JPH05325071A - プラント監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模プラントのフロー図で、アラーム発生
位置の確認がすばやくできるようにする。 【構成】 この発明のプラント監視装置は、表示装置に
監視対象プラントのフロー図の一部を画面表示させる場
合に、アラームが発生すれば、画面認識制御部により表
示装置の画面表示情報から現在表示中の画面情報とアラ
ーム発生位置との関連を認識し、アラーム発生位置が現
在表示中の画面情報に含まれていないと認識したときに
は、アラーム発生画面表示制御部がアラーム発生位置近
辺のフロー図を表示装置に画面表示させる処理を行な
う。こうして、通常画面では表示されていない部分でア
ラームが発生した場合には、直ちにアラーム発生位置の
近辺のフローを表示できるようにして、オペレータにア
ラーム状態を認識させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば鉄鋼製造プラ
ント、食品製造プラント、紙パルプ製造プラントなど、
各種プラントの制御監視を、プロセス制御装置のマンマ
シンインターフェースとして位置づけられるプロセスコ
ンソールの画面表示を通して行なうプラント監視装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば鉄鋼製造プラント、食品製
造プラント、紙パルプ製造プラントなど、各種プラント
の制御監視を、図６〜図８に示す構成のプロセス制御装
置のマンマシンインターフェースとして位置づけられる
プロセスコンソール１の画面表示を通して行なうプラン
ト監視装置が知られている。

【０００３】このようなプラント監視装置には、コンソ
ール１にＣＲＴ表示装置２、キーボード３、主にマイク
ロコンピュータで構成される制御部４が備えられてい
る。そしてキーボード３には、図８に示すようにスクロ
ールキー５、自由割付テンキー６、数字入力用テンキー
７などが設けられている。

【０００４】ところが、このような従来のプラント監視
装置では一般に、監視対象プラントが大規模で複雑な場
合には、１台のＣＲＴ表示装置で監視対象プラントの全
体のフロー図を一度に表示しきれないことが多い。

【０００５】そこで、従来から全体のプロセスフロー画
面を適当な大きさに分割して作成しておき、オペレータ
の選択により図９に示すように任意の分割画面をＣＲＴ
表示装置２の画面に表示させ、あるいは図９および図１
０に示すように、ＣＲＴ表示装置２の表示画面の２〜４
倍サイズの画面を作成して必要な箇所をスクロールさせ
て表示できるようにすると共に、決まった大きさの割込
み画面もあらかじめ作成しておき、ＣＲＴ表示装置２の
画面に通常表示１０と割込み表示１１ができるようにし
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のプラント監視装置では、図９のように画面表示１
０を行なう場合、図１０または図１１に示すような２〜
４倍サイズの全体フロー図の画面においては、プラント
に何らかの異常が発生してアラーム発生状態になって
も、図中に破線で囲んだ部分の大きさのように最初から
決められている表示サイズでＣＲＴ表示装置２に画面表
示するために、アラーム発生位置１３がこの表示画面１
２に含まれていない部分であれば、実際のアラームの発
生している部分のプラントフローがＣＲＴ表示装置２に
表示されず、オペレータが画面をスクロールさせ、ある
いは切り換えることによってアラーム発生位置を含む画
面がＣＲＴ表示装置２に表示されるように処理しなけれ
ばならず、アラーム発生時に直ちにその場所をＣＲＴ表
示装置２の表示画面から確認することができず、対応す
るのに時間がかかる問題点があった。

【０００７】この発明は、このような従来の問題点に鑑
みなされたもので、画面表示中にアラームが発生した場
合に、そのアラーム発生位置が表示画面に含まれていな
いときでも、直ちにそのアラーム発生位置の近辺のフロ
ー図を表示装置に自動的に表示させることができ、アラ
ーム発生位置の確認が迅速に行なえるプラント監視装置
を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明のプラント監視
装置は、監視対象プラントのフロー図の一部を画面表示
する表示装置と、前記フロー図のうち、前記表示装置に
表示させる部分の画面情報を生成する画面表示制御部
と、監視対象プラントのアラーム発生時に、前記表示装
置の画面表示情報から現在表示中の画面情報とアラーム
発生位置との関連を認識する画面認識制御部と、前記画
面認識制御部でアラーム発生位置が現在表示中の画面情
報に含まれていないと認識した場合に、このアラーム発
生位置近辺のフロー図を前記表示装置に画面表示させる
処理を行なうアラーム発生画面表示制御部とを備えたも
のである。

【０００９】またこの発明のプラント監視装置では、前
記アラーム発生画面表示制御部を、表示画面のスクロー
ルまたは縮小処理によりアラーム発生位置近辺のフロー
図を表示装置に表示させるものとすることができる。

【００１０】

【作用】この発明のプラント監視装置では、表示装置に
監視対象プラントのフロー図の一部を画面表示させる場
合に、通常状態では、画面表示制御部が生成する画面情
報を表示する。

【００１１】そしてアラームが発生した場合には、画面
認識制御部により表示装置の画面表示情報から現在表示
中の画面情報とアラーム発生位置との関連を認識し、ア
ラーム発生位置が現在表示中の画面情報に含まれていな
いと認識したときには、アラーム発生画面表示制御部が
アラーム発生位置近辺のフロー図を表示装置に画面表示
させる処理を行なう。

【００１２】こうして、大規模プラントで表示装置に一
度でプラント全体のフロー図を表示させることができ
ず、部分的な表示をさせているような場合でも、アラー
ムが発生すれば直ちにアラーム発生位置の近辺のフロー
図を表示装置に表示させ、オペレータにアラーム状態を
認識させることができる。

【００１３】

【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。

【００１４】この発明のプラント監視装置は、一般的な
レイアウトとして図６〜図８に示したプロセス監視用の
コンソール１において、その制御部４が内蔵するソフト
ウェアプログラムにより実現される機能であるが、その
一実施例の機能ブロック図が図１に示されている。ま
た、図２に示すようにキーボード２１には、図８の従来
例のキーボード３に対してアラーム発生時縮小表示選択
キー８とアラーム発生時合成表示選択キー９が付加され
たものとなっている。

【００１５】図１に示すように、この実施例のプラント
監視装置は、入力操作を行なうためのキーボード２１
と、監視対象プラントのフロー図を表示するＣＲＴ表示
装置２２と、このＣＲＴ表示装置２２の表示制御を行な
うＣＲＴ表示制御ＣＰＵ２３と、アラーム発生状態およ
び画面表示サイズを認識する画面認識制御部２４と、ア
ラーム発生位置をＣＲＴ表示装置２２に表示させるため
に画面表示サイズを縮小するための適当な縮小倍率を求
める倍率演算制御部２５と、画面を移動させるための移
動位置演算制御部２６と、ＣＲＴ表示装置２２の画面表
示の全体的な制御を行なう画面表示制御部２７とを備え
ている。

【００１６】次に、上記構成のプラント監視装置の動作
について説明する。

【００１７】通常のプラント監視では、図１０または図
１１のように、ＣＲＴ表示装置２２に大規模な監視対象
プラントのフロー図の一部１２がＣＲＴ表示装置２２に
表示され、オペレータはこの一部の表示を見ながら監視
操作を行なう。なお、ＣＲＴ表示装置２２に表示させる
フロー図の部分は、スクロールキー５により切り換える
ことができる。

【００１８】次に、このような通常の表示状態にあっ
て、監視対象プラントのどこかに異常が発生し、アラー
ムが発生した場合の表示動作について説明する。図３の
フローチャートに示すように、ＣＲＴ表示制御ＣＰＵ２
３において現在監視中のプラントフロー図の画面表示情
報を入力し、画面認識制御部２４へ画面認識指令を出力
する（ステップＳ１）。

【００１９】画面認識制御部２４では、ＣＲＴ表示制御
ＣＰＵ２３からの指令により、現在表示中の画面表示サ
イズおよび画面内にアラーム発生条件の情報を表示して
いるかどうか確認する。ここで、現在表示中の画面表示
サイズが図１０または図１１のように２〜４倍サイズで
あり、画面内にアラーム発生条件が表示されていない場
合には、アラーム発生時の画面表示方法をキーボード２
１のアラーム発生時縮小表示選択キー８またはアラーム
発生時合成表示選択キー９より入力することができる。
そして、アラーム発生時の画面表示方法がオペレータの
操作により、キーボード２１のアラーム発生時縮小表示
選択キー８、アラーム発生時合成表示選択キー９より選
択されれば、ＣＲＴ表示装置２２の画面内に「縮小」、
「合成」または「選択なし」と表示されることになる。

【００２０】現在表示中の画面表示サイズが２〜４倍
で、アラーム発生時の表示方法が縮小表示である場合に
は、画面認識制御部２４は倍率演算制御部２５へ画面縮
小表示指令を出力し、縮小表示以外の場合には、移動位
置演算制御部２６に対して合成表示指令を出力する（ス
テップＳ２，Ｓ３）。

【００２１】そこで、縮小表示が選択されている場合に
は、倍率演算制御部２５が現在の画面表示サイズと画面
表示情報に基づいて、ＣＲＴ表示装置２２へすべて表示
できるような縮小率を計算し、現在表示中のプラントフ
ロー図を計算した縮小率にて縮小し、任意の表示画面を
自動作成し、画面表示制御部２７へ表示指令を出力す
る。なお、この時に、アラーム発生部分をいっそう容易
に識別できるようにするために、該当する部分を色変え
表示したり、点滅表示したりすることができる（ステッ
プＳ４，Ｓ５）。

【００２２】他方、合成表示が選択され、あるいは選択
なしの場合には、移動位置演算制御部２６が現在の画面
表示情報に基づいてアラーム発生条件の表示絶対位置座
標を検出、計算し、このアラーム発生条件の表示絶対位
置座標がＣＲＴ表示装置２２の画面の中央に表示される
ように移動座標を演算し、これと共に、表示座標を算出
して画面表示制御部２７へ移動表示指令を出力する（ス
テップＳ６）。

【００２３】そして、この場合に、合成表示が選択され
ていればさらに、現在表示画面のエリアとアラーム発生
位置の近辺のフロー図を合成させ、自動的にＣＲＴ表示
装置２２へ表示させるための任意表示画面を自動作成
し、画面表示制御部２７へ表示指令を出力する（ステッ
プＳ７）。

【００２４】画面表示制御部２７では、ステップＳ５か
らの縮小表示指令、またはステップＳ６からの移動（ス
クロール）表示指令、あるいはステップＳ７からの合成
表示指令を受けて、縮小処理、移動処理、あるいは合成
処理を行ない、図４に示すような縮小表示によりアラー
ム発生位置近辺のフロー図１３がＣＲＴ表示装置２２の
画面に表示されるようにし、あるいは図５に示すように
移動表示または合成表示によりアラーム発生位置近辺の
フロー図１３が大きく表示されるようにする（ステップ
Ｓ８）。

【００２５】そしてこのアラーム発生位置の表示に際し
ては、従来例でも示したように、図９に示すようにアラ
ーム発生条件（例えば温度条件、圧力条件、流量条件な
どが制限値を超えているような場合）１１を適当な空き
エリアに割込み表示させることにより、アラーム状態を
オペレータが正確に認識できるようにする（ステップＳ
９）。

【００２６】こうして、大規模なプラントで、ＣＲＴ表
示装置の画面ではプラント全体のフロー図を一度に表示
できない場合に、表示されていない部分でアラームが発
生したようなときには、画面を縮小し、あるいは移動に
よりアラーム発生位置を画面上に自動的に表示できるよ
うにして、オペレータのアラームに対する対応がすばや
くできるようにするのである。

【００２７】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ることはなく、縮小表示機能のみ、あるいは移動スクロ
ール機能のみ、合成表示機能のみ、さらにはこれらのう
ちの２種類だけの組合せであってもよい。

【００２８】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、大規模
プラントでそのフロー図を表示装置の画面に一度に全体
を表示できないような場合に、表示されていない位置で
アラームが発生したとき、アラーム発生位置を画面上に
自動的に表示させるようにしているため、従来のように
アラーム発生時にその発生位置をオペレータが直ちに見
ることができず、対応が遅れる恐れがなく、プラントの
監視機能を向上させ、操作性も向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の機能ブロック図。

【図２】上記実施例のキーボードの説明図。

【図３】上記実施例の動作を示すフローチャート。

【図４】上記実施例によるアラーム発生位置の縮小表示
状態を示す説明図。

【図５】上記実施例によるアラーム発生位置の移動表示
状態を示す説明図。

【図６】一般的なプラント監視用コンソールの正面図。

【図７】上記コンソールの側面図。

【図８】上記コンソールにおける従来のキーボードの平
面図。

【図９】一般的なコンソールの通常監視画面を示す説明
図。

【図１０】従来例の表示機能を示す説明図。

【図１１】従来例の表示機能を示す説明図。

【符号の説明】

８ アラーム発生時縮小表示選択キー ９ アラーム発生時合成表示選択キー １１ アラーム発生条件割込み画面 １２ 通常表示画面 １３ アラーム発生位置表示画面 ２１ キーボード ２２ ＣＲＴ表示装置 ２３ ＣＲＴ表示制御ＣＰＵ ２４ 画面認識制御部 ２５ 倍率演算制御部 ２６ 移動位置演算制御部 ２７ 画面表示制御部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 監視対象プラントのフロー図の一部を画
   面表示する表示装置と、 前記フロー図のうち、前記表示装置に表示させる部分の
   画面情報を生成する画面表示制御部と、 監視対象プラントのアラーム発生時に、前記表示装置の
   画面表示情報から現在表示中の画面情報とアラーム発生
   位置との関連を認識する画面認識制御部と、 前記画面認識制御部でアラーム発生位置が現在表示中の
   画面情報に含まれていないと認識した場合に、このアラ
   ーム発生位置近辺のフロー図を前記表示装置に画面表示
   させる処理を行なうアラーム発生画面表示制御部とを備
   えて成るプラント監視装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のプラント監視装置にお
   いて、アラーム発生画面表示制御部が、表示画面のスク
   ロールまたは縮小処理によりアラーム発生位置近辺のフ
   ロー図を表示装置に表示させることを特徴とするプラン
   ト監視装置。