JPH05324931A

JPH05324931A - カラー印刷装置およびカラー表示装置

Info

Publication number: JPH05324931A
Application number: JP4127414A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Kaneda; 裕之金田
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 1992-05-20
Filing date: 1992-05-20
Publication date: 1993-12-10
Anticipated expiration: 2013-09-17
Also published as: DE4316892C2; US5553204A; JP2799263B2; DE4316892A1

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、カラー印刷装置およびカラー表示
装置に関し、単一頁上に文字や画像を混在させて鮮明に
出力することができることを目的とする。【構成】濃度階調表現の画像を記憶する濃度階調画像
記憶手段１１と、面積階調表現の画像を記憶する面積階
調画像記憶手段１３と、これらの階調表現を併用した単
一頁の複数のデータをこれらのデータの種類、印刷色、
頁上の配置の相違に着目して分割されたデータに、種
類、印刷色および配置を示す情報を付加したブロックの
列で与えられる被展開データを取り込み、個々のブロッ
クについて、種類に応じた２つの記憶手段の何れか一方
に、分割されたデータを画像に変換して印刷色および配
置に対応させて格納する展開手段１５と、濃度階調画像
記憶手段１１および面積階調画像記憶手段１３に記憶さ
れた画像を印刷の順序にしたがって合成して頁上の画素
を生成する合成手段１７とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多色のハードコピーや
ソフトコピーを出力するカラー印刷装置およびカラー表
示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、情報処理装置では、画像情報や文
字情報に施した処理の結果を効率的に出力するために、
出力装置として多色でハードコピーやソフトコピーを出
力するカラー印刷装置およびカラー表示装置が多用され
つつある。

【０００３】カラー印刷装置では印刷紙面の地色により
白色が表わされ、カラー表示装置では表示画面上の地色
により黒色が表わされるが、このようなカラー印刷装置
やカラー表示装置では、印刷したり表示する（以下、こ
のようなカラー印刷装置およびカラー表示装置に共通の
動作を単に「出力」という。）ことができる色が赤、
黄、緑、水、青、桃、黒および白の８色に限定されてい
たために、カラー写真のような自然画を出力する場合に
は、例えば、「ディザ法」のような面積階調表現が採用
されていた。

【０００４】このような面積階調表現による出力では、
人間にその視覚を介して認識させ得る色の数が上述した
８色に比べて飛躍的に増加して4096色ないし数万色とな
る点で有利であるが、反対に見掛け上の解像度は低下し
た。

【０００５】このような解像度の低下を定量的に表す
と、印刷紙面上や表示画面上で面積階調表現の単位とな
るマトリクスのサイズがｍ×ｍであり、かつカラー印刷
装置やカラー表示装置の本来の解像度がＲであると、面
積階調表現を採用した場合における見掛け上の解像度Ｒ
_SはＲ_S＝Ｒ／ｍの式で与えられる。一方、上述したマトリクスで表現さ
れ得る階調数ＮはＮ＝ｍ²＋１の式で与えられるので、その階調数と上述した解像度Ｒ
_Sと間にはＲ＝Ｒ_S(Ｎ−1)^1/2 … の式で与えられる関係が成立する。したがって、見掛け
上の解像度Ｒ_Sは、上述した解像度Ｒが一定とするとほ
ぼ階調数Ｎの1／2乗に比例して低下する。

【０００６】また、多くの情報処理システムでは、伝票
や帳票は、一定の文字列や枠などの線画が予め印刷され
た用紙にデータとしての文字や数字を印刷することによ
り生成される。このようなシステムでは、一般に、上述
した一定の文字列や枠はその上に印刷される文字や数字
が容易に識別できるように比較的淡い色を用いてカラー
印刷され、その印刷の濃度は印刷可能な最大の濃度に対
して数パーセント〜十数パーセントであった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のカラー印刷装置では、面積階調表現を用いて自然
画その他を印刷し、かつ上述した数パーセントの濃度に
よる淡い色のカラー印刷を行うためには、階調数は少な
くとも「１０」以上でなければならなかった。また、従
来のカラー表示装置では、同様にして上述した伝票や帳
票を表示する場合には階調数が「１０」以上でなけれな
らなかった。

【０００８】しかし、このような場合には、上式に示
すように見掛け上の解像度Ｒ_Sが階調数Ｎの増加に伴っ
て低下するために、例えば、５ポイント以下の小さな文
字やマトリクスの並び方向とほぼ同じ角度で描かれた線
分が見難くなったり、視覚的に認識することが困難とな
る場合があった。

【０００９】本発明は、単一の印刷紙面や表示画面上に
文字や画像を混在させて鮮明に出力することができるカ
ラー印刷装置およびカラー表示装置を提供することを目
的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】図１は、請求項１に記載
の発明の原理ブロック図である。本発明は、濃度階調表
現の画像を記憶する濃度階調画像記憶手段１１と、面積
階調表現の画像を記憶する面積階調画像記憶手段１３
と、これらの２つの階調表現を併用して描かれた単一の
頁を示す複数のデータをこれらのデータの種類、印刷色
および頁上の配置の相違に着目して分割されたデータ
に、種類、印刷色および配置を示す情報を付加したブロ
ックの列で与えられる被展開データを取り込み、個々の
ブロックについて、種類に応じて濃度階調画像記憶手段
１１および面積階調画像記憶手段１３の何れか一方に、
分割されたデータを画像に変換して印刷色および配置に
対応させて格納する展開手段１５と、濃度階調画像記憶
手段１１および面積階調画像記憶手段１３に記憶された
画像を印刷の順序にしたがって合成して頁上の画素を生
成する合成手段１７とを備えたことを特徴とする。

【００１１】図２は、請求項２に記載の発明の原理ブロ
ック図である。本発明は、濃度階調表現の画像を記憶す
る濃度階調画像記憶手段２１と、面積階調表現の画像を
記憶する面積階調画像記憶手段２３と、これらの２つの
階調表現を併用して描かれた単一の表示画面を示す複数
のデータをこれらのデータの種類、表示色および表示画
面上の配置の相違に着目して分割されたデータに、種
類、表示色および配置を示す情報を付加したブロックの
列で与えられる被展開データを取り込み、個々のブロッ
クについて、種類に応じて濃度階調画像記憶手段２１お
よび面積階調画像記憶手段２３の何れか一方に、分割さ
れたデータを画像に変換して表示色および配置に対応さ
せて格納する展開手段２５と、濃度階調画像記憶手段２
１および面積階調画像記憶手段２３に記憶された画像を
表示の順序にしたがって合成して表示画面上の画素を生
成する合成手段２７とを備えたことを特徴とする。

【００１２】

【作用】請求項１に記載のカラー印刷装置では、展開手
段１５が、被展開データの各ブロックについて、そのブ
ロックに含まれる個々のデータに最適な階調表現法をそ
のデータの種類に応じて判別し、かつそのデータを画像
に変換して濃度階調画像記憶手段１１および面積階調画
像記憶手段１３の内、上述した判別の結果に応じた一方
に、印刷色および配置に対応させて格納する。

【００１３】すなわち、このように濃度階調画像記憶手
段１１および面積階調画像記憶手段１３に分離して格納
された画像は、合成手段１７がこれらの画像を印刷順序
にしたがって合成することにより生成された画素として
同一頁に出力されるので、階調数や紙面上の配置の如何
にかかわらず何れも鮮明に出力される。

【００１４】請求項２に記載のカラー表示装置では、展
開手段２５が、被展開データの各ブロックについて、そ
のブロックに含まれる個々のデータに最適な階調表現法
をそのデータの種類に応じて判別し、かつそのデータを
画像に変換して濃度階調画像記憶手段２１および面積階
調画像記憶手段２３の内、上述した判別の結果に応じた
一方に、表示色および配置に対応させて格納する。

【００１５】すなわち、このように濃度階調画像記憶手
段２１および面積階調画像記憶手段２３に分離して格納
された画像は、合成手段２７がこれらの画像を表示順序
にしたがって合成することにより生成された画素として
同一画面上に表示されるので、階調数や画面上の配置の
如何にかかわらず何れも鮮明に出力される。

【００１６】

【実施例】図３は、請求項１に記載の発明に対応した実
施例を示す図である。図において、展開処理部３１に
は、ホストコンピュータから印刷すべき自然画、線画、
文字を示す被展開データが与えられる。展開処理部３１
の一方の出力は濃度階調データ用展開プレーン３２_C、
３２_M、３２_Y、３２_Kの入力に接続される。これらの
展開プレーンの出力はデータ合成部３３の一方の入力に
接続され、その出力は印字部に接続される。展開処理部
３１の他方の出力は面積階調データ用展開プレーン３４
_C、３４_M、３４_Y、３４_Kの入力に接続される。これ
らの展開プレーンの出力はデータ合成部３３の他方の入
力に接続される。ここに、濃度階調データ用展開プレー
ン３２_C、３２_M、３２_Y、３２_Kおよび面積階調デー
タ用展開プレーン３４_C、３４_M、３４_Y、３４_Kの参
照番号に付された添え文字の内、「Ｃ」、「Ｍ」、
「Ｙ」は、それぞれ減法混色系の３原色であるシアン
（水）、マゼンダ（桃）、イエロー（黄）を示し、
「Ｋ」はこれらの３原色に併せて用いられるブラック
（黒）を示す。

【００１７】なお、本実施例と図１に示すブロック図と
の対応関係については、濃度階調データ用展開プレーン
３２は濃度階調像記憶手段１１に対応し、面積階調デー
タ用展開プレーン３４は面積階調像記憶手段１３に対応
し、展開処理部３１は展開手段１５に対応し、データ合
成部３３は合成手段１７に対応する。

【００１８】図４は、被展開データの形式を示す図であ
る。以下、図３および図４を参照して本実施例の動作を
説明する。被展開データは、図４に示すように、文字デ
ータ、画像データ、オーバレイデータ、線画データのデ
ータの種別毎にブロック化して構成される。これらのブ
ロックには、個々のブロックに含まれるデータの種類を
示す識別情報（「ＴＸＴ」、「ＩＭＧ」、「ＯＶＬ」、
「ＤＲＷ」）がヘッダーとして配置され、これに続いて
上述したデータの属性を示す属性フィールドとそのデー
タを含むデータフィールドとが配置される。属性フィー
ルドは、データフィールドに配置されるデータを識別す
る識別子、そのデータの形式、サイズ、印刷紙面上にお
ける配置を示す位置情報および印刷時の色を指定する色
指定情報をそれぞれ示すサブフィールドから構成され
る。これらのサブフィールドの内、データのサイズを示
すサブフィールドには印刷紙面上における縦方向の長
さ、横方向の幅およびデータの総情報量が含まれ、色指
定情報のサブフィールドにはＲＧＢ表色系における３原
色の各成分が含まれる。

【００１９】ホストコンピュータは、印刷紙面のページ
毎に配置されるべき情報を上述した形式の被展開データ
として出力する。展開処理部３１は、このような被展開
データのブロック毎に、ヘッダフィールドに示されるデ
ータの種類が「ＴＸＴ」、「ＯＶＬ」、「ＤＲＷ」の何
れかに該当するとそのブロックのデータフィールドを濃
度階調表現によって印刷すべきものと認識し、反対に
「ＩＭＧ」に該当すればそのブロックのデータフィール
ドを面積階調表現によって印刷すべきものと認識する。

【００２０】濃度階調表現を用いて印刷すべきデータフ
ィールドのデータについては、そのデータの種類毎に予
め決定されたビット処理手順にしたがって印刷出力イメ
ージに対応した画素のビットパターン（例えば、文字デ
ータであれば個々の文字を示す符号に対応したフォント
パターン、オーバーレイデータであればそのデータの紙
面上における印刷パターン、線画情報であればこれに含
まれる図形の位置や種類に応じた紙面上の印刷パター
ン）を生成する。さらに、展開処理部３１は、該当する
属性フィールドの色指定情報サブフィールドに示される
ＲＧＢの各成分からこれに対応した減法混色系のＣＭＹ
３原色の成分を算出し、かつこのように求められた各原
色の成分からこれらに共通に含まれる濃度成分を減算し
てその濃度成分に相当するＫ成分を得る。なお、このよ
うなＫ成分の算出方法については、上述したＣＭＹ３原
色を混合して純粋な黒色になる場合に限定されず、これ
らの３原色の成分に共通に含まれる濃度の中間値につい
ても同様に適用可能である。また、展開処理部３１は、
該当する属性フィールドに示される紙面上の縦方向の長
さ、横方向の幅および位置情報に対応した濃度階調デー
タ用展開プレーン３２ _C、３２_M、３２_Y、３２_K上の
領域に、求められたＣＭＹＫの各成分に基づいて上述し
たビットパターンを書き込む。

【００２１】一方、面積階調表現を用いて印刷すべきデ
ータフィールドのデータについては、そのデータが印刷
出力イメージのビットパターンを直接与えるものである
から、展開処理部３１は、濃度階調表現によって印刷す
べきデータフィールドと同様にして、該当する属性フィ
ールドの色指定情報サブフィールドに与えられるＲＧＢ
の各成分からＣＭＹＫの各色の成分を求め、さらに、こ
れらの成分を２値化する。また、展開処理部３１は、該
当する属性フィールドに示される紙面上の縦方向の長
さ、横方向の幅および位置情報に対応した面積階調デー
タ用展開プレーン３４_C、３４_M、３４_Y、３４_K上の
領域に、求められたＣＭＹＫの各成分に基づいて上述し
たビットパターンを書き込む。

【００２２】データ合成部３３は、このようにして１ペ
ージ分のビットパターンが濃度階調用展開プレーン３２
と面積階調用展開プレーン３４とに格納されると、これ
らのパターンを印刷の順序にしたがって並行して読み出
し、面積階調用展開プレーン３４の出力ビットの論理値
が「１」であると、そのビットに対応した濃度階調用展
開プレーン３２上の濃度階調データをそのまま印字部に
出力するが、反対に面積階調用展開プレーン３４の出力
ビットの論理値が「０」であると、そのビットに対応し
た濃度階調用展開プレーン３２上の濃度階調データに代
えて全ビットの論理値が「０」の濃度階調データを印字
部に出力する。

【００２３】このように本実施例によれば、印刷される
データの種類に応じて濃度階調表現および面積階調表現
の内、最適な一方を用いて個別に印刷紙面イメージのビ
ットパターンに展開し、これらのビットパターンを合成
して印刷するので、同一紙面上に上述した２つの階調表
現による印刷を並行して行うことができる。また、例え
ば、面塗り、網かけ、自然画についてはこれらに適した
面積階調表現を用い、淡い色の文字や線画については濃
度階調表現を用いて印刷できるので、文字や線画の見掛
け上の解像度は面積階調表現の階調数の如何にかかわら
ず低下することはない。

【００２４】なお、本実施例では、メモリ空間上に濃度
階調データ用展開プレーン３２と面積階調データ用展開
プレーン３４とを予め１ページ分のサイズで別個に設け
ているが、本発明は、このようなメモリ空間上の領域配
分に限定されず、例えば、図５に示すように、これらの
プレーンの境界点のポインタ値を示す区切りアドレスレ
ジスタ５１を設け、そのレジスタに格納されるポインタ
値を各展開プレーン上に格納すべき情報の情報量に応じ
て更新することにより、限られたメモリ空間を柔軟に用
いることが可能である。

【００２５】また、図６に示すように、印刷紙面上で濃
度階調表現を行うべき領域の位置に対応したポインタ値
を示すアドレスレジスタ６１、その領域の縦方向の長さ
と横方向の幅とを個別に示す幅レジスタ６２₁、６２₂
を備え、濃度階調データ用展開プレーン３２に代えて、
上述したレジスタによりアドレッシングされる矩形状の
メモリ空間を印刷紙面上に対応させる濃度階調データ用
展開プレーン６３を備え、印刷紙面上で面積階調表現を
行うべき領域の位置に対応したポインタ値を示すアドレ
スレジスタ６４、その領域の縦方向の長さと横方向の幅
とを個別に示す幅レジスタ６５₁、６５₂を備え、面積
階調データ用展開プレーン３４に代えて、これらのレジ
スタによりアドレッシングされる矩形状のメモリ空間を
印刷紙面上に対応させる面積階調データ用展開プレーン
６６を備え、かつデータ合成部３３が印刷時にアドレス
レジスタ６１、６４、幅レジスタ６２₁、６２₂、６５
₁、６５₂の内容と印刷順序とにしたがって濃度階調デ
ータ用展開プレーン６３および面積階調データ用展開プ
レーン６６の内容を逐次合成する構成をとってもよい。

【００２６】さらに、本実施例では、印字部で出力可能
な濃度階調の全ての値を表すために濃度階調データ用展
開プレーン３２のビット長は「８」に設定されるが、本
発明は、このような濃度階調データ用展開プレーンの構
成に限定されず、例えば、濃度階調表現により印刷され
るべき情報の階調数と色の数とが何れも単一であれば、
図７(a) に示すように、その色を指定する色指定レジス
タ７１を設け、かつ濃度階調データ用展開プレーン３２
に代えて色指定レジスタ７１の下で１ビットの濃度情報
を格納する濃度階調データ用展開プレーン７２を備えた
り、濃度階調表現により印刷されるべき情報の階調数が
単一であって色の数が複数であれば、図７(b) に示すよ
うに、このような複数の色を個別に指定する色指定レジ
スタ７３ ₁〜７３_nを設け、かつ濃度階調データ用展開
プレーン３２に代えて、色指定レジスタ７３₁〜７３_n
の下で個別に１ビットの濃度情報を格納する濃度階調デ
ータ用展開プレーン７４_X1〜７４_Xn（Ｘ＝「Ｃ」、
「Ｍ」「Ｙ」、「Ｋ」）を備えてもよい。また、濃度階
調データ用展開プレーンの構成については、上述した構
成の他に、例えば、濃度階調データ用展開プレーン７２
（７４）を単一面で構成し、かつ色指定レジスタ７１
（７３）をＣＭＹＫの各色の成分を個別に８ビットの２
進数で示す３２ビット長の構成としてもよい。さらに、
このように濃度階調データ用展開プレーンに格納される
情報が２値である場合におけるオーバレイデータは、既
存の帳票については、ユーザの資源として２値データに
変換されて保存されている場合が多いので、新たにデー
タ生成を行わずに容易に所望の色で印刷することも可能
である。

【００２７】また、面積階調表現により出力される情報
として自然画が含まれず、単色の面塗りや網かけのみが
含まれる場合には、例えば、図８(a) に示すように、図
７(a) における濃度階調データ用展開プレーンと同様に
して、面積階調データ用展開プレーン３４に代えて、単
面構成の面積階調データ用展開プレーン８１を設けてそ
のプレーンの色を指定する色指定レジスタ８２を備えた
り、図８(b) に示すように、図７(b) における濃度階調
データ用展開プレーンと同様にして、面積階調データ用
展開プレーン３４に代えて、複数の単面構成の面積階調
データ用展開プレーン８３₁〜８３_Nを設け、これらの
プレーンの色を個別に指定する色指定レジスタ８４₁〜
８４_Nを備えてもよい。

【００２８】このように図６〜図８に示した各展開プレ
ーンの構成方法はカラー印刷装置に要求される仕様に応
じて最適なものを組み合わせて適用することができ、か
つこのような適用に応じて所要メモリ空間のサイズが大
幅に削減される。

【００２９】さらに、本実施例では、データ合成部３３
は濃度階調データ用展開プレーン上のビットパターンと
面積階調データ用展開プレーン上のビットパターンとの
論理和をとって印字部に送出しているが、本発明は、こ
のような論理演算に限定されず、例えば、図９に示すよ
うに、論理積をとることにより濃度階調データおよび面
積階調データの一方で他方をマスキングしたり、排他的
論理和およびその論理和の反転値をとることにより濃度
階調データおよび面積階調データの一致点や不一致点を
得たり、これらの論理演算に先行して濃度階調データお
よび面積階調データの一方あるいは双方の補数をとるこ
とにより補色を用いて上述した効果を得たり、濃度階調
データおよび面積階調データの何れか一方を選択するこ
とにより、これらのデータを異なる紙面上に出力するこ
とも可能である。

【００３０】図１０は、請求項２に記載の発明に対応し
た実施例を示す図である。図において、図３に示す実施
例との相違点は、濃度階調データ用展開プレーン３
２_C、３２_M、３２_Y、３２_Kに代えて加法混色系の３
原色Ｒ、Ｇ、Ｂに対応した３面構成の濃度階調データ用
展開プレーン９１_R、９１_G、９１_Bを備え、面積階調
データ用展開プレーン３４_C、３４_M、３４_Y、３４_K
に代えて３原色ＲＧＢに対応した３面構成の面積階調デ
ータ用展開プレーン９２_R、９２_G、９２_Bを備え、展
開処理部３１に代えて展開処理部９３を備え、データ合
成部３３に代えてデータ合成部９４を備えてその出力を
表示部に接続した点にある。

【００３１】なお、本実施例と図２に示すブロック図と
の対応関係については、濃度階調データ用展開プレーン
９１は濃度階調画像記憶手段２１に対応し、面積階調デ
ータ用展開プレーン９２は面積階調画像記憶手段２３に
対応し、展開処理部９３は展開手段２５に対応し、デー
タ合成部９４は合成手段２７に対応する。

【００３２】以下、本実施例の動作を説明する。ホスト
コンピュータから与えられる被展開データの形式につい
ては、図４に示す通りであるから、ここではその説明を
省略する。

【００３３】展開処理部９３は、図３に示す実施例と同
様にして、被展開データのブロック毎にヘッダフィール
ドに示されるデータ種別（「ＴＸＴ」、「ＯＶＬ」、
「ＤＲＷ」、「ＩＭＧ」）に基づいて、該当するデータ
フィールドが濃度階調表現および面積階調表現の何れに
よって表示すべきかを判断する。

【００３４】しかし、濃度階調表現や面積階調表現によ
って表示すべきデータフィールドの情報に展開処理部９
３が施す処理については、表示部が色指定情報サブフィ
ールドに示される加法混色系の３原色ＲＧＢに対応して
いるために、減法混色系に対応したＣＭＹ３原色やこれ
らに併せて用いられる黒色の成分Ｋを求める必要がない
点で上述した実施例と異なり、表示出力イメージに対応
したビットパターンの生成処理、濃度階調データ用展開
プレーン９１_R、９１_G、９１_Bや面積階調データ用展
開プレーン９２_R、９２_G、９２_Bに、上述した３原色
ＲＧＢの各成分の画素のパターンを書き込む処理は上述
した実施例と同じであるから、ここではその説明を省略
する。

【００３５】データ合成部３３は、１ページ分の画素の
パターンが濃度階調用展開プレーンと面積階調用展開プ
レーンとに格納された時点で、これらのパターンを表示
の順序にしたがって並行して読み出し、かつ両者の論理
和を取って表示部へ出力するが、このような処理は、そ
の対象となるビットマップが３原色ＲＧＢに対応してい
る点を除き上述した実施例と同じである。

【００３６】このように本実施例によれば、表示装置の
単一画面上に濃度階調表現および面積階調表現による画
像を併せて出力する。すなわち、文字や線画については
濃度階調表現を用いて表示し、面塗り、網かけ、自然画
についてはこれらに適した面積階調表現を用いることが
できるので、面積階調表現の階調数の如何にかかわらず
文字や線画の見掛け上の解像度を高く保持することがで
きる。

【００３７】なお、上述した２つの実施例における濃度
階調データ用展開プレーンおよび面積階調データ用展開
プレーンの構成については、カラー印刷装置では減法混
色系のＣＭＹ表色系に黒色Ｋを併せた４色、カラー表示
装置では加法混色系のＲＧＢ３原色にそれぞれ対応可能
な構成としたが、本発明は、このような構成に限定され
ず、印字部や表示部で出力可能な表色系であればどのよ
うな表色系に対応可能な構成をとってもよい。

【００３８】また、上述した２つの実施例における被展
開データの色指定情報については、印字部や表示部で出
力可能な表色系に変換可能であれば、どのような表色系
に基づくものであってもよい。

【００３９】さらに、上述した２つの実施例では、被展
開データの各ブロックの先頭に配置されたヘッダの内容
に基づいて、データフィールド上のデータが濃度階調表
現および面積階調表現の何れに適しているかを判断して
いるが、本発明は、このような方法に限定されず、デー
タフィールドに対応して認識され得る情報であればどの
ような情報に基づいて同様の判断を行ってもよい。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、濃度階
調表現に適したデータと面積階調表現に適したデータと
をそれぞれ画像に変換して個別に記憶し、印刷や表示の
順序にしたがって合成して出力する。

【００４１】すなわち、同一の頁上に複数のデータがそ
れぞれ最適な階調表現に基づいて出力されるので、従来
例における単一の階調表現を用いた方式に比べて、印字
品質や表示品質が向上する。また、上述した処理の内容
はデータの種類に応じて変更することができるので、個
々の頁上のレイアウトの自由度が向上して容易に柔軟な
表現方法が実現される。

【００４２】したがって、カラー印刷装置やカラー表示
装置の性能が高められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１に記載の発明の原理ブロック図であ
る。

【図２】請求項２に記載の発明の原理ブロック図であ
る。

【図３】請求項１に記載の発明に対応した実施例を示す
図である。

【図４】被展開データの形式を示す図である。

【図５】メモリ空間上の領域配分の一例を示す図であ
る。

【図６】各展開プレーンの他の構成例を示す図である。

【図７】濃度階調データ用展開プレーンの他の構成例を
示す図である。

【図８】面積階調データ用展開プレーンの他の構成例を
示す図である。

【図９】データ合成部における論理積演算の結果を示す
図である。

【図１０】請求項２に記載の発明に対応した実施例を示
す図である。

【符号の説明】

１１，２１濃度階調画像記憶手段１３，２３面積階調画像記憶手段１５，２５展開手段１７，２７合成手段３１，９３展開処理部３２，６３，７２，７４，９１濃度階調データ用展開
プレーン３３，９４データ合成部３４，６６，８１，８３，９２面積階調データ用展開
プレーン５１区切りアドレスレジスタ６１，６４アドレスレジスタ６２，６５幅レジスタ７１，７３，８２，８４色指定レジスタ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】濃度階調表現の画像を記憶する濃度階調
画像記憶手段（１１）と、面積階調表現の画像を記憶する面積階調画像記憶手段
（１３）と、これらの２つの階調表現を併用して描かれた単一の頁を
示す複数のデータをこれらのデータの種類、印刷色およ
び前記頁上の配置の相違に着目して分割されたデータ
に、前記種類、前記印刷色および前記配置を示す情報を
付加したブロックの列で与えられる被展開データを取り
込み、個々のブロックについて、前記種類に応じて前記
濃度階調画像記憶手段（１１）および前記面積階調画像
記憶手段（１３）の何れか一方に、前記分割されたデー
タを画像に変換して前記印刷色および前記配置に対応さ
せて格納する展開手段（１５）と、前記濃度階調画像記憶手段（１１）および前記面積階調
画像記憶手段（１３）に記憶された画像を印刷の順序に
したがって合成して前記頁上の画素を生成する合成手段
（１７）とを備えたことを特徴とするカラー印刷装置。
【請求項２】濃度階調表現の画像を記憶する濃度階調
画像記憶手段（２１）と、面積階調表現の画像を記憶する面積階調画像記憶手段
（２３）と、これらの２つの階調表現を併用して描かれた単一の表示
画面を示す複数のデータをこれらのデータの種類、表示
色および前記表示画面上の配置の相違に着目して分割さ
れたデータに、前記種類、前記表示色および前記配置を
示す情報を付加したブロックの列で与えられる被展開デ
ータを取り込み、個々のブロックについて、前記種類に
応じて前記濃度階調画像記憶手段（２１）および前記面
積階調画像記憶手段（２３）の何れか一方に、前記分割
されたデータを画像に変換して前記表示色および前記配
置に対応させて格納する展開手段（２５）と、前記濃度階調画像記憶手段（２１）および前記面積階調
画像記憶手段（２３）に記憶された画像を表示の順序に
したがって合成して前記表示画面上の画素を生成する合
成手段（２７）とを備えたことを特徴とするカラー表示
装置。