JPH05316928A - 焼洋菓子の製造方法 - Google Patents

焼洋菓子の製造方法

Info

Publication number
JPH05316928A
JPH05316928A JP4152670A JP15267092A JPH05316928A JP H05316928 A JPH05316928 A JP H05316928A JP 4152670 A JP4152670 A JP 4152670A JP 15267092 A JP15267092 A JP 15267092A JP H05316928 A JPH05316928 A JP H05316928A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
baked
confectionery
oil
release
uniform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4152670A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tomita
裕詞 冨田
Kunihito Narita
国士 成田
Toshiharu Yamazaki
敏晴 山崎
Kazuhiko Shida
和彦 志田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd filed Critical Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Priority to JP4152670A priority Critical patent/JPH05316928A/ja
Publication of JPH05316928A publication Critical patent/JPH05316928A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 焼洋菓子が接触する焼洋菓子用食型又は天板
等の面に、加熱,流動化した固型離型油を噴霧塗布して
1.0〜5.0mg/cm2の均一な離型膜を形成させ、その上に
焼成すべき洋菓子生地を載せて所定の温度に加熱し、焼
く。 【効果】 本発明の方法によれば、従来は、主として手
作業で行われていた固型離型油の塗布が機械操作によっ
て瞬間的に均一な薄い離型層を形成させることができる
ので、格段に省力化されるばかりでなく、焼かれた洋菓
子は、型離れが極めて良好で、焼かれた菓子の表面は肌
のきめが細かく、焼きむらのない均一な見栄えの優れた
高い商品価値の商品が、効率良く製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼洋菓子の製造方法に
関し、特に、焼成後の焼成面が均一で、きめが細かく商
品価値の高い焼洋菓子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、焼洋菓子、例えばスポンジケ−
キやクッキ−などの製造においては、焼かれたスポンジ
ケ−キやクッキ−が容易に型離れするように、焼かれる
菓子の生地が載せられる食型や天板等の面に離型油が塗
られる。従来、そのような離型用の油は、常温で液状の
もの、例えば、米油や菜種油等が代表的に用いられてい
る。これらの常温液状油は、通常、離型性向上剤とし
て、更に乳化剤や天然ワックス類を配合し、これを布や
モップ等に含浸させて天板等に塗り付けたり、油を天板
等に滴下し布やモップ等で塗り広げる方法で適用されて
いる。
【0003】しかし、この方法で塗布される油の量は、
例えば、7mg/cm2以上の多量であって、不経済である
ばかりでなく、その流動性のために厚さが不均一とな
り、その結果、焼きあがった洋菓子に焼き色むらができ
たり、焼成中の生地表面の消泡により焼成面が凹状にな
る欠点があり、特に、シフォンケ−キのような表面のき
めの細かい肌合いと、焼きむらのない上品な焼きあがり
が商品価値を決定する製品の場合には、焼きむらと肌荒
れが著しく商品価値を損なうので極めて不利である。一
方、その離型油の滴下量、すなわち塗布量を減らすと、
焼洋菓子の安定な離型性が得られず、型離れに際して焼
菓子の形が崩れるものが多くなり、歩留まりが低下する
ので望ましくない。かかる方法では、離型油の適切な塗
布量の適用は極めて難しい。
【0004】本発明者らは、焼洋菓子製造の上記のよう
な実状に鑑み、可及的に薄く且つ均一な離型油層を形成
させる方法を開発すべく、各種の離型剤について実験研
究を重ねた結果、常温で非流動性の固型油を離型剤とし
て用い、これを適度に加熱,流動化させて噴霧装置によ
り食型等の表面に噴射する適用方法が極めて有効である
ことを見出した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、表面のきめが細かく均一で焼きむらもない高い商品
価値を有する焼洋菓子を製造する方法を提供することに
ある。また他の課題は、焼き上がり洋菓子の型離れがよ
く、従って、実質的に型崩れをすることがなく、高い歩
留まりが得られる新規な離型油の適用手段を提供するこ
とにある。更に他の課題は、以下の記載から一層明らか
になるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、焼
洋菓子が接触する焼洋菓子用食型又は天板等の面に、加
熱,流動化した固型離型油を噴霧塗布して1.0〜5.0mg/
cm2の均一な離型膜を形成させ、その上に焼成すべき菓
子材料を載せて所定の温度に加熱し、焼くことを特徴と
する焼洋菓子の製造方法を要旨とするものである。
【0007】本発明の製造方法は、固型離型油、換言す
れば、常温で非流動性の固型ないし半固型の離型性油を
使用すること、及びこれを加熱,流動化させて噴霧する
ことの組合せに技術的特徴がある。本発明における固型
離型油は、上記のように、常温では流動性のない固型の
離型剤であって、例えば、30〜60℃程度の融点を有する
ものが好適に使用される。また本発明方法においては、
固型離型油は、食用に供し得るものであって、しかも食
欲を増進する香りを有するものが好適に使用される。
【0008】そのような固型離型油としては、動物油
脂,植物油脂や天然ワックス類が包含され、例えば、ラ
−ドや牛脂等のような動物油脂類、椰子油,パ−ム油,
パ−ム核油及びそれらの硬化油等のような植物油脂類、
カルナバワックス,ライスワックス,キャンデリラワッ
クス等の天然ワックス類が例示される。これらは、単独
で使用してもよいが、二種以上を組み合わせて使用する
ことができる。そのような混合油の場合には、その融点
が約30〜60℃の範囲内に調整使用される。
【0009】本発明においては、融点が約30〜60℃の固
型離型油は、例えば、40〜100℃の温度に加温,流動化
され、通常知られたエア式あるいはエアレス式噴霧装置
により食型等の面に直接噴霧される。この噴霧処理は、
通常、1秒以内の極めて短時間に完了するので工業的に
極めて有利であるばかりでなく、実質的に均一で薄い密
な被膜が形成され、ケ−キ生地の焼成によって品質の高
い焼洋菓子が効果的に製造される。本発明においては、
その固型離型油の塗布量を、1.0〜5.0mg/cm2にコント
ロ−ルすることが重要である。
【0010】食型面への固型離型油の塗布量が、1.0mg
/cm2より少ないと満足し得る離型性が得られず、ま
た、5.0mg/cm2より多いと離型性は良いが、不経済で工
業的に不利であり、しかも焼洋菓子の焼成面がむらにな
るので好ましくない。その実用的に好ましい塗布量は、
対象となる焼洋菓子の種類や離型油の種類や組成により
一概にはいえないが、通常、1.5〜3.5mg/cm2程度であ
る。固型離型油の塗布量は、対象とする菓子の種類、特
に、生地の組成,菓子の種類や離型油の種類及び食型や
天板等の形状や材質,焼成条件によって多少異なるが、
所望塗布量のコントロ−ルは、例えば、離型油の加熱流
動条件,スプレ−ノズルの選択とその噴霧圧力条件,噴
霧時間及びノズルから食型までの距離等によって行われ
る。それらは簡単なル−ティンテストによって容易に決
定される。
【0011】これらの固型離型油には、離型性を向上さ
せるために、例えば、通常知られた乳化剤のような離型
向上剤を添加使用することができる。また、本発明の方
法に用いる固型離型油には、例えば、炭酸カルシウムや
スタ−チ類のような粉体を混入することができる。これ
らの粉体は、噴霧装置のノズルやストレ−ナ等における
目ずまりを防止するために微粉状にしたものが好適に用
いられる。粉体混入離型油は、その噴霧に際して、例え
ば、加熱ユニットにより加熱流動化し撹拌装置でかき混
ぜながら均質組成に保って行われる。
【0012】そのような噴霧装置は、流動油を霧状に噴
射し得る機能を有するものであれば何ら限定されない
が、通常知られたスプレ−方式の装置が有利に採用され
る。また噴霧塗膜の均一性や汎用性を考慮すれば、ホッ
トエアレス型のスプレ−装置及びエア式のホットスプレ
−装置が極めて好都合に使用できる。その噴霧条件は、
所望する塗膜の厚さ,離型油の流動性に関連して、スプ
レ−の噴出圧力及び噴霧時間が選択される。その噴出圧
力は、ノズルの条件と密に関連するが、例えば、ホット
エアレス型のスプレ−装置の場合には、50〜125kg/cm
2程度が好ましく採用される。また、噴射装置には、固
型離型油を流動状に保持するためのサ−モスタットやオ
イルセンスビ−等の温度制御機構を有する加熱ユニット
が好ましく備えられる。
【0013】本発明の方法に用いられるそのような装置
としては、通常知られた噴霧装置、例えば、旭大隈産業
社製のピ−クベア・ホットAP1224H,岩田塗装機工業
社製のALH-15,20等のホットエアレス噴霧装置並び
にそれらとスプレ−装置を組み合わせたもの及び岩田塗
装機工業社製マルチ・アルファとスプレ−装置を組み合
わせたもの等のエア式スプレ−装置が好都合に用いられ
る。
【0014】本発明の方法において、焼洋菓子とは、カ
ステラやクッキ−,ビスケットあるいはワッフル等のよ
うな小麦粉,砂糖,卵等を主原料として混合した洋菓子
の生地を適度の温度に加熱して焼きあげられる菓子類で
あって、その他カスタ−ドケ−キのような焼成後にクリ
−ムをシフォンケ−キ中に注入したものも含まれる。ま
た、本発明の方法は、特に、シフォンケ−キのような高
級焼洋菓子類の製造に極めて有効である。上記のような
焼洋菓子類は、広い平板面の天板のほか各種の形状の食
型、例えば、レモン型,人形型,カップ型等の異形型が
用いられる。
【0015】
【作用】従来、固型離型油は、その作業性の面で機械化
が難しいと思われていたにもかかわらず、本発明の方法
によれば、むしろその特性を活用して瞬間的に均一な離
型層を形成させることができるという優れた実用的作用
が得られる。また、その天板等への固型離型油の塗布量
が極めて少量にコントロ−ルされ、しかも均一で密な油
層が形成されるので、常温液体離型油を塗布する方法に
おける液だれや不均一層厚等の不都合が解消され、優れ
た焼洋菓子が工業的に有利に製造される。
【0016】
【実施例】次に、本発明の方法を、実施例及び比較例に
より更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定さ
れるものではない。 実施例 1 固型離型油として横浜油脂工業社製の商品名:キャロッ
プ150(融点43℃)を用い、加熱装置として岩田塗装
機工業社製のホットメルトHNA-04-200,塗布ユニッ
トとして同社製のダイヤフラムペイントポンプSF-685
-1000及びSG-701L-1000型丸吹自動スプレ−ガンを用
いて、下記条件で上記離型油を食型30個に噴霧塗布し
た。
【0017】離型油温度;80℃/ 離型油圧力;3.0kg/cm2 吹付空気圧;0.6〜1.2kg/cm2 ニ−ドル;4回転 自動ガン作動圧力;3.5kg/cm2 噴霧時間;0.05〜0.2秒 食型; 80mmφ,深さ35mmの半球状のシリコ−ン加工を
施した製菓用食型 食型に附着した離型油の量は、1食型当たり0.2〜0.4g
(1.4〜2.9mg/cm2)で、均一且つ密な塗布膜が形成さ
れた。これにシフォンケ−キの生地を入れ、約155℃の
温度で23分間焼成したところ、その焼き上がったシフォ
ンケ−キ30個はすべてきめの細かい均一な肌でむらのな
い焼色が得られ、食型からの離型も極めてスム−ズであ
った。
【0018】実施例2〜5及び比較例1〜6 固型離型油としてキャロップ150DX(横浜油脂工業
社製の商品名:ラ−ド系:融点42℃)を用い、蒸気を熱
源とした加熱ユニットで70℃の温度に加熱溶融しながら
撹拌しておき、これを旭大隈産業社製のホットエアレス
噴霧装置(ピ−クベア・ホットAP1224H)と自動噴霧
ガン(同社製AG−1型)を用いて、下記条件で食型
(型の内側全表面積は、約130cm2)10個に噴霧塗布した
(比較例1及び実施例2〜5)。これとは別に、人手で
刷毛を用いて同じ離型油を同様の食型10個に塗布した
(比較例2〜6)。これらの食型に、それぞれ下記組成
のシフォンケ−キ生地を入れて焼成を行い、塗布方法と
附着量に基づくケ−キの離型性その他の結果を比較し
た。
【0019】 シフォンケ−キの組成:(g) 薄 力 粉 ; 100 強 力 粉 ; 60 起 泡 剤 ; 20 蜂 蜜 ; 50 砂 糖 ; 185 水 飴 ; 40 全 卵 ; 470 ベ−キングパウダ−; 1 液状ショ−トニング; 32
【0020】噴霧条件: 離型油温度; 70℃ 噴出圧力 ; 75kg/cm2 噴霧ノズル; 3C 噴霧時間 ; 0.04〜0.1秒 食 型 ; シリコ−ン加工を施した80mmφ、深さ35
mmの半球状製菓用食型(全表面積は、約130cm2
【0021】
【表 1】
【0022】上表から、本発明の方法による焼洋菓子の
製造においては、焼き上げられたシフォンケ−キの食型
からの離型は、従来の方法に比べて遥かに優れており、
焼き色も均一できめが細かいのに対して、人手による離
型油の刷毛塗り塗布によるものは、焼け色がまだらで、
しかも塗膜厚にむらあるため部分的にこびりつきが発生
し、従って型離れは極めて悪く、製品の歩留まりはかな
り低いものであった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来は、主とし
て手作業で行われていた固型離型油の塗布が機械操作に
よって瞬間的に均一な薄い離型層を形成させることがで
きるので、格段に省力化されるばかりでなく、焼かれた
洋菓子は、型離れが極めて良好で、焼かれた菓子の表面
は肌のきめが細かく、焼きむらのない均一な見栄えの優
れた高い商品価値の商品が、効率良く工業的に有利に製
造される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志田 和彦 神奈川県横浜市西区南浅間町1−1 横浜 油脂工業株式会社本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼洋菓子が接触する焼洋菓子用食型又は
    天板等の面に、加熱,流動化した固型離型油を噴霧塗布
    して1.0〜5.0mg/cm2の均一な離型膜を形成させ、その
    上に焼成すべき菓子材料を載せて所定の温度に加熱し、
    焼くことを特徴とする焼洋菓子の製造方法。
  2. 【請求項2】 固型離型油が、動植物油脂類及び天然ワ
    ックス類から選択される請求項1に記載の製造方法。
JP4152670A 1992-05-20 1992-05-20 焼洋菓子の製造方法 Pending JPH05316928A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4152670A JPH05316928A (ja) 1992-05-20 1992-05-20 焼洋菓子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4152670A JPH05316928A (ja) 1992-05-20 1992-05-20 焼洋菓子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05316928A true JPH05316928A (ja) 1993-12-03

Family

ID=15545536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4152670A Pending JPH05316928A (ja) 1992-05-20 1992-05-20 焼洋菓子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05316928A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2681139C (en) Multi-colored cake cones
US4927655A (en) Heat processed food base
JP3665168B2 (ja) 焼き菓子の製造法
JP4222735B2 (ja) 焼き菓子及びその製造法
JP2011004604A (ja) チョコレート類で被覆された複合食品の製造法
US2793123A (en) Composition for preventing the adhesion of baked goods to baking containers
CA2157471C (en) Cheese-based dry flake product for bakery purposes
US6242026B1 (en) Illustration applicator for food products
MX2012011510A (es) Fideos instantaneos y metodo para su produccion.
TWI599319B (zh) 含氣巧克力素材的製造方法及燒製巧克力的製造方法
JPH05316928A (ja) 焼洋菓子の製造方法
RU2688380C1 (ru) Способ декорирования мучных кондитерских и хлебобулочных изделий
JPH02163039A (ja) 顆粒状チョコレート類及びそれを使用した飲食品並びに顆粒状チョコレート類の製造法
US4211802A (en) Method of making a cooking vessel release material
JP2007006787A (ja) チョコレートが付着された菓子・パンの製造方法
JP3403102B2 (ja) 焼き洋菓子用離型膜の形成方法
JP2009291142A (ja) 粒チョコ及びベーカリー
JP4355502B2 (ja) 焼き菓子の製造方法
JP2000189057A (ja) 油脂性菓子及びそれを使用した焼成食品の製造法
US2949365A (en) Bread dusting mixture and method
EP2346339B1 (en) Process for mass-production of decorated pancakes, crepes, etc., and composite product obtainable by this process
JPH06315338A (ja) 粉末状シュー皮原料ミックスおよびその製造法
JP4600955B2 (ja) 静電塗油装置で塗布するパン類用つや出し剤
JP3653479B2 (ja) ナポリスタイル・ピザクラストの製造方法と製造装置
JPH05115243A (ja) シユー生地等の冷凍生地及びその製造法