JPH05323502A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05323502A
JPH05323502A JP12374392A JP12374392A JPH05323502A JP H05323502 A JPH05323502 A JP H05323502A JP 12374392 A JP12374392 A JP 12374392A JP 12374392 A JP12374392 A JP 12374392A JP H05323502 A JPH05323502 A JP H05323502A
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Japan
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silver halide
layer
film
photographic
light
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JP12374392A
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English (en)
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Ikuo Kurachi
育夫 倉地
Yoichi Saito
洋一 斎藤
Hirokazu Koyama
博和 小山
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、帯電防止剤の粉落ちが生ず
ることなく、圧力カブリやスリキズが発生しない透明性
の優れた、低湿度下でも高い帯電防止性能を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することである。 【構成】 支持体の少なくとも一方の側に、感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層を有する写真感光材料において、電気導
電性材料を有する層を少なくとも1層有し、かつ該電気
導電性材料が、Zn、Ti、Sn、Al、In、Si、
Mg、Ba、Mo、W、Vを主成分とし、かつその体積
抵抗率が107Ωcm以下である金属酸化物粉体で、粉体合
成時の熱処理条件が400℃以下である粉体を、導電層に
体積分率で0.01%以上30%以下含むことを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿度変化の影響が少なく
なるように帯電防止性能を改良したプラスチックフィル
ムに関するものであり、特に写真特性に悪影響を与える
事無くかつ圧力や擦り傷が発生しないように改良したハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にプラスチックフィルムは帯
電性が強く、この物性を利用した用途以外は使用上制限
をうける場合が多い。例えば、写真感光材料は、一般に
電気絶縁性を有する支持体としてプラスチックフィルム
が用いられ、この支持体と写真感光材料層からなってい
るいわゆる複合材料であるので、写真感光材料の製造工
程中並びに使用時に、同種又は異種物質の表面との間の
接触摩擦又は剥離の際に帯電しやすい。帯電により蓄積
された静電荷は多くの障害を引き起こす。最も重大な障
害は、現像処理前に蓄積された静電荷が放電することに
より感光性乳剤層が感光し、写真フィルムを現像処理し
た際にいわゆるスタチックマークと呼ばれている点状ス
ポット又は樹枝状や羽毛状の線斑を生ずることである。
例えばこの現象が医療用又は工業用x線フィルム等に現
れた場合には非常に危険な判断につながる。この現象は
現像してみて初めて明らかになるもので非常に厄介な問
題の一つである。また、これらの蓄積された静電荷によ
り、フィルム表面へゴミが付着したり、フィルム表面へ
の均一な塗布が行えない等の故障が生じる原因にもな
る。かかる帯電による故障は、前述した以外にも数多く
発生する。例えば製造工程においては写真フィルムとロ
ーラーとの接触摩擦あるいは写真フィルムの巻き取り、
巻き戻し工程中での支持体面と乳剤面の分離等によって
生じる。また仕上がり製品においては写真フィルムを巻
き取り、切換えを行った場合のベース面と乳剤面との分
離によって、またはx線フィルムの自動撮影中での機械
部分、あるいは蛍光増感紙との間の接触分離等が原因と
なって発生する。その他包装材料との接触等でも発生す
る。かかる静電電荷の蓄積によって誘起される写真感光
材料のスタチックマークは、写真感光材料の感度が上昇
し、処理速度が増加するに従って顕著となる。特に最近
においては、写真感光材料の高度化及び高速塗布、高速
撮影、高速自動処理等による過酷な取扱いを受ける機会
が多くなったことによって、一層スタチックマークの発
生が出易くなっている。
【0003】更に現像処理後のゴミ付着も近年大きな問
題となっており、現像処理後にも帯電防止性を保持する
ような改良が要求されている。
【0004】これらの静電気による障害をなくすのに最
も良い方法は、物質の電気伝導性を上げて、蓄積電荷が
放電する前に静電電荷を短時間に散逸せしめるようにす
ることである。
【0005】従って、従来から写真感光材料の支持体や
各種塗布表面層の導電性を向上させる方法が考えられ種
々の吸湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、
ポリマー等の利用が試みられてきた。例えば、特開昭49
-91165号及び同49-121523号にはポリマー主鎖中に解離
基を有するイオン型ポリマーを適用する例が開示されて
いる。その他特開平2-9689号、特開平2-182491号に記載
されているような導電性ポリマー、特開昭63-55541号、
特開昭63-148254号、特開昭63-148256号、特開平1-3141
91号等に記載されているような界面活性剤に関する発明
等が知られている。
【0006】しかしながら、これら多くの物質は、フィ
ルム支持体の種類や写真組成物の違いによって特異性を
示し、ある特定のフィルム支持体及び写真乳剤やその他
の写真構成要素には良い結果を与えるが、他の異なった
フィルム支持体及び写真構成要素では帯電防止に全く役
に立たないばかりでなく、写真性に悪影響を及ぼす場合
がある。さらに重要な欠点として、これらの多くの物質
は、低湿度下では導電層としての機能を失ってしまう。
【0007】この低湿度下での性能劣化を改善する目的
で、特公昭35-6616号と特公平1-20735号には金属酸化物
を帯電防止処理剤として用いる技術について記載されて
いる。前者の技術は、コロイド状のゾル分散液を用いる
方法が開示され、後者においては、前者の導電性の問題
点改善を目的として高温度で処理を行った結晶性の高い
金属酸化物粉体を用いる方法が開示された。しかし後者
の技術は結晶性の高い粉末を用いているので光散乱に対
して、粒子径と粒子/バインダーの比などを考慮する必
要のあることが述べられている。また特開平4-29134号
においては、低湿度下での性能改善のみならず他の欠点
の改善を目的として、写真感光材料に用いる導電性素材
に、粒子状の金属酸化物と繊維状の金属酸化物を用いる
方法が開示されているが、添加量の問題が残されてい
た。
【0008】このように、導電性金属微粒子を含有する
層を設けた写真感光材料に関しては、特公昭35-6616号
が開示されて以来、低湿度下での性能劣化を改善する手
段として30年以上の長期にわたり研究されてきたにもか
かわらず、いまだに問題解決されないまま現在に到って
いる。
【0009】例えばかかる導電性金属微粒子を含有する
層をハロゲン化銀と接して設けた場合には、取扱い中に
摩擦される事によって画像に圧力カブリ若しくはスリキ
ズが生じ易いという問題、あるいは、バインダーに混合
して使用した場合には、製造工程或いは取扱い中の摩擦
により、表面に存在する微粒子が脱落するので、製造工
程においてはローラーに付着して搬送する製品にキズを
つけるという問題などである。
【0010】金属酸化物の粉落ちやハロゲン化銀への圧
力カブリやスリキズを防止するために特開昭57-104931
号において、バック層に結晶性の酸化亜鉛、酸化第二錫
及び酸化インジウム等の金属酸化物を用いる事が開示さ
れている。しかしながら導電性を有する金属酸化物は一
般に着色しているために感材中に含有させた場合に、着
色によるカブリとなり大きな問題となる。特開昭57-104
931号に記載されている方法によるとこれらの金属酸化
物を実施例中に記載のごとく約1g必要としその着色
(暗青色)はカブリとして大きく、写真性能(透過性)
を大きく損なうものである。
【0011】
【発明の目的】本発明の目的は、帯電防止剤の粉落ちが
生ずることなく、圧力カブリやスリキズが発生しない透
明性の優れた、低湿度下でも高い帯電防止性能を有する
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【0012】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体の少なくと
も一方の側に、感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する写真
感光材料において、電気導電性材料を有する層を少なく
とも1層有し、かつ該電気導電性材料が、Zn、Ti、
Sn、Al、In、Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを
主成分とし、かつその体積抵抗率が107Ωcm以下である
金属酸化物粉体で、粉体合成時の熱処理条件が400℃以
下である粉体を、導電層に体積分率で0.01%以上30%以
下含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によ
って達成された。
【0013】すなわち、公知のようにこれらの金属酸化
物粉体の導電性は、陽イオン、陰イオンもしくは、電
子、正孔など酸化物中に存在する電荷担体により発現す
る。その全電気伝導率は、次のように表される。
【0014】σt=σc+σa+σn+σp σc 陽イオンの電気伝導率 σa 陰イオンの電気伝導率 σn 電子の電気伝導率 σp 正孔の電気伝導率 主な電荷担体がイオンのとき固体電解質となり、電荷担
体が電子の場合は、半導体となる。通常は両者の混合の
導電体であり、酸素不足酸化物、金属過剰酸化物、金属
不足酸化物、酸素過剰酸化物などの不定比化合物が半導
体となる。特公平1-20735号においては、高温度で熱処
理を行うと結晶性があがり、導電性の高い粉体が得られ
特公昭35-6616号の改善が可能となると結論されている
が、該特許の実施例に見られるような高温度処理をこれ
らの半導体粉体に行った場合粒子の増大を招き、写真へ
の塗布用粉体として用いるためには、分級処理が必要に
なった。しかし、粉体の分級処理により完全には大きい
粒子を取り除く事ができず、表面に存在する微粒子の脱
落によりローラーに付着して搬送する製品にキズをつけ
るという問題を解決できないでいた。発明者らは、金属
酸化物粉体の熱処理条件を写真フィルムという特殊な用
途に適合するように鋭意検討した結果本発明を完成させ
た。
【0015】次に、本発明の導電性を有する金属酸化物
粉体について記述する。
【0016】金属酸化物の例としては、ZnO、TiO
2、SnO2、Al23、In23、SiO2、MgO、
BaO、MoO2、V25等、或いはこれらの複合酸化
物が好ましく、特にZnO、TiO2及びSnO2が好ま
しい。異種原子を含む例としては、例えばZnOに対し
てはAl、In等の添加、TiO2に対してはNb、T
a等の添加、又SnO2に対しては、Sb、Nb、ハロ
ゲン元素等の添加が効果的である。これら異種原子の添
加量は0.01mol%−25mol%の範囲が好ましいが、0.1mol
%−15mol%の範囲が特に好ましい。
【0017】また、これらの導電性を有する金属酸化物
粉体の体積抵抗率は107Ωcm特に105Ωcm以下であること
が好ましい。
【0018】金属酸化物粉体の合成方法は、公知の粉体
合成方法で本発明の目的を達成できるものであればいか
なる方法でもよい。例えば、遷移金属もしくは遷移金属
を含む化合物を原料とした共沈法、多段湿式法、ゾルゲ
ル法、アトマイジング法など微粒子及び超微粒子の400
℃以下での製造方法をあげることができる。ここで遷移
金属もしくは遷移金属を含む化合物とは、粉体合成法に
応じて、Zn、Ti、Sn、Al、In、Si、Mg、
Ba、Mo、W、Vを主成分とする化合物であり、好ま
しくは水溶性もしくは有機溶媒に可溶な化合物で、例え
ば、FeSO472O、CuSO4などの水溶性金属塩
類、NiCl2、PdCl2などの有機溶媒に可溶な遷移
金属化合物、Ti(OC374などの金属アルコキシ
ドやフェロセンなどの有機金属化合物などが選ばれる
が、粉体合成法に応じて、Zn、Ti、Sn、Al、I
n、Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを主成分とする室
温で固体の材料も用いる事ができ、特に制限を加えるも
のではない。
【0019】本発明導電層には導電性高分子化合物を含
有することができる。これらの化合物は、例えばポリビ
ニルベンゼンスルフォン酸塩類、ポリビニルベンジルト
リメチルアンモニウムクロリド、4級塩ポリマー類、ポ
リマーラテックス等が好ましい。
【0020】導電性金属酸化物粉体及び導電性高分子化
合物は、バインダー中に分散又は溶解させて用いられ
る。
【0021】本発明で使用するバインダーは、フィルム
形成能を有する物であれば特に限定されるものではない
が、例えばゼラチン、カゼイン等のタンパク質、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
アセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセ
チルセルロース等のセルロース化合物、デキストラン、
寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体等の糖類、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸
エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン、
ポリアクリルアミド、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリ
エステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸等の合成ポ
リマー等を挙げる事ができる。
【0022】特に、ゼラチン(石灰処理ゼラチン、酸処
理ゼラチン、酵素分解ゼラチン、フタル化ゼラチン、ア
セチル化ゼラチン等)、アセチルセルロース、ジアセチ
ルセルロース、トリアセチルセルロース、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ブチル、ポ
リアクリルアミド、デキストラン等が好ましい。
【0023】導電性金属酸化物を含有する導電層は、本
発明においては、写真感光材料の構成層として少なくと
も一層設ける。例えば、表面保護層、バック層、中間
層、下塗り層などのいずれでも良いが、必要に応じて2
層以上設ける事もできる。
【0024】本発明で使用する支持体としては、例え
ば、セルロースナイトレートフィルム、セルロースアセ
テートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィ
ルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、
ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリカーボネートフィルム、その他これらの積
層物等がある。更に詳細には、バライタ又はα-オレフ
ィンポリマー、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−ブテンコポリマー等、炭素原子2−10個のα-
オレフィンのポリマー等を塗布又はラミネートした紙等
をあげることができる。
【0025】これらの支持体は写真感光材料の使用目的
に応じて、透明なものと不透明なものの中から適宜選択
をして用いられる。また透明な支持体は無色透明のもの
だけでなく、染料、顔料を添加して着色透明にすること
ができる。
【0026】また、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,1,1-トリメチロールプロパン等、ポリオー
ル化合物を本発明の保護層あるいは他の層に添加するこ
とができ、こうすることによってもさらに好ましい帯電
防止効果を得る事ができる。
【0027】本発明にかかる感光材料としては、通常の
白黒ハロゲン化銀感光材料(例えば、撮影用白黒感材、
X線用白黒感材、印刷用白黒感材等通常の多層カラー感
光材料(例えば、カラーリバーサルフィルム、カラーネ
ガティブフィルム、カラーポジティブフィルム等)、種
々の感光材料を挙げる事ができる。特に、高温迅速処理
用ハロゲン化銀感光材料、高感度ハロゲン化銀感光材料
に効果が大きい。
【0028】以下に本発明に係るハロゲン化銀感光材料
について簡単に説明する。
【0029】写真層のバインダーとしてはゼラチン、カ
ゼイン等のタンパク質、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン等のセルロ
ース化合物、寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体
等の糖誘導体、合成親水性コロイド例えばポリビニルア
ルコール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリアクリル酸
共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体及
び部分加水分解物等を併用することができる。
【0030】ここにいうゼラチンはいわゆる石灰処理ゼ
ラチン、酸処理ゼラチン及び酵素処理ゼラチンを指す。
【0031】本発明の写真構成層には他の公知の界面活
性剤を単独又は混合して添加しても良い。それらは塗布
助剤として用いられるものであるが、時として他の目的
例えば乳化分散、増感その他の写真特性の改良等のため
にも適用される。
【0032】本発明の写真感光材料は、写真構成層中
に、米国特許第3,411,911に記載のポリマーラテックス
を含む事ができる。
【0033】乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、八面
体のような規則的な結晶形を有するものでも良く、また
球状、板状、じゃがいも状などのような変則的な結晶形
を有するものでも或いはこれらの結晶形の複合形を有す
るものでもよく、種々の結晶形の粒子の混合から成って
もよい。また粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板状粒子
は、本発明に対し好ましく用いられる。
【0034】本発明において、感光性ハロゲン化銀乳剤
は、2種類以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いても
よい。混合する乳剤の粒子サイズ、ハロゲン組成、感度
等が異なっていても良い。感光性乳剤に実質的に非感光
性の乳剤を混合して用いても良いし別の層に分けて用い
ても良い。例えば、球状もしくはじゃがいも状の感光性
乳剤と粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板粒子からなる
感光性ハロゲン化銀乳剤と同一層、もしくは異なった層
に用いてもよい。異なった層に用いた場合、平板状粒子
からなる感光性ハロゲン化銀乳剤は支持体に近い側にあ
っても良いし、逆に遠い側にあってもよい。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0036】(粉末合成法)17wt%の塩化第二スズ水溶
液500gを飽和炭酸水素アンモニウム1800gにラボミキサ
ーにて撹拌しながらゆっくりと添加してゲル分散水溶液
を生成した。生成したゲルをデカンテーションにより取
り出し、蒸留水にてゲルを何度も水洗する。ゲルを洗浄
した蒸留水中に硝酸銀を適下し沈澱ができないのを確認
後、蒸留水1000cc中にアンモニア水を添加しpHを9前
後に調整した水溶液中に、ラボミキサーで激しく撹拌し
ながら分散させる。この分散液に、同様の方法にて合成
した、アンチモンの酸化物ゲル2gを添加してゲルスラ
リーを調製する。えられたスラリーを、350℃で保持し
た壁面が石英製の筒型電気炉中にスプレーし粉末を乾燥
して回収する。得られた粉末をP1とする。
【0037】(実施例1) (支持体の作成)2軸延伸・熱固定後の厚さ100μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの両面に8W分/m2
のコロナ放電処理を施し、一方の面に特開昭59-19941号
記載のように下記下引き塗布液B−1を乾燥膜厚0.8μm
になるよう下引き層B−1として塗布し、100℃1分間
乾燥した。またポリエチレンテレフタレートフィルムに
対し下引き層B−1と反対側の面に特開昭59-77439号記
載のように下記下引き塗布液B−2を乾燥膜厚0.8μmに
なるように下引き層B−2として塗布100℃1分間乾燥
した。
【0038】 *下引き1層め <下引き塗布液B−1> ブチルアクリレート30重量%、t-ブチルアクリレート20重量%、 スチレン25重量%及び2-ヒドロキシエチルアクリレート25重量% の共重合体ラテックス液 (固形分30%) 270g 化合物A 0.6g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1lに仕上げる。
【0039】 <下引き塗布液B−2> ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及び グリジルアクリレート40重量%の共重合体ラテックス液 (固形分30%) 270g 化合物A 0.6g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1lに仕上げる。
【0040】*下引き2層め さらに上記下引き層B−1及びB−2の上に8W分/m2
のコロナ放電を施し、下記塗布液B−3を乾燥膜厚0.1
μmになるように塗布し、100℃1分間乾燥した。
【0041】 <下引き塗布液B−3> ゼラチン 10 g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 粉末P1 15 g 水で1lに仕上げる。
【0042】
【化1】
【0043】(乳剤調製)pH3.0の酸性雰囲気下でコ
ントロールダブルジェット法によりロジウムを銀1モル
当たり10-5モル含有する粒子を作成した。粒子の成長
は、ベンジルアデニンを1%のゼラチン水溶液1l当た
り30mg含有する系で行った。銀とハライドとの混合後6-
メチル-4-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザインデンをハ
ロゲン化銀1モル当たり600mg加え、その後水洗、脱塩
した。
【0044】次いで、ハロゲン化銀1モル当たり60mgの
6-メチル-4-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザインデンを
加えた後、イオウ増感をした。イオウ増感後安定剤とし
て6-メチル-4-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザインデン
を加えた。
【0045】(ハロゲン化銀乳剤層)前記各乳剤に添加
剤を下記の付量になるように調製添加し、前記、支持体
上に塗布した。
【0046】 ラテックスポリマー:スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸3元共重合 ポリマ 1.0g/m2 テトラフェニルホスホニウムクロライド 30mg/m2 サポニン 200mg/m2 ポリエチレングリコール 100mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 100mg/m2 ハイドロキノン 200mg/m2 フェニドン 100mg/m2 スチレンスルホン酸ナトリウム−マレイン酸共重合体(Mw=25万) 200mg/m2 没食子酸ブチルエステル 500mg/m2 ヒドラジン化合物 20mg/m2 5-メチルベンゾトリアゾール 30mg/m2 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸 30mg/m2 イナートオセインゼラチン(等電点4.9) 1.5g/m2 1-(p-アセチルアミドフェニル)-5-メルカプトテトラゾール 30mg/m2 テトラゾリウム化合物 銀量 2.8g/m2
【0047】
【化2】
【0048】(乳剤層保護膜)乳剤層保護膜として、下
記の付量になるよう調製塗布した。
【0049】 フッ素化ジオクチルスルホコハク酸エステル 300mg/m2 マット剤:ポリメタクリル酸メチル(平均粒径3.5μm) 100mg/m2 硝酸リチウム塩 30mg/m2 酸処理ゼラチン(等電点7.0) 1.2g/m2 コロイダルシリカ 50mg/m2 スチレンスルホン酸ナトリウム−マレイン酸共重合体 100mg/m2 媒染剤 30mg/m2 染料 30mg/m2
【0050】
【化3】
【0051】(バッキング層)乳剤層とは反対側の支持
体に、下記組成のバッキング染料を塗布した。ゼラチン
層はグリオキザール及び1-オキシ-3,5-ジクロロ-S-トリ
アジンナトリウム塩及びヒドロキシ含有エポキシ化合物
である(d)で硬膜した。
【0052】 ハイドロキノン 100mg/m2 フェニドン 30mg/m2 ラテックスポリマー:ブチルアクリレート−スチレン共重合体 0.5g/m2 スチレン−マレイン酸共重合体 100mg/m2 クエン酸 40mg/m2 ベンゾトリアゾール 100mg/m2 スチレンスルフォン酸−マレイン酸共重合体 100mg/m2 硝酸リチウム塩 30mg/m2 バッキング染料(a) 40mg/m2 バッキング染料(b) 30mg/m2 バッキング染料(c) 30mg/m2 オセインゼラチン 2.0g/m2
【0053】
【化4】
【0054】以上のようにして得られた試料を全面露光
し下記に示す現像液、定着液を使用して現像処理した
後、ヘーズ試験、表面比抵抗試験並びに灰付着テスト法
を行った。結果は表1に示した。
【0055】 <現像液処方> ハイドロキノン 25g 1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン 0.4g 臭化ナトリウム 3g 5-メチルベンゾトリアゾール 0.3g 5-ニトロインダゾール 0.05g ジエチルアミノプロパン-1,2-ジオール 10g 亜硫酸カリウム 90g 5-スルホサリチル酸ナトリウム 75g エチレンジアミン4酢酸ナトリウム 2g 水で1lに仕上げた。
【0056】pHは苛性ソーダで11.5とした。
【0057】 <定着液処方> (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5w%水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g ほう酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90w% 水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50w%の水溶液) 3.0g 硫酸アルミニウム(Al23換算含量が8.1w%の水溶液) 20g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1lに仕上げて用いた。この定着液のpHは
約5.6であった。
【0058】(現像処理条件) (工程) (温度) (時間) 現像 40℃ 8秒 定着 35℃ 8秒 水洗 常温 10秒 (帯電防止性能の評価:灰付着テスト法) 23℃、20%R.H.の条件下で、現像済試料の乳剤側面
をゴムローラーで数回こすり、タバコの灰を近づけて、
フィルムにくっつくかどうかを下記評価に従って調べ
た。
【0059】 ○ :1cmまで近づけても全く付着しない ○△ :1cm−4cmまで近づけると付着する △ :4cm−10cmまで近づけると付着する × :10cm以上でも付着する ○△以上ならば実用上支障がない。
【0060】(表面比抵抗測定法)川口電機社製 テラ
オームメーターVE−30を用い、印加電圧100V、23
℃、20%R.H.の条件下で測定した。
【0061】(ヘーズ試験)多層写真感光層を塗布後、
未露光で現像処理した試料を東京電色株式会社製濁度計
Model T−2600 DAを用いて測定してヘーズを
%で表示した。
【0062】(実施例2)試料作成条件は、下引き第2
層として下引き塗布液B−3の代わりに下引き塗布液B
−4を用いた以外実施例1と同様に作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0063】 <下引き塗布液B−4> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 粉末P1 5g 水で1lに仕上げる。
【0064】(比較例1)試料作成条件は、下引き第2
層として下引き塗布液B−3の代わりに下引き塗布液B
−0を用いた以外実施例1と同様に作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0065】 <下引き塗布液B−0> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 水で1lに仕上げる。
【0066】以下に評価結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1の様に本発明の実施例が比較例に比し
て優れていることが判る。
【0069】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化銀写真感光材料
は、帯電防止剤の粉落ちが生ずることなく、圧力カブリ
やスリキズが発生しない透明性の優れた、低湿度下でも
高い帯電防止性能を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の側に、感光性
    ハロゲン化銀乳剤層を有する写真感光材料において、該
    写真感光材料の少なくとも片面に導電性を有する層を少
    なくとも1層有し、かつ導電性を有する層に含まれる電
    気導電性材料が、Zn、Ti、Sn、Al、In、S
    i、Mg、Ba、Mo、W、Vを主成分とし、その体積
    抵抗率が107Ωcm以下である金属酸化物粉体でかつ、粉
    体合成時の熱処理条件が400℃以下である粉体を、導電
    層に体積分率で0.01%以上30%以下含むことを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料。
JP12374392A 1992-05-13 1992-05-15 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH05323502A (ja)

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