JPH0714173A - 光ディスク記録媒体及びそのトラッキング方法 - Google Patents

光ディスク記録媒体及びそのトラッキング方法

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JPH0714173A
JPH0714173A JP5181868A JP18186893A JPH0714173A JP H0714173 A JPH0714173 A JP H0714173A JP 5181868 A JP5181868 A JP 5181868A JP 18186893 A JP18186893 A JP 18186893A JP H0714173 A JPH0714173 A JP H0714173A
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guide groove
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tracking
groove width
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JP5181868A
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Hideji Eguchi
秀治 江口
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 安定で高精度なトラッキングが可能の光ディ
スク記録媒体とトラッキング方法を提供する。 【構成】 螺旋状の案内溝16を有する光ディスク記録
媒体15の、案内溝の一方の縁部16Aを所定のキャリ
ア周波数で周波数変調された第1のFM変調信号等によ
り溝幅方向へ変位し、他方の縁部16Bを異なる所定の
キャリア周波数で周波数変調した第2のFM変調信号等
により溝幅方向へ変位する。案内溝幅L3及び案内溝間
幅L5の1つは、光ビームの波長及び対物レンズ19の
開口数に対して所定の関係を持たせる。トラッキング時
に、トラッキングエラー信号S1から案内溝の両縁部に
対応するウォブル信号S2、S3を抽出して各ウォブル
信号を検波し、その振幅差を求めて直流オフセット信号
S7を得、これでエラー信号S1を補正した後のエラー
信号S7でトラッキングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定且つ高精度なトラ
ッキング制御を行うことができる光ディスク記録媒体及
びそのトラッキング方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】一般に、現在市販されているCDやLD
等の再生専用型光ディスクでは、トラックピッチが約
1.6ミクロンの螺旋状トラックに沿って、幅約0.5
ミクロン程度のピットが凹凸の変化で情報として記録さ
れている。また、1回書き込み可能なライトワンス型、
書換可能型光ディスクでは、同様に約1.6ミクロンの
トラックピッチで螺旋状の案内溝が形成され、この案内
溝内または案内溝間に情報を記録し、トラックを形成し
ている。
【0003】ところで、最近、記録媒体の小型化、高画
質化の要求が高まり、記録密度の向上が望まれており、
記録密度の向上のために、例えば特開昭59−1391
47号公報に示すようにトラッキングの案内溝(グルー
ブ)と案内溝間(ランド)の両方に情報を記録する技術
が提案されており、この種の技術はいわゆるミニディス
ク(MD)の分野にも適用されている。この場合、トラ
ッキング方式としては、例えばディスクに同期情報等を
ウォブル(案内溝を蛇行させる)により埋め込んでお
き、これを回転ドライブする際に回転基準信号とディス
クの同期信号が同期するように回転を制御し、線速度を
一定にする、いわゆるCLV(Constant Li
near Velocity)記録が行われている。
【0004】この種の従来のディスクを説明すると、図
9はディスクの拡大部分斜視図を示し、このディスクは
円板状に形成され、その表面には、案内溝2が形成され
ている。この案内溝2は、実際には螺旋状に形成されて
おり、アドレス情報等に基づいて蛇行するようにウォブ
リングされている。この場合、トラックピッチL1は例
えば1.6μm程度に設定され、ウォブリングのFM変
調キャリア周波数は一定である。ここでウォブリング
(Wobbling)とは、追記型CD(CD−R)や
書換型ミニディスク(MD)にて採用されている技術で
あり、案内溝を僅かに蛇行させて絶対時間(またはアド
レス)及びCLVの同期信号を埋め込むようになってい
る。例えば絶対時間等のアドレスデータをFM(周波数
変調)してその信号で案内溝を僅かに蛇行させるように
なっている。そして、ドライブで記録する際に、トラッ
キングサーボの誤差信号の中に案内溝の蛇行に応じたF
M信号が含まれるのでこれをバンドパスフィルタ等によ
り抽出し、FMキャリア(FMの中心周波数)をCLV
の同期信号として使用し、FMを復調して絶対時間(ま
たはアドレス)を読むようになっている。CD−R、M
Dにおいては22.05KHz±1KHzのFMとし
て、トラッキングサーボ及びデータに影響を与えない周
波数が選定されている。そして、トラッキング時にウォ
ブル信号を検出してアドレスを読み出すためには、一般
的にはプッシュプル法によるトラッキング方式が用いら
れている。
【0005】ここでプッシュプル法によるトラッキング
方式を図10に基づいて説明すると、トラックピッチL
1が光スポットの大きさになると案内溝2は回折格子の
ように見える。すなわち、L1・Sinθ=N・λ
(N:整数,λ:レーザ波長)を満足する方向において
光の位相が重なり、光の強度が強くなる。従って、対物
レンズ3を通過する光のうち、0次の回折光4と1次の
回折光5が重なる領域ではトラックずれによる干渉効果
によってビームスポットの強度分布が変化するので、こ
こに2分割フォトダイオード6を設置し、これからの2
つの出力値を比較器7にて比較すればトラッキングエラ
ー信号を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のト
ラッキング法にあっては、出力されるトラッキングエラ
ー信号に直流オフセットが現れ、このオフセットがある
と、トラッキングエラー信号をゼロになるように制御し
ても、レーザビームスポットがトラックの中心に位置し
ていない場合が生ずるという問題点が発生する。
【0007】このオフセットの主な原因としては、対物
レンズの光軸ずれや、ディスクの半径方向の傾き等があ
り、この内、対物レンズの光軸ずれによるオフセットに
関しては、図11に示すようにディスク1に対向する対
物レンズ3のみを光軸Xに対して直交する方向に動かし
てトラッキングする主流の方式では2分割フォトダイオ
ード6の検出面上でもビームスポットが僅かな距離ΔL
だけ動いてしまい、この結果、トラッキングエラー信号
に直流オフセットが現れて図12に示すようにトラッキ
ングエラー信号のゼロレベルが移動してしまう。この場
合には、トラッキングエラー信号がゼロになるように制
御してもレーザビームスポットの位置はトラックの中心
から僅かな距離ΔSだけずれていることになってしま
う。
【0008】一方、ディスクの半径方向の傾きによるオ
フセットに関しては、図13に示すようにディスクがデ
ィスクの半径方向に対物レンズ3の光軸Xの直交面から
僅かな角度Δθだけ傾くと、反射ビームの光軸X1がシ
フトし、2分割フォトダイオード6におけるビームスポ
ットもf・2Δθ(f:対物レンズ3の焦点距離)で表
される距離L2だけ変位し、トラッキングエラー信号に
直流オフセットが生じる。
【0009】対物レンズが移動することによって発生す
る直流オフセットの問題を軽減する方法の1つとして、
図14に示すような回路が採用されている。すなわち2
分割フォトダイオード6の外に、レンズ位置センサ8を
設けて、これからの2つの出力を比較器9にて比較する
ことにより対物レンズの光軸ずれ量を求め、このずれ量
の信号により他方の比較器7からの信号を比較器10に
て補正することにより直流オフセット分がカットされた
適正なトラッキングエラー信号を求める。しかしなが
ら、この回路構成にあっては、別個に位置検出センサ8
やこの出力を処理する回路が必要となってコスト高とな
り、また、光学系に光軸ずれがある場合には誤差が発生
する等の問題がある。
【0010】一方、ディスクの傾きによって発生する直
流オフセットの問題を軽減する方法の1つとして、図1
5に示すような構造が知られている。すなわち、ディス
ク1に向けて光を発生する発光素子11と、この反射光
を受光する位置検出素子12とを設け、ディスク1が角
度θだけ傾いた時の反射光の移動量ΔL1を検出するこ
とにより、ディスク1の傾きを検知し、光ピックアップ
全体をディスク1の傾きと平行にすれば直流オフセット
を取り除くことができる。しかしながら、この方法にあ
ってはディスク1の傾きを検出するための傾き検出器、
すなわち発光素子11と位置検出素子12や重い光ピッ
クアップ全体を傾ける機構が必要になり、構造が複雑化
するという問題点がある。
【0011】また、上記した光軸ずれによる問題とディ
スクの傾きによる問題の両者に対応可能な直流オフセッ
トの軽減方法の1つとして、図16(A)に示すグルー
ブ記録方式や図16(B)に示すランド記録方式のよう
にディスク上の案内溝の一部を切断してトラックオフセ
ット検出部として鏡面部13を設け、光ピックアップか
らの信号を処理することで、光軸ずれとディッスクの傾
きによる直流オフセットを取り除く方法が採用されてい
る。すなわち、このようにトラック途中において鏡面部
13を設けると、案内溝2及び案内溝間14からの回折
光がなくなるので、2分割フォトダイオードの出力の差
信号として光軸ずれ、またはディスクの傾きに応じた信
号が得られ、レーザビームスポットが鏡面部13にきた
時の2分割フォトダイオードの差信号をホールドすれ
ば、トラッキングエラー信号の直流オフセットを取り外
くことができる。
【0012】しかしながら、この方法はCLV(線速度
一定)の場合ではセクタ内のデータ領域の途中に鏡面部
13が位置することになり、そのためにデータの連続性
がなくなってCLVでは採用することができないという
問題点がある。本発明は、以上のような問題点に着目
し、これを有効に解決すべく創案されたものであり、そ
の目的は安定した且つ高精度なトラッキングを行うこと
ができる光ディスク記録媒体及びそのトラッキング方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記問題
点を解決するために、情報を記録する或いは情報の記録
された螺旋状の案内溝を有する光ディスク記録媒体にお
いて、前記案内溝の一方の縁部は所定のキャリヤ周波数
で周波数変調された第1のFM変調信号或いは所定の単
一周波数の無変調信号に応じてトラックピッチよりも小
さい最大振幅をもって溝幅方向に変位され、前記案内溝
の他方の縁部は前記所定のキャリヤ周波数とは異なるキ
ャリア周波数で周波数変調された第2のFM変調信号或
いは前記所定の単一周波数とは異なる単一周波数の無変
調信号に応じてトラックピッチよりも小さい最大振幅を
もって溝幅方向に変位され、前記案内溝幅及び案内溝間
幅の少なくとも1つは、情報を記録する際或いは情報を
再生する際に使用する光ビームの波長をλとし、対物レ
ンズの開口数をNAとすると、λ/(2NA)以上の大
きさに形成したものである。
【0014】第2の発明は、上記問題点を解決するため
に、請求項1に規定された光ディスク記録媒体の前記案
内溝または前記案内溝間に光ビームで情報を記録或いは
再生する際に光ディスク記録媒体の偏心に応じて得られ
るトラッキングエラー信号に基づいて光学系の対物レン
ズのみを光軸に対して直交する方向に動かしてトラッキ
ングする方法において、前記案内溝の対向する縁部の溝
幅方向に応じた各ウォブル信号をトラッキングエラー信
号よりそれぞれ同時に抽出し、得られた各ウォブル信号
の包絡線を検波して包絡線検波信号を求め、その後、こ
れら包絡線検波信号の振幅差を取って直流オフセット信
号を求め、この直流オフセット信号により前記トラッキ
ングエラー信号を補正するようにしたものである。
【0015】
【作用】第1の発明によれば、案内溝の一方の縁部は、
所定のキャリヤ周波数で周波数変調された第1のFM変
調信号等により溝幅方向へ変位され、他方の縁部は上記
所定のキャリア周波数とは異なるキャリヤ周波数で周波
数変調された第2のFM変調信号等により溝幅方向へ変
位されるので、トラックのウォブリングでアドレス情報
を案内溝及び案内溝間に入れることが可能となるのみな
らず、案内溝幅と案内溝間幅の少なくともいづれか一方
を、例えばλ/(2・NA)(ここでλ:光ビームの波
長,NA:対物レンズの開口数)より大きくすることに
より、対向する溝縁部の溝幅方向の変位に応じた各ウォ
ブル信号を用いて、真のトラック中心からのずれ、すな
わち直流オフセットを検出することができる。
【0016】第2の発明によれば、案内溝または案内溝
間に記録或いは再生をする際に光学系からレーザ光の光
ビームをディスク面に照射することにより対向する案内
溝縁部の溝幅方向の変位が同時に検出され、これらを処
理することにより直流オフセット信号が求められる。す
なわち光学系の対物レンズの光軸ずれ、光ディスクの半
径方向の傾き、またはこれら両者に起因するトラック中
心からのずれを検出することができる。そして、ずれ量
に基づいてトラッキングエラー信号を補正することによ
り、直流オフセットの補正が可能となる。このように直
流オフセットが補正されたトラッキングエラー信号に基
づいて対物レンズの位置補正を行ないつつトラッキング
が行われることにより、高精度なトラッキングが可能と
なる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明に係る光ディスク記録媒体及
びそのトラッキング方法の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。図1は本発明の光ディスク記録媒体を示す
拡大部分斜視図、図2は図1に示す記録媒体の案内溝と
直流オフセット信号出力波形との関係を示す関係図、図
3は案内溝幅或いは案内溝間幅に対する直流オフセット
検出範囲を示すグラフ、図4は本発明方法を実施するた
めの直流オフセット信号の検出回路を示すブロック図、
図5は本発明方法を実施するための直流オフセット信号
の補正回路を示すブロック図である。
【0018】まず、本発明に係る光ディスク記録媒体に
ついて説明すると、この光ディスク記録媒体15のグル
ーブ、すなわち案内溝16は、図9に示したと同様にデ
ィスク表面上に螺旋状に形成されており、案内溝16の
幅L3は、約0.8μm程度に設定され、案内溝16の
ピッチL4は約1.6μm程度に設定され、案内溝16
の深さTは、約0.07μm程度に設定される。これに
より案内溝16同士の間には断面凸状に形成された螺旋
状のランド部、すなわち案内溝間17が形成される。
【0019】本実施例においては、案内溝16の両側の
縁部16A、16Bのうち、一方の縁部16Aは所定の
キャリヤ周波数で周波数変調された第1のFM変調信号
或いは所定の単一周波数の無変調信号に応じてトラック
ピッチ、すなわち案内溝幅或いは案内溝間幅よりも小さ
い最大振幅をもって溝幅方向に変位、すなわち蛇行状に
ウォブルされており、これに対して案内溝16の他方の
縁部16Bは、上記した所定のキャリア周波数とは異な
るキャリア周波数で周波数変調された第2のFM変調信
号或いは上記所定の周波数とは異なる単一周波数の無変
調信号に応じてトラックピッチよりも小さい最大振幅を
もって溝幅方向へ変位されており、この場合それぞれ変
位量の最大振幅はトラックピッチの1〜10%程度に設
定するのが好ましい。
【0020】このように案内溝16の対向する縁部16
A、16Bのウォブリング周波数は異なっており、例え
ば縁部16Bをウォブルするウォブル信号の周波数は、
他方の縁部16Aのウォブル信号の周波数の1.5倍程
度に設定しており、一方のウォブル信号にはアドレス情
報が変調させて乗せられている。ここで図2において
は、ディスクの上面図、断面図、トラッキングエラー信
号、案内溝中心に対向する両縁部のウォブル信号及び各
ウォブル信号出力の振幅差の波形の関係が示される。
【0021】更に、本実施例にあっては、案内溝幅L3
及び案内溝間幅L5の内、少なくとも1つ、すなわち案
内溝幅L3または案内溝間幅L5または、この案内溝幅
L3及び案内溝間幅L5の双方は、情報を記録する際或
いは情報を再生する際に使用する光学系20のレーザ光
の光ビーム18(図4及び図5参照)の波長及び対物レ
ンズ19の開口数に対して所定の関係、すなわち下記の
ような関係を有するように設定される。
【0022】まず、案内溝幅をL3、ウォブル信号の最
大値間の距離をd、直流オフセットの検出範囲をWとす
ると次のようになる。 W=L3−d すなわち、図2(F)に示すように直流オフセットの検
出範囲は、案内溝トラックの中心及び案内溝間トラック
の中心を中心にして幅がWの範囲となる。
【0023】ここで、ウォブル信号の振幅の最大値間の
距離dはドライブ装置の光学系のレーザ光の光ビームス
ポット径と関係があり、レーザ光の波長をλ、対物レン
ズ19の開口数をNAとすれば次の関係が成立する。 d=λ/(2・NA)
【0024】従って、トラッキングエラー信号の直流オ
フセットを検出可能な案内溝幅L3或いは案内溝間幅L
5の条件は、結果的に次のようになる。 L3>λ/(2・NA) L5>λ/(2・NA) ここで、λ=690nm、NA=0.6とした場合、ウ
ォブル信号による直流オフセットの検出範囲Wの案内溝
幅或いは案内溝間幅に対する依存性は図3に示される。
すなわち、案内溝幅或いは案内溝間幅を大きく設定する
程、検出範囲は直線的に大きくなる。
【0025】図4は上述したような直流オフセット信号
を取り出すための検出回路のブロック図、図5は直流オ
フセット信号の補正回路を示すブロック図である。光デ
ィスク記録媒体15に対してレーザビーム光を照射して
プッシュプル法によりトラッキングエラー信号S1を抽
出する光学系20の出力は、直流オフセット信号検出回
路21に入力されて2つに分岐され、それぞれのウォブ
ル信号を通過させるための第1のバンドパスフィルタ2
2及び第2のバンドパスフィルタ23に接続されてお
り、トラッキングエラー信号に含まれる案内溝中心に対
向する両縁部或いは案内溝間中心に対向する両縁部の変
位に応じた周波数成分の異なる各ウォブル信号を分離し
て抽出するようになっている。図示例にあっては第1の
バンドパスフィルタ22が縁部16Aに対応するウォブ
ル信号S2を抽出し、第2のバンドパスフィルタ23が
縁部16Bに対応するウォブル信号S3を抽出する。
【0026】上記第1及び第2のバンドパスフィルタ2
2、23の出力はそれぞれ第1及び第2の包絡線検波部
24、25へ接続されており、各ウォブル信号の包絡線
検波信号S4、S5を得るようになっている。そして、
これらの各包絡線検波信号S4、S5はそれぞれ第1の
比較器26の−と+の端子へ入力されてこれらの差信号
S6を得るようになっている。この第1の比較器26の
出力はローパスフィルタ27へ接続されており、差信号
S6に含まれるウォブル信号の周波数成分を抑圧するこ
とにより直流オフセット信号S7を得るようになってい
る。
【0027】このようにして得られた直流オフセット信
号S7は第2の比較器28の−端子へ入力され、ここで
+端子にはトラッキングエラー信号S1を入力させてこ
れより直流オフセット信号S7を引き算し、補正された
トラッキングエラー信号S8を出力するようになってい
る。
【0028】このように補正を行う理由は、以下の通り
である。すなわち光学系17より得られたトラッキング
エラー信号S1は、対物レンズ19の移動或いはディス
クの傾き、またはこれら両者に起因する直流オフセット
と真のトラック中心からのずれ量を含んでいるので、ト
ラッキングエラー信号S1から直流オフセット信号S7
を引き算することにより、真のトラック中心からのずれ
量が得られることになる。そして、このようにして得ら
れた補正後のトラッキングエラー信号S8に基づいてフ
ォーカス/トラッキングサーボ系29を駆動することに
なる。
【0029】次に、以上のように構成された回路構成に
基づいて本発明のトラッキング方法について詳述する。
この光ディスク記録媒体15には案内溝16のみならず
案内溝間17にも情報の記録を行ってトラック密度を高
めている。記録媒体をドライブすることにより、光学系
20からのレーザビーム光がディスク面から反射し、2
分割フォトダイオードに捉えられてプッシュプル方式に
よってトラッキングエラー信号S1が得られる。この信
号S1は2つに分岐されて、一方は第2の比較器28の
+端子へ入力されると共に他方は直流オフセット信号検
出回路21へ入力される。
【0030】この検出回路21へ入力されたトラッキン
グエラー信号S1は更に2つに分岐されてそれぞれ第1
及び第2のバンドパスフィルタ22、23へ入力され、
それぞれ対応するウォブル信号S2、S3を分離して抽
出する。ここで一方のウォブル信号S2は案内溝16の
一方の縁部16Aに対応し、他方のウォブル信号S3は
他方の縁部16Bに対応している。
【0031】抽出された両ウォブル信号S2、S3はそ
れぞれ第1及び第2の包絡線検波部24、25へ入力さ
れて包絡線検波信号S4、S5が得られる。そして、こ
れら包絡線検波信号S4、S5を第1の比較器26にお
いて比較して差を取ることによって差信号S6を得、更
にこれをローパスフィルタ27に通すことによってウォ
ブル信号成分の周波数を抑圧し、直流オフセット信号S
7を得る。そして、得られた直流オフセット信号S7を
第2の比較器28の−端子へ入力することにより、この
値を+端子へ入力されたトラッキングエラー信号S1か
ら引き算し、得られた補正後のトラッキングエラー信号
S8に基づいてフォーカス/トラッキングサーボ系29
を駆動し、トラッキングを行う。
【0032】この場合、トラック中心からのずれ量、対
物レンズの移動量及びディスクの半径方向の傾きに対す
る直流オフセット信号の出力は、それぞれ図6、図7及
び図8に示されている。図示するように各特性曲線は同
じような増減傾向を示しており、トラック中心からのず
れ量、対物レンズの移動量及びディスクの半径方向の傾
きがそれぞれ原点を中心にして+及び−方向へ増える
程、直流オフセット信号の出力も+及び−方向へ略直線
的に増加する。このようにして、トラッキングエラー信
号S1を直流オフセット信号S7で引き算することによ
り、補正後のトラッキングエラー信号S8として真のト
ラック中心からのずれ量が得られることになる。
【0033】従って、この補正後のトラッキングエラー
信号S8に基づいてトラッキングサーボ系29を制御す
ることにより安定した且つ高精度なトラッキングを行う
ことが可能となる。また、本実施例におけるディスク記
録媒体15には案内溝(グルーブ)16のみならず案内
溝間(ランド)17にもCLV(線速度一定)で記録す
ることができるので、記録密度も向上させることができ
る。尚、上記実施例にあってはレーザビーム光の波長λ
が690nm、対物レンズの開口数NAが0.6の場合
について説明したが、これらの数値に限定されないのは
勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
ク記録媒体及びそのトラッキング方法によれば、次のよ
うに優れた作用効果を発揮することができる。光ディス
ク記録媒体の発明によれば、案内溝の対向する縁部を異
なる変調信号或いは無変調信号で溝幅方向に変位するよ
うにしたのでアドレス情報を案内溝及び案内溝間に入れ
ることができるのみならず、案内溝幅及び案内溝間幅の
少なくとも1つを所定の値よりも大きく設定したので案
内溝の対向する縁部のウォブル信号を用いて直流オフセ
ットを検出することができる。トラッキング方法の発明
によれば、上記した案内溝の対向する縁部から得られた
2つのウォブル信号から直流オフセット信号を求め、こ
の直流オフセット信号によりトラッキングエラー信号を
補正し、この補正したトラッキングエラー信号に基づい
て制御を行うようにしたので安定且つ高い精度のトラッ
キング制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク記録媒体の示す拡大部分斜
視図である。
【図2】図1に示す記録媒体の案内溝と直流オフセット
信号出力波形との関係を示す関係図である。
【図3】案内溝幅或いは案内溝間幅に対する直流オフセ
ット検出範囲を示すグラフである。
【図4】本発明方法を実施するための直流オフセット信
号の検出回路を示すブロック図である。
【図5】本発明方法を実施するための直流オフセット信
号の補正回路を示すブロック図である。
【図6】トラック中心からのずれ量と直流オフセット信
号の出力との関係を示すグラフである。
【図7】対物レンズの移動量と直流オフセット信号の出
力との関係を示すグラフである。
【図8】ディスクの半径方向の傾きと直流オフセット信
号の関係を示すグラフである。
【図9】従来の光ディスク記録媒体を示す拡大部分斜視
図である。
【図10】プッシュプル法によるトラッキングエラー信
号の検出方法を説明するための図である。
【図11】対物レンズの移動による直流オフセットを説
明するための説明図である。
【図12】トラッキングエラー信号の直流オフセットを
説明するための説明図である。
【図13】ディスクの傾きによる直流オフセットを説明
するための説明図である。
【図14】対物レンズの光軸ずれによる直流オフセット
の軽減法の一例を示す回路図である。
【図15】ディスクの傾きを検出する検出器を示す図で
ある。
【図16】直流オフセットを検出するための鏡面部を設
けたディスクを示す拡大平面図である。
【符号の説明】
15…光ディスク記録媒体、16…案内溝、16A,1
6B…縁部、17…案内溝間、18…光ビーム、19…
対物レンズ、20…光学系、21…直流オフセット信号
検出回路、22…第1のバンドパスフィルタ、23…第
2のバンドパスフィルタ、24…第1の包絡線検波部、
25…第2の包絡線検波部、26…第1の比較器、27
…ローパスフィルタ、28…第2の比較器、S1…トラ
ッキングエラー信号、S2,S3…ウォブル信号、S
4,S5…包絡線検波信号、S6…差信号、S7…直流
オフセット信号、S8…補正後のトラッキングエラー信
号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を記録する或いは情報の記録された
    螺旋状の案内溝を有する光ディスク記録媒体において、
    前記案内溝の一方の縁部は所定のキャリヤ周波数で周波
    数変調された第1のFM変調信号或いは所定の単一周波
    数の無変調信号に応じてトラックピッチよりも小さい最
    大振幅をもって溝幅方向に変位され、前記案内溝の他方
    の縁部は前記所定のキャリヤ周波数とは異なるキャリア
    周波数で周波数変調された第2のFM変調信号或いは前
    記所定の単一周波数とは異なる単一周波数の無変調信号
    に応じてトラックピッチよりも小さい最大振幅をもって
    溝幅方向に変位され、前記案内溝幅及び案内溝間幅の少
    なくとも1つは、情報を記録する際或いは情報を再生す
    る際に使用する光ビームの波長をλとし、対物レンズの
    開口をNAとすると、λ/(2NA)以上の大きさに形
    成されることを特徴とする光ディスク記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に規定された光ディスク記録媒
    体の前記案内溝または前記案内溝間に光ビームで情報を
    記録或いは再生する際に光ディスク記録媒体の偏心に応
    じて得られるトラッキングエラー信号に基づいて光学系
    の対物レンズのみを光軸に対して直交する方向に動かし
    てトラッキングする方法において、前記案内溝の対向す
    る縁部の溝幅方向に応じた各ウォブル信号をトラッキン
    グエラー信号よりそれぞれ同時に抽出し、得られた各ウ
    ォブル信号の包絡線を検波して包絡線検波信号を求め、
    その後、これら包絡線検波信号の振幅差を取って直流オ
    フセット信号を求め、この直流オフセット信号により前
    記トラッキングエラー信号を補正するようにしたことを
    特徴とする光ディスク記録媒体のトラッキング方法。
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