JPH0532150Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はパチンコ機の打球発射装置の操作ダイ
ヤル、詳しくは、操作レバーの操作により可変抵
抗器を介して打球の飛距離を調整する方式の操作
ダイヤルに関するものである。

（従来の技術） 従来、この種の操作ダイヤルは、カツプ状の前
方握手部材とカツプ状の後方握手部材とを互いに
向き合せ、それらから突出してるガイドボスによ
つて両握手部材を互いに装着可能とする一方、両
握手部材の間に同軸的に円板状の操作レバーを配
置し、該操作レバーには、その回転中心軸から一
定の半径の所に円弧状のスリツトを設け、このス
リツトに上記ガイドボスを貫通せしめることによ
り、両握手部材に対し操作レバーを回転操作可能
に構成し、操作レバーの軸心から後方握手部材を
貫通させて、当該操作ダイヤルが装着される前面
枠の裏面側へ達する長さのシヤフトを通し、当該
シヤフトの先端に、従つて、前面枠裏面側に可変
抵抗器を配置する構造のものが知られている。

しかし、このような構造では、操作ダイヤルと
可変抵抗器とを別体の部品として取扱わねばなら
ない上、前面枠の表裏両面側に、それぞれ別個
に、操作ダイヤルと可変抵抗器とを装着しなけれ
ばならず装着作業が煩雑となる。

又、破損し易い操作ダイヤルの交換作業にも手
間がかかつていた。

（考案の目的） 本考案は、上記欠点のない操作ダイヤルの提供
を目的とするものである。

（考案の構成） 本考案は、上記目的を達成するため、次のよう
な構成としたものである。

即ち、操作レバーを挟んで前方握手部材と後方
握手部材との両握手部材を互いに向き合せ、両握
手部材又はその一方の握手部材側から突出させた
ガイドボスによつて両握手部材を互いに装着可能
とし、操作レバーにはその回転中心軸から一定の
半径の所に円弧状のスリツトを設け、該スリツト
に上記ガイドボスを貫通せしめて両握手部材を固
定することにより操作レバーを回転操作可能と
し、この操作レバーの操作により可変抵抗器を介
し打球発射装置の電気的駆動源を制御して打球の
飛距離を調整する方式のパチンコ機の操作ダイヤ
ルに於て、 前記操作レバーの軸線上に可変抵抗器の回動軸
部を延在させ、当該回動軸部の先端側を操作レバ
ーの軸心に操作レバーと共に回動するよう着脱自
在に軸着すると共に、可変抵抗器の本体を後方握
手部材に担持させ、可変抵抗器を操作レバーと後
方握手部材との間に挟持させて操作ダイヤルの軸
方向に内蔵させたのである。

（実施例） 第１図に於て、本考案の操作ダイヤル１（第４
図参照）は、カツプ状の後方握手部材１０と、操
作レバー２０と、該操作レバー２０を挟んで後方
握手部材１０に向き合せたカツプ状の前方握手部
材３０とから成る。

後方及び前方の握手部材１０，３０は、ほぼ同
じ外形で、この実施例では空胴の円筒を２つ割り
した形となつている。

又、操作レバー２０もほぼ同形の円板状をして
おり周辺に指掛部２０Ａ，２０Ｂを有する。

後方握手部材１０は、その後端面より突出させ
た小径の保持部１１を有し、該保持部１１の端面
は、第４図に示すように、パチンコ機の前面枠２
を貫通し、取付基板３にネジ止めされる。

この保持部１１は完全な円筒状とせず、例えば
断面半月状に形成し、その平坦部によつて前面枠
２に強固に止着するのが好ましい。

後方握手部材１０の内部の底面１２には、その
中央に、円筒形ホルダー１３が設けてあり、該ホ
ルダー１３内には、可変抵抗器１４の本体を包む
円筒ケース部１４Ａが収納されている。

又、当該底面１２には、可変抵抗器１４の本体
からのリード線を引き出すための貫通孔１２Ａが
設けてある。

図中の符号１５は、可変抵抗器１４の本体がホ
ルダー１３に対し回転したり離脱したりしないよ
うにするための固定部材であり、コの字形にくぼ
んだ押え部１５Ｃと、取付用の外向フランジ１５
Ａ，１５Ｂとを有する。

押え部１５Ｃの長さは、可変抵抗器１４の本体
の長方形の端子板１４Ｃが嵌り込む長さになつて
いる。

可変抵抗器１４は、その本体が、押え部１５Ｃ
に設けた穴１６に可変抵抗器１４の回動軸部１４
Ｂが通され、外向フランジ１５Ａ，１５Ｂを、後
方握手部材１０の内部底面１２に設けた取付ボス
１７に取付けることにより、第２図の如く後方握
手部材１０内に取付けられる。

他方、可変抵抗器１４の回動軸部１４Ｂは、穴
１６から出て後方握手部材１０の外まで長く突出
し、且つ、この突出した部分は断面半円状に形成
されていて、この部分には断面が多角形の係合部
分１８Ａを有する連結部材１８が差し込まれてい
る。この実施例では係合部分１８Ａは正方形断面
としてある。

操作レバー２０の軸心には、この係合部分１８
Ａと相補形状の連結孔２１が設けてあり、該連結
孔２１は連結部材１８の係合部分１８Ａに嵌め込
まれている。

従つて、操作レバー２０を回すと、可変抵抗器
１４の回動軸部１４Ｂが回る。

実施例では、回動軸部１４Ｂは連結部材１８を
介して操作レバー２０に軸着されているが、勿
論、このような部材を介在させずに塾着させるこ
ともできる。

要は、回動軸部１４Ｂを操作レバー２０と共に
回動するように連結すればよいのである。

実施例では、回動軸部１４Ｂと連結部材１８と
操作レバー２０の連結は、何れも、操作レバー２
０の軸線上に並ばせて、軸方向への嵌め込み構造
としてあるので、操作ダイヤルの組付や分解、特
に、破損し易い操作レバー２０の交換作業を迅速
且つ容易に行なうことができる。

この操作レバー２０には、その回動中心から一
定の半径の所に、２つの円弧状のスリツト２２，
２３が直径方向に対向して設けてある。

後方握手部材１０の内部底面１２には、ホルダ
ー１３の周囲の領域に、一対のガイドボス１９
Ａ，１９Ｂが２組互いに直径方向に対向して設け
られており、一方、前方握手部材３０の内部底面
にも、これらのガイドボス１９Ａ，１９Ｂと対応
するガイドボス（図示せず）が設けられている。

この前方握手部材３０のガイドボスは、操作レ
バー２０に設けた２つの円弧状スリツト２２，２
３を通つて、後方握手部材１０内のガイドボス１
９Ａ，１９Ｂに当接しており、後方握手部材１０
の保持部１１側からガイドボス内に差し込まれた
ネジ（図示せず）により、後方握手部材１０に固
定されている。

この場合、後方及び前方の両握手部材１０，３
０のガイドボスの長さは、両ガイドボスを互いに
連結したとき、後方及び前方の両握手部材１０，
３０の間に、丁度、操作レバー２０の厚みに相当
する間隙が残るように定めてある。

この間隙内に位置する操作レバー２０は、その
前方握手部材側と対向する面に、連結孔２１を取
囲む円環２４を有しており、該円環２４を後述す
る復帰コイルバネ２７の胴体部を操作レバー２０
の回動方向に沿つて同心円状に曲げて延在させる
弧状ガイド部として機能する。

更に、この操作レバー２０の前方握手部材側と
対向する面には、円環２４と一方のスリツト２２
との間の領域に、復帰コイルバネ２７の一端を止
めるための第１のバネ係止部２５がピンの形に突
設してある。

他方、復帰コイルバネ２７の他端を止めるため
の第２のバネ係止部２６は、後方握手部材１０内
の底面１２にピンの形に突出してある。

この第２のバネ係止部２６は、他方のスリツト
２３に属するガイドボス１９Ａ，１９Ｂの付近、
正確にはスリツト２３の幅内に設けてあり、スリ
ツト２３を貫通して操作レバー２０の前方握手部
材側と対向する面に臨ませている。

実施例の第１、第２のバネ係止部２５，２６
は、弧状ガイド部材としての円環２４のほぼ両側
に離れて突設されており、第１のバネ係止部２５
と第２のバネ係止部２６との間に前記復帰コイル
バネ２７が掛けられている。

この場合、復帰コイルバネ２７は引つ張りバネ
として機能しており、可変抵抗器１４の回動軸部
１４Ｂが原位置に在る場合でも、第３図に示すよ
うに、復帰コイルバネ２７の胴体部が弧状ガイド
部材たる円環２４の外周面に摺接しつつ操作レバ
ー２０の回動方向と同心円状に曲げ延ばされた形
に延在して、操作レバー２０に対し第３図で時計
方向の回動習性を与えている。

図示の例では、円環２４の端面には鍔２４Ａを
設け、操作レバーの回転時に、この復帰コイルバ
ネ２７が円環２４の外周面から外れないようにし
てある。

尚、後方握手部材１０内には、単発打ちボタン
２８を押したとき作動して、打球発射装置を停止
させるマイクロスイツチ２９が設けてある。

又、前方握手部材３０の端面の中央には、円形
のレンズ部材３１を嵌込んでいる。

第４図に於て、前面枠２の下部分には、打球発
射装置のロータリーソレノイド４が嵌込まれてい
る。

このロータリーソレノイド４又は前面枠２の裏
面に固定した取付基板３に取付けられ、ロータリ
ーソレノイド４の出力軸４′は取付基板３を貫通
して裏側に突出しており、その先端部には発射杵
５の基部が固定してある。

発射杵５は、バネ６によつて、第４図でみて常
時反時計方向の回動習性を与えられており、ロー
タリーソレノイド４の非通電時には、第４図に示
す如く、発射レール７から最も離れた待機位置に
ある。

図中の符号８，９はこの発射杵５の待機位置及
び弾発位置を規制するストツパである。

発射杵５の動きを円滑にするため、ストツパ８
は回動型として、また、ストツパ９は弾性部材に
より構成されている。

今、操作レバー２０を遊技者から見て時計方向
に回動させると、可変抵抗器１４の回動軸部１４
Ｂが回転され、その抵抗値が変化する。

この抵抗値は図示してない制御ユニツトに伝達
され、制御ユニツトは、ロータリーソレノイド４
をこの抵抗値に応じた電磁力で間欠的に付勢せし
める。

即ち、この抵抗値に応じた電磁力により、発射
杵５が、その都度バネ６に抗して、第４図で時計
方向に回動する。

この１回の回動毎に、発射杵５の杵先５Ａが発
射レール基部７Ａの球を打撃し、打球は発射レー
ル７を通つて、遊技盤の遊技領域内に打ち込まれ
る。

（考案の効果） 本考案は叙上の如く構成したものであるから、
従来必要とされていた操作レバーのシヤフトを無
用のものとすることができると共に、従来このシ
ヤフトが占めていた操作ダイヤル内に可変抵抗器
を内蔵させたものであるから、操作ダイヤルとは
別体の部品として取り扱われ、個別に装着されて
いた可変抵抗器を操作ダイヤルだけの単品として
扱うことができ、組付や装着作業を大幅に省略す
ることができる。

更に、操作レバーに可変抵抗器の回動軸を軸着
することにより、遊技者が打球飛距離を調整する
に当り、操作レバーを回動させると、確実且つ瞬
時に可変抵抗器が操作されるので、遊技展開に応
じての素早い飛距離調整が実現される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の操作ダイヤルの分解斜視図、
第２図は後方握手部材の内部を示した図、第３図
は操作レバーと復帰コイルバネとの関係を示す
図、第４図は本考案の操作ダイヤルを適用したパ
チンコ機の打球発射装置の略図である。 １……操作ダイヤル、１０……後方握手部材、
１３……円筒形ホルダー、１４……可変抵抗器、
１４Ｂ……回動軸部、１５……固定部材、１８…
…連結部材、１９Ａ，１９Ｂ……ガイドボス、２
０……操作レバー、２１……連結孔、３０……後
方握手部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 操作レバーを挟んで前方握手部材と後方握手部
   材との両握手部材を互いに向き合せ、両握手部材
   又はその一方の握手部材側から突出させたガイド
   ボスによつて両握手部材を互いに装着可能とし、
   操作レバーにはその回転中心軸から一定の半径の
   所に円弧状のスリツトを設け、該スリツトに上記
   ガイドボスを貫通せしめて両握手部材を固定する
   ことにより操作レバーを回転操作可能とし、この
   操作レバーの操作により可変抵抗器を介し打球発
   射装置の電気的駆動源を制御して打球の飛距離を
   調整する方式のパチンコ機の操作ダイヤルに於
   て、 前記操作レバーの軸線上に可変抵抗器の回動軸
   部を延在させ、当該回動軸部の先端側を操作レバ
   ーの軸心に操作レバーと共に回動するよう着脱自
   在に軸着すると共に、可変抵抗器の本体を後方握
   手部材に担持させ、可変抵抗器を操作レバーと後
   方握手部材との間に挟持させて操作ダイヤルの軸
   方向に内蔵させたことを特徴とするパチンコ機の
   操作ダイヤル。