JPH05320269A - エチレン系ポリマーの架橋用組成物、架橋方法及び電力ケーブル - Google Patents

エチレン系ポリマーの架橋用組成物、架橋方法及び電力ケーブル

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JPH05320269A
JPH05320269A JP15732592A JP15732592A JPH05320269A JP H05320269 A JPH05320269 A JP H05320269A JP 15732592 A JP15732592 A JP 15732592A JP 15732592 A JP15732592 A JP 15732592A JP H05320269 A JPH05320269 A JP H05320269A
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JP
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cross
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ethylene
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JP15732592A
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English (en)
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Shuji Suyama
修治 須山
Hideyo Ishigaki
秀世 石垣
Hiroshi Okada
博 岡田
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エチレン系ポリマーの架橋に際し、架橋助剤
の単独重合物を生成させず、ポリマーの架橋度を向上さ
せる架橋用組成物及び信頼性の高い電力ケーブル。 【構成】 【化1】 【化2】 で示される化合物と有機過酸化物架橋剤含有エチレン系
ポリマー架橋用組成物、同組成物によりエチレン系ポリ
マーを処理するエチレン系ポリマーの架橋方法及び組成
物により架橋されたエチレン系ポリマー層を有する電力
ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン系ポリマーを
架橋剤とともに架橋助剤を存在させて加熱して架橋させ
る際に、架橋助剤自身は殆ど重合せず、スコーチの防止
と架橋度の向上を行うことができるエチレン系ポリマー
用の架橋用組成物、同組成物によるエチレン系ポリマー
の架橋方法及びその架橋用組成物を用いて架橋したエチ
レン系ポリマーよりなる層を有する電力ケーブルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、有機過酸化物を架橋剤として架橋
エチレン系ポリマー(成型品)を製造する場合、架橋度
を上げるために架橋助剤を添加する方法が知られてい
る。架橋助剤としては、日本ゴム協会誌第44巻5号3
93頁(1971年)に、エチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート
を用いる方法が記載されている。また同誌第42巻11
号921頁(1969)には、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレートを用いる方法が記載されている。一方、架橋前
の混練り時におけるスコーチ(早期架橋、焼け)を抑制
するためスコーチ防止剤を添加することが知られてい
る。スコーチ防止剤としては、例えば特公昭54−85
00号公報に、α−メチルスチレンを添加する方法が開
示されている。
【0003】ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル(以
下、単に「電力ケーブル」という)は、通常導体である
ケーブルコアの外周に内部半導電層及び絶縁体層を設け
たもの、又は内部半導電層、絶縁体層及び外部半導電層
を設けたものがある。これらの各層は、架橋剤を配合し
たポリエチレン系樹脂をベースとする樹脂組成物を、押
し出し機により導体の外周に押し出し被覆した後、加熱
してベース樹脂を架橋させることにより形成される。
【0004】一方、ポリエチレンの架橋剤としてジクミ
ルペルオキシド(DCP)が多用されている。このもの
は、常温で固体(融点38〜40℃)であるため、これ
を取扱う際に異物が混入し易く、異物の発見も困難であ
る、という問題がある。又エチレン系ポリマーとDCP
を混合する際に押し出し機等が用いられるが、DCPを
一定速度で供給するためには、DCPを加熱、溶融する
必要があった。そのため、作業工程が増加し、保安面で
の配慮も要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の日本ゴム協会誌
第42巻および44巻の架橋助剤は、ポリマーの架橋に
おいて架橋度の向上には効果があるが、スコーチ時間を
短くするという欠点がある。またそれらの架橋助剤は開
始剤の存在下においては、単独重合する性質があるた
め、開始剤との配合物を保存したとき、或いはポリマー
との混練時おいて、架橋助剤が一部重合することが避け
られない。そのため架橋体中にその重合体が異物となっ
て残留し、そのため最終的にえられる製品の性能を低下
させるという問題がある。そのような問題を回避するた
めには、架橋助剤と架橋剤を別々に混合分散させるか、
又は比較的低い温度で混合分散させる必要がある。しか
し低い温度ではポリマーの粘度が高く、分散に長時間を
要するという欠点がある。
【0006】次に電力ケーブルについてのべる。電力ケ
ーブルが絶縁体層や半導体層等の樹脂層を有し、樹脂層
が架橋剤の外に架橋助剤を含む場合、架橋助剤が前述せ
るように、一部単独重合し、前記各層中にその重合物が
存在して電力ケーブルの信頼性が低下する傾向にある。
従って架橋助剤存在下のもとに架橋させる際に、該架橋
助剤を重合させず、かつ架橋度を高くしうる架橋剤が要
望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来法の問題点を長期にわたって研究した結果、特定の架
橋助剤と特定のスコーチ防止剤を併用することにより、
それらの化合物を、それぞれ単独使用したときと比較し
て架橋度がより大きくなり、且つスコーチを防止し、架
橋助剤の単独重合体を生成しないエチレン系ポリマーの
架橋用組成物を見いだして本発明を完成した。
【0008】即ち本発明は、架橋剤である有機過酸化物
と一般式
【化7】 で示されるスコーチ防止剤である化合物と一般式
【化8】 で示される架橋助剤である化合物を必須成分とするエチ
レン系ポリマーの架橋用組成物に関する。
【0009】更に本発明は、架橋剤である有機過酸化物
と一般式
【化9】 で示されるスコーチ防止剤である化合物と一般式
【化10】 で示される架橋助剤である化合物を必須成分とする架橋
用組成物によりエチレン系ポリマーを処理してエチレン
系ポリマーを架橋する方法に関する。
【0010】更に本発明は、架橋剤である有機過酸化物
と一般式
【化11】 で示されるスコーチ防止剤である化合物と一般式
【化12】 で示される架橋助剤である化合物を必須成分とする架橋
用組成物により処理されて生成した架橋エチレン系ポリ
マーよりなる絶縁層を有する電力ケーブルに関する。
【0011】本発明に於て一般式(化1)で示される化
合物はスコーチ防止剤であり、例えばα−メチルスチレ
ン、m−メチル−α−メチルスチレン、p−メチル−α
−メチルスチレン、m−イソプロピル−α−メチルスチ
レン、p−イソプロピル−α−メチルスチレン、m−t
−ブチル−α−メチルスチレン、p−t−ブチル−α−
メチルスチレン、m−クロロ−α−メチルスチレン、p
−クロロ−α−メチルスチレンあるいはそれらの混合物
などが挙げられる。(以下これらを総称して「α−メチ
ルスチレン類」と略記する)。そして実用的にとくに好
ましいのはα−メチルスチレンである。
【0012】本発明に於て一般式(化2)で示される化
合物は架橋助剤であり、エチレングリコールジメタクリ
レート、ブチレングリコールジメタクリレート、1,3
−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタ
クリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、エチレ
ングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリ
コールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートから
選ばれた一種以上の化合物などが挙げられる。(これら
の化合物を総称し以下、「多官能アクリル化合物」と略
記する)。そして実用的にとくに好ましいのはジエチレ
ングリコールジメタクリレートである。
【0013】本発明に用いる有機過酸化物は具体的に
は、例えば、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミル
ペルオキシド、2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)
2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ビス(t−ブチル
ペルオキシ)2,5ジメチルヘキシン−3、ジ−t−ブ
チルペルオキシド、イソプロピルクミル−t−ブチルペ
ルオキシド、ビス(α−t−ブチルペルオキシイソプロ
ピル)ベンゼンなどのジアルキルペルオキシド類あるい
は1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ)シクロドデカン、n−ブチル−4,4−
ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、エチル−
3,3−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブチレート、
3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,
5,−テトラオキシシクロノナンなどのペルオキシケタ
ール類、ビス(t−ブチルペルオキシ)イソフタレー
ト、t−ブチルペルオキシベンゾエート,t−ブチルペ
ルオキシアセテートなどのペルオキシエステル類が挙げ
られる。
【0014】これらの有機過酸化物の内、イソプロピル
クミル−t−ブチルペルオキシドは従来架橋剤として最
も汎用されているDCPと比較して熱分解温度が高いた
めスコーチ性が小さく、且つ常温で液体であり揮発性も
比較的小さく、更に有害な分解生成物を生じないので樹
脂層形成用等の架橋剤として特に好ましい。
【0015】本発明において架橋されるエチレン系ポリ
マーとしては、例えばポリエチレン、エチレンプロピレ
ンコポリマー(EPR)、エチレンブテンコポリマー、
エチレンペンテンコポリマー、エチレン酢酸ビニルコポ
リマー(EVA)、エチレンプロピレンジエンコポリマ
ー(EPDM)、塩素化ポリエチレン、エチレンエチル
アクリレートコポルマー(EEA)、エチレンメチルメ
タクリレートコポリマー、エチレングリシジルメタクリ
レートコポリマー(EGMA)、エチレンアクリロニト
リルコポリマーなどが挙げられる。
【0016】一般に、架橋助剤(架橋の促進)とスコー
チ防止剤(架橋の抑制)の作用は相反する作用であり、
それらを併用した場合には、架橋助剤を単独使用したと
きに比較して架橋度を低下させ、またスコーチ防止剤を
単独使用したときと比較してスコーチ時間を短縮させる
のが一般的である。しかし、本発明の特定の架橋助剤と
特定のスコーチ防止剤を併用する方法は、スコーチ時間
が短縮されることなしに、架橋度が向上するという予想
できない効果を有する。また、本発明の特定のスコーチ
防止剤を併用することにより、架橋助剤の単独重合が抑
制される。
【0017】本発明おいて有機過酸化物に対するα−メ
チルスチレン類の配合割合は通常、重量比で1:0.1
〜1:3が用いられる。有機過酸化物に対するα−メチ
ルスチレン類の配合割合が1:0.1未満では、スコー
チ防止の効果が充分でなく、又1:3より大きくても架
橋度が低下する傾向となり、好ましくない。
【0018】本発明組成物において有機過酸化物に対す
る多官能アクリル化合物の配合割合は通常、重量比で
1:0.1〜1:3が用いられる。有機過酸化物に対す
る多官能アクリル化合物の配合割合が1:0.1未満で
は、架橋度向上の効果が充分でなく、又1:3より大き
いとスコーチが起こり易くなり、好ましくない。
【0019】また本発明においてα−メチルスチレン類
と多官能アクリル化合物の配合割合は通常、重量比で
1:0.1〜1:10が用いられる。この範囲外では架
橋度の向上とスコーチ防止の相乗効果はない。
【0020】本発明組成物を用いてエチレン系ポリマー
を架橋する場合の組成物の量はエチレン系ポリマー10
0重量部に対し有機過酸化物は0.3〜5重量部の範囲
であることが好ましい。この場合有機過酸化物が0.3
重量部未満では架橋度の向上の効果の点で充分ではな
く、又5重量部を越えると架橋度が上がりすぎてもろく
なる。本発明の組成物によりエチレン系ポリマーを架橋
する場合、組成物と同様の構成成分を個々にポリマーに
添加しても、本発明の組成物を用いた場合と同じ効果が
ある。さらに通常用いられる各種添加剤を本発明組成物
に同時に添加してもよく、また前記のように本発明の構
成成分の外に他の各種添加剤を個々に添加してもよい。
前述の他の添加剤としては、例えば酸化防止剤、顔料、
紫外線安定剤、充填剤、可塑剤、滑剤などがある。
【0021】酸化防止剤としては、4,4´−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−
ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾール等のフェノール系化合物、りん系化合
物あるいはビス(2−メチル−4−(3−n−アルキル
チオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)
スルフィド、2,2´−チオジエチレンビス−(3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネ−ト)、ジラウリルチオプロピオネート、ジ
ステアリルチオプロピオネート等の硫黄系化合物などが
挙げられる。これらの酸化防止剤の配合量は、エチレン
系ポリマー100重量部に対して通常0.05〜1.0
重量部である。
【0022】本発明の組成物を用いた場合のポリマー架
橋温度は一般に110〜220℃、好ましくは130〜
200℃が用いられる。本発明の電力ケーブルは、導体
外周に各種の機能を有する樹脂層を2層以上有する構造
のものにおいては、少なくともその1層が本発明の架橋
用組成物により架橋したエチレン系ポリマーよりなる樹
脂である電力ケーブルである。
【0023】本発明の組成物は、エチレン系ポリマーと
配合された状態で、運搬、貯蔵することもできる。この
ような使われ方は、架橋作業を簡素化する。
【0024】
【発明の効果】本発明の架橋用組成物は、以下に述べる
特徴を有している。即ち、有機過酸化物を用いるポリマ
ーの架橋において、架橋助剤あるいはスコーチ防止剤を
それぞれ単独で使用したときと比べて、スコーチ時間が
短縮されることなしに、架橋度が向上するという予想で
きなかった効果を有する。また、本発明の組成物は常温
で液状であるため、架橋用ポリマーとの混合が容易であ
る。又本発明の電力ケーブルの樹脂層はスコーチがな
く、架橋度(ゲル分率)が高い。したがってこのような
樹脂層を有する電力ケーブルの電気特性(交流破壊強
度)も良好である。さらに樹脂層形成において使用され
る架橋剤の使用も従来方法に比して少量でよいので、架
橋剤の分解生成物によるガス発生も少なくなり、水トリ
ーも減少させることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明する。有機過酸化物及び添加物の略号は以下の
化合物を意味する。 IPC;イソプロピルクミル−t−ブチルペルオキシド
(日本油脂製パーブチルIPC、m/p=60/40、
純度94%) αMS;α−メチルスチレン DEDMA;ジエチレングリコールジメタクリレート TBP;4,4´−チオビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)
【0026】実施例1 日本ユニカー(株)製低密度ポリエチレン(NUC−9
025)500gとIPC 11.5gとαMS 5g
とDEDMA 2.5gを混合し組成物を得た。この組
成物を加熱ロールを用いて約110℃で約20分間混練
りした。得られた組成物は均一であり、表面状態に異常
は認められなかった。それをキュラストメーター(東洋
ボールドウイン社製;JSRキュラストメーターIII
型)で加熱試験した。180℃で最大トルク値を測定し
た。別に145℃においてスコーチ時間を測定した。ス
コーチ時間は180℃での最大トルク値の10%、最小
値から上昇した時間とした。その結果を表1に示す。ま
た架橋物を切断し、切断面を100℃のキシレンに10
分間浸漬したものを電子顕微鏡で観察した結果、DED
MAの単独重合物は見られなかった。
【0027】比較例1 実施例1において、αMSを用いない他は実施例1に準
じて操作を行った。その結果を表1に示す。また電子顕
微鏡による観察ではDEDMAの単独重合物である粒状
物が見られた。
【0028】比較例2 実施例1において、DEDMAを用いない他は実施例1
に準じて操作を行った。その結果を表1に示す。
【0029】比較例3 実施例1において、DEDMAおよびαMSを用いない
他は実施例1に準じて操作を行った。その結果を表1に
示す。表1より、αMSとDEDMAを併用した例で
は、αMS、DEDMAを単独使用したよりも180℃
での架橋度が大きく、またスコーチ時間もDEDMA単
独使用よりも長いことがわかる。またαMS存在下では
DEDMAの単独重合物が生成しないことがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 (電力ケーブルの製造) 導体上にエチレンビニルアセテート、アセチレンブラッ
ク、IPC及びMDIB(100/60/0.5/0.
2重量比)組成物からなる内部半導電層を押し出し機を
用いて被覆し、ついで低密度ポリエチレン、IPC、D
EDMA、αMS及びTBP(100/3.5/1/1
/0.2重量比)組成物からなる絶縁層を押し出し機を
用いて145℃で押し出して被覆し、更に内部半導電層
と同組成の外部半導電層を順次押し出し被覆した後、2
00℃で5分間架橋させ、6kV、38mm2 の架橋ポ
リエチレン絶縁電力ケーブルを製造した。得られた電力
ケーブルの交流破壊電圧は265kVであった。又架橋
絶縁部分を切り出し、顕微鏡により観察した結果「焼
け」は見られなかった。又130℃のキシレン中で5時
間抽出してゲル分を測定した結果、ゲル分率は92%で
あった。
【0032】比較例4 実施例2において絶縁用組成物として、低密度ポリエチ
レン、IPC、DEDMA、αMS及びTBP組成物の
代わりに、低密度ポリエチレン、IPC及びTBP(1
00/3.5/0.2重量比)を用いた他は実施例2に
準じて電力ケーブルを製造し試験を行った。得られた電
力ケーブルの交流破壊電圧は240kVであった。また
顕微鏡の観察により「焼け」が見られた。又130℃の
キシレン中で5時間抽出してゲル分を測定した結果、ゲ
ル分率は90%であった。
【0033】実施例2及び比較例4より本発明の絶縁層
を有する電力ケーブルは、該層にスコーチがなく、その
層の架橋度が高くまた電気特性も従来の電力ケーブルと
比較して向上したことがわかる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋剤である有機過酸化物と一般式 【化1】 で示されるスコーチ防止剤である化合物と一般式 【化2】 で示される架橋助剤である化合物を必須成分とするエチ
    レン系ポリマーの架橋用組成物。
  2. 【請求項2】架橋剤である有機過酸化物と一般式 【化3】 で示されるスコーチ防止剤である化合物と一般式 【化4】 で示される架橋助剤である化合物を必須成分とする架橋
    用組成物によりエチレン系ポリマーを処理してエチレン
    系ポリマーを架橋する方法。
  3. 【請求項3】架橋剤である有機過酸化物と一般式 【化5】 で示されるスコーチ防止剤である化合物と一般式 【化6】 で示される架橋助剤である化合物を必須成分とする架橋
    用組成物により処理されて生成した架橋エチレン系ポリ
    マーよりなる絶縁層を有する電力ケーブル。
JP15732592A 1992-05-26 1992-05-26 エチレン系ポリマーの架橋用組成物、架橋方法及び電力ケーブル Pending JPH05320269A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103824642A (zh) * 2014-02-10 2014-05-28 国家电网公司 具有耐湿老化性的柔性电力电缆

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103824642A (zh) * 2014-02-10 2014-05-28 国家电网公司 具有耐湿老化性的柔性电力电缆

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