JPH053220U - ネジ矯正整列機における整列ネジの先頭押え装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】多数のネジの姿勢を矯正して整列させ、一個宛
取り出すための整列機において、滑降台上に整列したネ
ジの先頭ネジを取り出し作業に応じて順次確実に押える
装置を提供する。 【構成】多数のネジが整列滑降する滑降台３に被装した
上カバー１５の引出し口先端５片縁に下向きの突起部を
設ける。引出し口の先端５片縁に設けた突起部に先頭の
ネジが当って整列し、該引出し口にマグネットドライバ
ー３０を差込んで先端ネジを引出しても次のネジが前記
突起部に当接して整列状態を維持するので、他の機構に
依存することがないため故障のおそれがないと共に、確
実にネジＷを一個宛取出すことができ作業性に富むもの
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は多数のネジの姿勢を強制して整列させ、一個宛取り出すための整列機 において、滑降台上に整列した先頭ネジを押える装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の整列ネジの先頭押え装置は、実開平３−１９０８８号公報に記載のよう に、先端をネジの整列台方向に付勢して該整列台上面に止着したバネ片と、中央 を回動可能に枢支した作動レバーから構成し、該作動レバーの一方端を前記バネ 片の下方に位置させて常態において先端を持上げ、作動レバーの他方端を阻止端 部として整列台上に位置させて整列したネジの先頭を止めているもので、先頭の ネジをマグネットドライバーで押えて整列台に沿って引出すと、マグネットドラ イバーが作動レバーの阻止端部に当り中央枢支部を支点に回動することによりバ ネ片の下方に位置する他端が該下位置より外れてバネ片先端が付勢により次のネ ジの頭部上を押え、阻止端部がマグネットドライバーから外れて復帰することに より、再び他端がバネ片の下位置に入り込み持上げてネジの押えを開放して阻止 端部により整列ネジの先端を止めるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

傾斜した滑降台上にネジを整列させて一個宛取り出す型式のネジ整列機は、先 頭のネジを押えないと滑り出してしまうと共に、一個宛取り出す際に次のネジを 押える必要がある。

【０００４】 しかして上記従来技術はマグネットドライバーによる先頭ネジの取り出し動作 に連動する作動レバーを介してバネ片を作動することにより次のネジを押えるも のであり、作動レバーの作動機能に依存することとなるため該作動レバーとバネ 片の作動タイミングの調整等が煩雑であるばかりでなく確実性に欠けるものであ る。

【０００５】 本考案は他の機能に依存することなく整列ネジの先頭を押える装置を提供し前 記課題に対処するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案はネジが整列滑降する滑降台を台盤上に傾斜して固設し、滑降台は上向 き先端をネジ供給側とし、基端の水平部をネジ引出し側とすると共に、引出し側 近傍において水平部にかかり、しかもネジ頭部程の間隙を存して上カバーを被装 し、上カバーは水平部上部位をバネ状とすると共に、末端部位を切欠してネジの 引出し口を設け、該引出し口の先端片縁を下向きわずかに屈曲して突起部を設け たネジ矯正整列機における整列ネジの先頭押え装置により上記目的を達成するも のである。

【０００７】

【作用】

滑降台の上向き先端に供給した多数のネジが降下して先頭のネジが上カバーの 引出し口の先端片縁に設けた突起部に当り該滑降台上に整列し、マグネットドラ イバーの先端を引出し口に差し込んでネジの頭部を押え水平部に沿って引出すこ とによりネジが突起部を押上げて通過し、次のネジは該上カバーのバネ機能によ り復元した突起部に当接して整列状態を維持する。

【０００８】

【効果】

引出し口の先端片縁に設けた突起部に先頭のネジが当って整列し、該引出し口 にマグネットドライバーを差込んで先端ネジを引出しても次のネジが前記突起部 に当接して整列状態を維持するので、他の機構に依存することがないため故障の おそれがないと共に、確実にネジを一個宛取出すことができ作業性に富むもので ある。

【０００９】

【実施例】

図は本考案に係るネジの先頭押え装置の一実施例を示すもので、図１は強制整 列機の平面図、図２は図１の中央横断面図、図３は図２のＸ−Ｘ断面図、図４は 図３の一部拡大図、図５は作動機能の平面図、図６は押え装置の一部拡大側面図 である。 以下各図にもとづき説明する。 図中符号Ａはネジの矯正整列機を示し、台盤１上にネジの収容匣２と滑降台３ を対設し、収容匣２は滑降台３にネジＷを供給する供給輪Ｂと、供給輪Ｂの間欠 回転機構Ｃ及び払い落し機構Ｄを配設し、前記滑降台３は基端部４を台盤１に固 設して収容匣２方向に上向きに傾斜させて先端部５を該収容匣２内に位置させ、 基端部４近傍に作動機構Ｅと、供給輪Ｂの間欠回転操作機構Ｆ及び払い落し操作 機構Ｇを配設する。

【００１０】 収容匣２は中央位置に滑降台３の先端部５を囲み、しかも該滑降台３と直交す る方向に回転する供給輪Ｂを嵌装し、供給輪Ｂは外周にラチェット歯６を刻設す ると共に、内周壁は等分に区画した搬送凹部７，７を周設し、更に収容匣２は上 面を開放し、底部２′を供給輪Ｂ方向に傾斜させると共に、各搬送凹部７，７の 頂辺７′，７′により形成される円と同円形として該底部２′と頂辺７′を同高 さにする。

【００１１】 前記間欠回転機構Ｃは供給輪Ｂの直下位置に、該供給輪Ｂの接線方向に進退す る進退杆８を設け、基端を進退杆８に枢支し先端が供給輪Ｂのラチェット歯６に 係離するラチェット爪９と該先端をラチェット歯６方向に付勢する板バネ１０を 設けると共に、進退杆８を後退する方向に付勢したスプリング１１を並設する。

【００１２】 前記滑降台３は先端部５側の傾斜部３′から基端部４側の水平部３″に至るネ ジＷの案内間隙レール１２を設け、先端部５の両側に受片１３，１３を張出し、 収容匣２内に位置する傾斜部３′の中程から水平部３″に至って上カバー１５を 被装し、上カバー１５は前記中程位置端部に立上り片１５Ａを突設し、基端４寄 りの側部を滑降台３に沿って切欠して上面をバネ状１５Ｂとし、末端部位を切欠 してネジＷの引出し口１６を設け、該引出し口の先端片縁をわずかに下向きに屈 曲して突起部１５Ｃを設ける。

【００１３】 前記払い落し機構Ｄは、収容匣２の側壁に支持片１７を固着して操作レバー１ ８を枢着し、操作レバー１８の一方端は前記滑降台３に被装した上カバー１５の 立上り片部１５Ａ上方に位置させて、該立上り片部１５Ａ部分を掃く排除ブラシ １９を吊設し、他方端側はカム孔２０を設けると共に先端方向に漸次弯曲して操 作片部１８′とする。

【００１４】 前記作動機構Ｅは、滑降台３の基端部４近傍に台盤１から支持軸２１を立設し て回動板２２を軸着し、回動板２２は上カバー１５の引出し口１６に対向するス トッパー片部２３と前記払い落し機構Ｄの操作レバー１８に設けたカム孔２０に 嵌まる転子２４を設け、更に回動板２２のストッパー片部２３を引出し口１６方 向に回動付勢した巻バネ２５を設けると共に、該巻バネ２５の付勢に抗して先端 が滑降台３の側面に当接する調節ネジ２６を設ける。

【００１５】 前記供給輪Ｂの間欠回転操作機構Ｆは、中央部を台盤１に枢支した操作レバー ２７の一方端２７′を間欠回転機構Ｃにおける進退杆８の後端８′に当接し、他 方端２７″は滑降台３の水平部３″上に位置してなり、前記払い落し操作機構Ｇ は払い落し機構Ｄにおける操作レバー１８に設けたカム孔２０に嵌まる回動板２ ２の転子２４と、該操作レバー１８の操作片部１８′から構成するものである。 符号２８は供給輪Ｂの逆転止片、２９は間欠回転操作機構Ｆにおける操作レバ ー２７のストッパー、３０はマグネットドライバーを示す。

【００１６】 該実施例は上述の構成で、収容匣２の開放上面から多量のネジＷをいれると、 傾斜した底部２′を転がって略定量宛供給輪Ｂの搬送凹部７，７に入り、供給輪 Ｂを手動で回転することにより上方に搬送して、最上位近傍に至る搬送凹部７か ら滑降台３の受片１３，１３上にネジＷが落下して案内間隙レール１２に導かれ 、ネジＷの螺杆部が該案内間隙レール１２に入ったネジだけが滑降台３を滑降し 、ネジＷは上カバー１５の引出し口１６位置において該上カバー１５に設けたバ ネ状１５Ｂにより上方から緩く押えられつつ突起部１５Ｃで止められると共に、 作動機構Ｅの回動盤２２に設けたストッパー片部２３にも当接して順次滑降台３ 上に整列する。

【００１７】 以後は上カバー１５の末端部位に設けた引出し口１６にマグネットドライバー ３０の先端を差込んでネジＷの頭部を押え滑降台３の水平部３″に沿ってネジＷ を一個宛引出し（図２矢印方向）、次のネジは前記上カバー１５の突起部１５Ｃ で止められて引出し口１６より前方に飛び出さず整列状態を維持する。

【００１８】 マグネットドライバー３０によりネジＷを一個宛引出す前記動作により、該マ グネットドライバー３０は作動機構Ｅにおける回動片２２のストッパー片部２３ 、間欠回転操作機構Ｆにおける操作レバー２７の一方端２７″及び払い落し操作 機構Ｇにおける操作レバー１８の操作片部１８′に当接してこれらを押動し、前 記作動機構Ｅの回動板２２は巻バネ２５に抗して支持軸２１を軸に回動し、これ にともなって払い落し機構Ｄにおける操作レバー１８に設けたカム孔２０に嵌ま る転子２４の回動により該操作レバー１８を揺動すると共に端部に設けた排除ブ ラシ１９を揺動して滑降台３上を悪い姿勢で降下し、上カバー１５の立上り片部 １５′に引掛ったネジＷを収容匣２内に掃き落すもので、払い落し操作機構Ｇに おける操作レバー１８の操作片部１８′は、前記巻バネ２５の付勢による回動板 ２２の復帰作動にともなって転子２４を介して復帰作動する操作レバー１８の該 作動を確実にするために設けたものである。 更に前記押動にともない間欠回転操作機構Ｆにおける操作レバー２７が揺動し 、間欠回転機構Ｃにおける進退杆８の後端８′に当接した一方端２７′によりス プリング１１に抗して進退杆８を前進し、供給輪Ｂのラチェット歯６に係合した ラチェット爪９で供給輪Ｂを回転して頭記したごとく順次滑降台３の受片１３， １３上にネジＷを落下する。

【００１９】 該実施例によれば、引出し口に設けた突起部に当接して滑降台上に整列したネ ジをマグネットドライバーで一個宛引出す操作により、滑降台にネジを供給する 供給輪の間欠回転、悪い姿勢ネジの排除等各機構を作動させることにより間断な く滑降台にネジが供給整列すると共に、ネジの取出しも行えるので、ネジ締付作 業が順調確実に進行し高率化に益する。

【図面の簡単な説明】

【図１】ネジの矯正整列機を示す平面図。

【図２】図１の中央横断面図。

【図３】図２のＸ−Ｘ断面図。

【図４】図３の一部拡大図。

【図５】作動機構の平面図。

【図６】押え装置の一部拡大側面図。

【符号の説明】

１ 台盤 ３ 滑降台 ３″ 水平部 ４ 基端 ５ 先端 １５ 上カバー １５Ｂ バネ状 １５ｃ 突起部 １６ 引出し口 ３０ マグネットドライバー Ｗ ネジ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｇ 47/78 Ｂ 8010−3Ｆ 47/88 Ｂ 8010−3Ｆ 65/38 9037−3Ｆ // Ｂ６５Ｇ 47/84 Ｃ 8010−3Ｆ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 ネジが整列滑降する滑降台を台盤上に傾
   斜して固設し、滑降台は上向き先端をネジ供給側とし、
   基端の水平部をネジ引出し側とすると共に、引出し側近
   傍において水平部にかかり、しかもネジ頭部程の間隙を
   存して上カバーを被装し、上カバーは水平部上部位をバ
   ネ状とすると共に、末端部位を切欠してネジの引出し口
   を設け、該引出し口の先端片縁を下向きわずかに屈曲し
   て突起部を設けたネジ矯正整列機における整列ネジの先
   頭押え装置。