的に製造されて多方面
にわたって利用されているものであり、それらの製造方
法、特性については広く知られているものである。
【0008】(B)ポリスチレン系樹脂 また、本発明において用いられるポリスチレン系樹脂は
前記の芳香族モノビニル単量体を塊状重合法、溶液重合
法、乳化重合法および水性懸濁重合法のうちいずれの方
法で重合してもよく、これらの方法を結合させて重合し
ても得ることができる。芳香族モノビニル単量体は一種
のみでもよく、二種以上を併用してもよい。該ポリスチ
レン系樹脂の分子量は一般には5万〜30万であり、特
に7万〜25万が好ましい。本発明の組成物において、
前記のようにしてグラフト重合によって得られるゴム分
に結合しない芳香族モノビニル単量体の重合体を含有す
るグラフト重合体を用いる場合でも、またグラフト重合
体とポリスチレン系樹脂とを併用する場合でも、グラフ
ト重合体とポリスチレン系樹脂との合計量中に占めるグ
ラフトされていないおよびグラフトされたゴム分の割合
はそれらの合計量として1〜15重量%であり、2〜1
5重量%が望ましく、とりわけ3〜12重量%が好適で
ある。グラフト重合体とポリスチレン系樹脂との合計量
中に占めるグラフトされていないおよびグラフトされた
ゴム分の割合が合計量として1重量%未満では、得られ
る組成物の耐衝撃性がよくない。一方、15重量%を超
えると、引張強度などの機械的強度の点で問題がある。
前記の芳香族モノビニル単量体を塊状重合法、溶液重合
法、乳化重合法および水性懸濁重合法のうちいずれの方
法で重合してもよく、これらの方法を結合させて重合し
ても得ることができる。芳香族モノビニル単量体は一種
のみでもよく、二種以上を併用してもよい。該ポリスチ
レン系樹脂の分子量は一般には5万〜30万であり、特
に7万〜25万が好ましい。本発明の組成物において、
前記のようにしてグラフト重合によって得られるゴム分
に結合しない芳香族モノビニル単量体の重合体を含有す
るグラフト重合体を用いる場合でも、またグラフト重合
体とポリスチレン系樹脂とを併用する場合でも、グラフ
ト重合体とポリスチレン系樹脂との合計量中に占めるグ
ラフトされていないおよびグラフトされたゴム分の割合
はそれらの合計量として1〜15重量%であり、2〜1
5重量%が望ましく、とりわけ3〜12重量%が好適で
ある。グラフト重合体とポリスチレン系樹脂との合計量
中に占めるグラフトされていないおよびグラフトされた
ゴム分の割合が合計量として1重量%未満では、得られ
る組成物の耐衝撃性がよくない。一方、15重量%を超
えると、引張強度などの機械的強度の点で問題がある。
【0009】(C)酸化アンチモン さらに、本発明において使われる酸化アンチモンは一般
の臭素含有化合物の難燃化助剤として広く用いられてい
るものである。三酸化アンチモン、五酸化アンチモンが
代表例としてあげられる。該酸化アンチモンの平均粒径
は0.5〜150ミクロンである。
の臭素含有化合物の難燃化助剤として広く用いられてい
るものである。三酸化アンチモン、五酸化アンチモンが
代表例としてあげられる。該酸化アンチモンの平均粒径
は0.5〜150ミクロンである。
【0010】(D)ハロゲン系難燃剤 本発明において使用されるハロゲン系難燃剤は、分子内
に塩素および/または臭素原子を含む化合物であり、一
般に樹脂の難燃剤として広く用いられているものであ
る。該難燃剤の代表例としては、デカブロムジフェニル
エーテル、テトラブロムビスフェノールA、臭素含有エ
ポキシ系化合物と1,3,5−トリブロムフェノールと
の臭素含有反応生成物、および下式で示されるハロゲン
含有化合物
に塩素および/または臭素原子を含む化合物であり、一
般に樹脂の難燃剤として広く用いられているものであ
る。該難燃剤の代表例としては、デカブロムジフェニル
エーテル、テトラブロムビスフェノールA、臭素含有エ
ポキシ系化合物と1,3,5−トリブロムフェノールと
の臭素含有反応生成物、および下式で示されるハロゲン
含有化合物
【化1】 (ここで、nは1〜100の整数)、
【化2】 (式中、n1 ,n2 ,n3 およびn4 は0〜10であ
り、X1 ,X2 およびX3 はハロゲン原子または水素原
子である。但し、X1 ,X2 およびX3 は同時に水素原
子であることはない。)、
り、X1 ,X2 およびX3 はハロゲン原子または水素原
子である。但し、X1 ,X2 およびX3 は同時に水素原
子であることはない。)、
【化3】 (式中、n5 は0〜10であり、X4 ,X5 ,X6 ,X
7 およびX8 はハロゲン原子または水素原子である。但
し、X4 ,X5 ,X6 ,X7 およびX8 は同時に水素原
子であることはない。)などがあげられる。これらのハ
ロゲン系難燃剤は2種以上を混合して使用してもよい。
7 およびX8 はハロゲン原子または水素原子である。但
し、X4 ,X5 ,X6 ,X7 およびX8 は同時に水素原
子であることはない。)などがあげられる。これらのハ
ロゲン系難燃剤は2種以上を混合して使用してもよい。
【0011】(E)多官能性化合物 本発明に用いられる多官能性化合物は、分子中に反応性
二重結合を少なくとも2個有する化合物であり、その例
としては例えば、エチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ト
リエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、トリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブ
タンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオール
ジメタクリレート、1,5−ペンタジオールジアクリレ
ート、1,5−ペンタジオールジメタクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエ
ステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペン
チルグリコールエステルジメタクリレート、オリゴエス
テルジアクリレート、オリゴエステルジメタクリレー
ト、2,2−ビス(4−アクリロイルオキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ω−アクリロ
イルオキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−(ω−メタクリロイルオキシポリエトキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ω−ア
クリロイルオキシポリエトキシ)ジブロモフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−(ω−メタクリロイルオキ
シポリエトキシ)ジブロモフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−(ω−アクリロイルオキシポリプロポキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ω−メ
タクリロイルオキシポリプロポキシ)フェニル)プロパ
ン、ビス(4−(ω−アクリロイルオキシポリエトキ
シ)フェニル)メタン、ビス(4−(ω−メタクリロイ
ルオキシポリエトキシ)フェニル)メタン等のジアクリ
レートやジメタクリレート、あるいはジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルカーボネート、ジエチレングリコールジア
リルカーボネート、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェ
ニル、N,N,m−フェニレンビスマレイミド等の二官
能性の架橋性モノマー、トリメチロールエタントリアク
リレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタク
リレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジア
リルクロレンデート、トリアリルシアヌレート等の三官
能性の架橋性モノマー、ペンタエリスリトールテトラア
クリレートやペンタエリスリトールテトラメタクリレー
トのような四官能性の架橋性モノマー等が挙げられる。
これら多官能性化合物は2種以上を混合して使用しても
よい。
二重結合を少なくとも2個有する化合物であり、その例
としては例えば、エチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ト
リエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、トリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブ
タンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオール
ジメタクリレート、1,5−ペンタジオールジアクリレ
ート、1,5−ペンタジオールジメタクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエ
ステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペン
チルグリコールエステルジメタクリレート、オリゴエス
テルジアクリレート、オリゴエステルジメタクリレー
ト、2,2−ビス(4−アクリロイルオキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ω−アクリロ
イルオキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−(ω−メタクリロイルオキシポリエトキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ω−ア
クリロイルオキシポリエトキシ)ジブロモフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−(ω−メタクリロイルオキ
シポリエトキシ)ジブロモフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−(ω−アクリロイルオキシポリプロポキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ω−メ
タクリロイルオキシポリプロポキシ)フェニル)プロパ
ン、ビス(4−(ω−アクリロイルオキシポリエトキ
シ)フェニル)メタン、ビス(4−(ω−メタクリロイ
ルオキシポリエトキシ)フェニル)メタン等のジアクリ
レートやジメタクリレート、あるいはジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルカーボネート、ジエチレングリコールジア
リルカーボネート、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェ
ニル、N,N,m−フェニレンビスマレイミド等の二官
能性の架橋性モノマー、トリメチロールエタントリアク
リレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタク
リレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジア
リルクロレンデート、トリアリルシアヌレート等の三官
能性の架橋性モノマー、ペンタエリスリトールテトラア
クリレートやペンタエリスリトールテトラメタクリレー
トのような四官能性の架橋性モノマー等が挙げられる。
これら多官能性化合物は2種以上を混合して使用しても
よい。
【0012】(F)組成割合 本発明の組成物において、前記のグラフト重合体および
ポリスチレン系樹脂の合計量100重量部に対する他の
組成成分、すなわち酸化アンチモン、ハロゲン系難燃剤
および多官能性化合物の組成割合は、それぞれ下記のと
おりである。酸化アンチモンについては、1〜15重量
部であり、2〜10重量部が好ましく、特に2〜8重量
部が好適である。酸化アンチモンの組成割合が1重量部
未満では、ハロゲン系難燃剤の相乗的難燃性の効果が充
分に発揮することができない。一方、15重量部を超え
ると、得られる組成物の機械的強度が低下する。ハロゲ
ン系難燃剤については、5〜40重量部であり、10〜
38重量部が好ましく、特に15〜35重量部が好適で
ある。ハロゲン系難燃剤の組成割合が5重量部未満で
は、難燃性が不充分となる。一方、40重量部を超える
と、得られる組成物の機械的強度が低下する。多官能性
化合物については、1〜30重量部であり、3〜25重
量部が好ましく、特に5〜20重量部が好適である。多
官能性化合物の組成割合が1重量部未満では、組成物の
ドリッピング防止が充分でない。一方、30重量部を超
えると、得られる組成物の熱安定性が悪くなるばかりで
なく、機械的強度が低下する。
ポリスチレン系樹脂の合計量100重量部に対する他の
組成成分、すなわち酸化アンチモン、ハロゲン系難燃剤
および多官能性化合物の組成割合は、それぞれ下記のと
おりである。酸化アンチモンについては、1〜15重量
部であり、2〜10重量部が好ましく、特に2〜8重量
部が好適である。酸化アンチモンの組成割合が1重量部
未満では、ハロゲン系難燃剤の相乗的難燃性の効果が充
分に発揮することができない。一方、15重量部を超え
ると、得られる組成物の機械的強度が低下する。ハロゲ
ン系難燃剤については、5〜40重量部であり、10〜
38重量部が好ましく、特に15〜35重量部が好適で
ある。ハロゲン系難燃剤の組成割合が5重量部未満で
は、難燃性が不充分となる。一方、40重量部を超える
と、得られる組成物の機械的強度が低下する。多官能性
化合物については、1〜30重量部であり、3〜25重
量部が好ましく、特に5〜20重量部が好適である。多
官能性化合物の組成割合が1重量部未満では、組成物の
ドリッピング防止が充分でない。一方、30重量部を超
えると、得られる組成物の熱安定性が悪くなるばかりで
なく、機械的強度が低下する。
【0013】(G)組成物の製造、成形方法など 本発明の組成物を製造するには、前記のグラフト重合
体、ポリスチレン系樹脂、酸化アンチモン、ハロゲン系
難燃剤および多官能性化合物とを均一に配合させること
によって目的を達成することができるけれども、合成樹
脂の分野において広く利用されている熱、酸素および光
に対する安定剤、脱塩化水素防止剤、充填剤、着色剤、
滑剤、可塑剤ならびに帯電防止剤のごとき添加剤を組成
物の使用目的に応じて本発明の組成物の特性を本質的に
そこなわない範囲で添加してもよい。組成物を製造する
にあたり、全組成成分を同時に混合してもよく、組成成
分のうち一部をあらかじめ混合させ、得られる混合物と
残余の組成成分とを混合させてもよい。
体、ポリスチレン系樹脂、酸化アンチモン、ハロゲン系
難燃剤および多官能性化合物とを均一に配合させること
によって目的を達成することができるけれども、合成樹
脂の分野において広く利用されている熱、酸素および光
に対する安定剤、脱塩化水素防止剤、充填剤、着色剤、
滑剤、可塑剤ならびに帯電防止剤のごとき添加剤を組成
物の使用目的に応じて本発明の組成物の特性を本質的に
そこなわない範囲で添加してもよい。組成物を製造する
にあたり、全組成成分を同時に混合してもよく、組成成
分のうち一部をあらかじめ混合させ、得られる混合物と
残余の組成成分とを混合させてもよい。
【0014】混合方法としては、合成樹脂の分野におい
て一般に行なわれているヘンシェルミキサーのごとき混
合機を使ってドライブレンドさせる方法ならびにオープ
ンロール、押出混合機、ニーダーおよびバンバリーのご
とき混合機を用いて溶融しながら混合させる方法があげ
られる。これらの混合方法のうち、一層均一な組成物を
得るにはこれらの混合方法を二種以上併用させればよい
(たとえば、あらかじめドライブレンドさせた後、その
混合物を溶融混合させる)。なかでも、ドライブレンド
を併用する場合でも、溶融混練させる方法を一種または
二種以上を併用する場合でも、後記の成形方法によって
成形物を製造するにあたり、ペレタイザーを使用してペ
レットに製造して用いることが好ましい。以上の混合方
法のうち、溶融混練する場合でも、後記の成形方法によ
って成形する場合でも、使われる高分子物質が溶融する
温度で実施しなければならない。しかし高い温度で実施
するならば、多官能性化合物が反応したり、ハロゲン系
難燃剤が分解を起こしたりする恐れがあるために、22
0℃以下において実施する必要がある。
て一般に行なわれているヘンシェルミキサーのごとき混
合機を使ってドライブレンドさせる方法ならびにオープ
ンロール、押出混合機、ニーダーおよびバンバリーのご
とき混合機を用いて溶融しながら混合させる方法があげ
られる。これらの混合方法のうち、一層均一な組成物を
得るにはこれらの混合方法を二種以上併用させればよい
(たとえば、あらかじめドライブレンドさせた後、その
混合物を溶融混合させる)。なかでも、ドライブレンド
を併用する場合でも、溶融混練させる方法を一種または
二種以上を併用する場合でも、後記の成形方法によって
成形物を製造するにあたり、ペレタイザーを使用してペ
レットに製造して用いることが好ましい。以上の混合方
法のうち、溶融混練する場合でも、後記の成形方法によ
って成形する場合でも、使われる高分子物質が溶融する
温度で実施しなければならない。しかし高い温度で実施
するならば、多官能性化合物が反応したり、ハロゲン系
難燃剤が分解を起こしたりする恐れがあるために、22
0℃以下において実施する必要がある。
【0015】本発明の組成物は合成樹脂の分野において
一般に実施されている射出成形法、押出成形法、圧縮成
形法および中空成形法のごとき成形方法を適用して所望
の形状物に成形させてもよい。また、押出成形機を用い
てシート状に成形させた後、このシートを真空成形法、
圧空成形法などの二次加工方法によって所望の形状物に
成形してもよい。
一般に実施されている射出成形法、押出成形法、圧縮成
形法および中空成形法のごとき成形方法を適用して所望
の形状物に成形させてもよい。また、押出成形機を用い
てシート状に成形させた後、このシートを真空成形法、
圧空成形法などの二次加工方法によって所望の形状物に
成形してもよい。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらにくわし
く説明する。なお、メルトフローレート(以下「MF
R」という)はJIS K7210にしたがい、温度が
200℃および荷重が5kgで測定した。また、引張降伏
強度はASTM D638に準じてASTM 1号ダン
ベルを用い、歪速度が5mm/分にて測定した。さらに、
アイゾット衝撃強度はASTM D256に準じ、23
℃の温度においてノッチ付きで測定した。また、難燃性
については、厚さが1.6mmの試験片を用い、UL−9
4法に準拠した。さらに、グラフト重合体のゲル分率は
0.5gのサンプルをメチルエチルケトンとメチルアル
コールの10対1の混合溶媒中に室温で18時間浸漬し
た後、遠心分離を行なった。ついで不溶分を凝集した。
この不溶分を減圧下で60℃の温度において14時間乾
燥し、重量を測定した。なお、使用したグラフト重合
体、ポリスチレン系樹脂、酸化アンチモン、ハロゲン系
難燃剤および多官能性化合物の製造方法、種類、物性な
どを下記に示す。
く説明する。なお、メルトフローレート(以下「MF
R」という)はJIS K7210にしたがい、温度が
200℃および荷重が5kgで測定した。また、引張降伏
強度はASTM D638に準じてASTM 1号ダン
ベルを用い、歪速度が5mm/分にて測定した。さらに、
アイゾット衝撃強度はASTM D256に準じ、23
℃の温度においてノッチ付きで測定した。また、難燃性
については、厚さが1.6mmの試験片を用い、UL−9
4法に準拠した。さらに、グラフト重合体のゲル分率は
0.5gのサンプルをメチルエチルケトンとメチルアル
コールの10対1の混合溶媒中に室温で18時間浸漬し
た後、遠心分離を行なった。ついで不溶分を凝集した。
この不溶分を減圧下で60℃の温度において14時間乾
燥し、重量を測定した。なお、使用したグラフト重合
体、ポリスチレン系樹脂、酸化アンチモン、ハロゲン系
難燃剤および多官能性化合物の製造方法、種類、物性な
どを下記に示す。
【0017】〔(A)グラフト重合体およびポリスチレ
ン系樹脂〕24lのオートクレーブに24kgのスチレン
を加え、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が40で
あるブタジエン単独重合ゴム1.5kgを加えて完全に溶
解した。ついで1.5gの第三級−ドデシルメルカプタ
ンおよび7.4gのn−ドデシルメルカプタンを加え、
120℃の温度において3.5時間充分撹拌しながら重
合を行なった。この溶液のうち、8kgの重合体を含む溶
液を取り出し、0.5重量%のポリビニルアルコール水
溶液8lを加えた20lのオートクレーブに前記溶液を
注入し、20gのベンゾイルパーオキサイドおよび8.
0gの第三級−ブチル−パーオキシアセテートを加え、
90℃の温度に4時間充分に撹拌しながら重合を行な
い、ついで重合系を135℃に上昇させ、この温度にお
いて1時間充分に撹拌しながら重合を行なった。重合系
をほぼ室温まで放冷した後、ビーズ状ポリマーを濾集
し、充分水洗した後、減圧下で60℃の温度において1
8時間乾燥を行なうことによって重合体〔以下「HIP
S(a)」という〕を得た。このHIPS(a)のゲル
分率は14.5%であり、可溶分中のポリスチレン系樹
脂の平均分子量は約23万であった。
ン系樹脂〕24lのオートクレーブに24kgのスチレン
を加え、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が40で
あるブタジエン単独重合ゴム1.5kgを加えて完全に溶
解した。ついで1.5gの第三級−ドデシルメルカプタ
ンおよび7.4gのn−ドデシルメルカプタンを加え、
120℃の温度において3.5時間充分撹拌しながら重
合を行なった。この溶液のうち、8kgの重合体を含む溶
液を取り出し、0.5重量%のポリビニルアルコール水
溶液8lを加えた20lのオートクレーブに前記溶液を
注入し、20gのベンゾイルパーオキサイドおよび8.
0gの第三級−ブチル−パーオキシアセテートを加え、
90℃の温度に4時間充分に撹拌しながら重合を行な
い、ついで重合系を135℃に上昇させ、この温度にお
いて1時間充分に撹拌しながら重合を行なった。重合系
をほぼ室温まで放冷した後、ビーズ状ポリマーを濾集
し、充分水洗した後、減圧下で60℃の温度において1
8時間乾燥を行なうことによって重合体〔以下「HIP
S(a)」という〕を得た。このHIPS(a)のゲル
分率は14.5%であり、可溶分中のポリスチレン系樹
脂の平均分子量は約23万であった。
【0018】さらに、HIPS(a)を製造するさいに
用いたブタジエン単独重合ゴムのかわりに、ムーニー粘
度(ML1+4 ,100℃)が35であるブタジエン単独
重合ゴムを同じ量使用し、第三級−ドデシルメルカプタ
ンを使用せず、そのかわりに8.0gのn−ドデシルメ
ルカプタンを使い、またベンゾイルパーオキサイドの使
用量を22gにかえ、さらに第三級−ブタル−パーオキ
シアセテートの使用量を15gにかえたほかは〔スチレ
ンおよびポリビニルアルコールの使用量はHIPS
(a)の製造の場合と同様〕、HIPS(a)の製造と
同じ条件で重合および重合後の処理を行なった。得られ
た重合体のゲル分率は15.7%であった。また可溶分
のポリスチレン系樹脂の平均分子量は約19万であっ
た。このようにして得られた重合体50重量部とMFR
が10g/10分であるスチレン単独重合体50重量部
を混練し、樹脂組成物〔以下「HIPS(b)」とい
う〕を製造した。
用いたブタジエン単独重合ゴムのかわりに、ムーニー粘
度(ML1+4 ,100℃)が35であるブタジエン単独
重合ゴムを同じ量使用し、第三級−ドデシルメルカプタ
ンを使用せず、そのかわりに8.0gのn−ドデシルメ
ルカプタンを使い、またベンゾイルパーオキサイドの使
用量を22gにかえ、さらに第三級−ブタル−パーオキ
シアセテートの使用量を15gにかえたほかは〔スチレ
ンおよびポリビニルアルコールの使用量はHIPS
(a)の製造の場合と同様〕、HIPS(a)の製造と
同じ条件で重合および重合後の処理を行なった。得られ
た重合体のゲル分率は15.7%であった。また可溶分
のポリスチレン系樹脂の平均分子量は約19万であっ
た。このようにして得られた重合体50重量部とMFR
が10g/10分であるスチレン単独重合体50重量部
を混練し、樹脂組成物〔以下「HIPS(b)」とい
う〕を製造した。
【0019】〔(B)酸化アンチモン〕さらに、酸化ア
ンチモンとして、平均粒径1ミクロンの三酸化アンチモ
ン〔以下「Sb2 O3 」という〕を使った。
ンチモンとして、平均粒径1ミクロンの三酸化アンチモ
ン〔以下「Sb2 O3 」という〕を使った。
【0020】〔(C)ハロゲン系難燃剤〕ハロゲン系難
燃剤として、テカブロムジフェニルエーテル〔以下、
「難燃剤(A)」という〕、また下式で示される化合物
燃剤として、テカブロムジフェニルエーテル〔以下、
「難燃剤(A)」という〕、また下式で示される化合物
【化4】 〔以下「難燃剤(B)」という〕さらに下式で示される
化合物
化合物
【化5】 〔以下「難燃剤(C)」という〕、さらに下式で示され
る化合物
る化合物
【化6】 〔以下難燃剤(D)という〕を使用した。
【0021】〔(D)多官能性化合物〕多官能性化合物
としてトリアリルイソシアヌレート〔以下「化合物
(A)」という〕、トリアリルシアヌレート〔以下「化
合物(B)」という〕、N,N,m−フェニレンビスマ
レイミド〔以下「化合物(C)」という〕を使用した。
としてトリアリルイソシアヌレート〔以下「化合物
(A)」という〕、トリアリルシアヌレート〔以下「化
合物(B)」という〕、N,N,m−フェニレンビスマ
レイミド〔以下「化合物(C)」という〕を使用した。
【0022】実施例1〜7、比較例1〜4 表1に「グラフト重合体、ポリスチレン系樹脂」〔以下
「樹脂分」という〕、ハロゲン系難燃剤および多官能性
化合物の種類ならびに配合量が示されている各組成成
分、ならびにそれぞれの配合量が表1に示されているS
b2 O3 (酸化アンチモン)、ならびに0.2重量部の
オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−第3級−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(安定剤
として)をそれぞれヘンシェルミキサーを使用して2分
間ドライブレンドを行なった。得られた各混合物をシリ
ンダー温度が200℃に設定された二軸押出機(径30
mm)を使って混練させながらペレット(組成物)を製造
した。得られた各組成物についてMFR、引張降伏強度
およびアイゾット衝撃強度(ノッチ付)の測定ならびに
難燃性について評価した。これらの結果を表2に示す。
「樹脂分」という〕、ハロゲン系難燃剤および多官能性
化合物の種類ならびに配合量が示されている各組成成
分、ならびにそれぞれの配合量が表1に示されているS
b2 O3 (酸化アンチモン)、ならびに0.2重量部の
オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−第3級−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(安定剤
として)をそれぞれヘンシェルミキサーを使用して2分
間ドライブレンドを行なった。得られた各混合物をシリ
ンダー温度が200℃に設定された二軸押出機(径30
mm)を使って混練させながらペレット(組成物)を製造
した。得られた各組成物についてMFR、引張降伏強度
およびアイゾット衝撃強度(ノッチ付)の測定ならびに
難燃性について評価した。これらの結果を表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】以上の実施例および比較例の結果から、本
発明によって得られる樹脂組成物は、流動性、難燃性に
すぐれていることが明白である。
発明によって得られる樹脂組成物は、流動性、難燃性に
すぐれていることが明白である。
【0026】
【発明の効果】本発明によって得られる樹脂組成物は、
流動性、難燃性にすぐれるばかりでなく耐衝撃性も良好
であり、下記のごとく多方面に使用することができる。 1)テレビジョン受像機 2)ファクシミリ、ワードプロセッサー、マイクロコン
ピューター、プリンターなどのOA機器のハウジング 3)家電機器のハウジング類
流動性、難燃性にすぐれるばかりでなく耐衝撃性も良好
であり、下記のごとく多方面に使用することができる。 1)テレビジョン受像機 2)ファクシミリ、ワードプロセッサー、マイクロコン
ピューター、プリンターなどのOA機器のハウジング 3)家電機器のハウジング類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51/04 LKX 7142−4J (72)発明者 藤平 隆太郎 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3−2 昭和 電工株式会社川崎樹脂研究所内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)ポリブタジエンゴムおよび/また
はスチレン−ブタジエン共重合ゴムに芳香族モノビニル
単量体がグラフトしたグラフト重合体、 (B)ポリスチレン系樹脂、 (C)酸化アンチモン、 (D)ハロゲン系難燃剤ならびに (E)多官能性化合物 からなり、該グラフト重合体およびポリスチレン系樹脂
の合計量中に占めるグラフトされていないおよびグラフ
トされたポリブタジエンならびにスチレン−ブタジエン
共重合ゴムの割合はそれらの合計量として1〜15重量
%であり、グラフト重合体およびポリスチレン系樹脂の
合計量100重量部に対する他の組成成分の割合は、酸
化アンチモンが1〜15重量部であり、ハロゲン系難燃
剤が5〜40重量部であり、かつ多官能性化合物が1〜
30重量部である樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21007891A JPH0532849A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21007891A JPH0532849A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532849A true JPH0532849A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16583456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21007891A Withdrawn JPH0532849A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0532849A (ja) |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP21007891A patent/JPH0532849A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981008 |