JPH05320567A - 被覆用樹脂水性分散液 - Google Patents

被覆用樹脂水性分散液

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JPH05320567A
JPH05320567A JP13362192A JP13362192A JPH05320567A JP H05320567 A JPH05320567 A JP H05320567A JP 13362192 A JP13362192 A JP 13362192A JP 13362192 A JP13362192 A JP 13362192A JP H05320567 A JPH05320567 A JP H05320567A
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JP
Japan
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resin
epoxy resin
parts
dispersion
coating
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JP13362192A
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English (en)
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Masahide Amemoto
正秀 飴本
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】N−ビニルホルムアミドとその他重合性ビニル
モノマーとを共重合して得られるアクリル樹脂を加水分
解して得られる分子中に活性アミノ基を含有するアクリ
ル樹脂(A)10〜99重量%とエポキシ系樹脂(B)
1〜90重量%と反応させて得られるアクリル変性エポ
キシ樹脂を水性媒体中に分散してなる被覆用樹脂水性分
散液。 【効果】本発明の被覆用樹脂水性分散液は、従来のカチ
オン型水性型エポキシ樹脂シーラーと同等以上の防錆性
を保持させることも可能であり、且つ黄変性、耐候性、
塩水雰霧性、汚染性、屈曲性、密着性、相剥性、耐溶剤
性等に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクリル変性エポキシ樹
脂からなる被覆用樹脂水性分散液に関する。更に詳細に
は、N−ビニルホルムアミドとその他重合性ビニルモノ
マーとを共重合したアクリル樹脂を加水分解して得られ
た分子中に活性アミノ基を含有するアクリル樹脂をエポ
キシ系樹脂と反応させて得られるアクリル変性エポキシ
樹脂を水性媒体中に分散して成る極めて優れた防蝕性を
有するカチオン型被覆用樹脂水性分散液に関する。そし
て本発明の被覆用樹脂水性分散液は、エポキシ系樹脂の
種類、分子量、その使用量を任意に変更して使用可能で
あり、その使用用途により必要とされる性能を幅広く保
持させることができるので、各用途に幅広く応用するこ
とができる。とりわけ、繊維、接着剤、被覆剤、塗料又
はインキ用ビヒクル等として極めて有用なものである。
【0002】
【従来の技術】近年の塗料中の有機溶剤の引火爆発や大
気汚染、労働安全、衛生上の問題等により、有機溶剤系
塗料から、水系塗料への転換が急がれている。
【0003】樹脂組成物自身が塩基性を示し、電着塗装
時被塗装側電極からの金属の溶出の無いカチオン分散型
水性樹脂は、卓越した防蝕性を示すためこれまでも数々
の方法が提案されている。例えば特開昭49ー9933
7号公報、特開昭51ー117794号公報の如くエポ
キシ樹脂をオニウム塩によるカチオン化する方法、特開
昭48ー51924号公報、特開昭55ー135419
号公報、特開昭55ー104367号公報、特開昭55
ー123663号公報の如くエポキシ樹脂と塩基性アミ
ノ化合物との反応によりカチオン化する方法、特開昭5
3ー65328号公報の如く第4級アンモニュウムカー
ボネイト含有ポリマーの水性分散液を用いる方法、特開
昭51ー126225号公報の如くアミンー酸付加物又
はスルホイドー酸混合物と反応生成物による方法、特開
平1ー242671号公報の如くエポキシ樹脂とウレタ
ン基ーアミノ基を持つ化合物による方法等が開示されて
いる。
【0004】しかし何れもカチオン型水性樹脂の特徴で
ある優れた防蝕性を示すが、多量の芳香族エポキシ樹脂
を必然的に使用する必要がある為、耐候性が悪く塗膜の
表面コート用に用いることが出来なかった。
【0005】又カチオン化の手段として芳香族エポキシ
樹脂と直接塩基性化合物を反応させカチオン化させる方
法が多く用いられているため、樹脂が着色し易い等の欠
点があるので、鮮やかな顔料を添加しても鮮やかな色彩
を得ることができなかった。その上樹脂組成も限定され
るため 、幅広く応用することができなかったので、従
来のカチオン型水性樹脂は、黒物の多い自動車防錆用シ
ーラーの電着塗装用に主として用いられているにすぎな
かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題として、耐候性がよく、樹脂に着色が少なく、
エポキシ系樹脂の使用割合が特に限定されず、幅広い応
用性に富むカチオン型樹脂水性分散液の開発を目的とし
ている。
【0007】即ち、本発明は従来の多量の芳香族エポキ
シ樹脂を用いた防錆シーラー用は勿論のこと、表面コー
ト用にも用いることができる等の極めて幅広い応用がで
きる新規なカチオン型被覆用樹脂水性分散液を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
述した如き課題に照準を合わせ、それを解決し克服する
ために鋭意、検討を行った結果、本発明を完成させるに
到った。
【0009】すなわち、本発明は、N−ビニルホルムア
ミドとその他重合性ビニルモノマーとを共重合して得ら
れるアクリル樹脂を加水分解して得られる分子中に活性
アミノ基を含有するアクリル樹脂(A)とエポキシ系樹
脂(B)と反応させて得られるアクリル変性エポキシ樹
脂を水性媒体中に分散してなる被覆用樹脂水性分散液を
提供するものである。
【0010】特にN−ビニルホルムアミド3〜70重量
%とその他の重合性ビニルモノマー97〜30重量%と
を共重合して得られる、N−ビニルホルムアミドを共重
合したアクリル樹脂溶液を加水分解後、得られた分子中
に活性アミノ基を有するアクリル樹脂10〜99重量%
とエポキシ樹脂1〜90重量%とを反応させることを特
徴とするカチオン型被覆用樹脂水性分散液である。
【0011】本発明のN−ビニルホルムアミドと共重合
する他の重合性ビニルモノマーとしては、たとえば(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ラ
ウリルの如き(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)
アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシプロピルの如きヒドロキシアルキルモノマー類;
アクリルアミド、メタクリルアミド、nーメチルアクリ
ルアミドの如きαーもしくはβー不飽和アマイド類;ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルの如きαーもしく
はβー不飽和ニトリル類;スチレン、αーメチルスチレ
ン、ビニルトルエンの如きスチレン誘導体類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルの如きビニルエステル類;塩化
ビニル、塩化ビニリデン、その他フッ素含有単量体の如
きハロゲン化ビニル類、ブタジエンの如き共役ジエン類
等が挙げられる。これらの1種または2種以上を任意に
使用することができる。その他重合可能なポリエステル
樹脂、アルキド樹脂、エポキシエステル樹脂を併用する
ことができる。
【0012】N−ビニルホルムアミドの含有量として
は、アクリル樹脂固形分100部当たり、3.0〜70
部の範囲内でなければならない。アクリル樹脂溶液中の
N−ビニルホルムアミド量がアクリル樹脂固形分100
部当り3.0部よりも低い場合には加水分解して得られ
るアミノ基の含有量が低く、この結果、次に続くエポキ
シ樹脂との反応が充分には行われず、最終的に得られる
アクリルーエポキシ樹脂の相溶性が悪くなり、かつ水性
媒体中に分散に必要なカチオン成分を残すことが出来な
い処から、好ましくない。またアクリル樹脂溶液中のN
−ビニルホルムアミド量がアクリル樹脂固形分100部
当り70部を越える場合には加水分解して得られるアミ
ノ基の含有量が高く、この結果次に続くエポキシ樹脂と
の反応で、著しいゲル構造をとり易くなるために、好ま
しくない。さらに好ましい範囲としては5〜50部であ
り、この場合加水分解されて得られるアクリル樹脂のア
ミン価は通常40〜400の範囲内にある。
【0013】また、本発明に用いられるN−ビニルホル
ムアミドと共重合する重合性ビニルモノマーとして、カ
ルボキシル基含有モノマーを使用することもできる。こ
のカルボキシル基はホルムアミド基の加水分解化を促進
すると共に、一部のアミノ基と分子内塩を作り、最終的
に得られるアクリルーエポキシ樹脂水性ディスパージョ
ンの水性分散液の安定性を改良する効果も認められる。
かかるカルボキシル基含有モノマーとして特に代表的な
もののみを例示するに止めれば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、またはフ
マル酸などである。カルボキシル基含有モノマーの使用
量は、全単量体の5重量%以下であることが望ましい。
このカルボキシル基含有モノマーの使用量が5重量%を
超える場合には、最終的に得られるアクリルーエポキシ
樹脂塗膜の耐水性が低下する傾向があり、好ましくな
い。
【0014】本発明の分子中に活性アミノ基を含有する
アクリル樹脂の製造方法としては、特に限定されるもの
でなく、公知のアクリル樹脂の製造方法を用いて製造す
ることができる。例えばN−ビニルホルムアミド5〜6
0重量%、その他の重合性ビニルモノマー95〜40重
量%、水性有機溶剤、重合開始剤を加熱攪拌して重合反
応させる。この場合水溶性有機溶剤を加熱攪拌し乍らN
−ビニルホルムアミド、その他の重合性ビニルモノマー
と重合開始剤を滴下して重合するか、或いはN−ビニル
ホルムアミド、その他の重合性ビニルモノマー及び重合
開始剤をオートクレーブ内で重合させた後、水溶性有機
溶剤で希釈する等の方法が用いられる。
【0015】重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウ
ムまたはアンモニュウム、過酸化水素、過炭酸塩のよう
な無機のパーオキサイド化合物、アシルパーオキサイド
(例えば過酸化ベンゾイル)、アルキルヒドロパーオキ
サイド(例えば、第3級ブチルヒドロパーオキサイド、
p-メンタンヒドロパーオキシド)、ジアルキルパーオ
キシド(例えばジー第3級ブチルパーオキシド)のよう
な有機パーオキシド化合物、アゾビスイソブチロニトリ
ル系化合物が用いられる。また、無機または有機パーオ
キサイド化合物は、還元剤と組み合わせて、レドックス
系触媒として使用することもできる。これら重合触媒は
2種以上併用してもよい。この場合の還元剤としては、
有機アミン類、ピロ亜硫酸曹達、ホルムアルデヒドスル
フォオキシレート曹達、L−アスコルビン酸、L−ソル
ビン酸、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硫酸銅等が挙げられ
る。
【0016】本発明においては、次いでN−ビニルホル
ムアミドとその他の重合性ビニルモノマーとを共重合し
たアクリル樹脂溶液を加水分解させることによってホル
ムアミド基をアミノ基へ変える。ホルムアミド基は加水
分解反応によって1級アミンの蟻酸塩となる。従って加
水分解反応時はアミン等の添加によりpHを高めておく
必要がある場合がある。
【0017】ホルムアミド基の加水分解反応は酸性触媒
下でもアルカリ性触媒下でも進行する。酸性触媒として
は塩酸、硫酸、硝酸、リン酸の様な無機酸やパラトルエ
ンスルホン酸、蟻酸、酢酸、酪酸の様な有機酸を用いる
ことができ、又アルカリ性触媒としては苛性ソーダ、苛
性カリの様な無機アルカリやトリアルキルアミン、トリ
アルキルアルカノールアミン、トリアルカノールアミ
ン、トリエチレンジアミン(DABCO)、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン(DBU)等の
有機アルカリ物質を用いることができるが、無機系の触
媒は最終的に塗膜に残留する可能性があり、不揮発性で
あるので、揮発性の有機系の触媒が望ましい。
【0018】かくして触媒を添加されたN−ビニルホル
ムアミド含有アクリル樹脂溶液は50〜150℃に加温
される。加水分解反応の進行は樹脂中のアミン価を測定
することによってチェックすることができる。加水分解
によるホルムアミド基のアミノ基への変換に際しては水
中或は有機溶剤中で行われるが、多量の水を使用すれ
ば、次に続くエポキシ樹脂との反応時エポキシ樹脂の可
溶化を困難とするし、或はエポキシ樹脂の分離を生じさ
せないため、出来るだけ少量が好ましい。より好ましく
は、N−ビニルホルムアミドの加水分解に必要な化学量
論の1〜2倍にとどめるべきである。
【0019】本発明のカチオン型被覆用樹脂水性分散液
は、例えば次の方法によって製造することができる。前
記の如く分子中に活性アミノ基含有アクリル樹脂10〜
99重量%、エポキシ樹脂1〜90重量%をエポキシ基
に対して、アミノ基過剰とする反応基濃度において、水
性有機溶媒中で30〜120℃で10分〜15時間反応
せしめ、該反応物中に含まれるアミノ基の少なくとも一
部を酸性化合物で中和した後、該中和物を水中に分散さ
せる。その際酸性化合物の使用量は分散剤のpHが5〜
9となる量とする。反応終了後常圧下もしくは減圧下で
脱溶剤を行い実質的に無溶剤とすることができる。
【0020】ここで使用される酸性化合物としては、揮
発性化合物が好ましい。無機酸は塗膜中に残留し耐水性
を悪くする傾向があるので好ましくない。上記揮発性酸
性化合物としては、例えば蟻酸、酢酸、酪酸、アクリル
酸、メタクリル酸等が挙げられる。
【0021】本発明のエポキシ樹脂の添加方法として、
添加時の部分ゲル化を防ぐ目的で、一般的には親水性の
アルコール類、ケトン類、エーテル類に溶解して用いら
れる。
【0022】本発明に使用することのできるエポキシ樹
脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキ
シ樹脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂やフェノール系化合物
変性エポキシ樹脂、I価及び多官能アルコ−ルのモノ及
び多官能グリシジルエ−テル、多官能カルボン酸のモノ
及び多官能グリシジルエ−テル等が挙げられる。
【0023】市販品としては、例えばシェル化学株式会
社製のエピコート 152、154、1001、100
2、1004、1007、1009、1010、大日本
インキ化学工業株式会社製のエピクロン 1050、4
050、7050、7055、長瀬化成工業株式会社製
のデナコ−ルEX−111、EX−121、EX−14
1、EX−145、EX−146、EX−171、EX
−192、EX−731、EX−147、等のモノグリ
シジルエ−テル、デナコ−ルEX−211、EX−21
2、EX−810、811、850、861、EX−7
01、EX−721、EX−911、941、920、
931、921、2000、4000、EX−922、
EX−701、721等のジグリシジルエ−テル、グリ
セリントリグリシジルエ−テル、ペンタエリスリト−ル
ポリグリシジルエ−テル、ポリグリセロ−ルポリグリシ
ジルエ−テル、ソルビタンポリグリシジルエ−テル、ト
リグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリグリシジルエ−
テル等の価アルコ−ルグリシジルエ−テル等の既製のエ
ポキシ樹脂をそのままでも使用できる。或は酸価10〜
200、数平均分子量500〜20000のポリエステ
ル樹脂の末端酸基と多官能性グリシジル基と反応させて
得られる、エポキシ樹脂のグリシジル官能基数に特に限
定はないが好ましくは1分子中に2個以上のグリシジル
基を持つグリシジル化合物と反応させたポリエステル変
性エポキシ樹脂であってもよい。また1,2,3,4ブ
タンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸等の多官能カルボキシル化合物と多官能グリシジル基
を持つグリシジル化合物と反応させた変性エポキシ系樹
脂であってもよい。
【0024】上記分子中に活性アミノ基含有のアクリル
樹脂とエポキシ樹脂とを反応させて得られるアクリル変
性エポキシ樹脂を水中に分散させる方法としては、該樹
脂を攪拌しながら水を滴下させて転相乳化させても良い
し、よく攪拌している水中へ該樹脂を滴下させてもよ
い。或はホモミキサー、コロイドミル、スタテイックミ
キサー、マントンゴーリー、マイクロフルイダイザー等
による機械的剪断力を与えながら水中へ分散化する方法
も好ましい。又水中へ分散化する際に超音波を使用する
方法も好ましい方法である。
【0025】本発明においては分子中に活性アミノ基を
有するアクリル樹脂溶液に、鎖伸長剤として低分子量ポ
リアミン化合物を併用しても構わない。その様なポリア
ミン化合物としては特に代表的なもののみを例示するに
止めれば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミ
ン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2
−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イ
ソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタン
ジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘ
キシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミ
ンなどのジアミン類;ジエチレントリアミン、ジプロピ
レントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのポリア
ミン類;またはヒドラジン類が挙げられる。また、これ
らの低分子量ポリアミン類のほかに、上記の低分子量ポ
リアミン類と化学量論量より少ない量のポリエポキシド
化合物とを反応させた末端基がアミンである誘導体など
も好ましいものとして用いることができる。
【0026】本発明に於てアクリル樹脂、エポキシ樹脂
の希釈溶剤として使用される有機溶剤としては、トルエ
ン、キシレン、ミネラルスピリット等の疎水性有機溶
剤、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコー
ル系溶剤、メチルエーテル、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセ
テート等のエチレングリコール系溶剤、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル等のプロピレングリコール系
溶剤、ブチルカルビトール等のジエチレン系溶剤、N−
メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホオキシム等の非プロ
トン性溶剤等公知の水性有機溶剤を任意の割合で使用す
ることができる。
【0027】非水性有機溶剤は、水分散安定性が悪いた
め、親水性有機溶剤を使用するのが好ましい。またその
使用量は特に限定されるものでないが、通常樹脂固形分
100重量部当り1〜60重量部の範囲で使用される。
【0028】本発明の被覆用樹脂水性分散液は各種着色
顔料、体質顔料等を、直接混練りすることが可能であ
り、各種防錆用シーラー、中塗用はもとより、樹脂の着
色が少なく、耐候性に優れるため家電等の表面コート用
に用いることが可能である等幅広い応用用途を持つ優れ
た特質を有している。
【0029】本発明によって得られる被覆用樹脂水性分
散液を使用した塗料組成物は常温乾燥用として、或はメ
ラミン樹脂、ブロックイソシアネート等を配合して焼付
け用として用いることができる。
【0030】その塗装方法としては、浸漬塗装、シャワ
ーコート、電着塗装、ハケ塗り、スプレー塗装、ロール
塗装等いずれの方法でも塗装することが可能であり、
鉄、アルミニュウム、銅、ニッケル、ステンレス、各種
表面防錆処理鋼板等の金属表面、各種防錆用シーラー、
中塗り等に塗装することにより、優れた性能を付与する
ことができる。
【0031】
【実施例】以下本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれら実施例に何等限定されるものではな
い。
【0032】(実施例1) <活性アミノ基を有するアクリル樹脂の合成>撹拌機、
温度計、還流冷却器、滴下濾斗、不活性ガス導入口を備
えたフラスコに溶剤としてイソプロピルアルコール(以
下IPAとする)520部を仕込、窒素ガス気流中で8
0℃迄昇温する。別にビニルモノマーとしてメチルメタ
クリレート160部、ブチルアクリレート160部、N
−ビニルホルムアミド160部を予め秤量混合してお
き、同じくアゾビスイソブチロニトリル14部を秤量
し、よく攪拌したものを3時間にわたって滴下重合させ
る。この後同温度で5時間保持し均一な樹脂溶液が得ら
れた。得られたアクリル樹脂溶液は不揮発分47.2%
であった。更にピペラジン20部、イオン交換水12部
を加え同温度で1時間保持しホルムアミド基の加水分解
反応を行った。IR分析、NMR分析より、使用したN
−ビニルホルムアミドの約98%がアミンに変化してい
ることが認められた、得られた樹脂溶液は不揮発分4
0.2%であり、260(固形分)のアミン価を有する
ポリアクリレートが得られていることが認められた。
【0033】<樹脂水性分散液の製法>更に予めメチル
エチルケトン(以下MEKとする)1762部、にエピ
クロン4050 1175部を溶解した溶液とジメチル
エタノールアミン110部を加えてよく攪拌後60℃で
3時間保持した後、イオン交換水3730部を加えてよ
く攪拌後IPA、MEK、イオン交換水の混合溶液を3
250部減圧下で蒸留した。得られた乳白色の水性分散
液は不揮発分35.2%、粘度3200cpsであっ
た。
【0034】(応用例1)得られた被覆用樹脂水性分散
液にエラストロンBNー69(ブロックイソシアネート
第一工業製薬製)15%加えて自動車用ダル鋼板に塗
布後170℃、20分焼付けした。
【0035】塩水雰霧試験機で1000時間塩水を雰霧
しても殆ど錆は生じず、カチオン電着塗装性もよく、自
動車用カチオン塗料として優れた性能を示した。 (実施例2)<活性アミノ基を有するアクリル樹脂の合
成>撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下濾斗、不活性ガ
ス導入口を備えたフラスコに溶剤としてIPA520部
を仕込、窒素ガス気流中で80℃迄昇温する。別にビニ
ルモノマーとしてメチルメタクリレート160部、ブチ
ルアクリレート160部、N−ビニルホルムアミド16
0部を予め秤量混合しておき、同じくアゾビスイソブチ
ロニトリル14部を秤量し、よく攪拌したものを3時間
にわたって滴下重合させる。この後同温度で5時間保持
し均一な樹脂溶液が得られた。得られたアクリル樹脂溶
液は不揮発分47.2%であった。トリエチルアミン1
5部を加え60℃で2時間保持しホルムアミド基の加水
分解反応を行なった。IR分析、NMR分析より、使用
したN−ビニルホルムアミドの約99%がアミンに変化
していることが認められた。
【0036】得られた樹脂溶液は不揮発分40.5%で
あり、265(固形分)のアミン価を有するポリアクリ
レートが得られていることが認められた。 <樹脂水性分散液の製法>更に予めMEK1280部、
nーブタノール1000部にエピクロン9055、15
20部を溶解した溶液を加えてよく攪拌後60℃ 9時
間保持した後、イオン交換水4500部を加えてよく攪
拌しnーブタノール、IPA、MEK、イオン交換水の
混合溶液を3800部減圧下で蒸留した。得られた乳白
色の水性分散液は不揮発分35.8%、粘度5600c
psであった。
【0037】(応用例2)当該樹脂水性分散液にエラス
トロンBNー69(ブロックイソシアネート 第一工業
製薬製)10%加えて自動車用ダル鋼板に塗布後170
℃、20分焼付けした。
【0038】塩水雰霧試験機で3000時間塩水を雰霧
しても殆ど錆は生じず、カチオン電着塗装性もよく、自
動車用カチオン塗料として極めて優れた性能を示した。 (実施例3)<活性アミノ基を有するアクリル樹脂の合
成>撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下濾斗、不活性ガ
ス導入口を備えたフラスコに溶剤としてIPA520部
を仕込、窒素ガス気流中で80℃迄昇温する。別にビニ
ルモノマーとしてスチレン110部、2−ヒドロキシル
エチルアクリレート85部、エチルアクリレート190
部、N−ビニルホルムアミド40部を予め秤量混合して
おき、同じくアゾビスイソブチロニトリル14部を秤量
し、よく攪拌したものを3時間にわたって滴下重合させ
る。この後同温度で5時間保持し均一な樹脂溶液が得ら
れた。得られたアクリル樹脂溶液は不揮発分42.5
%、であった、トリエチルアミン10部を加え60℃で
2時間保持しホルムアミド基の加水分解反応を行った。
IR分析、NMR分析により、使用したN−ビニルホル
ムアミドの約99%がアミンに変化していることが認め
られた。得られた樹脂溶液は不揮発分40.8%であ
り、72(固形分)のアミン価を有するポリアクリレー
トが得られていることが認められた。
【0039】<樹脂水性分散液の製法>更に予めMEK
100部にエピクロン1050 95部を溶解した溶液
を加えてよく攪拌後70℃ 3時間保持した後、イオン
交換水1180部を加えてよく攪拌しIPA、MEK、
イオン交換水の混合溶液を1100部減圧下で蒸留し
て、得られた乳白色の水性分散液は不揮発分40.8
%、粘度4500cpsであった。
【0040】(応用例3)当該樹脂70部(固形分)、
エピクロンEM−85−65(エポキシ樹脂 大日本イ
ンキ化学工業製)10部、エラストロンBN−11(ブ
ロックイソシアネート 第一工業製薬製)10部、サイ
メル325(メラミン樹脂 三井シアナミド製)10
部、酸化チタンR−930(石原産業製)100部を根
練りした塗料を家電用防錆処理鋼板に塗布後165℃で
20分焼付けした。黄変性、耐候性、塩水雰霧性、汚染
性、屈曲性、密着性、相剥性、耐溶剤性等の家電用とし
て保持する必要な各性能に極めて優れた性能を示した。
【0041】
【発明の効果】本発明のカチオン型被覆用樹脂水性分散
液は従来のカチオン型水性型エポキシ樹脂シーラーと同
等以上の防錆性を保持させることも可能であり、且つ黄
変性、耐候性、塩水雰霧性、汚染性、屈曲性、密着性、
相剥性、耐溶剤性等に優れている。これらの性能を要求
される家電用、自動車中塗上塗り用、製缶用、建築用
(アルカリ基材用を含む)、プラスチック用、プレコー
トメタル用、木工用塗料として使用することができる。
これら塗料用のみ成らず繊維加工用、接着剤用、粘着剤
用、印刷インキ用、金属インキ用にも有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−ビニルホルムアミドとその他の重合性
    ビニルモノマーとを共重合して得られるアクリル樹脂を
    加水分解して得られる分子中に活性アミノ基を含有する
    アクリル樹脂(A)とエポキシ系樹脂(B)とを反応さ
    せて得られるアクリル変性エポキシ樹脂を水性媒体中に
    分散してなる被覆用樹脂水性分散液。
  2. 【請求項2】N−ビニルホルムアミド3〜70重量%と
    その他の重合性ビニルモノマー97〜30重量%とを共
    重合させることを特徴とする請求項1記載の被覆用樹脂
    水性分散液。
  3. 【請求項3】アクリル樹脂(A)10〜99重量%とエ
    ポキシ樹脂(B)1〜90重量%とを反応させることを
    特徴とする請求項1記載の被覆用樹脂水性分散液。
  4. 【請求項4】その他の重合性ビニルモノマーがカルボキ
    シル基含有ビニルモノマーであることを特徴とする請求
    項1記載の被覆用樹脂水性分散液。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998014831A1 (fr) * 1996-10-02 1998-04-09 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Composition photosensible et son utilisation
KR20110031149A (ko) * 2008-06-19 2011-03-24 바스프 코팅스 게엠베하 전기코트 조성물 및 방법

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