JPH05315720A - ガラス又はガラス・セラミックス基板用導体材料 - Google Patents

ガラス又はガラス・セラミックス基板用導体材料

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JPH05315720A
JPH05315720A JP14640992A JP14640992A JPH05315720A JP H05315720 A JPH05315720 A JP H05315720A JP 14640992 A JP14640992 A JP 14640992A JP 14640992 A JP14640992 A JP 14640992A JP H05315720 A JPH05315720 A JP H05315720A
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JP
Japan
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glass
board
conductor
substrate
conductor material
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JP14640992A
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English (en)
Inventor
Kiyoto Shibata
清人 柴田
Yasuhiro Uchiyama
康広 内山
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Nihon Cement Co Ltd
Original Assignee
Nihon Cement Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子回路用の基板、特に低温で焼成される多
層配線回路基板の内部配線に適したガラス又はガラス・
セラミックス基板用導体材料を提供すること。 【構成】 導電性粉末として平均粒径0.5〜3.0μmのA
gを主成分とし、これに0.2〜10重量%のホウケイ酸亜
鉛系ガラスと0.1〜5重量%のCr23を添加したガラス
又はガラス・セラミックス基板用導体材料。 【効果】 本発明の導体材料を用いることにより、導体
抵抗が増大することがなく、しかも、Agの基板材料中
への拡散を防止し、該基板材料との反応を抑制し、それ
によるデラミやボイド、ふくれや基板のソリ等が生じな
い良好なガラス又はガラス・セラミックス配線基板を形
成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス又はガラス・セ
ラミックス基板用導体材料に関し、電子回路用のガラス
又はガラス・セラミックス基板、特に低温で焼成される
多層配線回路基板の内部配線に適したガラス又はガラス
・セラミックス基板用導体材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ICやLSI等を実装する回路基
板の高密度化を達成するため、低温焼成多層基板の開発
が進められている。このような低温焼成多層配線基板の
基板材料としては、主にガラス又はガラス・セラミック
ス複合体を主成分とした材料が用いられている。一方、
該基板に対する導体材料用導電性粉末としては、導体抵
抗が低く、しかも、低温で焼成できることから、Ag、
Ag−Pd又はAg−Ptなどが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低温焼成多
層基板に回路を形成する場合、特に内部配線を形成する
手段として、従来よりセラミックスグリーンシート上に
導体材料を塗布し、得られたシートを積層し、プレス圧
着した後焼成する方法、即ち、基板材料と導体材料(例
えばAgなど)を同時に焼成する方法が提案されてい
る。しかしながら、この同時焼成法では、導電性粉末で
あるAgが基板材料中に拡散し、基板材料と反応してガ
スを発生するという欠点を有している。そして、このガ
ス発生により、基板と導体との界面にデラミネーション
やボイド、ふくれ又は基板のソリなどが生じるという問
題があった。
【0004】そこで、本発明は、上記欠点、問題点を解
消するガラス又はガラス・セラミックス基板用導体材料
を提供することを目的とする。詳細には、本発明は、導
電性粉末であるAgの基板材料中への拡散及び反応を抑
制し、それによるデラミネーションやボイド、ふくれ又
は基板のソリなどが生じない導体材料(ガラス又はガラ
ス・セラミックス回路基板を形成し得る導体材料)を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、導電
性粉末としてAgを主体とし、これに所定量のホウケイ
酸亜鉛系ガラス及びCr23を配合することを特徴と
し、これによって上記した目的とするガラス又はガラス
・セラミックス基板用導体材料を提供するものである。
【0006】即ち、本発明は、「ガラス又はガラス・セ
ラミックス基板に回路を形成するための導体材料であっ
て、導電性粉末としてAgを主成分とし、該導電性粉末
にホウケイ酸亜鉛系ガラスを0.2〜10重量 %及びCr2
3を0.1〜5重量%含むことを特徴とするガラス又はガ
ラス・セラミックス基板用導体材料。」を要旨とするも
のである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
の導体材料は、前記した同時焼成法で用いる導体材料と
して好適なものである。その適用例について説明する
と、ガラス又はガラス・セラミックスを主体とした低温
焼成多層基板に回路を形成する場合、特に内部配線を形
成する場合、本発明の導体材料に有機バインダ及び溶剤
を混合してペースト状にし、これを印刷等によりセラミ
ックスグリーンシート上に塗布し、得られたシートを積
層し、プレス圧着した後焼成する方法、即ち、基板材料
と導体材料とを同時に焼成する方法によって配線基板を
製造する。
【0008】本発明では、上記導体材料として、Agを
主成分とし、これに所定量のホウケイ酸亜鉛系ガラス及
びCr23を配合することを特徴とするものであるが、
このうち、ホウケイ酸亜鉛系ガラスは、上記した同時焼
成時に導体材料の焼成収縮、特にその主成分であるAg
の焼成収縮をコントロールし、基板材料の収縮にマッチ
ングさせる効果及び導体材料と基板材料とを密着させる
効果が生ずる。
【0009】この効果は、添加量が0.2重量%未満では
不十分であって、Agが早く収縮し、さらに密着力も少
ないため、導体と基板との界面にデラミが生じ、一方、
10重量%を越えると導体抵抗が大きくなり、導体として
の特性が劣化するので、好ましくない。従って、ホウケ
イ酸亜鉛系ガラスの添加量としては、0.2〜10重量%が
好ましい。
【0010】また、Cr23は、導電性粉末の主成分で
あるAgがガラス中に拡散し、反応するのを抑制する効
果があり、添加量が0.1重量%未満ではその効果がみら
れず、一方、5重量%を越えると導体抵抗が増大してし
まうので、好ましくない。従って、Cr23の添加量と
しては、0.1〜5重量%が好ましい。
【0011】本発明において、導電性粉末として使用す
るAg粉は、0.5μm〜3.0μm(平均粒径)のものを用
いるのが好ましい。0.5μm未満の微粉末では、シート
との焼成収縮のマッチングがとれず、基板にソリ、クラ
ック或いは導体部にデラミ等が生じ、一方、3.0μmよ
り大きくても同じくマッチングがとれず、基板にソリを
生じるので好ましくない。
【0012】本発明において、導電性粉末としてAgを
主成分とするものであるが、その他Pd又はPtを併用
することもできる。例えば、Ag50〜100重量%にPd
又はPtを0〜50重量%配合した導電性粉末を使用する
こともできる。
【0013】
【作用】本発明の導体材料は、上記したように、添加物
として0.2〜10重量%のホウケイ酸亜鉛系ガラス及び0.1
〜5重量%のCr23を配合するのが好ましく、これに
より導電性粉末であるAgの基板材料中への拡散及び反
応を抑制し、それによるデラミネーションやボイド、ふ
くれ又は基板のソリなどが生じない作用効果が生ずる。
その理由としては、添加したCr23が単体で又はホウ
ケイ酸亜鉛系ガラスの一部と反応し、その反応生成物が
Agの基板への拡散を抑制するバリアーとしての役割を
果たすものと推測される。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。 (実施例1〜4) (1) ガラス・セラミックス基板用グリーンシートの作製 50wt%Al23と50wt%SiO2−B23−ZnO
−PbO−CaO系ガラスとを混合し、この混合粉末に
有機バインダー及び溶剤を添加してスリップを作製し
た。このスリップをドクターブレード法にて厚み約185
μmのグリーンシートを作製した。
【0015】(2) 導体ペーストの作製 エチルセルロースをα−テルピネオールに溶解し、これ
に平均粒径0.8μmのAg粉末と添加剤として表1に示
すガラス添加量のホウケイ酸亜鉛系ガラス並びに1wt
%のCr23を加え、三本ロールミルで混練し、ペース
ト状にした。
【0016】(3) 印刷 上記(1)のグリーンシート上にスクリーン印刷にて上記
(2)で作製した導体ペーストを印刷した。また、引き出
し用の電極が形成できるようにヴィアホールの充填と配
線の印刷を行った。 (4) 積層、焼成 上記(3)で得たグリーンシートを数枚重ね、熱プレスに
て圧着し、400℃で脱バインダー後850℃で焼成した。
【0017】(5) 評価 得られた配線基板に対し、SEMによる断面観察によ
り、導体−基板界面のデラミ、ボイドの発生状態をチェ
ックした。また、定盤上で基板のソリを調べ、さらに、
導体抵抗については、幅500μmのラインを用い、4端
子法にてチェックした。それらの結果を表1に示した。
【0018】(比較例1、2)なお、比較のため、導体
ペーストとして、ガラス(ホウケイ酸亜鉛系ガラス)の
添加量を0wt%(比較例1)、20wt%(比較例2)
とした点を除いて実施例1〜4と同様に配線基板を作製
した。得られた配線基板に対して、同じく実施例1〜4
と同様、デラミ、ボイド及び基板のソリ並びに導体抵抗
についてチェックした。結果を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、ガラス添加量が
本発明の範囲(0.2〜10wt%)内である実施例1〜4
では、デラミ、ボイド及び基板のソリが認められず、ま
た、導体抵抗も所望の値のものが得られた。これに対し
て、本発明の範囲外のものについては、ガラスを添加し
ない比較例1では、基板にソリが生じ、一方、20wt%
と多量に添加した比較例2では、導体抵抗が増大した。
【0021】(実施例5〜8)導体ペーストとして、平
均粒径0.8μmのAg粉末を用い、ガラス(ホウケイ酸
亜鉛系ガラス)の添加量を3wt%及び表2に示すCr2
3を添加する点を除いて実施例1〜4と同様に配線基
板を作製した。得られた配線基板に対して、同じく実施
例1〜4と同様、デラミ、ボイド及び基板のソリ並びに
導体抵抗についてチェックした。結果を表2に示した。
【0022】(比較例3、4)なお、比較のため、導体
ペーストとして、Cr23の添加量を0wt%(比較例
3)、10wt%(比較例4)とした点を除いて実施例5
〜8と同様に配線基板を作製した。得られた配線基板に
対して、同じく実施例5〜8と同様、デラミ、ボイド及
び基板のソリ並びに導体抵抗についてチェックした。結
果を表2に示した。
【0023】
【表2】
【0024】表2から明らかなように、Cr23の添加
量が本発明の範囲(0.1〜5wt%)内である実施例5〜
8では、デラミ、ボイド及び基板のソリが認められず、
また、導体抵抗も所望の値のものが得られた。これに対
して、本発明の範囲外のものについては、Cr23を添
加しない比較例3では、デラミ、ボイドが認められ、一
方、10wt%と多量に添加した比較例4では、基板にソ
リが生ずるのみならず、導体抵抗が増大した。
【0025】(実施例9〜11)導体ペーストとして、
ガラス(ホウケイ酸亜鉛系ガラス)の添加量を3wt%
及びCr23の添加量を1wt%並びに表3に示す平均
粒径のAg粉末を使用する点を除いて実施例1〜4と同
様に配線基板を作製した。得られた配線基板に対して、
同じく実施例1〜4と同様、デラミ、ボイド及び基板の
ソリ並びに導体抵抗についてチェックした。結果を表3
に示した。
【0026】(比較例5、6)なお、比較のため、Ag
粉末の平均粒径として、0.3μmのもの(比較例5)、
3.5μmのもの(比較例6)を用いた点を除いて実施例
9〜11と同様に配線基板を作製した。得られた配線基
板に対して、同じく実施例9〜11と同様、デラミ、ボ
イド及び基板のソリ並びに導体抵抗についてチェックし
た。結果を表3に示した。
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように、Ag粉末の平均
粒径として本発明の範囲(0.5〜3.0μm)内である実施
例9〜11では、デラミ、ボイド及び基板のソリが認め
られず、また、導体抵抗も所望の値のものが得られた。
これに対して、本発明の範囲外のものについては、平均
粒径0.3μmの微細なAg粉末を用いた比較例5では、
デラミ、ボイドが認められるのみならず、基板にソリが
生じ、一方、平均粒径が3.5μmと粗大Ag粉末を使用
いた比較例6では、基板にソリが認められた。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、本発明
によるガラス又はガラス・セラミックス基板用導体材料
によれば、導体抵抗が増大することがなく、しかも、A
gの基板材料中への拡散を防止し、該基板材料との反応
を抑制し、それによるデラミやボイド、ふくれや基板の
ソリなどが生じない良好なガラス又はガラス・セラミッ
クス配線基板を形成できるという顕著な効果が生ずる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス又はガラス・セラミックス基板に
    回路を形成するための導体材料であって、導電性粉末と
    してAgを主成分とし、該導電性粉末にホウケイ酸亜鉛
    系ガラスを0.2〜10重量%及びCr23を0.1〜5重量%
    含むことを特徴とするガラス又はガラス・セラミックス
    基板用導体材料。
  2. 【請求項2】 導電性粉末としてのAg粉は、その平均
    粒径が0.5〜3.0μmであることを特徴とする請求項1記
    載のガラス又はガラス・セラミックス基板用導体材料。
  3. 【請求項3】 導電性粉末が50〜100重量%のAg及び0
    〜50重量%のPd又はPtからなることを特徴とする請
    求項1記載のガラス又はガラス・セラミックス基板用導
    体材料。
JP14640992A 1992-05-13 1992-05-13 ガラス又はガラス・セラミックス基板用導体材料 Pending JPH05315720A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007081324A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tdk Corp 多層セラミックス基板及びその製造方法
JP2007251216A (ja) * 2007-07-05 2007-09-27 Denso Corp 配線基板
US7998560B2 (en) 2007-04-20 2011-08-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic substrate, method for producing same, and electronic component

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