JPH05314980A - アルカリ蓄電池およびその製造法 - Google Patents
アルカリ蓄電池およびその製造法Info
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- JPH05314980A JPH05314980A JP4113424A JP11342492A JPH05314980A JP H05314980 A JPH05314980 A JP H05314980A JP 4113424 A JP4113424 A JP 4113424A JP 11342492 A JP11342492 A JP 11342492A JP H05314980 A JPH05314980 A JP H05314980A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/62—Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
- H01M4/621—Binders
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- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/24—Electrodes for alkaline accumulators
- H01M4/32—Nickel oxide or hydroxide electrodes
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルカリ蓄電池のコストを低減し、高率放電
特性を改良する。 【構成】 正極活物質である水酸化ニッケルに導電剤と
してカーボンを、結着剤としてポリ塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体を用いて正極板を作製する。 【効果】 この構成により、高価な水酸化コバルト量を
大幅に低減して低コスト化が可能となり、また従来のカ
ーボン添加正極を用いた電池に較べ、大幅に高率放電特
性を改良することができる。
特性を改良する。 【構成】 正極活物質である水酸化ニッケルに導電剤と
してカーボンを、結着剤としてポリ塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体を用いて正極板を作製する。 【効果】 この構成により、高価な水酸化コバルト量を
大幅に低減して低コスト化が可能となり、また従来のカ
ーボン添加正極を用いた電池に較べ、大幅に高率放電特
性を改良することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は負極に水素吸蔵合金やカ
ドミウム、正極活物質に水酸化ニッケルを用い、安価で
高率放電特性に優れたアルカリ蓄電池およびその製造法
に関する。
ドミウム、正極活物質に水酸化ニッケルを用い、安価で
高率放電特性に優れたアルカリ蓄電池およびその製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】負極に水素吸蔵合金やカドミウム、正極
活物質に水酸化ニッケルを用いるアルカリ蓄電池は、高
率放電に優れた電池として良く知られている。負極の水
素吸蔵合金やカドミウムは、放電時の導電性が良好な物
質である。一方、正極では、充電により生成するオキシ
水酸化ニッケルの導電性は良好であるが、放電生成物で
ある水酸化ニッケルは導電性が悪い。そこで正極中の水
酸化ニッケル粒子から集電体であるニッケル基板、特に
よく使用されている発泡ニッケルまでの導電性をよくす
るために、正極合剤中に水酸化コバルトが添加される。
水酸化コバルトは充電時に導電性の良好なオキシ水酸化
コバルトになり、水酸化ニッケル粒子とニッケル集電体
の間の導電性を改善し、高率放電が可能となっていた。
しかしコバルト化合物を用いることによる高コスト化
と、一層の高率放電特性の改良が課題となっていた。そ
こで、正極合剤中に黒鉛などのカーボンを添加し、カル
ボキシメチルセルロースを結着剤として水性ペーストに
して、これより正極板を作ることが試みられたが、高率
放電特性の改良にはいたらなかった。
活物質に水酸化ニッケルを用いるアルカリ蓄電池は、高
率放電に優れた電池として良く知られている。負極の水
素吸蔵合金やカドミウムは、放電時の導電性が良好な物
質である。一方、正極では、充電により生成するオキシ
水酸化ニッケルの導電性は良好であるが、放電生成物で
ある水酸化ニッケルは導電性が悪い。そこで正極中の水
酸化ニッケル粒子から集電体であるニッケル基板、特に
よく使用されている発泡ニッケルまでの導電性をよくす
るために、正極合剤中に水酸化コバルトが添加される。
水酸化コバルトは充電時に導電性の良好なオキシ水酸化
コバルトになり、水酸化ニッケル粒子とニッケル集電体
の間の導電性を改善し、高率放電が可能となっていた。
しかしコバルト化合物を用いることによる高コスト化
と、一層の高率放電特性の改良が課題となっていた。そ
こで、正極合剤中に黒鉛などのカーボンを添加し、カル
ボキシメチルセルロースを結着剤として水性ペーストに
して、これより正極板を作ることが試みられたが、高率
放電特性の改良にはいたらなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のカルボキシメチルセルロースを結着剤とした水性ペ
ーストでは、カーボンの分散がよく、活物質である水酸
化ニッケルの回りにうまく配置されている。しかしなが
ら、カルボキシメチルセルロースがアルカリ電解液に徐
々に溶解し、分解するため、折角うまく分散配置された
カーボンが活物質のまわりから遊離し、脱落するので、
活物質に導電性を付与できなくなるという問題があっ
た。
来のカルボキシメチルセルロースを結着剤とした水性ペ
ーストでは、カーボンの分散がよく、活物質である水酸
化ニッケルの回りにうまく配置されている。しかしなが
ら、カルボキシメチルセルロースがアルカリ電解液に徐
々に溶解し、分解するため、折角うまく分散配置された
カーボンが活物質のまわりから遊離し、脱落するので、
活物質に導電性を付与できなくなるという問題があっ
た。
【0004】この課題を解決するために本発明は、アル
カリ蓄電池の低コスト化とともに、高率放電特性の改良
を図るものである。
カリ蓄電池の低コスト化とともに、高率放電特性の改良
を図るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は水素吸蔵合金や
カドミウムなど可逆性を有する負極、水酸化ニッケルよ
りなる正極、電解質にアルカリ水溶液を用いたアルカリ
蓄電池において、正極に導電剤としてのカーボンを結着
剤としてポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用いる
ようにしたものである。
カドミウムなど可逆性を有する負極、水酸化ニッケルよ
りなる正極、電解質にアルカリ水溶液を用いたアルカリ
蓄電池において、正極に導電剤としてのカーボンを結着
剤としてポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用いる
ようにしたものである。
【0006】また、正極の製造法として、予め導電剤と
してのカーボンと結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体を有機溶媒を用いてペーストを作製し、
これに水酸化ニッケルを加え混合したペーストを活物質
保持体に充填乾燥して正極を作製するようにしたもので
ある。
してのカーボンと結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体を有機溶媒を用いてペーストを作製し、
これに水酸化ニッケルを加え混合したペーストを活物質
保持体に充填乾燥して正極を作製するようにしたもので
ある。
【0007】
【作用】従来のアルカリ蓄電池用正極合剤は、例えば水
酸化ニッケル100g、金属コバルト8g、水酸化コバ
ルト6g、酸化亜鉛3gからなっており、28.9Ah
/117gつまり0.247Ah/gの理論電気容量と
なる。金属コバルトは負極を正極に較べて余分に充電さ
れた状態すなわち正極容量規制の電池とするために添加
されている。水酸化コバルトは、電池の高率放電特性を
よくするために、酸化亜鉛は水酸化ニッケルのガンマ−
水酸化ニッケルへの構造変化を抑制して長寿命化を図る
ために添加されている。
酸化ニッケル100g、金属コバルト8g、水酸化コバ
ルト6g、酸化亜鉛3gからなっており、28.9Ah
/117gつまり0.247Ah/gの理論電気容量と
なる。金属コバルトは負極を正極に較べて余分に充電さ
れた状態すなわち正極容量規制の電池とするために添加
されている。水酸化コバルトは、電池の高率放電特性を
よくするために、酸化亜鉛は水酸化ニッケルのガンマ−
水酸化ニッケルへの構造変化を抑制して長寿命化を図る
ために添加されている。
【0008】本発明では、水酸化コバルトの量を減量し
つつ、高率放電特性を改良するために、正極に導電剤と
してカーボン、結着剤としてポリ塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体を用いている。
つつ、高率放電特性を改良するために、正極に導電剤と
してカーボン、結着剤としてポリ塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体を用いている。
【0009】ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を結
着剤とし、有機溶媒を使用したペーストでもカーボンは
よく分散し、これに水酸化ニッケルを加えたペーストを
ニッケル集電体に充填し乾燥することにより、活物質の
周囲にカーボンは強固に固着される。しかも一旦乾燥し
た結着剤は、アルカリ電解液に対しても安定であるため
カーボンは遊離することはなく、十分な導電性を活物質
に付与するため、正極中の水酸化コバルト量を削減で
き、低コスト化とともに高率放電特性を改良できる。
着剤とし、有機溶媒を使用したペーストでもカーボンは
よく分散し、これに水酸化ニッケルを加えたペーストを
ニッケル集電体に充填し乾燥することにより、活物質の
周囲にカーボンは強固に固着される。しかも一旦乾燥し
た結着剤は、アルカリ電解液に対しても安定であるため
カーボンは遊離することはなく、十分な導電性を活物質
に付与するため、正極中の水酸化コバルト量を削減で
き、低コスト化とともに高率放電特性を改良できる。
【0010】また本発明では上記物質を用いて正極を作
る際には、予め導電剤としてのカーボンと結着剤として
のポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を有機溶媒を用
いてペーストにし、これに水酸化ニッケルを加え混合し
たペーストを充填乾燥して正極を作る。
る際には、予め導電剤としてのカーボンと結着剤として
のポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を有機溶媒を用
いてペーストにし、これに水酸化ニッケルを加え混合し
たペーストを充填乾燥して正極を作る。
【0011】水酸化ニッケル、導電剤としてのカーボ
ン、結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体を混合した後、有機溶媒を使用してペーストとし、こ
れを充填乾燥して正極を作るのは好ましくない。この方
法で作った正極を用いた電池では、高率放電特性の改善
の程度が小さくなるからである。活物質である水酸化ニ
ッケル表面の一部がポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体により覆われるためと考えられる。
ン、結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体を混合した後、有機溶媒を使用してペーストとし、こ
れを充填乾燥して正極を作るのは好ましくない。この方
法で作った正極を用いた電池では、高率放電特性の改善
の程度が小さくなるからである。活物質である水酸化ニ
ッケル表面の一部がポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体により覆われるためと考えられる。
【0012】一方、本発明の予め導電剤としてのカーボ
ン結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
を有機溶媒を用いてペーストにし、これに水酸化ニッケ
ルを加え混合する方法では、結着剤と活物質との作用が
ある程度小さくなり良好な高率放電特性が得られると考
えられる。
ン結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
を有機溶媒を用いてペーストにし、これに水酸化ニッケ
ルを加え混合する方法では、結着剤と活物質との作用が
ある程度小さくなり良好な高率放電特性が得られると考
えられる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の一実施例のニッケル−水素電
池を図面を参照しながら説明する。
池を図面を参照しながら説明する。
【0014】正極の作成は、導電剤としての人造黒鉛
0.4gに結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体0.4gを加え、有機溶媒としてブチルセルソ
ルブアセテートを加えペーストを作った。これとは別に
水酸化ニッケルと金属コバルト、水酸化コバルト、酸化
亜鉛を重量比で100:8:2:3に秤量した粉末を良
く混合した。混合粉末20gを先のペーストに加えて混
練したのち、横60mm、縦81mm、重量3.1gの発泡
ニッケル中に、このペーストを充填し45℃で乾燥後、
厚み1.74mmに圧縮し正極板とした。正極板の角にリ
ードとしてのニッケル板をスポット溶接した。このとき
の正極板1枚の水酸化ニッケル量は17.7gで理論放
電容量は5.11Ahである。試験用電池にはこの正極
板を5枚用いた。
0.4gに結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体0.4gを加え、有機溶媒としてブチルセルソ
ルブアセテートを加えペーストを作った。これとは別に
水酸化ニッケルと金属コバルト、水酸化コバルト、酸化
亜鉛を重量比で100:8:2:3に秤量した粉末を良
く混合した。混合粉末20gを先のペーストに加えて混
練したのち、横60mm、縦81mm、重量3.1gの発泡
ニッケル中に、このペーストを充填し45℃で乾燥後、
厚み1.74mmに圧縮し正極板とした。正極板の角にリ
ードとしてのニッケル板をスポット溶接した。このとき
の正極板1枚の水酸化ニッケル量は17.7gで理論放
電容量は5.11Ahである。試験用電池にはこの正極
板を5枚用いた。
【0015】負極の水素吸蔵合金としてAB5合金であ
るランタン含量10%のミッシュメタル(Mm)を含む
合金MmNi3.55Mn0.4Al0.3Co0.75を使用した。
この合金19.4gに水を加えてペーストとした。横6
0mm、縦81mm、重量3.1gの発泡ニッケル中に、こ
のペーストを充填し乾燥後、厚み1.20mmに圧縮し負
極板とした。負極板の角にリードとしてのニッケル板を
スポット溶接した。この負極板1枚の理論放電容量は
5.63Ahである。試験用電池にはこの負極板を6枚
用いた。
るランタン含量10%のミッシュメタル(Mm)を含む
合金MmNi3.55Mn0.4Al0.3Co0.75を使用した。
この合金19.4gに水を加えてペーストとした。横6
0mm、縦81mm、重量3.1gの発泡ニッケル中に、こ
のペーストを充填し乾燥後、厚み1.20mmに圧縮し負
極板とした。負極板の角にリードとしてのニッケル板を
スポット溶接した。この負極板1枚の理論放電容量は
5.63Ahである。試験用電池にはこの負極板を6枚
用いた。
【0016】本実施例の電池はスルフォン化処理を行っ
たポリプロピレン不織布セパレータを介して、負極、正
極の順に外側に負極がくるように配置した。負極のリー
ドをニッケル製負極端子に、正極のリードをニッケル製
正極端子にスポット溶接した。これらの極板群を厚み3
mmのアクリロニトリル−スチレン樹脂からなる内寸で縦
108mm、横69mm、幅18mmのケースに入れた。比重
1.3の水酸化カリウム水溶液を電解質として54cc加
えた。
たポリプロピレン不織布セパレータを介して、負極、正
極の順に外側に負極がくるように配置した。負極のリー
ドをニッケル製負極端子に、正極のリードをニッケル製
正極端子にスポット溶接した。これらの極板群を厚み3
mmのアクリロニトリル−スチレン樹脂からなる内寸で縦
108mm、横69mm、幅18mmのケースに入れた。比重
1.3の水酸化カリウム水溶液を電解質として54cc加
えた。
【0017】2気圧で作動する安全弁を取り付けたアク
リロニトリル−スチレン樹脂からなる封口板をケースに
エポキシ樹脂で接着した。その後正極端子、負極端子を
封口板にオーリングを介して圧接固定し、密閉電池とし
た。この本実施例の電池を電池Aとする。
リロニトリル−スチレン樹脂からなる封口板をケースに
エポキシ樹脂で接着した。その後正極端子、負極端子を
封口板にオーリングを介して圧接固定し、密閉電池とし
た。この本実施例の電池を電池Aとする。
【0018】別に、従来例の電池として、水酸化ニッケ
ルと金属コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛、金属コ
バルトを重量比で100:8:6:3に秤量した粉末を
良く混合した後、混合粉末20gに水を添加しペースト
状にした。本実施例の電池Aと同様に横60mm、縦81
mm、重量3.1gの発泡ニッケル中に、このペーストを
充填し乾燥後、厚み1.74mmに圧縮し正極板とした。
正極板の角にリードとしてのニッケル板をスポット溶接
した。この時正極板1枚の理論容量は4.9Ahであ
る。同様に電池にはこの正極板を5枚用いた。また負極
には本実施例の電池Aと同じ極板を用いた。以後本実施
例の電池Aと同様に活物質保持体に充填し同じように電
池を構成した。この従来例の電池を電池Bとする。
ルと金属コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛、金属コ
バルトを重量比で100:8:6:3に秤量した粉末を
良く混合した後、混合粉末20gに水を添加しペースト
状にした。本実施例の電池Aと同様に横60mm、縦81
mm、重量3.1gの発泡ニッケル中に、このペーストを
充填し乾燥後、厚み1.74mmに圧縮し正極板とした。
正極板の角にリードとしてのニッケル板をスポット溶接
した。この時正極板1枚の理論容量は4.9Ahであ
る。同様に電池にはこの正極板を5枚用いた。また負極
には本実施例の電池Aと同じ極板を用いた。以後本実施
例の電池Aと同様に活物質保持体に充填し同じように電
池を構成した。この従来例の電池を電池Bとする。
【0019】また従来例の電池として正極の水酸化ニッ
ケルと金属コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛の重量
比は本実施例の電池Aと同じで、この混合粉20gを、
予め同量の0.4gの人造黒鉛と0.4gの結着剤とし
てのカルボキシメチルセルロースに水を加えて作成した
ペースト中に加え、電池Aと同様に正極板を作り、また
電池Aと同じ負極板を用いて作った電池を電池Cとす
る。この正極板1枚当りの理論放電容量は5.11Ah
である。
ケルと金属コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛の重量
比は本実施例の電池Aと同じで、この混合粉20gを、
予め同量の0.4gの人造黒鉛と0.4gの結着剤とし
てのカルボキシメチルセルロースに水を加えて作成した
ペースト中に加え、電池Aと同様に正極板を作り、また
電池Aと同じ負極板を用いて作った電池を電池Cとす
る。この正極板1枚当りの理論放電容量は5.11Ah
である。
【0020】さらに比較例として正極の水酸化ニッケル
と金属コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛の重量比は
本発明のAと同じでこの混合粉20gに、0.4gの人
造黒鉛0.4g、結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体0.4gを加え混合して後、有機溶媒と
してブチルセルソルブアセテートを加えペーストを作っ
た。このペーストを用い、電池Aと同様にして正極と電
池を構成した。この比較例の電池を電池Dとする。正極
板1枚当りの理論放電容量は5.11Ahである。
と金属コバルト、水酸化コバルト、酸化亜鉛の重量比は
本発明のAと同じでこの混合粉20gに、0.4gの人
造黒鉛0.4g、結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体0.4gを加え混合して後、有機溶媒と
してブチルセルソルブアセテートを加えペーストを作っ
た。このペーストを用い、電池Aと同様にして正極と電
池を構成した。この比較例の電池を電池Dとする。正極
板1枚当りの理論放電容量は5.11Ahである。
【0021】これらの電池を封口後、10時間率で15
時間充電し2時間率で電圧が1.0Vになるまで放電す
る初期充放電を5サイクル行った。その後20℃で2時
間率で3時間充電し、同じ率で端子間電圧が1Vになる
まで放電する充放電サイクルを繰り返した。
時間充電し2時間率で電圧が1.0Vになるまで放電す
る初期充放電を5サイクル行った。その後20℃で2時
間率で3時間充電し、同じ率で端子間電圧が1Vになる
まで放電する充放電サイクルを繰り返した。
【0022】電流はA,C,Dの電池で12.8A、B
で12.4Aであった。(表1)にこれらの電池の正極
利用率を、図1に放電曲線を示す。
で12.4Aであった。(表1)にこれらの電池の正極
利用率を、図1に放電曲線を示す。
【0023】
【表1】
【0024】この結果より、本実施例の電池Aは従来例
の電池Bに較べ、高価な水酸化コバルトの使用量を大き
く減らしても同様な高率放電特性が得られることがわか
る。図1に示すように、電池Aの方が電池Bに較べ放電
容量が大きくなるのは、電池Aの方が同じ重量の正極合
剤でも活物質の重量比率を大きくできるからである。
の電池Bに較べ、高価な水酸化コバルトの使用量を大き
く減らしても同様な高率放電特性が得られることがわか
る。図1に示すように、電池Aの方が電池Bに較べ放電
容量が大きくなるのは、電池Aの方が同じ重量の正極合
剤でも活物質の重量比率を大きくできるからである。
【0025】また、従来のカーボンとカルボキシメチル
セルロースを使ったペーストより構成した正極を用いた
電池Cでは、高率放電での特性が悪いことがわかる。
セルロースを使ったペーストより構成した正極を用いた
電池Cでは、高率放電での特性が悪いことがわかる。
【0026】さらに比較例の電池Dとの比較より、本実
施例の製造法つまり予めペーストを作成しこれに活物質
を加える方法の方が、良好な高率放電特性を得られるこ
とがわかる。
施例の製造法つまり予めペーストを作成しこれに活物質
を加える方法の方が、良好な高率放電特性を得られるこ
とがわかる。
【0027】なお、本実施例においては、正極中に添加
する導電剤としてのカーボンは、人造黒鉛以外にアセチ
レンブラックが有効であった。添加量としては、水酸化
ニッケル100重量部に対して1.5から10重量部が
適切であり、これ以下であると高率放電特性が低下し、
以上であると高率放電には何等支障はないが重量当りの
正極活物質の充填容量の低下が大になる。また、この時
に加える結着剤の重量としてはカーボンの量に比例して
1.5から10重量部が適切であった。
する導電剤としてのカーボンは、人造黒鉛以外にアセチ
レンブラックが有効であった。添加量としては、水酸化
ニッケル100重量部に対して1.5から10重量部が
適切であり、これ以下であると高率放電特性が低下し、
以上であると高率放電には何等支障はないが重量当りの
正極活物質の充填容量の低下が大になる。また、この時
に加える結着剤の重量としてはカーボンの量に比例して
1.5から10重量部が適切であった。
【0028】また、結着剤としてのポリ塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体の種類としては、その成分中塩化ビニ
ルが95ないし60モル%のものが良好であった。塩化
ビニル成分が95%を越えると結着力が低下し、より多
くの量が必要となるからである。また60%未満では、
作成した正極板が柔らかくなりすぎて、電池を高温に置
くと正極合剤が流動化するためである。
酸ビニル共重合体の種類としては、その成分中塩化ビニ
ルが95ないし60モル%のものが良好であった。塩化
ビニル成分が95%を越えると結着力が低下し、より多
くの量が必要となるからである。また60%未満では、
作成した正極板が柔らかくなりすぎて、電池を高温に置
くと正極合剤が流動化するためである。
【0029】ペーストを作成するのに使う有機溶媒とし
ては、先に述べたブチルセルソルブアセテートやメチル
エチルケトンなどのカルボニル化合物が良好であった。
ては、先に述べたブチルセルソルブアセテートやメチル
エチルケトンなどのカルボニル化合物が良好であった。
【0030】なお、本実施例では負極として水素吸蔵合
金を用いた例について説明したが、カドミウムや亜鉛を
負極に用いても同様の効果が得られる。
金を用いた例について説明したが、カドミウムや亜鉛を
負極に用いても同様の効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなように
本発明によれば水酸化ニッケルを活物質とした正極に導
電剤としてのカーボン、結着剤としてポリ塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体を使用して構成したアルカリ蓄電池
では、水酸化コバルト量を大幅に減量でき低コスト化を
図れるとともに高率放電特性が良好になる。
本発明によれば水酸化ニッケルを活物質とした正極に導
電剤としてのカーボン、結着剤としてポリ塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体を使用して構成したアルカリ蓄電池
では、水酸化コバルト量を大幅に減量でき低コスト化を
図れるとともに高率放電特性が良好になる。
【図1】本発明の電池A、従来の電池B,Cおよび比較
例の電池Dの放電特性を示す図
例の電池Dの放電特性を示す図
A 本発明の電池 B 従来例の電池 C 従来例の電池 D 比較例の電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児守 克典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 木村 忠雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】可逆性を有する負極と、水酸化ニッケルを
主体とする正極と、アルカリ水溶液を主体とする電解質
を備え、前記正極に導電剤としてのカーボンと結着剤と
してのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用いてな
るアルカリ蓄電池。 - 【請求項2】ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体中の
塩化ビニルの含有率が95〜60モル%である請求項1
記載のアルカリ蓄電池。 - 【請求項3】予め導電剤としてのカーボンと結着剤とし
てのポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を有機溶媒を
用いてペーストを作製し、前記ペーストに水酸化ニッケ
ルを加え混合したペーストを活物質保持体に充填乾燥し
て正極を作製する請求項1記載のアルカリ蓄電池の製造
法。 - 【請求項4】ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体中の
塩化ビニルの含有率が95〜60モル%である請求項3
記載のアルカリ蓄電池の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4113424A JPH05314980A (ja) | 1992-05-06 | 1992-05-06 | アルカリ蓄電池およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4113424A JPH05314980A (ja) | 1992-05-06 | 1992-05-06 | アルカリ蓄電池およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05314980A true JPH05314980A (ja) | 1993-11-26 |
Family
ID=14611890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4113424A Pending JPH05314980A (ja) | 1992-05-06 | 1992-05-06 | アルカリ蓄電池およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05314980A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11174579B2 (en) | 2017-01-20 | 2021-11-16 | Honda Motor Co., Ltd. | Single chain stitch sewing device |
-
1992
- 1992-05-06 JP JP4113424A patent/JPH05314980A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11174579B2 (en) | 2017-01-20 | 2021-11-16 | Honda Motor Co., Ltd. | Single chain stitch sewing device |
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