JPH06167778A - 帯電防止フィルム - Google Patents

帯電防止フィルム

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JPH06167778A
JPH06167778A JP32196592A JP32196592A JPH06167778A JP H06167778 A JPH06167778 A JP H06167778A JP 32196592 A JP32196592 A JP 32196592A JP 32196592 A JP32196592 A JP 32196592A JP H06167778 A JPH06167778 A JP H06167778A
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film
particles
amorphous
polymer
antistatic
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JP32196592A
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Ikuo Kurachi
育夫 倉地
Kaoru Yaegashi
馨 八重樫
Yoichi Saito
洋一 斎藤
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、良好な帯電防止性を持ち、
透明性などの光学的特性に優れた帯電防止フィルムを提
供することにある。 【構成】 本発明の上記目的は、非晶質粒子と導電性高
分子化合物とを含有する帯電防止フィルムにより達成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿度変化の影響が少なく
なるように帯電防止性能を改良したプラスチックフィル
ムに関するものであり、磁気テープ、フロッピーディス
ク、フレキシブル基板、メンブレンスイッチ用基材、プ
リンター記録紙などに用いる事ができ、特に透明性を損
なわないフィルムも提供できるので、OHP用フィル
ム、液晶表示装置、タッチパネル、ステンドグラスなど
の用途をはじめ、その優れた透明性が写真特性に悪影響
を与える事無く良好なので写真感光材料にも用いる事が
できる。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にプラスチックフィルムは帯
電性が強く、この物性を利用した用途以外は使用上制限
をうける場合が多い。例えば、写真感光材料は、一般に
電気絶縁性を有する支持体としてプラスチックフィルム
が用いられ、この支持体と写真感光材料層からなってい
るいわゆる複合材料であるので、写真感光材料の製造工
程中並びに使用時に、同種叉は異種物質の表面との間の
接触摩擦叉は剥離の際に帯電しやすい。帯電により蓄積
された静電電荷は多くの障害を引き起こす。
【0003】最も重大な障害は、現像処理前に蓄積され
た静電電荷が放電することにより感光性乳剤層が感光
し、写真フィルムを現像処理した際にいわゆるスタチッ
クマークと呼ばれている点状スポット叉は樹枝状や羽毛
状の線斑を生ずることである。例えばこの現象が医療用
叉は工業用X線フィルム等に現れた場合には非常に危険
な判断につながる。この現象は現像してみて初めて明ら
かになるもので非常に厄介な問題の一つである。
【0004】また、これらの蓄積された静電荷により、
フィルム表面へゴミが付着したり、フィルム表面への均
一な塗布が行えない等の故障が生じる原因にもなる。
【0005】かかる帯電による故障は、前述した以外に
も数多く発生する。例えば製造工程においては写真フィ
ルムとローラーとの接触摩擦あるいは写真フィルムの巻
き取り、巻き戻し工程中での支持体面と乳剤面の分離等
によって生じる。
【0006】また仕上がり製品においては写真フィルム
を巻き取り、切換えを行った場合のベース面と乳剤面と
の分離によって、またはX線フィルムの自動撮影中での
機械部分、あるいは蛍光増感紙との間の接触分離等が原
因となって発生する。その他包装材料との接触等でも発
生する。
【0007】かかる静電電荷の蓄積によって誘起される
写真感光材料のスタチックマークは、写真感光材料の感
度が上昇し、処理速度が増加するに従って顕著となる。
【0008】特に最近においては、写真感光材料の高度
化及び高速塗布、高速撮影、高速自動処理等による過酷
な取扱いを受ける機会が多くなったことによって、一層
スタチックマークの発生が出易くなっている。
【0009】更に現像処理後のゴミ付着も近年大きな問
題となっており、現像処理後にも帯電防止性を保持する
ような改良が要求されている。
【0010】これらの静電気による障害をなくすのに最
も良い方法は、物質の電気伝導性を上げて、蓄積電荷が
放電する前に静電電荷を短時間に散逸せしめるようにす
ることである。
【0011】従って、従来から写真感光材料の支持体や
各種塗布表面層の導電性を向上させる方法が考えられ種
々の吸湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、
ポリマー等の利用が試みられてきた。例えば、特開昭49
-91165号及び同49-121523号にはポリマー主鎖中に解離
基を有するイオン型ポリマーを適用する例が開示されて
いる。その他特開平2-9689号、特開平2-182491号に記載
されているような導電性ポリマー、特開昭63-55541号、
特開昭63-148254号、特開昭63-148256号、特開平1-3141
91号等に記載されているような界面活性剤に関する発明
等が知られている。
【0012】しかしながら、これら多くの物質は、フィ
ルム支持体の種類や写真組成物の違いによって特異性を
示し、ある特定のフィルム支持体及び写真乳剤やその他
の写真構成要素には良い結果を与えるが、他の異なった
フィルム支持体及び写真構成要素では帯電防止に全く役
に立たないばかりでなく、写真性に悪影響を及ぼす場合
がある。
【0013】さらに重要な欠点として、これらの多くの
物質は、低湿度下では導電層としての機能を失ってしま
う。
【0014】この低湿度下での性能劣化を改善する目的
で、特公昭35-6616号と特公平1-20735号には金属酸化物
を帯電防止処理剤として用いる技術について記載されて
いる。前者の技術は、コロイド状のゾル分散液を用いる
方法が開示され、後者においては、前者の導電性の問題
点改善を目的として高温度で処理を行った結晶性の高い
金属酸化物粉体を用いる方法が開示された。
【0015】しかし後者の技術は結晶性の高い粉末を用
いているので光散乱に対して、粒子径と粒子/バインダ
ーの比などを考慮する必要のあることが述べられてい
る。
【0016】また特開平4-29134号においては、低湿度
下での性能改善のみならず他の欠点の改善を目的とし
て、写真感光材料に用いる導電性素材に、粒子状の金属
酸化物と繊維状の金属酸化物を用いる方法が開示されて
いるが、添加量の問題が残されていた。
【0017】このように、導電性金属微粒子を含有する
層を設けた写真感光材料に関しては、特公昭35-6616号
が開示されて以来、低湿度下での性能劣化を改善する手
段として30年以上の長期にわたり研究されてきたにもか
かわらず、いまだに問題解決されないまま現在に到って
いる。
【0018】例えばかかる導電性金属微粒子を含有する
層をハロゲン化銀と接して設けた場合には、取扱い中に
摩擦される事によって画像に圧力カブリ若しくはスリキ
ズが生じ易いという問題、あるいは、バインダーに混合
して使用した場合には、製造工程或いは取扱い中の摩擦
により、表面に存在する微粒子が脱落するので、製造工
程においてはローラーに付着して搬送する製品にキズを
つけるという問題などである。
【0019】金属酸化物の粉落ちやハロゲン化銀への圧
力カブリやスリキズを防止するために特開昭57-104931
号において、バック層に結晶性の酸化亜鉛、酸化第二錫
及び酸化インジウム等の金属酸化物を用いる事が開示さ
れている。
【0020】しかしながら導電性を有する金属酸化物は
一般に着色しているために感材中に含有させた場合に、
着色によるカブリとなり大きな問題となる。
【0021】特開昭57-104931号に記載されている方法
によるとこれらの金属酸化物を実施例中に記載のごとく
約1g必要としその着色(暗青色)はカブリとして写真
性能(透過性)を大きく損なうものである。
【0022】
【発明の目的】本発明の目的は、良好な帯電防止性を持
ち、透明性などの光学的特性にすぐれた帯電防止フィル
ムを提供することにある。
【0023】
【発明の構成】本発明の上記目的は、非晶質粒子と導電
性高分子化合物とを含有する帯電防止フィルムにより達
成される。
【0024】本発明の好ましい態様としては前記フィル
ムが写真感光材料用フィルムである。
【0025】以下本発明を詳述する公知のように材料の
導電性は、陽イオン、陰イオンもしくは、電子、正孔な
ど粒子中に存在する電荷担体により発現する。その全電
気伝導率は、次のように表される。
【0026】σt=σc+σa+σn+σp σc 陽イオンの電気伝導率 σa 陰イオンの電気伝導率 σn 電子の電気伝導率 σp 正孔の電気伝導率 主な電荷担体がイオンのとき固体電解質となり、電荷担
体が電子の場合は、半導体となる。通常は両者の混合の
導電体であり、結晶性粒子の場合、酸素不足酸化物、金
属過剰酸化物、金属不足酸化物、酸素過剰酸化物などの
不定比化合物が半導体となる。しかし非晶質材料の場合
多くは絶縁性となる。このような理由から非晶質ゆえに
光の屈折が生じる事無く光学特性に優れていながら、従
来非晶質材料はフィルムの帯電防止材料として用いる事
ができなかった。
【0027】発明者らは、非晶質材料の構造ならびにそ
の特性を鋭意検討した結果、 (1)非晶質材料は、同一組成の結晶質材料に比較し
て、表面積が大きい (2)非晶質材料の表面は、同一組成の結晶質材料の表
面に比較して、活性が高い (3)非晶質材料の表面には、電子対を受け入れ易いサ
イトが存在(ルイス酸点)が存在し、組み合わせる化合
物によっては、表面でイオン性の結合を形成できる (4)(3)における特定の化合物の組み合わせを見い
だせば、両者の界面が導電層となり、帯電防止材料とし
て用いる事が可能となる。
【0028】(5)(4)における組み合わせる化合物
としては、側鎖基に官能基もしくは主鎖に金属原子へ配
位可能な原子団を有する高分子が望ましいとの結論に到
達し、本発明を完成させた。
【0029】すなわち、前述したように非晶質粒子と導
電性高分子とを含有させることにより帯電防止性の改良
された帯電防止フィルムを考案した。
【0030】体積抵抗率の値に関しては、粉体の状態で
一定圧力をかけて得られた成形体の体積固有抵抗を102
で除した値を採用する。一定圧力については、特に制限
をしないが、好ましくは10kg/cm2以上の圧力が良く、
さらに好ましくは、100kg/cm2以上の圧力をかけて成形
した材料の体積固有抵抗を102で除した値を採用する。
一般に粉体をかけられた圧力とその成形体の体積固有抵
抗に関しては圧力が高くなると、体積固有抵抗が低くな
る傾向にある。しかし、静水圧加圧装置で3t/cm2の等
方圧をかけた場合でも、大きな単結晶を測定して得られ
る体積固有抵抗値よりも低い値は得られず、100倍程度
高い値となる。ゆえに、粉体の状態で一定圧力をかけて
得られた成形体の体積固有抵抗を102で除した値を採用
する。
【0031】本発明で用いる非晶質粒子は、有機物粒子
でも無機物粒子でもよく、例示すれば、Al2(iPr
O)3 などの有機金属粒子、SiaAlbOc,ZnO、
TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、M
gO、BaO、MoO2、V25などの金属酸化物、複
合金属酸化物の非晶質粉体を挙げる事ができる。
【0032】本発明に係る酸化物粒子の合成方法は、公
知の合成方法で本発明の目的を達成できるものであれば
いかなる方法でもよい。例えば、遷移金属もしくは遷移
金属を含む化合物を原料とした共沈法、多段湿式法、ゾ
ルゲル法、アトマイジング法、プラズマ熱分解法など微
粒子及び超微粒子の製造方法をあげることができる。こ
こで遷移金属もしくは遷移金属を含む化合物とは、粉体
合成法に応じて、例えばZn、Ti、Sn、Al、I
n,Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを主成分とする化
合物であり、好ましくは水溶性もしくは有機溶媒に可溶
な化合物で、例えば、FeSO47H2O、CuSO4
どの水溶性金属塩類、NiCl2、PdCl2などの有機
溶媒に可溶な遷移金属化合物、Ti(OC374など
の金属アルコキシドやフェロセンなどの有機金属化合物
などが選ばれるが、粉体合成法に応じて、Zn、Ti、
Sn、Al、In,Si、Mg、Ba、Mo、W、Vを
主成分とする室温で固体の材料も用いる事ができ、特に
制限を加えるものではない。
【0033】非晶質粉末の電気特性は、絶縁体、半導体
でも導体もよい。
【0034】しかし、好ましくは1012Ωcm未満の半導体
材料が好ましく、さらに好ましくは104Ωcm未満の半導
体、10Ωcm未満の導体が、好適に選択される。
【0035】本発明に用いる導電性高分子化合物は、例
えばポリビニルベンゼンスルフォン酸塩類、ポリビニル
ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、4級塩ポリ
マー類、ポリマーラテックス等を用いる事ができる。ポ
リアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラ
フェニレン等の電子導電性高分子として知られている化
合物、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミン、ポリ
スルフィドを基体骨格もしく側鎖基とするイオン伝導性
高分子も用いる事ができる。導電性高分子の電気特性
は、たとえば室温の体積固有抵抗で1011Ωcm以下好まし
くは1010Ωcm以下さらに好ましくは109Ωcm以下が良
い。
【0036】これら非晶質粉体及び導電性高分子化合物
は、バインダー中に分散又は溶解させて用いられる。
【0037】粉末の平均粒子は10μm以下が好ましく、
さらに好ましくは1μm以下が良い。
【0038】非晶質粒子と、導電性高分子による塗布方
法による場合の添加量であるが、塗布乾燥後のポリマー
中の体積分率で60%以下好ましくは50%以下、さらに好
ましくは40%以下で十分に発明の目的は達成される。
【0039】しかし、このような粉末は、そもそもより
添加量が少ない方が好ましいので、30%以下が好適であ
る。さらに好ましくは20%以下でも良い。しかし、体積
分率で0.01%以上好ましくは0.1%以上の添加は必要で
ある。化合物によっては1%以上の添加が必要の場合も
あるが、添加量に関しては、本発明に特に制限を加える
ものではない。
【0040】この体積分率から、使用量は写真感光材料
1平方メートル当たり0.00005−1g程度となり、これ
により良好な透明性と帯電防止性が得られ、また導電性
物質ののみならず、写真感光材料取扱い中の、圧力カブ
リ、スリキズ等の発生を防止することができる。
【0041】本発明で使用するバインダーは、フィルム
形成能を有する物であれば特に限定されるものではない
が、例えばゼラチン、カゼイン等のタンパク質、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
アセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセ
チルセルロース等のセルロース化合物、デキストラン、
寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体等の糖類、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸
エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン、
ポリアクリルアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸等の合成
ポリマー等を挙げる事ができる。
【0042】特に、ゼラチン(例えば、石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチン、酵素分解ゼラチン、フタル化ゼラ
チン、アセチル化ゼラチン等)、アセチルセルロース、
ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ブ
チル、ポリアクリルアミド、デキストラン等が好まし
い。
【0043】バインダー中への非晶質粉末である導電性
高分子の分散方法であるが、自由回転運動を利用する方
法、じゃま板を設けた容器中の障害運動を利用する方
法、密閉容器を水平軸のまわりに回転を行う転倒運動を
利用する方法、容器を上下に振とうする振とう運動を利
用する方法、ロール上で剪断力などを利用する方法など
いろいろあるが、本発明の目的を損なわない限りいかな
る方法を選択しても良い。好ましくは、これらの方法に
おいて除去可能な大きさを有する分散媒とともに混合す
るほうが好ましく、例えば0.1mm以上の大きさの粒子と
ともに、回転運動を利用したボールミルによる方法、サ
ンドグラインダーによる方法をあげることができる。
【0044】本発明で使用する支持体としては、例え
ば、セルロースナイトレートフィルム、セルロースアセ
テートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィ
ルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、
ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリカーボネートフィルム、その他これらの積
層物等がある。
【0045】フィルムとしての多くの用途には、これら
の支持体に本発明の導電層を形成することにより目的は
達せられるが、OHP用フィルム、液晶表示装置、タッ
チパネル、写真材料の中でとりわけ、複雑な写真用途に
関し、以下に説明する。
【0046】更に詳細には、バライタ叉はα−オレフィ
ンポリマー、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−ブテンコポリマー等、炭素原子2〜10個のα−オ
レフィンのポリマー等を塗布叉はラミネートした紙等を
あげることができる。
【0047】これらの支持体は写真感光材料の使用目的
に応じて、透明なものと不透明なものの中から適宜選択
をして用いられる。また透明な支持体は無色透明のもの
だけでなく、染料、顔料を添加して着色透明にすること
ができる。
【0048】また、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,1,1,−トリメチロールプロパン等、
ポリオール化合物を本発明の保護層あるいは他の層に添
加することができ、こうすることによってもさらに好ま
しい帯電防止効果を得る事ができる。
【0049】本発明にかかる感光材料としては、通常の
白黒ハロゲン化銀感光材料(例えば、撮影用白黒感材、
X−線用白黒感材、印刷用白黒感材等、通常の多層カラ
ー感光材料(例えば、カラーリバーサルフィルム、カラ
ーネガティブフィルム、カラーポジティブフィルム
等)、種々の感光材料を挙げる事ができる。
【0050】特に、高温迅速処理用ハロゲン化銀感光材
料、高感度ハロゲン化銀感光材料に効果が大きい。
【0051】以下に本発明に係るハロゲン化銀感光材料
について簡単に説明する。
【0052】写真層のバインダーとしてはゼラチン、カ
ゼイン等のタンパク質、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン等のセルロ
ース化合物、寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体
等の糖誘導体、合成親水性コロイド例えばポリビニルア
ルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体
及び部分加水分解物等を併用することができる。
【0053】ここにいうゼラチンはいわゆる石灰処理ゼ
ラチン、酸処理ゼラチン及び酵素処理ゼラチンを指す。
【0054】本発明の写真構成層には他の公知の界面活
性剤を単独叉は混合して添加しても良い。それらは塗布
助剤として用いられるものであるが、時として他の目的
例えば乳化分散、増感その他の写真特性の改良等のため
にも適用される。
【0055】本発明の写真感光材料は、写真構成層中
に、米国特許第3,411,911に記載のポリマーラテックス
を含む事ができる。
【0056】乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、八面
体のような規則的な結晶形を有するものでも良く、また
球状、板状、じゃがいも状などのような変則的な結晶形
を有するものでも或いはこれらの結晶形の複合形を有す
るものでもよく、種々の結晶形の粒子の混合から成って
もよい。また粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板状粒子
は、本発明に対し好ましく用いられる。
【0057】本発明において、感光性ハロゲン化銀乳剤
は、2種類以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いても
よい。混合する乳剤の粒子サイズ、ハロゲン組成、感度
等が異なっていても良い。感光性乳剤に実質的に非感光
性の乳剤を混合して用いても良いし別の層に分けて用い
ても良い。例えば、球状もしくはじゃがいも状の感光性
乳剤と粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板粒子からなる
感光性ハロゲン化銀乳剤と同一層、もしくは異なった層
に用いてもよい。異なった層に用いた場合、平板状粒子
からなる感光性ハロゲン化銀乳剤は支持体に近い側にあ
っても良いし、逆に遠い側にあってもよい。
【0058】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0059】(粉体P1)エチルシリケート28を30g、
アルミニウムイソプロポキシド30g、エタノール50mlと
を、高速ミキサーで十分に混合後、トルエンスルフォン
酸を添加し、さらに高速ミキサーで混合する。得られた
ゾルを襞付き濾紙により回収。
【0060】(粉体P2)ジブチルチンジオクトエート
を30g、塩化アンチモン0.5g、エタノール50mlとを、
高速ミキサーで十分に混合後、トルエンスルフォン酸を
添加し、さらに高速ミキサーで混合する。得られたゾル
を襞付き濾紙により回収。得られたゾルを300℃で焼成
した。得られた粉末のX粒回折図は、アモルフォスハロ
ーのみで非晶質であることが確認された。また、粉末の
体積固有抵抗は、107Ωcmと測定され、平均粒径は0.8μ
mであった。
【0061】(実施例1) (支持体の作成)2軸延伸・熱固定後の厚さ100μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの両面に8W分/m
2のコロナ放電処理を施し、一方の面に特開昭59-19941
号記載のように下記下引き塗布液B−1を乾燥膜厚0.8
μmになるよう下引き層B−1として塗布し、100℃1分
間乾燥した。またポリエチレンテレフタレートフィルム
に対し下引き層B−1と反対側の面に特開昭59-77439号
記載のように下記下引き塗布液B−2を乾燥膜厚0.8μm
になるように下引き層B−2として塗布100℃1分間乾
燥した。
【0062】*下引き1層め <下引き塗布液B−1> ブチルアクリレート30重量%、t−ブチルアクリレート20重量%、 スチレン25重量%及び2−ヒドロキシエチルアクリレート25重量% の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物A 0.6g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1lに仕上げる。
【0063】 <下引き塗布液B−2> ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及び グリジルアクリレート40重量%の共重合体ラテックス液 (固形分30%) 270g 化合物A 0.6g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1lに仕上げる。
【0064】*下引き2層め さらに上記下引き層B−1及びB−2の上に8W分/m2
のコロナ放電を施し、下記塗布液B−3を乾燥膜厚0.1
μmになるように塗布し、100℃1分間乾燥した。
【0065】 <下引き塗布液B−3> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g ポリビニルベンゼンスルフォン酸 3g 粉末P1 15g 水で1lに仕上げる。
【0066】(乳剤調製)pH3.0の酸性雰囲気下でコ
ントロールダブルジェット法によりロジウムを銀1モル
当たり10-5モル含有する粒子を作成した。粒子の成長
は、ベンジルアデニンを1%のゼラチン水溶液1l当た
り30mg含有する系で行った。銀とハライドとの混合後6
−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7テトラザ
インデンをハロゲン化銀1モル当たり600mg加え、その
後水洗、脱塩した。
【0067】次いで、ハロゲン化銀1モル当たり60mgの
6−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テト
ラザインデンを加えた後、イオウ増感をした。イオウ増
感後安定剤として6−メチル−4−ヒドロキシ−1,
3,3a,7−テトラザインデンを加えた。
【0068】(ハロゲン化銀乳剤層)前記各乳剤に添加
剤を下記の付量になるように調製添加し、前記、支持体
上に塗布した。
【0069】 ラテックスポリマー:スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸3元共重合 ポリマー 1.0g/m2 テトラフェニルホスホニウムクロライド 30mg/m2 サポニン 200mg/m2 ポリエチレングリコール 100mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 100mg/m2 ハイドロキノン 200mg/m2 フェニドン 100mg/m2 スチレンスルホン酸ナトリウム−マレイン酸共重合体(Mw=25万) 200mg/m2 没食子酸ブチルエステル 500mg/m2 テトラゾリウム化合物 30mg/m2 5−メチルベンゾトリアゾール 30mg/m2 2−メルカプトベンツイミダゾールー5ースルホン酸 30mg/m2 イナートオセインゼラチン(等電点4.9) 1.5g/m2 1−(p−アセチルアミドフェニル)−5メルカプトテトラゾール 30mg/m2 銀量 2.8g/m2 (乳剤層保護膜)乳剤層保護膜として、下記の付量にな
るよう調製塗布した。
【0070】 フッ素化ジオクチルスルホコハク酸エステル 300mg/m2 マット剤:ポリメタクリル酸メチル(平均粒径3.5μm) 100mg/m2 硝酸リチウム 30mg/m2 酸処理ゼラチン(等電点7.0) 1.2g/m2 コロイダルシリカ 50mg/m2 スチレンスルホン酸ナトリウムーマレイン酸共重合体 100mg/m2 媒染剤 30mg/m2 染料 30mg/m2 (バッキング層)乳剤層とは反対側の支持体に、下記組
成のバッキング染料を塗布した。ゼラチン層はグリオキ
ザール及び1−オキシ−3,5−ジクロロ−S−トリア
ジンナトリウム塩及びヒドロキシ含有エポキシ化合物で
ある(d)で硬膜した。
【0071】 ハイドロキノン 100mg/m2 フェニドン 30mg/m2 ラテックスポリマー:ブチルアクリレート−スチレン共重合体 0.5g/m2 スチレン−マレイン酸共重合体 100mg/m2 クエン酸 40mg/m2 ベンゾトリアゾール 100mg/m2 スチレンスルフォン酸−マレイン酸共重合体 100mg/m2 硝酸リチウム 30mg/m2 バッキング染料(a) 40mg/m2 バッキング染料(b) 30mg/m2 バッキング染料(c) 30mg/m2 オセインゼラチン 2.0g/m 以上のようにして得られた試料を全面露光し下記に示す
現像液、定着液を使用して現像処理した後、ヘーズ試
験、表面比抵抗試験並びに灰付着テスト法を行った。
【0072】 <現像液処方> ハイドロキノン 25g 1−フェニル−4、4ジメチル−3−ピラゾリドン 0.4g 臭化ナトリウム 3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.3g 5−ニトロインダゾール 0.05g ジエチルアミノプロパン−1,2−ジオール 10g 亜硫酸カリウム 90g 5−スルホサリチル酸ナトリウム 75g エチレンジアミン4酢酸ナトリウム 2g 水で1lに仕上げた。
【0073】pHは苛性ソーダで11.5とした。
【0074】 <定着液処方> (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5w%水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g ほう酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90w% 水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50w%の水溶液) 3.0g 硫酸アルミニウム(Al23換算含量が8.1w%の水溶液) 20g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1lに仕上げて用いた。この定着液のpHは
約5.6であった。
【0075】 (帯電防止性能の評価:灰付着テスト法)23℃、20%
R.H.の条件下で、現像済試料の乳剤側面をゴムロー
ラーで数回こすり、タバコの灰を近づけて、フィルムに
くっつくかどうかを下記評価に従って調べた。
【0076】 ○ :1cmまで近づけても全く付着しない ○△ :1cm〜4cmまで近づけると付着する △ :4cm〜10cmまで近づけると付着する × :10cm以上でも付着する ○△以上ならば実用上支障がない。
【0077】(表面比抵抗測定法)川口電機社製 テラ
オームメーターVE−30を用い、印加電圧100V、23
℃、20%RHの条件下で測定した。
【0078】(ヘーズ試験)多層写真感光層を塗布後、
未露光で現像処理した試料を東京電色株式会社製濁度計
Model T−2600 DAを用いて測定してヘーズを
%で表示した。
【0079】(実施例2)試料作成条件は、下引き第2
層として下引き塗布液B−3の代わりに下引き塗布液B
−4を用いた以外実施例1と同様に作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0080】 <下引き塗布液B−4> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g ポリビニルベンゼンスルフォン酸 2g 粉末P2 5g 水で1lに仕上げる。
【0081】(実施例3)試料作成条件は、下引き第2
層として下引き塗布液B−3の代わりに下引き塗布液B
−5を用いた以外実施例1と同様に作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0082】 <下引き塗布液B−5> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g ポリビニルベンゼンスルフォン酸 2g 粉末P2 3g 水で1lに仕上げる。
【0083】(実施例4)試料作成条件は、下引き第2
層として下引き塗布液B−3の代わりに下引き塗布液B
−6を用いた以外実施例1と同様に作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0084】 <下引き塗布液B−6> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 粉末P2 1.5g ポリビニルベンゼンスルフォン酸 1g 水で1lに仕上げる。
【0085】(比較例1)試料作成条件は、下引き第2
層として下引き塗布液B−3の代わりに下引き塗布液B
−0を用いた以外実施例1と同様に作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0086】 <下引き塗布液B−0> ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 水で1lに仕上げる。
【0087】評価結果を表1に、また上記実施例で使用
した化合物の構造式を以下に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
【化1】
【0090】
【化2】
【0091】
【化3】
【0092】表1から明らかな様に本発明の実施例が比
較例に比して優れていることが判る。さらに本発明の試
料において圧力かぶりスリキズ等に関しては、本発明で
選択されたペロブスカイト化合物を塗布した場合に優れ
ていることが認められた。
【0093】
【発明の効果】本発明による帯電防止フィルムは良好な
帯電防止性を持ち、透明性などの光学的特性に優れてい
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質粒子と導電性高分子化合物とを含
    有することを特徴とする帯電防止フィルム。
  2. 【請求項2】 前記フィルムが写真感光材料用フィルム
    であることを特徴とする請求項1記載の帯電防止フィル
    ム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6025119A (en) * 1998-12-18 2000-02-15 Eastman Kodak Company Antistatic layer for imaging element
JP2002050469A (ja) * 2000-08-07 2002-02-15 Toppan Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6025119A (en) * 1998-12-18 2000-02-15 Eastman Kodak Company Antistatic layer for imaging element
JP2002050469A (ja) * 2000-08-07 2002-02-15 Toppan Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子

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