JPH05321171A - 染色堅牢度向上剤 - Google Patents

染色堅牢度向上剤

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JPH05321171A
JPH05321171A JP4125265A JP12526592A JPH05321171A JP H05321171 A JPH05321171 A JP H05321171A JP 4125265 A JP4125265 A JP 4125265A JP 12526592 A JP12526592 A JP 12526592A JP H05321171 A JPH05321171 A JP H05321171A
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Yutaka Nakayama
豊 中山
Hiroshi Hotta
寛史 堀田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン構造単位65〜99モル%と、化1
のアクリルアミド構造単位1〜35モル%と、アクリレ
ート構造単位0〜15モル%とを分子内に含有し、重量
平均分子量1,000〜50,000の線状カチオン性
共重合体の分散物を含有する染色堅牢度向上剤。但し、
化1において、R2 は炭素数2〜8のアルキレン基、R
3 及びR4 は炭素数1〜4のアルキル基、R5 は炭素数
1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリールアル
キル基又は炭素数6〜12の脂環式アルキル基、X-
ハロゲンイオン、CH3 OSO3 - 又はCH3 CH2
SO3 - を表す。 【効果】 この染色堅牢度向上剤を用いれば、被染物の
染色堅牢度及び風合いが向上する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染色堅牢度向上剤に関
するものであり、更に詳細には、直接染料及び反応性染
料を用いて染色した被染物の染色堅牢度向上剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】直接染料を用いて染色した被染物は、一
般に耐洗濯堅牢度、耐水堅牢度、耐汗堅牢度等の染色堅
牢度が低く、そのままでは実用に供し得ない。また、反
応性染料を用いて染色した被染物は直接染料による被染
物に比べると染色堅牢度に優れているが、それでも十分
な染色堅牢度が得られていない。これは、繊維と反応性
染料との共有結合が空気中で加水分解を受けて徐々に切
断され、時間と共に繊維に結合していた染料が減少する
からである。そのため、反応性染料による被染物の場合
においても、そのままでは実用に供し得ない場合がしば
しば生じる。
【0003】このような理由により、従来より被染物の
染色堅牢度を向上させる目的で、染色後に染色堅牢度向
上剤を用いた被染物の処理が行われている。
【0004】染色堅牢度向上剤としては、従来よりカチ
オン性界面活性剤、ジシアンジアミドとホルマリンとの
縮合物、エチレンジアミン,ジエチレントリアミン等の
ポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、第2級アミ
ンとエピハロヒドリンとの等モル反応生成物、ポリアミ
ンスルホン,ポリジメチルジアリルアンモニウムクロラ
イド等の特殊なカチオン性水溶性高分子等が用いられて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の染色堅牢度向上剤を用いても、次のような問
題がある。即ち、カチオン性界面活性剤を用いてもなお
十分な堅牢度向上効果が得られないという問題点があ
り、ジシアンジアミドとホルマリンとの縮合物を用いた
場合には、残留ホルマリンが人体に対する安全性の点で
問題となる。ポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物
を用いると、第四級アンモニウム塩以外に第一級アミ
ン、第二級アミン及び第三級アミンが存在するため、染
料の変色が起こり、耐光堅牢度が低下するという問題が
ある。また、第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応
生成物を用いた場合には、耐水堅牢度及び耐汗堅牢度に
劣るという問題点がある。ポリアミンスルホンは染料と
の結合力が弱いため、使用量が多くなるという問題点が
ある。更に、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロラ
イドを用いると、耐洗濯堅牢度、耐水堅牢度及び耐汗堅
牢度の点で優れた被染物が得られるが、被染物の風合い
が低下してしまうという問題点がある。
【0006】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るために為されたものであり、本発明の目的は、優れた
染色堅牢度向上の効果を得ることができ、安全性の面で
問題が無く、しかも被染物の風合いを向上させることが
できる染色堅牢度向上剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の染色堅牢度向上剤は、分子内に、一般式化
4で表されるエチレン構造単位( I) を65〜99モル
%と、一般式化5で表されるアクリルアミド構造単位(I
II) を1〜35モル%とを含有し、重量平均分子量が
1,000〜50,000で線状のカチオン性共重合体
の分散物を含有することを特徴とする。各構造単位は規
則的に配列している場合、不規則に配列している場合の
何れでもよい。
【0008】
【化4】
【0009】
【化5】
【0010】(但し、化5に於いて、R2 は炭素数2〜
8のアルキレン基を表し、R3 及びR4 は各々独立に炭
素数1〜4のアルキル基を表し、R5 は炭素数1〜12
のアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルキル基又
は炭素数6〜12の脂環式アルキル基を表し、X- はハ
ロゲンイオン、CH3 OSO3 - 又はCH3 CH2 OS
3 - を表し、R2 〜R5 及びX- はそれぞれ構造単位
毎に同一であっても異なってもよい。) また、本発明の染色堅牢度向上剤において、前記カチオ
ン性共重合体が、更に一般式化6で表されるアクリレー
ト構造単位(II)を15モル%以下で含有する構成として
もよい。
【0011】
【化6】
【0012】(但し、化6に於いて、R1 は炭素数1〜
4のアルキル基を表し、R1 は構造単位毎に同一であっ
ても異なってもよい。) なお、本明細書に於いて、分散物とは、水に前記カチオ
ン性共重合体を乳化させたもの、可溶化させたもの、分
散させたもの等、巨視的に均一な系を包含する概念であ
る。
【0013】本発明の染色堅牢度向上剤において用いら
れるカチオン性共重合体の構成について、以下にさらに
詳しく説明する。
【0014】上記カチオン性共重合体において、一般式
化4で表されるエチレン構造単位(I) は、分子内に6
5〜99モル%で含有されているが、この含有割合が6
5モル%未満であれば被染物の風合いが低下する。ま
た、エチレン構造単位( I) の含有量が99モル%を越
えると、アクリルアミド構造単位(III) の含有量が小さ
くなり、アクリルアミド構造単位(III) による十分な染
色堅牢度向上の効果が得られなくなる。風合いと染色堅
牢度との観点から、エチレン構造単位( I) は85〜9
7モル%含有されているのが更に好ましい。
【0015】また、本発明の染色堅牢度向上剤に用いる
カチオン性共重合体において、一般式化5で表されるア
クリルアミド構造単位(III) は、第四級アンモニウム塩
を有するカチオン性のアクリルアミド構造単位であり、
分子内に1〜35モル%で含有されている。この含有割
合が1モル%未満の場合には十分に染色堅牢度を向上さ
せることができず、含有割合が35モル%を超える場合
には、被染物の風合いが低下する。染色堅牢度向上の効
果と風合いとの観点から、アクリルアミド構造単位(II
I) の含有割合は3〜15モル%が更に好ましい。
【0016】なお、一般式化5のアクリルアミド構造単
位(III) に於いて、R2 は炭素数2〜8のアルキレン基
を表している。R2 の具体例として、エチレン基、プロ
ピレン基、ヘキサメチレン基及びネオペンチレン基を挙
げることができる。これらのアルキレン基は1分子中に
混在していてもよい。これらのアルキレン基の中では、
製造の容易さ及び経済性の観点から、エチレン基及びプ
ロピレン基が好ましく、特にプロピレン基が好ましい。
【0017】アクリルアミド構造単位(III) のR3 及び
4 は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を表して
いる。これらのアルキル基は1分子中に混在していても
よい。R3 及びR4 の具体例として、メチル基、エチル
基、プロピル基及びブチル基を挙げることができる。こ
れらのアルキル基の中では、染色堅牢度向上の効果の観
点から、メチル基及びエチル基が好ましい。
【0018】アクリルアミド構造単位(III) のR5 は、
炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリー
ルアルキル基又は炭素数6〜12の脂環式アルキル基を
表す。これらのアルキル基は1分子中に混在していても
よい。アルキル基の具体例として、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、n−オクチル基、n−ラウリル
基等を挙げることができる。アリールアルキル基の具体
例としては、ベンジル基、4−メチルベンジル基等を挙
げることができる。脂環式アルキル基の具体例として
は、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等を挙
げることができる。これらの中では、染色堅牢度向上効
果の観点から、R5 として直鎖状アルキル基及びアリー
ルアルキル基が好ましく、特にメチル基及びエチル基が
好ましい。
【0019】アクリルアミド構造単位(III) におけるX
- は、Cl- ,Br- ,I- などのハロゲンイオン、C
3 OSO3 - 又はCH3 CH2 OSO3 - を表し、こ
れらの陰イオンは1分子中に混在していてもよい。これ
らの陰イオンの中で、染色堅牢度向上の効果の観点か
ら、Cl- 、CH3 OSO3 - 及びCH3 CH2 OSO
3 - が好ましい。 更に、本発明の染色堅牢度向上剤に
用いるカチオン性共重合体には、一般式化6で表される
アクリレート構造単位(II)が、分子内に15モル%以下
で含有されていてもよい。アクリレート構造単位(II)が
含有されていると、風合いを向上させる効果があるので
好ましい。アクリレート構造単位(II)の含有割合が15
モル%を超える場合には、風合いが低下してしまう。
【0020】一般式化6のアクリレート構造単位(II)に
於いて、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を表してい
る。R1 の具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基を挙げることができる。これらのアルキル
基は1分子中に混在していてもよい。これらのアルキル
基の中でメチル基及びエチル基が、風合い低下の弊害を
もたらさないという観点から好ましい。
【0021】本発明の染色堅牢度向上剤に用いるカチオ
ン性共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によって測定され、
ポリスチレン換算の重量平均分子量として超高温GPC
法(絹川,高分子論文集第44巻2号,139〜141
頁,1987)に準じて測定される。測定の結果によれ
ば、好ましい重量平均分子量の範囲は1,000〜5
0,000である。重量平均分子量が1,000未満の
場合には、分子量が小さすぎて本発明の目的である染色
堅牢度向上の効果が十分に発揮されない。また、重量平
均分子量が50,000を超える場合には、風合いの低
下が生じる。カチオン性共重合体の好ましい重量平均分
子量の範囲は3,000〜30,000である。
【0022】本発明の染色堅牢度向上剤に用いるカチオ
ン性共重合体は、例えば次のようにして製造することが
できる。即ち、エチレンとアクリル酸エステルとを高圧
重合法により共重合させて得られるエチレン−アクリル
酸エステル共重合体を、特開昭60−79008号公報
に記載の方法により加水分解と同時に熱減成して所望の
分子量とする。この加水分解反応を部分的に行うことに
より、エチレン−アクリル酸エステル共重合体からエチ
レン−アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体が得ら
れる。さらに、得られたエチレン−アクリル酸エステル
−アクリル酸共重合体をN,N−ジアルキルアミノアル
キルアミン等でアミド化してアクリルアミド系共重合体
を得た後、これをハロゲン化アルキル、ジアルキル硫酸
などの四級化剤でカチオン変性して単離することによ
り、上記カチオン性共重合体を得ることができる。な
お、上述のエチレン−アクリル酸エステル共重合体を完
全に加水分解することにより、アクリレート構造単位(I
I)を含有しないカチオン性共重合体が得られる。
【0023】本発明の染色堅牢度向上剤は、上述のカチ
オン性共重合体を水に分散させることにより得られる。
例えば、高圧乳化法によって上述のカチオン性共重合体
を水に乳化させることにより、本発明の染色堅牢度向上
剤が得られる。高圧乳化法では、カチオン性共重合体を
水と共にオートクレーブに仕込み、110〜140℃の
温度で加圧下に撹拌することにより、乳化物として染色
堅牢度向上剤を得ることができる。なお、上記カチオン
性共重合体は特に界面活性剤を用いなくても分散物とす
ることができるが、乳化、可溶化、分散に際して界面活
性剤を加えてもよい。
【0024】本発明の染色堅牢度向上剤を用いた被染物
の処理方法は特に限定されるものではなく、従来より公
知の方法を適宜選択して使用することができる。例え
ば、本発明の染色堅牢度向上剤を、上記カチオン性共重
合体の含有量が0.2〜20g/lとなるように調製し
た分散液に、処理すべき被染物を浸漬し、水洗して乾燥
すればよい。浸漬に際しての浴比、即ち被染物と分散液
との比率は、1:10〜1:20が好ましく、処理温度
は、通常、常温〜80℃が好ましく、浸漬処理時間は通
常5〜20分であるのが好ましい。
【0025】また、本発明の染色堅牢度向上剤は、直接
染料、反応性染料で染色された糸の織物等の被染物に用
いることができる。
【0026】
【作用】本発明の染色堅牢度向上剤では、カチオン性共
重合体が主鎖としてポリエチレンを有し、このポリエチ
レンにはアミド基を介して第四級アルキルアンモニウム
塩が結合している。このポリエチレン主鎖が被染物との
親和性を示し、被染物の風合いを向上させると共に、第
四級アルキルアンモニウム塩が染料と結合し、該染料を
固着させるものと考えられる。
【0027】
【発明の効果】本発明の染色堅牢度向上剤は、被染物と
親和性を示すポリエチレン主鎖に、染料との結合を形成
する第四級アルキルアンモニウム塩がアミド基を介して
結合しているので、染料の固着性が向上し、耐洗濯堅牢
度、耐水堅牢度及び耐汗堅牢度等の染色堅牢度に優れた
被染物が得られる。しかも被染物の風合いを向上させる
ことができる。また、本発明の染色堅牢度向上剤は、人
体への安全性の面でも問題はない。
【0028】
【実施例】本発明の染色堅牢度向上剤の実施例について
説明する。まず、本発明の染色堅牢度向上剤に用いられ
るカチオン性共重合体の具体的な製造例について説明す
る。
【0029】<製造例1> (カチオン性共重合体の調製)温度計、撹拌機、滴下ロ
ート及びディーン・スターク分水器を備えた1リットル
の4つ口フラスコに、キシレン400ml、エチレン・ア
クリル酸エチル・アクリル酸共重合体(エチレン/アク
リル酸エチル/アクリル酸=93/3/4)150g及
びパラトルエンスルホン酸1.0gを仕込んだ。
【0030】次に、N,N−ジメチルアミノプロピルア
ミン21.1gを仕込み、オイルバスを用いて140℃
に加熱し、生成した水をキシレンとの共沸により連続的
に除去し、さらに、140℃で17時間反応し、水が生
成しなくなり水の共沸が認められなくなるまでアミド化
反応を継続した。
【0031】得られた反応物458gを80℃まで冷却
し、その反応混合物に滴下ロートからヨウ化メチル2
8.7gを1時間かけて徐々に滴下した。この間、発熱
が認められたが、冷却することにより反応温度を90℃
に維持した。滴下終了後、100℃で4時間熟成反応を
行った。このようにして得られた反応物を多量のメタノ
ール中へ投入し、生成した沈澱物を回収、乾燥してカチ
オン性共重合体を得た。
【0032】このカチオン性共重合体の重量平均分子量
を測定したところ、19,400であった。
【0033】<製造例2〜9>製造例1と同様に、特願
平2−331082号公報に記載の方法に従い、表1の
製造例2〜9に示すカチオン性共重合体を調製した。製
造例2〜9における使用原料は、以下のように製造例1
と異なっている。
【0034】製造例8及び9では原料共重合体のエチレ
ン・アクリル酸エチル・アクリル酸共重合体におけるR
1 がそれぞれn−プロピル基及びn−ブチル基であり、
製造例5及び7では原料共重合体としてエチレン・アク
リル酸共重合体を用いた。製造例4及び8ではアミノ化
剤としてN,N−ジメチルアミノエチルアミンを用い、
製造例6ではアミノ化剤としてN,N−ジメチルアミノ
ネオペンチルアミンを用い、製造例7ではアミノ化剤と
してN,N−ジエチルアミノプロピルアミンを用い、製
造例9ではアミノ化剤としてN,N−ジエチルアミノエ
チルアミンを用いた。また、製造例2,5,6及び8で
は四級化剤としてジエチル硫酸を用い、製造例4及び9
では四級化剤としてベンジルクロライドを用い、製造例
3では四級化剤としてp−メチルベンジルクロライドを
用いた。
【0035】表1に製造例1〜9のカチオン性共重合体
の各構造単位におけるR1 〜R5 及びX- 、そのモル比
並びに重量平均分子量を示した。
【0036】
【表1】
【0037】次に、本発明の染色堅牢度向上剤の具体的
な実施例と、それらと比較対照するための具体的な比較
例について説明する。 <実施例1〜9> (染色堅牢度向上剤の調製)製造例1で製造したカチオ
ン性共重合体を用い、実施例1の染色堅牢度向上剤を調
製した。この染色堅牢度向上剤は、製造例1のカチオン
性共重合体を、固形分20%となるように水と共にオー
トクレーブに仕込み、120℃、2〜2.5kg/cm 2
高温高圧下で2時間撹拌することにより得られる。同様
に、製造例2〜9のカチオン性共重合体を固形分20%
で用い、上記と同様の方法で実施例2〜9の染色堅牢度
向上剤を得た。
【0038】<比較例>染色堅牢度向上剤としてポリジ
メチルジアリルアンモニウムクロライドを用いた場合を
比較例とした。
【0039】<染色堅牢度試験>実施例1〜9の染色堅
牢度向上剤を用いて染色堅牢度等の試験を行った。比較
例についても同様の試験を行った。染色堅牢度試験の詳
細は以下のとおりである。
【0040】(1)試験用染色布の作製 下記の染料を用いて試験布(かなきん3号)を染色し、
試験用染色布を作製した。
【0041】直接染料‥‥カヤラススプラレッド 6B
L 反応性染料…ミカシオンブリリアントレッド 5BS 染色方法は以下のようである。即ち、試験布の100重
量%に対して3重量%の上記染料を、浴比1:20とな
るように溶解して染色液を調製した。次に、この染色液
を用いて試験布の染色を行い、試験用染色布を作製し
た。
【0042】(2)染色堅牢度向上剤による処理 実施例1〜9の染色堅牢度向上剤を、カチオン性共重合
体の固形分が0.05%となるように水で希釈して試験
液を調製した。比較例についても同様の固形分含有比率
で試験液を調製した。これらの試験液を用い、浴比1:
20、処理温度60℃で20分間上記試験用染色布を浸
漬処理し、水洗後乾燥した。
【0043】(3)試験法 試験項目は、耐洗濯堅牢度、耐水堅牢度、耐汗堅牢度及
び風合いである。各試験項目における試験法は以下のJ
ISに準拠した。 洗濯に対する堅牢度…JIS−L−1045 直接染料に対してはA−2号に準拠 反応性染料に対してはA−4号に準拠 水に対する堅牢度‥‥JIS−L−0846に準拠 汗に対する堅牢度‥‥JIS−L−0847 A−1号
に準拠 上記の各染色堅牢度は、添付白布(綿または絹)の汚染
度を汚染用グレースケールを用いて判定した。
【0044】風合いは、染色堅牢度向上剤に浸漬処理し
乾燥させた試験用染色布の手触りにより判定した。判定
基準を以下に示す。
【0045】○…良好 △…やや劣る ×…劣る これらの試験の結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2に示すように、実施例1〜9の染色堅
牢度向上剤で処理した試験用染色布は、ポリジメチルジ
アリルアンモニウムクロライドを染色堅牢度向上剤とし
て用いた比較例に比べ、何れも高い染色堅牢度を示し
た。また、風合いについても比較例より良好な結果が得
られた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に、 一般式化1で表されるエチレン構造単位( I) を65〜
    99モル%と、 一般式化2で表されるアクリルアミド構造単位(III) を
    1〜35モル%とを含有し、重量平均分子量が1,00
    0〜50,000で線状のカチオン性共重合体の分散物
    を含有することを特徴とする染色堅牢度向上剤。 【化1】 【化2】 (但し、化2に於いて、R2 は炭素数2〜8のアルキレ
    ン基を表し、R3 及びR4 は各々独立に炭素数1〜4の
    アルキル基を表し、R5 は炭素数1〜12のアルキル
    基、炭素数6〜12のアリールアルキル基又は炭素数6
    〜12の脂環式アルキル基を表し、X- はハロゲンイオ
    ン、CH3 OSO3 - 又はCH3 CH2 OSO3 - を表
    し、R2 〜R5 及びX- はそれぞれ構造単位毎に同一で
    あっても異なってもよい。)
  2. 【請求項2】 前記カチオン性共重合体は、更に一般式
    化3で表されるアクリレート構造単位(II)を15モル%
    以下で含有することを特徴とする請求項1記載の染色堅
    牢度向上剤。 【化3】 (但し、化3に於いて、R1 は炭素数1〜4のアルキル
    基を表し、R1 は構造単位毎に同一であっても異なって
    もよい。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109553730A (zh) * 2018-12-06 2019-04-02 上海雅运新材料有限公司 一种低温皂洗剂共聚物及其制备方法和组合物
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