JPH0532147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はコントロールボツクスを取付けたパチ
ンコ機の改良に関するものである。

（従来技術） 近年パチンコ機は電動化が進み、遊技盤前面に
取付けられる入賞装置等は、パチンコ機本体裏側
に取付けられたコントロールボツクス内の制御装
置により制御されている。

しかし、パチンコ機の電動化の進歩に伴い、用
いられる配線材も多くなり、従来のパチンコ機の
コントロールボツクス付近では、これらの配線材
が露出された状態となつていた。

このように配線材が露出された状態となつてい
ると、店員がパチンコ機本体の裏側を開けてメイ
ンテナンスを行う際に、これらの配線材を引掛け
てしまい、メインテナンス作業に支障をきたす場
合がある。

また、パチンコ機本体の裏側は、遊技玉の入賞
装置等への引掛りの際に店員により開けられ、客
の目にふれることも比較的多くなつている。した
がつて、パチンコ機本体の裏側といえどもある程
度の美観が要求されるが、前述のようにコントロ
ールボツクス付近に配線材が露出されている状態
は、この美観的な面からも好ましいものではな
い。

（考案の目的） 本考案は上述した事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、パチンコ機本体
の裏側を開けてメインテナンスを行う際に、コン
トロールボツクス付近の配線材による妨げをなく
し、かつパチンコ機本体裏側の美観をも向上させ
たパチンコ機を提供することにある。

（考案の構成） 本考案は上記目的を達成するため、パチンコ機
本体裏側にコントロールボツクスを設け、該コン
トロールボツクスを、接続端子の着脱用端子台が
端部に設けられた回路基板と、該回路基板への配
線材を保持するための配線保持部を有し該配線保
持部を前記端子台に隣接させて前記回路基板を取
り付けるためのベースと、該ベースに取りつけら
れた回路基板を前記端子台および保持部のみを露
出させて覆うカバーとで構成したことを特徴とす
るものである。

この構成をとることにより、配線保持部は配線
材を美観を損なうことなく所定位置に位置決め・
保持でき、しかも配線保持部および端子台が互い
に隣接し、かつ、両者ともにカバーから露出して
いるので、配線材および接続端子のメインテナン
スをカバーを外すことなく同時に施せる。また配
線材は配線保持部によつて保持され、所定位置に
位置決めされる。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図に下いて説明する。

第７図において１はパチンコ機本体で、該パチ
ンコ機本体１の裏側には本体裏カバー２と玉寄カ
バー３とが設けられている。本体裏カバー２には
一対の支持板４，５が上下に設けられ、各支持板
４，５には突部６が当接されていて、この各支持
板４，５は上下方向に若干たわませることができ
る。本体裏カバー２には、後述するベースと当接
されるベース受け用ボス７が設けられ、ベース受
け用ボス７の付近には先端に爪部８ａを有するロ
ツクバー８が設けられている。玉寄カバー３の、
支持板４，５付近には７と同様の複数のベース受
け用ボス９が設けられており、また中央寄りには
ベースをビス等で取付けるための取付ボス１０が
設けられている。

このような構造を有するパチンコ機本体１の裏
側に、コントロールボツクス等が取付けられる。

第６図において１１は回路基板、１２はシール
ドプレートである。この回路基板１１及びシール
ドプレート１２を収納するコントロールボツクス
１３はベース１４とカバー１５とで構成されてい
る。１６はカバー１５の周囲を覆うための外カバ
ーである。

ベース１４は一体成型された樹脂製のものであ
り、内側には回路基板１１、シールドプレートを
取付けるための複数の取付座１４ａが設けられて
いる。この取付座１４ａは回路基板１１の大きさ
に応じて取付位置を変えることができるように、
実際に用いられる取付個所より多く設けられてい
る。取付座１４ａの下方には別に仕切られた室１
４ｂが設けられ、ヒユーズあるいはコネクタ等の
保持部１４ｃが設けられている。また、室１４ｂ
のコーナー部には外カバー１６受け用のボス１４
ｄが設けられている。なお室１４ｂおよび保持部
１４ｃは、線材コネクタおよびヒユーズなどから
なる配線材を保持するための配線保持部を構成し
ている。

取付座１４ａの上方にはカバー１５の孔１５
ａ、シールドプレート１２の孔１２ａに対応した
取付用孔１４ｅが設けられており、孔１４ｅの右
方には前述の取付ボス１０及びカバー１５の孔１
５ｂに対応した孔１４ｆが設けられている。カバ
ー１５及びベース１４は、孔１４ｆを用いて取付
ボス１０にビス止めされる。またベース１４にお
いて左方には、前述した支持板４，５の突部６に
対応する取付座１４ｇが上下に設けられており、
上方の取付座１４ｇの右方には一対の外カバー１
６の取付軸１４ｈが設けられている。

外カバー１６はカツプ状に一体成型された樹脂
製のもので、カバー１５の周囲を覆うことが可能
な大きさとなつており、ベース１４よりも上下方
向にそれぞれ延出した端部１６ａを有している。
外カバー１６の内側上方には取付軸１４ｈに対応
する取付座１６ｂが設けられており、取付座１６
ｂの孔１６ｃが取付軸１４ｈに嵌合されることに
より、外カバー１６はベース１４に軸着される。
また、外カバー１６のベース１４との当接部には
段部１６ｄが設けられている。この段部１６ｄに
より、ベース１４との間に配設材を外部から引き
入れること及び外部へ引き出すことが可能な間隙
が生じる。

このような回路基板１１、シールドプレート１
２、ベース１４、カバー１５、外カバー１６がパ
チンコ機本体裏側に取付けられた状態を第１図に
示す。１７はヒユーズ、１８は端子台、１９は配
線材である。なお端子台１８は回路基板１１の下
端部に設けられ、ベース１４に回路基板１１が取
り付けられたとき、端子台１８と配線保持部１４
Ｃとは互いに隣接して配置される。そしてカバー
１５の取り付け時には、第１図に示すように端子
台１８と配線保持部１４Ｃとは、カバー１５から
露出され、回路基板１１の他部はカバー１５に覆
われる。

電源側からの配線材１９がヒユーズ１７あるい
はコネクター（図示せず）を介して端子台１８に
接続されている。そして、外カバー１６とカバー
１５の前面との間には若干の間隙２０があるた
め、端子台１８から各被制御部へ向かう配線材１
９はこの間隙２０を通つて、コントロールボツク
ス１３及び外カバー１６の外部へ引き出される。

外カバー１６の下方の端部１６ａはロツクバー
８の爪部８ａで係止されると共に、ベース１４の
背面はベース受け用ボス７，９に当接されている
ため、これらのコントロールボツクス１３及び外
カバー１６は確実にパチンコ機本体裏側に取付け
られている。そして、下方の端部１６ａの内側は
段部１６ｄが設けられていることによつて必要以
上にベース１４側にたわまないように、ボス１４
ｄに当接して支えられている。尚、このボス１４
ｄに相当するものを下方の端部１６ａの側に設
け、段部１６ｄに相当するものをベース１４の側
に設けてもよい。

第２図は第１図を−方向より見た正面図、
第３図は第２図を−方向より見た底面図、第
４図は第２図を−方向より見た平面図、第５
図は第１図を−方向よ見た背面図である。

以上にようにコントロールボツクス１３、外カ
バー１６が取付けられたパチンコ機本体裏側の正
面図を第８図に示す。少なくともカバー１５の周
辺部で回路基板１１と配線材１９との結合箇所が
露出することがないので、パチンコ機のメインテ
ナンスを行いやすくなつている。また少なくとも
上記結合箇所が外カバー１６に覆われているので
美観も向上している。

外カバー１６を開ける場合は、ロツクバー８の
爪部８ａを指で下方にたわませて、端部１６ａと
の係止を解除させ、端部１６ａを手前に持ち上げ
ればよい。そして、メインテナンスを行う際に必
要に応じて、第９図に示すようにベース１４を支
持板４，５を中心として回動させることができる
ので、作業者は作業しやすい位置を任意に選ぶこ
とができ、パチンコ機本体裏側の各種部材に邪魔
されることなく作業を行える。

さらには保持部１４ｃが端子台１８に隣接し、
かつ、両者ともにカバー１１から露出しているの
で、配線材１９および接続端子のメインテナンス
をカバー１１を外すことなく同時に施せる。この
ためテスタ等の測定器による断線チエツク等が能
率よく作業できる。また配線材は室１４ｂおよび
保持部１４ｃによつて保持され、所定位置に位置
決めされていることから、保守作業時に所望配線
材を即座に識別できるとともに、配線材を工具な
どによつて損傷させることが抑止される。さらに
遊技場においてパチンコ機を保守する場合、配線
材が室１４ｂおよび保持部１４ｃによつて良好な
外観に保たれる。

また、コントロールボツクス１３を別の場所に
移して修理する場合は、支持板４，５をたわませ
てベース１４を取外せばよい。なお、本実施例に
おいて、外カバー１６はカツプ状であり、カバー
１５の周囲を覆いうる大きさに定めてあるが、こ
れ等に限定されるものではない。すなわち、外カ
バー１６は上記作業を容易に実施するために、少
なくともカバー１５の周辺部で回路基板１１と配
線材１９との結合箇所を覆いうる大きさ、および
形状が備えられていればよい。

以上一実施例について説明したが、本考案にお
いては次のような態様を包含する。

第１０図に示すように、外カバー１６の開閉
方向を第１図のものと上下を反対方向とするこ
と。

第１１図に示すようよに、ロツクバー８との
係止部を外カバー１６の側方に設け、外カバー
１６を横開きとすること。尚、ベース１４と外
カバー１６との係着は第１２図に示すように、
簡易なヒンジ部材により行わせてもよい。

第１３図に示すように、外カバー１６の端部
を折曲形成してベース１４に引掛ける構造とす
ること。外カバー１６を取外すには、外カバー
１６をそのまま垂直上方に持ち上げればよい。

第１４図に示すように、外カバー１６の端部
を折曲形成して、その端部に爪部を設け、該爪
部によりベース１４の底部を保持し、ロツクバ
ー８により外カバー１６を係止すること。

第１５図に示すように、ベース１４の下方に
爪部を設けて、該爪部により外カバー１６の端
部を保持し、ロツクバー８によりベース１４の
下方を係止すること。

（考案の効果） 本考案は上述のように構成されたものであり、
パチンコ機本体裏側においてメインテナンスを行
う際に、配線材に邪魔されずに作業を行え、また
パチンコ機本体裏側の美観を向上させるという効
果を有する。

さらに配線材および接続端子のメインテナンス
をカバーを外すことなく同時に施せるので、良好
な作業性を得ることができ、作業能率が向上す
る。また遊技場においてパチンコ機を保守する場
合、配線材を配線保持部によつて良好な外観に保
つことができるので、保守作業中、外カバーを開
放したときに、配線材の外観によつて近傍の遊技
者に不快感を抱かせることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る実施例においてコントロ
ールボツクス及び外カバーのパチンコ機本体裏側
への取付状態を示した断面図、第２図は第１図を
−方向より見た正面図、第３図は第２図を
−方向より見た底面図、第４図は第２図を−
方向より見た平面図、第５図は第１図を−
方向より見た背面図、第６図はベース、シールド
プレート、回路基板、カバー、外カバーをそれぞ
れ示した斜視図、第７図はコントロールボツクス
及び外カバーが取付けられていない状態のパチン
コ機本体裏側の正面図、第８図は第７図において
コントロールボツクス及び外カバーが取付けられ
た状態を示した図、第９図は第８図の状態からベ
ースが回動された状態を示した図、第１０図乃至
第１５図は本考案に係る他の実施例の要部を示し
た概略図である。 １３……コントロールボツクス、１４……ベー
ス、１５……カバー、１６……外カバー、１６ａ
……端部、１９……配線材、２０……間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パチンコ機本体裏側にコントロールボツクスを
   設け、該コントロールボツクスを、接続端子の着
   脱用端子台が端部に設けられた回路基板と、該回
   路基板への配線材を保持するための配線保持部を
   有し該配線保持部を前記端子台に隣接させて前記
   回路基板を取り付けるためのベースと、該ベース
   に取りつけられた回路基板を前記端子台および保
   持部のみを露出させて覆うカバーとで構成したこ
   とを特徴とするパチンコ機。