JPH05312217A - 撚線機用グリース封入転がり軸受 - Google Patents

撚線機用グリース封入転がり軸受

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Publication number
JPH05312217A
JPH05312217A JP11758792A JP11758792A JPH05312217A JP H05312217 A JPH05312217 A JP H05312217A JP 11758792 A JP11758792 A JP 11758792A JP 11758792 A JP11758792 A JP 11758792A JP H05312217 A JPH05312217 A JP H05312217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grease
molecular weight
twisting machine
bearing
rolling bearing
Prior art date
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Pending
Application number
JP11758792A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunari Aso
光成 麻生
Eishin Mikami
英信 三上
Takashi Kikuchi
崇 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP11758792A priority Critical patent/JPH05312217A/ja
Publication of JPH05312217A publication Critical patent/JPH05312217A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、撚線機用グリース封入転がり軸受
を、高速度で自転および公転を伴う極めて過酷な使用条
件下でも、潤滑グリースが飛散したり漏洩することな
く、長寿命性を維持できるものとする。 【構成】 鉱油を基油としリチウム石けんを増稠剤とす
る一般潤滑グリースに、数平均分子量1×106 〜5×
106 の超高分子量ポリオレフィンとの混合物をゲル化
点以上の前記潤滑グリースの滴点未満の温度で加熱処理
してなる固形グリース5を、密封状態に装填した撚線機
用グリース封入転がり軸受とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バンチャー撚線機等
に装着される撚線機用グリース封入転がり軸受に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤロープ、電線ケーブル、
スチールラジアルタイヤコードなどを製造する撚線機と
して、バンチャー撚線機が知られている。
【0003】図2に示すように、この撚線機は、サプラ
イリール6から複数本繰り出された素線7を、溝付きの
撚口ローラ8に集合させた後、仮撚装置9を通して仮撚
りし、次いでバンチャー本体の一対の回転枠10の線材
ガイド用ローラ11、12に巻き掛けて、バルーン形状
に振り回しながら連続的に撚り合わせ、そして、キャプ
スタン13で引き取られた撚線14を、トラバーサ15
を介して捲取りリール16に捲き取るようにしたもので
ある。
【0004】上記バンチャー撚線機の回転枠10(腕長
最高約100cm)は、一対のガイドローラ11に沿う
主軸のまわりに、毎分2000〜7500回転で回転
し、特に回転枠10の端部の線材ガイド用ローラ12を
支持する軸受には、最大の遠心力が働くこととなる。
【0005】上記過酷な条件下で用いられる軸受とし
て、当初すべり軸受が用いられてきたが、近年、撚線製
造の高速度化の要求に伴って、摺動性の良いころがり軸
受に転換されつつあり、たとえば潤滑グリースを充填
し、軸方向両端部を合成ゴムシール等で密封した密封深
みぞ玉軸受が用いられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の撚線機用グリース封入転がり軸受は、このものが、回
転枠の回転(公転)に伴う遠心力と、撚線の繰り出し速
度に対応する回転(自転)(200〜600rpm)の
複合回転作用を受けて、グリースを漏洩させ易く、たと
えば2日間で焼き付いて使用不能になる例もあるなど、
極めて短寿命で耐久性に乏しいものであった。
【0007】この発明は、上記した問題点を解決し、撚
線機用グリース封入転がり軸受を、高速度で自転および
公転する極めて過酷な使用条件でも、潤滑グリースが飛
散したり漏洩することがなく、耐久性のあるものとする
ことを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、撚線機の回転枠の線材ガイド
用ローラを支持する撚線機用転がり軸受において、前記
転がり軸受内部に潤滑グリースと、数平均分子量1×1
6 〜5×106の超高分子量ポリオレフィンとの混合
物を加熱処理してなる固形グリースを、密封状態に装填
した構成を採用したのである。
【0009】
【作用】この発明に係る撚線機用グリース封入転がり軸
受は、軸受内部に封入される潤滑グリースと、超高分子
量のポリオレフィンとからなる混合物を所定温度に加熱
処理した際、前記ポリオレフィンのみが溶融し、潤滑グ
リースに浸透し固化して固形グリースが形成される。こ
の固形グリースは、固形状のポリオレフィン表面から潤
滑油が徐々に滲み出るもので、遠心力を受けても飛散す
る過剰のグリースはなく、軸受摺動面に常時適量の潤滑
油が供給されることとなり、軸受に長期間安定した潤滑
特性が付与される。
【0010】
【実施例】この発明に用いる潤滑グリースは、特に限定
されるものでなく、たとえば石けんまたは非石けんで増
稠した潤滑グリースとして、リチウム石けん−ジエステ
ル系、リチウム石けん−鉱油系、ナトリウム石けん−鉱
油系、アルミニウム石けん−鉱油系、リチウム石けん−
ジエステル鉱油系、非石けん−ジエステル系、非石けん
−鉱油系、非石けん−ポリオールエステル系、リチウム
石けん−ポリオールエステル系等のグリースが挙げられ
る。
【0011】この発明に用いる超高分子量ポリオレフィ
ンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンもし
くはこれらの共重合体または混合物であってよく、さら
にまた、これらの立体特異性重合によるアイソタクチッ
ク構造を有する結晶性、高分子量のものであってよい。
たとえば、ポリブテンのアイソタクチック構造の高分子
量重合体は、その融点が126℃であり、他のポリオレ
フィンとの相溶性もよい。市販の超高分子量ポリオレフ
ィンとしては、粉末状で分子量2×106 (粘度法)、
融点136℃、平均粒径30μmの三井石油化学工業社
製:ミペロンXM−220が挙げられる。
【0012】なお、この発明においては、固形グリース
の油性面に滲出する油の離油率を適度に抑えるため、た
とえばワックス(ロウ)のうち固体ワックスまたはこれ
を含む低分子ポリオレフィンなどの添加物を配合しても
よい。上記固体ワックスとしては、カルナバロウ、カン
デリナロウ等の植物性ワックス、ミツロウ、虫白ロウ等
の動物性ワックス、またはパラフィンロウなどの石油系
ワックスが挙げられる。このような添加剤の潤滑組成物
中の配合割合は1〜50wt%である。この配合割合が多
い程、離油率が抑制でき、油が滲み出る速度が小さくな
る。しかし、50wt%を越える多量では、潤滑組成物の
強度を低下させることとなるので好ましくない。
【0013】前記した潤滑グリースに、超高分子量ポリ
オレフィンおよび油の滲み出しを抑制するための添加剤
を分散保持させるには、上記材料を混合した後、超高分
子量ポリオレフィンがゲル化を起す温度以上であり、か
つ潤滑グリースの滴点未満の温度でたとえば150〜2
00℃程度に加熱し、その後冷却して固形化し、油性面
すなわち油が滲み出る面を有する固形グリースとする。
【0014】〔実施例〕粒径30μmの超高分子量ポリ
オレフィン(三井石油化学工業社製:ミペロン)20
部、低分子量ポリエチレンを含有する固形ワックス(三
井化成社製:サンワックス)6部および滴点183℃の
潤滑グリース(リチウム石けん−鉱油系)74部を原材
料として混合し、この混合物を図1に示すように、軸受
6203LLB(深溝単列のラジアル玉軸受、内径17
mm、合成ゴムシール付き)の内輪1、外輪2および転
動体3を保持する保持器4の間隙に充填封入し、さらに
この軸受を150〜180℃の恒温槽で30分加熱し
て、前記の混合物を固化し、固形グリース5とした。
【0015】そして、上記軸受について、以下の条件に
て自転公転による遠心力を負荷した試験を行ない、この
場合の潤滑グリースの飛散の有無を肉眼で観察すると共
に、寿命時間(耐久性)を調べ、この結果を表1に示し
た。この場合、寿命時間の評価は、軸受内の固形グリー
スが劣化したことによって、軸受の回転トルクが試験当
初の1.5倍になった時とした。
【0016】自転公転試験の条件:自転回転数400r
pm、公転回転数5000rpm、公転半径25mm、
ラジアル荷重10kgf、雰囲気温度70℃、
【0017】
【表1】
【0018】〔比較例〕増稠剤にリチウム石鹸、基油に
ポリオールエステル油を用いた潤滑グリースを軸受62
03LLBに封入し、その他の条件は、実施例と全く同
様にして、前記の試験を行ない、この結果を表1に併記
した。
【0019】表1の結果からも明らかなように、従来の
潤滑グリースを封入した比較例は410時間で焼き付い
たが、超高分子量配合の固形グリースを装填した実施例
は、1000時間以上の極めて好ましい長寿命性である
ことが認められた。
【0020】
【効果】この発明は、以上説明したように、潤滑グリー
スを超高分子量ポリオレフィンと共に加熱処理した固形
グリースを装填した転がり軸受としたので、撚線機の回
転枠に取り付けて、強度の遠心力を作用させても潤滑グ
リースが飛散したり、漏洩することがなく、このものの
寿命が著しく伸び、撚線機の安定した高速度稼動が可能
となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例の断面図、(b)は同上のA−
A線断面図
【図2】バンチャー撚線機の概略構成図
【符号の説明】
3 転動体 4 保持器 5 固形グリース 10 回転枠 11、12 線材ガイド用ローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撚線機の回転枠の線材ガイド用ローラを
    支持する撚線機用転がり軸受において、 前記転がり軸受内部に、潤滑グリースと、数平均分子量
    1×106 〜5×106 の超高分子量ポリオレフィンと
    の混合物を加熱処理してなる固形グリースを、密封状態
    に装填したことを特徴とする撚線機用グリース封入転が
    り軸受。
JP11758792A 1992-05-11 1992-05-11 撚線機用グリース封入転がり軸受 Pending JPH05312217A (ja)

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JP11758792A JPH05312217A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 撚線機用グリース封入転がり軸受

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JP11758792A JPH05312217A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 撚線機用グリース封入転がり軸受

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JP11758792A Pending JPH05312217A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 撚線機用グリース封入転がり軸受

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Cited By (4)

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