JPH0532667Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0532667Y2
JPH0532667Y2 JP1986157055U JP15705586U JPH0532667Y2 JP H0532667 Y2 JPH0532667 Y2 JP H0532667Y2 JP 1986157055 U JP1986157055 U JP 1986157055U JP 15705586 U JP15705586 U JP 15705586U JP H0532667 Y2 JPH0532667 Y2 JP H0532667Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
piston
orifice
accumulator
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1986157055U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6362635U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1986157055U priority Critical patent/JPH0532667Y2/ja
Publication of JPS6362635U publication Critical patent/JPS6362635U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0532667Y2 publication Critical patent/JPH0532667Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、四輪駆動車の駆動力配分装置等とし
て用いられる回転差感応型継手に関する。
(先行の技術) 先行の回転差感応型継手としては、例えば、本
出願人が先に提案した特願昭61−129424号の明細
書及び図面に記載されているような継手がある。
この先行継手は、ピストン式であつて、ロータ
ーに形成された油路に油の流通を抑制するオリフ
イスが設けられている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来継手にあつて
は、オリフイスが径方向(ラジアル方向)に配置
されていた為、以下に述べるような問題点があつ
た。
ドリルではオリフイス用の取り付け穴を加工
する場合、ローターを回転させて一か所ずつ行
なわなくてはならないので、加工工数が複雑に
なり、コスト高となる。
オリフイスをローターに取り付ける場合、ロ
ーターを回転させて一か所ずつ取り付けるの
で、組立工程が複雑になり、コスト高となる。
また、手作業で組付けを行なう場合、オリフイ
スの付け忘れが発生する可能性がある。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような問題点を解決すること
を目的とし、この目的達成のために本考案では、
第1の回転軸と、第1の回転軸と同軸上に配置さ
れた第2の回転軸と、前記第1と第2の回転軸の
連結手段として使用され、且つ第1と第2の回転
軸の相対回転によつて駆動されるローターとハウ
ジングを有し、該ハウジングの内周面に形成され
たカム面と、前記ローターの外周面に複数設けら
れたシリンダー穴内に配置され、相対回転により
前記カム面に摺接しながら径方向に往復動する放
射状配置のピストンと、前記シリンダー穴及び前
記ピストン底面にて形成され、前記ピストンの往
復動に伴い体積変化する複数のシリンダー室と、
該シリンダー室にオリフイスを介して連通された
アキユムレータ室と、を備えた回転差感応型継手
において、前記オリフイスをローターと別体に形
成し、前記ローターの端面でローターの回転軸方
向に形成したオリフイス取り付け穴に前記別体の
オリフイスを組み付け、該オリフイスの開口部の
臨む前記ローターの端面と、前記ローターの回転
軸方向に移動自在なアキユムレータピストンとで
前記アキユムレータ室を形成し、該アキユムレー
タピストンを前記ローター側に付勢する付勢手段
を設けた。
(作用) 従つて、本考案の回転差感応型継手では、上述
のような手段としたため、第1の回転軸と第2の
回転軸との間に相対回転が生じると、この相対回
転によりローターに設けられたピストンがハウジ
ングの内面に形成されたカム面に摺接しながら径
方向に往復動し、シリンダー穴及びピストン底面
にて形成されシリンダー室の体積がピストンの往
復動に伴い変化する。
この体積変化のうちシリンダー室の体積が縮小
するシリンダー室では、排出される室内の油がオ
リフイスにより流動抵抗を受けて油圧が上昇し、
この油圧とピストン受圧面積とを掛け合わせた押
し付け力がピストンとカム面との摺接部に作用
し、両回転軸の一方の軸から他方の軸へとトルク
が伝達される。
このトルク伝達において、ハウジングの内面に
カム面を設け、ローターにピストンを設けた、い
わゆる内接プランジヤポンプタイプの継手構成と
していることで、外接プランジヤポンプタイプの
継手と比べた場合、装置を大型化することなく、
軸心からピストン圧接位置までの距離を十分確保
でき、伝達トルクを大きくすることができるし、
高速走行時などではピストンに作用する遠心力が
ピストンをカム面に圧接する力として加わること
で、高回転時にこの遠心力作用分だけ伝達トルク
を高めることができる。
また、オリフイスをローターと別体に形成し、
ローターの端面でローターの回転軸方向に形成し
たオリフイス取り付け穴に別体のオリフイスを組
み付ける構成としていることで、オリフイス取り
付け穴の加工及びオリフイス取り付け穴へのオリ
フイスの組み付けを、ローターを固定させたまま
で一方向から同時に行なうことができる。
さらに、オリフイスの開口部の臨むローターの
端面と、ローターの回転軸方向に移動自在なアキ
ユムレータピストンとでアキユムレータ室を形成
し、アキユムレータピストンをローター側に付勢
する付勢手段を設けた構成となつているので、ア
キユムレータ室の一部がローター端面で形成さ
れ、装置の大型化を防止することができる。
また、ローターの回転によりアキユムレータピ
ストンに対し遠心力が作用してもこの力がアキユ
ムレータピストンを軸方向にストロークさせる力
とはならないため、アキユムレータ圧の変動が防
止される。また、シリンダー室からアキユムレー
タ室に至る油路がローター内の軸心近傍に形成さ
れるため、遠心油圧の影響を低減できる。このア
キユムレータ圧の変動防止と遠心油圧の影響低減
により、ローター回転変動にかかわらず安定した
伝達トルク性能を得ることができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
尚、この実施例を述べるにあたつて、四輪駆動車
のエンジン駆動力伝達系に設けられる回転差感応
型継手を例にとる。
まず、第1実施例の構成を第1図〜第3図に示
す図面に基づいて説明する。
第1実施例の回転差感応型継手A1は、第3図
に示すように、前輪駆動をベースにした四輪駆動
車の後輪駆動系の途中に、センターデイフアレン
シヤルと、後輪への駆動力配分制御装置を兼用す
る継手として設けられている。
第1実施例継手A1が適用される四輪駆動車の
駆動系は、前輪駆動系として、エンジン1、トラ
ンスミツシヨン(クラツチを含む)2、フロント
デイフアレンシヤル3、フロントドライブシヤフ
ト4,5、フロントドライブシヤフトジヨイント
6…、前輪7,8を備えていて、後輪駆動系とし
て、トランスフアギヤトレーン9、フロントプロ
ペラシヤフト10、センタプロペラシヤフト(第
1の回転軸)11、回転差感応型継手(油吐出手
段)A1、リヤプロペラシヤフト(第2の回転
軸)12、プロペラシヤフトジヨイント13…、
センターベアリング14、リヤデイフアレンシヤ
ル15、リヤドライブシヤフト16,17、リヤ
ドライブシヤフトジヨイント18…、後輪19,
20を備えている。
前記フロントデイフアレンシヤル3は、トラン
スミツシヨン2の最終段ギヤ21と、前記フロン
トドライブシヤフト4,5との間に介装された前
輪7,8の差動装置である。
前記トランスフアギヤトレーン9は、前記フロ
ントデイフアレンシヤル3のデフケース22から
エンジン駆動力を後輪19,20側へ取り出す駆
動力分割装置で、このトランスフアギヤトレーン
9と前記フロントデイフアレンシヤル3と共にト
ランスアクスルケース23に納めれている。
前記リヤデイフアレンシヤル15は、前記リヤ
プロペラシヤフト12と、リヤドライブシヤフト
16,17との間に介装された後輪19,20の
差動装置である。
第1実施例の回転差感応型継手A1の構成を説
明する。
第1実施例継手A1は、第1図及び第2図に示
すように、ピストン式の油吐出手段によるもの
で、ドライブハウジング30、ローター40、ド
ライビングピストン50、シリンダー室60、バ
ランス油路70、レギユレーター油路80、リリ
ーフ油路90、アキユムレータ室100を主要な
構成としている。
前記ドライブハウジング30は、第1の回転軸
であるセンタプロペラシヤフト11に対し、ボル
ト止め等により一体に設けられる部材で、その内
周部には略正方形によるカム面31が形成されて
いる。
前記ローター40は、前記ドライブハウジング
30のカム面31内に挿入状態で配置され、第2
の回転軸であるリヤプロペラシヤフト12がボル
ト止め等によつて一体に設けられると共に、前記
ドライブハウジング30に対しビス止めされたス
トツパプレート41によつて相対回転を許容しな
がら軸方向に固定状態で設けられている。
尚、このローター40には、前記カム面31に
対向する位置で放射半径方向に等間隔で6個所に
シリンダー穴42…が形成されている。
前記ドライビングピストン50は、前記シリン
ダー穴42に対しシールリング51により油密状
態で設けられたカム部材で、周方向に60度ズレた
位置でカム面31に周接し、カム面31との周接
面は滑らかな接触移動を確保する為に球面50a
に形成され、前記ドライブハウジング30とロー
ター40との相対回転時に往復動する。
尚、前記球面50aの曲率半径は、カム面31
より小さいが、シリンダー穴42の径に合うドラ
イビングボールよりも大きく設定されていて、ヘ
ルツの接触応力が高く、高容量(高トルク)に耐
えられるようにしている。
前記シリンダー室60は、前記シリンダー穴4
2と前記ドライビングピストン50との間に形成
された室で、ドライビングピストン50の往復動
に伴なつて体積変化する。
前記バランス油路70は、前記ローター40に
形成され、前記ドライビングピストン50の往復
動行程で同位相の対向するシリンダー室60,6
0を連結する油路で、各バランス油路70,7
0,70からローター軸方向(アキシヤル方向)
に分岐し、且つ前記アキユムレータ室100に導
かれる軸方向油路71には、オリフイス72が設
けられている。
前記レギユレータ油路80は、一つ置きに配置
されるシリンダー室60,60,60と前記アキ
ユムレーター室100とを連通する油路で、ロー
ター径方向(ラジアル方向)の放射油路81と、
ローター軸方向の軸心油路82とによつて構成さ
れ、前記放射油路81には、アキユムレーター室
100からシリンダー室60への作動油流通のみ
を許すボール弁構造のワンウエイバルブ83が設
けられている。
尚、前記ワンウエイバルブ83は、バルブボー
ル83aと、バルブスプリング83bと、バルブ
リテーナー83cとによつて構成されている。
前記リリーフ油路90は、一つ置きに配置され
るシリンダー室60,60,60(レギユレータ
油路80が設けられていない側)と前記アキユム
レーター室100とを連結する油路で、ローター
径方向(ラジアル方向)の径方向油路91と、ロ
ーター軸方向の軸方向油路92とによつて構成さ
れ、前記軸方向油路92には、ボール弁構造のリ
リーフバルブ(リリーフ手段)93が設けられて
いる。
尚、前記リリーフバルブ93は、バルブボール
93aと、バルブスプリング93bと、バルブリ
テーナ93cとによつて構成されている。
前記アキユムレータ室100は、作動油の一時
的貯留及び放出により油量の増減吸収を行なう室
で、ローター40に往復動可能に油密状態で設け
られたアキユムレータピストン101と、該ピス
トン101とスプリングリテーナ102との間に
介装されたコイルスプリング(付勢手段)103
と、によつて構成されている。
尚、前記アキユムレータピストン101には、
その中央部(中心軸上)にエアー及び油抜き用の
シールプラグ104が設けられていて、このシー
ルプラグ104によつて回転アンバランスを防止
しながらエアーや油抜き作業を短時間で効果的に
出来るようにしている。
次に、第1実施例の作用を説明する。
(イ) 回転速度差ΔNの発生がない時 乾燥アスフアルト路等を低・中速で直線走行す
る場合等であつて、前後輪に回転速度差ΔNが発
生しない時は、ドライブハウジング30とロータ
ー40とに相対回転がなく、ドライビングピスト
ン50が径方向に往復動しない為、回転差感応型
継手Aによる後輪19,20側への伝達トルク
ΔTの発生がなく、エンジン駆動力は前輪7,8
のみに伝達される前輪駆動状態となる。
しかしながら、前後輪に回転速度差ΔNが発生
しない時であつても、高速道路を高速直進走行す
る場合には、後輪19,20の回転に伴なつて高
速回転するローター40に設けられているドライ
ビングピストン50には遠心力Fcが作用し、こ
の遠心力Fcによつてドライビングピストン50
がカム面31に押し付けられることになり、この
遠心力Fcにより、第4図に示すように、伝達ト
ルクΔTcoが発生することになる。尚、遠心力Fc
は、 Fc=m・V2/r m;質量(ドライビングピストン) r;回転中心軸から質量重心までの距離 v;ローター回転速度 であり、回転速度v、すなわち車速Vの2乗に比
例して発生する。
従つて、高速道路等での高速直進走行時には、
後輪19,20側への伝達トルクΔTcoが発生し
て4輪駆動状態となり、高速直進安定性を高める
ことができる。
(ロ) 回転速度差ΔNの発生時 アクセルペダルを急踏みしての発進時や加速
時、あるいは雨路や雪路や泥ねい地等での走行時
であつて、駆動輪である前輪7,8がスリツプ
し、前後輪に回転速度差ΔNを生じた場合には、
ドライブハウジング30とローター40とに相対
回転が発生し、この相対回転によりカム面31に
周接するドライビングピストン50は径方向に往
復動し、この往復動のうち回転軸中心に向かうこ
とでシリンダー室60の容積を縮小させようとす
る時には、オリフイス72による流動抵抗でシリ
ンダー室60内の圧力が高まり、この発生油圧と
ピストン50の受圧面積とを掛け合せた油圧力が
ドライビングピストン50をカム面31に押し付
ける力となり、この押し付け力によつて後輪1
9,20側への伝達トルクΔTが発生する。
尚、後輪19,20側への伝達トルクΔTは、
回転速度差ΔNが大きければ大きい程、オリフイ
ス62の前後圧力差も大きくなることから、第4
図の実線に示すように、2次関数曲線であらわさ
れる伝達トルク特性を示し、車速Vが高い程、遠
心力による伝達トルクΔTcが付加された特性を
示す。
尚、前記リリーフ油路90には、回転差感応型
継手A1及び該継手A1を介して後輪19,20
に駆動力を伝える駆動伝達系の破壊強度より小さ
な圧力で吐出油をリリーフするリリーフバルブ9
3を設けた為、最大駆動トルクΔTcmaxまでの
トルクが後輪19,20へ入力される。
従つて、前輪7,8がスリツプした場合には、
前輪7,8のスリツプ度合に応じて、自動的に前
輪駆動状態から4輪駆動状態へと駆動力配分が制
御されることになり、発進性や加速性の向上、雨
路や雪路での走破性向上、及び泥ねい地での脱出
性向上を図ることができる。
また、定速での小旋回時にも前後輪の旋回走行
軌跡の差で、前後輪にわずかの回転速度差ΔNが
生じるが、この時には後輪19,20側への伝達
トルクΔTが小さな状態である為、前後輪の回転
速度差ΔNは回転差感応型継手Aで吸収され(セ
ンタデイフアレンシヤル機能)、タイトコーナブ
レーキ現象の発生が防止される。
また、高速旋回時においては、前後輪に大きな
回転速度差ΔNが生じ、後輪19,20側への伝
達トルクΔTが高い4輪駆動状態となる為、駆動
力とコーナリングフオースとの関係から限界旋回
性能(コーナリング時の限界速度)が高まる。
以上説明してきたように、第1実施例の回転差
感応型継手A1にあつては、以下に述べるような
効果が得られる。
カム面31に対し径方向内側からドライビン
グピストン50が接触するように配置されてい
る為、ローター40が高回転する時に前記ドラ
イビングピストン50に作用する遠心力Fcで、
前後輪に回転速度差ΔNの発生がない時でも高
車速時には所定の伝達トルクΔTcoが発生して
高速走行安定性が高まるし、回転速度差ΔNの
発生時には伝達トルクΔTcが付加されたトル
ク伝達特性、すなわち回転速度差ΔNと車速V
とに対応したトルク伝達特性(第5図)を得る
ことができる。
相対回転する回転部材のうち、内側に配置さ
れるローター40に油室60及び油路61が形
成されている為、ローター40が高回転する時
に各油路70,80,90及びアキユムレータ
室100を流通する作動油に対する遠心力影響
がほとんど発生せず、安定したトルク伝達特性
が得られると共に、振れ回りの原因となること
もなく、各油路70,80,90がコンパクト
にローター40の回転軸部に形成される。
構造的にシヨツクアブソーバタイプでありシ
リンダー室60のシール性は、シールリング5
1だけで油のリークを防止する高いシール性が
確保される為、低い回転速度差ΔNの領域でも
トルク伝達特性に従つて伝達トルクΔTを発生
させることができる。
カム面31をドライブハウジング30の内周
部に形成させている為、カム面31の全体の径
を大きくとることができ、これによつてカム面
31を精度良く加工できると共に、カム面31
の凹凸がなめらかになるので、回転速度差ΔN
が大であつてもカム面31とドライビングピス
トン50の衝突音発生を防止できる。
各油路70,80,90の端部は、アキユム
レータ室100に導かれている為、油量変動吸
収と共に、トルク伝達系に生じる衝撃的なトル
クのダンパーとなるし、ドライビングピストン
50その他各部の摺動部分の耐久による摩耗等
の補正手段としても作用する。
対向する同位相同士のシリンダー室60,6
0は、バランス油路70で連通されている為、
相互の圧力バランス、すなわち、トルク反力バ
ランスが保たれ、耐久性が向上する。
バランス油路70による連通に伴なつて、2
個分のシリンダ容積(油量)を1個のオリフイ
ス72で絞る為、オリフイス面積は2倍に設定
できる。換言すれば、オリフイス系は1シリン
ダ1個のオリフイスに比べ√2倍の大きさとな
り、コンタミネーシヨン(内部のゴミのこと)
の影響は激減する。
リリーフ油路90には、回転差感応型継手A
1及び該継手A1を介して後輪19,20に駆
動力を伝える駆動伝達系の破壊強度より小さな
圧力で吐出油をリリーフするリリーフバルブ9
3を設けた為、従来と同様に、油圧系の破損を
防止するリリーフ弁機能と共に、継手Aを介し
てエンジントルクを後輪に伝達する後輪駆動系
の設計強度を低下させつつも、その駆動系に大
トルクが入力する事を防止するトルクリミツタ
ー機能が発揮される。
オリフイス72を軸方向油路71に配設した
為、ドリルでオリフイス用の取り付け穴を加工
する場合、ローター40を固定したまま一方向
から同時に加工できると共に、オリフイス72
をローター40に組み付ける場合も一方向から
同時に組み付けることができる。
尚、この同時加工及び同時組み付けは機械で
の自動加工及び組み付けに効果大である。
ワンウエイバルブ83を系方向(ラジアル方
向)に配置した為、アキシヤル方向に配置した
場合のように、バルブボール83aに対する遠
心力影響でバルブボール83aがバルブシーの
斜面上を転動し、該バルブシートから外れつば
なしとなり(バルブスプリング83bは比較的
にバネ力が弱い)、アキユムレーター室100
の内圧が高い時に回転差に起因しない伝達トル
クの発生が防止される。
次に、第5図に示す第2実施例の回転差感応型
継手A2について説明する。
この実施例は前記で述べた効果を最大限発揮
させる為、ワンウエイバルブ83のバルブボール
83aを回転軸心の最短位置に配置した例であつ
て、中心軸位置からの距離に比例して増す遠心力
を最小にする事が可能であり、高回転域まで弱い
スプリング荷重で逆止弁機能を維持出来る。
換言すれば、アキユムレータ室100の内圧を
低く設定出来ることになり、回転差に起因しない
伝達トルクの発生をほぼ解消出来ることになる。
以上、本考案の実施例を図面により詳述してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計変更等があつても本考案に含まれる。
例えば、本考案の回転差感応型継手は、実施例
で示した適用例に限られるものではなく、後輪駆
動ベースの四輪駆動車の前輪側プロペラシヤフト
の途中に設けることもできる。
更に、四輪駆動車用の継手に限ることなく、前
輪または後輪のみの二輪駆動車における左右駆動
輪間の差動制限装置としても本案は適用できる。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案にあつては、
高トルク伝達を可能としながら、オリフイスの加
工及び組み付け工数を低減させると共に、アキユ
ムレータ室を設ける際の大型化を防止でき、さら
にアキユムレータ圧がローターの回転に伴い変動
するのを防止して、安定した伝達トルク性能を得
る回転差感応型継手を提供することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案第1実施例の回転差感応型継手
を示す縦断正面図、第2図は第1図−線によ
る断面図、第3図は第1実施例継手を適用したエ
ンジン駆動系を示す概略図、第4図は第1実施例
継手でのトルク伝達特性図、第5図は第2実施例
の回転差感応型継手を示す要部断面図である。 A1,A2……回転差感応型継手(油吐出手
段)、11……センタプロペラシヤフト(第1の
回転軸)、12……リヤプロペラシヤフト(第2
の回転軸)、30……ドライブハウジング、40
……ローター、50……ドライビングピストン、
60……シリンダー室、70……バランス油路、
72……オリフイス、80……レギユレーター油
路、83……ワンウエイバルブ、90……リリー
フ油路、93……リリーフバルブ、100……ア
キユムレーター室。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 第1の回転軸と、第1の回転軸と同軸上に配置
    された第2の回転軸と、前記第1と第2の回転軸
    の連結手段として使用され、且つ第1と第2の回
    転軸の相対回転によつて駆動されるローターとハ
    ウジングを有し、 該ハウジングの内周面に形成されたカム面と、 前記ローターの外周面に複数設けられたシリン
    ダー穴内に配置され、相対回転により前記カム面
    に摺接しながら径方向に往復動する放射状配置の
    ピストンと、 前記シリンダー穴及び前記ピストン底面にて形
    成され、前記ピストンの往復動に伴い体積変化す
    る複数のシリンダー室と、 該シリンダー室にオリフイスを介して連通され
    たアキユムレータ室と、 を備えた回転差感応型継手において、 前記オリフイスをローターと別体に形成し、前
    記ローターの端面で前記ローターの回転軸方向に
    形成したオリフイス取り付け穴に前記別体のオリ
    フイスを組み付け、 該オリフイスの開口部の臨む前記ローターの端
    面と、前記ローターの回転軸方向に移動自在なア
    キユムレータピストンとで前記アキユムレータ室
    を形成し、該アキユムレータピストンを前記ロー
    ター側に付勢する付勢手段を設けた事を特徴とす
    る回転差感応型継手。
JP1986157055U 1986-10-14 1986-10-14 Expired - Lifetime JPH0532667Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986157055U JPH0532667Y2 (ja) 1986-10-14 1986-10-14

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986157055U JPH0532667Y2 (ja) 1986-10-14 1986-10-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6362635U JPS6362635U (ja) 1988-04-25
JPH0532667Y2 true JPH0532667Y2 (ja) 1993-08-20

Family

ID=31079248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1986157055U Expired - Lifetime JPH0532667Y2 (ja) 1986-10-14 1986-10-14

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0532667Y2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS544134A (en) * 1977-06-13 1979-01-12 Fujitsu Ltd Organic photosensitive material for zerography
JPS60227022A (ja) * 1984-04-26 1985-11-12 Mitsubishi Motors Corp 4輪駆動用駆動連結装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS544134A (en) * 1977-06-13 1979-01-12 Fujitsu Ltd Organic photosensitive material for zerography
JPS60227022A (ja) * 1984-04-26 1985-11-12 Mitsubishi Motors Corp 4輪駆動用駆動連結装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6362635U (ja) 1988-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4727966A (en) Differential with differential motion limiting mechanism
JPS62286838A (ja) トルク伝達装置
JPS63285334A (ja) 回転差感応型継手
US4958711A (en) Rotational speed differential responsive type joint
JPH0532667Y2 (ja)
US5106347A (en) Rotational speed differential responsive type torque transmitting assembly with variable orifice means
JPH0819972B2 (ja) トルク伝達装置
JPS63101567A (ja) 回転差感応型継手
JPH0623782Y2 (ja) 回転差感応型継手
JPH0289821A (ja) 回転差感応型継手
JPH051722Y2 (ja)
JPH0716907Y2 (ja) 回転差感応型継手
JPS63101568A (ja) 回転差感応型継手
JPH0819974B2 (ja) 制御型回転差感応継手
JPH0638184Y2 (ja) 回転差感応型継手
JPH0547864Y2 (ja)
JPH01255726A (ja) 回転差感応型継手
JPH0547863Y2 (ja)
JP2786971B2 (ja) 油圧式動力伝達継手
JP2701448B2 (ja) 回転差感応型差動制限装置
JP2701449B2 (ja) 回転差感応型差動制限装置
JPH0440977Y2 (ja)
JP2748538B2 (ja) 回転差感応型継手
JP2730899B2 (ja) 4輪駆動車の動力伝達装置
JPH0819973B2 (ja) 制御型回転差感応継手