JPH05318655A - 樹脂積層金属 - Google Patents

樹脂積層金属

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JPH05318655A
JPH05318655A JP15013892A JP15013892A JPH05318655A JP H05318655 A JPH05318655 A JP H05318655A JP 15013892 A JP15013892 A JP 15013892A JP 15013892 A JP15013892 A JP 15013892A JP H05318655 A JPH05318655 A JP H05318655A
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JP
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metal
film
resin
metal plate
aluminum
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Application number
JP15013892A
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English (en)
Inventor
Masao Sawara
昌夫 佐原
Ikuo Mimura
育夫 三村
Yasuharu Habasaki
康晴 幅崎
Naotake Osaki
直武 大崎
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Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の樹脂積層金属は耐食性、強度、軽量
性、耐候性、耐熱性、意匠性等に優れ、建築材料、土木
材料、化学プラント材料等に使用される。 【構成】 少なくとも2種類の金属からなる複合金属板
にフッ素樹脂フイルム等の樹脂フイルムを積層してなる
ことを特徴とする樹脂積層金属である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な樹脂積層金属に関
し、くわしくは、基材層の金属の表面に樹脂フイルムを
積層してなる樹脂積層金属に関して、裏面の耐食性、強
度の向上及び軽量性のすぐれた新規な資材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アルミ
ニウム、鉄鋼等の金属板を建築材料や工業材料として用
いる場合、樹脂フイルム特にフッ素樹脂フイルムを金属
板表面に積層することが行なわれている。
【0003】上記のように金属板表面に樹脂フイルムを
積層してなる金属板を、例えば、外壁パネルとして用い
る場合は、外壁パネル内面が、湿度や温度あるいは建築
材料として用いられているコンクリート・モルタル等か
ら発生するアルカリ性腐食物質などにより腐食作用を受
ける不具合を生じやすかった。この不具合を回避する為
に、従来は、例えばアルミニウム板においては陽極酸化
皮膜や裏面塗装を施こしたり、鋼板系金属においては防
錆塗装を施こすことが一般的に行なわれている。しか
し、上記裏面処理は処理の信頼性・耐久性及び処理の煩
雑性などの問題があり、表面の品質に比較して満足な方
法ではなかった。
【0004】さらに、上記樹脂フイルム積層金属板を外
壁パネルとして用いる場合は、例えば、アルミニウム板
の場合強度を補充する為板厚みを大きくする必要があ
り、軽量性に問題を生じやすかった。
【0005】従って、本発明の目的は2種類以上の金属
板からなる複合金属板上に樹脂フイルムを積層すること
により、裏面の耐食性、向上された強度、及び軽量性に
すぐれた樹脂積層金属を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題を
解決するべくなされたものであり、少なくとも2種類の
金属からなる複合金属板に樹脂フイルムを積層してなる
ことを特徴とする樹脂積層金属を提供するものであり、
好ましくは前記樹脂フイルムがフッ素系樹脂フイルムで
ある樹脂積層金属であり、好ましくは前記複合金属板に
樹脂フイルムを積層が複合金属板に樹脂フイルムを熱融
着した積層である樹脂積層金属であり、好ましくは前記
複合金属板の少なくとも1種類がアルミニウム系金属で
ある樹脂積層金属であり、
【0007】好ましくは前記複合金属板の少なくとも1
種類がステンレス系金属である樹脂積層金属であり、好
ましくは前記複合金属板の少なくとも1種類が鉄系金属
である樹脂積層金属であり、好ましくは前記複合金属板
の少なくとも1種類がアルミニウム系金属であり、アル
ミニウム金属板の表面に前記フッ素系樹脂フイルムが積
層してなる樹脂積層金属を提供するものである。以下に
本発明の構成について、さらに詳細に説明する。
【0008】
【複合金属板】本発明で言う「複合金属板」とは、例え
ば、少なくとも2種類の金属板を積層してなる複合金属
板であり、複合化の方法としては、2種類の金属板を過
熱下で圧延接合する所謂熱間圧延クラッド法や、非過熱
条件下で圧延接合する冷間圧延クラッド法が例示可能で
あり、また、厚板においては爆着法が採用可能である
が、いずれの方法に限定されるものではない。
【0009】また、本発明「金属」とは、特に限定され
るものではなく、いづれの金属板でも使用できるが、一
般的には、例えば、鉄系、アルミニウム系、銅系、チタ
ン系及びニッケル系等の金属板であり、中でも、鉄系、
アルミニウム系及び銅系金属板が好ましく、特に鉄系及
びアルミニウム系金属板が好ましい。前記鉄系金属板と
は、組成的に主に鉄が含有されている金属板であればい
づれの金属板でも良く、具体的には、例えば、冷延鋼
板、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウ
ムメッキ鋼板、銅メッキ鋼板、ステンレス鋼板、リン酸
処理鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板等があ
り、中でも、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、ア
ルミニウムメッキ鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金メッ
キ鋼板が好ましい。
【0010】また、前記アルミニウム系金属としては、
組成的に主にアルミニウム金属が含有されている金属で
あればいづれの金属でも良いが、一般的には、例えば、
昭和57年9月30日、(社)軽金属協会発行「アルミニウム
ハンドブック(第2版)」第13〜22頁記載のアルミニウム
であり、具体的には、純アルミニウム、(Al−Cu)系、
(Al−Mn)系、(Al−Si)系、(Al−Mg)系、(Al−Mg−S
i)系及び(Al−Zn−Mg)系等があり、中でも純アルミ
ニウム系、(Al−Mn)系及び(Al−Mg)系が好ましい。
このように、上述の如く、種々の金属を採用することが
でき、中でもアルミニウム単独またはジュラルミンの如
き各種アルミニウム合金、更にはマンガン、マグネシウ
ム等を少量含有するアルミニウム金属等のアルミニウム
系金属が好ましい。その他、鉄系金属、銅系金属、チタ
ン系金属等も好ましく用いることができる。
【0011】さらに前記銅系金属としては、組成的に主
に銅が含有されている金属であればいづれの金属でも良
いが、一般的には、例えば、純銅系、黄銅系、青銅系及
びしんちゅう系等の金属がある。
【0012】複合金属板の金属の組合せは例えばアルミ
ニウム系金属板と鉄系金属板、アルミニウム系金属板と
銅系金属板、鉄系金属板と銅系金属板、アルミニウム系
金属板と鉄系金属板とアルミニウム金属板、等が好まし
く挙げられ、具体的にはアルミニウム金属板とステンレ
ス金属板、アルミニウム金属板と鋼板金属板等が特に好
ましい例として挙げることができる。
【0013】また樹脂フイルム積層する金属板は目的に
より上記いずれの金属板と積層してもよいが、密着力、
加工性を考慮するとアルミニウム金属板に樹脂フイルム
を積層するのが好ましくい。
【0014】本発明における金属板の板厚は、特に規定
すべきものではないが、一般的には、例えば、0.15〜4m
m、好ましくは0.2〜2.2mmである。金属は、フッ素系樹
脂フイルムとの密着力を向上させるために、その表面に
洗浄処理(脱脂洗浄等)や粗面化処理(サンドプラス
ト、化学エッチング等)等の表面処理を予め行っておく
ことが一般に好ましい。
【0015】また、前期「樹脂フイルム」はフッ素系樹
脂フイルム、アクリル系樹脂フイルム、塩化ビニル系樹
脂、ケイロン6、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレ
ート等が挙げられ特に好ましくはフッ素系樹脂フイルム
である。
【0016】本発明において「フッ素系樹脂」とは、樹
脂の分子構造式中にフッ素を含む熱可塑性樹脂であれば
特に制限されるものではないが、具体的には、例えば、
樹脂の分子構造中に4個のフッ素原子を有する四フッ化
エチレン系樹脂、さらに三フッ化エチレン系樹脂、二フ
ッ化エチレン系樹脂、一フッ化エチレン系樹脂およびこ
れら樹脂の複合物等であり、中でも四フッ化エチレン系
樹脂および二フッ化エチレン系樹脂が好ましく、さらに
四フッ化エチレン系樹脂が好ましい。
【0017】ここで、四フッ化エチレン系樹脂とは、具
体的には、例えば四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フ
ッ化エチレン・パーフロロアルコキシエチレン共重合体
(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・パー
フロロアルコキシエチレン共重合体(EPE)及び四フッ
化エチレン・エチレン共重合体(ETFE)等があり、中で
もPFA、ETFEおよびEPEが好ましく、特にETFEが好まし
い。
【0018】ETFEを具体的に説明すると、エチレンおよ
び四フッ化エチレンを主体とし(エチレン/四フッ化エ
チレンのモル比は一般に40/60〜60/40にある)、そし
て必要により、これに少量(通常10モル%以下)の第3
のコモノマー成分を共重合させたものであり、本発明で
は、殊にエチレン/四フッ化エチレンの含有モル比が40
/60〜60/40、好ましくは45/55〜55/45の範囲内にあ
り、且つ式CH2=CH−CnF2n+1(ここでは、nは2〜10の整
数である)で示されるパーフルオロアルビニルモノマー
単位(例えば、CH2=CH−C4H9またはCH2=CH−C6H13
ら誘導される単位)の含有量が0.3〜10モル%、好まし
くは0.3〜5モル%の範から誘導されるが好適に使用され
る。
【0019】このETFEはそれ自体該知のものであり、例
えば特公昭59-50163号公報に記載の方法で製造すること
ができ、また、市販品として旭硝子(株)より「アフロンR
COP」なる商品名で市販されているものを使用すること
もできる。
【0020】また、上記三フッ化エチレン系樹脂とは、
具体的には、例えば、三フッ化塩化エチレン樹脂(CTF
E)および三フッ化塩化エチレン・エチレン共重合体(E
CTFE)等であり、中でも、PCTFEが好ましい。前記二フッ
化エチレン系および一フッ化エチレン系樹脂とは、具体
的には、例えば、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)および
フッ化ビニル樹脂(PVC)等である。
【0021】またフッ素系樹脂フイルムの製造方法は、
特に制限されるものではなく、従来採用されているいづ
れかの方法が使用できる。例えば、熱溶融法及び溶液流
延法等であり、本発明複合金属板の用途及び使用する樹
脂等により適宜選択される。熱溶融法としては例えば、
押出法、カレンダー法及びプレス法等であり、溶液流延
法としては、例えば、溶剤流延法、オルガノゾル流延法
及びプレスチゾル流延法等がある。
【0022】これらフッ素系樹脂フイルムの膜厚は特に
規制されるものではなく、いづれの膜厚でも良いが、一
般的には、5〜500μ、好ましくは10〜200μさらに好ま
しくは20〜100μである。
【0023】さらに、前記含フッ素系樹脂フイルムに着
色剤を配合したり、 含フッ素系樹脂フイルムの表面及び
/又は裏面に印刷することにより、本発明による内装材
の色彩による機能の識別性及び加飾性を高めることがで
きる。本発明で使用される「着色剤」とは、一般的に添
加配合される着色剤であり、特に限定されるものではな
いが、例えば、白色系、赤色系、朱色系、黄色系、緑色
系、青色系、紫色系、及び黒色系着色剤がある。
【0024】さらに具体的には、白色系着色剤として
は、例えば亜鉛華系(ZnO)、酸化チタン (TiO2)、リト
ボン (ZnS+BaSO4)、硫化亜鉛 (ZnS)、赤色系着色剤と
しては例えば、カドミウムレッド (CdS+CdSc) アンチ
モンレッド (2Sb2S3・Sb2O3)、イルガジンレッド、 ベ
リレンレッド、 朱色系着色剤としては例えば、 酸化鉄
系[Fe2O3+(FeO)]、クロムバーミリオン(PbCrO4
PbMoO4、PbSO4)、アンバー系 (Fc2O3+MnO2+Mn
3O4)、黄色系着色剤としては例えば、クロムイエロー
系(PbCrO4)、亜鉛黄系(ZnCrO4)、 クロム酸バリウム系(B
aCrO4)、 カドミウムイエロー系(CdS)、 チタンイエロー
系(TiO2・NiO・SbO3)、オーカー系(Fe2O3SiO2Al2O3 )、
緑色系着色剤としては例えば、フタロシアニン系、クロ
ムグリーン系(紺青+黄鉛)コバルトグリーン系(CoOZn
OMgO)、セルリアンブルー(CoO・nSnO2・mMgO)、
【0025】青色系着色剤としては例えば、群青(3NaAl
・SiO4・Na2S2)、紺青[Fe4〔Fc(CN)6〕3・nH2O]、コバル
トブルー (CoO・nAl2O3)、シアニンブルー系、紫系着色
剤としては例えば、コバルト紫 [Co3(PO4)2]、コバルト
紫 [Co3(AsO4)2]、ジオキサジンバイオレット、及び黒
色系着色剤としては例えば、カーボンブラック、鉄黒、
アニリンブラック、シアニンブラック等がある。
【0026】これら着色剤のフッ素系樹脂フイルムへの
添加量は特に制限されるものではなく、いづれでも良い
が、一般的には0.001〜50PHR好ましくは0.005〜20PHR、
さらに好ましくは0.01〜10PHRである。また本発明にお
いては、着色剤を含有した含フッ素系樹脂フイルムと金
属板との接合強度を向上させる目的で、さらにこの2者
の間に着色剤を全く含有しないかもしくは僅かに含有す
るフッ素系樹脂フイルム層が存在していても良い。
【0027】さらに、本発明における複合金属板の構成
は、その表面がフッ素系樹脂フイルム層であれば、その
下層に同種もしくは異種の含フッ素樹脂層、もしくは含
フッ素樹脂以外の熱可塑性樹脂層が存在していても良
い。
【0028】ここで前記フッ素系樹脂以外の「熱可塑性
樹脂」とは、特に制限されるものではなく、いずれの熱
可塑性樹脂でも良く、例えばポリエチレン(PE)、ナイ
ロン6、ナイロン12、 ポリエチレンテレフタレート (PE
T)、 ポリ塩化ビニル (PVC)、 ポリウレタン (PU)、 (メ
タ)アクリル樹脂 (PMA、 PA) 及びポリサルホン (PS)、
等があり中でも、 PET、 PVC、 PU、 PMA及びPAが好まし
く、特にPET、 PU、 PMA及びPAが好ましい。
【0029】これら熱可塑性樹脂層の層厚は特に規制さ
れるものではなく、いづれの層厚でも良いが、一般的に
は、1〜500μ、好ましくは10〜200μさらに好ましくは2
0〜100μである。
【0030】次に本発明による金属板にフッ素系樹脂フ
イルムを接合被覆する工程について説明するが、フッ素
系樹脂フイルムを加熱溶融接着するには従来行われてい
る方法により接合することができる。
【0031】以下、工程例について具体的に説明する
が、一般的には例えば、前処理工程、加熱工程、含フッ
素樹脂系フイルムの積層、加圧工程、再加熱工程及び冷
却工程等の工程により、得ることができる。
【0032】(1)前処理工程 本工程は、金属板と含フッ素樹脂系フイルムとを、より
強力に被覆するために、必要に応じ行う工程である。
【0033】 金属板の前処理工程 金属板の前処理工程の目的は、表面に付着している油状
物、異物、酸化被膜などを洗浄除去すること、また研磨
等により地金を表面に露出せしめること、また、表面メ
ッキ、酸処理等の表面処理を施すこと、さらに必要に応
じて、表面に粗度をつけること等を行う。
【0034】a.表面洗浄 特に限定されるものではなく、従来、特定金属で行われ
ている洗浄方法が使用され、例えば脱脂方法としては、
有機溶剤、アルカリ性水溶液、界面活性剤等により脱
脂、洗浄する。
【0035】b.表面研磨 例えば機械的及び科学的研磨等により、表面研磨し、地
金を表面に露出させることができる。
【0036】c.表面処理 必要に応じ、フイルムを被覆する表面にメッキ処理、金
属酸化物膜層を設置する被膜処理、防錆処理の化成処理
を行うことができる。例えば、鉄系金属の化成処理の具
体例としては、例えば、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム
等のリン酸塩処理及び反応型クロメートや塗布型クロメ
ート等によるクロメート処理がある。
【0037】d.表面粗化 ブラッシング、サンドプラスト及びショットプラスト等
の物理的手段による表面粗化方法、あるいは化学的電気
化学的エッチング方法及びこれらの組み合わせによる表
面粗化方法により表面を粗化することができる。
【0038】 フイルムの前処理工程 フイルム面に付着している油状物、異物等を除去するこ
と、また、コロナ放電処理、薬材処理等により、酸化被
膜等を付与すること、さらに、種々の表面処理剤、例え
ば、アミノシラン、ビニルシラン、メルカプトシラン等
を塗布すること等の処理を行うことができる。
【0039】(2)加熱工程 前処理を行った金属板を大気中もしくは実質的に酸素の
存在しない雰囲気下で加熱処理する工程であり、本発明
においては後者が好ましく、また必要に応じ、フイルム
をも同時に加熱処理する工程てある。
【0040】 加熱雰囲気 上記でいう「実質的に酸素の存在しない雰囲気」とは、
前記前処理工程を受けた金属板及びフイルムの表面状態
を、実質的に保持しつつ加熱できる雰囲気であれば、特
に制限するものではないが、具体的には、酸素含有量1
%以下、好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.2%
以下、特に好ましくは0.01%以下にある雰囲気である。
この加熱雰囲気にするために、不活性ガスで充満する
か、もしくは真空状態にして加熱することができる。不
活性ガスの種類は、いづれでも良いが、一般的には、窒
素ガス、アルゴンガス、が好ましい。
【0041】また、真空状態とは、5Torr以下、好まし
くは1Torr以下、さらに好ましくは0.1Torr以下である。
【0042】 加熱温度 加熱温度は、被覆する複合樹脂フイルム及び金属板の種
類によって、適宜最適温度が決定されるが、一般的に
は、直接接合する第2層の樹脂フイルムの軟化点温度
(mp)以上、好ましくは(mp+30)℃以上、さらに好ま
しくは(mp+50)℃以上、熱分解温度以下とすることが
望ましく、具体的には、含フッ素樹脂系フイルムが、例
えばETFEでは一般的に260〜370℃、好ましくは280〜330
℃、PFAでは一般的に280〜400℃、CTFEでは一般的に220
〜350℃、及びPVDFでは250〜300℃等である。
【0043】 加熱時間 加熱時間は、特に規定するものではなく、少なくとも金
属板の表面が、加熱温度に到達するまでの時間であるこ
とが必要で、金属板の種類及び板厚等によって適宜決定
されるが、一般的に1〜20分、好ましくは3〜15分、さら
に好ましくは5〜10分程度である。
【0044】(3)積層工程 本工程は、加熱された金属板上に複合樹脂フイルムを、
積層・プレスにより被覆する工程である。
【0045】 積層雰囲気 積層雰囲気は、特別に制限されるものではないが、少な
くとも加熱金属板上にフイルムが積層・載置されるまで
は、実質的に酸素の存在しない雰囲気であることが望ま
しく、その雰囲気は前工程(2)、*に準ずることが好ま
しい。
【0046】 プレス 加熱金属板上に積層・載置されたフイルムを、例えば2
本のロール等により連続的にプレスして、強力に被覆す
る工程である。ここで、フイルムに接するロールは、ゴ
ムロールもしくは金属ロール等フイルムと粘着しないロ
ールが好ましく、加圧力は5〜30kg/cm2、好ましくは10
〜20kg/cm2である。
【0047】(4)再加熱工程 本工程は、前工場で得られたフイルム被覆金属板の金属
板とフイルムとの融着力をさらに強力なものとするため
に、必要に応じて行う再加熱工程である。この工程にお
ける*加熱雰囲気は前項(2)加熱工程に準じて行うこと
ができる。
【0048】 加熱温度 加熱温度は、被覆する被覆する含フッ素樹脂系フイルム
及び金属板の種類によって適宜最適温度が決定される
が、一般的には、含フッ素樹脂系フイルの軟化点温度
(mp)以上、好ましくは(mp+30)℃以上、さらに好ま
しくは(mp+50)℃以上、熱分解温度以下とすることが
望ましく、具体的には、前記着色剤を含有していない含
フッ素樹脂系フイルの場合、例えばETFEでは260〜370
℃、好ましくは280〜330℃、PFAでは一般的に280〜400
℃、CTFEでは一般的に220〜350℃、及びPVDFでは250〜3
00℃等である。
【0049】また、前記着色剤を含有するフイルムの場
合、上記温度より、さらに高温にする必要があり、添加
する着色剤によりさらに高温とすることが望ましく、例
えば、有機系着色剤では20〜30℃、無機系着色剤では20
〜50℃さらに高温とすることが望ましい。
【0050】 加熱時間 加熱時間は、特に規定すべきものではなく、少なくとも
金属板の表面が、加熱温度に到達するまでの時間である
ことが必要で、金属板の種類及び板厚等によって適宜決
定され、また、第2層に着色材を含有していない場合に
は、一般的に1〜20分、好ましくは3〜15分、さらに好ま
しくは5〜10分であるが着色材を含有する場合には、さ
らに少なくとも2分以上延長することが肝要である。
【0051】(5)冷却工程 本工程は、再加熱されたフイルム複合金属板を室温まで
に冷却する工程であり、例えば、風冷ファン、水等によ
り冷却することができる。ここで不均一な冷却を行うと
板に歪や変形が生じが生じるので、均一に冷却すること
が望ましい。
【0052】
【実施例】以下、実施例により、さらに詳細に説明する
が本発明は実施例にのみ限定されるべきものではないこ
とは言うまでもない。
【0053】実施例1 アルミニウム基材として、JIS H4000に規定するA1100P
−H14(厚さ1.1mm)のアルミニウム板とステンレス基材
としてJIS G4304に規定するオーステナイト系熱間圧延
ステンレス鋼板SuS304(厚さ0.6mm) から構成されるアル
ミニウム積層ステンレスクラッド鋼板(日本ステンレス
製NAR−160) を用い、還元鉄粉80メッシュを用いてニュ
ーマ圧力3kg/cm2の条件のサンドブラスト処理により、
アルミニウム面側をRa(中心線平均粗さ)を1.8μmに荒
らした後、4%塩化ナトリウム水溶液中で電流密度3.3A
/dm2の条件で電解エッチングしてRaが3.5μmの粗面を
形成した。
【0054】このアルミニウム積層ステンレスクラッド
鋼板を温度360℃に過熱し、上記方法で形成した粗面に
厚さ50μmのエッチング・四フッ化エチレン共重合体フ
イルム(メルトフローインデックス25cm3/秒、酸化チタ
ン5重量%含有)とを熱融着した後、さらに、温度310
℃の条件で10分間の再加熱処理を行なって白色フッ素樹
脂積層ステンレスクラッド鋼板を得た。
【0055】上記熱融着は、過熱された上記金属板と上
記白色フイルムを、直径10cmのシリコンロールを用いて
加圧力15kg/cm2の条件で行なった。得られた樹脂積層
金属は耐食性、耐候性、強度、軽量性の優れた金属板で
あった。
【0056】実施例2 実施例1の白色フイルムを厚さ50μmの透明な四フッ化
エチレン・六フッ化エチレン共重合体フイルムとし、再
加熱処理温度を310%とした以外は、同じ条件で四フッ
化エチレン・六フッ化エチレン共重合体フイルム積層ス
テンレスクラッド鋼板を得た。得られた樹脂積層金属は
耐食性、耐候性、強度、軽量性の優れた金属板であっ
た。
【0057】実施例3 実施例1Kアルミニウム積層ステンレスクラッド鋼板に
かえて、表面及び裏面にアルミニウム基材としてJIS H
4000に規定するA1050P−H14(厚さ0.5mm)のアルミニウ
ム板と中心層鉄系基材としてJIS G3141に規定する冷間
圧延鉄鋼 SPCC(厚さ1.0mm)から構成される両面アルミ
ニウム積層クラッド鋼板を用いた以外は、同じ条件で白
色フッ素樹脂積層クラッド鋼板を得た。
【0058】尚、電解エッチングにあたっては、アルミ
ニウムの片面のみをエッチングする為に、非処理面を10
0μのポリエチレン製マスキング粘着シートで保護して
行なった。得られた樹脂積層金属は耐食性、耐候性、強
度、軽量性、化粧性の優れた金属板であった。
【0059】
【発明の効果】本発明の防汚性樹脂積層金属は耐食性、
強度、軽量性に優れ、更に耐候性、耐熱性、耐酸性、耐
アルカリ性等も好ましく、化粧性、意匠性等も優れた金
属板であり、建築材料、木材材料、化学プラント材料等
に使用される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種類の金属からなる複合金
    属板に樹脂フイルムを積層してなることを特徴とする樹
    脂積層金属。
  2. 【請求項2】 該樹脂フイルムがフッ素系樹脂フイルム
    をである請求項1記載の樹脂積層金属。
  3. 【請求項3】 該複合金属板に樹脂フイルムを積層が複
    合金属板に樹脂フイルムを熱融着した積層である請求項
    1記載の樹脂積層金属。
  4. 【請求項4】 該複合金属板の少なくとも1種類がアル
    ミニウム系金属である請求項1記載の樹脂積層金属。
  5. 【請求項5】 該複合金属板の少なくとも1種類がステ
    ンレス系金属である請求項1記載の樹脂積層金属。
  6. 【請求項6】 該複合金属板の少なくとも1種類が鉄系
    金属である請求項1記載の樹脂積層金属。
  7. 【請求項7】 該複合金属板の少なくとも1種類がアル
    ミニウム系金属であり、アルミニウム金属板の表面に該
    フッ素系樹脂フイルムが積層してなる請求項1記載の樹
    脂積層金属。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104203566A (zh) * 2012-03-29 2014-12-10 日铁住金建材株式会社 金属箔层压金属板以及金属箔层压金属板的制造方法
CN106739263A (zh) * 2016-11-24 2017-05-31 苏州华意铭铄激光科技有限公司 一种防护放射性好的复合金属制品

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