JPH0532310Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、キヤツシユカード、図書カード、会
員カード等の各種カードに関し、特に、エンボス
加工で情報が表示されるとともに、少なくともそ
の一面は透明フイルムが接着されて被覆保護され
たカードに関する。

従来の技術 この種のカードは従来から知られているが、こ
れらはいずれもカードの被覆保護すべき面全体に
透明フイルムが接着されて作成されているもので
ある。

考案が解決しようとする問題点 カード面に接着された透明フイルムに対して
は、通常の筆記具やプリンタでは記入や印字が不
可能なので、従来にあつては、エンボス加工によ
つて情報が表示され、カード面に透明フイルムが
接着された後、すなわちカード作成後には、カー
ド面に真正な所有者の署名等の追加情報を記入す
ることができなかつた。このため従来は、透明フ
イルム上に記入ラベルを貼り着けた、白土を塗り
着けたりして、ここに追加情報を記入していた
が、これによると、記入した追加情報は透明フイ
ルムによつて被覆保護されず、汚れたり、損傷し
て、読み取りが不能になるほか、改竄される恐れ
があるという欠点があつた。

本考案は、このような欠点を解消したエンボス
加工表示情報を有するカードを提供することを目
的とする。

問題点を解決するための手段 エンボス加工で情報が表示されたカードにおけ
るカード基材の透明フイルム接着面の少なくとも
一方に、投影フイルムが接着されていない未接着
部を設け、この未接着部には、カードの真正な所
有者の署名等のエンボス加工情報に対応する追加
情報を、カード作成後に手書き記入あるいはプリ
ンタで印字する追加情報記入部を設け、前記未接
着部に対応する透明フイルムの粘着剤部分には剥
離紙を剥離自在に接着したものである。

作 用 未接着部の追加情報記入部に手書き記入あるい
は印字された追加情報を、剥離紙を除去した透明
フイルムによつて被覆保護することができる。ま
た、エンボス加工情報に追加情報記入部の情報を
対応させてカードを作成することができるので、
エンボス加工情報が設けられたカードに、カード
所有者の情報を対応させて記入することにより、
真正なカードを得ることができる。

実施例 以下、本考案を会員カードに適用した場合の好
適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明す
る。

ここにおいて、第１図は第１実施例を示し、カ
ード表面を示す平面図、第２図は同じく剥離紙の
一部を剥離した状態のカード裏面を示す概略的な
斜視図、第３図は同じく概略的な断面図、第４図
は同じく剥離紙を除去して未接着部を透明フイル
ムで被覆した状態の概略的な断面図、第５図は第
２実施例を示し、剥離紙の一部を剥離した状態の
カード裏面を示す概略的な斜視図である。

まず第１図乃至第４図に基づいて第１実施例を
説明する。

第１図及び第３図に示したように、カード基材
１上部にはその表面側から正常状態で読み取れる
ように、会員番号２とカードの有効期限年月３と
が、エンボス加工で表示されている。そして、こ
れらのエンボス加工情報を表示した前記カード基
材１の表面は、粘着剤４を介して透明フイルム５
が接着されることにより被覆保護されている。

第２図に示したように、カード基材１の裏面に
は、下端部に沿つて未接着部６が設けられ、その
中央から右側部分には、エンボス加工情報に対応
する追加情報を記入する真正な所有者が署名する
ための追加情報記入部７が設けられる一方、中央
から左側部分にはバーコード表示によつて会員番
号が記入された機械読み取り情報記入部８が設け
られている。このカード基材１裏面の前記未接着
部６を除いた部分は、粘着剤９ａを介して透明フ
イルム１０が接着されることにより被覆保護され
ている。また、前記透明フイルム１０の前記未接
着部６に対向する部分には、粘着剤９ｂを介して
剥離紙１１が剥離自在に接着されている。

本実施例は以上のように構成したので、カード
を入手した真正な会員は、追加情報記入部７に署
名した後、剥離紙１１を透明フイルム１０から剥
離し、第４図に示したように、露出した粘着剤９
ｂによつて前記透明フイルム１０をカード基材１
に接着することにより、前記追加情報記入部７及
び機械読み取り情報記入部８を前記透明フイルム
１０によつて被覆保護することができる。

次に、第２実施例を第５図に基づいて説明す
る。第２実施例は、カード所有会員に関する各種
の情報を記録した磁気ストライプ１２を、カード
基材１裏面の透明フイルム１０上に、会員番号２
と有効期限年月３との間に位置するよう磁気テー
プを固着することによつて設けたものである。本
実施例にあつては、機械読み取り情報記入部８に
表示されたバーコードを読み取り、バーコード情
報である会員番号を磁気ストライプ１２に磁気記
録することにより、磁気記録情報の一部または全
部を正確に効率良く記録することができる。その
他の構成及び作用については第１実施例と同様で
あるから対応する構成要素に同一番号を付するに
止め、その説明は省略する。

なお、本考案は上述した各実施例に限定される
ものではなく、例えば、機械読み取り情報記入部
８への記入はバーコード表示によらず光学読み取
り用文字、マークによつても良いほか、この機械
読み取り情報記入部８を設けなくても良い。ま
た、追加情報記入部７を有する未接着部６をカー
ド基材１の表裏両面もしくは表面のみに設け、両
面もしくは表面の透明フイルム５，１０における
未接着部６対向部分の粘着剤９ｂ，４に剥離紙１
１を接着しても良いものである。さらに、エンボ
ス加工で表示される情報が会員番号２及びカード
の有効期限年月３に限定されないことはもちろん
である。

効 果 以上説明したところで明らかなように、本考案
によれば、追加情報記入部に、カード作成後であ
つてもエンボス加工情報に対応した追加情報を記
入したうえ、これを透明フイルムで被覆保護でき
るので、記入した情報が汚れたり、損傷して読み
取り不能になることがなく、また、エンボス加工
情報に追加情報記入部の情報を対応させてカード
作成することができるので、エンボス加工情報が
設けられたカードに、カード所有者の情報を対応
させて記入することにより、真正なカードを得る
ことができるとともに、記入した情報の改竄も防
止可能であるという多くの効果を奏することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は第
１実施例を示し、カード表面を示す平面図、第２
図は同じく剥離紙の一部を剥離した状態のカード
裏面を示す概略的な斜視図、第３図は同じく概略
的な断面図、第４図は同じく剥離紙を除去して未
接着部を透明フイルムで被覆した状態の概略的な
断面図、第５図は第２実施例を示し、剥離紙の一
部を剥離した状態のカード裏面を示す概略的な斜
視図である。 １……カード基材、２……会員番号、３……有
効期限年月、４，９ａ，９ｂ……粘着剤、５，１
０……透明フイルム、６……未接着部、７……追
加情報記入部、１１……剥離紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンボス加工で情報が表示されるとともに、カ
   ード基材の一面に、この面を被覆保護すべく裏面
   側に粘着剤を有する透明フイルムが、前記粘着剤
   を介して一部が接着され、他の部分が未接着状態
   にあるカードにおいて、前記カード基材の透明フ
   イルム未接着面には、エンボス加工情報に対応す
   る追加情報記入部を有するとともに、透明フイル
   ムの未接着部の粘着剤部分には剥離紙が剥離自在
   に接着されたことを特徴とするエンボス加工表示
   情報を有するカード。