JPH0531380A - ハトムギの処理法 - Google Patents

ハトムギの処理法

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JPH0531380A
JPH0531380A JP3271757A JP27175791A JPH0531380A JP H0531380 A JPH0531380 A JP H0531380A JP 3271757 A JP3271757 A JP 3271757A JP 27175791 A JP27175791 A JP 27175791A JP H0531380 A JPH0531380 A JP H0531380A
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JP
Japan
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grain
rice
endosperm
whitening
pearl barley
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Withdrawn
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JP3271757A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Tsukishiro
文明 築城
Souichi Asako
壮一 朝来
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Oita Prefectural Government
Original Assignee
Oita Prefectural Government
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Abstract

(57)【要約】 [目的] ハトムギの脱ぷ処理を市販のワンパス式精米
機と篩と唐箕を使用して行い、子実の割れていない精白
整粒を大量に得る。さらに、この精白整粒を水に浸漬
後、再乾燥し、精米機に掛けることで胚乳と胚芽を分離
する。これにより、脱胚粒の炊飯特性、製粉特性を改善
し、食味の向上をする。 [構成] 市販のワンパス式精米機の精白強度1でハト
ムギの殻をかるく挽割り、これを4.00〜5.66mmの篩でか
るく未脱ぷ粒と脱ぷ粒に分ける。未脱ぷ粒は再度精米機
で挽割る。全量脱ぷした後、風選して、子実の割れてい
ない精白整粒を大量に得る。精白整粒を水に浸漬後、送
風乾燥機で再乾燥する。乾燥した精白粒を精米機にかる
く掛け、胚乳だけの脱胚粒と胚芽を分離する。脱胚粒は
白米と同様の炊飯特性を有し、食味が改善された。さら
に、製粉しやすくなり、細かくてクセのない粉ができ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハトムギ穀実の脱ぷ・精
白時の収率を高め、胚乳と胚芽を分離することにより、
ハトムギ食品の製造工程と食味の改善を行い、その用途
を広げるものである。
【0002】
【従来の技術】ハトムギはヨクイニンとして、最近の漢
方の分野でリウマチの鎮痛効果などの多くの効果が認め
られている。ハトムギ飯などへ利用するには精白する必
要がある。ハトムギ穀実は、図2に示す外側を包む殻が
硬く、逆に内部の胚乳が柔らかいため、脱ぷ処理で胚乳
が割れやすい。財団法人農産業振興奨励会発行の『ハト
ムギ関係資料』に精白粒の収率を上げるための専用機の
使用例が記載してある。
【0003】社会法人農山漁村文化協会発行の『ハトム
ギ』には、家庭用循環型精米機と衝撃式籾摺機を使用す
る例が、つぎのように記載されている。「脱ぷ作業を精
米機で行うもので、短時間作動した後取り出して、殻と
子実と穀実におよそふるい分けし、穀実は再度精米機に
かけて殻を割る。この工程のくり返しで子実が取り出せ
るから、最後に精米機にかけて精白する。衝撃式籾摺機
はゴムロール式よりも適する。衝撃の強さを加減するこ
とにより、多少は破砕粒を少なくすることもできるが、
完全ではない。この籾摺機でも割れない穀実が多く残る
ので、選別して再度機械にかけなければならない。」
【0004】公開特許昭57-56049は、脱ぷ処理の前処理
として、鳩麦穀実を吸水させ、種子と種皮部とに含水率
の差を生じさせた後、脱皮、研磨することにより、種皮
部の外皮、内皮、渋皮を段階的に剥離し、歩留り良く鳩
麦を精白する。公開特許昭57-59643は、種子と種皮部と
に含水率に差を生ぜしめ、種皮部の剥離性を向上させる
ことにより、脱皮精白を効率良く、歩留りを良くする。
公開特許昭58-124546は、前処理工程、脱皮工程、選別
工程、仕上げ工程を経、選別工程においては比重選別と
粒径選別を行うことにより、効率の良い精白を可能とす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】脱ぷの専用機は高価な
ことから、一般に市販の精米機を使用して、脱ぷ・精白
を行っている。市販のワンパス式精米機で一般に行われ
ている方法で脱ぷ・精白すると、胚乳も細分され、殻な
どとともにヌカとなり、製品収率が非常に悪く、精白粒
の粒径も小さくなる。本発明が解決しようとする問題点
は、ワンパス式精米機を使用し、簡単な操作で、割れて
いない精白整粒を大量に生産するものである。
【0006】図2に示すハトムギの胚芽部分は脂質含量
が非常に高く、同心円的な組織を形成し、非常に硬い。
ワンパス式精米機で製造したハトムギの精白粒は硬い胚
芽を含むため、炊飯特性が悪く、圧力釜による長時間の
炊飯が必要であり、ザラツキなどのため食品の食味も悪
い。これらのことがハトムギ飯類への利用を制限してい
る。本発明が解決しようとする問題点は、炊飯特性と食
味を改善するものである。
【0007】製粉処理では、胚芽などの硬い部分がある
ことと脂質含量が高いため、微細な粉ができず、精白粉
を使用した食品はザラツキが残り、食味を低下させる。
さらに、精白粉を常温で小麦粉と同様の方法で貯蔵する
と、脂質が急速に酸化するとともに異臭が発生する。こ
れらのことがハトムギ粉のパンや菓子類への利用を制限
している。本発明が解決しようとする問題点は、製粉特
性、粉の貯蔵性を改善し、食味の向上をはかるものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】市販のワンパス式精米機
の精白強度を1程度として、ハトムギの殻をかるく挽割
る。脱ぷ処理したハトムギ粒を4.00〜5.66mmの篩を使用
して、未脱ぷ粒と脱ぷ粒に分ける。未脱ぷ粒は再度ワン
パス式精米機で処理する。はとむぎ全量が脱ぷ粒となっ
て、篩を通過するまで脱ぷ処理を繰り返す。脱ぷ処理し
たものを再度、精白強度1程度にしたワンパス式精米機
に掛け、精白処理をする。精白処理をした全量を市販の
電動式唐箕などを使用して風選し、精白粒と殻の破片な
どと分離する。これらの処理により、割れのない精白整
粒を大量に得る。
【0009】精白したハトムギの精白整粒を10〜20℃の
水に1〜2時間浸漬し、吸水させる。これを金網製のカゴ
に取り上げておくか、あるいは市販の遠心脱水機などを
使用して、水切りをする。水切りした精白整粒を、市販
の送風乾燥機などを用いて、30〜60℃、10〜4時間乾燥
する。乾燥した精白粒を精白強度1程度にしたワンパス
式精米機に掛ける。精白整粒は背部から二分割されると
ともに、胚芽が分離する。二分割された胚乳は精米機の
排出口から排出され、胚芽は金網の目からヌカ溜に落下
する。これらの処理により、胚乳と胚芽を完全に分離す
る。
【0010】
【実施例】ワンパス式精米機で従来一般に行われている
方法で脱ぷ・精白すると、胚乳も細分され、殻などとと
もにヌカとなり、製品収率は表1に示すように穀実の24
%程度と非常に悪い。さらに、胚乳も割れ、表2に示す
ように精白粒の粒径も小さくなる。
【0011】ワンパス式精米機の精白強度を1に調整し
て、軽い圧力を掛け、殻を挽割った。排出口からの処理
物(殻の破片と精白粒などの混合物)を#5mmの篩で軽
くふるい、未脱ぷ粒と精白粒に分離した。篩上の未脱ぷ
粒を再度、ワンパス式精米機で処理した。これを繰り返
した後、電動式唐箕で風選することにより、製品収率を
表1に示すように精白粒41%程度に向上させるととも
に、表2に示すように処理粒の73%を精白整粒として得
ることができた。ヌカと風選カスのほとんどは、殻と内
皮の破砕物であった。
【0012】
【表1】 注)ハトムギ穀実:完熟粒 70.7% 未熟粒 29.3% 処理量:12kg/回 処理時間:8〜10分 発明法:本発明の方法により処理を行った。
【0013】
【表2】
【0014】ハトムギの精白整粒を水洗、20℃の水に2
時間浸漬し、ハトムギ粒に充分に吸水させた。吸水した
ハトムギ粒を1分間遠心分離して、粒子間と粒子表面の
余分な水を除いた。水切りしたハトムギ粒を金網に広
げ、40〜60℃の温風で14時間から6時間乾燥した。この
吸水・膨潤ー乾燥・収縮により図1に示すように、胚乳
の中心線および胚芽と胚乳の結合部分などに、大きな割
れ目が入った。乾燥したハトムギ粒をワンパス式精米機
で脱ぷと同様に、軽い圧力を掛けて、挽割った。脱胚粒
は表3に示すように、胚乳が二分割または四分割され
て、排出口より排出された。また、胚芽は胚乳より脱離
し、金網の目から落下し、ヌカ溜に集まった。脱胚処理
により脱胚粒85%、胚芽が大部分を占めるヌカ15%を得
た。
【0015】
【表3】
【0016】脱胚処理により得た脱胚粒は浸漬・膨潤ー
乾燥・収縮のストレスにより小さなヒビ割れが至る所に
入っているために、吸水が良くなり、炊飯特性が改善さ
れ、電気炊飯器で白米と混合して炊飯が可能となった。
これにより、ハトムギおかゆのレトルト食品を開発し、
その嗜好性を改善した。
【0017】脱胚粒は、硬く脂質の多い胚芽部分がなく
なることにより、製粉が容易となり、電動式石臼で製粉
した脱胚粉は、表4に示すように粒径150〜75μ22%、7
5μ以下78%と非常に微細な粉ができた。さらに、表5
に示すように脂質含量も1%と低くなったために、貯蔵
性も向上した。この粉を使用して、公開特許平02-14514
5ハトムギパンの嗜好性の改善と家庭用自動製パン機に
使用するプレミックス粉を開発した。さらに、ハトムギ
スープの品質改善を行った。
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】
【0020】脱胚処理でヌカ溜に集められた胚芽部分
は、表5に示すように脂質を15〜18%含むため、薬用成
分のコイクセノライドなどの有用成分の抽出、分離が容
易となる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の脱ぷ・精白
法は、一般に広く使用されているワンパス式精米機と篩
と唐箕を使用し、容易にハトムギの精白整粒を大量に得
ることができる。本発明の脱胚処理により得た脱胚粒は
胚乳部分のみであり、浸漬・膨潤ー乾燥・収縮のストレ
スにより小さなヒビ割れが至る所に入っているために、
炊飯特性が改善され、電気炊飯器で白米と混合して炊飯
が可能となった。さらに、脱胚粒は製粉が容易となり、
非常に微細な粉ができるとともに、その嗜好性と貯蔵性
が向上した。また、脱胚処理でヌカ溜に集められた胚芽
部分は、脂質を15〜18%含むため、薬用成分のコイクセ
ノライドなどの有用成分の分離が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浸漬・乾燥によりヒビ割れが生じたハトムギ精
白整粒の横断面である。
【図2】デンプン染色したハトムギ穀実の縦断面と横断
面である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 市販のワンパス式精米機の精白強度を1
    程度として、ハトムギの殻をかるく挽割る。脱ぷ処理し
    たハトムギ粒を4.00〜5.66mmの篩を使用して、未脱ぷ粒
    と脱ぷ粒に分ける。未脱ぷ粒は再度ワンパス式精米機で
    処理する。ハトムギ全量が脱ぷ粒となって、篩を通過す
    るまで脱ぷ処理を繰り返す。脱ぷ処理したものを再度、
    精白強度1程度にしたワンパス式精米機に掛け、精白処
    理をする。精白処理をした全量を市販の電動式唐箕など
    を使用して風選し、精白粒と殻の破片などと分離する。
    子実の割れていない精白整粒を大量に得ることを特徴と
    したハトムギの脱ぷ・精白法。
  2. 【請求項2】 精白したハトムギの精白整粒を10〜20℃
    の水に1〜2時間浸漬し、吸水させる。これを金網製のカ
    ゴに取り上げておくか、あるいは市販の遠心脱水機など
    を使用して、水切りをする。水切りした精白整粒を、市
    販の送風乾燥機などを用いて、30〜60℃、4〜10時間乾
    燥する。乾燥した精白粒を精白強度1程度にしたワンパ
    ス式精米機に掛ける。精白整粒は背部から二分割される
    とともに、胚芽が分離する。二分割された胚乳は精米機
    の排出口から排出され、胚芽は金網の目からヌカ溜に落
    下する。胚乳と胚芽を完全に分離することを特徴とした
    ハトムギの脱胚法。
JP3271757A 1991-07-25 1991-07-25 ハトムギの処理法 Withdrawn JPH0531380A (ja)

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Cited By (6)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002038790A1 (fr) * 2000-11-08 2002-05-16 Wakenyaku Co Ltd Procede permettant de produire un extrait de germes
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