JPH05318369A - 真空吸着装置 - Google Patents

真空吸着装置

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JPH05318369A
JPH05318369A JP14684792A JP14684792A JPH05318369A JP H05318369 A JPH05318369 A JP H05318369A JP 14684792 A JP14684792 A JP 14684792A JP 14684792 A JP14684792 A JP 14684792A JP H05318369 A JPH05318369 A JP H05318369A
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JP
Japan
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suction
vacuum
pads
suction pad
mounting board
Prior art date
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Application number
JP14684792A
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English (en)
Inventor
Shizuo Kunisaki
靜男 國崎
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NIKKI KOGYO KK
Original Assignee
NIKKI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸着すべき対象物を負圧吸引力により吸着す
る真空吸着装置について、一定の吸引可能領域のうち任
意の領域のみを有効に吸引動作することができるように
すること。 【構成】 吸着対象物の被吸着面に全体が当接される吸
引開口10aを有する吸着パッド10を複数近接させて
吸着パッド取付けボード12に固定した。該ボード12
には各パッド10に対応した位置に貫通孔18が形成さ
れ、パッド10の吸引口11と連通している。更にこの
貫通孔18はそれぞれ別個に真空発生手段(14、2
4、30)に連通されている。そして、外部入力装置か
らの入力信号に基づき上記真空発生手段を吸着制御部に
て制御するようにした。これにより、各パッド10毎に
吸着または非吸着を任意に制御することができ、隣接す
る不要な物体を同時に吸着してしまうことなく必要な対
象物のみを的確に吸着することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸着対象物であるワー
クを内部を真空負圧状態とすることのできる吸着パッド
にて吸着して持ち上げ、運搬などを行うために用いられ
る真空吸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】負圧吸引力を用いて、ワークを吸着して
持ち上げるための装置の基本的構成は、図10に示した
ような構成である。図示のように、ワーク100に直接
当接されこれに直接吸引力を与える部材として吸着パッ
ド10が用いられている。この従来例では2つの吸着パ
ッド10a、10bが設置されており、少なくともワー
ク100の部分への当接部は弾性部材にて形成されてい
る。そして、各吸着パッド10内部を種々の構成の真空
発生手段にて負圧状態とし、その負圧吸引力にてワーク
100を吸着するようにしている。しかしながら、上記
図10の構成のような少数の吸着パッド10を用いた吸
着装置では、比較的小さい形状のワークや複雑な形状の
ワークの吸着に対応することはほとんど困難であった。
【0003】このような事情に鑑みて、様々な形状のワ
ーク100を有効に吸着させるため、多数の吸着パッド
を用いて吸着するようにした技術が種々開示されてい
る。例えば、特公昭56−48426号公報に開示され
た真空吸着装置では、比較的小さな板状のタイルなどの
成形物を吸着移送するため、吸着ボックスに多数の吸着
パッドを取り付けた技術が開示されている。そして、吸
着パッドの内部に閉塞体を設置し、ワークに吸着パッド
の吸引開口が全面的に当接しなかったものについては吸
引動作を行わないようにし、全体としての吸引力が低下
することを有効に防止している。
【0004】また、特公昭60−42154号公報に開
示された吸着装置では、吸着対象物であるワークの表面
に吸着する多数の吸盤が配列設置されている。そして、
各吸盤の真空源による負圧設定を順次切り替えるための
分配器を設けている。この技術は、吸着対象物の表面に
凹凸状の障害物がある場合でもその障害物によって吸引
力が急激に減少し吸着不能となることを有効に防止する
ことを目的としている。そして、多数の吸盤と1つの真
空源とを設け、分配器の作用により多数の吸盤に1個ず
つ順番に負圧吸引力を与えるようにしている。すなわ
ち、常にいずれか1個のみを直接吸引しているが、それ
が順番に順次行われていくので、吸引された1つの吸盤
内の吸引力が0になる前に他の吸盤の吸引力が順次生じ
ていき、一定時間経過後は全体として常に一定以上の吸
引力を維持することができるものである。従って、吸着
対象物に凹部や凸部が存在する場合に、その部分に当接
された吸盤が吸引力を発揮することができなくても、他
の吸盤によってこれを補助することができるものであ
る。また、直接吸引している吸盤は、常に1個であるの
で、吸引力の安定化も図られている。さらに、該公報第
4コラムにおいて、常に1つの吸盤のみに負圧を供給す
るのではなく常に複数の吸盤に対して負圧を供給してお
くことも可能であることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭56−48
426号公報並びに特公昭60−42154号公報に開
示された吸着装置によれば、比較的小さい形状の対象物
や一部に吸引不能な部分のある複雑な形状や凹凸のある
形状の対象物について有効にこれを吸着することが可能
である。
【0006】しかしながら、図11に示したようなワー
ク102の場合、すなわち平板状の物体であり、かつ不
規則な形状に既に切断されており、その切断されたパー
ツのうちある1つのパーツ、例えば図上斜線を施した1
02aや102bのみを吸着する必要がある場合、これ
らを有効に持ち上げることは困難である。上記のような
状況は、例えば平板状のワーク102をレーザカットな
どにより所定の形状に切断している状態でその切断され
たパーツのうち所定のパーツを取り上げこれを運搬する
場合などに必要となるが、上記従来の吸着装置では他の
部分を同時に持ち上げることなく指定されたパーツのみ
を有効に吸着して持ち上げることは困難であった。
【0007】すなわち、特公昭56−48426号公報
の技術では、比較的小さい吸着パッドを複数設置し、小
型の対象物を吸着することが可能であり、かつ対象物の
存在しない部分には吸引力を生じさせないことが可能で
あるが、対象物のうちある特定の位置のもののみを吸着
し、それに隣接する対象物を吸着しないという操作を行
うことは困難である。一方、特公昭60−42154号
公報に開示された吸着装置においても、複数の吸盤のう
ち所定の吸盤のみを吸引動作するようにしてはいるが、
その制御は回転する分配器により一定の順序に従ってな
され。従って、複雑に切断されたパーツのうち一部のみ
を吸着するという動作を行うことは困難である。従っ
て、従来の真空吸着技術においては、上記図11に示し
たような複雑な形状に切断された平板状のワーク102
や複数の部品が密集して設置されているような場合に、
そのうちの所定の位置にあるワークのみを有効に吸着す
るという作業が困難であるという問題があった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、その目的は比較的小さい
ワークや不規則な形状のワークを隣接する他のワークを
同時に吸着することなく良好に吸着することのできる真
空吸着装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の真空吸着装置は、吸着対象物の被
吸着面に全体が当接される吸着開口と、これに連通した
吸引口とをそれぞれ有する複数の吸着パッドと、該複数
の吸着パッドが前記吸引開口を外方に向けかつそれら吸
引開口が相互に近接するように固定されたボードであっ
て該吸着パッドの各固定位置には前記吸着パッドの吸引
口に連通する貫通孔の形成された吸着パッド取付けボー
ドと、該吸着パッド取付けボードの貫通孔の全てに各々
独立して連通され各吸着パッド内を真空負圧状態(ON
状態)または大気圧状態(OFF状態)に切換え設定可
能な真空発生手段と、外部入力装置からの入力情報に基
づき、前記真空発生手段に対し、各吸着パッドを前記O
N状態またはOFF状態のいずれに切り換えるかの指示
信号を送る吸着制御部と、を有し、前記指示信号に基づ
き前記複数の吸着パッドのうち一または複数の任意のパ
ッドにて吸着動作を行うようにしたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の真空吸着装置は、
請求項1に記載の真空吸着装置において、前記吸着パッ
ド取付けボードの吸着パッド非固定側面には、前記各貫
通孔を所定のグループ毎に包含して連通させる連通溝の
形成された平板状マニホールドが固着され、前記真空発
生手段の前記貫通孔への連通は各貫通孔毎ではなく、前
記平板状マニホールドの連通溝毎に行なわれ、前記吸着
制御部は前記連通溝を制御単位として前記指示信号を送
るようにしたことを特徴とする。
【0011】さらに、請求項3に記載の真空吸着装置
は、請求項1または2に記載の真空吸着装置において、
前記複数の吸着パッドが一直線状に整列されて前記吸着
パッド取付けボードに固定されたことを特徴とする。な
お、上記吸着制御部は、外部入力装置からの入力情報に
基づいて指示信号を供給するが、この入力情報は、吸着
すべきワークの形状や作業工程数に応じてその都度外部
入力装置をもって入力される情報でも良いが、予め一定
の手順を定めた入力情報でも良い。即ち、その様な一定
の制御情報をプログラムとして記憶し各工程に対応した
指示信号を自動的に供給するようにすることも可能であ
る。
【0012】
【作用】上記請求項1に記載の真空吸着装置によれば、
吸着パッド取付けボードには複数の吸着パッドが固定さ
れており、吸着対象物の被吸着面に全体が当接される各
吸引開口は互いに近接した配置となっている。従って、
まず吸着パッド取付けボードを吸着対象物の上方で位置
合わせすることにより、ある吸着対象物の被吸着面に吸
着パッドの1または所定数を当接させることができる。
そして、各吸着パッドを真空負圧状態(ON状態)また
は大気圧状態(OFF状態)に切替設定することのでき
る真空発生手段は、吸着制御部からの指示信号に基づい
て各吸着パッド内をON・OFF切替する。従って、外
部入力装置にて所定の吸着パッドについてこれをON状
態とする入力情報を供給するとこれを受け吸着制御部
は、その所定の吸着パッド、すなわち吸着すべき吸着対
象物に対応する位置に位置設定されている吸着パッドの
みをON状態とするように真空発生手段を制御すること
ができる。
【0013】これにより、吸着すべき吸着対象物に隣接
する被吸着体が存在している場合でも、他の吸着パッド
は吸引動作を行わないので、1つの吸着対象物のみを吸
着することが可能となる。この場合その吸着対象物に対
応する1または複数の吸着パッドは、その吸引開口の全
体が吸着対象物の被吸着面内にはみ出すことなく当接さ
れるので、吸着する必要のない他の吸着対象物を吸引す
るおそれもない。従って、近接固定された複数の吸着パ
ッドのカバーする範囲では、吸着すべき対象物が不規則
な形状であっても、それが一個の吸着パッドの吸引開口
全体を当接させることのできる被吸着面を有する限り、
その対象物だけを隣接する他の被吸着体を一緒に吸引す
ることなく吸着することが可能である。これにより、真
空吸着装置の吸着作業の高機能化を図ることができる。
【0014】また、請求項2に記載の真空吸着装置によ
れば、平板状マニホールドの作用により、複数近接して
固定された吸着パッドを所定のグループ毎に分け、かつ
各グループ内の吸着パッド相互を吸着パッド取付けボー
ドの裏面側、すなわち吸着パッドの非固定面側で連通溝
によって連通させることができる。そして、それら連通
溝毎に真空発生手段が個別に連通されている。従って、
吸着制御部からの指示信号によりON・OFF切替を行
う真空発生手段はそのグループ毎の吸着パッドに対して
切替を行うこととなる。
【0015】これにより、吸着パッドの上記グループ分
けを、予め吸着すべき吸着対象物の形状に対応した位置
毎にて行うことにより、吸着作業を行うべき吸着パッド
の選択をより容易に行うことが可能となる。すなわち、
吸着対象物の形状に対応する1つのグループを外部入力
装置にて指定することにより吸着制御部及び真空発生手
段にてそのグループのみをON状態とすることができ
る。また、真空発生手段の連通構造は、複数の吸着パッ
ドの全てに独立して行う必要がなくグループ化された吸
着パッド毎すなわち、連通溝毎に行うことができるの
で、その構造も簡略化されたものとなり、装置全体の小
型化さらには製造費の低廉化をも達成することができ
る。
【0016】さらに、請求項3に記載の真空吸着装置に
よれば、複数の吸着パッドが一直線状に連設されている
ので、これを固定すべき吸着パッド取付けボードも比較
的幅の狭い長尺のものとして構成することができる。こ
れにより、真空吸着装置の設置スペースが狭い場合に有
効に対応することができ、かつ一の方向に分割されてい
る吸着対象物の所定箇所のパーツのみを隣接する他のパ
ーツを吸着することなしに1または複数個確実に吸着す
る動作を行うことが可能である。
【0017】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て説明する。図1(A)及び(B)は実施例に係る真空
吸着装置の主要部の構成を示す概略側面図及び吸着面を
示した主要部の概略斜視図である。なお、同図(A)に
おいて構造を明瞭なものとするため、吸着パッド及び真
空発生手段についてはその一部のみを示している。
【0018】図において、吸着パッド10はそれぞれ吸
引開口10aを外方に向けて吸着パッド取付けボード1
2に固定されている。同図(B)に示したように、本実
施例では円形の吸着パッド取付けボード12に37個の
吸着パッド10が取り付けられている。その配置は、最
も外側に設置された吸着パッド列が吸着パッド取付けボ
ード12の円形に内接する正六角形を構成するような配
置となっている。各吸着パッド10は、それぞれ密接し
た状態で設置されるようなサイズに設定されており、本
実施例では、吸着パッド取付けボード12の直径を約3
00mm、各吸着パッドの吸引開口10aの直径を約4
0mmとしている。この吸着パッド10及び吸着パッド
取付けボード12のサイズは、吸着すべきワークの大き
さに対応させ種々設定することが可能であり、最小のワ
ークの被吸着面内に吸着パッド10の吸引開口10aの
全体がはみ出すことなく収るような大きさであれば種々
設定することが可能である。例えば、吸引開口10aの
直径を約20mm程度に設定することも可能である。
【0019】吸着パッド取付けボード12の裏面側、す
なわち吸着パッド10の非固定側面には、各吸着パッド
10に対応して、真空発生手段の一構成要素である真空
発生器14が固定されている。
【0020】図2は吸着パッド10及び真空発生器14
の固定状態を示す説明図である。図示のように、吸着パ
ッド10の底部には吸引口11が形成され、その吸引口
11の開口部に、筒状のボルト16を通し、そのボルト
16を吸着パッド取付けボード12の各吸着パッド10
に対応する位置に形成した貫通孔18に通し、ナット2
0にてこれを固定することによって取り付けている。そ
して、この吸着パッド取付けボード12の裏面側の貫通
孔18の位置には、真空発生器14がそれぞれ固定され
図示していない圧縮空気供給源にチューブ22にてそれ
ぞれ連結されている。すなわち、チューブ22内を圧縮
空気供給源から空気が200方向に進入し、これが真空
発生器14の側部に形成された排出孔から矢印300方
向に高速で排出される。れにより、真空発生器14は吸
着パッド10内の空気を矢印400方向に吸引し、その
吸着パッド10内を真空負圧状態とするものである。
【0021】次に、図1(A)に示したように真空発生
手段の他の構成要素であるソレノイドバルブ24は、ロ
ボットなどの駆動機構に吸着パッド取付けボード12を
取り付けるために設けられた装着ボード26に設置され
ている。なお、装着ボード26は吸着パッド取付けボー
ド12の裏面側に脚体28によって固定されている。ソ
レノイドバルブ24は、各真空発生器14毎に設けられ
ている。すなわち、37個の吸着パッド10毎に設けら
れている。そして、ソレノイドバルブ24は、圧縮空気
供給源と各真空発生器14との間に設置されており、圧
縮空気の真空発生器14側への供給・非供給を切り替え
るものである。すなわち、各ソレノイドバルブ24は、
それぞれ外部入力装置にて入力指示された情報に基づき
制御され、対応する各吸着パッド10内を真空負圧状態
あるいは大気圧状態に切り替えることができるものであ
る。本図においては、ソレノイドバルブ24に制御信号
を送るための機構である外部入力装置及び吸着制御部は
構成の簡略化のため図示していない。なお、本実施例で
は吸着パッド取付けボード12の表面、すなわち吸着パ
ッド10の取付側にはスポンジなどの弾性部材にて形成
した吸着面ボード13が設置され、装置がワークを傷付
けることを有効に防止している。
【0022】次に、上記実施例によるワーク吸着動作を
図3に示した概略構成図に基づいて説明する。圧縮空気
供給源30からの空気は、チューブ32を介して各ソレ
ノイドバルブ24の部分に供給されている。各ソレノイ
ドバルブ24は同図(B)に示したように3ポート2ポ
ジションの構成とされており、圧縮空気供給源30側の
ポートP、及び供給された圧縮空気の排気側のポートR
さらに真空発生器14側への供給ポートAの3つのポー
トからなり、外部入力手段に入力された情報に基づく指
示信号S1の供給を受けたソレノイド駆動手段34は、
その指示信号S1に基づいて各ソレノイドバルブ24に
制御信号S2を送りON・OFF制御する。すなわち、
あるソレノイドバルブ24をONした場合、ポートPか
ら圧縮空気はポートAに流れ、真空発生器14は、その
対応する吸着パッド10内を真空負圧状態(ON状態)
とする。一方、指示信号S1に基づきソレノイドバルブ
24がONされない場合には、ポートPからの空気は、
遮断された状態なので対応する真空発生器14は機能せ
ず、連通した吸着パッド10は大気圧状態となり吸引作
用を行わない。このように、各ソレノイドバルブ24の
制御によって37個の吸着パッド10はそれぞれ指定さ
れた通りに吸着作用を行いまたは休止する。
【0023】図4〜図6に基づき他の実施例について説
明する。本実施例の特徴的構成要素は、吸着パッド取付
けボード12の裏面側に図4(A)に示した平板状マニ
ホールド36を固着したことである。この平板状マニホ
ールド36は所定厚さの平板状でかつ吸着パッド取付け
ボード12とほぼ同サイズの円形状に形成されており、
吸着パッド取付けボード12への固着面36aには連通
溝38が所定数形成されている。この連通溝38は、吸
着パッド取付けボード12に形成された貫通孔18(各
吸着パッド10の固定位置)を所定数ずつ包含するよう
にそれぞれ形成されている。すなわち、貫通孔16に連
通する吸着パッド10をそれぞれグループ分けして連通
する構成となっている。
【0024】この平板状マニホールド36が吸着パッド
取付けボード12の裏面側に固着されることによって貫
通孔18をグループ毎に連通させるものである。例え
ば、連通溝38−1にて連通される貫通孔18に対応し
た吸着パッド10は、同図(B)に示された3個の吸着
パッド10−1である。また、連通溝38−2により連
通される吸着パッドは、3個の吸着パッド10−2であ
る。なお、本実施例では、ほぼ中央に形成された連通溝
38−3は、同じくほぼ中央の吸着パッド10−3の1
個のみに対応している。そして、各連通溝38には集束
貫通孔40がそれぞれ形成されている。この集束貫通孔
40は平板状マニホールド36の非固着側面に貫通する
ものであり、その非固着側面と各連通溝38さらにその
グループに属する吸着パッド10を連通するようにして
いる。
【0025】同図(C)は、その連通状態を示してお
り、本例では連通溝38が3個の貫通孔18を包含して
連通させていることが理解される。本実施例において特
徴的なことは、13個の連通溝38の各集束貫通孔40
をできる限り一直線上に並ぶように形成したことであ
り、11個の連通溝38の集束貫通孔40は一直線上に
並ぶように形成されている。そして、残り2つの連通溝
38の集束貫通孔40は、図上やや上方位置に形成され
ている。なお、この平板状マニホールド36の吸着パッ
ド取付けボード12への取付は、その周端近傍位置に6
個形成された取付用穴42によりボルトなどをもって固
定することにより行われる。
【0026】次に、図5は平板状マニホールド36の裏
面側の構成を示す説明図であり、同図(A)は一部取除
いた平面図、同図(B)は斜視図である。まず、集束貫
通孔40に対応する位置には、13個の真空発生器14
が取り付けられている。図示のように11個は一直線上
に並び、他の2個は図上やや上方位置に取り付けられて
いる。そして、ソレノイドバルブ24は、同じくこの平
板状マニホールド36の裏面側に取り付けられており、
真空発生器14の数に対応して13個設置されている。
そして、各真空発生器14と各ソレノイドバルブ24と
はチューブ22にて連通され、ソレノイドバルブ24は
圧縮空気発生源30にチューブ32によって連通されて
いる。また、各ソレノイドバルブ24からの配線44
は、ソレノイドバルブ駆動回路34(図示せず)に接続
されている。図上、平板状マニホールド36のほぼ中央
に示された斜線部は、図1(A)にて説明した装着ボー
ド26を取り付けるためのセンター支柱46である。
【0027】このように、本実施例では、貫通孔18及
びこれに吸着パッド10(37個)を13のグループと
したので、真空発生器14やソレノイドバルブ24もそ
れに対応した13個で足りる。従って、それらの部材点
数が図1の実施例に比較して減少されており、構造の簡
略化、省スペース化さらに製造費の低廉化が達成されて
いる。また、平板状マニホールド36の連通溝38によ
るグループ分けは、吸着すべきワークの形状を考慮し、
その形状に対応させた位置にある吸着パッド10を1つ
のグループとしている。従って、外部入力装置による、
ON状態とすべき吸着パッド10の指示もそのワークに
対応したグループ毎に行うことができその情報入力作業
も容易なものとなる。
【0028】次に、図6に基いて、本実施例のワーク吸
着動作について説明する。上記図3(A)に示した実施
例の構成と異なる点は、平板状マニホールド36が設置
されたことであり、かつこの機能によって真空発生器1
4並びにこれに対応するソレノイドバルブ24が37個
から13個に縮小されていることである。そして、各ソ
レノイドバルブ24とソレノイドバルブ駆動回路34と
の接続ラインも対応して13個に減少している。そし
て、吸着動作において上記図3(A)に示した実施例と
異なる点は、吸着パッド10のON状態またはOFF状
態の制御が連通溝38により分けられたグループ毎に行
われることである。すなわち、指示信号S1もそれらグ
ループ毎に制御する信号であり、これに対応してソレノ
イド駆動手段34も13個のソレノイドバルブ24をそ
れぞれON・OFF制御するものである。
【0029】図7は吸着パッド10の配置に関する他の
実施例を示す吸着パッド取付けボード12の概略斜視図
である。図示のように、本実施例では吸着パッド10が
一直線上に配列されている。このような構成としたこと
により、吸着パッド取付けボード12は細い幅にて構成
することができ、装置を駆動させるためのスペースが狭
い場合には、このような細い吸着パッド取付けボード1
2を用いることによりワークの吸着を有効に行うことが
できる。また、ワークが一方向に細く細分化されている
ような場合においても、このような一列の吸着パッド1
0の任意の1または複数箇所に吸引動作させるように制
御することにより、細分化されたワークの所定のパーツ
のみを的確に吸着することが可能である。
【0030】次に、指示信号S1をソレノイド駆動手段
34に供給するための構成部分について図8に基づいて
説明する。なお、この実施例は、図4〜図6に示された
他の実施例についての構成を例として示している。吸着
制御部に入力情報を供給するための外部入力装置は、キ
ーボード50にて形成されている。このキーボード50
は、上記連通溝38(図4A参照)にてグループ分けさ
れた吸着パッド10の配置に対応した形状のキー52を
有している。すなわちキー52は13個形成されそれぞ
れのキー操作により対応するグループの吸着パッド10
のON・OFF制御に関する情報を簡単に入力すること
ができる。また、同じくキーボード50に設けられた他
のキー操作により各グループ毎の作動回数を入力するこ
とも可能である。このキーボード50からの入力情報
は、吸着制御部であるCPU54に入力され、CPU5
4はこれを指示信号S1に変換してソレノイド駆動手段
34に供給する。そして、ソレノイド制御回路34はそ
の指示信号S1に基づいて対応する13個のソレノイド
24をそれぞれON・OFF制御する。なお、複数の工
程を順を追って処理していくような機構に、本発明に係
る真空吸着装置が適用される場合、CPU54のメモリ
或いは外部のRAMに各工程に対応した吸着パッド10
のON・OFF制御のための情報をプログラミングして
格納しておくことにより、個々の作業毎にキーボード5
0の操作を行って吸着パッド10の選択作業を行うこと
を省略することも可能である。
【0031】最後に、図9は本発明に係る真空吸着装置
が駆動機構であるロボットに実際に挿着されている例が
示されている。ロボット56は、2つの脚部58にて支
持された水平構造部60から構成され、この水平構造部
60にしレール62が取り付けられている。そして、本
発明の実施例に係る真空吸着装置600を取り付けたシ
ャトル64がこのレール62上をX軸方向に水平移動す
るように構成されている。そして、シャトル64の真空
吸着装置600の取付部はZ軸方向に上下動するように
構成されている。また、吸着対象物はベルトコンベア等
によりY軸方向に移動可能である。また、脚部58を駆
動機構によってY軸方向に移動するような構成とするこ
とも可能である。このような構成のロボットに取り付け
られることにより、本発明に係る真空吸着装置600
は、例えば、中心位置にある吸着パッド10−3を所定
位置に設定することにより、吸着すべきワーク上の的確
な位置に位置設定され、吸着すべきワークのみを隣接す
る他のワークを吸着することなしに有効に吸着し、持ち
上げかつ運搬することができる。
【0032】上記各実施例によれば、例えば図11に示
したワーク102における斜線を施した不規則な形状の
パーツ102aあるいは102bをこれに対応する位置
の吸着パッド10のみをON状態として吸引動作させる
ことができ、他のパーツを吸引することなく1個ずつあ
るいは同時に吸着することが可能である。
【0033】なお、本発明は上記実施例の構成に限られ
ず、種々の変形が可能である。例えば、吸着制御部に情
報を送るためのキーボードのキー構成は、図1の実施例
の場合には、37個の吸着パッド10に対応したキーを
有する構成とされる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る真空
吸着装置によれば、吸着対象物が比較的小さい場合や被
吸着面が一定の範囲に限られているような場合、さらに
は吸着すべき吸着対象物に隣接して他の吸着対象物が存
在するような場合でも、必要な吸着対象物のみを的確に
吸着することが可能である。これにより、真空吸着装置
の高機能化が図られ、更に吸着すべき吸着対象物の形状
の多様化にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は実施例の一部省略側面図及
び吸着面の概略斜視図をそれぞれ示している。
【図2】吸着パッドの取付状態を示す説明図である。
【図3】(A)及び(B)は図1の実施例の吸着動作を
示すための概略構成図及びその実施例に用いられたソレ
ノイドの種類を示す説明図である。
【図4】(A)、(B)及び(C)は他の実施例の特徴
的構成要素である平板状マニホールドの説明図、これに
対応する吸着パッドを示すための吸着パッド取付けボー
ドの表面構成図及び連通溝の作用を示す部分概略断面図
である。
【図5】(A)及び(B)は平板状マニホールドの裏面
側の構造を示す一部省略平面図及び斜視図である。
【図6】図4及び図5に示した実施例の吸引動作を示す
概略構成図である。
【図7】吸着パッドの他の配置例を示す吸着パッド取付
けボードの概略斜視図である。
【図8】指示信号の供給を行うための機構の全体構成を
示す説明図である。
【図9】本発明に係る真空吸着装置がロボットに適用さ
れた例を示す概略斜視図である。
【図10】従来の真空吸着装置の吸着動作を行う部分の
基本的構成を示す説明図である。
【図11】吸着すべきワークの一例を示す概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 吸着パッド 10a 吸引開口 11 吸引口 12 吸着パッド取付けボード 14 真空発生器 24 ソレノイドバルブ 22,32 チューブ 30 圧縮空気供給源 36 平板状マニホールド 50 キーボード 52 キー 54 CPU S1 指示信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸着対象物の被吸着面に全体が当接される
    吸着開口とこれに連通した吸引口とをそれぞれ有する複
    数の吸着パッドと、 該複数の吸着パッドが前記吸引開口を外方に向けかつそ
    れら吸引開口が相互に近接するように固定されたボード
    であって該吸着パッドの各固定位置には前記吸着パッド
    の吸引口に連通する貫通孔の形成された吸着パッド取付
    けボードと、 該吸着パッド取付けボードの貫通孔の全てに各々独立し
    て連通され各吸着パッド内を真空負圧状態(ON状態)
    または大気圧状態(OFF状態)に切換え設定可能な真
    空発生手段と、 外部入力装置からの入力情報に基づき、前記真空発生手
    段に対し、各吸着パッドを前記ON状態またはOFF状
    態のいずれに切り換えるかの指示信号を送る吸着制御部
    と、 を有し、前記指示信号に基づき前記複数の吸着パッドの
    うち一または複数の任意のパッドにて吸着動作を行うよ
    うにしたことを特徴とする真空吸着装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の真空吸着装置において、 前記吸着パッド取付けボードの吸着パッド非固定側面に
    は、前記各貫通孔を所定のグループ毎に包含して連通さ
    せる連通溝の形成された平板状マニホールドが固着さ
    れ、 前記真空発生手段の前記貫通孔への連通は各貫通孔毎で
    はなく、前記平板状マニホールドの連通溝毎に行なわ
    れ、 前記吸着制御部は前記連通溝を制御単位として前記指示
    信号を送るようにしたことを特徴とする真空吸着装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の真空吸着装置に
    おいて、 前記複数の吸着パッドが一直線状に整列されて前記吸着
    パッド取付けボードに固定されたことを特徴とする真空
    吸着装置。
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