JPH05322888A - 遊離ヘモグロビンの定量方法および遊離ヘモグロビン定量キット - Google Patents
遊離ヘモグロビンの定量方法および遊離ヘモグロビン定量キットInfo
- Publication number
- JPH05322888A JPH05322888A JP12464092A JP12464092A JPH05322888A JP H05322888 A JPH05322888 A JP H05322888A JP 12464092 A JP12464092 A JP 12464092A JP 12464092 A JP12464092 A JP 12464092A JP H05322888 A JPH05322888 A JP H05322888A
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- JP
- Japan
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- hemoglobin
- haptoglobin
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- free hemoglobin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 遊離ヘモグロビンの迅速定量を可能にする遠
心分離法により使用するヘモグロビン−ハプトグロビン
複合体吸着装置を提供する 【構成】ポリスチレン、ポリメタクリル酸およびその誘
導体或いはこれらの共重合体などの合成有機高分子化合
物等の改質天然有機高分子化合物または、多孔質ガラス
に、遊離ハプトグロビンを固定し、この遊離ハプトグロ
ビンによって検体中のヘモグロビン−ハプトグロビン複
合体を除去または捕集して、後遊離ヘモグロビンを定量
する。
心分離法により使用するヘモグロビン−ハプトグロビン
複合体吸着装置を提供する 【構成】ポリスチレン、ポリメタクリル酸およびその誘
導体或いはこれらの共重合体などの合成有機高分子化合
物等の改質天然有機高分子化合物または、多孔質ガラス
に、遊離ハプトグロビンを固定し、この遊離ハプトグロ
ビンによって検体中のヘモグロビン−ハプトグロビン複
合体を除去または捕集して、後遊離ヘモグロビンを定量
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶性担体に抗ヘモグ
ロビン−ハプトグロビン複合体抗体を固定化し、当該担
体により、検体中のヘモグロビン−ハプトグロビン複合
体を除去または捕集した後、検体中の残余の遊離ヘモグ
ロビンを定量することを特徴とする遊離ヘモグロビンの
定量方法およびその定量キットに関する。
ロビン−ハプトグロビン複合体抗体を固定化し、当該担
体により、検体中のヘモグロビン−ハプトグロビン複合
体を除去または捕集した後、検体中の残余の遊離ヘモグ
ロビンを定量することを特徴とする遊離ヘモグロビンの
定量方法およびその定量キットに関する。
【0002】
【従来の技術】人工腎臓、人工心肺等の血液体外循環療
法施行時の副作用として機械的溶血が起こる。また、再
生不良性貧血等の疾病により、血液中に多量の遊離ヘモ
グロビンが生ずる場合がある。軽度の溶血の場合には、
遊離ヘモグロビンは血液中の遊離ハプトグロビンと結合
し、ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体を形成する。
当該複合体は、引き続き、網内系で処理される。血液中
に存在する遊離ハプトグロビンの結合能力以上の溶血が
あった場合には、遊離ヘモグロビンは毒性物質として作
用し、腎障害、腎不全等を引き起こす。従って、大量溶
血時に、遊離ヘモグロビンを迅速に定量し、早期に適切
な処置をすることは、極めて重要なことである。
法施行時の副作用として機械的溶血が起こる。また、再
生不良性貧血等の疾病により、血液中に多量の遊離ヘモ
グロビンが生ずる場合がある。軽度の溶血の場合には、
遊離ヘモグロビンは血液中の遊離ハプトグロビンと結合
し、ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体を形成する。
当該複合体は、引き続き、網内系で処理される。血液中
に存在する遊離ハプトグロビンの結合能力以上の溶血が
あった場合には、遊離ヘモグロビンは毒性物質として作
用し、腎障害、腎不全等を引き起こす。従って、大量溶
血時に、遊離ヘモグロビンを迅速に定量し、早期に適切
な処置をすることは、極めて重要なことである。
【0003】遊離ヘモグロビンの吸着方法として従来か
ら知られている方法は、特公昭55−4417号公報お
よび、特公昭56−51780号公報に開示されてい
る。これらの方法は、何れも体外循環に関するもので、
血液中の遊離ヘモグロビンを体外循環により吸着除去す
る目的で利用されるもので、定量に利用されるものでは
ない。
ら知られている方法は、特公昭55−4417号公報お
よび、特公昭56−51780号公報に開示されてい
る。これらの方法は、何れも体外循環に関するもので、
血液中の遊離ヘモグロビンを体外循環により吸着除去す
る目的で利用されるもので、定量に利用されるものでは
ない。
【0004】また、遊離ヘモグロビンの定量方法は、特
公平3−272698号公報に開示されている。当該方
法は、遊離ハプトグロビン固定化担体に遊離ヘモグロビ
ンを結合させ、結合させたヘモグロビンに標識抗体を結
合させ、発色定量する方法である。当該方法は、標識抗
体を使用する為、測定費用が割高で、測定に時間がかか
るという難点がある。
公平3−272698号公報に開示されている。当該方
法は、遊離ハプトグロビン固定化担体に遊離ヘモグロビ
ンを結合させ、結合させたヘモグロビンに標識抗体を結
合させ、発色定量する方法である。当該方法は、標識抗
体を使用する為、測定費用が割高で、測定に時間がかか
るという難点がある。
【0005】更に、遊離ヘモグロビン値の算出方法に
は、簡易分別定量法が知られている。当該方法は、総ハ
プトグロビン値と総ヘモグロビン値から遊離ヘモグロビ
ン値を算出する方法であるが、ハプトグロビンには、3
種類の型(1−1型、1−2型、2−1型)が存在する
為、正確で迅速な定量が困難を極めるという難点があっ
た。
は、簡易分別定量法が知られている。当該方法は、総ハ
プトグロビン値と総ヘモグロビン値から遊離ヘモグロビ
ン値を算出する方法であるが、ハプトグロビンには、3
種類の型(1−1型、1−2型、2−1型)が存在する
為、正確で迅速な定量が困難を極めるという難点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を克服することにある。即ち、本発明
は、抗ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗体固定化
担体を用いて、検体中のヘモグロビン−ハプトグロビン
複合体を吸着除去し、遊離ヘモグロビンを分画定量する
方法に関するものである。
従来技術の欠点を克服することにある。即ち、本発明
は、抗ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗体固定化
担体を用いて、検体中のヘモグロビン−ハプトグロビン
複合体を吸着除去し、遊離ヘモグロビンを分画定量する
方法に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかわる遊離ヘ
モグロビン分画装置は、抗ヘモグロビン−ハプトグロビ
ン複合体抗体を固定した不溶性担体をカラムに充填し、
更にそのカラムを遠沈管に挿入したもので、検体を添加
した後、遠心分離することにより、遊離ヘモグロビンを
迅速に分画、定量することを特徴とするものである。
モグロビン分画装置は、抗ヘモグロビン−ハプトグロビ
ン複合体抗体を固定した不溶性担体をカラムに充填し、
更にそのカラムを遠沈管に挿入したもので、検体を添加
した後、遠心分離することにより、遊離ヘモグロビンを
迅速に分画、定量することを特徴とするものである。
【0008】本発明に関わるヘモグロビン−ハプトグロ
ビン複合体の吸着に供する不溶性担体は、架橋ポリスチ
レン、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸等の合
成有機高分子化合物、セルロース、キチン、キトサン等
の天然有機高分子化合物、アシルセルロース、アシルキ
チン等の改質天然有機高分子化合物が考えられる。ま
た、当該担体は、スペーサーを保有することも可能であ
る。更に、当該不溶性担体の型状は、粒子状、繊維状、
膜状等、何れの公知の形状も用いられ得る。また、担体
表面には、有効表面積を拡大する為、微小孔が存在する
ことが好ましい。上記の担体に、リガンドである抗ヘモ
グロビン−ハプトグロビン複合体抗体を導入する。
ビン複合体の吸着に供する不溶性担体は、架橋ポリスチ
レン、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸等の合
成有機高分子化合物、セルロース、キチン、キトサン等
の天然有機高分子化合物、アシルセルロース、アシルキ
チン等の改質天然有機高分子化合物が考えられる。ま
た、当該担体は、スペーサーを保有することも可能であ
る。更に、当該不溶性担体の型状は、粒子状、繊維状、
膜状等、何れの公知の形状も用いられ得る。また、担体
表面には、有効表面積を拡大する為、微小孔が存在する
ことが好ましい。上記の担体に、リガンドである抗ヘモ
グロビン−ハプトグロビン複合体抗体を導入する。
【0009】ヒトハプトグロビンは主に肝実質細胞で生
合成されるほか、網内系組織、脾臓、リンパ節、胞腺で
も生合成される。ヒトハプトグロビンは 1-1型、1-2
型、2-1 型に区別される。ヒトハプトグロビンは免疫グ
ロブリンと同様に、2本のH鎖(β鎖)と2本のL鎖
(α鎖)からなる。ヒトハプトグロビンの型は、α鎖の
一次構造の違いによるもので、α1 (α1 はα1Fとα1S
の2種類がある)とα2 の3種類があり、α鎖は、優劣
のない対立遺伝子HP1F 、HP1S およびHP2によって決
定されている。β鎖はヒトハプトグロビンの各型に共通
している。分子組成は 1-1型は(α1 β)2 : 分子量約
80,000 、2-1 型は(α1 β)2 と(α2 β)n : 分子
量約 200,000の混合した組成を持つものと考えられてい
る。また、2-2 型は種々の程度に重合したポリマーから
なっており、分子組成は(α2 β)n:分子量約400,000
で表される。ヒトハプトグロビンの主要な生理的機能
は、ヘモグロビンと特異的に結合して安定なハプトグロ
ビン・ヘモグロビン複合体を形成することである。この
複合体は、抗原抗体複合体と異なり、pHの低下によっ
ても容易に解離しない。ヒトハプトグロビン 1-1型1分
子はヘモグロビン1分子と結合する。2-1 型、2-2 型に
ついては不明のままである。ヒトハプトグロビンはテト
ラマーであるヘモグロビンと直接結合するのではなく、
テトラマーから解離したαβダイマーと結合する。従っ
て、ヒトハプトグロビン 1-1型は2価として働き、2つ
のαβダイマーと結合する。
合成されるほか、網内系組織、脾臓、リンパ節、胞腺で
も生合成される。ヒトハプトグロビンは 1-1型、1-2
型、2-1 型に区別される。ヒトハプトグロビンは免疫グ
ロブリンと同様に、2本のH鎖(β鎖)と2本のL鎖
(α鎖)からなる。ヒトハプトグロビンの型は、α鎖の
一次構造の違いによるもので、α1 (α1 はα1Fとα1S
の2種類がある)とα2 の3種類があり、α鎖は、優劣
のない対立遺伝子HP1F 、HP1S およびHP2によって決
定されている。β鎖はヒトハプトグロビンの各型に共通
している。分子組成は 1-1型は(α1 β)2 : 分子量約
80,000 、2-1 型は(α1 β)2 と(α2 β)n : 分子
量約 200,000の混合した組成を持つものと考えられてい
る。また、2-2 型は種々の程度に重合したポリマーから
なっており、分子組成は(α2 β)n:分子量約400,000
で表される。ヒトハプトグロビンの主要な生理的機能
は、ヘモグロビンと特異的に結合して安定なハプトグロ
ビン・ヘモグロビン複合体を形成することである。この
複合体は、抗原抗体複合体と異なり、pHの低下によっ
ても容易に解離しない。ヒトハプトグロビン 1-1型1分
子はヘモグロビン1分子と結合する。2-1 型、2-2 型に
ついては不明のままである。ヒトハプトグロビンはテト
ラマーであるヘモグロビンと直接結合するのではなく、
テトラマーから解離したαβダイマーと結合する。従っ
て、ヒトハプトグロビン 1-1型は2価として働き、2つ
のαβダイマーと結合する。
【0010】抗ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗
体は以下の様にして調製される。即ち、常法により調製
された遊離ヘモグロビンと市販のハプトグロビン製剤を
等モル混合し(遊離ヘモグロビンをやや過剰に混合す
る)、遊離ハプトグロビン固定化担体を充填したカラム
を通過させた後、常法により哺乳類、或いは、鳥類に免
疫することにより、哺乳類では血液中に、鳥類では、卵
黄中に産生させることが可能である。産生された抗体を
常法に従い分画精製し、上記担体に直接、間接にリガン
ドとして固定する。遊離ハプトグロビンの固定化方法
は、共有結合、物理的吸着、イオン結合、生化学的特異
結合等、特に制限されないが、血液中での結合安定性を
考慮すると、共有結合が好ましい。
体は以下の様にして調製される。即ち、常法により調製
された遊離ヘモグロビンと市販のハプトグロビン製剤を
等モル混合し(遊離ヘモグロビンをやや過剰に混合す
る)、遊離ハプトグロビン固定化担体を充填したカラム
を通過させた後、常法により哺乳類、或いは、鳥類に免
疫することにより、哺乳類では血液中に、鳥類では、卵
黄中に産生させることが可能である。産生された抗体を
常法に従い分画精製し、上記担体に直接、間接にリガン
ドとして固定する。遊離ハプトグロビンの固定化方法
は、共有結合、物理的吸着、イオン結合、生化学的特異
結合等、特に制限されないが、血液中での結合安定性を
考慮すると、共有結合が好ましい。
【0011】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。 〈実施例1〉 <遊離ヘモグロビンの定量>抗ヘモグロビン−ハプトグ
ロビン複合体抗体固定化担体1mlを容量3mlのカラ
ムに充填し、更に、当該カラムを遠沈管に挿入し、当該
遠沈管を3,000rpmで5分間、遠心分離し、担体
から水分を分離した。当該カラムを別の遠沈管に入れ換
えた後、被検検体0.5mlを添加し、3,000rp
mで5分間、遠心分離し、検体から遊離ヘモグロビンを
分画した。分画した遊離ヘモグロビンをテトラメチルベ
ンジジン法により定量した。
ロビン複合体抗体固定化担体1mlを容量3mlのカラ
ムに充填し、更に、当該カラムを遠沈管に挿入し、当該
遠沈管を3,000rpmで5分間、遠心分離し、担体
から水分を分離した。当該カラムを別の遠沈管に入れ換
えた後、被検検体0.5mlを添加し、3,000rp
mで5分間、遠心分離し、検体から遊離ヘモグロビンを
分画した。分画した遊離ヘモグロビンをテトラメチルベ
ンジジン法により定量した。
【0012】〈実施例2〉 <抗ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗体の調製と
固定化>少量の市販ハプトグロビン製剤と、当該ハプト
グロビン製剤が結合し得る量よりやや過剰の遊離ヘモグ
ロビン溶液を等量混合し、37℃で1時間インキュベー
トした。当該反応液を遊離ハプトグロビン固定化学セフ
ァロースを充填したカラムにアプライし、室温で1時間
インキュベートした後、pH7.0のリン酸緩衝液でカ
ラムを洗浄した。流下液の蛋白濃度を1mg /ml
に調製した。この操作で調製したヘモグロビン−ハプト
グロビン複合体をウサギ2羽に注射免疫(0.1mg
(1日目)、0.2mg(4日目)、0.3mg(7日
目)、0.5mg (11日目))し、15日目に試
験採血した。抗体価が640倍以上の場合には、16日
目に全採血を行い、抗血清を得た。抗血清の硫安塩析、
Blue−Sepharose、 Prote
inGSepharose処理し、精製抗ヘモグロビン
−ハプトグロビン複合体抗体を得た。当該精製抗体を常
法に従い、CNBr活性化Sepharoseに固定化
した。
固定化>少量の市販ハプトグロビン製剤と、当該ハプト
グロビン製剤が結合し得る量よりやや過剰の遊離ヘモグ
ロビン溶液を等量混合し、37℃で1時間インキュベー
トした。当該反応液を遊離ハプトグロビン固定化学セフ
ァロースを充填したカラムにアプライし、室温で1時間
インキュベートした後、pH7.0のリン酸緩衝液でカ
ラムを洗浄した。流下液の蛋白濃度を1mg /ml
に調製した。この操作で調製したヘモグロビン−ハプト
グロビン複合体をウサギ2羽に注射免疫(0.1mg
(1日目)、0.2mg(4日目)、0.3mg(7日
目)、0.5mg (11日目))し、15日目に試
験採血した。抗体価が640倍以上の場合には、16日
目に全採血を行い、抗血清を得た。抗血清の硫安塩析、
Blue−Sepharose、 Prote
inGSepharose処理し、精製抗ヘモグロビン
−ハプトグロビン複合体抗体を得た。当該精製抗体を常
法に従い、CNBr活性化Sepharoseに固定化
した。
【0013】〈実施例3〉 <抗ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗体固定化担
体充填カラムを用いた遊離ヘモグロビンの通過試験>抗
ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗体固定化セファ
ロース1mlを容量3mlのカラムに充填し、更にその
カラムを遠沈管に挿入した。当該遠沈管を3,000r
pmで5分間遠心分離し、セファロースの含有する緩衝
液を分離した。当該カラムを別の遠沈管に移し、遊離ヘ
モグロビン溶液(1mg/ml)0.5mlを添加し、
3,000rpmで5分間遠心分離し、流下液を得、当
該溶液のヘモグロビン濃度を定量した。抗ヘモグロビン
-ハプトグロビン複合体抗体固定化セファロースの充填
量、および遊離ヘモグロビンの添加量を変えて同様の操
作を行い、結果を表1に示した。表1に示した様に、溶
液の回収量および遊離ヘモグロビンの回収量は共に、1
00%近い値となった。
体充填カラムを用いた遊離ヘモグロビンの通過試験>抗
ヘモグロビン−ハプトグロビン複合体抗体固定化セファ
ロース1mlを容量3mlのカラムに充填し、更にその
カラムを遠沈管に挿入した。当該遠沈管を3,000r
pmで5分間遠心分離し、セファロースの含有する緩衝
液を分離した。当該カラムを別の遠沈管に移し、遊離ヘ
モグロビン溶液(1mg/ml)0.5mlを添加し、
3,000rpmで5分間遠心分離し、流下液を得、当
該溶液のヘモグロビン濃度を定量した。抗ヘモグロビン
-ハプトグロビン複合体抗体固定化セファロースの充填
量、および遊離ヘモグロビンの添加量を変えて同様の操
作を行い、結果を表1に示した。表1に示した様に、溶
液の回収量および遊離ヘモグロビンの回収量は共に、1
00%近い値となった。
【0014】
【表1】
【0015】以上の結果から明かなように、本発明のヘ
モグロビン−ハプトグロビン複合体吸着材は血中のヘモ
グロビン−ハプトグロビン複合体を選択的かつ簡便に除
去でき、遊離ヘモグロビンを迅速に分画、定量できるこ
とがわかった。
モグロビン−ハプトグロビン複合体吸着材は血中のヘモ
グロビン−ハプトグロビン複合体を選択的かつ簡便に除
去でき、遊離ヘモグロビンを迅速に分画、定量できるこ
とがわかった。
【0016】
【発明の効果】本発明のヘモグロビン−ハプトグロビン
複合体吸着材は、遠心分離法により使用する為、ヘモグ
ロビン−ハプトグロビン複合体を迅速に分画でき、総ハ
プトグロビンの定量を行うことなく、遊離ヘモグロビン
値の迅速な定量を可能にする。本方法は、体外循環時の
機械的溶血や、再生不良性貧血患者の溶血によって生ず
る遊離ヘモグロビンの迅速定量に広く利用され得る。
複合体吸着材は、遠心分離法により使用する為、ヘモグ
ロビン−ハプトグロビン複合体を迅速に分画でき、総ハ
プトグロビンの定量を行うことなく、遊離ヘモグロビン
値の迅速な定量を可能にする。本方法は、体外循環時の
機械的溶血や、再生不良性貧血患者の溶血によって生ず
る遊離ヘモグロビンの迅速定量に広く利用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 昌和 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 不溶性担体に抗ヘモグロビン−ハプト
グロビン複合体抗体を固定したヘモグロビン−ハプトグ
ロビン複合体の吸着材と検体を接触させ、検体中のヘモ
グロビン−ハプトグロビン複合体を除去または捕集した
後、検体中の遊離ヘモグロビンを定量することを特徴と
する遊離ヘモグロビンの定量方法。 - 【請求項2】 不溶性担体に抗ヘモグロビン−ハプト
グロビン複合体抗体を固定したヘモグロビン−ハプトグ
ロビン複合体の吸着材を少なくとも構成要素として有す
ることを特徴とする遊離ヘモグロビン定量キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12464092A JPH05322888A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 遊離ヘモグロビンの定量方法および遊離ヘモグロビン定量キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12464092A JPH05322888A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 遊離ヘモグロビンの定量方法および遊離ヘモグロビン定量キット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05322888A true JPH05322888A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=14890416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12464092A Pending JPH05322888A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 遊離ヘモグロビンの定量方法および遊離ヘモグロビン定量キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05322888A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016114573A (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 国立大学法人金沢大学 | オキシトシン検出のためのサンプルの前処理方法 |
EP3467498A4 (en) * | 2016-05-30 | 2019-11-13 | Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha | MONOCLONAL ANTI-HUMAN HEMOGLOBIN ANTIBODY OR ANTIBODY KIT, INSOLUBLE CARRIER PARTICLE TO WHICH THE MONOCLONAL ANTI-HUMAN HEMOGLOBIN ANTIBODY IS IMMOBILIZED, AND MEASURING REAGENT AND MEASURING METHODS USED THEREOF |
JPWO2020066722A1 (ja) * | 2018-09-26 | 2021-09-16 | 栄研化学株式会社 | ヘモグロビンの測定試薬、測定キット及び測定方法 |
WO2024106336A1 (ja) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 栄研化学株式会社 | 遊離ヘモグロビン測定方法および遊離ヘモグロビン測定試薬 |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP12464092A patent/JPH05322888A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016114573A (ja) * | 2014-12-18 | 2016-06-23 | 国立大学法人金沢大学 | オキシトシン検出のためのサンプルの前処理方法 |
EP3467498A4 (en) * | 2016-05-30 | 2019-11-13 | Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha | MONOCLONAL ANTI-HUMAN HEMOGLOBIN ANTIBODY OR ANTIBODY KIT, INSOLUBLE CARRIER PARTICLE TO WHICH THE MONOCLONAL ANTI-HUMAN HEMOGLOBIN ANTIBODY IS IMMOBILIZED, AND MEASURING REAGENT AND MEASURING METHODS USED THEREOF |
US11175292B2 (en) | 2016-05-30 | 2021-11-16 | Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha | Anti-human hemoglobin monoclonal antibody or antibody kit, insoluble carrier particle to which anti-human hemoglobin monoclonal antibody is immobilized, and measurement reagent and measurement method using same |
AU2017275081B2 (en) * | 2016-05-30 | 2023-12-07 | Eiken Kagaku Kabushiki Kaisha | Anti-human hemoglobin monoclonal antibody or antibody kit, insoluble carrier particle to which anti-human hemoglobin monoclonal antibody is immobilized, and measurement reagent and measurement method using same |
JPWO2020066722A1 (ja) * | 2018-09-26 | 2021-09-16 | 栄研化学株式会社 | ヘモグロビンの測定試薬、測定キット及び測定方法 |
WO2024106336A1 (ja) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 栄研化学株式会社 | 遊離ヘモグロビン測定方法および遊離ヘモグロビン測定試薬 |
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