JPH0532822A - 易崩壊性樹脂組成物 - Google Patents
易崩壊性樹脂組成物Info
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- JPH0532822A JPH0532822A JP20980391A JP20980391A JPH0532822A JP H0532822 A JPH0532822 A JP H0532822A JP 20980391 A JP20980391 A JP 20980391A JP 20980391 A JP20980391 A JP 20980391A JP H0532822 A JPH0532822 A JP H0532822A
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 多糖類90〜10重量%と末端にイオン性基
を有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体10
〜90重量%とからなる易崩壊性樹脂組成物。 【効果】 本発明は、良好な強度、可とう性、ならびに
土中の易崩壊性を有する樹脂組成物であり、該樹脂組成
物よりえられた成形物は使用時には充分使用に耐える、
強度および可とう性を有しており、さらに使用後廃棄物
として土中に埋めた場合、微生物により速やかに崩壊を
うけ、その形状、強度などを消失する。
を有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体10
〜90重量%とからなる易崩壊性樹脂組成物。 【効果】 本発明は、良好な強度、可とう性、ならびに
土中の易崩壊性を有する樹脂組成物であり、該樹脂組成
物よりえられた成形物は使用時には充分使用に耐える、
強度および可とう性を有しており、さらに使用後廃棄物
として土中に埋めた場合、微生物により速やかに崩壊を
うけ、その形状、強度などを消失する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度、可とう性
に優れた易崩壊性樹脂組成物に関する。
に優れた易崩壊性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に合成高分子は高度の材料特性をそ
なえ、加工性にすぐれしかも安価であるため、あらゆる
分野で広く利用されている。しかしその成形品はかさ高
く、自らの耐久性のため投棄あるいは埋め立てしても自
然に崩壊せず、また焼却すれば発熱量が高いため、焼却
設備をいためるなど、最近プラスチック廃棄物の処理法
が問題となっている。そのため光あるいは微生物などに
よって、部分的に分解させることにより、該プラスチッ
ク廃棄物のかさ高さを減少させ、廃棄物の処理施設ある
いは埋め立て地を有効に利用する研究がなされてきた。
なえ、加工性にすぐれしかも安価であるため、あらゆる
分野で広く利用されている。しかしその成形品はかさ高
く、自らの耐久性のため投棄あるいは埋め立てしても自
然に崩壊せず、また焼却すれば発熱量が高いため、焼却
設備をいためるなど、最近プラスチック廃棄物の処理法
が問題となっている。そのため光あるいは微生物などに
よって、部分的に分解させることにより、該プラスチッ
ク廃棄物のかさ高さを減少させ、廃棄物の処理施設ある
いは埋め立て地を有効に利用する研究がなされてきた。
【0003】中でも、完全な生物分解性を有する天然物
である澱粉に、熱可塑性樹脂をブレンドすることによ
り、生物崩壊性を有する、熱可塑性樹脂組成物に関する
研究は盛んにおこなわれている。この場合、澱粉にブレ
ンドする熱可塑性樹脂としては、澱粉に対して相溶性を
有し、組成物全体に対する熱可塑化効果の高い熱可塑性
樹脂を選択する必要があるが、かかる熱可塑性樹脂のな
かでもエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下EV
OHと略す)は澱粉との相溶性にすぐれるため、澱粉と
EVOHよりなる組成物は少ない添加量で良好な熱可塑
性ならびに易崩壊性を示し、くわえて透明性の良好な組
成物が得られることは公知である(特開平2−1422
8号、同3−31333号)。しかしながら該組成物は
澱粉由来の物理的性質の低さのため、物理的特性とくに
機械的強度、可とう性が得られないという欠点があっ
た。
である澱粉に、熱可塑性樹脂をブレンドすることによ
り、生物崩壊性を有する、熱可塑性樹脂組成物に関する
研究は盛んにおこなわれている。この場合、澱粉にブレ
ンドする熱可塑性樹脂としては、澱粉に対して相溶性を
有し、組成物全体に対する熱可塑化効果の高い熱可塑性
樹脂を選択する必要があるが、かかる熱可塑性樹脂のな
かでもエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下EV
OHと略す)は澱粉との相溶性にすぐれるため、澱粉と
EVOHよりなる組成物は少ない添加量で良好な熱可塑
性ならびに易崩壊性を示し、くわえて透明性の良好な組
成物が得られることは公知である(特開平2−1422
8号、同3−31333号)。しかしながら該組成物は
澱粉由来の物理的性質の低さのため、物理的特性とくに
機械的強度、可とう性が得られないという欠点があっ
た。
【0004】こうした欠点を補う目的で澱粉に物理的強
度および可とう性を有する合成樹脂をブレンドすること
によりその成形物の破断強伸度、及び/又は耐ピンホー
ル性を向上させた熱可塑性強化プラスチックを得ること
については公知である(特開昭49−55740号、特
開昭50−86543等)。
度および可とう性を有する合成樹脂をブレンドすること
によりその成形物の破断強伸度、及び/又は耐ピンホー
ル性を向上させた熱可塑性強化プラスチックを得ること
については公知である(特開昭49−55740号、特
開昭50−86543等)。
【0005】しかしながら、澱粉に種々の熱可塑性樹脂
をブレンドすると、樹脂によっては、澱粉由来の生物分
解性を阻害し、物理的強度・可とう性は有するが、微生
物による崩壊性の小さい及び/または全く崩壊性を有さ
ない樹脂組成物が得られることがしばしばであった。
をブレンドすると、樹脂によっては、澱粉由来の生物分
解性を阻害し、物理的強度・可とう性は有するが、微生
物による崩壊性の小さい及び/または全く崩壊性を有さ
ない樹脂組成物が得られることがしばしばであった。
【0006】また、澱粉とイオン性基(カルボキシレー
ト基、スルホネート基、アンモニウム基等)を含有する
ポリマーとEVOHの組成物に関しては特開昭56−1
49444、特開平2−14228、同3−3133
3、同3−70753及び同3−103453に記載が
あるが、澱粉とイオン性基含有ポリマーとEVOHのブ
レンド物はその機械的強度、可とう性において、澱粉と
EVOHのみのブレンド物よりは若干の向上が認められ
るが、満足できるレベルのものではない。
ト基、スルホネート基、アンモニウム基等)を含有する
ポリマーとEVOHの組成物に関しては特開昭56−1
49444、特開平2−14228、同3−3133
3、同3−70753及び同3−103453に記載が
あるが、澱粉とイオン性基含有ポリマーとEVOHのブ
レンド物はその機械的強度、可とう性において、澱粉と
EVOHのみのブレンド物よりは若干の向上が認められ
るが、満足できるレベルのものではない。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよ
うな従来技術の欠点を解決するため創案されたものであ
り、良好な熱可塑性、土中で微生物による易崩壊性、並
びに機械的強度を有した良好な可とう性を有する樹脂組
成物を提供することを目的とする。
うな従来技術の欠点を解決するため創案されたものであ
り、良好な熱可塑性、土中で微生物による易崩壊性、並
びに機械的強度を有した良好な可とう性を有する樹脂組
成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】澱粉に熱可塑性樹脂をブ
レンドした結果、組成物全体が物理的強度を有するため
には、澱粉と該熱可塑性樹脂の界面が強固に接着するこ
とが重要である。また同時に生物崩壊性を持たせるため
には該熱可塑性樹脂をブレンドすることにより、澱粉と
該熱可塑性樹脂の組成物よりなる相に生物学的攻撃を阻
害するような効果を及ぼさないことが重要である。該効
果とは例えば、該熱可塑性樹脂に含まれる成分が、生化
学的に生物学的攻撃を阻害する効果。あるいは該熱可塑
性樹脂と澱粉よりなる相との相界面で分子的な絡み合い
が生じ、生物学的攻撃を物理的に阻害するなどの効果で
ある。
レンドした結果、組成物全体が物理的強度を有するため
には、澱粉と該熱可塑性樹脂の界面が強固に接着するこ
とが重要である。また同時に生物崩壊性を持たせるため
には該熱可塑性樹脂をブレンドすることにより、澱粉と
該熱可塑性樹脂の組成物よりなる相に生物学的攻撃を阻
害するような効果を及ぼさないことが重要である。該効
果とは例えば、該熱可塑性樹脂に含まれる成分が、生化
学的に生物学的攻撃を阻害する効果。あるいは該熱可塑
性樹脂と澱粉よりなる相との相界面で分子的な絡み合い
が生じ、生物学的攻撃を物理的に阻害するなどの効果で
ある。
【0009】澱粉とEVOHは双方の分子中に水酸基を
有し、これら水酸基間の相互作用のため比較的良好な相
溶性を示し、澱粉の生物分解性とEVOHの熱成形性お
よび機械的特性を具備する組成物が得られるといわれて
いる。しかしながら本発明者らの追試の結果、澱粉にE
VOHのみをブレンドしただけではこれらの性能向上に
対しては効果が不十分であり、使用目的によっては実用
に耐えない組成のあることがわかった。
有し、これら水酸基間の相互作用のため比較的良好な相
溶性を示し、澱粉の生物分解性とEVOHの熱成形性お
よび機械的特性を具備する組成物が得られるといわれて
いる。しかしながら本発明者らの追試の結果、澱粉にE
VOHのみをブレンドしただけではこれらの性能向上に
対しては効果が不十分であり、使用目的によっては実用
に耐えない組成のあることがわかった。
【0010】さらに本発明者らは鋭意検討した結果、E
VOHにランダムにイオン性基を導入し澱粉とのブレン
ド物を得たが、これも前記澱粉とイオン性基含有ポリマ
ーとEVOHの3者のブレンド物と同様、機械強度等の
性能は満足できるものではないことがわかった。
VOHにランダムにイオン性基を導入し澱粉とのブレン
ド物を得たが、これも前記澱粉とイオン性基含有ポリマ
ーとEVOHの3者のブレンド物と同様、機械強度等の
性能は満足できるものではないことがわかった。
【0011】本発明者らはさらに鋭意検討を重ねた結
果、驚くべきことに澱粉などの多糖類90〜10重量%
と末端にイオン性基を有する変性EVOH、とくに下式
(i)〜(iii)を満足する末端にイオン性基を有する
変性EVOH10〜90重量%よりなる組成物は熱可塑
性を有し、成形品としての使用時はすぐれた機械的強
度、可とう性を有し、使用後、廃棄物として投棄あるい
は埋め立てした後には、土中の微生物によって崩壊をう
け、すみやかにその物理的強度を消失するという、機械
的強度、可とう性および易崩壊性という3つの性質を具
備する樹脂組成物を見出すに至った。
果、驚くべきことに澱粉などの多糖類90〜10重量%
と末端にイオン性基を有する変性EVOH、とくに下式
(i)〜(iii)を満足する末端にイオン性基を有する
変性EVOH10〜90重量%よりなる組成物は熱可塑
性を有し、成形品としての使用時はすぐれた機械的強
度、可とう性を有し、使用後、廃棄物として投棄あるい
は埋め立てした後には、土中の微生物によって崩壊をう
け、すみやかにその物理的強度を消失するという、機械
的強度、可とう性および易崩壊性という3つの性質を具
備する樹脂組成物を見出すに至った。
【0012】5≦a≦70 (i)
80≦b (ii)
0.01≦c≦50 (iii)
a:末端にイオン性基を有する変性EVOHのエチレン
含有量(モル%) b:末端にイオン性基を有する変性EVOHのけん化度
(%) c:末端にイオン性基を有する変性EVOHのイオン性
基の含有量(モル%)
含有量(モル%) b:末端にイオン性基を有する変性EVOHのけん化度
(%) c:末端にイオン性基を有する変性EVOHのイオン性
基の含有量(モル%)
【0013】本発明において用いられる多糖類として
は、澱粉、セルロース、キチン、キトサン、ヘミセルロ
ース、ペクチン、プルラン、寒天、アルギン酸、カラギ
ーナン、デキストランなどがあげられるが、これらのう
ち澱粉が成形性、崩壊性の点で好ましい。澱粉として
は、とうもろこし、馬鈴薯などの生澱粉、これらに物理
的あるいは化学的処置を施した化工澱粉(テキストリ
ン、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチ
オン化澱粉など)などが用いられる。
は、澱粉、セルロース、キチン、キトサン、ヘミセルロ
ース、ペクチン、プルラン、寒天、アルギン酸、カラギ
ーナン、デキストランなどがあげられるが、これらのう
ち澱粉が成形性、崩壊性の点で好ましい。澱粉として
は、とうもろこし、馬鈴薯などの生澱粉、これらに物理
的あるいは化学的処置を施した化工澱粉(テキストリ
ン、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチ
オン化澱粉など)などが用いられる。
【0014】本発明に使用される末端にイオン性基を有
する変性EVOHは前記(i)〜(iii)式の範囲内あ
ることが好適である。エチレン含有量aが5モル%を下
回ると、成形温度が分解温度に近くなり、成形が困難に
なる場合がある。一方、エチレン含有量aが70モル%
を越えると、澱粉などの多糖類との相溶性が低下し、組
成物の物理的強度が低下する場合がある。エチレン含有
量aのより好適な範囲としては25〜60モル%であ
る。ビニルエステル(代表的には酢酸ビニル)成分のけ
ん化度bが80%を下回ると熱安定性が低下し、成形後
多量のゲルが発生する場合がある。より好適なけん化度
bとしては96%以上である。末端のイオン性基の含有
量cは0.01モル%を下回っても、また50モル%を
越えても本発明の易崩壊性樹脂組成物に対する機械的強
度、および可とう性の付与効果があらわれない場合があ
る。好適なcの範囲としては0.1〜40モル%であ
り、より好適な範囲としては0.1〜30モル%、さら
には0.1〜10モル%である。
する変性EVOHは前記(i)〜(iii)式の範囲内あ
ることが好適である。エチレン含有量aが5モル%を下
回ると、成形温度が分解温度に近くなり、成形が困難に
なる場合がある。一方、エチレン含有量aが70モル%
を越えると、澱粉などの多糖類との相溶性が低下し、組
成物の物理的強度が低下する場合がある。エチレン含有
量aのより好適な範囲としては25〜60モル%であ
る。ビニルエステル(代表的には酢酸ビニル)成分のけ
ん化度bが80%を下回ると熱安定性が低下し、成形後
多量のゲルが発生する場合がある。より好適なけん化度
bとしては96%以上である。末端のイオン性基の含有
量cは0.01モル%を下回っても、また50モル%を
越えても本発明の易崩壊性樹脂組成物に対する機械的強
度、および可とう性の付与効果があらわれない場合があ
る。好適なcの範囲としては0.1〜40モル%であ
り、より好適な範囲としては0.1〜30モル%、さら
には0.1〜10モル%である。
【0015】本発明においては該イオン性基はEVOH
の末端、とくに片末端に結合されていることが重要であ
る。
の末端、とくに片末端に結合されていることが重要であ
る。
【0016】イオン性基は水中で解離してイオン性を示
す基、すなわちアニオン性基、カチオン性基、両性基を
包含する。アンオン性基としてはスルホン酸、スルホン
酸塩、硫酸エステル、硫酸エステル塩、燐酸、燐酸塩、
カルボン酸、カルボン酸塩等の基があげられ、またこれ
らの酸および塩基が同時に含まれていても良い。澱粉と
の相互作用が強いという点でスルホン酸あるいはカルボ
ン酸または該塩基が好ましい。
す基、すなわちアニオン性基、カチオン性基、両性基を
包含する。アンオン性基としてはスルホン酸、スルホン
酸塩、硫酸エステル、硫酸エステル塩、燐酸、燐酸塩、
カルボン酸、カルボン酸塩等の基があげられ、またこれ
らの酸および塩基が同時に含まれていても良い。澱粉と
の相互作用が強いという点でスルホン酸あるいはカルボ
ン酸または該塩基が好ましい。
【0017】カチオン性基としてはアミン塩、第4級ア
ンモニウム塩、フォスホニウム塩、スルホニウム塩等の
基があげられる。とくに第4級アンモニウム塩が好まし
い。両性基としてはアミノカルボン酸塩(ベタイン
型)、アミノスルホン酸塩(スルホベタイン型)、アミ
ノ硫酸エステル塩(サルフェートベタイン型)が挙げら
れる。
ンモニウム塩、フォスホニウム塩、スルホニウム塩等の
基があげられる。とくに第4級アンモニウム塩が好まし
い。両性基としてはアミノカルボン酸塩(ベタイン
型)、アミノスルホン酸塩(スルホベタイン型)、アミ
ノ硫酸エステル塩(サルフェートベタイン型)が挙げら
れる。
【0018】変性に用いるイオン性基を有するビニルモ
ノマーとしてはイオン性官能基あるいはイオン性に変換
可能な基を有するラジカル単独あるいは共重合可能なも
のが使用できる。その例を次に示す。
ノマーとしてはイオン性官能基あるいはイオン性に変換
可能な基を有するラジカル単独あるいは共重合可能なも
のが使用できる。その例を次に示す。
【0019】アニオン性成分を形成するモノマーとして
は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸ナトリウムのごときアクリルアミド系スルホン酸塩モ
ノマー、スチレンスルホン酸カリウムのごときスチレン
系スルホン酸塩モノマー、アリルスルホン酸ナトリウム
のごときアリル系スルホン酸塩モノマー、さらにはこれ
らの酸モノマー等が挙げられる。またこれらのスルホン
酸のエステルも重合後エステルをその塩あるいはその酸
に変換することにより使用可能である。カルボン酸アニ
オンモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、無
水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのモノ、ジ、
トリカルボン酸系ビニルモノマーやそのアルカリ金属塩
やアンモニウム塩が挙げられる。またこれらのエステル
類も重合後エステル基を塩基に変換することができ、使
用可能である。
は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸ナトリウムのごときアクリルアミド系スルホン酸塩モ
ノマー、スチレンスルホン酸カリウムのごときスチレン
系スルホン酸塩モノマー、アリルスルホン酸ナトリウム
のごときアリル系スルホン酸塩モノマー、さらにはこれ
らの酸モノマー等が挙げられる。またこれらのスルホン
酸のエステルも重合後エステルをその塩あるいはその酸
に変換することにより使用可能である。カルボン酸アニ
オンモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、無
水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのモノ、ジ、
トリカルボン酸系ビニルモノマーやそのアルカリ金属塩
やアンモニウム塩が挙げられる。またこれらのエステル
類も重合後エステル基を塩基に変換することができ、使
用可能である。
【0020】カチオン性基を含有するモノマーとして
は、アミノプロピルアクリルアミドあるいはメタクリル
アミドのごときアミノ基含有(メタ)アクリルアミド系
モノマー、アミノエチルアクリレートあるいはその塩が
重合性も良好で好ましい。とくにその第4級塩がポリマ
ーの着色も少なく好ましい。たとえばアクリルアミドプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロリドやジエチルメタ
クロイルエチルトリエチルアンモニウムブロミド等であ
る。
は、アミノプロピルアクリルアミドあるいはメタクリル
アミドのごときアミノ基含有(メタ)アクリルアミド系
モノマー、アミノエチルアクリレートあるいはその塩が
重合性も良好で好ましい。とくにその第4級塩がポリマ
ーの着色も少なく好ましい。たとえばアクリルアミドプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロリドやジエチルメタ
クロイルエチルトリエチルアンモニウムブロミド等であ
る。
【0021】これらのモノマーは単独で使用することも
また併用することも可能である。また他のイオン性基を
含有しないモノマーとの共重合も可能である。末端にイ
オン性基を有する変性EVOHは種々の方法で製造可能
である。例えばスルホン酸基またはその塩、カルボキシ
ル基またはその塩、アンモニウム基等を有するアルコー
ル、アルデヒドあるいはチオール等の活性基を含有する
化合物を連鎖移動剤として共存させ、エチレンとビニル
エステルとを共重合し、次いでビニルエステル単位をけ
ん化する方法、またエチレンとビニルエステルとの共重
合体けん化物の末端にスルホン酸基またはその塩、カル
ボキシル基またはその塩、アンモニウム基等を含有する
化合物を化学反応により導入する方法等により製造され
る。これらの方法の中で、経済的かつ効率よく末端にイ
オン性基を導入して水性分散液としての優れた安定性等
を示すEVOHを得る方法としては、スルホン酸基また
はその塩、カルボキシル基またはその塩、アンモニウム
基等を有するチオールの存在下にエチレンとビニルエス
テルととを共重合し、次いでけん化する方法が好まし
い。
また併用することも可能である。また他のイオン性基を
含有しないモノマーとの共重合も可能である。末端にイ
オン性基を有する変性EVOHは種々の方法で製造可能
である。例えばスルホン酸基またはその塩、カルボキシ
ル基またはその塩、アンモニウム基等を有するアルコー
ル、アルデヒドあるいはチオール等の活性基を含有する
化合物を連鎖移動剤として共存させ、エチレンとビニル
エステルとを共重合し、次いでビニルエステル単位をけ
ん化する方法、またエチレンとビニルエステルとの共重
合体けん化物の末端にスルホン酸基またはその塩、カル
ボキシル基またはその塩、アンモニウム基等を含有する
化合物を化学反応により導入する方法等により製造され
る。これらの方法の中で、経済的かつ効率よく末端にイ
オン性基を導入して水性分散液としての優れた安定性等
を示すEVOHを得る方法としては、スルホン酸基また
はその塩、カルボキシル基またはその塩、アンモニウム
基等を有するチオールの存在下にエチレンとビニルエス
テルととを共重合し、次いでけん化する方法が好まし
い。
【0022】本発明の樹脂組成物を得るための各成分の
配合比としては澱粉などの多糖類が10〜90重量%、
上記イオン性基を有する変性EVOHが90〜10重量
%である。多糖類が10重量部以下、あるいはイオン性
基を有する変性EVOHが90重量%を越えると、廃棄
物として投棄後、微生物による十分な易崩壊性が得られ
ない。一方多糖類が90重量%を越える、あるいはイオ
ン変性EVOH系が10重量部以下であると熱可塑性が
失われ、熱成形ができなくなる。好適なブレンド量とし
ては多糖類が20〜80重量%、イオン変性EVOHが
80〜20重量%である。
配合比としては澱粉などの多糖類が10〜90重量%、
上記イオン性基を有する変性EVOHが90〜10重量
%である。多糖類が10重量部以下、あるいはイオン性
基を有する変性EVOHが90重量%を越えると、廃棄
物として投棄後、微生物による十分な易崩壊性が得られ
ない。一方多糖類が90重量%を越える、あるいはイオ
ン変性EVOH系が10重量部以下であると熱可塑性が
失われ、熱成形ができなくなる。好適なブレンド量とし
ては多糖類が20〜80重量%、イオン変性EVOHが
80〜20重量%である。
【0023】上記樹脂組成物には、末端にイオン性基を
有するEVOH以外のEVOH、たとえば、未変性のE
VOHを本発明の目的が阻害されない範囲で配合するこ
とができる。未変性のEVOHを配合する場合の配合割
合は末端にイオン性基を有する変性EVOH95〜5重
量%、未変性のEVOH5〜95重量%の範囲から選ぶ
のが好ましい。ここで用いる未変性のEVOHとしては
上記(i)および(ii)を満足するものがよく、エチレ
ン含有量a、およびけん化度bは末端イオン性基を有す
る変性EVOHのそれと同等であっても、また異なって
いてもよい。
有するEVOH以外のEVOH、たとえば、未変性のE
VOHを本発明の目的が阻害されない範囲で配合するこ
とができる。未変性のEVOHを配合する場合の配合割
合は末端にイオン性基を有する変性EVOH95〜5重
量%、未変性のEVOH5〜95重量%の範囲から選ぶ
のが好ましい。ここで用いる未変性のEVOHとしては
上記(i)および(ii)を満足するものがよく、エチレ
ン含有量a、およびけん化度bは末端イオン性基を有す
る変性EVOHのそれと同等であっても、また異なって
いてもよい。
【0024】本発明では、さらに樹脂の成形加工性、可
とう性をさらに増すために、他の添加剤、たとえば水、
グリセリンなどの可塑剤を加えることは自由である。可
塑剤の例としてはポリエチレングリコール、エチレング
リコール、ジグリセリン、グリセリン、1,3−および
1,4−ブタンジオール、1,2−プロピレングリコー
ル、ソルビトール、ε−カプロラクタム、尿素、トルエ
ンスルホン酸アミド、ラウルアミド、アセトアミド、ホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオクチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、水などから選ばれる1種あ
るいは2種が混合して用いられる。好適にはグリセリ
ン、水、尿素などが用いられる。
とう性をさらに増すために、他の添加剤、たとえば水、
グリセリンなどの可塑剤を加えることは自由である。可
塑剤の例としてはポリエチレングリコール、エチレング
リコール、ジグリセリン、グリセリン、1,3−および
1,4−ブタンジオール、1,2−プロピレングリコー
ル、ソルビトール、ε−カプロラクタム、尿素、トルエ
ンスルホン酸アミド、ラウルアミド、アセトアミド、ホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオクチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、水などから選ばれる1種あ
るいは2種が混合して用いられる。好適にはグリセリ
ン、水、尿素などが用いられる。
【0025】さらに本発明の樹脂組成物は発明の効果が
阻害されない範囲で熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、植物油、着色剤などをブレンドすることも自由であ
る。該樹脂組成物を得るための各成分の配合手段として
は、リボンブレンダー、高速ミキサーコニーダー、ミキ
シングロール、押出機、インテンシブミキサー等が用い
られる。
阻害されない範囲で熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、植物油、着色剤などをブレンドすることも自由であ
る。該樹脂組成物を得るための各成分の配合手段として
は、リボンブレンダー、高速ミキサーコニーダー、ミキ
シングロール、押出機、インテンシブミキサー等が用い
られる。
【0026】本発明の樹脂組成物は周知の押出し機、射
出成形機、プレス成形機などをもちいて任意の成形物
(例:フィルム、シート、各種容器、各種射出成形品)
を得ることができる。
出成形機、プレス成形機などをもちいて任意の成形物
(例:フィルム、シート、各種容器、各種射出成形品)
を得ることができる。
【0027】成形物の例としては特に制限はないが、あ
る期間使用したのち、廃棄される成形物、たとえば食品
容器としてのカップ、ボトル、トレー、農業用資材とし
てのシート、くい、根おおい、プランター、農薬・肥料
・土壌改良剤等の容器あるいはキャリヤー材料、日用品
として結束ひも、子供用のおもちゃ、ゴミ箱、工業用と
してのクッション材、パッキン、各種コンテナーなどが
あげられる。
る期間使用したのち、廃棄される成形物、たとえば食品
容器としてのカップ、ボトル、トレー、農業用資材とし
てのシート、くい、根おおい、プランター、農薬・肥料
・土壌改良剤等の容器あるいはキャリヤー材料、日用品
として結束ひも、子供用のおもちゃ、ゴミ箱、工業用と
してのクッション材、パッキン、各種コンテナーなどが
あげられる。
【0028】また該成形品を使用した後、廃棄する場合
には一般のゴミと同様のゴミ集積地に投棄した直後より
崩壊がはじまるが、土中の微生物による崩壊の効果を高
めるために土中への埋め立てによる処理方法が好適であ
る。以下、実施例にてより詳細な説明を行なうが、これ
により本発明はなんら限定されるものではない。
には一般のゴミと同様のゴミ集積地に投棄した直後より
崩壊がはじまるが、土中の微生物による崩壊の効果を高
めるために土中への埋め立てによる処理方法が好適であ
る。以下、実施例にてより詳細な説明を行なうが、これ
により本発明はなんら限定されるものではない。
【0029】
実施例1
澱粉としてとうもろこし澱粉(シキシマスターチ製、シ
キシマコーンスターチ)80重量部と末端イオン性基を
有する変性EVOHとして末端にカルボキシルアニオン
性基を有するEVOH20重量部、可塑剤としてグリセ
リン10重量部、水20重量部をヘンシルミキサーにて
ブレンドし、スクリュー直径40mm、L/D=26の
フルフライト型スクリューを有する一軸押出機を用いて
溶融混練し、押出機の先端に取り付けたペレットダイよ
り押出温度130℃にてストランドと化し、ひきつづき
ペレタイザーを用いペレット化した。該ペレットを上記
押出機に550mm幅コートハンガーダイを取り付けた
製膜装置を用いて押出温度140℃にて厚さ50μの均
一なフィルム化した。
キシマコーンスターチ)80重量部と末端イオン性基を
有する変性EVOHとして末端にカルボキシルアニオン
性基を有するEVOH20重量部、可塑剤としてグリセ
リン10重量部、水20重量部をヘンシルミキサーにて
ブレンドし、スクリュー直径40mm、L/D=26の
フルフライト型スクリューを有する一軸押出機を用いて
溶融混練し、押出機の先端に取り付けたペレットダイよ
り押出温度130℃にてストランドと化し、ひきつづき
ペレタイザーを用いペレット化した。該ペレットを上記
押出機に550mm幅コートハンガーダイを取り付けた
製膜装置を用いて押出温度140℃にて厚さ50μの均
一なフィルム化した。
【0030】該フィルムは引っ張り試験機を用い、サン
プル幅15mm、引っ張り速度500mm/minにて
引張され、引っ張り破断時の強度および伸度を測定し
た。結果を表1に示す。さらに該フィルムのA4サイズ
のサンプルをゲルボフレックステスターにかけ、屈曲に
よるピンホール発生数と屈曲回数との関係をもとめた。
フィルム上にピンホールが1個発生する屈曲回数をNp
=1として表1に示す。微生物に対する崩壊性に関して
は該フィルムを標準活性汚泥中35℃にて6ケ月間保存
された後の該フィルムの状態を次の4段階で評価し、結
果を表1に示す A・・・ひどく損傷 B・・・かなり損傷 C・・・やや損傷 D・・・不変
プル幅15mm、引っ張り速度500mm/minにて
引張され、引っ張り破断時の強度および伸度を測定し
た。結果を表1に示す。さらに該フィルムのA4サイズ
のサンプルをゲルボフレックステスターにかけ、屈曲に
よるピンホール発生数と屈曲回数との関係をもとめた。
フィルム上にピンホールが1個発生する屈曲回数をNp
=1として表1に示す。微生物に対する崩壊性に関して
は該フィルムを標準活性汚泥中35℃にて6ケ月間保存
された後の該フィルムの状態を次の4段階で評価し、結
果を表1に示す A・・・ひどく損傷 B・・・かなり損傷 C・・・やや損傷 D・・・不変
【0031】なお上記末端カルボキシルアニオン性EV
OH製造方法としては次のとおりである。酢酸ビニル1
338部、メチルアルコール84部、3−メルカプトプ
ロパン酸ナトリウム0.23部を撹拌機付き高圧重合槽
に仕込み、内部を充分窒素置換した後エチレンガスを仕
込んだ。内温60℃、エチレン圧力41kg/cm2G
に調節した後、重合開始剤2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル1.07部を加え、さらに3−メルカプトプ
ロパン酸ナトリウムのメチルアルコール溶液(濃度4.
0%)を18部/時間の速度で4時間連続的に添加して
重合を行った。冷却後エチレンガスを分離除去し、さら
に減圧下メチルアルコールを添加しながら未反応の酢酸
ビニルを系外に追い出し、変性エチレン−酢酸ビニル系
共重合体のメチルアルコール溶液を得た。次にこのメチ
ルアルコール溶液に水酸化ナトリウムを共重合体中の酢
酸ビニル単位に対するモル比が0.03となるように添
加し、120℃でけん化反応を行うことにより末端にカ
ルボキシルアニオン性基(3−メルカプトプロパン酸ナ
トリウム)を有するEVOHを得た。得られたEVOH
のエチレン含有量は32mol%、けん化度は99.9
%であった。
OH製造方法としては次のとおりである。酢酸ビニル1
338部、メチルアルコール84部、3−メルカプトプ
ロパン酸ナトリウム0.23部を撹拌機付き高圧重合槽
に仕込み、内部を充分窒素置換した後エチレンガスを仕
込んだ。内温60℃、エチレン圧力41kg/cm2G
に調節した後、重合開始剤2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル1.07部を加え、さらに3−メルカプトプ
ロパン酸ナトリウムのメチルアルコール溶液(濃度4.
0%)を18部/時間の速度で4時間連続的に添加して
重合を行った。冷却後エチレンガスを分離除去し、さら
に減圧下メチルアルコールを添加しながら未反応の酢酸
ビニルを系外に追い出し、変性エチレン−酢酸ビニル系
共重合体のメチルアルコール溶液を得た。次にこのメチ
ルアルコール溶液に水酸化ナトリウムを共重合体中の酢
酸ビニル単位に対するモル比が0.03となるように添
加し、120℃でけん化反応を行うことにより末端にカ
ルボキシルアニオン性基(3−メルカプトプロパン酸ナ
トリウム)を有するEVOHを得た。得られたEVOH
のエチレン含有量は32mol%、けん化度は99.9
%であった。
【0032】実施例2
実施例1の末端にカルボキシルアニオン性基を有するE
VOHの代りに末端にカチオン性基を有するEVOHを
用いた以外は表1に示すとおりである。なお末端にカチ
オン性基を有するEVOHの製造方法としては次のとお
りである。チオ硫酸を連鎖移動剤としてエチレンと酢酸
ビニルを共重合し、さらにけん化することにより合成さ
れた、末端にチオール基を有するエチレン含量38モル
%、けん化度99.5モル%、重合度600のEVOH
100部をメタノール/水=50/50の混合溶媒40
0部に溶解した。この溶液をアクリルアミドプロピルジ
メチルベンジルアンモニウムクロリド20部、過硫酸カ
リ0.5部とメタノール/水=50/50の混合溶媒1
80部中に、窒素雰囲気下65℃で2時間かけて連続的
に滴下し重合した。滴下終了後さらに1時間加熱を続け
重合を追い込んだ後、末端にアクリルアミドプロピルジ
メチルベンジルアンモニウムクロリドを有するEVOH
を得た。
VOHの代りに末端にカチオン性基を有するEVOHを
用いた以外は表1に示すとおりである。なお末端にカチ
オン性基を有するEVOHの製造方法としては次のとお
りである。チオ硫酸を連鎖移動剤としてエチレンと酢酸
ビニルを共重合し、さらにけん化することにより合成さ
れた、末端にチオール基を有するエチレン含量38モル
%、けん化度99.5モル%、重合度600のEVOH
100部をメタノール/水=50/50の混合溶媒40
0部に溶解した。この溶液をアクリルアミドプロピルジ
メチルベンジルアンモニウムクロリド20部、過硫酸カ
リ0.5部とメタノール/水=50/50の混合溶媒1
80部中に、窒素雰囲気下65℃で2時間かけて連続的
に滴下し重合した。滴下終了後さらに1時間加熱を続け
重合を追い込んだ後、末端にアクリルアミドプロピルジ
メチルベンジルアンモニウムクロリドを有するEVOH
を得た。
【0033】実施例3〜5および比較例1〜3
表1に示した条件以外は実施例1と同様の条件で評価を
実施した。結果を表1および表2に示す。なお、表1に
示したランダムカルボキシルアニオン性EVOHグラフ
ト体の製造方法としは次のとおりである。エチレンと酢
酸ビニルを共重合し、さらにけん化して得たエチレン含
有量44モル%、けん化度99.5%、重合度1000
のEVOH20部と水40部およびメタノール40部を
撹拌機、還流冷却器、温度計付きの反応容器に入れ、窒
素ガスで置換後80℃の水浴により加熱して撹拌下EV
OHを溶解した。ついで、窒素置換したアクリル酸モノ
マー2部と重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.2
部を加え、窒素雰囲気下80℃で5時間グラフト重合し
た。得られたアクリル酸グラフトEVOH溶液に10%
水酸化ナトリウムの水/メタノール=50/50(重量
比)混合溶媒の溶液11.1部(アクリル酸に対し等モ
ルの水酸化ナトリウム)添加中和し、見掛けアクリル酸
ナトリウムがEVOHに対し5.3モル%グラフトした
アニオン性EVOHグラフト体を得た。
実施した。結果を表1および表2に示す。なお、表1に
示したランダムカルボキシルアニオン性EVOHグラフ
ト体の製造方法としは次のとおりである。エチレンと酢
酸ビニルを共重合し、さらにけん化して得たエチレン含
有量44モル%、けん化度99.5%、重合度1000
のEVOH20部と水40部およびメタノール40部を
撹拌機、還流冷却器、温度計付きの反応容器に入れ、窒
素ガスで置換後80℃の水浴により加熱して撹拌下EV
OHを溶解した。ついで、窒素置換したアクリル酸モノ
マー2部と重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.2
部を加え、窒素雰囲気下80℃で5時間グラフト重合し
た。得られたアクリル酸グラフトEVOH溶液に10%
水酸化ナトリウムの水/メタノール=50/50(重量
比)混合溶媒の溶液11.1部(アクリル酸に対し等モ
ルの水酸化ナトリウム)添加中和し、見掛けアクリル酸
ナトリウムがEVOHに対し5.3モル%グラフトした
アニオン性EVOHグラフト体を得た。
【0034】
【表1】
【0035】末端カルボキアニオン変性EVOH:エチ
レン含有率32mol%,けん化度99.9%,3−メ
ルカプトプロパン酸変性度0.2モル% 末端カチオン変性EVOH:エチレン含有率44mol
%,けん化度99.5%,アクリルアミドプロピルジメ
チルアンモニウムクロリド変性度10モル% EVOH−1:エチレン含有率44mol%,けん化度
99.5%(未変性品) EVOH−2:エチレン含有率38mol%,けん化度
99.6%(未変性品) ランダムカルボキシルアニオン変性EVOH:エチレン
含有率44mol%,けん化度99.5%,アクリル酸
変性度5.3モル%
レン含有率32mol%,けん化度99.9%,3−メ
ルカプトプロパン酸変性度0.2モル% 末端カチオン変性EVOH:エチレン含有率44mol
%,けん化度99.5%,アクリルアミドプロピルジメ
チルアンモニウムクロリド変性度10モル% EVOH−1:エチレン含有率44mol%,けん化度
99.5%(未変性品) EVOH−2:エチレン含有率38mol%,けん化度
99.6%(未変性品) ランダムカルボキシルアニオン変性EVOH:エチレン
含有率44mol%,けん化度99.5%,アクリル酸
変性度5.3モル%
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明は、良好な強度、可とう性、なら
びに土中の易崩壊性を有する樹脂組成物であり、該樹脂
組成物よりえられた成形物は使用時には充分使用に耐え
る、強度および可とう性を有しており、さらに使用後廃
棄物として土中に埋めた場合微生物により速やかに崩壊
をうけ、その形状、強度などを消失する。
びに土中の易崩壊性を有する樹脂組成物であり、該樹脂
組成物よりえられた成形物は使用時には充分使用に耐え
る、強度および可とう性を有しており、さらに使用後廃
棄物として土中に埋めた場合微生物により速やかに崩壊
をうけ、その形状、強度などを消失する。
Claims (2)
- 【請求項1】 多糖類90〜10重量%と末端にイオン
性基を有する変性エチレン−ビニルアルコール共重合体
10〜90重量%とからなる易崩壊性樹脂組成物。 - 【請求項2】 変性エチレン−ビニルアルコール共重合
体(EVOH)が下式(i)〜(iii)を満足する請求
項1記載の易崩壊性樹脂組成物。 5≦a≦70 (i) 80≦b (ii) 0.01≦c≦50 (iii) a:末端にイオン性基を有する変性EVOHのエチレン
含有量(モル%) b:末端にイオン性基を有する変性EVOHのけん化度
(%) c:末端にイオン性基を有する変性EVOHのイオン性
基の含有量(モル%)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3209803A JP3009258B2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 易崩壊性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3209803A JP3009258B2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 易崩壊性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532822A true JPH0532822A (ja) | 1993-02-09 |
JP3009258B2 JP3009258B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=16578859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3209803A Expired - Fee Related JP3009258B2 (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 易崩壊性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3009258B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6080101A (en) * | 1998-08-26 | 2000-06-27 | Olympus Optical Co. Ltd. | Endoscope video camera head which can be autoclaved |
DE102015002081A1 (de) | 2014-02-28 | 2015-09-03 | Shima Co., Ltd. | Auftrennverhinderungsverfahren für ein Gestrick |
DE102015012153A1 (de) | 2014-09-18 | 2016-03-24 | Shima Seiki Mfg., Ltd. | Verfahren zum Stricken eines Gestricks |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP3209803A patent/JP3009258B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6080101A (en) * | 1998-08-26 | 2000-06-27 | Olympus Optical Co. Ltd. | Endoscope video camera head which can be autoclaved |
DE102015002081A1 (de) | 2014-02-28 | 2015-09-03 | Shima Co., Ltd. | Auftrennverhinderungsverfahren für ein Gestrick |
DE102015012153A1 (de) | 2014-09-18 | 2016-03-24 | Shima Seiki Mfg., Ltd. | Verfahren zum Stricken eines Gestricks |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3009258B2 (ja) | 2000-02-14 |
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