JPH05325304A - 光磁気再生装置 - Google Patents

光磁気再生装置

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JPH05325304A
JPH05325304A JP13259492A JP13259492A JPH05325304A JP H05325304 A JPH05325304 A JP H05325304A JP 13259492 A JP13259492 A JP 13259492A JP 13259492 A JP13259492 A JP 13259492A JP H05325304 A JPH05325304 A JP H05325304A
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magneto
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optical
output signal
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JP13259492A
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Osamu Nakano
治 中野
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2分割の2組の光検出器から検出した、P偏
光成分、S偏光成分に対応する第1、第2の差動出力信
号を加算したグルーブによるプッシュプルトラックエラ
ー信号から、前記両信号を差動した光磁気ピットによる
トラックエラーを差動して、オフセット補正したトラッ
キング信号を得る。 【構成】 レーザ1からの光ビームは、レンズ2、ビー
ムスプリッタ3、対物レンズ4を経てディスク5のトラ
ック6上にスポットを結像し、その反射光は対物レンズ
4、ビームスプリッタ3、1/4 波長板7、偏光ビームス
プリッタ8を経て、媒体ラジアル方向に対し直交する方
向に分割面が形成された光検出器9、10に入射し、それ
ら光検出器の出力を差動増幅器13、14で差動信号とし、
それら差動信号を加算器16で加算した加算信号から、両
信号を差動増幅器15で差動した差動信号を差動すると、
トラッキング信号に対しオフセット補正がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録媒体に記録し
た情報の再生を行う光磁気再生装置であって、特に情報
トラックからの反射光によって情報トラックのトラッキ
ングサーボを行う光磁気再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ビームを光磁気記録媒体に入射してそ
の情報トラックからの反射光を光検出器で検出し、得ら
れた信号によって光磁気記録媒体に記録した情報の再生
を行う光磁気再生装置は、特開昭63ー313335 号公報等多
数提案されている。例えば、上記情報トラックを追跡す
るためのトラッキング信号を得る際に、対物レンズを媒
体のラジアル方向に駆動するアクチュエータを用いる駆
動方式の場合、光路中に設けたレンズの移動によって光
検出器上で光スポットおよびその強度分布がシフトする
結果、オフセットが発生する。このようなオフセットは
ガルバノミラーを用いる駆動方式の場合にも同様に発生
し、そのオフセット量は、ガルバノミラーおよび対物レ
ンズ間の距離が増大するにつれて増大する。さらに、分
離光学系を用いる駆動方式の場合、固定光学系からの出
射光軸が駆動部の可動軸に対し傾いた場合には、上記と
同様にオフセットが発生する。
【0003】このようなオフセットに対処する手法とし
ては、オフセット補正を行わないでトラッキング信号自
体がオフセット成分をキャンセルされるように光学系を
構成するものと、オフセット量を示すオフセット信号を
トラッキング信号とは別に検出し、このオフセット信号
によってトラッキング信号を補正するものとの2通りが
考えられる。オフセット補正を行なわずに光学系の構成
で対処する従来例としては、例えば特開平3ー203843号公
報に開示されたものがある。この従来例は、光磁気記録
媒体からの反射光を検出する光路中に1/2 波長板(以下
1/2 λ板と称す)、偏光ビームスプリッタを配列すると
ともに、偏光ビームスプリッタを経たP偏光成分および
S偏光成分に対応させて集光レンズ、円柱レンズおよび
2分割した光検出器を夫々配列し、これら光検出器から
夫々取り出した差動出力信号をさらに差動してトラック
エラーを表わすトラッキング信号を求めようとしてい
る。
【0004】しかし、上記従来例は、光磁気ピットによ
るトラックエラーを検出する光路中に1/2 λ板および円
柱レンズを用いているため、2組の2分割した光検出器
によって検出される信号は非点収差によりファーフィー
ルド検出から結像点検出までの間の状態に応じた信号に
なる。このとき、ファーフィールド検出では上記光学系
の構成上ファーフィールドパターンの強度変化が大きく
ならないためトラックエラーを表わすトラッキング信号
が得られず、また結像点検出では正確に結像点に合わせ
るために光検出器の調整が困難であるにも拘らず、得ら
れるトラッキング信号は非点収差により実際の制御に使
用できないほど小さくなり、さらに、デフォーカスした
場合にはトラックキング信号の劣化(振幅低下)がより
顕著になる。
【0005】一方、オフセット補正を行う従来例として
は、例えば特開昭59ー19250号公報に開示されたいわゆる
ミラーサーボや、特開昭59ー63034号公報がある。特開昭
59ー19250号公報の従来例は、光検出器からの検出信号に
よってトラッキング信号を得るとともに、情報トラック
に設けた光磁気ピット間に等間隔で位置する全反射面
(鏡面)を通過する度に抽出したトラッキング信号から
オフセット成分を求め、そのオフセット成分をキャンセ
ルするようにトラッキング信号を補正している。また、
特開昭59ー63034号公報の従来例は、2分割された光検出
器からの検出信号によってトラッキング信号を得るとと
もに、PSD(Position Sensing Detector )型センサ
を設けて光検出器上でのスポット移動を検出し、この検
出信号により前記光検出器からのトラッキング信号を補
正している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭59ー192
50号公報の従来例は、例えばISO標準フォーマットに
準拠する光磁気記録媒体を用いる場合、情報トラック長
に比べて全反射面に対応するODF(Offset Detection
Flag )が極めて短いため(図6に示すように1バイト
しかない)、全反射面部のみに対応するトラッキング信
号を正確に抽出するためには高精度のタイミング制御が
要求され、タイミング誤差が大きくなった場合や全反射
面部に欠陥が存在している場合には、オフセット補正の
信頼性を確保することができない。また、特開昭59ー630
34号公報の従来例は、高価なPSD型センサを用いるた
めコストアップを招く上に、光検出器上の同一点に結像
した場合に強度分布の重心移動のみによってPSD出力
が発生することから、分離光学系等の光軸チルト時と2
軸アクチュエータの対物レンズシフト時とで得られるP
SDセンサ出力が大きく異なるものになる。
【0007】本発明は、上述した不具合を解消した、オ
フセット補正を施したトラッキング信号を検出し得る光
磁気再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の光磁気再生装置は、光磁気記録媒体に直線偏光した光
を入射し、その反射光によって前記光磁気記録媒体に記
録した情報の再生を行う光磁気再生装置において、前記
光磁気記録媒体からの反射光を検出する光路中に少なく
とも1/4 波長板、偏光ビームスプリッタおよび光検出素
子をこの順序で配列し、前記光検出素子を、前記光磁気
記録媒体のラジアル方向に対し直交する方向に分割面を
有する、少なくとも2分割した2組の光検出器により構
成し、前記2組の光検出器から夫々、P偏光成分に対応
する第1の差動出力信号およびS偏光成分に対応する第
2の差動出力信号を取り出す第1および第2の差動手段
と、前記第1および第2の差動出力信号を差動した第3
の差動出力信号を取り出す第3の差動手段と、前記第1
および第2の差動出力信号を加算した加算出力信号を取
り出す加算手段と、前記加算出力信号および第3の差動
出力信号を差動した第4の差動出力信号を取り出す第4
の差動手段とを設け、前記加算出力信号を前記第3の差
動出力信号によってオフセット補正するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、光磁気記録媒体からの反射光
を検出する光路中に設けた2組の光検出器は光磁気記録
媒体のラジアル方向に対し直交する方向に分割面が形成
されるように少なくとも2分割されているから、これら
光検出器の夫々から第1および第2の差動手段によって
得られるP偏光成分に対応する第1の差動出力信号およ
びS偏光成分に対応する第2の差動出力信号を第3差動
手段によってさらに差動すると、光磁気ピットによるト
ラックエラー、したがってトラックオフセットを表わす
第3の差動出力が得られ、さらに、上記第1および第2
の差動出力信号を加算手段によって加算すると、グルー
ブによるプッシュプルトラックエラーを表わす加算出力
信号が得られ、この加算出力信号から前記第3の差動出
力信号を第4の差動手段によって差動することにより、
上記オフセットを補正したトラッキング信号が得られ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の光磁気再生装置の第1実施例
の構成を示す図であり、1はレーザを示す。レーザ1か
ら照射された光ビームは、図1の紙面内に直線偏光さ
れ、レンズ2で平行光にされる。その後、この平行光は
ビームスプリッタ3を透過して対物レンズ4に入射さ
れ、図示しない駆動装置によって図示矢印A方向に回転
する光磁気記録媒体(以下、ディスクと称す)5の、情
報トラック6上に1μm程度のスポットを結像する。
【0011】ディスク5の情報トラック6に結像した光
ビームは、ディスク表面で反射された後、再び対物レン
ズ4を通過してビームスプリッタ3に入射される。ビー
ムスプリッタ3は光ビームの一部を反射し、90°方向を
変えた光ビームは、紙面に対し45°をなす方向に方位を
持つ1/4 波長板(以下1/4 λ板と称す)7を透過した
後、偏光ビームスプリッタ8に入射する。その際、1/4
λ板7は、直線偏光を円偏光に変換する。
【0012】偏光ビームスプリッタ8に入射した光ビー
ムは、その一部が偏光ビームスプリッタ8を透過してそ
のまま直進して光検出器9に入射し、残りが偏光ビーム
スプリッタ8を反射して90°方向を変えて光検出器10に
入射する。このとき偏光ビームスプリッタ8は、ビーム
の分離の他に出射光の偏光状態を一定方向に揃える検光
をも行うから、偏光ビームスプリッタ8を通過した光は
位相の異なる光の間で干渉する。したがって、上記1/4
λ板7の作用とともに、光磁気記録媒体における磁化に
よる偏光の変化(回転)は光の位相ずれに変換されるこ
とになる。
【0013】光検出器9、10は、ディスク5のラジアル
方向に2分割されており、したがってそれらの分割面は
ディスク5のラジアル方向に対し直交する方向になる。
2分割された光検出器9、10は夫々、その各検出部を差
動増幅器13、14の正入力端および負入力端に接続され、
差動増幅器13、14の出力端は差動増幅器15の正入力端お
よび負入力端に接続されると同時に、加算器16の2つの
正入力端に接続されている。
【0014】加算器16の出力端は差動増幅器17の正入力
端に接続され、差動増幅器15の出力端は以下の各素子か
ら成る回路を介して差動増幅器17の負入力端に接続され
ている。すなわち、差動増幅器15の出力端と差動増幅器
17の負入力端との間には、ローパスフィルタ18、ゲート
回路19、ホールド回路20および増幅器21より成る直列回
路が接続され、ゲート回路19には、セクタマーク検出回
路22およびタイマ23より成る直列回路が接続されてい
る。
【0015】なお、上記光学系の光検出器9、10までの
部分は特開昭63ー313335 号公報の従来例と同様の光学部
品を用いて構成されており、この従来例では、2組の光
検出器はディスクのラジアル方向に少なくとも2分割さ
れているため、これら光検出器が検出した信号は光磁気
記録媒体の媒体進行方向(情報トラック方向)に関して
前後(本例は左右)のファーフィールドパターンの強度
変化を表わすものになる。したがって、これら光検出器
が検出した信号を差動して情報再生信号として用いるこ
とはできるが、トラッキング信号として用いることはで
きない。
【0016】本例に用いるディスク5は、ランド記録方
式のディスクとして構成されており、その表面には、図
2に示すように、光磁気異方性を有する記録膜11が蒸着
してある。記録膜11上には、媒体周方向に延在する情報
トラック6が形成され、情報トラック6はグルーブ6aお
よびランド6bより成る。グルーブ6aはランド6bに対しλ
/8の深さ(nd)を有しており、グルーブ6aおよびランド
6bはイレーズ方向(例えば図示下向きの矢印方向)に磁
化され、ランド6b上に形成した光磁気ピット12はライト
方向(例えば図示上向きの矢印方向)に磁化されている
ものとする。隣接する情報トラック6間には、図3に示
すようにプレピット部が形成されている。すなわち、デ
ィスク5に設けた複数のセクタには夫々、円形、楕円形
等の形状の突起部であるプレピット30が多数形成されて
いるが、各セクタの先頭には必ずセクタマークに対応す
るプレピットが位置している。
【0017】次に、本実施例におけるトラックエラーお
よびトラッキング信号の検出について、図4(A)〜(C) お
よび図5(A)〜(D) によって説明する。まず、グルーブに
よるトラックエラーの検出においては、図2に示す情報
トラック6上の、グルーブ6aに対し入射するスポットの
位置関係に応じて反射する回折光の分布状態が変化する
ので、この変化を、ディスクのラジアル方向に2分割さ
れた光検出器9、10の各検出部からの出力を差動するこ
とにより、夫々プッシュプルトラックエラー信号Ch1、
Ch2として検出する。そして、加算器16でプッシュプル
トラックエラー信号Ch1、Ch2を加算することにより偏
光性のノイズを除去し、グルーブによるトラックエラー
を表わす信号(Ch1+Ch2)を得る。この信号は、対物
レンズのシフト、分離光学系のラジアル方向の光軸シフ
ト等によりオフセットを生じるが、グルーブ6aおよびラ
ンド6b間の位相差(nd)がλ/8であるため、S/N比
の良好な信号になる。
【0018】一方、光磁気ピットによるトラックエラー
の検出においては、ディスク5に入射する直線偏光の光
ビームを右回りの円偏光と左回りの円偏光とを合成した
ものと見なし、ディスク5からの反射光をビームスプリ
ッタ3、1/4 λ板7および偏光ビームスプリッタ8によ
り右回りの円偏光および左回りの円偏光に分離する。こ
こで、ディスク5の情報トラック6の磁化方向が一方向
のみになっている部分に円偏光が入射している状態で
は、図4(A)に示すように、その反射光のファーフィール
ドパターンは右回りの円偏光と左回りの円偏光とで一致
するが、ディスク5の情報トラック6の磁化方向が反転
している部分に円偏光が入射している状態では、カー効
果によって磁化が反転する境界の前後の位相差が異なる
ものになるため、図4(B)および図4(C)に示すように、そ
の反射光のファーフィールドパターンは右回りの円偏光
と左回りの円偏光とで互いに逆方向にシフトしたものに
なる(なお、上記カー効果におけるカー回転角は通常1
°未満になる)。
【0019】そこで、偏光ビームスプリッタ8によって
分離した右回りの円偏光および左回りの円偏光のファー
フィールドパターンのラジアル方向の強度変化を夫々、
2分割された光検出器9、10で検出する。その際、S偏
光に対応する光検出器9は、その検出部がラジアル方向
に2分割されている(情報トラック6の左右に両検出部
が位置している)ことから、両検出部からの信号を差動
して得られる差動信号Ch1は光磁気ピットによるトラッ
クエラーを表わすことになる。同様にP偏光に対応する
光検出器10は、その検出部がラジアル方向に2分割され
ていることから、両検出部からの信号を差動して得られ
る差動信号Ch2は、光検出器9の場合とは逆位相の、光
磁気ピットによるトラックエラーを表わすことになる。
【0020】したがって、差動増幅器15において差動信
号Ch1、Ch2を差動して得られる差動信号(Ch1−Ch
2)は、光検出器9、10で検出した光磁気ピットによる
トラックエラーを表わす差動信号Ch1、Ch2に含まれて
いる、グルーブからの回折、LDノイズ、ディスクのキ
ズ等に起因する反射率変化によるノイズが差動を取るこ
とによりキャンセルされる結果、光磁気ピットによるト
ラックエラー成分のみを含む信号となる。また、差動信
号(Ch1−Ch2)は、差動信号Ch1、Ch2の差動を取る
ことにより、対物レンズ4のチルト、シフト、分離光学
系の光軸のラジアル方向のシフト等によるオフセットが
発生しないものになる。すなわち、前記オフセットは光
検出器9、10上のスポットが移動したり、その強度分布
が変化することにより発生するが、例えばスポット移動
により発生するオフセットは差動信号Ch1、Ch2におい
て同相成分として表われることから、差動を取ることに
より前記オフセット成分がキャンセルされることにな
る。
【0021】さらに、差動信号(Ch1−Ch2)における
S/N比は、磁化反転によるカー効果によって得られる
信号のため、一般に光磁気RF信号レベルのものとな
り、高周波数帯域ではノイズが比較的多いが、低周波数
帯域ではノイズが少なくなる。このようなS/N比の性
質を有しているため、光磁気ピットによるトラックエラ
ーを表わす差動信号(Ch1−Ch2)をサーボに用いるの
は難しいので、本例では以下に詳述するようにオフセッ
トの検出に使用し、検出したオフセットによりグルーブ
によるトラックエラーを表わす信号(Ch1+Ch2)のオ
フセット補正を行う。
【0022】次に、このオフセット補正の原理について
説明する。まず、図5(A)に示すように、光磁気ピットに
よるトラックエラーを表わす差動信号(Ch1−Ch2)お
よび、グルーブによるトラックエラーを表わす信号(Ch
1+Ch2)が基準電圧レベル(0v)に対し対称になる
ように、光検出器9、10を予め調整しておく。その際、
光学的なばらつき要因によって一方のトラックエラーに
ついて対称になるように調整したとき、他方のトラック
エラーが対称にならない場合は、後述する差動増幅器15
および17間の電気回路の調整により、そのオフセット分
を予めキャンセルしておくものとする。図5(B)はトラッ
クエラー信号(Ch1+Ch2)でサーボをONにしたとき
の状態を示し、そのときトラックエラー信号(Ch1−Ch
2)も同様に0vになる。
【0023】以上の調整がなされた状態において、例え
ばディスクのラジアル方向の光軸ずれ等により光検出器
9、10上でスポットがずれた場合、図5(C)に示すよう
に、トラックエラー信号(Ch1+Ch2)の対称性はオフ
セットするが、トラックエラー信号(Ch1−Ch2)はほ
とんどオフセットせず、したがって対称性が保たれるこ
とになる。
【0024】図5(D)は上記オフセットに対しサーボをO
Nにしたときの状態を示し、トラックエラー信号(Ch1
+Ch2)はサーボによって基準電圧レベル(0v)にほ
ぼ一致し、トラックオフセットした状態で情報トラック
に追従する。このとき、トラックエラー信号(Ch1−Ch
2)は、図示のように基準電圧レベル(0v)からδだ
けオフセットすることになる。したがって、このオフセ
ットδをトラックエラー信号(Ch1+Ch2)から差動す
ることにより、差動増幅器17の出力として表われるトラ
ッキング信号はオフセット補正されたものになる。
【0025】このオフセット補正は、図1の回路構成に
おいては、具体的には以下のようにして行う。すなわ
ち、図3に示すように各セクタの先頭に位置するセクタ
マークに対応するプレピット30をセクタマーク検出回路
22により検出し、このセクタマーク検出時にタイマ23を
作動させる。このとき、タイマ23の設定時間をプレピッ
ト部を通過するのに十分な長さに設定しておくことによ
り、ゲート19は確実に光磁気データ領域(情報トラック
6)に達した時点で開くことになる。
【0026】このゲート19の開放時、差動増幅器15より
出力されたトラックエラー信号(Ch1−Ch2)は、ロー
パスフィルタ18を介してゲート19に達するが、ゲートが
開いているためこのゲート19を通過する。その際、ロー
パスフィルタ19の時定数を大きく設定することにより、
ディスクに欠陥が存在する場合の影響を減少させること
ができる。ゲート19を通過した信号は、ホールド回路20
に入力され、そこで前記オフセットδをホールドされ
る。このオフセットδに相当する信号は増幅器21に入力
され、そこで最適ゲインに調整された後に差動増幅器17
に入力され、上記オフセット補正に供されることにな
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
磁気記録媒体からの反射光を検出する光路中に設けた2
組の光検出器は光磁気記録媒体のラジアル方向に対し直
交する方向に分割面が形成されるように少なくとも2分
割されているから、これら光検出器の夫々から第1およ
び第2の差動手段によって得られるP偏光成分に対応す
る第1の差動出力信号およびS偏光成分に対応する第2
の差動出力信号を第3差動手段によってさらに差動する
と、光磁気ピットによるトラックエラー、したがってト
ラックオフセットを表わす第3の差動出力が得られ、さ
らに、上記第1および第2の差動出力信号を加算手段に
よって加算すると、グルーブによるプッシュプルトラッ
クエラーを表わす加算出力信号が得られ、この加算出力
信号から前記第3の差動出力信号を第4の差動手段によ
って差動することにより、オフセット補正したトラッキ
ング信号が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気再生装置の第1実施例の構成を
示す図である。
【図2】同例の光磁気記録媒体の情報トラックの構成を
例示する断面図である。
【図3】同例の光磁気記録媒体の情報トラック間のプレ
ピットの構成を例示する図である。
【図4】(A) 〜(C) は同例の光磁気ピットによるトラッ
クエラーを表わすトラッキング信号の検出を説明するた
めの図である。
【図5】(A) 〜(D) は同例のグルーブおよび光磁気ピッ
トによるトラックエラーを説明するための図である。
【図6】同例に用いる、ISO標準フォーマットに準拠
する光磁気記録媒体を例示する図である。
【符号の説明】
1 レーザ 2 レンズ 3 ビームスプリッタ 4 対物レンズ 5 光磁気記録媒体(ディスク) 6 情報トラック 7 1/4 λ板 8 偏光ビームスプリッタ 9 光検出器 10 光検出器 12 光磁気ピット 13 差動増幅器 14 差動増幅器 15 差動増幅器 16 加算器 17 差動増幅器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】一方、光磁気ピットによるトラックエラー
の検出においては、ディスク5に入射する直線偏光の光
ビームは右回りの円偏光と左回りの円偏光とを合成した
ものであり、ディスク5からの反射光をビームスプリッ
タ3、1/4 λ板7および偏光ビームスプリッタ8により
右回りの円偏光および左回りの円偏光に分離する。ここ
で、ディスク5の情報トラック6の磁化方向が一方向の
みになっている部分に円偏光が入射している状態では、
図4(A)に示すように、その反射光のファーフィールドパ
ターンは右回りの円偏光と左回りの円偏光とで一致する
が、ディスク5の情報トラック6の磁化方向が反転して
いる部分に円偏光が入射している状態では、カー効果に
よって磁化が反転する境界の前後の位相差が異なるもの
になるため、図4(B)および図4(C)に示すように、その反
射光のファーフィールドパターンは右回りの円偏光と左
回りの円偏光とで互いに逆方向にシフトしたものになる
(なお、上記カー効果におけるカー回転角は通常1°未
満になる)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光磁気記録媒体に直線偏光した光を入射
    し、その反射光によって前記光磁気記録媒体に記録した
    情報の再生を行う光磁気再生装置において、 前記光磁気記録媒体からの反射光を検出する光路中に少
    なくとも1/4 波長板、偏光ビームスプリッタおよび光検
    出素子をこの順序で配列し、 前記光検出素子を、前記光磁気記録媒体のラジアル方向
    に対し直交する方向に分割面を有する、少なくとも2分
    割した2組の光検出器により構成し、 前記2組の光検出器から夫々、P偏光成分に対応する第
    1の差動出力信号およびS偏光成分に対応する第2の差
    動出力信号を取り出す第1および第2の差動手段と、前
    記第1および第2の差動出力信号を差動した第3の差動
    出力信号を取り出す第3の差動手段と、前記第1および
    第2の差動出力信号を加算した加算出力信号を取り出す
    加算手段と、前記加算出力信号および第3の差動出力信
    号を差動した第4の差動出力信号を取り出す第4の差動
    手段とを設け、前記加算出力信号を前記第3の差動出力
    信号によってオフセット補正するようにしたことを特徴
    とする、光磁気再生装置。
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