JPH05313557A - プラントモデル自動生成装置 - Google Patents

プラントモデル自動生成装置

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JPH05313557A
JPH05313557A JP12221592A JP12221592A JPH05313557A JP H05313557 A JPH05313557 A JP H05313557A JP 12221592 A JP12221592 A JP 12221592A JP 12221592 A JP12221592 A JP 12221592A JP H05313557 A JPH05313557 A JP H05313557A
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symbol
model
plant
place
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Application number
JP12221592A
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English (en)
Inventor
Bunjiro Takashima
文次郎 高島
Hiroshi Tsukimoto
洋 月本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 プラントの定性的特性モデルを自動的に生成
する装置の提供。 【構成】 プラント構成図記憶部10に、プラントの各
構成要素のシンボル情報の図面データが格納される。画
像理解知識ベース30に、直線や矢印などシンボル以外
の情報用の知識情報と、シンボルの接続に関する情報決
定用の知識情報とが格納されている。接続情報記憶部5
0に、接続情報生成装置40で生成された構成要素の種
類を示す情報と他の構成要素との接続関係の情報が格納
される。機器モデルデータベース60に、プラント構成
要素の能動的と受動的の各構成要素に対応してペトリネ
ットの定性モデルが格納されている。モデル合成装置7
0は、接続情報記憶部50からの構成要素の種類に対応
する定性モデルを機器モデルデータベース60から抽出
し、定性モデルを接続情報記憶手段50から読み出した
他の構成要素との接続関係を示す情報で結合して、プラ
ント全体の定性モデルを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラント制御用ソフ
トウェアのシミュレーションを行うためのプラントの定
性モデルを生成するプラントモデル自動生成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、石油化学等のプラントにおいて、
プラント制御用のソフトウェアを検証し、その正当性の
確認をするための一つの方法として、プラントの定性的
な特性を表したモデルを作成し、そのモデルを用いてプ
ラント制御用ソフトウェアをシミュレーションし、その
結果によってプラント制御用ソフトウェアの誤りを発見
し訂正するというものがある。
【0003】そのモデルを作成するためには、プラント
の工程や機器に関する知識や物理的な知識などを必要と
し、人手で作成しなければならないため大変な労力を必
要とする。そこで、そのようなプラントの定性モデルを
自動的に生成するという技術が望まれている。
【0004】しかしながら、現在までにMBR(Model
Based Reasoning )や深い知識などを用いてプラント制
御用ソフトウェアをシミュレーションするためのプラン
トの定性モデルを自動的に生成しようとする試みが行わ
れているが、実用化に至っておらず、プラントの定性的
な特性を表現する式やモデルを人間が記述しなければな
らなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように上記従来の
プラント制御用ソフトウェアの検証方法においては、プ
ラントの定性モデルをシミュレーションすることにより
検証を行うときに、検証者が、プラントの定性的特性を
表す定性微分方程式などのようなモデルを記述する必要
があり、大変な労力を必要とする。またプラントの工程
や機器に関する知識や物理的な知識などを必要としてい
たので、そのような専門的知識を有する検証者でなけれ
ば、プラント制御用ソフトウェアの検証を行うことは極
めて困難であった。
【0006】この発明は、プラントの定性的特性を表現
するモデルを自動的に生成することのできるプラントモ
デル自動生成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のプラントモデル自動生成装置は、対象と
なるプラントを構成する各構成要素にそれぞれ対応する
予め設定された図形を示すシンボル情報と、該シンボル
に接続された線分や矢印を含む図形を示すシンボル以外
の情報とを有する図面データを格納する図面データ記憶
手段と、前記シンボルに対応する構成要素の種類を示す
情報を予め格納するシンボルデータベース手段と、前記
シンボル以外の情報から前記構成要素間の接続関係を決
定するための知識情報を予め格納する画像理解知識ベー
ス手段と、前記図面データ記憶手段から読み出した図面
データと、前記シンボルデータベース手段及び前記画像
理解知識ベース手段内の情報とに基づいて、前記各構成
要素毎に、構成要素の種類を示す情報及び他の構成要素
との接続関係を示す情報を生成する接続情報生成手段と
を具えたことを特徴としている。
【0008】またこの発明のプラントモデル自動生成装
置は、対象となるプラントを構成する各構成要素にそれ
ぞれ対応する予め設定された図形を示すシンボル情報
と、該シンボルに接続された線分や矢印を含む図形を示
すシンボル以外の情報とを有する図面データを格納する
図面データ記憶手段と、前記シンボルに対応する構成要
素の種類を示す情報を予め格納するシンボルデータベー
ス手段と、前記シンボル以外の情報から前記構成要素間
の接続関係を決定するための知識情報を予め格納する画
像理解知識ベース手段と、前記図面データ記憶手段から
読み出した図面データと、前記シンボルデータベース手
段及び前記画像理解知識ベース手段内の情報とに基づい
て、前記各構成要素毎に、構成要素の種類を示す情報及
び他の構成要素との接続関係を示す情報を生成する接続
情報生成手段と、前記接続情報生成手段により生成され
た接続情報を格納する接続情報記憶手段と、前記構成要
素の種類を示す情報に対応してペトリネットによるプラ
ントの定性モデルを予め格納する機器モデルデータベー
ス手段と、前記接続情報格納手段から読み出した各構成
要素の種類を示す情報に基づいてそれぞれ対応するプラ
ントの定性モデルを前記機器モデルデータベース手段か
ら抽出すると共に、それらの定性モデルを前記接続情報
格納手段から読み出した他の構成要素との接続関係を示
す情報に基づいて結合することにより、プラント全体の
定性モデルを生成するモデル合成手段とを具えたことを
特徴としている。
【0009】なお、前記機器モデルデータベース手段に
は、プラントの構成要素としての能動的構成要素を、ペ
トリネットにおけるトランジションと、それに対する入
力プレースとしての、当該能動的構成要素のオン/オフ
状態を表す第1のプレース、当該能動的構成要素に流れ
る媒体の供給源を表す第2のプレースおよび当該能動的
構成要素への媒体の流れに対する制約条件を表す第3の
プレースのうち前記第1のプレース及び他のプレースか
らなる複数のプレースとで表現した定性モデルと、プラ
ントの構成要素としての受動的構成要素をプレースで表
現した定性モデルとが格納されている。
【0010】
【作用】この発明のプラントモデル自動生成装置では、
接続情報格納手段には、接続情報生成手段により生成さ
れた、前記各構成要素毎の構成要素の種類を示す情報及
び構成要素の接続関係を示す情報が格納され、また機器
モデルデータベース手段には、プラントの構成要素とし
ての能動的構成要素及び受動的構成要素にそれぞれ対応
してペトリネットによる定性モデルが予め格納されてお
り、モデル合成手段は、前記接続情報格納手段から読み
出した各構成要素の種類を示す情報に基づいてそれぞれ
対応するプラントの定性モデルを機器モデルデータベー
ス手段から抽出すると共に、それらの定性モデルを前記
接続情報格納手段から読み出した他の構成要素との接続
関係を示す情報に基づいて結合することにより、プラン
ト全体の定性モデルを生成する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。
【0012】図1は、本発明に係るプラントモデル自動
生成装置を機能ブロック図で示したものである。
【0013】同図において、プラントモデル自動生成装
置は、プラント構成図記憶部10と、シンボルデータベ
ース20と、画像理解知識ベース30と、接続情報生成
装置40と、接続情報記憶部50と、機器モデルデータ
ベース60と、モデル合成装置70と、プラント定性モ
デル記憶部80とを有して構成されている。
【0014】上述した図面データ記憶手段の機能を果た
すプラント構成図記憶部10には、従来から存在するプ
ラント用CAD(Computer Aided Design )を用いて描
画されたプラントの構成図であるP&I等の図面情報が
格納されている。この図面の情報(CADデータ)に
は、部品としてシンボルデータベース20に登録されて
いるプラントの構成機器のシンボル名(これは、図形を
示す名称であって、構成機器の名称ではない)と、その
シンボルの図面上での座標、及びその構成機器の識別子
(TAG NO.)といった機器に関するデータや、シンボル
データベース20には登録されていない直線や文字など
のデータが含まれている。このような図面の情報はテキ
スト形式で格納されている。なお、一般的に、CADデ
ータには、構成器機に対応するシンボルを描画するため
のデータは含まれているが、構成機器の種類(例えばポ
ンプ、バルブなど)を示す情報は含まれていない。
【0015】シンボルデータベース20には、プラント
用CADにおいて用いられるプラントの構成器機を表す
図形がシンボルとして登録されている。そのシンボル情
報の内容は、シンボル名毎に、シンボルの形状及び大き
さ、機器の種類から構成されている。なおプラント用C
ADを用いて描画された入力データ内のシンボルの種類
に関する情報は、シンボル名に基づいてシンボルデータ
ベース20を参照することにより得られる。
【0016】画像理解知識ベース30には、シンボルデ
ータベース20には登録されていないシンボル以外の画
像情報を理解したり、シンボルの接続情報を決定するた
めの知識が予め格納されている。なおシンボル以外の画
像情報とは直線や矢印、文字などである。
【0017】画像理解知識ベース30に格納されている
知識情報には、線に接続されているシンボルの検索ルー
ルと、機器の接続の方向の決定ルールとが含まれてい
る。具体的には次の様な知識である。
【0018】(1)線に接続されているシンボルの検索
ルールに関して (a)任意のシンボルについての予め設定されるシンボ
ル領域内に、線の始点(又は終点)の座標が含まれてい
る場合は、そのシンボルとその線とは繋がっている。 (b)任意のシンボルについての予め設定されるシンボ
ル領域内に、線の始点(又は終点)の座標が含まれてい
ない場合は、線の始点(又は終点)の座標に最も近いシ
ンボルが、その線に繋がっているとものとする。 (c)シンボルとシンボル間に直線が引かれている場合
は、それら2つのシンボルに相当する機器間に配管が存
在して2つの機器が接続されている。
【0019】ここで線1とシンボル1との関係が図3
(a)に示す様になっている場合は上記(a)の知識を
用いることにより、線1とシンボル1とが接続されてい
ると認識される。また線2とシンボル2との関係が図3
(b)に示す様になっている場合は上記(b)の知識を
用いることにより、線2とシンボル2とが接続されてい
ると認識される。
【0020】(2)機器の接続の方向の決定ルールに関
して (a)矢印があれば、その方向に物質が流れる。 (b)シンボル間に描画された直線の一端に矢印が描か
れている場合、配管を流れる物質は矢印の向きに流れ
る。 (c)複数のシンボルが直線で順に接続されている場合
は、いずれかのシンボルに接続されている矢印の方向に
基づいて、機器の接続の方法を決める。 (d)矢印の先にシンボルがなく、そこに文字が記述さ
れている場合には、その文字は、その矢印に対応する配
管の中を流れる物質を示している。
【0021】ここで、バルブを示すシンボルが図4
(a)に示す様な図形、またポンプを示すシンボルが図
4(b)に示す様な図形であって、プラント用CADを
用いて描画された図面が図4(c)に示す様な内容であ
ったとする。なお図4(c)において、V007はバル
ブの識別子を、またP008はポンプの識別子をそれぞ
れ示している。その図面情報からは、ポンプに接続され
ている直線に付加されている矢印の方向が右方向(図面
に向かって右方向)であることが分かるので、機器の接
続の方向の決定ルールの(a)の知識を用いることによ
り、バルブからポンプに向かって物質が流れると認識さ
れる。また矢印の方向が右方向であるので、機器の接続
の方向の決定ルールの(c)の知識を用いることによ
り、物質の流れの方向に対して、上流側にバルブ、その
下流側にポンプが接続されると認識される。
【0022】再度、図1を参照して説明する。接続情報
生成装置40において、入力部41は、プラント構成図
記憶部10から該当するプラント構成図ファイルを取り
込んで、シンボル検索部42に出力する。シンボル検索
部42は、入力したプラント構成図ファイル内のCAD
データについて、シンボルデータベース20の情報を参
照することによりデータの種類を識別し、その種類に応
じた処理を行う。
【0023】すなわち、データの種類が、シンボルデー
タであった場合には、シンボル名、機器の名称としての
機器の識別子及び機器の種類を機器データとして接続情
報保持部43に保存する。なお抽出されたシンボルに対
応する機器の種類は、そのシンボル名と一致するシンボ
ルデータベース20内のシンボル名に基づいて一意に決
定される。これに対し、データの種類がシンボル以外の
データであった場合はそのデータを接続情報生成部44
に渡す。
【0024】そのデータを受け取った接続情報生成部4
4では、受け取ったシンボル以外のデータつまり線や文
字などの画像データを、画像理解知識ベース30の知識
情報を参照して、プラントを構成する各構成機器の接続
の方向や文字を識別し、その識別結果を接続情報保持部
43に書き出す。
【0025】なお接続の情報は、シンボルに繋がってい
る直線の他端に接続されている他のシンボルを見付ける
ことによって、その見付けられたシンボルが元のシンボ
ルと接続されていると判断することにより生成してい
く。そのときにシンボルに接続されている直線に付加さ
れている矢印の向きから物質の流れる方向を決定する。
またプラントの構成機器の中を流れる物質または用途を
示している文字情報については、何も繋がっていない矢
印の始点あるいは終点の近くに記述された文字から知る
ことができる。
【0026】出力部45は、接続情報保持部43に保持
されている機器データ(機器の名称(機器の識別子)及
び種類)および構成機器の接続関係の情報を接続情報と
し、かつ所定のファイル形式のファイルとして接続情報
記憶部50に保存する。
【0027】機器モデルデータベース60には、プラン
トの異なる複数の構成機器、たとえばポンプ、プロア、
バルブをそれぞれペトリネットによるプラントの定性モ
デル(このプラントの定性モデルの詳細については後述
する)で個々に表現したモデル(以下、機器モデルとい
う)が、部品として格納されている。その機器モデル
は、接続情報記憶部50に保存されている接続情報内の
機器データに基づいて一意に決定される。なおプラント
の定性モデルとは、物理量を定性値と定性微分値の2つ
を用いて表現し、幾つかの原理や法則に従って定性的な
状態遷移をするということをモデル化したものである。
【0028】モデル合成装置70において、入力部71
は、接続情報記憶部50から該当する接続情報ファイル
を取り込んで機器モデル検索部72に渡す。
【0029】機器モデル検索部72では、接続情報に含
まれる各機器データにそれぞれ対応する機器モデルを機
器モデルデータベース60から抽出すると共に、その抽
出した機器モデルに、機器の識別子(TAG NO.)などの
属性を付加する。更に、抽出された機器モデルを接続情
報内の接続関係情報に従って順次結合していく。この様
な処理が全ての機器に対して行われることとにより、プ
ラント全体のモデルが生成される。
【0030】出力部73は、最終的に生成されたプラン
ト全体のモデルを、プラントの定性モデルとして出力す
る。このプラントの定性モデルは、所定のファイル形式
のファイルとして、プラント定性モデル記憶部80に保
存される。
【0031】次に、この実施例におけるプラントの定性
モデルについて詳細に説明する。
【0032】この実施例では、プラントの定性モデルは
ペトリネットをベースにした「ペトリネットによるプラ
ントの定性モデル」を用いている。
【0033】ペトリネットは、離散事象システムの解析
に用いられるモデルであり、事象を表す「トランジショ
ン」と、その対象を生起するための条件を表す「プレー
ス」と、プレースとトランジションとを接続する有効枝
「アーク」とから構成されている。また条件の成立はプ
レース内にトークンを置くことによって表現される。ペ
トリネットによるプラントの定性モデルでは、プラント
の構造をペトリネットの構造によって表し、プラント内
を流れる物質を量子化してトークンと対応つける。そし
てプラント内の物質の流れをペトリネットでのプレース
へのトークンの配置(マーキング)の遷移によって模倣
する。
【0034】ここで、個々の機器のペトリネットによる
定性モデルでの表現について説明する。
【0035】プラントを構成する構成要素(構成器機)
を分類すると、ポンプ、ブロア、バルブなどの操作機器
である能動的構成要素と、センサ、タンクなどの受動的
構成要素とに分けられる。能動的構成要素はトランジシ
ョンとそれに対する入力プレースとで表現され、一方、
受動的構成要素はプレースで表現される。
【0036】能動的構成要素をペトリネットでモデリン
グすると、最上流に存在するポンプ及びブロアは図5
(a)の様に表現され、バルブなどの配管の途中にある
操作機器は図5(b)の様に表現される。なお、図5に
おいて、図形“|”はトランジションを表しており、図
形“○”はプレースを表しており、図形“●”はトーク
ンを表している。
【0037】プレースPswは操作機器のon/off 状態を
表すプレースであり、プレースPsoは操作機器や配管内
を流れる媒体の供給源を表すプレースであり、プレース
Pcoは物質の流れに対す制約条件(操作機器への媒体の
流れに対する制約条件)を表すプレースである。但し、
プレースPcoは、その機器のすぐ次の機器がバルブやポ
ンプ等の操作機器の場合にのみ存在する。何故ならば、
このプレースは、プラント内の配管の容量に対する制約
を表現するためのものだからである。プレースPsw、P
co、Psoはトランジションtの入力プレースとなる。
【0038】なお、図5(b)に示されるモデルが図5
(a)に示されるモデルと異なる点は、プレースPsoの
代わりに、その操作機器の上流の操作機器を表すトラン
ジションとの間に設けられるプレース(図示せず)が接
続されることである。
【0039】この様に表現される機器モデルは構成器機
の種類に対応して機器モデルデータベース60に予め格
納されている。すなわち、構成器機の種類を示すポン
プ、プロアに対応して図5(a)に示す様な機器モデル
が、また構成器機の種類を示すバルブに対応して図5
(b)に示す様な機器モデルが、それぞれ機器モデルデ
ータベース60に格納されている。
【0040】なお、上流に機器が存在するポンプ、プロ
アについては、図5(b)に示す様な機器モデルで表現
される。この場合は、モデル合成装置70が、機器モデ
ルデータベース60から図5(a)に示す様な機器モデ
ルを抽出し、その機器モデルのプレースPsoを削除する
ことにより、図5(b)に示す様な機器モデルに変更す
るようになっている。
【0041】また最下流側にバルブが存在する場合は、
その機器モデルは、図5(b)に示される機器モデルの
構成においてプレースPcoが削除された構成になる。こ
の場合も、モデル合成装置70が、機器モデルデータベ
ース60から図5(b)に示す様な機器モデルを抽出
し、その機器モデルのプレースPcoを削除することによ
り、所望の機器モデルに変更するようになっている。
【0042】ところで、シミュレーションするに際し、
機器モデルに対して次の様な操作が行われる。
【0043】プレースPswには、操作機器をonにする
かoffにするかのシーケンサからの指令に応じて、次
式(1)に従ってトークンが置かれる。 「M(Psw)=1、その機器がonのとき M(Psw)=0、その機器がoffのとき」 …(1) ここで、M(Psw)はプレースPsw内のトークン数を表
している。
【0044】式(1)は、機器がonのときにプレース
Psw内に1つのトークンが置かれ、機器がoffのとき
はプレースPsw内にはトークンは置かれないことを意味
している。
【0045】プレースPsoとトランジションtとの間の
アークは双方向に存在する。これは操作機器を流れる媒
体が絶えず供給されることを示している。またプレース
Pcoを設けている理由は、実際のプラントにおいて配管
等に操作機器が連続して存在する場合に、もし、下流の
機器が停止している場合は、上流の機器が作動していた
としても、その機器の中の物質は配管の容量分しか流れ
ないという制約を次式(2)のように表現したいからで
ある。 「M(Pco)=0、M(Pout )>Ca M(Pco)=1、otherwise 」 …(2) ここで、M(Pco)はプレースPco内のトークン数を表
し、Caは配管の容量の閾値を表し、otherwise はM
(Pout )>Caの式が不成立の場合を表し、Pout は
トランジションtの出力プレースを表し、M(Pout )
は出力プレースPout 内のトークン数を表している。
【0046】式(2)は、出力プレースPout 内のトー
クン数が、配管の容量の閾値(予め設定されたトークン
数)より少ない場合には、配管に物質を流せることを示
すためにプレースPco内に1つのトークンを置き、また
配管の容量の閾値を越えた場合は、配管に物質を流せな
いことを示すためにプレースPco内のトークンを0にす
ることを意味している。なお式(2)が適用される機器
は、その機器のすぐ次の機器がバルブ、ポンプ、ブロア
に当てはまる場合のみである。
【0047】一方、受動的構成要素は基本的にはペトリ
ネットにおけるプレースで表現されるので、機器モデル
データベース60には、構成要素の種類に対応してプレ
ースが格納されている。すなわち、構成要素の種類を示
すタンク、配管、センサ(流量計、圧力計、温度計な
ど)に対応してプレースが機器モデルとして格納されて
いる。
【0048】図6(a)は配管の機器モデルを示してお
り、図6(b)はタンクの機器モデルを示しており、図
6(c)は流量計、積算計の機器モデルを示している。
このように表現される受動的構成要素の機器モデルすな
わちプレース内のトークン数を調べることにより、プラ
ント内の圧力、流量、レベルなどの情報(センサの情
報)を得ることができる。なお積算計や流量計について
は、今までどれだけのトークンが流れたかを示すために
トランジションの出力プレースとしてプレースPsum が
用意されている。従って、積算計や流量計の場合は、図
6(c)に示すような機器モデルで機器モデルデータベ
ース60に格納されている。
【0049】次に、プラント内のセンサの情報をどの様
にして得るかについて説明する。
【0050】配管内の圧力は、図6(a)に示すように
配管内に対応するプレースP1 内のトークンが存在して
いる場合には圧力が高く、一方、トークンが存在してい
ない場合は圧力が低い、というように対応づける。レベ
ルの情報(タンク内のレベルの情報)は、図6(b)に
示すようにプレースP2 内のトークン数により得る。積
算の情報は、プレースPsum 内のトークン数により得る
(トークン数が多いほど、今まで多くの物質が流れたこ
とを意味する)。また流量の情報は、積算の情報を用い
て、プレースPsum 内のトークン数が変化しているなら
ば物質が流れており、一方、トークン数が変わっていな
いならば物質は流れていない、というように対応づけ
る。
【0051】なおレベルlevel、圧力pr、流量f
low、温度tの各情報を式で表現すると次のようにな
る。
【0052】 [レベルlevelの情報] 「level=1、M(P1 )>Le level=0、otherwise 」 …(3) 但し、M(P1 )はレベルを検出するためのプレースP
1 内のトークン数を表し、LeはプレースP1 のトーク
ン数の閾値を表し、otherwise はM(P1 )>Leの式
が不成立の場合を表している。
【0053】 [圧力prの情報] 「pr=1、M(P2 )>0 pr=0、otherwise 」 …(4) 但し、M(P2 )は圧力を検出するためのプレースP2
内のトークン数を表し、otherwise はM(P2 )>0の
式が不成立の場合を表している。
【0054】 [流量flowの情報] 「flow=1、M(Psum )が変化したとき flow=0、otherwise 」 …(5) 但し、M(Psum )は流量を検出するためのプレースP
sum 内のトークン数を表し、otherwise はM(Psum )
が変化しないときを表している。
【0055】 [温度tの情報] 「t=1、M(P3 )>Th t=0、otherwise 」 …(6) 但し、M(P3 )は温度を検出するためのプレースP3
内のトークン数を表し、ThはプレースP3 のトークン
数の閾値を表し、otherwise はM(P3 )>Thの式が
不成立の場合を表している。
【0056】なお上述した式(1)〜式(6)の各式情
報は、シミュレーションする際に必要なので、プラント
全体の定性モデルのデータと共に、プラント定性モデル
記憶部80に格納される。
【0057】以上述べた様に、物質の流れをトークンの
流れに対応つけるという考え方により、各操作機器やセ
ンサをペトリネットでモデリングすることができる。ま
た、プラントでは物質の移動だけでなく、熱量の移動を
伴う工程も含まれる。この様な場合に対応するために物
質の流れを表すペトリネットと熱の流れを表すペトリネ
ットとを考え、それらのペトリネットを相互作用させる
ことによって熱の授受をモデリングすることができる。
【0058】すなわち、熱源に関する操作機器と、物質
の流れに関する操作機器と、熱源と製品間の熱の授受に
関する機構とをそれぞれ別々にペトリネットでモデリン
グする。熱量の移動をペトリネットでモデリングした様
子を図7に示す。
【0059】図7において、PNtは熱源に関する操作
機器のペトリネットを表し、PNmは物質の流れのペト
リネットを表し、PNは熱源と製品間の熱の授受を表す
ための機構のペトリネットを表している。
【0060】シミュレーションするに際し、熱源のペト
リネットPNtで熱を送っているならばプレースP2に
トークンが置かれ、熱を送っていなければトークンは置
かれない。同様に、製品のペトリネットPNmで製品が
流れているならばプレースP4にトークンが置かれ、流
れていなければトークンは置かれない。熱や製品が流れ
ているか否かの情報は、先に述べた式(5)をペトリネ
ットPNt、PNmに適用することにより得られる。更
に、プレースP3からトランジションt2へのアークに
重みaを付ける。これは熱交換を行う容器の容量に相当
する。すなわち熱が実際に受渡しされるのはタンク等の
容器においてであり、通常はその容器が大きいため熱源
の流量と製品の流量とによる温度上昇の度合いを表す。
温度はプレースP3内のトークン数から求める。但し、
ここでは熱源からの熱は全て製品へと移り、それ以外に
熱が消費されないものとする。
【0061】次に、接続情報生成装置による接続情報の
生成処理について、図8のフローチャートを参照して説
明する。
【0062】まず、入力部41は、プラント構成図ファ
イル保存部10から該当するプラント構成図ファイルを
読み込んで、シンボル検索部42に渡す。
【0063】シンボル検索部42は、受け取ったプラン
ト構成図ファイル内のCADデータを読み込むと共に
(ステップ101)、データが終了したか否かを判断す
る(ステップ102)。
【0064】データが終了していない場合は、データの
種類を認識し、その種類に応じた処理を実行する(ステ
ップ103)。ここでデータの種類が、シンボルであっ
た場合は、そのシンボル名に基づいてシンボルデータベ
ース20から機器の種類を検索し、その検索した機器の
種類及びシンボルデータに含まれている機器の識別子を
機器データとして接続情報保持部43に保存する(ステ
ップ104)。また、線及び矢印、又は文字であった場
合はそれらのデータを接続情報生成部44に渡す。
【0065】接続情報生成部44では、受け取った線及
び矢印のデータから得られる情報に対して、画像理解知
識ベース30内の知識を適用することによって、シンボ
ルの接続関係を生成し(ステップ105)、その情報を
接続情報保持部43に保存する。また受け取った文字に
ついては、文字データとして接続情報保持部43に保存
する(ステップ106)。
【0066】ステップ104、ステップ105、ステッ
プ106のいずれかが終了した場合は上記ステップ10
1に戻りこのステップ以降を実行する。
【0067】ステップ102でデータが終了した場合
は、出力部45は、1つの機器毎に、機器の接続に関す
る情報として、ステップ105において生成された接続
関係情報を記述するとともに(ステップ107)、機器
の属性に関する情報として、機器の名称、機器の種類を
記述する(ステップ108)。そして全ての機器につい
て、機器の接続に関する情報および機器の属性に関する
情報を記述したならば、それらの情報を接続情報に関す
るファイルとして、接続情報記憶部50に保存する(ス
テップ109)。
【0068】次に、接続情報生成部44によるシンボル
の接続関係の生成処理について、図9のフローチャート
を参照して説明する。
【0069】接続情報生成部44は、シンボル検索部4
2から線を受け取ると、その線の種類は矢印か直線かを
判断する(ステップ201)。
【0070】矢印の場合は、矢印の方向から、画像理解
知識ベース60の知識を適用することにより物質の流れ
る方向を決定して、接続情報保持部43に記憶する(ス
テップ202)。次に、線の両端にシンボルが接続され
ているか否かを判断する(ステップ203)。ステップ
201で線が直線の場合はステップ203に進む。
【0071】ステップ203において、線の両端にシン
ボルが接続されている場合は、線の両端にシンボルが接
続されているという情報を接続情報保持部43に記憶し
(ステップ204)、一方、線の両端にシンボルが接続
されていない場合は、線の一端にシンボルが接続され、
また他端に文字が接続(他端の近傍に文字が存在)して
いるか否かを判断する(ステップ205)。ここで、シ
ンボルと文字が接続されていれば、その文字を文字デー
タとして接続情報保持部43に記憶する(ステップ20
6)。
【0072】接続情報生成装置40によって生成された
接続情報の一例を図10及び図11に示す。図11に示
される接続情報は図10に示される接続情報の続きを示
しており、またそれらの接続情報は図2に示したプラン
ト構成図に対応している。
【0073】図10において1〜100の数字および図
11において101〜180の数字は、データ単位を認
識するために設けられている。
【0074】図10に示される1〜10、11〜20、
21〜30、31〜40、41〜50、51〜60、6
1〜70、71〜80、81〜90、91〜100、ま
た図11に示される101〜110、111〜120、
121〜130、131〜140、151〜160、1
71〜180はそれぞれデータ単位であって、かつ1つ
の構成機器に関する接続情報を示している。
【0075】なお各接続情報において、機器の名称(機
器の識別子(TAG NO.))はtagnoのエントリ
に、機器の種類はkindのエントリに、文字はmat
erialのエントリに、機器の接続関係の情報はfr
om及びtoの各エントリにそれぞれ記述されている。
機器の接続関係の情報において、fromのエントリに
は直前に設置された機器の識別子(TAG NO.)が記述さ
れており、toのエントリには直後に設置された機器の
識別子(TAG NO.)が記述されている。
【0076】次に、モデル合成装置70によるモデル合
成処理について、図12のフローチャートを参照して説
明する。
【0077】まず、入力部71は、接続情報記憶部50
から接続情報ファイルを取り込んで(ステップ30
1)、機器モデル検索部72に渡す。
【0078】機器モデル検索部72では、受け取った接
続情報ファイル内から機器に関するデータを1つずつ抽
出する(ステップ302)。そして処理すべき機器に関
するデータが存在するか否かを判断し(ステップ30
3)、処理すべき機器に関するデータが存在する場合
は、処理すべき機器に関するデータを読み込んで(ステ
ップ303)、そのデータ内に含まれている機器データ
に対応する機器モデルを機器モデルデータベース60か
ら検索する(ステップ304)。
【0079】次に、機器モデル検索部72は、検索して
得られた機器モデルの各項目に所定の内容つまりプレー
ス、トランジションの名称を決定し(ステップ30
5)、更に、機器の接続情報からトランジションの入出
力プレースを決定し(ステップ306)、その後、ステ
ップ302に戻りこのステップ以降を実行する。
【0080】なおトランジションの入出力プレースを決
定するとは、トランジションの出力側と他のトランジシ
ョンの入力側とを接続する場合にそれらの間にプレース
を挿入するようにしているので、そのプレースを決定す
ることをいう。
【0081】また機器モデル検索部72は、接続情報か
ら、上流に機器が存在しているポンプ、ブロア、あるい
は最下流側のバルブであると認識したときは、機器モデ
ルデータベース60から抽出した機器モデルを所望の機
器モデルに変更する。
【0082】ステップ303でデータが終了した場合
は、出力部73は、機器モデル検索部72によって得ら
れたプラントの定性モデルデータを整形つまりプラント
の定性モデルデータに関するファイルを作成して(ステ
ップ307)、プラント定性モデル記憶部80に保存す
る(ステップ308)。
【0083】モデル合成装置70によって生成されたプ
ラントの定性モデルの一例を図13に示す。
【0084】なお、図13において、図形“○”はプレ
ースを表し、図形“□”はトランジションを表し、それ
らの図形内に記述されている文字列はプレース又はトラ
ンジションの名称を表している。
【0085】ここで、図13に示されるプラントの定性
モデルにおける各機器モデルと図2に示したプラントの
構成図におけるシンボルとの対応関係について説明す
る。
【0086】操作機器のon/off 状態を表すプレースを
Pswとし、物質の流れに対す制約条件を表すプレースを
Pcoとする。
【0087】プレースCoFS001(これはPcoで
ある)、プレースOnFS001(これはPswであ
る)、トランジションFS001、プレースSum
S001(これは流量を検出するためのプレース)から
構成される機器モデルは図2に示したシンボルFS00
1に対応している。
【0088】プレースCoCV001(これはPcoで
ある)、プレースOnCV001(これはPswであ
る)、トランジションCV001から構成される機器モ
デルは図2に示したシンボルCV001に対応してい
る。
【0089】プレースOnV001(これはPswであ
る)、トランジションV001から構成される機器モデ
ルは図2に示したシンボルV881に対応している。な
お、Pcoに対応するプレースが存在しないのは、その機
器のすぐ次の機器が操作機器でない為。
【0090】プレースOnV004(これはPswであ
る)、トランジションV004から構成される機器モデ
ルは図2に示したシンボルV004に対応している。な
お、Pcoに対応するプレースが存在しないのは、その機
器のすぐ次の機器が操作機器でない為。
【0091】プレースOnFS002(これはPswで
ある)、プレースCoFS002(これはPcoであ
る)、トランジションFS002、プレースSum
S002(これは流量を検出するためのプレース)から
構成される機器モデルは図2に示したシンボルFS00
2に対応している。
【0092】プレースOnV002(これはPswであ
る)、トランジションV002から構成される機器モデ
ルは図2に示したシンボルV002に対応している。な
お、Pcoに対応するプレースが存在しないのは、その機
器のすぐ次の機器が操作機器でない為。
【0093】プレースOnV007(これはPswであ
る)、プレースCoV007(これはPcoである)、
トランジションV007から構成される機器モデルは図
2に示したシンボルV007に対応している。
【0094】プレースOnP008(これはPswであ
る)、トランジションP008から構成される機器モデ
ルは図2に示したシンボルP008に対応している。な
お、Pcoに対応するプレースが存在しないのは、その機
器のすぐ次の機器が操作機器でない為。
【0095】プレースOnV008(これはPswであ
る)、トランジションV008から構成される機器モデ
ルは図2に示したシンボルV008に対応している。な
お、Pcoに対応するプレースが存在しないのは、その機
器のすぐ次の機器が操作機器でない為。
【0096】プレースOnV005(これはPswであ
る)、トランジションV005から構成される機器モデ
ルは図2に示したシンボルV005に対応している。な
お、Pcoに対応するプレースが存在しないのは、その機
器のすぐ次の機器が操作機器でない為。
【0097】プレースCoCV003(これはPcoで
ある)、プレースOnCV003(これはPswであ
る)、トランジションCV003から構成される機器モ
デルは図2に示したシンボルCV003に対応してい
る。
【0098】プレースCoV003(これはPcoであ
る)、プレースOnV003(これはPswである)、
トランジションV003から構成される機器モデルは図
2に示したシンボルCV003に対応している。
【0099】プレースOnV009(これはPswであ
る)、トランジションV009から構成される機器モデ
ルはシンボルV009に対応している。なお、Pcoに対
応するプレースが存在しないのは、その機器のすぐ次の
機器が操作機器でない為。
【0100】プレースdummy26は図2に示したタ
ンクに対応している。
【0101】プレースdummy000〜004は図2
に示したプラントの配管に対応している。
【0102】なお、この実施例では、図2に示されてい
るシンボルFIC001、シンボルPI007、シンボ
ルTIC003、シンボルLS006にそれぞれ対応す
る機器モデルについては省略している。
【0103】ここで、トランジションの入出力プレース
を決定するということを具体例を挙げて説明する。例え
ばトランジションCV001について考察すると、入力
プレースはDUMMY003、出力プレースはDUMM
Y000である。なおDUMMY000はトランジショ
ンV001の入力プレースでもある。
【0104】次に、プラントの定性モデルを用いたエミ
ュレーションについて簡単に説明する。初期段階とし
て、ポンプやプロアが送り出す物質の供給源にあたる入
力プレース(つまりプレースPso)のマーキングを値
“1”にし、それ以外のマーキングを値“0”にする。
初期段階の操作が終了したら次のような処理を行う。 (1)オンとなるプレースPswにトークンを1つ置く。 (2)発火可能なトランジションを全て発火させる。競
合するときはいずれかを発火させる。 (3)発火可能トランジションがなくなったら、センサ
の情報を各プレースのトークン数から計算して取り出
す。 以上の手順を繰り返す。
【0105】ここで、図13中の点線で囲んだ部分のプ
ラントの定性モデルを用いたエミュレーションについて
説明する。なお、ここではプレースPswに対応するプレ
ースに対して、トランジションが発火した後に、再びオ
ンとすべき指令が与えられてトークンが置かれるものと
する。
【0106】最初に、この場合は、プレースPsoに相
当する入力プレースが存在しないので、初期段階での操
作は何もしない。
【0107】次に、オンとなるプレースPswに対応する
プレースにトークンを1つ置くと、定性モデルは、図1
4に示す様な状態になる。なお図14において図形
“●”はトークンを表している。これ以降、プレース内
にトークンが置かれた状態を図形“○”内に図形“●”
を挿入して表現するものとする。
【0108】続いて、発火可能なトランジションを全て
発火させる。この場合はトランジションCV003のみ
が発火可能であるので、図15に示す様にプレースCo
003にトークンを1つ置く。これによって、トラン
ジションCV003が発火するので、定性モデルは図1
6に示す様な状態になる。つまりトランジションCV0
03の出力プレースであるプレースDUMMY001内
にトークンが1つ置かれる。この状態から、オンとなる
プレースPswにトークンを1つ置くと、定性モデルは図
17に示す様な状態になる。
【0109】この状態においては、トランジションCV
003、トランジションV003が共に発火可能なの
で、それらの発火可能なトランジションを全て発火させ
るために、図18に示す様にプレースCoCV00
3、プレースCoV003にそれぞれトークンを1つ
置く。これによって、トランジションCV003、V0
03が発火するので、定性モデルは図19に示す様な状
態になる。この状態においてはトランジションV009
は発火することになる。
【0110】また同様に、図7に示した様な熱量の移動
を表現した定性モデルについても、上述したような操作
を行うことによりシミュレーションすることができる。
【0111】以上説明したように、プラントの定性モデ
ルを用いてエミュレーションすることにより、プラント
制御用ソフトウェアの検証を行うことができる。すなわ
ち、例えば図示しないエミュレータが、プラント制御用
ソフトウェアからの指令に従って、そのモデルの機器を
動かしたり、止めたりすることによって、プラント内の
物理量の定性的な状態が遷移することになるので、エミ
ュレータは、その状態からセンサの情報を得ることによ
り、プラント制御用ソフトウェアへその値を返す。プラ
ント制御用ソフトウェアは、プラントの定性モデルから
返されたセンサの値から次の指令を出す。このような処
理を繰り返していき、順次プラント内の物理量の定性的
な状態を検査していくことによって、プラント制御用ソ
フトウェアの検証を行うことができる。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、接
続情報生成手段は、図面データ格納手段から読み出した
図面データと、画像理解知識ベース内の各知識情報とに
基づいて、プラントを構成する各構成要素毎に、構成要
素の種類を示す情報及び他の構成要素との接続関係を示
す情報を生成し、更に、モデル合成手段は、前記接続情
報格納手段から読み出した各構成要素の種類を示す情報
に基づいてそれぞれ対応する定性モデルを機器モデルデ
ータベースから抽出すると共に、それらの定性モデルを
前記接続情報格納手段から読み出した他の構成要素との
接続関係を示す情報に基づいて結合することにより、プ
ラント全体の定性モデルを生成するようにしたので、プ
ラント用CADによって描画されたプラントの構成を示
す図の図面データを入力することにより、プラントの定
性モデルを自動的に生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラントモデル自動生成装置の一
実施例を示す機能ブロック図。
【図2】プラント用CADで描画されたプラントの構成
を示す図。
【図3】線に接続されているシンボルの検索ルールを説
明するための図。
【図4】機器の接続の方向の決定ルールを説明するため
の図。
【図5】プラントの能動的構成器機をペトリネットによ
る定性モデルでモデル化した様子を示す図。
【図6】プラントの受動的構成器機をペトリネットによ
る定性モデルでモデル化した様子を示す図。
【図7】プラントにおける熱量の移動をペトリネットに
よりモデリングした様子を示す図。
【図8】接続情報生成装置による接続情報生成の処理動
作を示すフローチャート。
【図9】接続情報生成装置によるシンボルの接続関係の
生成処理動作を示すフローチャート。
【図10】接続情報生成装置により生成された接続情報
の一例を示す図。
【図11】接続情報生成装置により生成された接続情報
の一例を示す図。
【図12】モデル合成装置によるプラントの定性モデル
の合成処理動作を示すフローチャート。
【図13】モデル合成装置により生成されたプラント全
体の定性モデルの一例を示す図。
【図14】プラントの定性モデルを用いたシミュレーシ
ョンを説明するための図。
【図15】プラントの定性モデルを用いたシミュレーシ
ョンを説明するための図。
【図16】プラントの定性モデルを用いたシミュレーシ
ョンを説明するための図。
【図17】プラントの定性モデルを用いたシミュレーシ
ョンを説明するための図。
【図18】プラントの定性モデルを用いたシミュレーシ
ョンを説明するための図。
【図19】プラントの定性モデルを用いたシミュレーシ
ョンを説明するための図。
【符号の説明】
10…プラント構成図記憶部 20…シンボルデータベース 30…画像理解知識ベース 40…接続情報生成装置 50…接続情報記憶部 60…機器モデルデータベース 70…モデル合成装置 80…プラント定性モデル記憶部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象となるプラントを構成する各構成要素
    にそれぞれ対応する予め設定された図形を示すシンボル
    情報と、該シンボルに接続された線分や矢印を含む図形
    を示すシンボル以外の情報とを有する図面データを格納
    する図面データ記憶手段と、 前記シンボルに対応する構成要素の種類を示す情報を予
    め格納するシンボルデータベース手段と、 前記シンボル以外の情報から前記構成要素間の接続関係
    を決定するための知識情報を予め格納する画像理解知識
    ベース手段と、 前記図面データ記憶手段から読み出した図面データと、
    前記シンボルデータベース手段及び前記画像理解知識ベ
    ース手段内の情報とに基づいて、前記各構成要素毎に、
    構成要素の種類を示す情報及び他の構成要素との接続関
    係を示す情報を生成する接続情報生成手段とを具えたこ
    とを特徴とするプラントモデル自動生成装置。
  2. 【請求項2】対象となるプラントを構成する各構成要素
    にそれぞれ対応する予め設定された図形を示すシンボル
    情報と、該シンボルに接続された線分や矢印を含む図形
    を示すシンボル以外の情報とを有する図面データを格納
    する図面データ記憶手段と、 前記シンボルに対応する構成要素の種類を示す情報を予
    め格納するシンボルデータベース手段と、 前記シンボル以外の情報から前記構成要素間の接続関係
    を決定するための知識情報を予め格納する画像理解知識
    ベース手段と、 前記図面データ記憶手段から読み出した図面データと、
    前記シンボルデータベース手段及び前記画像理解知識ベ
    ース手段内の情報とに基づいて、前記各構成要素毎に、
    構成要素の種類を示す情報及び他の構成要素との接続関
    係を示す情報を生成する接続情報生成手段と、 前記接続情報生成手段により生成された接続情報を格納
    する接続情報記憶手段と、 前記構成要素の種類を示す情報に対応してペトリネット
    によるプラントの定性モデルを予め格納する機器モデル
    データベース手段と、 前記接続情報格納手段から読み出した各構成要素の種類
    を示す情報に基づいてそれぞれ対応するプラントの定性
    モデルを前記機器モデルデータベース手段から抽出する
    と共に、それらの定性モデルを前記接続情報格納手段か
    ら読み出した他の構成要素との接続関係を示す情報に基
    づいて結合することにより、プラント全体の定性モデル
    を生成するモデル合成手段とを具えたことを特徴とする
    プラントモデル自動生成装置。
  3. 【請求項3】前記機器モデルデータベース手段には、 プラントの構成要素としての能動的構成要素を、ペトリ
    ネットにおけるトランジションと、それに対する入力プ
    レースとしての、当該能動的構成要素のオン/オフ状態
    を表す第1のプレース、当該能動的構成要素に流れる媒
    体の供給源を表す第2のプレースおよび当該能動的構成
    要素への媒体の流れに対する制約条件を表す第3のプレ
    ースのうち前記第1のプレース及び他のプレースからな
    る複数のプレースとで表現した定性モデルと、プラント
    の構成要素としての受動的構成要素をプレースで表現し
    た定性モデルとが格納されていることを特徴とする請求
    項(2)記載のプラントモデル自動生成装置。
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