JP2701449B2 - 回転差感応型差動制限装置 - Google Patents

回転差感応型差動制限装置

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JP2701449B2 JP10635589A JP10635589A JP2701449B2 JP 2701449 B2 JP2701449 B2 JP 2701449B2 JP 10635589 A JP10635589 A JP 10635589A JP 10635589 A JP10635589 A JP 10635589A JP 2701449 B2 JP2701449 B2 JP 2701449B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、左右輪や前後輪の回転差に応じて発生する
流体圧を差動制限トルクに変換して差動を制限する回転
差感応型差動制限装置に関する。
(先行の技術) 本出願人は、回転差感応型継手(略称;オリフィスカ
ップリング)を差動制限手段とし、差動装置に内蔵した
回転差感応型差動制限装置として、実願昭62−184485号
(未公開)の出願書類に記載されている装置を先に提案
した。
この先行技術には、第1実施例として、ディファレン
シャルケースに一体形成したハウジング部材と、一方の
サイドギヤに一体形成したロータ部材とを有し、ディフ
ァレンシャルケースと一方の出力軸との相対回転により
差動を制限する装置を示し、第2実施例として、一対の
サイドギヤのうち一方のサイドギヤに連結されるハウジ
ング部材と、他方のサイドギヤに連結されるロータ部材
とを有し、左右の出力軸で生じる相対回転をそのまま利
用して差動を制限する装置を示した。
即ち、第1実施例装置の場合は、左右輪の回転速度の
平均値と一方の車輪の回転速度との差が差動制限手段の
相対回転速度差となるのに対し、第2実施例装置の場合
は、左右輪の回転速度差がそのまま差動制限手段の相対
回転速度差となる。
この為、第1実施例に比べ第2実施例の場合が差動制
限手段の相対回転速度差が2倍となり、相対回転発生時
の応答性や良好な差動制限トルク特性部分を使用できる
点で好ましい。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、第2実施例で示した先行の回転差感応
型差動制限装置にあつては、一対のサイドギヤのそれぞ
れに連結させるハウジング部材とロータ部材とを有する
構成であり、相対回転の発生時にはハウジング部材とロ
ータ部材とが摩擦接触するインロー部が形成される為、
高相対回転速度差が継続して発生するような場合で、こ
のインロー部への潤滑油供給が不足する時には焼き付き
が発生するという問題があった。
これに対し、ハウジング部材とロータ部材とのインロ
ー部に外部から潤滑油を強制的に供給する強制潤滑構造
を付加した場合には、コスト的に不利で故障原因となる
部品点数の増大や回転差感応型差動制限装置の大型化を
招いてしまう。
本発明は、上記のような問題に着目してなされたもの
で、部品点数の増大や大型化を招くことなく、ハウジン
グ部材とロータ部材とのインロー部の潤滑性能向上を達
成出来る回転差感応型差動制限装置の開発を課題とす
る。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の回転差感応型差動
制限装置では、駆動入力側に連結されるディファレンシ
ャルケース内に、ピニオンシャフトを介して回転自在に
支持されるピニオンと、該ピニオンに噛合する一対のサ
イドギヤとを有する差動手段と、前記サイドギヤに連結
される出力軸に至る駆動力伝達経路の途中に、差動制限
機能を発揮するべく内蔵状態で組み付けられる差動制限
手段とを備えた回転差感応型差動制限装置において、前
記差動制限手段は、前記一対のサイドギヤのうち一方の
サイドギヤに連結されるハウジング部材と、他方のサイ
ドギヤに連結されるロータ部材と、前記ハウジング部材
の内面に形成されるカム面と、前記ロータ部材に設けら
れ、相対回転によりカム面と周接しながら径方向に往復
動する放射状配置のカム体と、該カム体の往復動に伴な
い体積変化する複数の流体室と、各流体室とアキュムレ
ータ室とを連結する流体路に設けられるオリフィス部材
と、前記ロータ部材のシリンダ部の内面に摺動可能の設
けられ、アキュムレータ室を構成するアキュムレータピ
ストンと、該アキュムレータピストンのピストンシール
に対応するロータ部材のシリンダ部に開孔され、アキュ
ムレータピストンのストローク時にアキュムレータ室内
の作動流体を前記ハウジング部材とロータ部材とのイン
ロー部に排出するリリーフ穴とを有する手段である事を
特徴とする。
(作 用) 回転差感応型差動制限装置の使用時において、両出力
軸に相対回転の発生がない時には、カム体の往復動が無
く流体室の体積変化も生じない為、原則として、差動制
限トルクの発生がない。
そして、この時には、ハウジング部材とロータ部材に
も相対回転が生じない為、両部材間のインロー部におけ
る摩擦接触熱の発生もない。
また、両出力軸に相対回転が発生する時には、この相
対回転によりカム面に周接するカム体は径方向に往復動
し、この往復動のうち回転軸中心に向かうことで流体室
の容積を縮小させる時にオリフィス部材による流動抵抗
で流体室内の圧力が高まり、この発生流体圧とカム体の
受圧面積とを掛け合せた流体圧力がカム体をカム面に押
し付ける力となり、この押し付け力が差動制限トルクと
なる。そして、この相対回転発生時には、ハウジング部
材とロータ部材にも相対回転が生じる為、両部材間のイ
ンロー部において摩擦接触熱が発生しようとする。
しかし、この相対回転発生時には、アキュムレータ室
の室圧が上昇し、アキュムレータピストンがストローク
し、アキュムレータピストンのピストンシールに対応す
るロータ部材のシリンダ部に開孔されたリリーフ穴から
アキュムレータ室内の作動流体がハウジング部材とロー
タ部材とのインロー部に排出される。しかも、相対回転
速度差が大きくなればなるほどアキュムレータ室の室圧
が上昇し、リリーフ穴から排出される作動流体の量も増
加する為、相対回転速度差に応じて発生しようとする摩
擦接触熱とは対応関係で潤滑性能が発揮されることにな
る。
(実施例) 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
まず、実施例の構成を説明する。
第1図は実施例の回転差感応型差動制限装置を示す図
であり、差動機能を発揮する差動手段1内に、差動制限
機能を発揮する回転差感応型差動制限手段2が内蔵状態
で組み付けられている。
前記差動手段1としては、ドライブピオニオン3及び
リングギヤ4を介して駆動力が入力されるディファレン
シャルケース10と、ピニオンシャフト11を介して回転自
在に支持されるピニオン12と、該ピニオン12に噛合する
一対のサイドギヤ13,14と、該サイドギヤ13,14に連結さ
れる2つの出力軸15,16とを備えている。そして、前記
出力軸15,16には、相対回転の発生が無い時には等配分
に駆動力が伝達され、相対回転の発生時には回転差感応
型差動制限手段2による差動制限トルク分だけ駆動力が
高回転側から低回転側へ伝達される。
前記回転差感応型差動制限手段2は、第1図及び第2
図に示すように、出力軸15,16のうち一方の出力軸15に
スプライン結合されると共にサイドギヤ14が形成された
カムハウジング20(ハウジング部材)と、該カムハウジ
ング20の内面に形成されたカム面21と、サイドギヤ13が
スプライン結合された他方の出力軸16にスプライン結合
されるロータ30(ロータ部材)と、該ロータ30に設けら
れ、相対回転によりカム面21に周接しながら径方向に往
復動する放射配置のドライビングピストン40(カム体)
と、該ドライビングピストン40の往復動に伴なって体積
変化するシリンダ室50(流体室)と、同相で体積変化す
る対向配置のシリンダ室50,50を連通する傾斜バランス
油路60(流体路)と、アキュムレータ室70と各シリンダ
室50とをそれぞれ連通するレギュレータ油路80と、前記
傾斜バランス油路60からアキュムレータ室70に向かう軸
方向分岐油路61に設けられたオリフィス90(オリフィス
部材)とを備えている。
前記カムハウジング20は、出力軸15に対しスプライン
結合されるカムハウジングカバー22を介して設けられて
いて、内面にカム面21が形成されると共に、側面にはサ
イドギヤ14が形成されている。即ち、出力軸15とカムハ
ウジングカバー22とカムハウジング20とサイドギヤ14と
は一体回転部材となっている。
前記ロータ30は、出力軸16にスプライン結合されると
共に、カムハウジング20のカム面21内に挿入状態で配置
されていて、前記カム面21に対向する位置で放射半径方
向に等間隔で6個所にシリンダ穴31が形成されている。
前記ドライビングピストン40は、前記シリンダ穴31に
対しシールリング41により油密状態で6個設けられたカ
ム部材で、カム面21との周接面は滑らかな接触移動と高
いヘルツの接触応力を確保する為に球面に形成されてい
る。
前記シリンダ室50は、前記シリンダ穴31と前記ドライ
ビングピストン40との間に、該ピストン40のストローク
位置によって室容積が変化するように形成されている。
前記傾斜バランス油路60は、ドライビングピストン40
が設けられるシリンダ穴31の穴径の範囲内であって、こ
の穴径よりも狭いロータ軸方向間隔に設定された回転軸
に直交する2つの面A,Bに対し、対向するシリンダ室50
の一方の室底面と面Aが交差する位置をシリンダ室開口
部60aとし、他方の室底面と面Bが交差する位置をシリ
ンダ室開口部60bとして1本の傾斜バランス油路60が形
成され、且つ、ロータ軸方向幅Nに3本の傾斜バランス
油路60が互いに干渉しないで収まるように形成されてい
る。
前記アキュムレータ室70は、作動油の一時的貯留及び
放出により油量の増減吸収を行なう室で、ロータ30のシ
リンダ部32の内面に往復摺動可能に油密状態で設けられ
たアキュムレータピストン71と、該ピストン71とスプリ
ングリテーナ72との間に介装されたスプリング73とを有
する。
尚、前記アキュムレータピストン71には、ピストンシ
ール74が設けられ、このピストンシール74が設けられる
位置に対応するロータ30のシリンダ部32には、第1図及
び第3図に示すように、径方向に複数のリリーフ穴75が
開孔され、アキュムレータ室70が設定圧を越え、アキュ
ムレータピストン71が図面右方向に移動した時にリリー
フ穴75がアキュムレータ室70と連通して作動油をカムハ
ウジング20とロータ30とのインロー部20aに排出するリ
リーフバルブ機能を発揮するようにしている。
前記レギュレータ油路80は、シリンダ室50の油圧調整
のために設けられた油路で、アキュムレータ室70と各シ
リンダ室50とをそれぞれワンウェイバルブ81を介して連
通させることで、ドライビングピストン40が外径方向に
ストロークし、シリンダ室圧がアキュムレータ室圧より
低圧となってワンウェイバルブ81が開く時に、アキュム
レータ室70から各シリンダ室50に加圧作動油を供給する
ようにしている。
前記オリフィス90は、傾斜バランス油路60からアキュ
ムレータ室70に向かう3つの軸方向分岐油路61にそれぞ
れ形成されていて、対向する2気筒のシリンダ室50,50
に対し流路断面積を大きくした1個のオリフィス90によ
り作動油に流動抵抗を与えるようにしている。
次に、実施例の作用を説明する。
(イ)非相対回転時 乾燥アスファルト路等を低・中速で直進走行する場合
等であって、出力軸15,16に連結される左右輪に回転速
度差が発生しない時は、ケースカバー20とロータ30とに
相対回転がなく、ドライビングピストン40が径方向に往
復動しない為、ディファレンシャルケース10から入力さ
れるエンジン駆動力は出力軸15,16に対し等配分され
る。
そして、この時には、カムハウジング20とロータ30に
も相対回転が生じない為、両部材20,30間のインロー部2
0aにおける摩擦接触熱の発生もない。
一方、左右輪に相対回転が発生しない時であっても、
高速道路を高速直進走行する場合等では、出力軸15,16
の回転に伴なって高速回転するロータ30に設けられてい
るドライビングピストン40には遠心力が作用し、この遠
心力によってドライビングピストン40がカム面21に押し
付けられ、差動制限トルクが生じる。
従って、高速直進走行時には、幾分か差動制限機能が
発揮されることになり、高速道路等での高速直進走行安
定性を高めることができる。
(ロ)相対回転発生時 悪路走行時や片輪スタック時等で出力軸15,16に連結
される左右輪に回転速度差が発生する時は、ケースカバ
ー20とロータ30とにも相対回転が発生し、この相対回転
によりカム面21に周接するドライビングピストン40は径
方向に往復動し、この往復動のうち回転軸中心に向かう
ことでシリンダ室50の容積を縮小させようとする時に
は、オリフィス90による流出規制で生じる流動抵抗でシ
リンダ室50内の圧力が高まり、この発生油圧とストン40
の受圧面積とを掛け合せた油圧力がドライビングピスト
ン40をカム面21に押し付ける力となり、この押し付け力
が差動制限トルクとして作用し、駆動力の分配を高速回
転側を小さくし、低速回転側を大きくするように差動が
制限される。
即ち、実施例装置による差動制限トルク特性は、第4
図の実線特性に示すように、左右輪回転速度差△NRL
対し差動制限トルクTLSDが二次関数曲線で増大する特性
を示す。
尚、高速走行時等で車速Vが大きい場合には、車速V
の大きさに対応して、第4図の点線特性に示すように、
ドライビングピストン40に加わる遠心力による伝達トル
ク△Tが付加された特性を示す。
そして、この相対回転発生時には、カムハウジング20
とロータ30にも相対回転が生じる為、両部材20,30間の
インロー部20aにおいて摩擦接触熱が発生しようとす
る。
しかし、この相対回転発生時には、アキュムレータ室
70の室圧が上昇し、アキュムレータピストン71が図面右
方向にストロークし、アキュムレータピストン71のピス
トンシール74に対応するロータ30のシリンダ部32に開孔
されたリリーフ穴75からアキュムレータ室70内の作動油
がカムハウジング20とロータ30とのインロー部20aに排
出される。
しかも、相対回転速度差△NRLが大きくなればなるほ
どアキュムレータ室70の室圧が上昇し、リリーフ穴75か
ら排出される作動油の量も増加する為、相対回転速度差
△NRLに応じて発生しようとする摩擦接触熱とは対応関
係で潤滑性能が発揮されることになる。
従って、高い相対回転速度差△NRLが長時間継続する
ような場合であっても摩擦接触熱によるカムハウジング
20とロータ30との焼き付きが防止される。
以上説明してきたように、実施例の回転差感応型差動
制限装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
アキュムレータピストン71のピストンシール74が設
けられる位置に対応するロータ30のシリンダ部32には、
径方向に複数のリリーフ穴75が開孔するだけで、アキュ
ムレータピストン71のストローク動作を利用したリリー
フバルブ機能により作動油をインロー部20aに排出する
ようにした為、部品点数の増大や大型化を招くことな
く、カムハウジング20とロータ30とのインロー部20aの
潤滑性能向上を達成出来るし、しかも、発生しようとす
る摩擦接触熱とは対応関係で潤滑性能が発揮され、高い
相対回転速度差△NRLが長時間継続するような場合であ
っても摩擦接触熱によるカムハウジング20とロータ30と
の焼き付きが防止される。
同相で体積変化するシリンダ室50,50を連通する流
体路を傾斜バランス油路60とし、回転軸に直交する2つ
の面A,Bと交差する位置をシリンダ室開口部60a,60bとし
て、ロータ軸方向幅Nに3本の傾斜バランス油路60が互
いに干渉しないで収まる構成とした為、ロータ30のうち
油路が形成される内側部分が2本の平行油路を形成する
軸方向幅程度のロータ軸方向幅Nとなり、回転差感応型
差動制限装置の小型コンパクト化を達成出来る。
そして、例えば、設計変更によりドライビングピスト
ン40の数を増大し、これに伴なって傾斜バランス油路60
の数の増大があっても、ロータ軸方向幅を拡大すること
なく、そのままの幅で対応出来る。
レギュレータ油路80は、面Bと重なる位置に形成し
ているにもかかわらず、傾斜バランス油路60に対し回転
軸直交方向にオフセットを持たせて形成した為、傾斜バ
ランス油路60と回転軸方向のオーバラップが避けられ、
レギュレータ油路80によるロータ軸方向幅Nの拡大が防
止出来る。
即ち、前記の効果との相乗効果により、ロータ軸方
向幅Nを狭く設定することができ、回転差感応型差動制
限装置の小型コンパクト化を達成出来る。
対向する2気筒のシリンダ室50,50を連通する傾斜
バランス油路60に対し1個のオリフィス90を設けた為、
1気筒のシリンダ室に対し1個のオリフィスを設ける場
合と同じ差動制限トルク特性を得る場合のオリフィス流
路断面積に比較してオリフィス90の流路断面積を大きく
することが出来、この結果、コンタミ(ゴミ等)による
影響を回避することが出来る。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、左右輪ではなく前後輪の差動を許容するセン
ターディファレンシャルにも適応できる。
また、実施例ではオリフィス部材として固定オリフィ
スを示したが、例えば、高相対回転が長時間継続する時
には作動油温度を感知してオリフィス開度を全閉とする
ようなものであっても良いし、また、相対回転速度や流
体室圧等に応じてオリフィス開度が徐々に変更される可
変オリフィス等であっても良い。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の回転差感応型差動
制限装置にあっては、差動制限手段としてアキュムレー
タピストンのピストンシールに対応するロータ部材のシ
リンダ部に開孔され、アキュムレータピストンのストロ
ーク時にアキュムレータ室内の作動流体をハウジング部
材とロータ部材とのインロー部に排出するリリーフ穴を
有する手段とした為、部品点数の増大や大型化を招くこ
となく、ハウジング部材とロータ部材とのインロー部の
潤滑性能向上を達成出来るし、しかも、発生しようとす
る摩擦接触熱とは対応関係で潤滑性能が発揮されること
で、高い相対回転速度差が長時間継続するような場合で
あっても摩擦接触熱によるハウジング部材とロータ部材
との焼き付きを防止出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の回転差感応型差動制限装置を示
す縦断平面図、第2図は第1図I−I線線による回転差
感応型差動制限装置を示す縦断正面図、第3図は回転差
感応型差動制限装置のカムハウジング及びロータを示す
拡大断面図、第4図は差動制限トルク特性図である。 1……差動手段 2……回転差感応型差動制限手段 10……ディファレンシャルケース 11……ピニオンシャフト 12……ピニオン 13,14……サイドギヤ 15,16……出力軸 20……カムハウジング(ハウジング部材) 20a……インロー部 21……カム面 30……ロータ(ロータ部材) 32……シリンダ部 40……ドライビングピストン(カム体) 50……シリンダ室(流体室) 60……傾斜バランス油路(流体路) 70……アキュムレータ室 71……アキュムレータピストン 74……ピストンシール 75……リリーフ穴 80……レギュレータ油路 90……オリフィス(オリフィス部材)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動入力側に連結されるディファレンシャ
    ルケース内に、ピニオンシャフトを介して回転自在に支
    持されるピニオンと、該ピニオンに噛合する一対のサイ
    ドギヤとを有する差動手段と、 前記サイドギヤに連結される出力軸に至る駆動力伝達経
    路の途中に、差動制限機能を発揮するべく内蔵状態で組
    み付けられる差動制限手段とを備えた回転差感応型差動
    制限装置において、 前記差動制限手段は、前記一対のサイドギヤのうち一方
    のサイドギヤに連結されるハウジング部材と、他方のサ
    イドギヤに連結されるロータ部材と、前記ハウジング部
    材の内面に形成されるカム面と、前記ロータ部材に設け
    られ、相対回転によりカム面と周接しながら径方向に往
    復動する放射状配置のカム体と、該カム体の往復動に伴
    ない体積変化する複数の流体室と、各流体室とアキュム
    レータ室とを連結する流体路に設けられるオリフィス部
    材と、前記ロータ部材のシリンダ部の内面に摺動可能の
    設けられ、アキュムレータ室を構成するアキュムレータ
    ピストンと、該アキュムレータピストンのピストンシー
    ルに対応するロータ部材のシリンダ部に開孔され、アキ
    ュムレータピストンのストローク時にアキュムレータ室
    内の作動流体を前記ハウジング部材とロータ部材とのイ
    ンロー部に排出するリリーフ穴とを有する手段である事
    を特徴とする回転差感応型差動制限装置。
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