JP2006239622A - 塗装方法及び金属塗装板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 環境への負荷を低減しつつ、密着性に優れた塗膜を形成する工程からなる塗装方法及びこの塗装方法により塗装された金属塗装板を提供する。
【解決手段】 化成処理を施さない金属基材に、化成処理皮膜を有する塗膜と同等の機能を有する塗膜を形成することができる水性塗料組成物を塗装する工程を含む塗装方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塗装方法及び金属塗装板に関する。
近年、環境問題への意識の高まりから、塗料分野においても環境への負荷を低減することが望まれている。従来、工業用塗料に用いられる塗料は溶剤型塗料と呼ばれる希釈溶剤として有機溶剤を用いるものであるため、塗料中に多量の有機溶剤を含むものであった。しかしながら、このような溶剤型塗料では、塗膜形成時の焼き付けにおいて揮発性成分が多く発生することから、環境上あまり好ましくない。このため、有機溶剤使用量を低減し、希釈溶剤として水を用いる水系の塗料が開発されてきている。
一方、塗装時における工程の省略や、省エネルギー化による環境対策のコスト削減等も望まれている。しかし、このような課題をすべて同時に改善する塗装方法は、これまで提案されていなかった。
金属基材用プライマー組成物として、溶剤型の一級ヒドロキシル基を有するウレタン化エポキシエステル樹脂をベースとし、防錆顔料、潤滑剤、pH調整顔料を含有した金属基材用プライマー組成物が知られている(例えば、特許文献1)。このような組成物は、化成処理を省略しても優れた塗膜の耐傷つき性、密着性、耐食性を維持できる点で有用なものであるが、溶剤系のプライマー組成物であることから、溶剤使用量の低減という目的は達成することができなかった。
水系組成物としては、ガラス繊維処理剤として、アクリル化エポキシ樹脂を水性媒体中に分散させた水分散性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2)。このような組成物は、水系であるため環境への負荷が軽減され、比較的低温で硬化する点から好ましいものである。しかし、特許文献2には、このような水系組成物を塗料分野に使用することについての開示はなされていない。
特公平7−91508号公報 特公平7−94338号公報
本発明は、上記現状に鑑み、環境への負荷を低減しつつ、密着性に優れた塗膜を形成する工程からなる塗装方法及びこの塗装方法により塗装された金属塗装板を提供することを目的とするものである。
本発明は、化成処理を施さない金属基材に、化成処理皮膜を有する塗膜と同等の機能を有する塗膜を形成することができる水性塗料組成物を塗装する工程を含むことを特徴とする塗装方法である。
上記水性塗料組成物は、水分散性エポキシ樹脂を含有するものであることが好ましい。
本発明は、化成処理を施さない金属基材に、水性塗料組成物を塗装する工程を含む塗装方法であって、上記水性塗料組成物は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)とを反応させて得られるアクリル化エポキシ樹脂を、水性媒体中に分散させた水分散性樹脂組成物を含有するものであることを特徴とする塗装方法である。
上記水性塗料組成物は、全樹脂固形分100質量%中にエポキシ樹脂骨格成分を20〜90質量%含有するものであることが好ましい。
上記水性塗料組成物は、防錆顔料を含有し、上記防錆顔料は、水に対する溶解度が0.001〜5%の範囲内であることが好ましい。
本発明の塗装方法は、更に、水性塗料組成物を塗装する工程の前に、洗浄工程を含むことが好ましい。
上記金属基材は、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板、冷延鋼板、ステンレス又はアルミニウム板であることが好ましい。
本発明は、上記塗装方法により塗装されてなることを特徴とする金属塗装板でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の塗装方法は、化成処理を施さない金属基材に、化成処理皮膜を有する塗膜と同等の機能を有する塗膜を形成することができる水性塗料組成物を塗装する工程を含む。本発明の塗装方法では、水性塗料組成物を使用することによって、溶剤使用量を低減して環境への負荷を軽減することができる。更に、金属基材に化成処理を行うことなく、化成処理皮膜を有する場合と同等の密着性を有する塗膜を形成するものであり、塗膜物性を低下させることなく塗装工程を削減することによって、効率のよい塗装を行うことができる。
化成処理皮膜を有する塗膜と同等の機能を有する塗膜を形成することができる水性塗料組成物は、化成処理を施さずに塗膜を形成した場合であっても、化成処理を施した場合と同等の密着性、耐傷付き性性等の性質を得ることができるような水性塗料組成物であり、例えば、水分散性エポキシ樹脂を含有する水性塗料組成物を挙げることができる。本明細書中、水分散性エポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂由来の構造を有する樹脂の水分散体をいう。このような成分を含むことにより、形成された塗膜は、化成処理を施さなくても、金属基材への良好な密着性を有する。すなわちこれによって、化成処理を施さない金属基材に、化成処理皮膜を有する塗膜と同等の機能を有する塗膜を形成することができるのである。
本発明は、化成処理を施さない金属基材に、水性塗料組成物を塗装する工程を含む塗装方法であって、上記水性塗料組成物は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)とを反応させて得られるアクリル化エポキシ樹脂を、水性媒体中に分散させた水分散性樹脂組成物を含有するものであることを特徴とする塗装方法でもある。以後、これを第2の本発明と記す。
第2の本発明の塗装方法によって形成された塗膜は、化成処理を施さなくても、剛直で、水素結合を持つ官能基を有する樹脂骨格に由来し、金属基材への良好な密着性と耐傷付性を有するものである。
上記エチレン性不飽和カルボン酸化合物としては、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の1種又は2種以上が挙げられる。
上記他の共重合性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−ヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン等のスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリロニトリル等の1種又は2種以上が挙げられる。
上記エチレン性不飽和カルボン酸化合物の使用量としては、全単量体の12質量%以上であることが好ましく、12質量%未満であると、水性媒体中における樹脂の乳化分散安定性が悪くなる。
上記アクリル系樹脂(A)は、重量平均分子量が2000〜100000であることが好ましい。2000未満であると、乳化分散性に支障をきたすおそれがあり、100000を超えるとエポキシ樹脂(B)との反応時ゲル化を生じやすくなる傾向がある。
上記エポキシ樹脂(B)としては特に限定されないが、エピクロルヒドリン/ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、1分子中に平均1.1〜2.0個のエポキシ基を有し、数平均分子量が900以上のものが好ましい。ビスフェノールとしては、ビスフェノールAであってもビスフェノールFであってもよい。市販品としては、大日本インキ化学工業社製のエピクロン1050、エピクロン4050、エピクロン7050、油化シェル社製のエピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009、エピコート1010等が挙げられる。
上記アクリル化エポキシ樹脂は、上記アクリル系樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)とを、親水性有機溶剤中で塩基性化合物、例えば、ジメチルエタノールアミン等の第3級アミンの存在下でエステル化反応させることによって得ることができる。また、アクリル化エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(B)と1価のエチレン性不飽和カルボン酸とを反応させた二重結合を有する組成物の存在下で、エチレン性不飽和カルボン酸とその他の共重合性不飽和化合物とをラジカル重合開始剤を使用して重合せしめることによっても得ることができる。
上記アクリル系樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との固形分比は質量比で1:1〜1:9であることが好ましい。
上記水分散性エポキシ樹脂は、上記アクリル化エポキシ樹脂に最終組成物のpHが4〜11となる量の塩基性化合物、好ましくはアンモニア又はアミンを加え水性媒体中に分散させることによって調製することができる。
上記アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等のアルカノールアミン類;モルホリン;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の多価アミンが挙げられる。
上記水性媒体としては、80質量%以上が水である水単独又は水と親水性有機溶剤との混合物を意味し、必要に応じて親水性有機溶剤を使用してもよい。
上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)とを反応させて得られるアクリル化エポキシ樹脂を、水性媒体中に分散させた水分散性樹脂組成物としては、市販のものを使用することもできる。市販品としては、ディックファインEN−0274(商品名、大日本インキ化学工業社製)を挙げることができる。
上記水性塗料組成物は、全樹脂固形分100質量%中にエポキシ樹脂骨格成分を20〜90質量%含有するものであることが好ましい。全樹脂固形分100質量%中のエポキシ樹脂骨格成分が20質量%未満であると、形成される塗膜の密着性や耐傷付性が不充分となるおそれがあり、90質量%を超えると、樹脂の乳化分散安定性が悪くなるおそれがある。上記下限は、より好ましくは、50質量%であり、上記上限は、より好ましくは、70質量%である。なお、本明細書においてエポキシ樹脂骨格成分とは、全樹脂固形分中におけるエポキシ樹脂由来の骨格成分が占める割合を指すものであり、例えば、エポキシ樹脂がアクリル変性エポキシ樹脂である場合は、アクリル変性エポキシ樹脂中のエポキシ樹脂由来の骨格成分が塗料中の全樹脂固形分中に占める割合を指すものである。アクリル変性エポキシ樹脂以外の樹脂成分を含有する場合には、これらも含めた量を全樹脂固形分量とする。
上記水性塗料組成物は、更に、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂等を含むものであってもよい。
上記水性塗料組成物は、架橋剤を含有するものであってもよい。上述したような水分散性エポキシ樹脂を使用した場合には、金属基材に対して塗布された後乾燥させることにより、架橋させなくても良好な物性を有する塗膜を形成することができる点で特に好ましいものである。
上記架橋剤としては、アミノ樹脂、ブロックイソシアネート樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
上記水性塗料組成物は、防錆顔料を含有してもよい。上記防錆顔料は、通常使用されるもの1種又は2種以上を使用することができる。なかでも、水に対する溶解度が0.001〜5%の範囲内である防錆顔料が好ましい。防錆顔料の水に対する溶解度が0.001%未満であると、防錆性が不足するおそれがあり、5%を超えると、耐沸水性が悪化するおそれがある。上記溶解度は、JIS−K−5101により測定される。
上記水に対する溶解度が0.001〜5%の範囲内にあり、防錆顔料としては、例えば、カルシウムイオン交換シリカ、トリポリリン酸二水素アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム等のリン酸塩系防錆顔料、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、バリウム、ジルコニウム、セリウム、モリブデン、バナジウム等の金属塩及び金属酸化物等の非クロム系防錆顔料;クロム酸カルシウム、クロム酸バリウム、クロム酸ストロンチウム等のクロム酸塩等が挙げられる。また、環境対策から、非クロム系の防錆顔料を使用することが好ましい。なお、上記防錆顔料は、水性塗料組成物の不揮発分中60質量%以下の範囲内で使用することが好ましい。60質量%を超えると、分散不良で高粘度になり、塗料化できなくなるおそれがある。
上記水性塗料組成物は、必要に応じて、塗料において使用されるその他の成分1種又は2種以上を含んでいてもよい。その他の成分としては、シリコン系又はアクリル系化合物等の表面調整剤;二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の着色無機顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の着色有機顔料;アルミニウム粉、アルミナ粉、金属コーティングマイカ粉、二酸化チタンコーティングマイカ粉、二酸化チタンコーティングガラス粉等の光輝材;炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム等の体質顔料等を挙げることができる。
上記水性塗料組成物は、金属基材に対して塗装された後、乾燥することにより塗膜を得ることができるものである。
上記金属基材の塗膜形成は、上記水性塗料組成物からなる1層であっても良好な保護機能を有するが、2層以上の複層を形成してもよい。2層の場合、上記水性塗料組成物を、上記金属基材に直接下塗り塗料、即ちプライマーとして塗布し、下塗り塗膜を形成し、その上に上塗り塗料を塗装すればよい。3層の場合は、プライマー塗膜の上に中塗り塗膜を形成し、さらにその上に上塗り塗膜を成形すればよい。この場合、中塗り塗料、上塗り塗料としては特に限定されず、溶剤系塗料、水性塗料、粉体塗料等を使用することができ、ポリエステル系塗料、アクリル系塗料、フッ素系塗料、ウレタン系塗料等の公知の塗料組成物を用いることができる。
上記水性塗料組成物を金属基材に塗装する方法としては特に限定されず、例えば、スプレー塗装、浸漬塗装、ロールコーター塗装、ロールカーテン塗装、カーテンコーター塗装、流し塗装、シャワー塗装等の通常の塗装方法を用いることができる。
また、塗装膜厚についても、用途や要求される性能に応じて設定することができ、例えば、乾燥により形成された塗膜の厚みが1〜20μmとなるように設定する。
本発明の塗装方法は、種々の塗装条件に対して使用することができる。すなわち、80℃雰囲気下×10分という低温長時間であっても、230℃雰囲気下×1分という高温短時間であっても、使用することができる。このため、適用範囲が広く、用途や目的に対応して素材に適用した塗装条件を選択して使用することができる。
本発明の塗装方法は、プレス成形によって成形された成形品、金属板等の任意の形状の金属基材に対して適用することができる。金属板に対して本発明の塗装方法を適用した場合、金属基材の片面又は両面を本発明の塗装方法によって塗装して、金属塗装板を製造することができる。上記水性塗料組成物は、金属基材の片面に塗布されてもよく、両面に塗布されてもよい。また、水性塗料組成物を下塗り塗料として両面に塗布した場合、その片面にのみ上塗り塗料を塗布して上塗り塗膜を形成してもよく、両面に上塗り塗膜を形成してもよい。更に裏面には、表面に塗布する上塗りとは異なる裏面塗料を塗布してもよい。
上記水性塗料組成物が塗布される金属基材としては特に限定されず、例えば、金属板としては、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板、冷延鋼板、ステンレス又はアルミニウム板等を挙げることができる。これらの成形品を成形してなる成形品に対しても適用することができる。
本発明において用いられる金属基材は、化成処理を施さないものであるが、更に、水性塗料組成物を塗装する工程の前に、洗浄工程を含むことが好ましい。これによって、下塗り塗装前の金属基材の表面を清浄なものとすることができ、被塗装物である金属基材との密着性、耐食性を向上させることができる。清浄工程における清浄化方法としては、例えば、脱脂処理−脱脂後水洗処理−乾燥処理の工程によって清浄化を行う方法が挙げられる。脱脂処理方法としては、公知の通常の方法を使用することができる。
本発明の塗装方法は、建材、家電製品、機械器具、車輛等の分野に適用することができ、特に建材、家電製品の製造に好適である。
本発明の塗装方法により塗装されてなる金属塗装板も、本発明の1つである。
本発明の塗装方法は、上述の構成からなり、化成処理を行うことなく化成処理皮膜と同等の優れた密着性を有する塗膜を形成することができると共に、溶剤使用量を低減して環境への負荷を軽減することができるものである。また、本発明の金属塗装板は、サイディング材等の建材、家電製品、機械器具、車輛等に好適に使用することができるものである。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(分散ペーストの製造)
顔料分散剤としてBYK190(ビックケミー社製)2質量部、酸化チタン(チタンCR−97、石原産業社製)45質量部、防錆顔料(トリポリリン酸二水素アルミニウム、水に対する溶解度0.3%)30質量部、脱イオン水23質量部を配合してチタン分散ペーストを製造した。この分散ペーストに、表1に示すように水分散エポキシ系樹脂、水分散ウレタン樹脂を配合し、水性塗料組成物を製造した。
実施例1
表1に示す配合の水性塗料組成物を用いて1コート及び2コートの評価用塗装板を作製した。
(塗装系:1コート)
0.35mm厚の55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板を試験板とし、アルカリ脱脂洗浄後、水洗、乾燥し、水性塗料組成物を乾燥膜厚7μmとなるよう塗布し、表1に示す条件で焼き付けし、1コート塗膜としての評価用塗装板を作製した。
(塗装系:2コート)
0.35mm厚の55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板を試験板とし、アルカリ脱脂洗浄後、水洗、乾燥し、水性塗料組成物を乾燥膜厚5μmとなるよう塗布し、表1に示す条件で下塗りとして焼き付けした。その塗装板に上塗り塗料(N−スーパーコート300HQ ブルー色、日本ファインコーティングス社製)を乾燥膜厚15μmとなるよう塗布し、最高到達板温度(PMT)220℃で40秒間焼き付けし、2コート塗膜としての評価用塗装板を作製した。
作製した評価用塗装板を用いて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(密着性試験)
塗装板(100mm×100mm)を沸騰水に2時間浸漬し、乾燥後、碁盤目テープ法(JIS K5600)を行い評価した。
(耐傷付き性試験)
塗装板(100mm×200mm)に対し、10円銅貨の縁で45°の角度で塗膜をこすり、塗膜の傷付き状態を評価した。目視にて観察し、キズが観察されないか又は上塗りに部分的にキズが観察された塗膜:○、下塗り塗膜が露出した塗膜:△、金属素地が露出した塗膜:×、として耐傷付き性を評価した。
実施例2
表1に示す配合の水性塗料組成物を用いた他は、実施例1と同様にして評価用塗装板を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
試験板として55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板の代わりに溶融亜鉛めっき鋼板を用いた他は、実施例1と同様にして評価用塗装板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
表1に示す配合の水性塗料組成物を用いた他は、実施例3と同様にして評価用塗装板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
試験板として55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板の代わりにアルミ板を用いた他は、実施例1と同様にして評価用塗装板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例6
表1に示す配合の水性塗料組成物を用いた他は、実施例5と同様にして評価用塗装板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
表1に示す配合の水性塗料組成物を用いた他は、実施例1と同様にして評価用塗装板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
表1に示す配合の水性塗料組成物を用いた他は、実施例3と同様にして評価用塗装板を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2006239622
表1中の記載について、以下に説明する。
1)水分散エポキシ系樹脂:ディックファインEN−0274(大日本インキ化学工業社製)、NV=20質量%、エポキシ樹脂含有量80質量%/固形分中
2)水分散ポリエステルウレタン樹脂:タケラックW−6010(三井武田ケミカル社製)、NV=30質量%
実施例の結果から明らかなように、本発明の塗装方法によれば、金属基材に化成処理を行うことなく、密着性に優れる塗膜を形成することができた。
本発明の塗装方法は、化成処理を行うことなく、化成処理皮膜と同等の優れた密着性を有する塗膜を形成することができるため、建材、家電製品、機械器具、車輛等の製造に好適に適用することができる。

Claims (7)

  1. 化成処理を施さない金属基材に、化成処理皮膜を有する塗膜と同等の機能を有する塗膜を形成することができる水性塗料組成物を塗装する工程を含む
    ことを特徴とする塗装方法。
  2. 前記水性塗料組成物は、水分散性エポキシ樹脂を含有するものである請求項1記載の塗装方法。
  3. 化成処理を施さない金属基材に、水性塗料組成物を塗装する工程を含む塗装方法であって、
    前記水性塗料組成物は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)とを反応させて得られるアクリル化エポキシ樹脂を、水性媒体中に分散させた水分散性樹脂組成物を含有するものである
    ことを特徴とする塗装方法。
  4. 前記水性塗料組成物は、全樹脂固形分100質量%中にエポキシ樹脂骨格成分を20〜90質量%含有するものである請求項1、2又は3記載の塗装方法。
  5. 前記水性塗料組成物は、防錆顔料を含有し、
    前記防錆顔料は、水に対する溶解度が0.001〜5%の範囲内である請求項1、2、3又は4記載の塗装方法。
  6. 前記金属基材は、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板、冷延鋼板、ステンレス又はアルミニウム板である請求項1、2、3、4又は5記載の塗装方法。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の塗装方法により塗装されてなる
    ことを特徴とする金属塗装板。
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